人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数331名(単体) 646名(連結)
-
平均年齢42.2歳(単体)
-
平均勤続年数12.5年(単体)
-
平均年収7,192,000円(単体)
-
平均年収の
対前年増減率3.4%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、VISION2030で掲げる『モビリティビジネスでのグローバル商社へ!』と『売上1,000億・営業利益50億』の実現に向け、「中核部品事業強化」と「新規モビリティ事業強化」に取り組んでおります。
また、社名でもある「S:Sincerity/誠実」「P:Passion/情熱」「K:Kindness/親切」という経営理念の精神を体現する人材の確保・育成と社内環境整備を進めております。
商社である当社グループにとって、「人材」は最も重要かつ大切な経営資本であり、経営理念の実現、経営戦略の実行のための原動力として、「人的資本への投資」を積極的に行っております。
モビリティビジネスを取り巻く環境が急速かつ大きく変動するなかで、モビリティパーツやそれにかかわる国内外の商取引に関する専門知識を有する人材を獲得・育成・定着できない場合、既存事業領域においては競合企業にシェアを奪われ、新規事業領域においては、新たな付加価値を生む商品やサービスの提供に支障をきたすことで、VISION2030が達成できないリスクがあると認識する一方で、積極的な人的資本への投資を通じて従業員のエンゲージメントを高めることができれば、既存事業領域・新規事業領域ともに成長を加速させるドライバーとなります。
こうしたリスクと機会を踏まえた人材戦略として、人材の目指す姿を「多様性を受容し、新たなものを積極的に取り入れるなど、フレキシブルな対応力を備える人材」、また組織の目指す姿を「自由闊達で風通しが良く、自由に意見が言える土壌を持ち、世の中の流れに合わせ機敏(Agile)かつ柔軟に変えていける商人マインドを兼ね備えた組織」と定義いたしました。
(注)現中期経営計画期間においては、2[サステナビリティに関する考え方及び取組]の「(3) 人的資本への対応」に記載のとおり、女性管理職比率やエンゲージメント診断結果、総研修費用等を主な指標として、人材獲得・育成・定着に関する取組の進捗を管理しております。
次期中期経営計画の策定にあわせて、VISION2030の実現に向けた人材戦略との関連性を踏まえ、これらの指標及び目標値の見直しを行う予定です。
その実現を目指し、多様な専門人材・グローバル人材の採用強化に取り組むとともに、人材育成の体系化や事業環境の変化に合わせたスキル向上施策を展開することで社員一人ひとりの能力向上を図るとともに、働きがいのある職場を目指すことで、より能力が発揮できる環境を実現してまいります。
また、当社は、経営戦略の達成に資する人材の獲得・定着・活躍を促進する観点から、人材戦略と整合した給与・報酬運用を行ってまいります。
給与・報酬の制度内容は、等級・役割・成果に基づくことを基本とし、水準等については市場環境も踏まえるなど、以下の基準とプロセスにより決定しております。
① 等級・発揮能力に応じたレンジ設定
等級・役割に応じた基本給レンジを設定した上で、各社員の発揮能力に応じた金額設定を行える仕組みとしております。また、基本給レンジは、外部市場水準や労働市場の需給動向なども踏まえ、定期的に見直してまいります。
② 個人の成果・発揮能力の処遇への反映
正社員については、通期の目標設定に応じて個人業績や組織貢献度を評価し、賞与支給額に反映しております。また、行動・能力面の評価も行い、その結果を昇格・昇給・退職金などに反映いたします。
評価プロセスは複数の評価者によるレビューを行うとともに、全社の評価委員会にて検証を行うことで、公平性の担保に努めております。
③ 業績連動の賞与
会社業績に応じて賞与総額原資を決定するとともに、個人評価に応じて所属する組織内における賞与原資の配分を決定いたします。
④ その他の報酬
社員の福利厚生と経営参画意識の向上を目的に、従業員持株会の奨励金を高めることで加入を促進し、社員の財産形成をサポートするとともに、業績向上(=株主との価値共有)へのモチベーションを高めていきます。
⑤ 市場水準及び物価動向の反映
物価変動や外部の賃上げ動向などを踏まえ、毎年、基本給レンジと昇給率の基準を検証していきます。
