人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数13,844名(単体) 28,982名(連結)
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平均年齢42.1歳(単体)
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平均勤続年数15.3年(単体)
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平均年収7,863,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社における従業員数
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2024年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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自動車事業 |
28,788 |
(8,888) |
金融事業 |
194 |
(79) |
合計 |
28,982 |
(8,967) |
(注)1.人員数は、就業人員であります。(役員を除く。)
2.臨時雇用者数(パートタイマー、期間社員、派遣社員等)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
(2)提出会社における従業員数
2024年3月31日現在 |
従業員数 |
平均年齢 (歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与 (円) |
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セグメント の名称 |
事務技術系 (人) |
技能系(人) |
計(人) |
|||
自動車事業 |
9,816 (1,712) |
4,028 (1,925) |
13,844 (3,637) |
42.1 |
15.3 |
7,863,000 |
(注)1.人員数は、就業人員であります。(役員を除く。)
2.技能系とは直接生産作業又はその補助業務を行う者のほか、それらの指導・監督にあたる者をいい、事務技術系とは技能系以外の者をいいます。
3.臨時雇用者数(パートタイマー、期間社員、派遣社員等)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
4.平均年間給与(税込)は、賞与及び基準外賃金を含みます。
(3)労働組合の状況
当社及び国内連結子会社の労働組合は、全三菱自動車・三菱ふそう労働組合連合会を通じて全日本自動車産業労働組合総連合会に所属しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 (注)2 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
||
全労働者 |
うち正規雇用労働者(注)4 |
うちパート・有期労働者(注)5 |
||
6.3 |
70.6 |
78.5 |
78.9 |
68.6 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「管理職に占める女性労働者の割合」については、労働者には他社から提出会社への出向者を含み、提出会社から他社への出向者は含んでおりません。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであり、労働者には提出会社から他社への出向者を含み、他社から提出会社への出向者は含んでおりません。
4.正規雇用労働者は、正規雇用の労働者及びフルタイムの無期化した非正規雇用の労働者を含んでおります。
5.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を含んでおりません。
② 連結子会社
当事業年度 |
||||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 |
||||
東日本三菱自動車販売 株式会社 |
5.2 |
100.0 |
(注)3 |
80.9 |
80.1 |
70.2 |
西日本三菱自動車販売 株式会社 |
2.2 |
12.5 |
(注)2 |
78.8 |
76.0 |
99.7 |
三菱自動車ロジテクノ 株式会社 |
5.1 |
- |
(注)4 |
78.4 |
75.9 |
88.1 |
三菱自動車エンジニアリング株式会社 |
0.9 |
78.8 |
(注)2 |
66.7 |
64.2 |
120.0 |
水菱プラスチック株式会社 |
3.4 |
100.0 |
(注)3 |
