リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、経営成績に与える影響を合理的に見積ることはいずれも困難であるため、記載を省略しております。
(1)業種的リスク
① 卸売事業
当社グループは主たる事業として、建築資材の卸売を行っております。当社の取扱商品の品目は多岐にわたっておりますが、その大半が住宅関連資材であり、それら商品の販売は、新設住宅着工戸数の増減等の住宅市場の動向に左右されるため、今後の人口減少、国内経済の停滞などにより、住宅関連資材の需要が低迷した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、卸売事業の売上高10,069,445千円のうち直送取引が5,019,080千円を占めております。商品である建築資材が当社を経由せずに、仕入先から販売先へ直送される取引であり、商品の発送等を当社が直接行わないため、売上に関する事実確認が相対的に難しい取引でありますが、仕入先が発行した納品書等の外部証憑との突合及び売上先に対して、売上計上の妥当性を検討するため売掛金の残高確認を実施することにより当該リスクの低減に努めております。
② 小売事業
当社グループは4店舗の大型ホームセンター、4店舗のペット専門店及び1店舗の資材関連の専門店を運営しております。近年ホームセンター業界では同業他社、他業種との競争激化、ネット販売など消費行動の多様化が進んでおり、また再編による寡占化が進行しております。今後、運営している店舗近隣に同業他社の出店や他業種からの参入があった場合、また、冷夏、暖冬等の天候不順による季節商品の需要低下が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。現在のところ、当該リスクが高まっているとの認識はありません。
(2)営業基盤の集中について
当社グループの事業は北海道地域を中心に展開しており、現状では北海道内における売上高の連結売上高全体に占める割合は約9割であり、当該地域への依存度が高くなっております。
このため、当社グループの事業は北海道固有の経済環境や建設需要等の動向に影響を受けております。また、北海道内における人口減少問題が深刻化するにつれ、卸売、小売事業ともに影響を受けることが予想されます。当社グループは、これからも地域集中リスク等を低減させるため、北海道内における事業基盤強化に加え、北海道地域外における事業展開の強化を推進しておりますが、当面は当該依存が継続されることが想定されます。これらの動向により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)取引先に対する信用リスクについて
当社グループの主要な取引先は、国内の建材販売店、工務店及び建築関連業者であります。当社グループは、取引先の経営状況に応じた与信枠設定及び継続的な経営状態の把握により売上債権に係る信用リスクの低減に努めております。しかしながら、外部環境の急激な変化や取引先における業績や資金繰りの悪化等により貸倒れ等が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、取引先信用保険を設定しリスク分散に努めております。
(4)災害等のリスク
地震または火災等による災害により、当社グループの事業拠点、店舗等が損害を受ける可能性があります。当社グループはコンピューター・システムによる集中管理方式で情報処理を行っております。その設備の保全、安全対策については、充実した設備を有する専門的な施設において運用するなどの対策を講じておりますが、万一その設備または当社グループの事業拠点、店舗等が損害を被った場合、業務処理の停滞、遅延、商品の損害等が発生する可能性があります。また、インフラやサプライチェーンに大きな被害があった場合には商品の確保が困難になり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、災害発生の予測は現在のところ不可能であるため、災害発生時には迅速な情報収集によって適切な対応策を講じることとしております。
(5)固定資産の減損に関するリスク
当社グループは、保有する固定資産に対して減損会計基準に基づき適切な減損処理を実施しております。しかしながら、保有する固定資産の価値が著しく低下した場合には追加の減損処理が必要となります。このような場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性がありますが、提出日時点で減損リスクが高まっている固定資産はないものと認識しております。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する安定的な利益還元を経営の重要課題と考えており、経営基盤の強化・拡大に努めることにより、業績に応じた適正な配当を継続的に行うことを基本方針としております。
当社は、期末配当として年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、決定機関は株主総会であります。
なお、当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
当事業年度の配当は、上記の方針に基づき、当期の業績等を勘案の上、株主の日頃のご支援にお応えするため、1株につき14円といたしました。
内部留保金につきましては、今後の事業活動や企業体質の強化と競争力の更なる強化に充当していく考えであります。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額(千円) |
1株当たり配当金(円) |
2024年6月27日 |
207,657 |
14 |
定時株主総会決議 |