事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
コンサルティング・アドバイザリー事業 | 10,004 | 99.6 | 1,646 | 131.5 | 16.5 |
投資事業 | 43 | 0.4 | -394 | -31.5 | -924.6 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(フロンティア・マネジメント株式会社)と連結子会社3社(頂拓投資諮詢(上海)有限公司、株式会社セレブレイン、フロンティア・キャピタル株式会社)及び持分法適用関連会社3社(FCDパートナーズ株式会社、フロンティア南都インベストメント合同会社、Athema)の計7社で構成されております。
当社グループは、「クライアントの利益への貢献」、「ステークホルダーの利益への貢献」、「社会への貢献」を企業理念として掲げ、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー及び再生支援といった各種経営支援サービスと、経営人材派遣を伴う資金支援サービスの提供を主たる業務としております。
当社グループは、これらのサービスを、顧客企業のニーズに応じて、単独又は組み合わせることにより提供しております。また、当社グループは、特定の金融機関、監査法人又は事業法人等の資本系列に属さない独立系のコンサルティングファームであり、利益相反のない中立的な立場でサービスを提供しております。
[事業系統図]
当社グループの事業は、「コンサルティング・アドバイザリー事業」と「投資事業」の2つのセグメントで構成されております。
各セグメントの概要は以下のとおりです。
(1)コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント
コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの売上は、① 経営コンサルティング事業、② M&Aアドバイザリー事業、③ 再生支援事業及び④ その他事業に区分されております。
各事業の概要は、以下のとおりです。
① 経営コンサルティング事業
顧客企業の経営戦略(全社戦略・事業戦略・機能別戦略(マーケティング、オペレーション等の企業の個別機能に対する戦略))の立案、中期経営計画の策定から実行支援、常駐型で実行支援を行う経営執行支援、M&Aに関連して実施される事業デュー・ディリジェンス(事業等に関する調査・分析)等のサービスを提供しております。
当社グループのコンサルティング事業における特長の一つとして、経験豊富なアナリストを擁していることなどを背景に幅広い業界(小売・流通、運輸、飲食、サービス、情報通信、テクノロジー、製造、商社及び医薬・ヘルスケア等)に対して、各産業の特性に応じた各種ソリューションを顧客企業に提供している点が挙げられます。
また、経営の高度化や事業承継の増加などを背景に、経営執行支援の機会が多様化しており、マネジメントチームを派遣し、常駐型で経営執行を支援する業務が拡大しております。
さらに、顧客企業のESGやサステナビリティへの対応、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応、人的資本経営への対応等の高度化する企業課題に対するソリューション提供についても取り組んでおります。
当社グループは、創業以来、様々な業界に知見を有する産業アナリストやコンサルタント、特定の業務分野に精通した専門家人材を順次採用し、各専門家人材のナレッジ・ノウハウの共有化を進めることで、組織全体として顧客企業が属する業界に対する知見の深化を図るとともに、提供可能なソリューション幅の拡大を行いサービスの質の向上に努めております。
② M&Aアドバイザリー事業
顧客企業が行うM&Aや組織再編に関して、M&A戦略の立案、対象企業の選定・アプローチ、各種デュー・ディリジェンス(調査・分析)、企業価値算定、取引条件・契約交渉、クロージング(資金決済等)手続きといった業務全般に関する助言・補佐業務を行っております。
この事業においては、2023年Bloomberg 日本M&Aマーケットレビュー アドバイザー・ランキングにおいて、M&A件数、取引金額でともにランキングされるなど、大手金融機関に次ぐ実績を残しています。
なお、当社グループは、日本企業のグローバル化の進展に伴い増加するクロスボーダーM&Aの顧客ニーズに対応するため、豊富な実績を有する人材を積極的に採用するとともに、中国子会社の設立、シンガポール支店、ニューヨーク支店の開設、CFI(Corporate Finance International:欧州を中心として20か国以上にまたがり世界展開するM&Aファーム団体)への正会員としての加盟、フランスM&Aアドバイザリー企業Athemaとの資本業務提携、そしてパリ支店の開設等を通じて、クロスボーダーM&Aの業務遂行体制の強化及び海外ネットワークの充実を行っております。
③ 再生支援事業
再生支援を必要とする企業に対し、事業再生計画策定から実行支援、金融機関との利害調整、経営改革(ターンアラウンド)のための経営参画、各種再生手続き上の支援までトータルサポートを行っております。
当社グループの再生支援事業における特徴として、ハンズオン型経営改革支援(常駐型による経営改革の実行支援)を行っている点が挙げられます。ハンズオン型経営改革支援とは、経営改革(ターンアラウンド)業務に精通したコンサルタントを、顧客企業の経営陣等として派遣し、顧客企業に対して直接的に再生計画・経営改革の実行を支援するというものです。そのため、当社グループは、顧客企業とともに、再生計画の策定とその後の経営改革に直接コミットして、その実現をサポートしております。