75.9 |
78.5 |
80.3 |
三菱自動車ファイナンス 株式会社 |
19.0 |
- |
(注)4 |
72.2 |
75.9 |
129.6 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
4.育児休業取得の対象となる従業員はおりません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の状況は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス及びリスク管理
① ガバナンス
当社は、国連持続可能な開発目標(SDGs)の重要性を認識し、2018年度に環境・社会・ガバナンス各分野の様々な課題から当社が取り組むべき重要課題であるマテリアリティを特定しました。その後も、当社は、社会やステークホルダーに与える、経済、環境及び人権を含む、最も著しい影響を考慮し、必要に応じてマテリアリティを柔軟に見直しております。また、マテリアリティに取り組むことで、社会やステークホルダーのニーズや期待に応えていきたいと考えております。
当社では、当社グループ全体でサステナビリティに関する取り組みを推進することを目的に、代表執行役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ委員会では、環境・社会・ガバナンスに関して当社が取り組むべきマテリアリティを特定した上で、それに対応する取り組みの目標を審議し、その進捗確認を行うことにより、PDCA(Plan、Do、Check、Action)を回しています。サステナビリティに関する取組方針などの重要な事項は取締役会で審議・報告され、監督を受ける体制としています。
特に、「気候変動・エネルギー問題への対応」については、サステナビリティ委員会のもとに、経営戦略・商品・生産・調達・物流などを担当する責任部門の長が参画し、執行役副社長が議長となるカーボンニュートラル協議会を設置し、気候変動リスク及び機会の評価を踏まえつつ、各領域における具体的な対応策を検討するとともに、中長期的な対応方針・目標などを立案しています。立案した方針・目標はサステナビリティ委員会で審議する体制としています。
取締役会で審議又は報告された気候変動関連の事案例 ・TCFD(注)提言への賛同表明 ・TCFD提言に沿った情報開示 ・2050年カーボンニュートラル宣言と環境ビジョン2050の改定 ・環境ターゲット2030の改定 |
(注)Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略称。気候関連財務情報開示タスクフォース
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役割 |
開催頻度 |
サステナビリティ委員会 |
環境ターゲット2030の進捗状況のモニタリング 等 |
年3回 |
カーボンニュートラル協議会 |
2050年カーボンニュートラル実現に向けた中長期的な対応方針や目標などの立案 等 |
年4回 |
事業活動CO₂削減推進分科会 |
事業活動領域におけるCO₂削減の実行計画の立案、具体的な対策の推進 等 |
年2回 |
TCFD検討チーム |
気候変動リスク及び機会の特定・評価、シナリオ分析の検討 等 |
適宜開催 (2023年度実績6回) |
② リスク管理
当社は、2021年7月のTCFD提言への賛同表明を機に、サステナビリティ委員会のもとで全社横断的な検討チームを立ち上げ、TCFD提言に基づいたシナリオ分析を行い、IEA(注)等の外部シナリオや各国の政策・規制等を考慮しつつ、事業に影響を及ぼす可能性のある気候変動リスク及び機会を抽出・特定し、発生時期と影響度による評価を行っています。特に影響度が大きい気候変動リスク及び機会への対応については、目標・実行計画に落とし込み、サステナビリティ委員会でその進捗を確認しています。
(注)International Energy Agencyの略称。国際エネルギー機関
(2)重要な戦略並びに指標及び目標
① 戦略
当社は、気候変動・エネルギー問題への対応をマテリアリティの一つとして特定しており、気候変動リスク及び機会を、事業戦略策定上の重要な観点の一つとして捉えています。短期・中期・長期のリスク及び機会の洗い出し・評価を行い、特に影響度の大きい項目として、「燃費/CO2、ZEV(注)1規制などの強化」、「カーボンプライシングの導入・拡大」、「気象災害の頻発・激甚化」、「電動車(注)2の需要拡大」を特定しました。これらの項目については、IEAやIPCC(注)3などが公表している複数のシナリオを参照し、当社事業への影響の分析及び対応策を検討しています。また、気候関連事項が事業や戦略及び財務計画に影響を及ぼす可能性があることを認識し、気候変動リスクや機会を踏まえて、適宜戦略や計画などの見直しを行っています。
