2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ナビタ事業 アド・プロモーション事業 サイン事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ナビタ事業 7,992 73.8 1,182 81.3 14.8
アド・プロモーション事業 937 8.6 280 19.2 29.9
サイン事業 1,903 17.6 -7 -0.5 -0.4

3【事業の内容】

 当社グループは、主に全国の鉄道、自治体、運転免許センターなど公共的な施設を中心とするナビタ設置場所の所有者(以下ロケーションオーナーという)、協賛スポンサー、利用者の3者にとってメリットのある当社オリジナルのナビタ事業を中心に、当社及び株式会社アイセイ社が展開するアド・プロモーション事業、サイン事業の3セグメント事業により、企画立案から設置まで自社で対応可能な体制を有しています。各事業の詳細について以下に記載いたします。

 

(1)ナビタ事業

 当社が営むナビタ事業とは、全国の鉄道駅や路面電車の停留所、県庁及び市(区)役所の自治体庁舎、交番、警察署、運転免許試験場などに設置された、自社開発の周辺案内図(地図)を基礎媒体とした連合広告(ひとつの広告媒体に複数のスポンサー広告を掲出する形式。下図を参照のこと)です。契約件数は、約69,700件(2026年3月31日現在)と安定的な収益の基盤となっています。

 ナビタは、地図情報、公共施設情報はもとより災害時の避難場所の情報も盛り込んだ、公共性の高い媒体です。当社は自社内に地図とデジタルコンテンツ制作体制を有していることから、設置場所のエリア・用途にあわせたナビタの制作が可能になっています。

 

 

 ナビタのロケーションオーナーは、ナビタの設置により周辺地図、掲出情報から施設利用者へのサービス向上に繋がるとともに、当社から支払われる広告納金、掲出料金、使用料、貸付料、賃料などロケーションオーナーにより名称は異なるもののナビタ設置に関連してロケーションオーナーに支払われる金銭(以下総称して広告納金という)により収入を得ることができます。協賛スポンサーは注目される好立地の場所へ安価に広告を掲出することができ、当社は協賛スポンサーからの広告収入を得ることができます。

 ナビタ事業は、連合広告により安価な価格設定で提供できるため、幅広い業種のスポンサーが広告を掲出しやすいこともあり複数年契約の継続スポンサーを中心に構成されており、安定的な収益の基盤となっています。特定の業種に依存することがない上、安価な価格設定のため会社規模を問わない大きな潜在顧客マーケットをターゲットとして新規スポンサーの開拓を推進しています。新規開拓営業と継続営業とを分けることで、新たな顧客の獲得と高い継続率を実現し、ナビタ顧客層を年々積み上げております。ナビタ事業は、ターゲット、設置場所により3種類のナビタに大別することができます。

 

① ステーションナビタ:2026年3月31日現在、JRグループ各社、地下鉄、私鉄の全国2,392駅(うち、1日あたりの乗降者数が3万人以上の主要駅806駅)の改札付近に設置され、掲出されている医療関連、サービス業、飲食業などの契約件数は約33,200件となっております。ナビタには、LED、液晶モニター、タッチパネルを利用した媒体を併設するなど、さまざまなタイプがあります。交通広告は鉄道会社の指定取扱代理店が担うことが慣例となっていますが、独自性のあるナビタ事業を端緒として当社グループは全国の主要駅やエリアで指定業者となっております。それに加え全国の多くの駅で既にナビタを設置済であることから、後発企業に対して高い優位性を有しております。ナビタは、交通広告の中でも立ち止まって閲覧する地図と併設する為、高い広告効果と共に以下の効果も期待できます。