④ その他事業
再生支援事業やM&Aアドバイザリー事業に関連し、弁護士、公認会計士及び税理士等の各種制度関連の専門家による調査業務(法務、財務及び税務面のデュー・ディリジェンス)を行う他、事業再生計画、M&A及び組織再編の実行局面において、当該制度関連の助言業務を行っております。
(2)投資事業セグメント
ビジネスモデルの変革や業界再編による成長を図るために資金を必要とする顧客に対し、中長期的な企業価値向上を目的とした直接投資を行うとともに、経営人材の派遣を行ってまいります。
当社グループは、顧客の企業価値向上を実現することを、創業時より強く意識してまいりました。顧客の持つ多様なニーズに対応するために多様なソリューションを展開し、当該ソリューションを支える多様な専門家の確保に注力してまいりました。
これらへの注力の結果、当社グループは下記に挙げるような特長を有しております。
(当社グループの特長)
(1)多様な専門家
当社グループのプロフェッショナル(顧客企業に様々な経営支援サービス提供を行う専門家)は、弁護士・会計士・税理士などの士業の専門家や、経営コンサルタント・産業アナリスト、そして投資銀行出身者や、事業会社出身者、金融機関出身者などで構成されております。創業以来現在まで意識的に多様なバックグラウンドを持つ専門家をバランスよく採用しております。このような人材ポートフォリオの構築により、下記に掲げる多様なソリューションを実現することが可能となっております。
(2)多様なソリューション
当社グループでは、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業、投資事業及びその他事業を営んでおり、これらを単独で又は組み合わせて顧客にサービスを提供しております。このように多様なソリューションを持つことにより、顧客に対し、全体最適解の導出や、ワンストップで様々な課題解決を実現することが可能となっております。
例えば、M&A専業会社であれば、顧客の企業価値を高めるための提案は、基本的にはM&Aに限られ、また、経営コンサルティング専業会社であれば、顧客の企業価値を高めるための提案は、基本的には自主独立による成長に限られますが、当社グループでは包括的にサービス提供を行っているため、広範な顧客のニーズに合った提案を行うことが可能です。
また、企業を取り巻く経営環境は、資本市場・製品市場のグローバル化、労働力の低下、法律・会計制度の変更や規制緩和・強化等により、劇的に変化しています。各企業においては、これら複雑化・高度化した多分野にわたる知識・情報を総合的に使いこなす能力が求められています。
しかしながら、複数の専門分野にまたがる複雑化・高度化した経営課題を解決するために各専門分野の専門家に個別に相談しても、各分野における個別最適解は得られるものの、それらを統合して全体最適解を導くことは容易ではありません。
当社グループは、各専門分野に精通した専門家を社内に擁しており、案件ごとに適切なメンバーでチームを組成し、専門家が互いに緊密に連携することで、各分野にまたがる専門的知見を総合的に動員して全体最適解を導出し、高品質かつスピーディな経営課題の解決をワンストップで強力にサポートしております。
また、豊富な経験に基づく利害調整力やハンズオンでの実行支援により、導出した全体最適解の実現のために必要な施策の立案から実行まで、サポートすることができます。
(3)コミットメントの強さ
当社グループは案件を執行する際に、顧客の企業価値の向上にコミットしております。当社グループは創業時より事業再生を強みとしておりましたが、事業再生を行う局面ではコミットメントが弱い場合、事業再生の失敗、即ち当該顧客の事業の断絶に直結することもあるため、コミットメントの強さを特に意識してきました。この意識は、再生支援サービスのみならず、当社グループの提供するサービス全てに通底しております。
(4)豊富な業界知見
当社グループでは、10年から20年に亘り一つのセクターをウォッチしてきた業界スペシャリストからなる産業調査部を擁しており、彼らの業界知見をフル活用することによって、経営コンサルティングやM&Aアドバイザリーのサービス品質を向上させております。
(5)全国をカバーする金融法人ネットワーク
当社グループでは、メガバンク、地方銀行などの金融法人との関係構築や維持を専任する事業開発部を擁しており、長年かけてその関係を構築・深化させていった結果、日本全国に亘る緊密な金融法人ネットワークを有しております。これにより、全国の金融法人のみならず、その金融法人と取引のある取引先までのアクセスを可能としております。
(6)独立系ファームであることによる中立性
当社グループは、特定の金融機関、監査法人又は事業法人等の資本系列に属さない独立系のコンサルティングファームであります。
例えば、特定の事業法人の資本に属している場合、その事業法人のライバル企業に利するようなM&Aの実施は難しく、必ずしも顧客にとって最適と思われる提案が出来るとは限りません。当社グループは他の資本系列から独立しているため、利益相反のない中立的な立場で、顧客の企業価値を向上させることを第一の目的として、サービスを提供することが可能です。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績
