2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    13,498名(単体) 27,695名(連結)
  • 平均年齢
    42.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.0年(単体)
  • 平均年収
    7,895,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -3.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループは、三菱グループ共通の基本理念である「三綱領」を企業活動の指針とし、「モビリティの可能性を追求し、活力ある社会をつくります」というビジョンの実現を目指しております。

事業環境が急速かつ不透明さを増す中において、当社グループが持続的に成長し、企業価値を向上させていくための最も重要な経営基盤は「人材」であると認識しております。

この認識のもと、当社グループでは、ビジョンおよびミッションを遂行するための行動指針である「MMC WAY」を体現できる人材の育成を人材戦略の中核に位置付けています。電動化、知能化、サービス化など自動車産業の構造変化に的確に対応し、「三菱自動車らしさ」を具現化した商品・サービスを継続的に創出していくためには、専門性と現場力を兼ね備え、自律的に行動できる人材の確保・育成および最適配置が不可欠であると考えております。

また、当社グループは、一人ひとりの従業員がやりがいを持って働き、自身の能力を最大限に発揮できることが、戦略の実行力や組織の競争力向上につながると考えております。そのため、エンゲージメント高く、心身ともに健康でいきいきと働ける職場環境の整備を重要な経営課題として位置付け、多様な人材が活躍できる組織風土の醸成に取り組んでおります。

 

報酬・処遇に関する基本方針

当社グループは、上述の人材戦略を実効性あるものとするため、報酬および処遇を人材への重要な投資と捉え、役割・責任および成果に応じた公平かつ納得性の高い制度の構築・運用を行っております。

市場水準や事業環境を踏まえつつ、優秀人材の確保・定着と従業員のモチベーション向上を図るとともに、中長期的な成長を担う人材への継続的な原資配分を基本方針としています。

具体的には、優秀な新卒社員獲得を目的とした初任給の引き上げや、昇給テーブルにレンジマトリクスを採用することで、昇進後の年次が浅い層にも成長実感が得られる報酬設計を行っております。

また、管理職においては役職グレード制を導入し、役割・責任の大きさに応じた柔軟な報酬コントロールを可能とすることで、経営・組織運営への貢献が適切に処遇へ反映される仕組みとしています。

さらに、業績や外部環境を踏まえた賃上げや一時金の支給を通じ、従業員のエンゲージメント向上と組織の持続的成長を図っております。

当社グループは今後も、「MMC WAY」に基づく人材育成と働きがいのある職場環境づくりを通じて、人材と企業価値の好循環を実現してまいります。

 

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

自動車事業

27,483

(7,755)

金融事業

212

(93)

合計

27,695

(7,848)

 (注)1.人員数は、就業人員であります。(役員を除く。)

2.臨時雇用者数(パートタイマー、期間社員、派遣社員等)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

 

②提出会社の状況

2026年3月31日現在

 

従業員数

平均年齢

(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与

(円)

平均年間給与の

対前事業年度

増減率

(%)

セグメント

の名称

事務技術系

(人)

技能系(人)

計(人)

自動車事業

9,656

(1,694)

3,842

(2,171)

13,498

(3,865)

42.4

16.0

7,895,000

△3.0

 (注)1.人員数は、就業人員であります。(役員を除く。)

2.技能系とは直接生産作業又はその補助業務を行う者のほか、それらの指導・監督にあたる者をいい、事務技術系とは技能系以外の者をいいます。

3.臨時雇用者数(パートタイマー、期間社員、派遣社員等)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

4.平均年間給与(税込)は、賞与及び基準外賃金を含みます。

 

③労働組合の状況

 当社及び国内連結子会社の労働組合は、全三菱自動車・三菱ふそう労働組合連合会を通じて全日本自動車産業労働組合総連合会に所属しております。

 

④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

ア 提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1

   (注)2

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)3

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

(注)4

全労働者

うち正規雇用労働者(注)5

うちパート・有期労働者(注)6

6.8

84.6

79.8

78.4

87.6

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号。以下「女性活躍推進法」という。)の規定に基づき算出したものであります。

2.「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」については、労働者には他社から提出会社への出向者を含み、提出会社から他社への出向者は含んでおりません。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」という。)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号。以下「育児・介護休業法施行規則」という。)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであり、労働者には提出会社から他社への出向者を含み、他社から提出会社への出向者は含んでおりません。

4.性別による賃金体系の違いはなく、管理職比率など等級別の人員構成に差があることが賃金差の要因です。

5.正規雇用労働者は、正規雇用の労働者及びフルタイムの無期化した非正規雇用の労働者を含んでおります。

6.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を含んでおりません。

 

