2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    588名(単体) 2,842名(連結)
  • 平均年齢
    41.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    11.4年(単体)
  • 平均年収
    6,999,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.6%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

 

人的資本経営に関する取組

 当社は、経営理念である「人の心を尊重し、豊かな価値を創り、社会貢献に努める」に基づき、全社員参加型経営と、お互いの人権と尊厳を大切にするインクルーシブな職場環境の醸成に努めております。組織に多様な視点や経験を取り入れることでイノベーションが促進されるとともに、従業員の満足度や働きやすさを向上させ、人財の獲得やリテンションにもプラスの影響を与えると考えています。

 

 

①ガバナンス

 当社は人財の育成及び社内環境整備について以下のようにガバナンスしています。

・組織の改編や重要人事、経営幹部並びにグローバル人財の育成、ダイバーシティ等の会社の持続的な

 成長に関わる人財戦略については、執行役員以上がメンバーとなる経営戦略会議での審議を経て実施

 されます。また、各部門の代表者から構成される安全衛生委員会が全社的なエンゲージメントの向上

 や健康経営の推進に努めています。

・これらの施策については従業員主体で運営される「従業員代表委員会」からの意見や、各事業拠点へ

 の役員視察での現場での対話を踏まえて、より実効性のある形に見直しを行っております。

 

〈ガバナンス及びリスク管理体制図〉


 

 

②方針、戦略

当社は、中期経営計画等において「車載のイリソ」から「モビリティのイリソ」への展開、車載市場に次ぐ第二の柱としてインダストリアル市場のグローバル強化、技術開発力・原価力・生産・投資効率の向上、品質の強化を推進しており、ベースアップ含めた競争力のある賃金体系への移行を進めると共に、社員のモチベーションを高め営業力・技術力・生産力の向上と、情報の可視化・共有化による組織力の強化を目指します。

また、必要な人員の確保(採用、定着、育成)と同様に、グローバルで多様な価値観を持った人財が活躍できる組織体制と職場作り(ダイバーシティへの取り組み)、安全・安心な職場環境の整備も重要であると認識しています。

 

 

 

a. 人財育成方針、戦略

女性、外国人、経験者採用者だけでなく、技術職、事務職等、様々な背景や価値観を持った社員が各々の特性に合わせ、充分に力を発揮できるよう自律的なキャリア形成の支援と環境整備に努めております。

具体的には、次のとおりの人財育成を行っております。

・中堅社員、リーダークラス、新任管理職等の階層別にその段階に応じた研修

・それぞれの社員が業務を遂行する上で必要なスキル習得のための研修

・多様性の尊重、ハラスメント防止等の基礎知識向上を目的とした全社員向け研修

 

b. 社内環境整備方針、戦略

育児・介護、そのほかの様々なライフイベントが発生する際等でも仕事と両立できるよう支援制度を整えることで、すべての社員が継続して働きやすい職場となるよう環境整備を進めております。

具体的には、次のとおりの環境整備を進めております。従業員の自律的な働き方を支援することは、生産性の向上やエンゲージメントの向上に寄与すると考えております。

・在宅勤務制度、フレキシブルタイム制度の導入

・育児・介護、ボランティア活動等に利用できる失効有給休暇の積立制度の導入

・子の看護休暇の有給化

 

c. ダイバーシティに関する方針、戦略

当社は、多様な一人ひとりの個性を尊重し、その特徴を活かすことこそが豊かな価値を生み出し、それが企業成長につながると考えております。中長期的な企業価値を向上させていくうえで、能力発揮度合いに基づく公正な評価を踏まえた登用・処遇を行い、女性、外国人、経験者採用者に限らず、多様な個性、特徴、多様な経験をもつ人財育成を行うことを心掛けております。

 

d. 安全に関する方針、戦略

当社は「安全はすべてに優先する」という言葉のもと、当社で働くすべての人々が、より豊かに、平和に、文化的な生活を維持するために、負傷・疾病を防止し、安全で健康的な労働条件を提供することを第一に優先し、すべての人々が、生き生きと働ける明るい快適な職場環境づくりを、全員が参加し、アイデアを自由に出し合うオープンな協議により進めることを労働安全衛生方針としております。

 

e. 給与額の決定方針、戦略

当社は、「社員一人ひとりの成長が企業の持続的な事業成長に直結する」という考え方を基本理念としており、社員の能力発揮と成果を適切に処遇へ反映することを重視しています。これに基づき、社員の給与は以下の方針により決定しています。

 

(a)基本給の決定方針 

基本給は、職責によって定義される等級制度を基礎とし、等級ごとに定める期待行動の発揮度合いを年次評価により判定したうえで昇給・昇格を決定しています。これにより、成長に向けた取り組みや能力向上が適切に評価される仕組みとしています。

 