・広告が掲載されると地図上に所在地が表示されますので、駅からの誘導が可視化されます。

・電話での道案内に費やしていた人件費(時間)の削減が可能です。

・公共性の高い駅地図に掲出される事で協賛スポンサーに対する安心性、信頼性のステータスアップが期待できます。

・スポンサーの企業のステータスがアップするとともに従業員のモチベーションアップも期待できます。

・多くの人が利用する駅に設置されている注目度の高い媒体なので、視認性が高く広告効果が期待できます。

・購買地点に近い場所で訴求することで消費者の購買意欲の高まりが期待できます(リーセンシー効果という)。

・連合広告形式なので、通常の駅看板などの駅広告と比べ低コストで掲出が可能です。

・ロケーションオーナーにとっても視認性の高い地図で駅利用者へのサービス向上に繋がると同時に、広告納金による収入を得ることができます。

 

 また、神社・寺院、道の駅などにも同様のスキームで設置を進めています。ナビタの機能拡張として、従来の案内地図に二次元コードを付し、スマートフォンで読み取ることにより、ナビタの情報を連携して利用することができるWebサービスを提供しています。その他、専用ラックを設置し、各地、各エリアの周辺マップや路線図、観光情報を掲載するフリーペーパー「ペーパーナビタ」を発行しています。

 

② シティナビタ:全国の都道府県、市区町村の自治体庁舎内に設置され、地図上で公共施設や避難場所情報などをお知らせすると共に、広告スペースでは市民が必要とする情報として民間商業施設を地域情報として紹介しています。設置する自治体にとっても、費用の負担なく税外収入(広告納金)が得られる、来庁者サービスの向上にもつながる、など多くのメリットがあります。庁舎内外へのナビタの設置などで、1,053自治体との取引実績(2026年3月31日現在)があります。また、以下の効果も期待できます。

・自治体の広告事業への参加で、より一層の企業のイメージアップが期待できます。

・広告モデルにより、自治体がコストをかけず庁舎内外で行政情報や地域の観光情報などを提供することが可能となり、地域貢献や地域の活性化に繋がることが期待できます。

 

 また、市役所の順番待ち発券システム(番号案内)のタイアップ広告(番号案内画面の隣接モニターにスポンサー広告を表示)として、番号案内設備とモニター(行政情報及び広告動画を放映)を当社グループ費用で設置しております。病院にはメディカルナビタとして自治体とも繋がりがある地域医療支援病院などにシティナビタと同様のスキームで全国339病院(2026年3月31日現在)に設置を進めております。その他、ステーションナビタと同様にWebサービスとの連携やフリーペーパー「ペーパーナビタ」の発行も行っています。

 

③ 公共ナビタ:交番、警察署、運転免許センター、交通安全協会など合計187ヵ所(2026年3月31日現在)の警察関連施設に設置される案内板を通して施設情報や地域情報を発信し、より地域に密着した広告効果を発揮すると共に以下の効果も期待できます。

・交番では夜間に周辺地図の裏側に設置されたLEDバックライトの照明で、地域防犯にも繋がることが期待できます。

・交番機能の充実に貢献できるため、スポンサーは地元警察への協力にもなり、企業イメージの向上に役立ちます。

・費用の負担なく自治体の税外収入(広告納金)が得られます。

・運転免許センターの案内板は来庁者へのサービス向上を図るほか、案内板内のモニターを通じて安全・安心に関わる情報発信を行っています。

 

(2)アド・プロモーション事業

 当社グループが営むアド・プロモーション事業は、全国の主要駅やエリアで指定業者となっており、交通媒体(車内・駅構内など)、マス媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)、屋外媒体(看板・ボードなど)による広告媒体を取り扱っております。昨今では、インターネット広告、デジタルサイネージ広告、Webサービスといったデジタル技術を使った広告も幅広く手がけております。広告目的に沿った最適な媒体を選定し、企画立案・プレゼンテーション・予算管理・制作までを含めたトータルプランニングを提案しています。アド・プロモーション事業は、商品構成やサービス内容により以下のような分類をすることができます。

 

① 駅広告:駅広告は、多くの人々が利用する駅構内に掲出される交通広告媒体です。駅看板、柱巻、駅ポスター、デジタルサイネージ(電子看板)など種類も豊富で、地域・暮らしに密着した「高い価値」をもった広告メディアとして定着しております。飲食店、不動産会社、医療機関など駅周辺エリアをターゲットにした展開から路線単位とした広範囲のエリアをターゲットにした広告展開も可能です。以下はその特徴です。