当連結会計年度(自2023年1月1日 至2023年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により、社会・経済活動の正常化が進み、個人消費や設備投資の持ち直し等により景気は緩やかに回復しました。一方、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などの地政学的なリスクや円安を背景とした物価の上昇、世界的な金融引締めによる海外景気の下振れリスクなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
このような経営環境の下、当社グループは、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、再生支援、その他の機能を活かした包括的なサービス提供により、ワンストップで企業の課題解決を図る提案と執行に引き続き注力するとともに、設立2期目となる当社連結子会社フロンティア・キャピタル株式会社(以下、「FCI」という。)において、第三者割当増資により金融機関等から総額3,000,600千円の資金調達を行った後、2件の投資契約を締結し、うち1件に対して投資を実行するなど、事業活動を本格化させております。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は10,025,083千円(前連結会計年度比26.6%増)、利益面に関して営業利益は1,251,629千円(同37.8%増)、経常利益は1,238,574千円(同34.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は780,683千円(同40.2%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、売上高はセグメント間の売上高を含んでおります。
(コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント)
コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの当連結会計年度の業績は、再生支援事業が大幅な増収となったほか、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業も好調に推移し、売上高は10,003,683千円(前連結会計年度比26.4%増)、営業利益は1,645,950千円(同49.7%増)となりました。
各事業別の経営成績は次のとおりであります。
<経営コンサルティング事業>
経営コンサルティング事業の当連結会計年度の業績は、売上高5,084,124千円(前連結会計年度比16.8%増)となりました。当連結会計年度においては、積極的な採用による人員増加の効果に加え、製造業の企業価値向上に向けた戦略支援やSR/IR関連、DX関連等のコンサルティングサービス等を強化拡充するとともに大企業からの受注拡大等も寄与し、前連結会計年度比で増収となりました。
<M&Aアドバイザリー事業>
M&Aアドバイザリー事業の当連結会計年度の業績は、売上高3,023,043千円(前連結会計年度比8.2%増)となりました。当連結会計年度においては、クロスボーダーM&A案件を含む複数の大型M&A案件が順調に成立した結果、前連結会計年度比で増収となりました。
<再生支援事業>
再生支援事業の当連結会計年度の業績は、売上高1,648,476千円(前連結会計年度比174.2%増)となりました。当連結会計年度においても再生案件数が増加する中、大型の再生案件の受注・執行等もあり、前連結会計年度比で大幅な増収となりました。
<その他事業>
その他事業の当連結会計年度の業績は、売上高248,038千円(前連結会計年度比49.4%増)となりました。
(投資事業セグメント)
投資事業セグメントの当連結会計年度の業績は、FCIが第三者割当増資による金融機関等からの資金調達を行い、第1号案件への投資を実行するなど、事業活動が本格化してまいりましたが、投資時期が年末にずれ込んだことにより、人件費等の固定費の計上が先行した結果、売上高42,646千円(前連結会計年度比142.3%増)、営業損失394,320千円(前連結会計年度は営業損失191,272千円)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は10,874,682千円(前連結会計年度末は5,658,644千円)となり、前連結会計年度末に比して5,216,038千円増加いたしました。負債合計は4,052,318千円(前連結会計年度末は2,642,688千円)となり、前連結会計年度末に比して1,409,630千円増加いたしました。純資産は6,822,364千円(前連結会計年度末は3,015,956千円)となり、前連結会計年度末に比して3,806,407千円増加いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,639,656千円増加し、5,838,745千円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は225,607千円(前連結会計年度は1,250,257千円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,240,249千円、賞与引当金の増加額229,599千円、減価償却費67,567千円、未払金の増加額60,362千円、株式報酬費用45,322千円の増加要因と、売上債権の増加額581,178千円、営業投資有価証券の増加額493,071千円、法人税等の支払額412,331千円の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,377,671千円(前連結会計年度は486,911千円の資金の使用)となりました。