2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    445名(単体) 5,405名(連結)
  • 平均年齢
    40.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    12.5年(単体)
  • 平均年収
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -0.5%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

人材戦略に関する基本方針等(人材戦略および従業員の給与等の決定に関する方針を含む)の詳細については、「第一部 企業情報 第2事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人的資本、多様性」 の欄をご参照ください。

 

(2) 【従業員の状況】

 ① 連結会社における状況

(2026年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

1,418

( 453 )

米州

2,410

( 83 )

アジア

1,577

(  103 )

合計

5,405

( 639 )

 

(注)1 従業員数は、就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

 

 ② 提出会社の状況

(2026年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前事業年度

増減率(%)

445

(48)

40.3

12.5

6,387

△0.5

 

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

445

(48)

 

 

(注)1  当事業年度における当社の平均年間給与は、前事業年度比で0.5%減少しております。これは、従業員の約7割において給与が前事業年度を上回っているものの、定年到達に伴う契約変更等による賃金改定や、育児休業の取得者数および取得日数の増加により、全体の平均値が押し下げられたことによるものです。

当社の従業員の処遇は、職務内容、責任の範囲、成果、市場水準および会社業績等を総合的に勘案して決定 しており、今期の減少は給与水準自体の低下を示すものではありません。

  2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

    3 従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

 

 ③ 最大人員会社の状況

   ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社

   (株)ヨロズ大分

(2026年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前事業年度

増減率(%)

226

(256)

42.9

19.2

5,479

4.2

 

 

(注)1 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

    2 従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

 

   イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社

   (株)ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター

(2026年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前事業年度

増減率(%)

184

(65)

43.2

9.7

5,456

17.1

 

 

(注)1  当事業年度における当社の平均年間給与は、前事業年度比17.1%増加しました。当社は、2024年4月に創立をしており、これに伴う中途採用者は2024年度の賞与支給額が低水準となりました。その結果、2025年度は2024年度と比較して賞与支給額の増加額が大きくなり平均年間給与の対前事業年度比が増加しております。

  2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

    3 従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

 

 ④ 労働組合の状況

特に記載すべき事項はありません。

 ⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

    ア 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金差異(%)

(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・有期労働者

14.7

100.0

78.4

78.8

222.3

※第2(事業の状況)の2(サステナビリティに関する考え方及び取組)に記載

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

   

    イ 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金差異(%)

(注1)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

(株)ヨロズ大分

20.0

66.7

74.8

73.3

52.9

※第2(事業の状況)の2(サステナビリティに関する考え方及び取組)に記載

(株)ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター

0.0

100.0

84.3

79.7

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1)サステナビリティ共通

 <ガバナンス>

 当社は2024年5月に発表した中期経営計画(YSP2026)の経営方針で「企業価値の向上」として E、S、Gの強化を掲げて、それぞれの諸課題について経営の柱として取り組んでおり、ESG推進室がサステナビリティ全般の機能軸としてサステナビリティ活動を推進しています。機能軸長の代表取締役社長/社長執行役員(COO)はサステナビリティ活動の進捗・パフォーマンスの評価・年度の活動計画のレビュー・見直し等の執行を行っています。活動の統制としては、月1回の経営会議に代表取締役社長、ESG推進担当執行役員が参加し、月次の報告を実施しております。また、その他サステナビリティ活動に関する重要課題は、取締役会において、審議・決定を行っております。

 <リスク管理>

 当社は、企業理念に基づき、業務の適正を確保し企業価値の向上を図るため、内部統制システムの整備に関する基本方針を取締役会で決議しており、その方針に基づいて全社的リスク管理活動を推進しています。リスクは、事業機会に関連するリスクと事業活動の遂行に関するリスクとして、各部門から抽出したリスクを集約し、経営会議で議論され、サステナビリティに関する内容を含む重大リスクを選定のうえ、年1回、取締役会で決定しております。決定されたリスクは対応部門に割り当てられ、個々の責任と権限を基に、リスク対策実施計画を策定のうえ、リスク低減活動を行っております。活動の進捗は代表取締役社長をトップとした「リスクコンプライアンス委員会」にて報告し検証され、活動の改善を行っております。また、活動の統制として、内部監査室は執行部門を年1回監査し、その結果を取締役会に報告し承認を得ております。なお、その他リスク及び機会を含む重要課題は課題別の会議体(ステアリングコミッティーなどの委員会活動)にて、取締役社長をはじめとして各機能軸長、関係者による会議を実施し、進捗確認、活動の方向性の決定を行っております。