イ 連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規雇用労働者

うちパート・有期労働者

東日本三菱自動車販売

株式会社

5.0

86.9

(注)3

79.8

78.6

77.5

西日本三菱自動車販売

株式会社

2.2

69.2

(注)2

73.8

71.4

79.6

三菱自動車ロジテクノ

株式会社

7.7

50.0

(注)2

80.5

78.3

88.3

三菱自動車エンジニアリング株式会社

1.3

100.0

(注)2

70.4

69.3

104.2

水菱プラスチック株式会社

3.6

100.0

(注)3

79.0

80.2

74.2

三菱自動車ファイナンス

株式会社

20.3

100.0

(注)2

72.5

72.5

65.6

(注)1.女性活躍推進法の規定に基づき算出したものであります。

2.育児・介護休業法の規定に基づき、育児・介護休業法施行規則第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.育児・介護休業法の規定に基づき、育児・介護休業法施行規則第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の状況は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と異なる可能性がありますので、ご留意ください。

 

(1)ガバナンス及びリスク管理

① ガバナンス

当社では、グループ全体でサステナビリティの取り組みを推進することを目的に代表執行役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、年3回開催しております。

② リスク管理

同委員会では、環境、社会、ガバナンス各分野の様々な課題から当社グループが優先的に取り組むべき重要課題として特定したマテリアリティに関して、各取り組み責任者が洗い出したリスクと機会を確認しております。また、これらのリスクと機会の評価・管理を行うとともに、外部環境及びステークホルダーのニーズと期待を踏まえた取り組み目標やKPIを審議・決定し、それらの進捗を確認することによりPDCAを回しております。

さらに、マテリアリティの見直しなどの重要事項やサステナビリティ全般の活動状況は、取締役会で審議・報告を行うとともに、意思決定・監督を行い、必要に応じて指示する体制としております。

 

 

当社のマテリアリティ(重要課題)

● 気候変動・エネルギー問題への対応

● 資源循環の取り組み

● 環境汚染の防止

● 水資源の保全

● 生物多様性の保全

● 持続可能なサプライチェーンの実現

● 道路交通事故の削減に寄与する製品の提供

● 製品品質、セールス・サービス品質の向上

● 事業を通じた地域経済への貢献

● 多様な人材が能力を発揮し、誇りとやりがいをもって働ける環境の構築

● 人材育成の強化

● 労働安全衛生の推進

● 社会貢献活動の推進

● ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底

 

(2)気候変動対応

① ガバナンス

当社は、「気候変動・エネルギー問題への対応」を重要な経営課題と認識し、マテリアリティとして特定しております。取締役会は気候変動関連を含む環境取り組みに関する重要な事案について意思決定し、また執行状況を監督しております。また、サステナビリティ委員会にて、気候変動リスクと機会の評価や対応策などを審議するとともに、「環境ターゲット2030」の進捗状況・実績などを確認しております。さらに、サステナビリティ委員会のもとに、経営戦略・商品・生産・調達・物流などを担当する責任部門の長が参画し、代表執行役副社長が議長となるカーボンニュートラル協議会を設置し、気候変動リスク及び機会の評価を踏まえつつ、各領域における具体的な対応策を検討するとともに、中長期的な対応方針・目標などを立案しております。立案した方針・目標はサステナビリティ委員会で審議する体制としています。特に重要な事案が生じた場合は取締役会にて審議・決定しております。

 

取締役会で審議又は報告された気候変動関連の事案例

・TCFD(注)提言への賛同表明

・TCFD提言に沿った情報開示

・2050年カーボンニュートラル宣言と環境ビジョン2050の改定

・環境ターゲット2030の改定

(注)Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略称。気候関連財務情報開示タスクフォース

 

カーボンニュートラル推進体制(2026年3月末時点)

 

 

 

役割

開催頻度

サステナビリティ委員会

環境ターゲット2030の進捗状況のモニタリング 等

年3回

カーボンニュートラル協議会

2050年カーボンニュートラル実現に向けた中長期的な対応方針や目標の立案 等

年3回

事業活動CO₂削減推進分科会

事業活動領域におけるCO₂削減の実行計画の立案、具体的な対策の推進 等

年2回

TCFD検討チーム

気候変動リスク及び機会の特定・評価、シナリオ分析の検討 等

適宜開催

 