気候変動リスク及び機会への対応策を、環境への取り組みの方向性と目標を定めた「環境計画パッケージ」(注)4や事業戦略に反映させることで、事業の持続的な成長や将来リスクの低減に繋げ、企業としてのレジリエンスを高める取り組みを推進しています。
2022年9月には、当社としてサプライチェーン全体で2050年カーボンニュートラルの実現を目指すことを宣言し、あわせて「環境ビジョン2050」を改定しました。2023年2月には、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたマイルストーンとして、「環境ターゲット2030」の目標を見直しました。
製品においては、当社独自のプラグインハイブリッド車(PHEV)と軽商用EVを起点に、アライアンスの技術を活用しながら電動車の開発や内燃機関車の燃費改善などを推進し、各国・地域のエネルギー事情やインフラ整備状況、お客様のニーズに応じた最適な電動車を積極的に投入していきます。事業活動においては、エネルギーミニマム化と再生可能エネルギーへの転換を推進し、CO2排出量の削減に取り組みます。サプライチェーン全体においては、取引先での原材料・部品の生産や製品・部品などの物流からのCO₂排出量の低減、再生可能エネルギーや充電インフラの普及、カーボンニュートラル燃料の活用、V2Xの推進など、取引先や関連企業・団体、政府・自治体と連携していきます。
また、2023年3月に公表した新中期経営計画「Challenge 2025」では、主要なChallengeの一つにカーボンニュートラル対応を掲げ、電動車強化第2フェーズ(2026-2028年度)に向けた電動車開発とアライアンスの強化に取り組むとともに、2028年度までに9車種の電動車を投入する計画であり、これまでに『ASX』(PHEV/HEVモデル)、『コルト』(HEVモデル)、『エクスパンダー/エクスパンダー クロス』(HEVモデル)の3車種を投入しました。
(注)1.Zero Emission Vehicleの略称。排出ガスを一切出さない電気自動車や燃料電池車
2.電気自動車(バッテリーEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)
3.Intergovernmental Panel on Climate Changeの略称。国連気候変動に関する政府間パネル
4.「環境計画パッケージ」の詳細は当社ホームページをご覧ください。
https://www.mitsubishi-motors.com/jp/sustainability/environment/initiatives/
② 指標及び目標
・指標
当社グループは、リスク・機会を管理するため、スコープ1、2(注)については「事業活動からのCO2排出量」を、さらに、サプライチェーン全体の排出量の約7割を占めるスコープ3(注)のカテゴリ11(販売した製品の使用)に係る温室効果ガス排出量については 「新車からの平均CO2 排出量」と「電動車販売比率」を、主な指標として設定しています。また、2022年度からは、サステナビリティへの対応が当社グループの経営上の重要課題であるとの認識のもと、執行役の中長期業績連動報酬を決定する指標として「事業活動からのCO2排出量」などのESG関連項目を追加しました。
(注)スコープ1、2、3についてはGHGプロトコルに準拠
スコープ1:事業者自らによる直接排出(燃料の燃焼など)
スコープ2:他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出
スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社などの排出)
・目標
当社グループは、2050年までにサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの実現を目指し、そのマイルストーンとして2030年度に向けた目標を設定しています。
<主な2030年度目標と進捗>
指標 |
2030年度目標 |
実績(2022年度)(注)1 |
新車からの平均CO2排出量 (Tank to Wheel) |
▲40% (2010年度比) |
▲18% (2010年度比) |
電動車販売比率 |
50% (2035年度100%) |
11% |
事業活動からのCO2排出量 (スコープ1、2総量) |
▲50%(注)2 (2018年度比) |
▲33% (2018年度比) |
<スコープ1、2のCO2排出量の実績> (単位:千t-CO2)
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 (注)1 |
スコープ1 |
119 |
110 |
80 |
92 |
95 |
スコープ2 |
469 |
416 |
285 |
319 |
271 |
合計 |
(注)2 588 |
526 |
365 |
411 |