また、定期的に外部の報酬サーベイに参加し、自社水準を検証するとともに、必要に応じて採用力強化や社員の定着を図るための対策を実施いたします。
⑥ 透明性
評価基準や決定プロセスは社内規程に定め、従業員へ周知しております。
(2)【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
|
2026年3月31日現在 |
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
国内営業本部 |
303 |
(147) |
|
海外営業本部 |
169 |
(10) |
|
工機営業本部 |
60 |
(4) |
|
CUSPA営業本部 |
74 |
(13) |
|
全社(共通) |
40 |
(5) |
|
合計 |
646 |
(179) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
|
|
2026年3月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与 (千円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
|
|
331 |
(116) |
42.2 |
12.5 |
7,192 |
3.4 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
国内営業本部 |
185 |
(93) |
|
海外営業本部 |
43 |
(9) |
|
工機営業本部 |
40 |
(3) |
|
CUSPA営業本部 |
23 |
(6) |
|
全社(共通) |
40 |
(5) |
|
合計 |
331 |
(116) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
提出会社
|
当事業年度 |
||||
|
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1、3 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注)1、4 |
||
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
|
10.5 |
60.0 |
65.5 |
74.6 |
52.4 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
(注)2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
(注)3.女性活躍推進法の目標(2026年度 管理職比率10%)の達成に向けて、中長期的には採用した社員に占める女性比率を高めています。また、今後候補となる中堅女性社員への研修実施を計画するなど、女性管理職登用に向けた育成に努めております。
(注)4.平均勤続年数と管理職比率の差が、賃金格差の主な要因です。今後、女性活躍推進法の行動計画の実施により女性管理職比率を高めていくことで、男女間賃金格差の是正は進んでいく見込みです。なお、パート・有期労働者の差異が大きい要因は、女性のパートタイマーに短時間勤務者が多いことによるものです。
連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、社名にも掲げる経営理念「S:Sincerity(誠実)/P:Passion(情熱)/K:Kindness(親切)」の精神を体現する人材の確保・育成と社内環境整備、並びに気候変動を含む地球環境課題への対応を、サステナビリティ経営の根幹に位置づけています。商社である当社グループにとって「人材」は最も重要かつ大切な経営資本であり、また、低炭素社会への移行は事業継続と企業価値向上の前提条件であるとの認識のもと、「人的資本への投資」と「気候変動対応」の両輪をサステナビリティ戦略の中核として推進しております。
(1)サステナビリティ全般
① ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ経営を全社的に推進するため、取締役会を最上位の監督機関とするESGガバナンス体制を構築しています。取締役会は、人的資本及び気候変動を含むサステナビリティに関する重要事項について最終的な責任を負い、基本方針、重要施策、目標設定、進捗状況等について定期的に報告を受け、監督を行っています。
