2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    50名(単体) 600名(連結)
  • 平均年齢
    37.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    7.5年(単体)
  • 平均年収
    4,586,525円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

輸送機器事業

321

〔127〕

産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)

61

〔 75〕

全社共通

218

〔 27〕

合計

600

〔229〕

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 従業員数欄の〔 〕外書は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3 全社共通には、同一の従業員が、事業の種類ごとの経営組織体系を有していない複数の種類に従事している人員を示しております。

 

(2) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

50

〔 4〕

37.8

7.5

4,586,525

 

(注) 1 従業員数は就業人員(当社から他社への出向者を除く。)であります。

2 新入社員18名が含まれております。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4 従業員数欄の〔 〕外書は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

5 提出会社の従業員は、全て全社共通に属しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループにはレシップ労働組合(組合員数358名)が組織されており、JAM(機械金属系労働組合の上部団体)に属しております。

なお、労使関係は円滑であり、特記すべき事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金差異

2024年3月31日現在

 

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

当社

11.1

100.0

82.0

82.8

69.6

レシップ株式会社

3.7

50.0

54.4

56.3

60.7

レシップ電子
株式会社

0.0

-

52.5

51.7

57.4

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、対象者がいない場合は「-」と記載しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) サステナビリティ全般

〔サステナビリティ全般に関する考え方〕

当社グループは、経営理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組むため、マテリアリティを特定し、事業戦略とサステナビリティ課題・目標を一体化しました。これらのマテリアリティのもと、長期ビジョン、中期経営計画に基づいた事業展開を行うことで、当社の強みを活かした新たな価値創造による社会課題の解決を目指します。

 

① ガバナンス

・サステナビリティ推進体制

当社グループは、2022年4月に、取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しました。本委員会は必要に応じて開催し、グループ全体のサステナビリティ推進体制を議論・決定するために、グループ全社より部門長およびメンバーが参加しています。また、環境負荷物質に対する具体的な削減活動を議論・決定するために、品質環境委員会においても検討を行っています。重要な案件については、サステナビリティ委員会および品質環境委員会より、経営会議および取締役会に上申し、経営方針の策定・経営判断に取り入れています。

 


 

 

② 戦略

・サステナビリティ課題・目標(マテリアリティ)

当社は、取り組むべきマテリアリティについて分析・特定を行い目標設定を行いました。特定したマテリアリティについては、今後も適宜見直しを行っていきます。

 

マテリアリティ

使いやすく持続可能な輸送システムの提供

・公共交通の利便性向上

・キャッシュレス化の推進

・運転士の負荷軽減への貢献

脱炭素社会への貢献

・EMS 事業の育成

・再生可能エネルギーの活用推進

・製品の小型・軽量化、低CO₂ 化

・温室効果ガス排出量の削減

持続可能なものづくり

・環境負荷物質の削減

・製品の品質向上

・サプライヤーとの関係構築

・地域社会との共生

企業の成長を支える人材の確保・育成

・ビジネスユニットが求める人材の供給

・提案型組織への変革に向けた人材開発

・従業員エンゲージメントの向上

・働き続けられる職場づくり

高い企業倫理を徹底するための職場づくり

・誠実で公正な事業活動

・コーポレートガバナンスコードを活用したガバナンス強化

・情報セキュリティの強化

 

 

③ リスク管理

サステナビリティに関するリスクと機会を識別・評価し、管理するプロセスとしては、サステナビリティに関する事項を所管する担当部門が、社内関係部門やグループ会社と連携して状況の把握を行い、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体に報告・提言します。サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体において、報告・提言された気候変動の影響と対応について審議を行い、識別されたリスクと機会について評価します。その後、少なくとも年1回以上、また、必要に応じて、経営会議を通じて取締役会に報告されます。取締役会は、当該報告を受けて、課題への取組みや設定した目標を監督します。また、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体は、必要に応じてコーポレートガバナンス委員会へ報告・提言を行うことで、サステナビリティに関する影響を全社リスクに統合する役割を担っています。コーポレートガバナンス委員会は必要に応じて開催され、リスク管理を所管する各部門や会議体からの報告・提言を評価し、全社リスクの把握と適切な対応を審議し、経営会議を通じて取締役会に報告していますが、サステナビリティに関する報告・提言があった場合も同様に、全社的な統合的リスク管理への反映の観点から適切な対応を決定します。取締役会は、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体・コーポレートガバナンス委員会からサステナビリティに関するリスク管理の状況と対応を含む統合的リスク管理の状況と対応について報告を受け、監督を行います。

 

④ 指標及び目標

気候変動・人的資本に関する対応は、サステナビリティに関する課題の中でも、特に重要な経営課題であると認識しており、それぞれ指標と目標を設定し、取組みを行っています。

 

 