 

(2)人的資本、多様性

項目

取組状況

ンス

当社は、2021年度より取締役社長を委員長とするダイバーシティステアリングコミッティーを設置し、多様性に関する現状の確認、課題の議論および施策の推進を行っております。2023年度からはその対象を多様性にとどまらず、人的資本に関する幅広い領域へと拡大して議論を進めており、現在の中期経営計画「YSP2026」においては、ダイバーシティをさらに深化させたDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進に取り組んでおります。
また、当コミッティーの活動状況等については、社外取締役に対して年1~2回の定期的な報告を行い、客観的な意見や助言を得ることで、実効性の高い取り組みを進めております。

1.人財戦略に関する基本方針等

(1) 人財戦略

人財の確保と育成は経営の最重要課題であるという認識のもと、中期経営計画「YSP2026」では、経営基盤を強化する取り組みの一つとして「エンゲージメントの向上」を掲げています。

その実現に向けて、「健康経営の推進」と「DE&Iの実践」を2本柱に据えた取り組みを推進することで、更なるエンゲージメントの向上を目指しています。

多様な人財が心身ともに健康で、個々の能力を最大限に発揮できる公平かつ包括的な職場環境を整備することが、人財戦略の確固たる土台であると位置づけています。

当社の求める人物像(ヨロズパーソン)を各種施策の基軸とし、「採用」「育成」「活躍」の3つのフェーズにおいて一貫した取り組みを推進しています。

採用:多様な価値観やバックグラウンドを持つ人財を迎え入れるため、ダイバーシティを最大限に尊重した採用活動を展開しています。

育成:共通能力および専門能力の開発に基づいた教育体系を整備するとともに、事業活動を円滑に推進するグローバル人財の育成に注力しています。

活躍:従業員一人ひとりが自らのキャリアを主体的に描く「キャリア自律」を促進し、マネジメント力の強化と併せて能力を発揮できる環境を整備しています。

当社は、人財戦略を通じた「働き“がい”の向上」の進捗および達成度を定量的に測る重要指標(KPI)として、「従業員エンゲージメントサーベイスコア」を設定しています。

本スコアの継続的な向上を通じて、人的資本の価値最大化と持続的な企業価値の向上に努めています。

 

(2) 従業員給与等の決定方針

当社は、従業員に対する処遇(給与・賞与等)を、単なる労働対価としてのコストではなく、持続的な企業価値向上に向けた「人的資本への最重要投資」と位置づけています。

従業員の給与等の決定にあたっては、以下の基本方針に基づき運用しております。

①役割・成果および能力に基づく処遇

年齢や勤続年数にとらわれず、個々の従業員が担う役割の大きさ、発揮した専門能力、および業績への貢献度を公正に評価し、給与に反映する仕組みを導入しています。

特に、当社の求める人物像(ヨロズパーソン)の体現や、自己研鑽(リスキリング等)を通じた成長を高く評価し、報いる処遇体系としています。

②公平性と透明性の確保

人財戦略の基盤である「DE&Iの実践」に基づき、性別、年齢、国籍等の属性に関わらず、能力と成果に基づく公平な処遇を徹底しています。

また、上司との定期的な1on1ミーティング等を通じて評価のフィードバックを行い、従業員が納得感を持てる透明性の高い評価・報酬決定プロセスを運用しています。

③企業業績の還元と生活基盤の充実
 従業員が安心して働き、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、社会情勢や物価動向、他社の水準などを総合的に勘案し、競争力のある給与水準の維持・向上に努めています。

また、企業活動によって創出された利益は、賞与等を通じて従業員へ適切に還元することで、従業員のエンゲージメント向上と会社の持続的成長が連動する好循環を目指しています。

 

(3)人財育成方針

教育の目的は、組織に新たな価値をもたらす人財(ヨロズパーソン)の育成と、従業員の自己実現のサポートです。

「ヨロズパーソン」とは、高い倫理観のもと自ら課題を認識し、問題解決と学びを実践し続ける人財と考えています。

また、会社と従業員がキャリアプランを共有し、中長期的な視点に立った教育機会を提供することで、従業員のキャリア自律を促し、エンゲージメント(働きがい)を高める環境整備に取り組んでいます。