代表取締役は、取締役会の監督のもと、サステナビリティ戦略及び関連施策の全社的な執行責任を担い、各営業本部長並びにコーポレート統括本部内の専門組織であるESG推進室に対して必要な指示を行います。ESG推進室は、ESG課題の分析、全社横断の戦略立案、グループ全体への方針共有、進捗管理を担うとともに、各営業本部・営業所・グループ会社から選出されたメンバーで構成されるESG推進コミッティを運営しています。ESG推進コミッティは月1回開催され、現場の視点を踏まえた人的資本及び気候関連リスク・機会の把握、施策の進捗確認、課題の抽出を行っています。コミッティで整理された内容は、ESG推進室に集約された上で、必要に応じて経営会議に付議され、重要事項は経営会議での審議を経て取締役会に報告・付議されます。これにより、当社グループでは「現場→営業本部・グループ会社→ESG推進室→経営会議→取締役会」という報告ルート及び意思決定プロセスを整備し、サステナビリティ対応の実効性及び透明性を確保しています。
ESG推進室は、サステナビリティに関する主な施策及び実績について半期ごとに整理を行い、その内容を経営会議に付議しています。当連結会計年度(155期)においては8月と3月に経営会議並びに取締役会に、ESG推進室が取りまとめた年間の進捗状況及び、翌期施策の方向性について報告を行いました。
取締役会は、ESG推進室から報告された内容について、①中期目標(GHG削減目標、再生可能エネルギー導入目標、人的資本関連等)に対する進捗状況の妥当性、②識別されたリスク・機会の網羅性及び重要度評価の適切性、③施策の費用対効果及び事業戦略との整合性、④外部評価の動向、の4つの観点から審議・評価を行います。
② 戦略
当社グループは中期経営計画「VISION2030」において、「サステナブルな低炭素社会への貢献」及び「多様な人材が活躍するグローバル企業の実現」を重要な柱として掲げております。この方針は、当社グループのサステナビリティ戦略と完全に整合しており、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の各領域において、持続可能な企業価値の創出に向けた具体的な取り組みを推進しています。環境面では、TCFD提言に基づくシナリオ分析を通じて、気候変動に起因する物理的・移行的リスクを評価し、再生可能エネルギーの導入や温室効果ガス排出量の削減、BCP(事業継続計画)の整備などを進めています。これらの施策は、2050年までにGHG排出量実質ゼロ(ネットゼロ)を目指す長期目標、及び2030年までの中間目標と連動しており、KPIの設定と進捗管理を通じて実効性を確保しています。
社会面では、人的資本を中長期的な競争力の源泉と位置づけ、従業員の成長と働きがいの向上を重視しています。ESG推進体制のもと、現場の声を反映したマテリアリティの特定を行い、人材育成、柔軟な働き方、ダイバーシティ推進、安全衛生の強化など、多面的な施策を展開しています。これにより、従業員エンゲージメントの向上と人材の定着を図り、企業の持続的成長を支える基盤を構築しています。
今後も当社グループは、「VISION2030」の実現に向けて、サステナビリティ経営を経営戦略の中核に据え、全社一丸となって取り組みを深化させてまいります。
③ リスク管理
当社は、持続可能な企業価値の向上を図るうえで、リスク管理を経営の重要課題と位置づけ、全社的な体制整備と運用強化を進めております。
2025年度からは、コーポレート統括本部が全体として、事業継続、環境対応、人的資本、コンプライアンス等の多様なリスクを網羅的に把握・評価する体制で推進しています。特に、ESG推進室およびESG推進コミッティを通じて、現場からの課題抽出を起点としたボトムアップ型のリスク発見を実施しています。今後も、リスクの変化に柔軟に対応できる体制を維持・強化し、取締役会による監督機能の下、全社的なリスク管理の高度化を推進してまいります。
④ 指標及び目標
当社として、重要課題としている「気候変動」と「人的資本」において、指標及び目標を設定し、次項以降で示す目標に向けて取り組むこととしております。
(2)気候変動に関する取組み
① ガバナンス
「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」にて記載のガバナンス体制で対応に取り組んでいます。
② 戦略