(b)ベースアップの実施方針 

物価の動向や当社の財務状況を総合的に勘案し、継続的なベースアップを実施しています。また、外部市場との比較により世間相場との乖離が大きい等級については、処遇水準の適正化を図る観点から重点的に改定を行うなど、配分において一定の選択と集中を行っています。これにより、外部競争力の確保と社員の成長を支える処遇水準の維持を図っています。

 

 

 

(c)賞与の決定方針 

賞与については、目標管理制度に基づき、会社業績の達成及び会社組織の発展のために個々人に割り振られた年次目標に対する達成度合いを評価のうえ支給しています。なお、当該年次目標は、会社方針及び部門目標を踏まえ、上司と部下が十分な話し合いを行ったうえで設定する仕組みとしています。個人の成果を適切に反映することで、成長意欲の向上と事業成果への貢献を促進しています。

 

(d)男女間賃金格差

当社は、2026年3月末現在、2,842名の社員を有しており、国内588名、海外2,254名と約80%が海外人財で構成されております。国内の賃金格差状況は、非管理職層においては格差が解消されつつある一方で、近年女性社員の登用が進む管理職層においては女性社員の平均在位年数が男性社員の3分の1未満となっているため、賃金についても男性と比較して賃金レンジ内で大きく伸び代を残す傾向となっております。

男性を100とした場合の女性の賃金(%)

全ての従業員

62.7

 

正社員

72.0

 

管理職

74.8

非管理職

88.2

 

 

(e)施策

多様な社員の活躍が当社成長の重要な一要素であることを認識し、ジェンダーギャップの解消とワークライフバランスの確保を積極的に推進しております。2026年3月期では、以下の施策を実施致しました。

・求める人物像及び等級ごとの役割・期待行動を明確化したうえで評価制度と昇格基準を見直し、社     

 員に求める役割の明確化とキャリア支援を強化。評価制度を処遇決定だけでなく成長支援の仕組みとして

  位置づける取り組みを推進。

 

③リスク管理

当社が今後事業を継続、発展させていく上で、人財の確保・育成が重要であり、必要な人財の確保、社員の成長のための人財育成、社員個々人の能力発揮による組織の活性化が不可欠であると考えています。必要とする人財採用が困難となること、社員の離職や健康状態の悪化により人財育成が進まなくなること、社内環境の多様性が損なわれることにより個々人の能力発揮が阻害されることがリスクであり、社員に対し、安全で健康的な労働条件の提供及び、多様性のある社内環境を整備することでリスク低減に努めています。

・当社の人的資本リスクは経営戦略会議において識別・評価・管理しています。

・各部門、各事業拠点からの報告は安全衛生委員会や従業員代表委員会にて担当部門を交えて協議さ

 れ、対策の要否や優先順位を考慮したうえで経営戦略会議に報告されます。

・審議の結果、重大な影響の恐れがある事案及び対応を、取締役会に報告・付議し決定します。

・人事部門、安全衛生委員会は、経営戦略会議ならびに取締役会の指示・指導に基づき、リスク低減計

 画を立案、遂行します。

・なお、当社はISO45001に基づく労働安全衛生マネジメントシステムを構築しており、人的資本リスク

 管理の中には当該マネジメントシステムに基づく法令遵守等のリスクモニタリングも組み込まれてい

 ます。

 

④指標及び目標

中期経営計画等で掲げている車載市場以外の第二の柱の確立、技術開発力の強化、生産力・コスト力・品質力の向上を図るため、必要な人財の確保と育成を目指しており、現在、新卒・中途採用ともに技術系人財の採用強化、金型製作会社のM&A、海外拠点を含む専門人財の採用を強化しています。また、給与水準の段階的な引上げにも取り組んでいます。

ダイバーシティの観点では、当社グループでは管理的地位にある労働者に占める女性の割合は26.2%ですが、当社単体では1.2%に留まっており、課題として認識しています。このダイバーシティの課題と、社内環境に関する課題の解決に向け、下表の通り当社単体の指標・目標を設定し、取り組んで参ります。

 

課題

解決に向けた取り組み

指標・目標

2026年3月期実績

グローバルで多様な価値観を持った人財が活躍できる職場作り

・新卒での女性採用強化

・新卒採用に占める女性比率:2025年 30%

・新卒採用に占める女性比率:28.6%

・女性育成強化
・人事制度・評価制度改定による若年層の管理職への積極登用

・女性管理職比率:2030年 5%

・女性管理職比率:1.2%

・海外拠点での外国人の重要ポジション登用による育成

・本社外国人役員比率:2025年 10%

※執行役員含む

・本社外国人役員比率:6.3%
・海外法人代表者の現地化率:27.3%

・本社役員の経験者採用比率:76.5%

経営方針「顧客第一、業界No.1」を追求し、長期ビジョン売上1,000億円の実現とその先を見据えた組織体制作り

・次世代経営者候補の充足
・キャリアアップのための研修(リーダー研修、階層別研修)の実施

・グループ全体で人財の可視化

・1年間にキャリアアップのための研修を受講した正社員の割合:2025年 35%(3年に1回受講)