これは主に関連会社株式の取得による支出1,252,492千円、投資その他の資産の取得による支出87,842千円、有形固定資産の取得による支出37,192千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は3,787,732千円(前連結会計年度は646,534千円の資金の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,000,000千円、連結子会社の増資による収入2,900,098千円、株式の発行による収入306,231千円の増加要因と、配当金の支払320,408千円、長期借入金の返済による支出188,388千円の減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
売上分類の名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
||
コンサルティング・ アドバイザリー事業セグメント |
経営コンサルティング事業 |
5,084,124 |
116.8 |
M&Aアドバイザリー事業 |
3,023,043 |
108.2 |
|
再生支援事業 |
1,648,476 |
274.2 |
|
その他事業 |
248,038 |
149.4 |
|
投資事業セグメント |
投資事業 |
42,646 |
242.3 |
セグメント間取引消去 |
△21,246 |
- |
|
合 計 |
10,025,083 |
126.6 |
(注)1.セグメント間の取引を含めております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
株式会社辰巳商会 |
133,600 |
1.7 |
1,078,700 |
10.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。詳細につきましては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度の売上高は10,025,083千円(前連結会計年度比26.6%増)となりました。セグメント別の内訳は、コンサルティング・アドバイザリー事業10,003,683千円(同26.4%増)、投資事業42,646千円(同142.3%増、セグメント間の売上高21,246千円を含む。)であります。また、コンサルティング・アドバイザリー事業における事業別の内訳は、経営コンサルティング事業が5,084,124千円(同16.8%増)、M&Aアドバイザリー事業が3,023,043千円(同8.2%増)、再生支援事業が1,648,476千円(同174.2%増)、その他事業が248,038千円(同49.4%増)であります。
コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントにおいては、再生支援事業において再生案件数が増加する中、大型の再生案件の受注・執行等もあり売上高が大幅に増加したほか、経営コンサルティング事業においては積極的な採用による人員増加の効果の発現と製造業の企業価値向上に向けた戦略支援やSR/IR関連、DX関連等のコンサルティングサービスの強化拡充等が寄与し、また、M&Aアドバイザリー事業においてはクロスボーダーM&A案件を含む複数の大型M&A案件が順調に成立した結果、売上高が増加いたしました。
b.営業利益
売上原価4,497,697千円(同39.2%増)、販売費及び一般管理費4,275,756千円(同13.2%増)を計上した結果、当連結会計年度の営業利益は1,251,629千円(同37.8%増)となりました。売上原価の主な内容は、給料及び手当1,887,139千円、賞与引当金繰入額568,598千円等の人件費と外注費852,854千円であり、主な増加要因は積極的な人員採用を行った結果、給料及び手当が342,699千円、賞与引当金繰入額が157,644千円増加したこと、外注先の活用により外注費が488,777千円増加したことであります。販売費及び一般管理費の主な内容は、給料及び手当1,594,497千円、賞与引当金繰入額446,907千円等の人件費と採用費406,633千円であり、主な増加要因は積極的な人員採用を行った結果、給料及び手当が174,956千円、賞与引当金繰入額が82,087千円増加したことであります。
c.経常利益
営業外収益10,586千円、営業外費用23,642千円を計上した結果、当連結会計年度の経常利益は1,238,574千円(同34.4%増)となりました。営業外収益の主なものは持分法による投資利益4,053千円と受取保険配当金2,130千円であり、営業外費用の主なものは支払利息11,403千円と株式交付費11,908千円であります。
d.税金等調整前当期純利益