当社グループは、中期経営計画「VISION2030」において、「サステナブルな低炭素社会への貢献」を重要な柱の一つとして掲げており、気候変動対応を経営戦略の一環として位置づけています。2025年度は、気候変動リスクへのレジリエンス強化と排出削減の両立を基本方針とし、再生可能エネルギーの導入、温室効果ガス排出量の削減、BCPの整備、Scope3算定準備等を進めました。
当社グループが認識する移行リスクとしては、炭素税・排出規制等の強化によるコスト増加、再生可能エネルギー調達要請の拡大と電力価格上昇、取引先からの脱炭素要請への未達に伴う競争力低下、サステナビリティ情報開示義務強化に伴う管理負担増加等があります。物理的リスクとしては、台風、豪雨、洪水等の異常気象の激甚化による事業拠点の操業停止や設備損壊、サプライチェーンの寸断、平均気温上昇や熱波に伴う労働環境悪化及び空調等ユーティリティコストの増加を想定しています。2025年度の主な取り組みとしては、本社及び国内営業所並びにグループ会社を対象に再生可能エネルギー由来電力の導入を推進し、国内電力消費量約8割の切替を完了しました。これにより、購入電力に起因するScope2排出量の削減に向けた基盤整備を大きく進展させました。今後は、Scope1・2の排出削減施策を継続するとともに、Scope3についても段階的に算定対象を拡大し、サプライチェーン全体を視野に入れた排出削減の検討を進めていきます。
②-1. シナリオ分析(1.5℃/4℃)
当社グループは、気候変動に伴う事業環境の変化が中長期的に当社の事業活動に与える影響を把握することを目的として、複数の気温上昇シナリオを用いた分析を実施しています。本シナリオ分析は、IEA及びIPCC等の外部シナリオを参照し、当社の事業特性を踏まえて整理しています。シナリオ分析においては、一定の外部環境上の仮定のもと、移行リスク、物理的リスク及び機会が、当社グループの事業運営、物流機能、サプライチェーン等に及ぼし得る影響の方向性を整理しています。具体的には、脱炭素政策の強化、エネルギー調達構造の変化、取引先からの脱炭素要請の高まり等、移行面の影響が相対的に大きく顕在化する1.5℃シナリオと、台風、豪雨、洪水等の異常気象の激甚化や気温上昇に伴う労働環境・物流網への影響等、物理面の影響が相対的に大きく顕在化する4℃シナリオを比較しています。今後は、シナリオ条件、時間軸及び財務影響の把握・検証を進めることにより、分析の高度化を図っていく方針です。
|
大区分 |
小区分 |
概要 |
時間軸 |
1.5℃ |
4℃ |
事業及び財務への影響 |
|
移行リスク |
政策・規制 |
炭素税、排出規制、開示義務等の強化により、脱炭素対応コストや管理負担が増加するリスク。 |
中期 |
大 |
小 |
炭素関連コスト、情報開示対応コスト、内部管理工数の増加。 |
|
移行リスク |
市場・顧客 |
取引先からの脱炭素要請や再エネ調達要請に十分対応できない場合、競争力低下や取引機会の逸失が生じるリスク。 |
中期〜 長期 |
大 |
中 |
売上機会の逸失、既存取引の縮小、提案・営業対応コストの増加。 |
|
移行リスク |
エネルギー 調達 |
再生可能エネルギー調達需要の拡大や電力価格変動により、エネルギーコスト構造が変化するリスク。 |
短期〜 中期 |
中 |
中 |
電力単価の上昇、調達契約見直しコストの発生。 |
|
物理リスク |
急性 |
台風、豪雨、洪水等の異常気象の激甚化により、営業所・倉庫・物流網が被災し、操業停止や配送遅延が生じるリスク。 |
短期〜 中期 |
中 |
大 |
営業停止、商品毀損、物流停滞、復旧費用の発生。 |
|
物理リスク |
慢性 |
平均気温上昇や熱波の頻発により、労働環境の悪化や空調等ユーティリティコストの増加が生じるリスク。 |
中期 |
― |
大 |
空調費等の増加、業務効率の低下、安全衛生対応コストの増加。 |
|
機会 |
省エネ・再エネ |
再生可能エネルギー導入や省エネ活動の徹底により、エネルギーコスト削減とレジリエンス向上を図る機会。 |
短期〜 中期 |
大 |
中 |
Scope2削減、将来的なコスト抑制、外部評価向上による企業価値向上。 |
|
機会 |
環境配慮型製品・サービス |
市場ニーズの変化に対応し、環境配慮型の低炭素製品・サービスや資源循環型商材の提供を拡大する機会。 |
中期〜 長期 |
大 |
中 |
新市場開拓、販売機会拡大、製品・サービス構成の高度化。 |
|
機会 |
サプライチェーン管理高度化 |
Scope3算定や取引先との連携を通じて、サプライチェーン全体の可視化と改善を進める機会。 |
中期〜 長期 |
大 |
中 |
調達・物流の最適化、開示品質向上、取引先との関係強化。 |