366 |
(注)1.2023年度の実績については、2024年夏発行予定のサステナビリティレポートをご覧ください。
2.2018年度の排出量実績である588千t-CO₂には、一部の持分法適用関連会社の排出量43千t-CO₂が含まれております。2023年2月の目標見直しにおいては、最新の環境マネジメント対象会社選定の考え方に沿って、当該持分法適用関連会社の排出量を除いた545千t-CO₂を基準値として2030年度目標である▲50%を設定しております。
(3)人的資本(人材の多様性を含む。)に関する戦略並びに指標及び目標
① 戦略
当社グループでは、三菱グループ共通の基本理念として位置づけられている「三綱領」を企業活動の指針としております。事業環境が急速に変化する中、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくための鍵は「人材」であると考え、「ビジョン」「ミッション」を遂行するための行動指針である「MMC WAY」を体現できる「人材育成」、また一人ひとりがやりがいを持って働き、自身の能力を存分に発揮し、エンゲージメント高く、心身ともに健康でいきいきと働ける職場環境を整えることを方針とし、各種取り組みを進めていきます。
中期経営計画「Challenge 2025」の実現に向けては、「より一層働きやすい職場への改革」「教育・リスキリングプログラムの充実」「多様で幅広い人材確保の推進」を重点項目として掲げ、取り組んでおります。本重点項目を推し進め実行していくため、代表執行役社長及び幹部からなる人材開発会議を設置し、企業競争力に直結する人材確保・育成に関する課題や打ち手・施策について月1回、計画的に議論及び検討を進めております。
② 指標及び目標
「より一層働きやすい職場への改革」
- フリーロケーション化の推進
2021年度から一人ひとりのワーク・ライフ・バランスの確立を目的としてリモートワーク制度を制定し、継続的に広く利用され、エンゲージメントの向上にも寄与していることが見えております。一方で、昨今採用が競争激化する中で、高度専門人材の獲得や障がい者の雇用促進・維持に向けた枠組みとしてさらに柔軟な働き方としての勤務場所や出社に捉われないフリーロケーションの働き方の導入に向けた検討を現在進めております。
- 育児や介護などに配慮した柔軟な勤務体系
社員の多様な働き方やライフイベントに対応できるように様々な両立支援制度の充実に努め、社員が働きやすい基盤づくりを進めております。2017年度より在宅勤務制度や帯同休業制度を導入しました。2018年度からは、「両立支援コンシェルジュ」を社内に設置し、育児や介護等、社員の個別相談に対し適した制度の活用を案内しております。さらに、社員の声を参考に子の看護休業、短期の介護休業、在宅勤務の取得条件を緩和しました。リモートワーク制度も併用しながら、より生産性を高め柔軟な働き方が実現できるよう環境作りに取り組んでおります。
- 仕事と育児/介護の両立支援
育児との両立支援においては、男性の育児休業取得をさらに促進するため、管理職向け研修、プレパパ・プレママ向けセミナー、eラーニングなどを行いました。その結果、2023年度の男性の育児休業取得率は70.6%(前年度比+2.2%)となりました。今後は、男性社員の育児休業取得率を、女性社員育児休業取得率に近づけることを目標に取り組みを進めております。
介護との両立支援においては、介護専門家にメールや電話で随時相談できる窓口を設置しているほか、仕事と介護の両立の基本知識について外部講師から学ぶ「介護オンデマンド動画セミナー」の配信を継続的に実施しております。2023年度は、各自都合のよい時間に視聴できるよう、介護のポイントが理解できる「介護ショート動画」も展開しました。
「教育・リスキリングプログラムの充実」
- 海外との相互社員派遣研修制度の拡大
当社の注力地域であるアセアンを中心に若手社員を1年又は2年派遣する海外業務研修プログラムを実施しております。2022年度には公募枠を新設し、要件を満たす社員は誰でも応募できるようにしました。また、本施策を海外関係会社にも拡大し、2023年度からは関係会社から当社への派遣研修を開始し、海外関係会社社員も含めた人材育成の促進を図っております。
- DXリスキリングプログラム
IT/Digital領域における15年先の目指す姿について全役員で議論し、テクノロジーの力を最大限に活用し、未来に向けて前進するためには、全社員がIT/Digitalリテラシーを備えることが重要と考え、中期経営計画の取り組みの重要テーマとしてデジタル人材育成を掲げました。2023年度はデジタル人材育成のファーストステップとして、すべての役員と全間接従業員を対象に「IT/Digitalリテラシー向上研修」(計6時間)を展開し、全社員の変革マインドの醸成に取り組みました。今後は、当社に必要なIT/Digital人材像を定義し、より高度なデジタル人材の育成に必要な教育を段階的に実施していきます。
