2023年10月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 16,931 100.0 2,208 100.0 13.0

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは当社と連結子会社(株式会社テトラ・コミュニケーションズ・麦嵩隆管理咨洵(上海)有限公司・元嵩管理顧問股分有限公司・MSOL Inc.)の5社で構成されております。

 当社グループの事業内容は企業のプロジェクトに対し、プロジェクトマネジメント支援サービスを提供することです。当社及び株式会社テトラ・コミュニケーションズは日本でその事業を展開しており、麦嵩隆管理咨洵(上海)有限公司は中華人民共和国で、元嵩管理顧問股分有限公司は台湾で、MSOL Inc.は米国でその事業を展開しております。

 当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、プロジェクトマネジメントの成否が重要な経営課題として認識されており、全社的なプロジェクトマネジメントの導入、また、導入を検討する企業が増加するなど、プロジェクトマネジメント支援に対する需要は年々高まっております。

 当社グループは「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げ、東証プライム市場上場企業を中心とした顧客企業の有する様々な種類・規模のプロジェクトにおいて、中立独立の立場から、プロジェクトマネジメントを支援し、顧客企業を成功に導くための事業を展開しております。

 当社グループはコンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、主たるサービス内容の特徴を整理すると以下のとおりであります。

 

1 プロフェッショナルサービス

(1)プロジェクトマネジメント実行支援

 全社/部門/プロジェクトといった企業における全ての企業内の階層に対し、主にPMO(注1)の役割で、プロジェクトマネジメントの実行支援サービスを提供しております。例えば企業が新たなシステムを導入するプロジェクトに取り組む場合、当該企業に対してシステム要件定義工程やシステム開発工程といったプロジェクトの各工程における進捗予実や課題状況を可視化して管理するなどのプロジェクトマネジメントの実行支援をするサービスを提供しております。

 企業においては、プロジェクトの企画者や実行者は存在しても、プロジェクトをマネージングする専門者たるプロジェクトマネージャは中々育成することが困難であり、不足している状況です。このような人材不足の状況に対し、プロジェクト進捗/課題管理プロセスの導入や管理プロセスの実行支援によりプロジェクトマネージャの負担を軽減し、プロジェクト成功率を高めるサービスを提供しております。

注1 Project Management Officeの略。プロジェクトが円滑に運営されることを目的とし、プロジェクトマネージャやプロジェクトオーナの意思決定支援を行う専門組織または役割

 

(2)MSOL Digital

 長年のプロジェクトマネジメント実行支援のなかで、多岐にわたるインダストリーの様々なビジネス環境において、MSOLは顧客企業の「デジタル変革」(DX - Digital Transformation)を支援して参りました。AIやIoTなどの分野で革新的な技術が次々登場してくる現在において、デジタル変革やITモダナイゼーションなど多様なビジネス課題解決を顧客企業のチャンスに転換すべく、MSOL Digitalは、専門パートナーと連携し、ソリューション提案、デジタルサービス構築を提供するDSIer(デジタルソリューションインテグレータ)としてデジタル変革の推進と社会的な課題でもあるデジタル人財育成と成長の場を提供しております。

 

(3)マネジメントコンサルティング

 プロジェクトマネジメントの支援で培った経験を通じ、企業全体の「マネジメントメカニズム」に踏み込んで、経営層による変革の価値判断とリソースの最適化プロセス、プロジェクトを正しく実行しつつ経営層が早期に気づきと判断を行うプロセス、社内外の参画メンバーのチャレンジや創造性を維持向上させる仕組みや制度などの、複合的なマネジメントフレームワークを用いて、顧客企業それぞれの現状や目指すゴールを可視化して段階的に実現できるよう支援しております。

 

(4)テレワーク対応PMO実行支援(PMO ONLINE ピーエムオーオンライン)

 PMO ONLINEは、オンラインやパートタイムによるPMO実行支援「Shared PMO」と、プロジェクト可視化機能などを搭載したプロジェクトマネジメントツール「PROEVER」を組み合わせ、リーズナブルな価格でプロジェクトマネジメントサービスを提供しております。顧客企業の相談内容に応じて、チャットやテレビ会議システムでプロジェクトマネジメントに関するノウハウや情報を提供する「PMのためのオンライン・コンシェルジュサービス」も用意しております。

 

(5)PROEVER

 PROEVERは、大企業を中心に多くのプロジェクトマネジメントを実行支援してきたマネジメントソリューションズの知見を結集したソフトウェアです。プロジェクトを円滑に進めるための課題やタスクの管理・ナレッジの共有・プロジェクトの可視化が、手軽にできるようになるソフトウェア「PROEVER」を提供しております。

 

2 その他

 マネジメントコンサルティング及びプロジェクトマネジメント実行支援で培ったノウハウを元に、プロジェクトマネジメントの理論・方法論をベースとしながらも実践に活かすことのできる研修プログラムを提供しております。

 PMP(注1)などのPMI(注2)の発行する資格の維持に必要なPDU(注3)を発行できるリスクマネジメント、ロジカルシンキング等のeラーニング、及びプロジェクトマネジメントに関する顧客の要望に応じた集合研修を提供しております。

注1 PMI本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格

注2 Project Management Institute(米国プロジェクトマネジメント協会)

注3 PMPを維持するための継続研修を行った結果を定量的に認定するための単位

 