・路線単位の出稿により沿線でのブランディング効果が期待できます。

・媒体への接触率が高く、何度も目に触れるため認知度の向上効果が期待できます。

・購買行動の直前に接触するため、リーセンシー効果が期待できます。

・駅に広告が掲出されていることにより、駅利用者に対して終日広告を認知してもらうことができます。

 

② 車両広告:電車内といった日常的に接触する空間に掲出される広告媒体です。また、広告主の目的に合わせた掲出エリア、位置、期間、料金が選べるため幅広いターゲット層へのアプローチができます。以下はその特徴となります。

・電車内のため強制的に視認される可能性が高く、企業、商品のブランド認知などの広告効果が期待できる媒体です。

・電車利用者が媒体に反復して接触するため情報の認知度の向上が期待できます。

・広範囲への訴求、告知が可能で、地域沿線へのブランディング効果が期待できます。

 

③ 屋外広告:屋外を通行する歩行者や乗車している人などの不特定多数を対象に訴求をする広告で、常時又は一定期間、屋外に掲出される広告媒体です。屋上看板、大型ビジョン、野立看板などがあります。以下がその特徴となります。

・設置場所の特性、広告サイズ、掲出期間、予算にあわせた調査と提案が可能です。

・中長期的に掲出されるため反復性・接触率が高く、企業、商品のブランド認知などの広告効果が期待できる媒体です。

 

④ バス広告:人々の生活の足でもあるバスに広告展開が可能な交通広告であり以下がその特徴となります。

・特定の地域を運行するため、地域に密着した広告展開が可能で、エリアによってターゲットを絞れるため、ビジネスマンや学生、中高齢者などへの広告の認知が可能です。

・他の交通広告と比較して、コストを抑えた展開が可能です。

 

⑤ マス広告:マス広告は、主要な4つのメディア・媒体(テレビ広告、ラジオ広告、新聞広告、雑誌広告)です。近年では、新しいメディアであるインターネットの台頭に伴い、それぞれの媒体の特長を生かし、尚且つ、インターネットとの連動性を持たせた有効的な広告作りが重要になっています。

 

⑥ インターネット広告:日本のインターネット広告市場は誕生以来拡大が進んでいます。動画広告での販促や高い確度でターゲティングを行うことができるリスティング広告、SNS広告などは、今後さらなる市場の拡大が予想されます。インターネット広告は進化も非常に早く、デジタル技術の進展とともに常に新しい訴求方法や戦略が登場していますが、当社グループは、経験豊富なパートナーとのパートナーシップのもと、他社媒体を含めたより効果のあるネット広告の提案を行っています。

 

⑦ Webサービス:当社グループは従来、現実社会における媒体(自社媒体含む)の提供をメインに進めてきましたが、インターネットの普及によりネットとリアルの融合も求められる状況に対応するため、ネット自社媒体の開発・運用を実施しております。免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」、及び二次元コードにより目的地までの道案内機能を持つモバイルナビゲーションアプリの「ここからGO!」などのアプリの開発・運用も行っております。

 

 

⑧ デジタルサイネージ広告:動画やアニメーションでのビジュアルへの訴求性やデータの更新性に優れるデジタルサイネージは、イベントなどの一時的に利用するシーンにも活用されています。当社グループのデジタルサイネージは多くの制作・販売の実績を重ね、全国に設置されているデジタルサイネージ広告の販売を行っています。また、ナビタ事業で培ったデジタルサイネージの導入に関するノウハウを活かして、デジタルサイネージのシステム設計、設置を行うとともに、動画やコンテンツの制作、配信、機器の保守といった付帯するサービスの提供も行っています。さらにショッピングモールや広告クライアントに対して広告配信が可能なネットワーク型のOut of Homeメディア(デジタルOOH)の提案も行います。

 