・1年間にキャリアアップのための研修を受講した正社員の割合: 39.5%(3年に1回受講)
・職場単位の管理職サクセッションの制度化

・離職防止による長期的な人材育成と組織体制作り

・正社員離職率:5%未満維持

・正社員離職率:4.4%

・コンプライアンス意識の徹底

→eラーニング、弁護士による研修の実施

・コンプライアンス研修受講率:100%

・コンプライアンス研修受講率:83.1%

・職場単位の管理職サクセッションの制度化安全・安心な職場環境作り

・安全衛生委員会主導での安全情報を各拠点へ展開し労働災害をなくす

・労働災害度数率:0

・労働災害度数率:0.74

・ISO45001国際規格取得

・国内/海外全工場IS045001取得率:100%

・国内/海外全工場ISO45001取得率:100%

・健康経営施策の推進
・多様な働き方を認める制度の確立
・自動化、設計、設備の標準化、AIなどの活用による業務負荷軽減

・子の看護休暇取得率:2025年 100%

・子の看護休暇取得率:66.4%

・在宅勤務率:2025年 30%

・在宅勤務率:14.2%

・ストレス反応偏差値:55(評価B)

・ストレス反応偏差値:46.7(評価C)

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

588

(―)

アジア

2,189

(405)

欧州

40

(―)

北米

25

(―)

合計

2,842

(405)

 

(注) 1 従業員数は就業人数であります。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均人員(1日8時間換算)であります。

3 臨時従業員には、季節工及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

588

41.3

11.4

6,999

1.6

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

588

 

合計

588

 

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

(4) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の

  賃金の額の差異

当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下の通りとなります。

 

①女性活躍推進法、育児・介護休業法に基づく開示

当事業年度

 

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

全労働者

正規雇用者

パート・

有期労働者

全体

管理職

非管理職

当社

1.2

33.3

62.7

72.0

74.8

88.2

62.2

 

(注) 1 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、出向者を出向元の従業員として集計しております。

2 男性労働者の育児休業取得率については「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものになり、出向者を出向元の従業員として集計しております。

3 労働者の男女の賃金の額の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。

4 全労働者には、正規雇用労働者に加え、パートタイマーや有期労働者が含まれ、派遣社員は除かれます。また、出向者は出向元の従業員として集計しております。

5 パートタイマーについては、フルタイム労働者の所定労働時間(8時間/日)をもとに人員数の換算を行っております。

 

②連結会社の状況

当事業年度

 

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

労働者の男女の

賃金の額の差異(%)

当社及び連結子会社

26.2

―

―

 

(注) 1 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としております。

2 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。

3 「―」は海外関係会社にて集計をしていないため、記載を省略していることを示しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社は経営の基本方針で示す通り、「人の心を尊重し、豊かな価値を創り、社会貢献に努める」ことを経営理念とし、全社員の知恵をお客様の課題解決に注ぎ、お客様が提供する製品・サービスの未来に続く架け橋となるべく、「顧客価値を創造する100年企業」となることを目指しております。また、2023年4月には、新たに当社のパーパス(存在意義)、ドリーム(社会に対して実現したいこと)を掲げ、約10年後の2035年にありたい姿として、「社会やお客様の期待を超える“つなげる”で、成長を続ける企業」、「社会、環境、品質を重視し、社員とステークホルダーが“わくわく”する企業」の2つを設定し、マテリアリティ(重要課題)を特定しました。

 このありたい姿を実現し、イリソ電子工業を更に発展させていくために、今後さらに社会との共存、社会貢献の取組を積極的に進め、当社の事業拡大を推進して参ります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年9月30日)現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

①マテリアリティにおけるサステナビリティ関連項目とKPI

 当社のマテリアリティの中で、環境・社会・経営基盤の観点でのサステナビリティに関する項目として「人と環境にやさしい安心、安全、快適な社会への貢献」、「多様な人財づくり」の2つを掲げ、以下のKPIを設定し、サステナビリティへの貢献を果たして参ります。

 


 

②CSR方針

 当社は2022年10月に以下のとおりCSR方針を策定致しました。社会貢献については、当社の事業活動そのものが環境を改善し、社会課題の解決に寄与するものと認識しております。例えば、当社のコネクタの活用が、お客様の作業性向上、作業時間削減、機器の小型軽量化、ロボット活用による生産の自動化を通じて、省資源、省エネ、労働人口減少対応へ貢献しています。

 当社のCSRを「社会との共存、社会貢献」と改めて定義し、事業を通じた活動をCSRのメインとし、“サステナブルな企業”を目指して参ります。