- 専門性評価と昇給/昇進システムとの連動
2022年度より、行動評価の一項目として「専門性」を追加し、各組織で求められる専門的な知識/スキルの体得度及びその専門性を通じた行動の実践度を評価することで、社員一人ひとりの更なる成果創出/パフォーマンス向上を図ります。専門性の認識・動機付け、実践・フィードバック、能力開発・成長と繋がり、これらが評価結果という形で昇給/昇進と連動する仕組みとしております。2023年度は部門の評価基準を策定し、今後は、これらの部門の評価基準を踏まえて、専門性の強化を促すべく、全社及び部門がそれぞれOJT/Off-JTの双方で教育施策の充実に取り組んでいきます。
「多様で幅広い人材確保の推進」
- よりフレキシブルな給与体系の導入
多様で幅広い人材確保を推進していくために、当社では管理職の等級/報酬制度に役割グレード制を導入しております。役割と報酬との紐づけを明確化して役割に応じた適切な報酬が得られるようにすることで、年次に捉われず、真に求められる役割に応じて処遇することを可能とし、当社の持続的な成長に必要となる人材を社内外から確保しやすくしております。今後、導入した役割グレードの運用をさらに活性化させ、環境の変化に対して柔軟に対応できるよう取り進めていく予定です。
- 多様な人材が活躍できる職場の構築
多様な人材を確保するため、中途採用の強化に取り組んでおり、2023年度においては675人採用を目標として、448人を採用いたしました。採用者が三菱自動車に早く馴染み、力を発揮してもらうことを目的とした職場受け入れ体制の強化(メンター・1on1の必須化)や工場・開発施設見学による現場理解の機会創出、同時期入社の繋がり醸成のための集合研修の開催といったキャリア入社者フォロー施策を実施しております。
当社は、「女性活躍推進」を重点課題として、継続的に取り組んでおります。2023年度においては、女性管理職比率は6.3%(前年度比+0.2%)となりました。今後は女性活躍推進法に基づき、2024年4月に「女性活躍推進行動計画」を新たに策定し、2029年3月までに、女性管理職比率と間接従業員に占める女性比率とのギャップを埋めることを目標とする取り組みを進めております。
障がい者の雇用においては、特例子会社での採用促進に加え、三菱自動車本体での採用促進、定着を図ることにより、より多くの職場でのインクルージョンを進めようとしています。
さらに、シニア人材がこれまでにも増して活躍いただくために、雇用年限の見直しを含めた雇用の在り方、労働条件の見直しを検討しております。また生産部門においては、シニア人材に適したより負荷の少ない仕事の創出を推進しながら、働きやすい環境整備としての施設の更新や、事務所部門でのITツールの更新、導入なども行う予定です。
「労働安全衛生の推進」
従業員の安全と健康の確保は企業活動の基盤と考え、「全社安全衛生管理方針」を基に、構内協力事業場も含め、継続して対策に取り組んでおります。
従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが、企業価値向上と持続的成長の実現に向けた原動力となります。当社は、従業員の健康を保持・増進させることを重要な経営課題の一つと位置付け、以下の「健康宣言」を掲げ、国内拠点において全社一丸となり取り組む体制で、健康経営を推進しております。2024年3月、経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門において、前年度に引き続き、「健康経営優良法人2024」の認定を受けました。
<健康宣言>
社員が、充実した会社生活と幸せな人生を送ること。その土台となるものは、すべての社員とその家族の心身の健康と、笑顔があふれいきいきと働ける環境づくりです。三菱自動車は、社員一人ひとりの健康増進に、積極的に取り組むことを宣言します。
「従業員エンゲージメント」
当社では、2013年度からエンゲージメントサーベイ(社員意識調査)を継続実施しております。同サーベイは、企業・組織全体・社員の状態を可視化し、結果から見える課題と向き合うことで人・組織を活性化させ、従業員エンゲージメントの向上に繋げることを目的としております。
2023年度の従業員エンゲージメントスコアは前年度比1ポイント上昇し、さらに調査結果を分析のうえ、役員、組織長、担当部門それぞれに担当領域のフィードバックを実施し、エンゲージメント向上に向けたアクションを促進しました。特に、組織・人材マネジメントの向上に向けて、組織長向けに職場内ワークショップや社外有識者を招いたセミナー“Drive your team”を開催し、マネジメントの質の向上を推進しました。これに加え、同サーベイ結果は、経営幹部が出席する人材開発会議においても、今後の人材開発の方向性を議論する際の参照データとして使用し、会社として従業員エンゲージメントを持続的に高めるためのアクションに繋げております。