(3)サイン事業

 当社グループが営むサイン事業は、鉄道会社、自治体、ゼネコン、商業施設等とのネットワークを活かして、広告・看板・案内板などの企画設計から施工に至るサービスを提供しています。サイン事業は、取引先にとって利便性の高い、快適で機能的な生活空間の創造をコンセプトに提供しております。

 

① 交通サイン:JRグループ各社をはじめ全国の地下鉄や私鉄各社の施工実績があります。鉄道会社による厳しい検査をクリアした製品を安全に配慮して施工しています。

 

② 公共サイン:自治体などの個別案件に対し、企画設計から製品制作、施工までを行います。

 

③ 商業サイン:商業施設における自立式看板、外照式看板から施設内の案内表示まで、幅広いニーズに対応しています。

 

④ デジタルサイネージ:ナビタ事業で培ったデジタルサイネージによる情報案内システムの企画、設置、動画やコンテンツの制作や配信、機器の保守といったノウハウとサイン事業のもつ大掛かりな案内サインの設計・施工のノウハウとを融合し、交通案内システムや観光案内システムの導入を行います。

 

⑤ 番号案内表示システム:窓口の混雑緩和と待ち時間の削減を目的とした番号案内表示システムを全国の自治体等の施設向けに提供。自治体窓口業務のDX化を推進します。

 

[事業系統図]

 

(注)1.ナビタ事業は当社、アド・プロモーション事業及びサイン事業は当社及び株式会社アイセイ社が営む事業となります。

2.筐体機器とはナビタ本体。表示機器とはモニター関連の機材のことです。

3.ソフトウエア開発は、筐体機器、表示機器などで使用するデジタルサイネージの管理システムとアプリケーションソフトウエアのことです。

4.外注先の制作、印刷ですが、ナビタ事業では、繁忙期に外注を行っており、アド・プロモーション事業でも広告物の制作、印刷などを依頼しています。

5.広告納金は、ロケーションオーナーに広告枠・筐体機器を設置していることに関連して支払われるものです。

 

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、株式会社アイセイ社の全株式を2025年10月1日付で取得いたしました。

 これに伴い、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析を行っておりませんが、セグメントの状況等については参考として前事業年度の単体実績との比較を用いて分析・説明しております。

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、企業による賃上げや雇用環境の改善などに伴い、個人消費が持ち直したことや日経平均株価が史上最高値を更新したことなど、明るい兆しが見られました。一方で、円安基調が加速したこともあり、原材料価格や円安水準の高止まりによる物価高騰が依然続いております。さらに中東地域での地政学リスクが高まり、原油価格高騰による一層の物価上昇も懸念されるなど、消費者マインドの持ち直しは依然不透明であり、厳しい経営環境が続いております。

 当社が属する広告業界におきましては、好調な企業収益や消費意欲の活発化、インバウンド需要の高まりなどに支えられ、2025年の総広告費が8兆623億円(前年比105.1%)と4年連続で過去最高を更新しました。交通広告分野はインバウンド需要の高まりで全国的に増加し、特に関西圏では大阪・関西万博の開催に伴い、駅の大型デジタルサイネージが多く新設されるなど、1,736億円(前年比108.6%)と増加傾向にあります。(出典:株式会社電通「2025年日本の広告費」)

 このような状況の中、当連結会計年度の売上収益は10,832百万円、営業利益は1,049百万円、経常利益は1,138百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は804百万円となりました。

 なお、特別利益としまして、株式会社アイセイ社の株式取得に伴う負ののれん発生益111百万円を計上しております。

 一方、特別損失につきまして、2023年7月より自然災害の発生に伴う地域住民の安全確保を目的として、避難案内サイン「NAVIアラート」の開発・製造を行い、ナビタ事業で取引のある全国の自治体などに対して営業活動を行った結果、2025年3月、沖縄県石垣市に初めて設置されましたが、販売拡大は当初想定より進捗していない現況であります。このような状況を踏まえ、当社の防災事業を全国の自治体に紹介するという当初目的は概ね達成されていることと判断し、「NAVIアラート」を取り扱う専門部門である防災事業本部の廃止を決定しました。これに伴い、当連結会計年度において、当該事業に係る減損損失及び事業整理損として合計104百万円を特別損失として計上しており、その他の費用を含む特別損失の合計は123百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。