*凡例:小:5億円以下 中:5億円以上10億円以下 大:10億円以上 時間軸の定義:短期=3年以内、中期=2030年まで、長期=2050年
③ リスク管理
当社グループでは、気候変動に起因するリスク及び機会の識別、評価、管理を、ESG推進室及びESG推進コミッティが中心となって進めています。各営業本部・営業所・グループ会社から収集した情報をもとに、事業活動や地域特性を踏まえたリスク・機会を把握し、重要度に応じて整理したうえで、経営会議及び取締役会へ報告する体制を整えています。
2025年度は、自然災害増加による事業拠点・物流体制への影響リスクに対応するため、主要な事業拠点及び物流体制を対象として、地震や風水害等の自然災害リスクの評価を実施しました。パイロット調査として一部営業所を対象に、拠点ごとのリスク特性や影響度を整理するとともに、評価に用いる項目や判断基準を標準化し、各拠点のリスクを一定の基準で把握・比較できる基盤を整備しました。
また、事業継続計画(BCP)については、既存内容を見直し、災害発生時の初動対応、指揮命令系統、情報連携の在り方等を整理することで、自然災害発生時の対応の実効性向上を図りました。今後は、2025年度に整理した標準化手法を各営業本部へ展開し、グループ全体での現状評価を進めることで、全社的なリスク把握及び対応方針の検討につなげていく方針です。
④ 指標及び目標
当社グループは、気候変動対応の進捗を把握・管理するため、CDPスコア、再生可能エネルギー導入比率、GHG排出量(t-CO2e)の総量及び原単位を主要指標として設定しています。GHG排出量は、本社、国内営業所及びグループ会社を対象に、支配力基準に基づき、GHGプロトコル及び環境省ガイドラインに準拠して算定しており、Scope1・2を管理対象とするとともに、Scope3については段階的に算定準備を進めています。
2025年度は、一部賃借契約で制限ある拠点を除き国内の営業所、及び主要なグループ会社において再生可能エネルギー由来電力への切替を完了しました。これにより、2025年度のGHG排出量はScope1が932t-CO2e、Scope2が423t-CO2eとなり、特にScope2排出量の削減に寄与しました。また、2025年回答のCDP気候変動質問書における評価は「C」となり、前回評価の「D-」から改善しました。
目標については、2030年を中期目標として2021年度を基準年としたScope1・2のGHG排出量削減を掲げ、2050年にはScope1・2・3を含むGHG排出量実質ゼロ(ネットゼロ)の達成を目指しています。Scope2排出量はマーケット基準を採用し、Scope1・2については実質ゼロの達成を目標としています。中間目標として、2030年度までに基準年排出量1,326.02t-CO2eの22.5%に相当する298.35t-CO2eの削減を目指すとともに、Scope3については段階的アプローチにより2026年度から主要カテゴリの算定を開始し、2030年度までに全カテゴリの算定完了を目指しています。これらの取組を通じて、外部評価指標であるCDPスコアの向上にも取り組んでまいります。
(3)人的資本への対応
当社グループは、人的資本経営を重要課題と定め、全社的に取り組みを強化しています。経営理念である「誠実(Sincerity)に生き、情熱(Passion)を持って仕事をし、親切(Kindness)な対応ができる企業人の集団」は、まさに人づくりが事業基盤となるため、従業員一人ひとりの個性や能力を最大限に引き出し、働きがいをもって活躍できる人材育成と社内環境の整備に取り組んでいます。
すでに人事制度の見直しや新たな人事評価制度の導入など各種制度の整備を進めていますが、今後は、育成面やインセンティブの充実、労働環境の改善、従業員の健康増進、キャリアアップ支援など施策を進めながら、従業員のエンゲージメントを高めてまいります。それによって、生産性の向上、リテンション効果、顧客満足度の向上、収益性の向上など事業への好循環が図れるものと見ております。
① ガバナンス
「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」にて記載のガバナンス体制で対応に取り組んでいます。
② 戦略
当社グループは2030年に目指す姿「VISION2030」で「モビリティビジネスのグローバル商社」となることを掲げ、国内経済の動向や環境・人的資本などへの社会的要請、更には自動車業界や株式市場といった当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化する中で、変革に取り組んでおります。