(2) 気候変動に関する対応

・TCFD提言に沿った情報開示

当社グループは2021年10月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、 TCFD)」の提言に賛同することを表明しました。当社グループでは、2021年4月に策定した長期ビジョン「VISION2030」に基づき、当社がこれまで培ってきたモノをつくる技術を活用し、モノとソフトウェアやサービスを組み合わせた「モノ+コト」の新たな価値を提供することで、持続的で快適な日常を実現することを目指しています。その中でも、これからも社会から求められる企業であり続けるために、社会が直面する課題である気候変動リスクと向き合うことは、当社の経営にとっても重要な課題であると認識しています。以下の通り、TCFD の提言する開示フレームワークに基づき、気候変動に関する情報を開示しました。引き続き、気候変動に関する情報開示を充実させ、より具体的な気候変動に関する取組みを検討し、中長期的な事業計画に織り込むことによって、持続可能な社会への貢献と企業価値のさらなる向上を目指します。

 

① ガバナンス

当社グループでは、気候関連問題に関する取締役会による監督体制として、所管する社内重要会議体で審議した気候関連の課題と対応について、少なくとも年1回以上、また、必要に応じて、経営会議を通じて報告を受け、取締役会において審議の上、決議します。社内重要会議体として、当社グループでは、取締役を委員長としたサステナビリティ委員会を設けています。同委員会は、気候変動等による事業リスク・機会の共有や対策の検討、企業情報開示についての方針の検討・決定を行い、進捗管理を行っています。また、品質担当の執行役員を委員長とした品質・環境委員会を設けており、同委員会では、品質や環境の維持管理とグループに関わる品質・環境問題の解決の推進を行っております。当社グループでは、気候関連問題に関する経営者の役割として、業務執行機関としての経営会議及び代表取締役社長を委員長としたコーポレートガバナンス委員会において、気候関連問題を含むグループ全体のリスク分析と対応を行っています。同委員会は、リスクマネジメントに関わる最高決定機関であり、抽出・分析・評価された重要リスクについて、取締役会に報告しています。また、当社グループは、ISO14001に基づく環境マネジメントシステム(EMS)を構築しており、EMSによる活動結果は、取締役会に報告されます。

 

② 戦略

近年の気象災害の激甚化は地球温暖化が一因とされており、脱炭素の機運が高まる中、気候変動は企業経営にとっても対処すべき課題であると認識しています。一方、気候変動はリスクであるとともに、当社の事業活動によって解決に貢献できる機会でもあると捉えています。気候変動が及ぼす機会とリスクについて、分析対象は、当社の国内における主要事業である輸送機器事業および産業機器(エネルギーマネジメントシステム)事業を対象と考え、また分析対象を2030 年と設定し、当社の事業活動に対して気候変動が及ぼす影響評価を行いました。また、これらの評価では、事業活動に与える影響を分類しました。2℃シナリオでは、気候変動による気温上昇に対して、次の機会とリスクがあることがわかりました。輸送機器事業においては、マイカー保有の規制強化により自動車生産台数は減少する一方、公共交通の利用が推奨され公共交通の利便性が求められること、産業機器(エネルギーマネジメントシステム)事業においては、電動化ニーズの高まりにより、製品の省電力化および電力変換の高効率に対する需要がより一層拡大することを機会と捉えました。また、事業全体のリスクとして、原料・資源の価格高騰、災害の激甚化による工場の稼働停止等へ対応を行う必要があることも併せて検討課題として挙がりました。これらの機会・リスクに対して、当社の培ってきた知識と技術および今後必要と想定される技術を融合し対応を進めてまいります。


 

③ リスク管理

気候変動のリスクと機会を識別・評価し、管理するプロセスとしては、気候変動に関する事項を所管する担当部門が、社内関係部門やグループ会社と連携して状況の把握を行い、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体に報告・提言します。サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体において、報告・提言された気候変動の影響と対応について審議を行い、識別されたリスクと機会について評価します。その後、少なくとも年1回以上、また、必要に応じて、経営会議を通じて取締役会に報告されます。取締役会は、当該報告を受けて、課題への取組みや設定した目標を監督します。また、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体は、必要に応じてコーポレートガバナンス委員会へ報告・提言を行うことで、気候変動の影響を全社リスクに統合する役割を担っています。コーポレートガバナンス委員会は必要に応じて開催され、リスク管理を所管する各部門や会議体からの報告・提言を評価し、全社リスクの把握と適切な対応を審議し、経営会議を通じて取締役会に報告していますが、気候変動の影響に関する報告・提言があった場合も同様に、全社的な統合的リスク管理への反映の観点から適切な対応を決定します。取締役会は、サステナビリティ委員会その他の社内重要会議体・コーポレートガバナンス委員会から気候変動に関するリスク管理の状況と対応を含む統合的リスク管理の状況と対応について報告を受け、監督を行います。

 

④ 指標及び目標

当社グループは、2050年度までにカーボンニュートラルを実現することを目指し、2030年までの第1次活動計画を策定し、CO2削減活動を推進しています。

これらの長期目標達成のため環境マネジメントプログラムを策定し、具体的な2030年までの目標として、2021年度比①燃焼燃料の50%削減、②事業活動による使用電力の20%削減、③全使用電力の30%を再生可能エネルギーへの転換、を掲げ、各年度の具体的な活動に落とし込んでいます。また、Scope3においては、中期経営計画RT2026における各事業分野の戦略に脱炭素社会の実現への対応を織り込む検討を進めてまいります。

