2024年7月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を与えると認識している事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

当社グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ④ 企業統治に関するその他の事項 a 内部統制システム及びリスクマネジメント体制の整備の状況」に記載のとおりであります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 業界動向について

BtoC-ECやインターネットメディアの市場規模は今後も拡大傾向であると認識しておりますが、インターネットの利用を制約するような法規制、電子商取引やオンライン決済への新たな規制やユーザーからの信頼性の棄損、個人情報管理の安全性を中心としたプライバシーに対する問題意識の拡がり等の外部要因、景気動向、過度な競争等により、当社グループの事業と関係のある市場の成長が鈍化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

顕在化に備え収益性や健全性を確保するとともに、業界動向の把握に努め、必要な対応を適時に取れる体制を構築してまいります。

 

② ライフカルチャープラットフォームの優位性について

当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という事業を展開しており、北欧、暮らしの道具店と、foufouの2つセグメントを有しております。

当社グループでは、各種コンテンツの発信、商品の品質管理や法規制への対応、リスク管理の実施、内部統制の充実などあらゆる企業活動においてステークホルダーからの信頼に応えられるように努めております。しかしながら予測できない事象により、ブランド価値をはじめとするカルチャーアセットが毀損され、ユーザーのエンゲージメントを失うことによって、ライフカルチャープラットフォームが有効に機能しない状況になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

今後も経営方針、成長戦略に従って、プラットフォームの強化や拡充、ユーザーのエンゲージメントを高めるための施策を行ってまいります。

 

③ 特定ドメインへの高い依存度について

「北欧、暮らしの道具店」のユーザーに対して生活雑貨等をインターネットで直接販売するD2Cドメインの売上高が、当社グループの売上高の大半を占めております。国内EC市場が拡大していることに加え、ユーザー数の増加や注文件数の増加、取扱商品の拡充等により、今後もD2Cドメインは拡大していくものと考えております。しかしながら、ユーザーの減少や市場規模の縮小等の要因によりD2Cドメインの売上高が減少した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

当社グループの重要な収益基盤であるユーザーからのエンゲージメントをさらに高めるため、ニーズを捉えた各種コンテンツの提供や商品展開を進めてまいります。またブランドソリューションドメインなど、D2Cドメイン以外による収益獲得方法の開発・成長に継続的に取り組んでまいります。

 

④ 競合について

当社グループの売上高の大半を占めるD2Cドメインについては、多くの企業がアパレルや生活雑貨等のECをサービス展開している状況にあります。今後も、資本力や知名度、新規サービスの開発力等を有する企業等が新規参入又はサービス規模の拡大をする可能性はあり、その場合には競争の激化やその対策のためのコスト負担等によって、売上高の減少や広告宣伝費等のコスト増加など当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

今後も当社グループの特徴であるライフカルチャープラットフォームの強化や拡充を行うことで、単なるEC事業者ではない立ち位置を守り競争力を維持できるよう努めてまいります。

 

 

⑤ ユーザーの獲得について

当社グループの大きな収益源であるD2Cドメインの売上高は、「北欧、暮らしの道具店」の購入者数及び一人当たり売上高により変動し、事業の成長はこれらに影響されます。また、当社グループはSNS等を活用した効果的なマーケティングを自社リソースで行うことにより、効率的にユーザーの集客をしております。上記に挙げた各種KPIについてはこれまで安定的に推移・改善してきておりますが、社会・経済情勢によるユーザーニーズの変化、他の事業者との競争の激化、新たなユーザーとの接点となるデバイスや技術への対応が遅れ集客力が低下するなどの要因によって訪れるユーザー数が従来と比べて少なくなった場合には、売上高の増加ペースが鈍ること、もしくはマーケティング費用が上昇することにより、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

ユーザーニーズの深掘りを行い、コンテンツなどの供給面及びアプリやSNSなどの集客面の両方において、新たな取り組みに継続してチャレンジすることで今後も効果的・効率的なマーケティングを行うことに努めてまいります。

 

⑥ システムトラブルについて

当社グループの事業の大部分はインターネットを介して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故、サイバー攻撃等の予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築、障害発生時対応への備えを行い、さらなるリスク低減に努めてまいります。

 

⑦ 配送コストについて

当社グループの主力であるD2Cドメインでは、商品販売に際し運送会社に商品配送業務を委託しており、購入者からは固定の配送料を受け取っております。今後配送コストが上昇し、その価格転嫁が行える環境でない場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

引き続き配送業務効率化のための投資や業務プロセスの改善を進めるなど、配送コストの上昇に備えた対策に努めてまいります。

 