② 戦略

当社は、気候変動リスク及び機会を、事業戦略策定上の重要な観点の一つとして捉えております。短期・中期・長期のリスク及び機会の洗い出し・評価を行い、特に影響度の大きい項目として、「燃費/CO、ZEV(注)1規制などの強化」、「カーボンプライシングの導入・拡大」、「気象災害の頻発・激甚化」、「電動車(注)2の需要拡大」を特定しました。これらの項目については、IEA(注)3やIPCC(注)4などが公表している複数のシナリオを参照し、当社事業への影響の分析及び対応策を検討しております。また、気候関連事項が事業や戦略及び財務計画に影響を及ぼす可能性があることを認識し、気候変動リスクや機会を踏まえて、適宜戦略や計画などの見直しを行っております。

 

<特に影響度の大きいリスク・機会と当社事業への影響、対応策>

シナリオ

リスク・機会

当社事業への影響

対応策

2℃未満

(注)5

燃費CO/ZEV規制などの強化

リスク

・先進国・新興国とも、厳格化された規制への対応が必要となる
・規制未達の可能性が高まる

・開発・調達・生産コストが増加する
・規制未達の場合、罰金・クレジット購入費用が増加する

・アライアンスを活用したコンポーネントの共通化などによるコスト低減
・プラグインハイブリッド車(PHEV)・EVなどの電動化の推進
・電動車と使用済みバッテリーを活用したエネルギーマネジメントなど新たなモビリティビジネスの推進

機会

・電動車の需要が増加する

・電動車の販売及び電動車関連のバリューチェーンが拡大する

カーボンプライシングの導入拡大

リスク

・炭素税などが導入・拡大され、炭素価格が上昇する

・調達、生産及び物流の各段階で、直接的・間接的に税負担などが増加し、コストが上昇する

・省エネルギー活動・再生可能エネルギー導入の推進
・サプライヤーと連携したCO排出量削減取り組みの推進

機会

・省エネルギー技術が進展する
・再生可能エネルギーの普及が拡大する

・エネルギーコストが低減する

成行

(注)6

気象災害の頻発・激甚化(洪水・浸水)

リスク

・大雨・洪水などの頻発・激甚化により工場被災やサプライチェーン寸断の可能性が高まる

・生産・開発設備などが損害を受ける
・自社工場やサプライヤーの被災に伴い、操業が停止し収益が減少する

・大雨・洪水などを想定したBCPの見直し
・サプライヤーと連携したリスク軽減取り組みの推進

機会

・災害時の非常用電源確保のニーズが高まり、電動車の需要が増加する

・非常用電力供給に貢献できる電動車の普及が拡大する

・アライアンスを活用したコンポーネントの共通化などによるコスト低減
・給電機能を搭載したPHEV・EVなどの電動化の推進
・電動車と使用済みバッテリーを活用したエネルギーマネジメントなど新たなモビリティビジネスの推進

 

 

当社は、気候変動リスク及び機会への対応策を、環境への取り組みの方向性と目標を定めた「環境計画パッケージ」(注)7や事業戦略に反映させることで、事業の持続的な成長や将来リスクの低減に繋げ、企業としてのレジリエンスを高める取り組みを推進しております。

2022年9月には、当社としてサプライチェーン全体で2050年カーボンニュートラルの実現を目指すことを宣言し、あわせて「環境ビジョン2050」を改定しました。2023年2月には、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたマイルストーンとして、「環境ターゲット2030」の目標を見直しました。

製品においては、電動車の開発や内燃機関車の燃費改善などを推進し、各国・地域のエネルギー事情やインフラ整備状況、お客様のニーズに応じた最適な電動車を積極的に投入していきます。中期経営計画「Challenge 2025」では、主要なChallengeの一つにカーボンニュートラル対応を掲げ、『ASX』(PHEV/HEVモデル)、『コルト』(HEVモデル)、『エクスパンダー』(HEVモデル)、『エクスパンダー クロス』(HEVモデル)、『エクスフォース』(HEVモデル)、『グランディス』(HEVモデル)、『エクリプス クロス』(BEVモデル)の7車種を投入しました。2023年2月以前に投入した車種(ミニキャブEV/L100 EV・eKクロスEV・アウトランダー・エクリプス クロス)を含め、2026年3月時点で11車種の電動車を販売しております。今後は、2026年5月に公表した新中長期ビジョンに基づき、2026年度から2031年度にかけて、新型車13モデルを投入し、商品ラインアップの強化を計画しています。電動化については、EVは引き続き協業モデルを活用する一方、自社開発ではHEVおよびPHEVに注力し、それぞれ5モデルずつ、計10モデルを順次投入していく予定です。加えて、「PHEV・HEV専用の高効率エンジンの自社開発」や「部品メーカーとの共同開発による電動化システムの次世代化」などを通じて、当社の強みである電動化技術を継続的に深化させていきます。事業活動においては、エネルギーミニマム化と再生可能エネルギーへの転換を推進し、CO排出量の削減に取り組みます。サプライチェーン全体においては、取引先での原材料・部品の生産や製品・部品などの物流からのCO₂排出量の低減、再生可能エネルギーや充電インフラの普及、カーボンニュートラル燃料の活用、V2Xの推進など、取引先や関連企業・団体、政府・自治体と連携していきます。