投資有価証券売却益1,675千円を計上した結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,240,249千円(同42.9%増)となりました。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等447,968千円、非支配株主に帰属する当期純利益11,597千円を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は780,683千円(同40.2%増)となりました。
ロ.財政状態の分析
a.資産の部
当連結会計年度末の総資産は10,874,682千円(前連結会計年度末は5,658,644千円)となり、前連結会計年度末に比して5,216,038千円増加いたしました。その内訳は流動資産が8,159,931千円(前連結会計年度末は4,276,116千円)、固定資産が2,709,108千円(前連結会計年度末は1,375,149千円)、繰延資産が5,642千円(前連結会計年度末は7,379千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動資産は3,883,815千円増加、固定資産は1,333,959千円増加、繰延資産は1,736千円減少いたしました。流動資産の増減の主なものは、FCIの第三者割当増資等による現金及び預金の増加2,639,656千円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加581,492千円、営業投資有価証券の増加493,071千円であります。固定資産の増減の主なものは、Athema(登記上の商号:AT Conseil)株式の取得等による関係会社株式の増加1,250,092千円、その他投資等の増加86,246千円、繰延税金資産の増加73,091千円であります。繰延資産の増減は、創立費の減少1,736千円であります。
b.負債の部
当連結会計年度末の負債合計は4,052,318千円(前連結会計年度末は2,642,688千円)となり、前連結会計年度末に比して1,409,630千円増加いたしました。その内訳は、流動負債が2,569,015千円(前連結会計年度末は1,868,624千円)、固定負債が1,483,303千円(前連結会計年度末774,063千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動負債は700,390千円増加し、固定負債が709,239千円増加いたしました。流動負債の増減の主なものは、賞与引当金の増加229,599千円、未払法人税等の増加133,133千円,1年内返済予定の長期借入金の増加98,925千円、未払消費税等の増加と未払費用の増加による流動負債のその他の増加93,603千円、未払金の増加54,179千円、買掛金の増加40,519千円であります。固定負債の増減の主なものは、長期借入金の増加712,687千円であります。
c.純資産の部
当連結会計年度末の純資産は6,822,364千円(前連結会計年度末は3,015,956千円)となり、前連結会計年度末に比して3,806,407千円増加いたしました。これは主に、Antema SASに対する第三者割当増資による資本金及び資本剰余金各153,819千円の計上とFCIの金融機関等に対する第三者割当増資による非支配株主持分2,999,700千円の計上、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益780,683千円の計上により増加した一方で、利益剰余金の配当320,954千円の実施により減少したことによるものであります。
③資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループの運転資金及び設備投資資金等は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて銀行からの借入により調達しております。なお、経営人材の派遣を伴う投資事業を行う連結子会社フロンティア・キャピタル株式会社では、その投資資金を手元資金と金融機関等からの出資金により賄う方針です。同社は、投資資金に充てるため、2023年1月18日及び2023年2月28日付で、金融機関8行並びに1社から第三者割当増資により総額3,000,600千円の資金調達を行い、A種種類株式29,997株及びB種種類株式9株の合計30,006株を発行しております。当連結会計年度末における同社の発行済株式数及びその保有状況は以下のとおりです。
|
A種種類株式 |
B種種類株式 |
C種種類株式 |
計 |
当社保有 |
- |
91株 |
9,909株 |
10,000株 |
非支配株主保有 |
29,997株 |
9株 |
- |
30,006株 |
計 |
29,997株 |
100株 |
9,909株 |
40,006株 |
(注)A種種類株式及びC種種類株式は、フロンティア・キャピタル株式会社の株主総会において議決権を行使できない配当優先株式であり、B種種類株式は、同社の株主総会において、1株につき1個の議決権を有する普通株式と同等の株式でありますが、剰余金の配当は行われません。
フロンティア・キャピタル株式会社では、今後、以下のように配当を実施していく方針です。
同社の会社法上の分配可能額及び運営上必要となる手元現金預金水準を下回らない範囲で、同社グループの連結当期純利益(ただし、同社単体の投資有価証券の売却益については、その50%を控除する。)の50%を配当総額とする見込みです。
配当総額は、定款の定めに従い、以下の順番で分配されます。
(a)A種種類株式への配当