(2) 事業体制に関するリスク

① 特定経営者への依存及び人材確保に係るリスクについて

当社グループの設立者である、代表取締役社長青木耕平は経営方針や経営戦略において、取締役副社長佐藤友子は事業推進の中心人物として、当社グループの事業活動全般における重要な役割を果たしており、何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。これらにつき、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

両氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲を進め育成を図ることで依存を薄めることに努めてまいります。

 

② 人材確保に係るリスクについて

当社グループは、ミッションにフィットした人材採用を重要な経営課題と位置づけております。事業の成長に合わせた採用とフィットした人材の確保という両面を叶えるために、人材採用に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

各職種に合わせた最適な採用方法の模索による採用強化と当社グループに合った働き方や人事制度の運用により定着を進めてまいります。

 

 

③ 商品の品質管理について

当社グループの提供する商品については、関連法規の遵守及びその品質向上に取り組み安全な商品の供給に努めております。しかしながら、販売した商品及びその広告表現等において、安全上の問題や表示上の問題が発生する可能性はあります。このような問題が発生した場合、大規模な返品、多額の対応費用の発生や当社グループのイメージ低下による売上高の減少等が想定され、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

仕入先や製造委託先の選定における基準、個々の商品に関する検査基準につき、安全性や消費者の要求水準を考慮して必要な対応を行っていくことに努めてまいります。

 

④ 物流機能の強化について

当社グループの商品取扱量の増加に応じて、業務システムの改善、委託先である倉庫業者における当社グループ利用スペースの拡大や在庫管理スタッフを確保する必要があります。また将来的には効率的かつ安定的な物流機能を確保するために拠点の分散化も含めた物流機能強化に取り組む必要が出てくる可能性があります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や「北欧、暮らしの道具店」で紹介するアイテム数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要がありますが、これらが販売機会のロスにつながる場合には、当社グループの成長を阻害し経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

中期的な商品取扱量の予測に基づく物流機能の強化を今後も継続するとともに、事業規模の見通しや物流環境などを考慮しつつ大規模な投資も含めた長期的な対応の検討にも今後取り組んでいく予定であります。

 

⑤ 内部管理体制の構築について

当社グループの継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令の遵守を徹底してまいりますが、事業の拡大・変化に対応した内部管理体制を適時に構築することができず、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

ガバナンスの重要性をグループ内で共通認識とし、今後の事業規模の拡大に応じて管理、内部監査の体制を強化するなど、内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。

 

⑥ 新商品開発、新規事業等について

当社グループでは、ユーザー拡大と収益源の多様化を図るため、新商品の開発、新規事業に取り組んでいくとともに、新たなユーザーとの接点となるメディア開発を継続してまいります。これにより人材、システム投資等の先行投資が発生し、経営成績が悪化する可能性があります。また、新商品の開発や新規事業を開始した際には、想定とは異なる状況・リスクが発生することにより当初の計画通りに進まない場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。これらについて重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

新たな取り組みについては、リスクを許容可能なレベルに抑えた上で迅速かつ可逆的に進めることを基本方針としており、今後もその方針のもとで持続的な成長のため積極的に取り組んでまいります。

 

⑦ 固定資産の減損リスクについて

当社グループは、株式取得による会社の買収に伴いのれん等の固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由によって減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

なお、今後についても継続的に適切な収益コントロールを行いながら、固定資産の簿価について回収可能性の判断を適切に行ってまいります。

 

(3) 法的規制に関するリスク

① ECに関連する法的規制について

当社グループは、主にインターネットでユーザーに商品を直接販売するD2Cドメインから収益を得ております。そのため、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「家庭用品品質表示法」等の販売に関する法規制に基づいて事業を運営しております。管理体制の構築によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクとして認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けながら、法務担当による、社内運用ルールの法令適合性の確認、契約書の法務チェック等を行い、コンプライアンス体制の強化に努めてまいります。

 

② 個人情報の保護について

当社グループは、会員登録情報をはじめとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護に関する基本方針及び個人情報保護基本規程を定めており、社内教育と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

個人情報保護に関する基本方針を定め、適正な入手と入手情報の管理体制を構築しております。また、個人情報保護法の改正動向やユーザーの個人情報に関する意識などを見極めながら、適切な運用が行えるよう社内体制の整備と教育を行ってまいります。

なお、当社は2023年8月16日にプライバシーマークを取得しております。

 

③ 知的財産権について

当社グループは、当社グループが運営する事業やコンテンツに関する知的財産権を確保するとともに、「著作権法」等を遵守し、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合においては、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

