リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況の変化について
様々な要因による経済の低迷、消費者の購買意欲低下は、四輪車、二輪車及び汎用製品の需要低下につながり、その部品を製造している当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは「日本」、「米国」、「タイ」及び「ベトナム」で事業展開をしており、全世界の市場に当社の製品を供給していることにより、各々の国における経済悪化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、国をまたぎ複数拠点を持つ強みを生かし、一部市場低迷による影響の最小化に向けた、相互補完体制を強化してまいります。
(2)特定の産業への依存について
当社グループは、自動車部品の製造販売を主な事業内容とし、「日本」、「米国」、「タイ」及び「ベトナム」において自動車部品の製造販売を行っており、また、併せて日本において自動車販売事業を営んでおります。連結売上高に占める比率は自動車部品製造事業が大きく、当社グループの業績は生産拠点各国の自動車生産台数の影響を受ける可能性があり、また自動車販売事業につきましても国内自動車販売台数の影響を受ける可能性があります。
当社グループは、前連結会計年度より、機能別の本部体制から事業部制へと組織体制を変更し、自動車部品製造事業を担う部品製造事業部では電動車向け製品の展開を強化し、また新たな価値創造を担うソリューション事業部では、自動車部品製造事業で培った要素技術と、自動化設備技術を活用したモノづくりソリューション事業の拡大への取り組みを推進してまいります。
(3)特定の取引先への依存について
当社グループの主な販売先は、本田技研工業株式会社及びその関係会社であり、連結売上高に占める同グループ向けの販売は高い比率を占めております。従いまして、同グループの四輪車、二輪車及び汎用製品の販売状況により当社グループの業績が大きく影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、開発初期段階から顧客の課題の解決に応え、顧客の拡大に努めてまいります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(千円) |
連結売上高に |
金額(千円) |
連結売上高に |
|
本田技研工業㈱ |
6,224,551 |
18.2 |
7,030,672 |
16.5 |
ホンダ・ ディベロップメント・アンド・ マニュファクチュアリング・オブ・アメリカ |
8,354,642 |
24.4 |
10,388,527 |
24.4 |
その他本田技研工業㈱の関係会社 |
9,981,635 |
29.2 |
12,637,244 |
29.7 |
合計 |
24,560,829 |
71.8 |
30,056,444 |
70.6 |
連結売上高 |
34,228,274 |
100.0 |
42,545,163 |
100.0 |
(4)特定の製品への依存について
当社グループは、自動車部品の製造販売を主な事業内容としております。当社グループが取扱う自動車部品には四輪車、二輪車、汎用のエンジン部品、ミッション部品、シャーシ部品等、多数の品目があります。それぞれの品目及び新規製品での受注拡大を図るための活動を推進しておりますが、連結売上高に占める自動車部品四輪エンジン部品のロッカーアームAssyの割合が大きく、2023年3月期56.1%、2024年3月期60.3%となっております。従いまして、当社取引先がロッカーアームに替わる新機構や、内燃機関に替わる新動力源を大幅に適用した場合、また競合他社との競争により受注を失った場合には、当社グループの業績が大きく影響を受ける可能性があります。
当社グループは、自動車の電動化において需要の増加が見込まれる製品について軽量化・低コスト化・高品質化・高機能化につながる技術開発を推進し、重点的に受注活動を推進してまいります。
(5)品質問題について
当社グループは、製造工程等での予期せぬ品質不具合の発生が、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、グローバル規模での品質保証体制を構築し、品質の維持、向上に引き続き努めてまいります。
(6)為替変動について
当社グループは、製造及び販売する製品を海外のグループ会社と直接取引及び商社を介した取引を行っております。商社を介した取引は、自国通貨決済のため仕入れ値変動はありませんが、直接取引では、自国通貨安の場合は仕入れ値が上昇し、当社グループの業績が大きく影響を受ける可能性があります。また、連結決算を組む際、海外子会社の業績を期末の為替レートで邦貨換算するため、為替変動が大きく影響を受ける可能性があります。
(7)災害・戦争・テロ・ストライキ等の影響について
当社グループは、グローバルに事業を展開しており、それらの事業は自然災害、疫病、戦争、テロ、ストライキ等に影響されやすく、これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、生産、製品の販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、それが長引くようであれば、当社の事業、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループでは、海外生産拠点における生産の分散化、仕入先との連携強化を図るとともに、生産管理体制の強化を行うことにより、リスクの最小化に努めてまいります。
(8)特定の地域における事業所の集中について
当社グループは、国内の生産拠点及び自動車販売事業の販売店は全て富山県下に集中しております。また、外注加工先につきましても同じく富山県下に集中しております。従いまして、原材料や部品の購入、生産、製品の販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止を生じさせる自然災害等がこの地域に発生した場合、当社の事業、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループでは、グローバル規模での生産管理体制の強化を推進しており、海外生産拠点における生産の分散化、仕入先との連携強化を図ることにより、リスクの最小化に努めてまいります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして認識しております。安定的な経営基盤の確保と株主への利益還元に努めるとともに、配当につきましても安定的な配当の継続を業績に応じて行うことを基本方針としております。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
このような方針に基づき、当期は1株当たり22円の配当(うち中間配当7円)を実施することを決定いたしました。
なお、当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
決議年月日 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
2023年10月31日 |
68 |
7 |
取締役会決議 |
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2024年6月21日 |
144 |
15 |
定時株主総会決議 |