(注)1.Zero Emission Vehicleの略称。排出ガスを一切出さない電気自動車(バッテリーEV)や燃料電池車

2.電気自動車(バッテリーEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)

3.International Energy Agencyの略称。国際エネルギー機関

4.Intergovernmental Panel on Climate Changeの略称。国連気候変動に関する政府間パネル

5.2℃未満の分析では、IEAの「APS(Announced Pledges Scenario)」、IPCCの「RCP4.5」などを参照

6.成行の分析では、IEAの「STEPS(Stated Policies Scenario)」、IPCCの「RCP8.5」などを参照

7.「環境計画パッケージ」の詳細は当社ホームページをご覧ください。

https://www.mitsubishi-motors.com/jp/sustainability/environment/initiatives/

 

③ リスク管理

当社は、サステナビリティ委員会のもとで全社横断的な検討チームを立ち上げ、TCFD提言に基づいたシナリオ分析を行い、IEA等の外部シナリオや各国の政策・規制等を考慮しつつ、事業に影響を及ぼす可能性のある気候変動リスク及び機会を抽出・特定し、発生時期と影響度による評価を行っております。特に影響度が大きい気候変動リスク及び機会への対応については、目標・実行計画に落とし込み、サステナビリティ委員会でその進捗を確認しております。また、当社の事業に影響を与えるリスクは、内部統制委員会等にて当社グループ全体で管理しており、気候変動の影響に関連するリスクも対象に含んでおります。

 

④ 指標及び目標

・指標

当社グループは、リスク・機会を管理するため、スコープ1、2(注)については「事業活動からのCO₂排出量」を、さらに、スコープ3(注)のカテゴリ11(販売した製品の使用)に係る温室効果ガス排出量については 「新車からの平均CO₂排出量」と「電動車販売比率」を、主な指標として設定しております。サステナビリティへの対応が当社グループの経営上の重要課題であるとの認識のもと、執行役の中長期業績連動報酬を決定する指標として「事業活動からのCO₂排出量」などのESG関連項目を組み込んでおります。

(注)スコープ1、2、3についてはGHGプロトコルに準拠

スコープ1:事業者自らによる直接排出(燃料の燃焼など)

スコープ2:他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出

スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社などの排出)

 

・目標

当社グループは、2050年までにサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの実現を目指し、そのマイルストーンとして2030年度に向けた目標を設定しております。

 

<主な2030年度目標と進捗>

指標

2030年度目標

実績(2024年度)(注)1

新車からの平均CO排出量

(Tank to Wheel)

▲40%

(2010年度比)

▲19%

(2010年度比)

電動車販売比率

50%

(2035年度100%)

16%

事業活動からのCO排出量

(スコープ1、2総量)

▲50%(注)2

(2018年度比)

▲40%

(2018年度比)

 

<スコープ1、2のCO排出量の実績>                       (単位:千t-CO

 

2018年度

(基準年)

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

(注)1

スコープ1

119

92

95

90

85

スコープ2

469

319

271

264

243

合計

(注)2 588

411

366

354

328

(注)1.2025年度の実績については、2026年度中に更新予定の当社ウェブサイト(サステナビリティ)をご覧ください。

2.2018年度の排出量実績である588千t-CO₂には、一部の持分法適用関連会社の排出量43千t-CO₂が含まれております。2023年2月の目標見直しにおいては、当時の環境マネジメント対象会社選定の考え方に沿って、当該持分法適用関連会社の排出量を除いた545千t-CO₂を基準値として2030年度目標である▲50%を設定しております。

 