知的財産権の生じる契約では必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けた上で、当社グループの事業運営に必要な権利を確保するよう努めております。またコンテンツ等の制作時には第三者の知的財産権侵害を回避するための対策を実施しております。

 

(4) その他

① 気候変動及び自然災害等について

当社グループの本社及び物流拠点は首都圏にあり、当地域内において地震、水害等の大規模災害が発生することにより拠点が被害を受けた場合、当社グループ施設内や取引先において、パンデミックが発生した場合等、当社グループの想定を超える異常事態が発生した場合には、商品の調達に影響が出る可能性、物流機能が停滞する可能性、通常勤務が困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

仕入先や勤務場所の分散化、リモートワーク時における安否確認方法の確立など異常事態が生じた場合でもできる限り業務への影響を低減することに引き続き努めてまいります。

 

② カントリーリスクについて

当社グループが取り扱う商品の一部は生産国が中国など日本国外となっており、諸外国政府による規制や法令の改正、政治的、経済的な不安定さ等に起因したカントリーリスクが存在します。これらカントリーリスクは回避が困難であり、リスクが顕在化した場合には、為替変動による商品の仕入れ価格への影響や納品が遅延するなど商品調達に支障が出ることにより当社グループの業績が影響を受ける可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

既に仕入先を分散することでリスクヘッジしておりますが、今後新たに主要な仕入先が生じる場合には、当該リスクについても充分考慮した上で仕入先の選定を行ってまいります。

 

③ 風評について

当社グループは広報、IRなどあらゆる情報発信において、適時かつ慎重な発信を心がけることで、情報の信頼性の維持・向上を図り、風評リスク顕在化の未然防止に努めております。しかしながら、正確な情報に基づかない、又は憶測に基づいた情報の流布が、インターネット上の書き込みや報道で広まった場合、それらの内容の正確性や当社の該当有無に関わらず、当社グループサービス利用者や投資者等の認識又は行動に影響を及ぼす可能性が考えられます。これらの報道や情報の流布の内容、規模等によっては、当社グループの事業、経営成績及び株価に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

日頃から風評の発見及び影響の極小化に努めており、当社グループ又は当社グループサービスについて否定的な風評が拡大した場合には、代表取締役社長が必要な関係者を集め対応にあたる方針となっております。

 

④ 資金使途について

株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社グループ事業のさらなる拡大のため、広告宣伝費及び事業成長のための採用費用、人員増による人件費などに充当する予定であります。しかしながら、上述のとおり様々なリスク・不確実性のなかで事業運営を行っており、事業環境が変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。

 

⑤ 大株主について

当社の設立者である代表取締役社長青木耕平及び取締役副社長佐藤友子は当社の大株主であり、当連結会計年度末現在で発行済株式総数の66.9%を所有しております。

両氏は、中長期的に安定株主として引き続き一定の議決権比率を維持するとともに、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

当社グループは両氏が安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により大株主である両氏の議決権比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、特定の相手先へ当社株式の譲渡を行った場合には、当該譲渡先の方針により、当社グループの事業戦略等に影響を与える可能性があります。

配当政策

 

3 【配当政策】

当社ではTSR(株主総利回り)を重視した株主還元を行う方針とし、成長と株主還元のバランスを考慮したダイナミックな株主還元を行うことでTSRの安定を図ることを目指します。

B/Sマネジメントからの最適配当政策が適切であると認識しており、安定した経営に必要なキャッシュポジションの観点から還元可否の判断を行います。また、投資局面においては投資を優先する必要があるため、利益ではなく配当原資はFCF(フリーキャッシュフロー)を基準とし、当面はその50%を上限とします。これにより株主還元、成長投資、内部留保による財務基盤の強化のバランスの取れた配分が可能になると考えております。

具体的には、期末ネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)とキャッシュポジションの目標水準(広告宣伝費を除く当期販売費及び一般管理費の2年分)を比較し、キャッシュポジションが目標水準を上回っている場合には、還元可能と判断します。その上で当期FCFの50%を原資に還元を行いますが、キャッシュポジションが目標を下回らない範囲で行うため、FCFの50%が上限となります。また、FCFを原資とするため、キャッシュポジションにより還元可能と判断されても当期FCFがマイナスの場合は、株主還元は行いません。当該株主還元方針に従い、2024年7月期においては、1株当たり17円の期末配当を行うことを決定しております。

剰余金の配当を行う場合は、期末配当が基本方針でありますが、基準日については期末配当だけでなく毎年1月31日を基準日とする中間配当についても定款に定めております。これらの剰余金の配当等の決定機関は取締役会であります。なお、当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めております。

 

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2024年9月13日

取締役会決議

 

125,296

17.00