A種種類株式の払込金額に満つるまで、A種種類株主に配当を行います。
(b)C種種類株式への配当
上記(a)の配当実施後は、C種種類株式の払込金額に満つるまで、C種種類株主に配当を行います。
(c)上記以降
上記(b)の配当実施後は、連結会計年度ごとに、A種種類株主に対して追加配当額があれば、これを支払った後、なお配当ができる場合には、A種種類株主及びC種種類株主に対して規定に従い配当を行います。
④経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの主要な事業の一つであるM&Aアドバイザリー事業は、当連結会計年度における売上高の30.2%を占めております。同事業は、顧客に対してM&Aのアドバイザリー・サービスを提供しておりますが、業務の性質上、成功報酬の割合が高くなる傾向があります。M&Aアドバイザリー・サービスにおいて、成功報酬を獲得できるか否かは、顧客のM&Aがクロージングするか否かにかかっており、当社グループにおいてコントロールができません。顧客のM&Aの成否は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因の詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
当社グループの2021年から2023年までの「中期経営計画」における目標値及び実績値は以下のとおりであります。
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目標値 |
実績値 |
連結売上高 |
8,700,000千円 |
10,025,083千円 |
連結営業利益率 |
20.0% |
12.5% |
連結ROE |
20.0%以上 |
23.6% |
また、「中期経営計画」の目標達成のため、重視した指標は以下のとおりです。
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目標値 |
実績値 |
年平均売上高成長率 |
18.8% |
24.5% |
年間の増員数 |
40名 |
47名 |
連結営業利益率 |
20.0% |
12.5% |
連結ROE |
20.0% |
23.6% |
配当性向(連結) |
30.0% |
60.7% |
(注)1.年平均売上高成長率の実績値は2020年度を基準年度として算定しております。
2.年間の増員数の実績値は2021年度から2023年度までの3年間の平均増員数を記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等の意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは事業種類別のセグメントから構成されており、「コンサルティング・アドバイザリー事業」及び「投資事業」の2つを報告セグメントとしております。
「コンサルティング・アドバイザリー事業」は、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業を営んでおります。「投資事業」は、投資先の長期的・持続的な企業価値向上を目的とした経営人材の派遣を伴う投資事業を営んでおります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
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(単位 :千円) |
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報告セグメント |
調整額 |
連結財務諸表計上額 |
||
コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
計 |
|||
売上高 |
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外部顧客への売上高 |
7,912,655 |
3,000 |
7,915,655 |
- |
7,915,655 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
14,603 |
14,603 |
△14,603 |
- |
計 |
7,912,655 |
17,603 |
7,930,258 |
△14,603 |
7,915,655 |
セグメント利益又は損失(△) |
1,099,403 |
△191,272 |
908,131 |
- |
908,131 |
セグメント資産 |
4,800,439 |
858,204 |
5,658,644 |
- |
5,658,644 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
47,495 |
- |
47,495 |
- |
47,495 |
のれん償却額 |
29,458 |
- |
29,458 |
- |
29,458 |
顧客関連資産の償却額 |
6,250 |
- |
6,250 |
- |
6,250 |
持分法適用会社への投資額 |
54,193 |
- |
54,193 |
- |
54,193 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
473,430 |
- |
473,430 |
- |
473,430 |