(ナビタ事業)

 メディカルナビタ及び公共ナビタは、設置数の増加に伴い売上収益は堅調に推移しているものの、ステーションナビタの売上収益が前事業年度の単体実績と比較して、若干下回ったことにより売上収益は7,991百万円、セグメント利益は1,181百万円となりました。ステーションナビタにつきましては、空き広告枠の充填、筐体のリニューアル、デジタルとの融合による高付加価値化等に取り組むことで収益改善を図ってまいります。

(アド・プロモーション事業)

 アド・プロモーション事業の1つである免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」は、中国からの訪日客数減少による影響を一定程度受けているものの、利用者数はアジア圏を中心に依然増加傾向であることから、クーポン利用による手数料収入が増加するとともに、一定数の既存顧客との取引拡大及び新規取引先も拡大した結果、事業全体の売上収益は936百万円、セグメント利益は279百万円となりました。

(サイン事業)

 全国の自治体やハローワーク向けに提供する番号案内システムが順調に拡大するとともに、鉄道事業者・自治体・観光施設などへの営業強化に取り組んだこと、並びに2025年10月1日付で子会社化となった株式会社アイセイ社が愛知県内で大型のサイン案件を獲得したこともあり、売上収益は1,903百万円、セグメント損失は7百万円と赤字幅は縮小しております。今後は新商材を活用した未開拓分野での受注獲得を目指すことで、売上収益拡大を目指してまいります。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、10,502百万円となりました。固定資産は5,289百万円となりました。

 この結果、総資産は15,792百万円となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は6,950百万円となりました。固定負債は316百万円となりました。

 この結果、負債合計は7,267百万円となりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は、8,524百万円となりました。

 この結果、自己資本比率は54.0%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,523百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,041百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,132百万円、減価償却費513百万円の計上といった資金増加要因があった一方で、売上債権及び契約資産の増加が310百万円、法人税等の支払額232百万円、仕入債務の減少112百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、603百万円となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う株式取得による収入127百万円等の資金増加要因があった一方で、定期預金の預入による支出3,009百万円(定期預金の払戻による収入2,709百万円との差引額は300百万円の支出)、有形固定資産の取得による支出333百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、320百万円となりました。これは主に配当金の支払額292百万円、長期借入金の返済による支出20百万円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2025年4月1日

至2026年3月31日)

前年同期比(%)

ナビタ事業         (千円)

7,991,950

アド・プロモーション事業  (千円)

936,999

サイン事業         (千円)

1,903,461

合計(千円)

10,832,411

(注)1.2026年3月期より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。

2.セグメント間の取引について該当事項はありません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上収益)

 当連結会計年度の売上収益は10,832百万円となりました。これはアド・プロモーション事業で、「TAXFREESHOPS.JP」のクーポン利用による手数料収入が好調であったこと、サイン事業では自治体やハローワーク向けの番号案内システムが順調に拡大したほか、当連結会計年度より連結子会社となった株式会社アイセイ社による愛知県内での大型案件獲得も寄与したことによるものです。

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は、4,848百万円となりました。これは主にナビタ事業における制作費、広告納金となるものです。この結果、売上総利益は5,983百万円となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、賃上げ等による人件費増加や株式会社アイセイ社の株式取得に係るM&A関連費用の発生等もあり、4,934百万円となりました。この結果、営業利益は1,049百万円となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度において、営業外収益として、受取家賃60百万円を含む105百万円を計上しました。一方で、営業外費用として15百万円を計上しております。この結果、経常利益は1,138百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度において、特別利益として株式会社アイセイ社の株式取得に伴う負ののれん発生益111百万円を含む、合計116百万円を計上しました。

 一方で特別損失として、避難案内サイン「NAVIアラート」の販売進捗が想定を下回ったことに伴う防災事業本部の廃止を決定し、当該事業に係る減損損失40百万円及び事業整理損64百万円を含む合計123百万円を計上いたしました。その結果、税金等調整前当期純利益は1,132百万円となりました。法人税等合計327百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は804百万円となりました。