(3)人的資本(人材の多様性を含む。)に関する戦略並びに指標及び目標

① 戦略

当社グループでは、三菱グループ共通の基本理念として位置づけられている「三綱領」を企業活動の指針としております。事業環境が急速に変化する中、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくための鍵は「人材」であると考え、「ビジョン」「ミッション」を遂行するための行動指針である「MMC WAY」(MMC WAYについては、「ビジョン・ミッション」をご参照ください。https://www.mitsubishi-motors.com/jp/company/information/philosophy/index.html)を体現できる「人材育成」、また一人ひとりがやりがいを持って働き、自身の能力を存分に発揮し、エンゲージメント高く、心身ともに健康でいきいきと働ける職場環境を整えることを方針とし、各種取り組みを進めています。

2023年度に始動した中期経営計画「Challenge 2025」を力強く推進し、持続的な成長を実現するために、「より一層働きやすい職場への改革」、「教育・リスキリングプログラムの充実」、「多様で幅広い人材確保の推進」の3つを据え、これらを重点項目として掲げ、取り組んでおります。また、こうした経営戦略に基づく人材戦略並びに施策については、執行役社長及び執行役等から成る人材開発会議を設置、月例で議論し、立案・実行しています。

 

当社は、2026年5月に新中長期ビジョンを発表しました。当該ビジョンの実現に向けた人的資本に関する戦略・施策の策定および実行を進めてまいります。

 

 

② 指標及び目標

「より一層働きやすい職場への改革」

- フリーロケーション化の更なる推進 / 育児や介護に配慮した柔軟な勤務体制

 当社では、社員がより効率的かつ、柔軟な働き方を実現することで、一人ひとりのワークライフバランスの確立に寄与するよう、リモートワーク制度を導入しており、セキュリティの確保、集中して業務に臨める等の環境であれば就業場所として認めています。

 また、リモートワーク制度では原則週2回以上出社することとしていますが、育児や介護といったやむを得ない理由によりこれを満たすことが難しい社員に対しては、出社日数の制約を緩和しています。また、「両立支援コンシェルジュ」を社内に設置し、育児や介護など社員の個別相談に対応する等のサポートも行っており、コンシェルジュに集められた社員の声を踏まえ、制度・取扱いの見直しを行うなど、より柔軟な働き方が実現できるよう環境づくりに取り組んでいます。また、関連する制度や手続きを纏めた「育児のしおり」「介護のしおり」についても内容を随時更新し、社員への周知を行っています。

 

「教育・リスキリングプログラムの充実」

- 海外との相互社員派遣研修制度の拡大

 当社では注力地域であるアセアンを中心に若手社員を1~2年派遣する海外業務研修プログラムを実施しております。それまでは職場推薦を条件としていましたが、2022年度からは公募枠を新設し、要件を満たす社員は誰でも応募できるようにしました。2025年度には1年プログラム10名、2年プログラム3名の計13名を派遣しました。また、2023年度からは関係会社からの受け入れを開始し、本社と海外関係会社相互の派遣研修による継続的な人材育成を進めています。

 なお、国内関係会社との人材交流も継続的に進めており、グループとしての人材育成を図っています。

- DXリスキリングプログラム

 中期経営計画「Challenge 2025」の中核となる取り組みの一つである「デジタル化推進・新ビジネス領域への進出」においても、デジタル人材の育成は極めて重要なテーマと位置づけてまいりました。

 2023年度には、デジタル人材育成の第一歩として、全役員及び間接従業員を対象に「IT/Digitalリテラシー向上研修」(計6時間)を実施し、全役員・社員の変革マインドの醸成に取り組みました。2024年度からは、加速度的に普及が進む生成AIの基礎知識習得及び業務活用に関するセミナーを開講するなど、社員がAIを適切に活用できる環境の整備を進めています。さらに、業務効率化を加速するノーコード・ローコードツールの活用を促進するとともに、それを支える教育プログラムを段階的に展開しており、社員の生産性向上を支援しています。

 また、2026年5月に発表した新中長期ビジョンの実現に向けて、AI/DXの活用を一層高度化するべく教育プログラムの強化を進めてまいります。

 

- 専門性評価と昇給/昇進システムとの連動

 2022年度の人事制度改正において、社員の行動評価項目として従来の「MMC WAY体現度」に「人材育成・組織管理」と「専門性」を新たに加えました。これは組織の持続的なパフォーマンス発揮には、管理職等の「人材育成・組織管理」能力と、専門知識と能力が不可欠との問題意識に基づくものです。導入当初の2022年度は、暫定的な全社基準のもとで評価を実施しましたが、2023年度には部門ごとに、それぞれの職務区分で必要な専門知識とスキルを定め、その発揮具合を昇給/昇進に反映させる仕組みをスタートしました。