当社の求める人物像の実現に向けて、具体的には以下の体系に基づき教育を実施しています。

①共通教育

・ 一般教育: 全従業員に求められる基礎能力やマインドセットの醸成

・グローバル対応力の向上: 事業のグローバル展開を牽引する人財の育成

②専門教育
 各部門・各職種において高度な専門性を発揮するための教育

③その他技能訓練・資格取得
  経営環境の変化に対応するための自発的なスキル習得(リスキリング)や、業務に必要な資格取得に対する継続的な支援

 

 

戦略

2.女性の活躍推進

  ダイバーシティの推進にあたっては、ダイバーシティ管理職(※)比率を指標として取組を進めてまいりました。その一つである女性活躍推進については、「プラチナえるぼし」を神奈川県で初めて、また製造業でも全国で初めて2021年11月に取得いたしました。これまで、人事部による個別の女性面談や、各職場における育成計画作成などを行ってまいりましたが、今後も、誰もが働きがいを持ち働き続けたいと感じられる職場を目指し、職場環境整備に取り組んでまいります。そして 2030年ダイバーシティ管理職比率30%を目指し、女性管理職比率は現在の1.5倍にあたる22.7%を目標に取り組んでまいります。
  (※)ダイバーシティ管理職:女性、シニア、外国籍、障がい者など

 

 

2023年度

2024年度

2025年度

2030年度(目標)

女性管理職比率

13.0%

12.5%

14.7%

22.7%

 

3.男性育休取得

当社では、従業員の仕事と子育て両立支援として、誰もが働きやすい環境を作ることによって、すべての従業員が能力を十分に発揮することを目的に、男性育休取得促進を行っています。その一環として、管理職向け研修や社内報に育休取得者の実績を掲載するなど、職場環境整備を進めた結果2025年度における男性育児休業取得率は100%となりました。今後も諸施策を実施し継続して男性が育児休業を取得し易い環境整備に取り組んでまいります。

 

[次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画]

 

計画期間

2025年 4月1日~ 2027年 3月31日までの2年間

目標①

所定外労働を削減するため、ノー残業デーを設定、実施する

目標②

計画期間内に、男性の育児休業取得率を60%以上にする

 

4.男女賃金差異

当社の男女賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合が78.4%となっており、差異の生じている理由としては、若い女性従業員の入社が増えている、また、全従業員における管理職以上の割合が男性25.4%に対し女性14.7%と男性に比べ女性が少ない事が理由と考えられます。評価制度において男女での差は設けていないため、実際に管理職の同職位における従業員の賃金差は無く、制度上の問題は生じていません。今後、差異を改善していくためには、女性の管理職割合を増やしていく事が重要と考えております。

リスク

管理

従業員関連のリスク管理体制としては、エンゲージメントサーベイを実施し、結果を各部署へフィードバック、アクションプランを次年度の業務計画へ織り込みPDCAを回しています。また、労働組合と年2回の事務折衝を行い、組合員の状況を把握、要望を制度化するなどしてリスク管理を行っています。

指標と

目標

ダイバーシティの推進においてはダイバーシティ管理職比率2030年30%を目標とし、取り組みを進めてまいります。取り組みを進めることで、職場環境整備、女性管理職比率の向上(目標22.7%)、男性育休取得率の向上(目標60%以上)及び男女賃金差異の改善に繋げてまいります。

 

 

 

(3)気候変動及び自然資本関連

当社の環境方針では気候変動対策のほか、生物多様性の保全、水資源の管理など、広く地球環境保全活動を推進することを掲げております。また事業活動における自然環境へのリスク、機会の評価を行うため、TCFDに加え、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)の提言に沿った情報提示を進めていきます。

取組状況

YSP2026の経営方針の1つとして「E(環境)対応を武器にしたものづくり」を掲げると共に、気候変動関連では2021年に策定した「ヨロズグローバル環境ビジョン2040」で、「2040年までにカーボンニュートラルにチャレンジいたします」との宣言を、取締役会で決議しております。また、気候変動による事業リスク・機会の共有や対策の決定を経営会議で取り扱い、それらを取締役会に報告・承認するプロセスをとっています。

また、当社では、代表取締役社長が気候変動を含む環境関連の問題に対する最高責任と権限を有し、気候変動を含む環境マネジメントの有効性について責任を負うものとしています。そして、気候変動関連を含むESG推進担当役員は、環境マネジメントを推進し、進捗状況について経営会議および取締役会へ定期的に報告し、経営課題として審議の上、代表取締役社長の判断を仰いでいます

 

 

 

(気候変動関連)