 

③ 財政状態の分析

 当連結会計年度末の総資産は15,792百万円となりました。

 資産、負債及び純資産の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

④ キャッシュ・フロー状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,523百万円となりました。

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

⑤ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について

a.資金需要

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、広告納金、外注費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。

b.財政政策

 当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当連結会計年度末において、現金及び現金同等物を3,523百万円保有しており、事業運営に必要な流動性は十分に確保しております。また、不足の事態に備え、取引金融機関と総額950百万円の当座貸越枠を設定しております。

 

⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析

 当社グループでは売上収益、営業利益を重要な経営指標として位置付けており当連結会計年度の計画値と実績値は以下のとおりであります。

経営指標

2026年3月期

(計画)

2026年3月期

(実績)

2026年3月期

(計画比)

売上収益

(百万円)

10,800

10,832

32(0.3%増)

営業利益

(百万円)

1,000

1,049

49(4.9%増)

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

745

804

59(7.9%増)

 

 当社グループは、持続的な企業価値向上を目指すにあたり、売上収益・営業利益の成長性とともにROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として位置づけております。

 次期の成長戦略といたしましては、①主力事業「ナビタ」の再成長 ②サイン事業拡大 ③WEBとリアルソリューションの融合 ④新事業創出、M&Aの推進による事業ポートフォリオの強化を進めてまいります。

 売上収益、営業利益の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

⑦ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応してまいります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、「地図広告」をはじめ、駅広告・車両広告・バス広告といった「交通広告」、新聞・雑誌、TV・ラジオ等の「メディア広告」や「ネット広告」と、環境・交通・公共施設・商業施設・誘導案内サインの企画・開発・設計・施工等の「トータルサイン」をご提供しています。従って、当社グループはこれを基にセグメントが構成されており、「ナビタ事業」、「アド・プロモーション事業」、「サイン事業」の3つをセグメントとしております。

 なお、各報告セグメントに含まれる主要な商品は以下のとおりであります。

事業内容

主要品目等

ナビタ事業

駅周辺案内図ナビタの企画、制作、取扱

自治体専用インフォメーションの企画、制作、取扱

交番、運転免許試験場へのインフォメーションの企画、制作、取扱

アド・プロモーション事業

交通広告、屋外広告、新聞雑誌広告、その他広告媒体の企画、制作、取扱

サイン事業

環境、交通、公共施設、商業施設、誘導案内サインの企画、開発、設計、施工

 

2.報告セグメントごとの売上収益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベース数値であります。

 

3.報告セグメントごとの売上収益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報

当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1.2

連結財務諸表計上額

 

ナビタ事業

アド・プロモーション事業

サイン事業

売上収益

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

7,991,950

936,999

1,903,461

10,832,411

10,832,411

セグメント間の内部売上収益又は振替高

156

156

△156

7,992,106

936,999

1,903,461

10,832,567

△156

10,832,411

セグメント利益又は損失(△)

1,181,884

279,752

△7,472

1,454,165

△404,868

1,049,296

セグメント資産

4,281,479

502,935

1,189,375

5,973,790

9,818,223

15,792,013

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

475,242

10,425

20,089

505,757

505,757

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

425,147

12,065

25,719

462,932

462,932

(注)1.「調整額」のセグメント損失404,868千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。

2.「調整額」のセグメント資産9,818,223千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に余剰運用資金(現金及び預金)、固定資産、長期投資資金(投資有価証券及び保険積立金)等であります。

 

【関連情報】

当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 製品及びサービスごとの情報は「セグメント情報」に同様の記載をしているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上収益

 本邦以外の外部顧客への売上収益がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

合計

サイン事業

減損損失

40,070

40,070

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)

 当連結会計年度において、株式会社アイセイ社を連結の範囲に含めたことにより、負ののれん発生益111,707千円を計上しております。当該負ののれん発生益は、報告セグメントに配分しておりません。