 2024年度以降は、部門で定めた「専門性」に基づき、職種別スキルマップと体系的な教育プログラムの整備を進め、各部門において、Off-JT(Off-the-Job Training)とOJT(On-the-Job Training)を連動させた育成体制とし、組織の持続的なパフォーマンス向上に努めています。

 

「多様で幅広い人材確保の推進」

- よりフレキシブルな給与体系の導入

 当社では2023年度より管理職層を対象に「役割グレード制」を導入、役割の大きさや責任の度合いに応じた処遇を可能としましたが、これにより、多様な能力を有する人材の維持・獲得がしやすくなりました。今後は「役割グレード制」の運用を深化させることでよりフレキシブルな処遇を実現し、外部環境や事業戦略の変化に対応していきます。

 

- 多様な人材が活躍できる職場の構築

 当社は、多様な人材が活躍する風土づくりを目指し2014年にダイバーシティ推進方針を定め、年齢・性別・障がいの有無等に関わらず、一人ひとりが能力を最大限発揮する環境整備に努めています。

 例えば、生産部門においては、工程ごとの体力的な負荷等を定量化・可視化し、シニア・女性・障がい者なども無理なく働ける人にやさしい職場づくりを実現しています。

 また、定年後も勤務するシニア人材については、多様な雇用・就業ニーズに対応したフレキシブルな勤務態様とし、パートタイム型・隔日勤務型の社員には、自己実現やキャリア形成に資することを企図して副業も可能としています。

 また「女性活躍推進」にも積極的に取り組んでおり、2024年度期初には女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定、2028年度末までに女性管理職比率を上げていく目標を掲げています。2025年度末においては女性管理職比率は6.8%(前年度比+0.4%)ですが、ライフイベント等に左右されず、実力や意欲に見合ったキャリアが形成できるよう引き続き支援を行います。

 障がい者の雇用においては、全社として雇用を促進していくため当社生産部門、人事部門、特例子会社での採用促進を進め、2025年度は年度を通じて法定雇用率2.50%を超える雇用を達成しています。また地区状況を踏まえた雇用促進セミナーを実施する等、製作所・部門とも連携し、障がい者が活躍できる職場づくりを進めています。

 

「労働安全衛生の推進」

 従業員の安全と健康の確保は企業活動の基盤と考え、「全社安全衛生管理方針」をもとに、構内協力事業場も含め、継続して対策に取り組んでおります。

 従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが、企業価値向上と持続的成長の実現に向けた原動力となります。当社は、従業員の健康を保持・増進させることを重要な経営課題の一つと位置付け、「健康宣言」(健康宣言については「三菱自動車の健康経営」をご参照ください。https://www.mitsubishi-motors.com/jp/sustainability/society/employee_safety/kenkoukeiei/)を掲げ、国内拠点において全社一丸となり取り組む体制で、健康経営を推進しております。2026年3月、経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門において、4年連続で「健康経営優良法人」の認定を受けました。

 なお、連結子会社との労働安全衛生法に基づく改善活動、巡視・点検なども継続的に行っています。

 

「従業員エンゲージメント」

 当社では、2013年度からエンゲージメントサーベイ(社員意識調査)を継続実施しております。同サーベイは、企業・組織全体・社員の状態を可視化し、結果から見える課題と向き合うことで人・組織を活性化させ、従業員エンゲージメントの向上につなげることを目的としております。

 2025年5月実施の従業員エンゲージメントスコアは前年度比+1ポイント目標としていたところ+2ポイント上昇しました。さらに調査結果を分析のうえ、役員、組織長、担当部門それぞれに担当領域のフィードバックを実施し、エンゲージメント向上に向けたアクションを促進しました。特に組織・人材マネジメントの向上に向けては、組織開発研究の第一人者が監修した当社オリジナルの学習プログラム「ヨリヨイ職場対話」を2024年度より展開し、組織長向けに職場づくりを実践的に学習する為の職場ワークショップを提供することに加えて、全社員に対して動画学習教材を提供しています。2025年度は、組織長向けの職場ワークショップを東京・愛知の事業場に加え、京都・岡山の事業場へも展開しました。これに加え、同サーベイ結果は、経営幹部が出席する人材開発会議においても、今後の人材開発の方向性を議論する際の参照データとして使用し、会社として従業員エンゲージメントを持続的に高めるためのアクションに繋げております。

 また、連結子会社の一部でもエンゲージメントサーベイの実施しており、当社との連携を踏まえた組織活性化の取り組みを行っております。