 当社グループの事業系統図は下記のとおりであります。

※1 エンドユーザーのシステム開発を請負うエンドユーザーの子会社

※2 システムインテグレータの略称。顧客要望に応じてシステム企画、開発、調達、運用等を行う会社

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、コロナ禍収束に伴い各業界において回復基調が見受けられ、各社における投資意欲も底堅く推移しました。円安やインフレーションの進行、供給面での制約等の影響による景況感の悪化を懸念する見方もある一方、日本企業においては更なる付加価値の向上やビジネス機会創出のため、積極的に新たな取り組みが続くと予想されます。

 当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、引き続き旺盛であるDX(デジタル・トランスフォーメーション)等において、組織変革も含めたより価値のある支援への必要性は高まり、プロジェクトマネジメント支援に対する引き合いは中長期的にも堅調に推移するものと予測しております。

 当社は、「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げ、当社のプロジェクトマネジメント手法の活用を紹介、提案することにより、様々な業種・業態の新規顧客を積極的に獲得してまいりました。

 加えて、事業領域の拡大と継続的な収益確保に向けた取り組みとして、人材の積極採用及び教育体制の整備によるコンサルタントの安定確保及びリスクマネジメント強化によるアカウントマネージャーの育成を積極的に推進してまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は、16,931,288千円(前年同期比41.1%増)、営業利益は、2,207,590千円(同200.6%増)、経常利益は、2,246,703千円(同201.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,620,788千円(同213.3%増)となりました。

 

 当社グループは、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績を省略しております。

 

② 財政状態

 当連結会計年度末における流動資産は、4,976,689千円となり、前連結会計年度末と比較して693,912千円増加しております。主な要因は、現金及び預金が334,389千円、売掛金が336,166千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定資産は、2,056,041千円となり、前連結会計年度末と比較して281,610千円増加しております。主な要因は、ソフトウェア仮勘定が196,181千円減少したものの、建物(純額)が280,284千円、ソフトウェアが166,140千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における流動負債は、2,061,676千円となり、前連結会計年度末と比較して394,911千円増加しております。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が300,952千円減少したものの、未払法人税等が404,216千円、未払消費税等が207,690千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定負債は、668,782千円となり、前連結会計年度末と比較して1,042,968千円減少しております。主な要因は、長期借入金が1,042,285千円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末における純資産は、4,302,272千円となり、前連結会計年度末と比較して1,623,578千円増加しております。主な要因は、利益剰余金が1,587,648千円増加したことによるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動により2,334,284千円増加し、投資活動により444,079千円減少し、財務活動により1,435,758千円減少したことにより、前連結会計年度末と比較致しまして、455,234千円増加し2,640,389千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、2,334,284千円(前年同期比1,447.9%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,246,703千円、減価償却費225,270千円、未払消費税等の増加額207,684千円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額335,872千円、法人税等の支払額246,674千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、444,079千円(前年同期比27.5%減)となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入267,913千円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出146,884千円、有形固定資産の取得による支出430,490千円、無形固定資産の取得による支出73,795千円、敷金及び保証金の差入による支出80,170千円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,435,758千円(前年同期は807,103千円の獲得)となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,343,237千円、社債の償還による支出60,000千円であります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

サービスの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング等

その他サービス

15,672,680

1,258,607

141.8

132.7

顧客との契約から生じる収益

16,931,288

141.1

その他の収益

合計

16,931,288

141.1

(注)1.当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しており、顧客との契約から生じる収益を分解した情報を記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、16,931,288千円(前年同期比41.1%増)となりました。主な要因は、プロジェクトマネジメント実行支援サービス案件が堅調に推移したことによるものであります。

 

(売上原価)

 当連結会計年度の売上原価は、10,593,553千円(前年同期比36.3%増)となりました。主な要因は、コンサルタントの人件費及び外注費によるものであります。

 

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、4,130,143千円(前年同期比18.2%増)となりました。販売費及び一般管理費の増加の主な要因は、管理部門の人件費、支払手数料、地代家賃の増加によるものであります。

 

(営業外損益)

 当連結会計年度の営業外収益は、49,282千円(前年同期比117.7%増)となりました。主な要因は、投資有価証券売却益、受取補償金、保険解約返戻金によるものであります。営業外費用は、10,169千円(同10.9%減)となりました。主な要因は、支払利息によるものであります。

 

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は、16,931,288千円(前年同期比41.1%増)、営業利益は、2,207,590千円(同200.6%増)、経常利益は、2,246,703千円(同201.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,620,788千円(同213.3%増)となりました。

 

② 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げ、優秀な人材を集め、高い収益性をもって成長し続けることを目標としており、成長性と収益性、効率性のバランスをとりながら経営を行ってまいります。

 当社グループでは主な経営指標として、売上高成長率、売上高営業利益率、自己資本比率を適切な水準で維持していくことを目標としております。

 当連結会計年度における売上高成長率は、41.1%(前連結会計年度は63.1%)、売上高営業利益率は13.0%(前連結会計年度は6.1%)、自己資本比率は59.8%(前連結会計年度は42.7%)となりました。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

① キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要は、人件費、採用教育費、外注費等であり、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。

 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間にコミットメントラインを設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表作成において、経営者は会計方針の選択・適用、また、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行う必要があります。これらの見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

 当社グループは、コンサルティング事業を提供する単一セグメントであり重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高がないため、記載を省略しており

ます。

 

当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高がないため、記載を省略しており

ます。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)

(単位:千円)

 

 

合計

当期償却額

53,893

当期末残高

398,812

(注) 当社グループは、コンサルティング事業を提供する単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載

    を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)

(単位:千円)

 

 

合計

当期償却額

64,672

当期末残高

334,140

(注) 当社グループは、コンサルティング事業を提供する単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載

    を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)

 該当事項はありません。

 

 

当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)

 該当事項はありません。