カーボンニュートラルへの取り組みは、地球上のすべてに関わる差し迫った課題であることが世界各国の共通認識となっています。そのため、取り組みの遅れはビジネスにおけるリスクを増大させることになり、できる限り早く目標に向けて活動することが有益であると考えています。

 具体的なリスクとしては、中長期的には、気候変動による法改正、税制改正による財務影響が考えられ、また、当社の製品が車両走行時のCO2排出量に影響を及ぼす製品重量の軽減のための軽量化技術の進捗が受注実績に与える影響が考えられますが、積極的かつ意欲的に取り組むことで大きなビジネスの機会になるととらえております。また、中期・短期的には、気候変動による自然災害の増加が、河川等の汚染につながる影響等が考えられますが、これらを速やかに、適正に対処することで、リスク低減を図ることができます。

 世界各国では電動車普及を推進しており、日本においてもHVを含む電動車の拡大が進んでいます。当社で開発・製造を行う部品の軽量化は燃費や走行距離の向上に寄与するため、今まで以上のニーズがあります。軽量化に関する新素材の採用、新技術・新工法の研究開発は事業戦略の中心としています。

[シナリオ分析]

1) 想定される環境

将来の1.5℃上昇、4℃上昇それぞれの世界観を想定するシナリオについて、世の中の脱炭素動向がより明確になる時期、また物理的リスクがより顕著に表れてくる時期を考慮する一方、当社では2040年のカーボンニュートラル実現を目指して活動していることを鑑みて、2040年を迎える前での分析にするべきと考え、2030年代後半の状態で検討しました。

シナリオ

リスク

想定される環境

1.5℃

移行

リスク

(影響:大)世界的に脱炭素社会に向けた政策・規制が強化され、有効に機能している。そのため、企業はその対応、または炭素税等の支払いでいずれも製造コスト増となる。

物理的

リスク

(影響:小)物理的リスクは低い状態が維持・継続される。

4℃

移行

リスク

(影響:小)新たな政策・規制は導入が進まず、CO2排出量増加が続く。そのため、企業の製造コストは現状から大きく変化することがなく移行リスクは低い。

物理的

リスク

(影響:大)気象状況、地球環境が大きく変化し、大規模災害が世界で増加するため当社のみならず、サプライチェーンのいずれかで常態的に大きな操業停止等のリスクが顕在化する。

 

※2つのシナリオに向かう2030年代後半の状況

2)リスク重要度の評価

 

 

特定したリスク

事業イン

パクト※

リスク対応策と機会

移行

リスク

(1.5℃)

炭素価格

(政策)

 

各国政府によりCO2排出量に対する課税が実施・強化され、製造コストが増加、財務指標が悪化する。

・Scope1,2のカーボンニュートラル化を2040年までに確実に達成する(課税の回避)。

・再エネ調達(太陽光発電設備導入、グリーン電力調達)、物流の効率化、など。

脱炭素政策の強化

各種規制で化石燃料が高騰、入手困難となり価格が上昇、コスト増となる。

EVへの急速な変化(市場)

気候変動に関する規制強化に伴い化石燃料の高騰が想定され、EV需要が急増した場合、生産能力が需要に対応しきれず機会を失ってしまう。

・当社製品は自動車に欠かせない機能部品であり、業界の動向、需要を適切に分析し、当社の軽量化技術を拡販につなげる。

・グローバルでの生産能力を最大かつ効率的に稼働させ、収益強化に取り組む。

脱炭素技術の普及(市場)

次世代モビリティに対応する新素材や軽量化開発が遅れることで魅力が低下し主要顧客から選択されなくなる。

・広く市場動向を見極め、当社の開発力を継続的に向上させることがリスク回避につながる。

投資家の行動

(評判)

 

製品の脱炭素化(素材等サプライチェーン全般含む)が遅れると、株主が離れていく。

・長期にわたり、当社の企業力(固有の製品開発力、ものづくりの技術力など)を継続発展していくことでリスク回避が可能。

物理的

リスク(4℃)

気温上昇(慢性)

工場内の気温が上昇し作業環境が悪化すると敬遠され、人が集まらなくなる(高温地域)

・労働環境の整備

・ES向上対策(人に優しい企業)

異常気象(急性)

台風等による集中豪雨で、サプライチェーン寸断、顧客操業停止、生産減少。漏水等で設備故障増。

・地産地消の考え方を継続・推進し、顧客、サプライヤーと協働して、長距離輸送を削減、また地場の自動車産業(顧客・サプライヤー)間の協力関係を強化する。

・サプライチェーンでのBCP対応の強化

 