(注)「セグメント利益又は損失」は連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
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(単位 :千円) |
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報告セグメント |
調整額 |
連結財務諸表計上額 |
||
コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
計 |
|||
売上高 |
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外部顧客への売上高 |
10,003,683 |
21,400 |
10,025,083 |
- |
10,025,083 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
21,246 |
21,246 |
△21,246 |
- |
計 |
10,003,683 |
42,646 |
10,046,330 |
△21,246 |
10,025,083 |
セグメント利益又は損失(△) |
1,645,950 |
△394,320 |
1,251,629 |
- |
1,251,629 |
セグメント資産 |
7,262,775 |
3,611,907 |
10,874,682 |
- |
10,874,682 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
67,460 |
106 |
67,567 |
- |
67,567 |
のれん償却額 |
29,458 |
- |
29,458 |
- |
29,458 |
顧客関連資産の償却額 |
6,250 |
- |
6,250 |
- |
6,250 |
持分法適用会社への投資額 |
1,245,516 |
58,247 |
1,303,764 |
- |
1,303,764 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
35,777 |
1,425 |
37,202 |
- |
37,202 |
(注)「セグメント利益又は損失」は連結損益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
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コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
合計 |
|||
経営 コンサルティング |
M&A アドバイザリー |
再生支援 |
その他 |
投資 |
||
外部顧客への 売上高 |
4,351,972 |
2,793,464 |
601,236 |
165,981 |
30,000 |
7,915,655 |
(注)当連結会計年度より、従来の「ファイナンシャルアドバイザリー事業」から「M&Aアドバイザリー事業」に名称を変更しております。なお、名称変更による影響はありません。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
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コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
合計 |
|||
経営 コンサルティング |
M&A アドバイザリー |
再生支援 |
その他 |
投資 |
||
外部顧客への 売上高 |
5,084,124 |
3,023,043 |
1,648,476 |
248,038 |
21,400 |
10,025,083 |
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
株式会社辰巳商会 |
1,078,700 |
コンサルティング・アドバイザリー事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
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(単位:千円) |
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コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
全社・消去 |
合計 |
当期償却額 |
29,458 |
- |
- |
29,458 |
当期末残高 |
265,130 |
- |
- |
265,130 |
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
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|
(単位:千円) |
|
コンサルティング・アドバイザリー事業 |
投資事業 |
全社・消去 |
合計 |
当期償却額 |
29,458 |
- |
- |
29,458 |
当期末残高 |
235,671 |
- |
- |
235,671 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。