 

CO2削減 第1次活動計画

2030年度目標(2021年度比)

2050年度目標

① 燃焼燃料 各燃料を50%削減

② 使用電力 企業活動における電力使用量を20%削減

③ 再生可能エネルギーへの転換 全使用電力の30%を再生可能エネルギーへ転換

カーボンニュートラルの実現

 

 

(3) 人的資本に関する対応

 当社グループでは、人材は企業の競争力を維持し、持続的な成長を支えるための重要な資本と考えています。変わりゆく社会環境の中で、いつの時代においても経営理念に掲げる「快適な日常」を実現するために、人に対する投資を経営の最優先課題として取り込んでおります。

 また人材戦略に関しては、採用・育成、人材開発、エンゲージメントの向上、働きやすい職場づくりを軸にし、それぞれの活動において事業戦略との連動と当社の強み・独自性を生かすことを常に意識しております。

 AFC・TMS・EMSの各ビジネスユニットを軸とした事業戦略を進める上で、必要な人材の質と量を供給し続ける人事施策を今度も展開していきます。

 

① 戦略

1)採用戦略

 ビジネスユニットが必要とする人材の質と量を確保するため、採用チャネルの多様化を進めています。

 新卒採用については、大学との連携や早期インターンシップの実施等により、早い段階から学生への認知度向上を図ることと併せ、選考段階において入社後のキャリアイメージをできる限り伝えることで、入社意欲の向上と入社後の早期離職の防止に繋げております。また、当社の特徴として、入社後に6ヵ月間の新入社員研修を組んでおり、この間に様々な外部機関と連携して新社会人としての教育から専門教育まで幅広く実施しております。この手厚い新入社員研修を新卒採用にも活用することで、毎年、優秀な学生の確保に繋げております。

 また中途採用については、紹介エージェントを始めとした様々な協力会社との連携に加え、社員紹介やアルムナイなど、幅広いチャネルを確保することにより、優秀な人材の確保に努めております。とりわけ、今後の海外事業の拡大を見据え、海外ビジネス経験の豊富なキャリア採用に積極的に取り組んでおります。

 

2)人材開発

 提案型組織に必要な経験・スキルの底上げと併せ、事業戦略の実行に必要な特定スキルの向上に向けた人材開発に取り組んでおります。

 2030年の目標を掲げた「VISION2030」の実現に向けては、これまでの受注対応型のビジネスモデルから、市場やお客様の声をベースに新しい製品・サービスを生む顧客起点のビジネスモデルへの変革が必要となります。それに向けて新規ビジネスの創出をミッションとするビジネス開発センターにおいて、若手社員を積極的に配置し実践の中で多くの学びを得る成長機会を提供するとともに、既存事業においてもマーケティング研修等の実施を行っております。また技術分野においても、ITアーキテクチャ設計ができる人材の育成と確保のため、資格取得の推奨等と併せ、計画的なジョブローテーションによる成長機会の提供に努めております。

 

3)エンゲージメントの向上

 エンゲージメントの向上に関して、当社においてはオーナーシップ人材を生む組織風土の醸成を強く意識し、それに向けた仕組み作りと浸透に向けた活動を進めています。

 当社グループでは、2024年度より当社グループ共通のバリュー「1 VALUE 4 STANCE」を新たに公表するとともに、バリューを体現し、かつ「VISION2030」の実現に向けた行動を促すために人事制度を刷新しました。新人事制度においては、提案型組織・人材の醸成に向けて、全社共通の期待行動を定め、期待行動をベースとした評価制度としております。また管理職に関しては、職務等級制度(ジョブ型)を導入し、それぞれの職務を明確にするとともに、マネジメントスキルの向上に向けた管理者講習を実施する中で、個々の職場においてメンバーのやる気を引き出す部門運営に努めております。

 加えて当社においては、理念(バリュー)共有活動を毎年実施しており、その中で理念(バリュー)に共感を生むこと、また共感を実践に繋げる取組みをワークショップ形式で行っております。

 

 

4)人材戦略を実現するための基盤整備

 人材の採用・定着そして成長を実現するための働きやすい職場づくりに向けて、当社においては「仕事と育児・介護の両立」に向けた各種施策に注力しております。

 岐阜事業場においては、2009年より社内託児所を開設し、女性社員が出産後も仕事に復帰しやすい環境を整えております。また時短勤務の期間を順次拡充するとともに、男性社員においても出産後の育児に参加することで、育児に対する理解を深めるための施策を展開しております。

 その他、テレワークやフレックス制度、リフレッシュ休暇を導入するなど、働き方の柔軟性や仕事と休暇のメリハリを持たせて長く働き続けられる環境づくりを進めております。

 

 

 

② 指標及び目標

指標

2022年度

2023年度

2025年度目標

一人当たりの新入社員研修日数

123日

94日

100日以上

オンライン講座の自己学習率

25.1%

29.8%

50%以上

社内リスキリング講習の受講人数

17名

125名

50名以上

育児休暇取得後の復帰率

100%

100%

100%

男性育児休暇取得率

11%

67%

100%

有給休暇取得率

75.4%

69.4%

75%以上