※事業インパクト:大:30億円以上、中:3億円以上~30億円未満、小:3億円未満

※上記金額の算定に基づき、前年から事業インパクトの見直しを行っております。

3)分析の結果

当社ビジネス

への影響

1.5℃、4℃それぞれのシナリオで、2030年代後半での当社ビジネスへの影響を検討した結果、影響が大きいと考えられる項目に対しては、適切なリスク対応で回避可能と考えられ、機会にもなりうることが考えられる。

・2040年カーボンニュートラルの確実な実現

・製品軽量化技術の確実な推進で、モビリティの変化に柔軟に対応

これらの確実な達成が重要と考える。

今後の

取り組み

・今後さらに詳細な分析(定量的な分析)を行い、それに基づく長期的なCO2削減目標を策定して、実行、開示していく。

・また、今回の内容について、投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまと対話を通じて議論させていただき、その内容を今後のさらなる分析、開示につなげていく。

 

 

 

(自然資本関連)

自然関連のリスク、機会を評価する上で、分析、開示の対象範囲は、当社事業の自然への依存度が高い鉱物資源、水が考えられるが、まずは当社の工場操業に直接的に関連する「水」を範囲として分析を進める。

また、分析にあたっては、当社の工場立地(国、地域)における優先地域の特定が重要であるため、LEAPアプローチを活用した分析を行った上で現地との対話、および周辺地域、流域に関連するステークホルダーとのエンゲージメントを実施し、リスク、機会、事業へのインパクト算定の精度を高めていく。その上で、実情に則した適切な戦略を立て、実行していきます。

 

環境関連の課題については当社の環境マネジメントの仕組みを活用し、代表取締役社長をトップとした環境マネジメント管理体制においてリスク管理をしています。また全社的なリスクマネジメントの中においても、サプライチェーンを含めたリスクとして認識し管理しています。長期、中期、短期のそれぞれのリスクには、その影響等を最小限にする方策を掲げて、活動計画に落とし込んで全社的に活動しております。

気候変動におけるリスクと機会に関する活動は以下の3点です。

1.生産工程におけるカーボンニュートラルへのチャレンジ

[リスク:法規制](中期・長期)CO2排出に課税された場合、支出増により利益が圧迫される。

[機会:エネルギー源](短期・中期)エネルギー安全保障問題に起因してエネルギー価格が高騰しているため、自社内で発電することでコストを抑えることができる(太陽光発電)。

2.製品の軽量化による、車両走行時のCO2排出量の削減

[リスク:技術](中期・長期)走行時の車両影響として、製品重量が大きく関係しているがこの改善が出遅れた場合に事業存続の危機につながる。

[機会:製品](短期~長期)当社で開発・製造する製品は、主にサスペンション部品であり、EV車等でも不可欠である。そのため製品の軽量化は燃費の向上や航続距離に貢献する。

3.激化する台風や豪雨によるリスクの低減

[リスク:法的](短期・中期)台風やゲリラ豪雨による大雨が降り、未処理の工場排水が流出し、近隣の河川や海の汚染につながる。

[機会:レジリエンス](短期・中期)各生産拠点では、自社敷地内にて排水処理を行っており、排水を規制値内に維持することで地域社会との信頼関係を築いている。有事の際は、近隣への影響を最小限とするため日頃より訓練を実施し、迅速に対応できる準備を整えている。

これらの計画や施策については、トップマネジメントへの報告と承認を経て決定しており、決定した内容は全社に展開され、各部門の業務計画または環境活動計画に紐づけされております。

(気候変動関連)

生産工程におけるカーボンニュートラルへのチャレンジ(Scope1,2)については、CO2排出量を「2040年までにカーボンニュートラルにチャレンジ」としており、マイルストーンとしての2030年までの目標を「60%削減」(2013年比)としております。

 

(自然資本関連)

LEAPアプローチを活用した分析を行うなかで現地との対話、および周辺地域、流域に関連するステークホルダーとのエンゲージメントを実施し、リスク、機会、事業へのインパクト算定を行った上で、適切な指標と目標を定めて開示していきます。

2026年度:L(Locate)、E(Evaluate):自然の状態と当社への影響に基づき、優先地域の特定を実施。

2027年度:A(Assess)、P(Prepare):リスクと機会を特定し、行動計画、目標を設定、実行。