こうした変化の中で当社は、人的資本を中長期的な競争力の源泉と位置づけ、従業員の成長と働きがいの向上を通じて、持続可能な企業価値の創出を目指しております。
2024年度には、ESG推進室及びESG推進コミッティを中心に、現場従業員との1対1ヒアリングを実施し、労働環境、人材育成、安全衛生等に関する課題を抽出。これらの意見をもとに、経営層との協議を経て、人的資本に関するマテリアリティを正式に特定しました。
2024年度に特定した人的資本に関する重要課題について対策や改善に努め、風通しがよい働きやすい環境整備を行い、「モビリティビジネスのグローバル商社」へと変革を行っております。
[2025年度での取組実績]
・人事評価制度の見直し
これまでの人事評価制度は目標管理制度(MBO)を柱に、短期的な成果に比重が置かれていましたが、短期的な成果だけでなく、求められる行動や発揮能力を評価し、中長期的に組織成果を上げるとともに、個人の成長につなげるための評価制度に改定し、2026年4月から実施いたします。
・賞与制度の見直し
上記、人事評価制度の見直しに合わせ、目標管理による個人の成果に対する報酬である賞与についても見直しを行いました。
これまで大括りであった評価結果の賞与への反映方法を、より細かくすることにより、成果の反映を実感しやすい制度に変更し、モチベーションの向上につなげます。
・採用力の強化
新規学卒者の採用については、インターンシップやオープンカンパニーの取組みや面接方法の見直し、内定者に対するフォローの充実を推し進めることにより、2026年4月入社者については、各営業本部からの人材要件等を満たした上で、計画人数を採用することができました。
今後とも、採用手法の見直しなどを通じて、採用力強化を推し進めてまいります。
・研修管理システムの導入
研修を管理するためのシステムを新たに導入いたしました。
これを活用することで、研修に用いる動画や資料の一元管理が可能になることに加え、受講経歴の管理、未受講者のフォローなどが可能になり、人材育成のためのプラットフォームとして活用していく計画です。
また、各部門が個別に行っていた研修資料なども格納できることから、全国の営業所のキャリア採用者のオンボーディングにも活用し、場所を問わずに均一な研修を受講できるようにしてまいります。
・健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定取得
2025年度を通じた取り組みにより、健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定を受けました。
今回の認定を新たな起点として、「予防と気付きを軸にした“選べる健康”の実現」、「働きがいを高める環境づくり」、そして「エンゲージメントを育む“つながり”の強化」に取り組んでまいります。
また、従業員一人ひとりが健やかに力を発揮できる職場環境を整えることで、持続的な成長と社会への提供価値の向上を目指します。
③ リスク管理
当社グループは、人的資本に関するリスクと機会を中長期的な経営課題と捉え、従業員の確保・育成・定着、労働環境の整備、多様性の推進等に関するリスクと機会を体系的に管理しています。
2024年度には、ESG推進室及びESG推進コミッティを中心に、現場ヒアリングを通じて人的資本に関する課題を抽出し、経営会議での審議を経て、取締役会にてマテリアリティとして正式に特定しました。これにより、現場と経営層が連携したボトムアップ型のリスク管理体制を構築しています。
リスクと機会は、定期的にESG推進体制を通じてレビューされ、必要に応じて経営会議及び取締役会に報告されることで、継続的な改善とガバナンスの実効性を確保しています。
|
リスク種別 |
想定されるリスク |
管理・対応策 |
|
働き方改革の推進 |
労働生産性の低下、従業員満足度の低下 |
育児介護時短勤務対象年齢の拡張、柔軟な勤務制度の導入 |
|
採用強化/人材育成・確保の強化 |
人材流出、スキルミスマッチ |
採用の主担当者にキャリアコンサルタント有資格者を配置することによる採用活動の強化、採用基準・スキル要件の見直し、教育プログラムの充実、人材確保戦略の策定 |
|
ダイバーシティの促進 |
人材確保の困難化 |
多様な人材の活躍を支援する社内イベントやネットワーク形成の推進 |
|
労働環境の改善 |
気候変動による労働環境の過酷化 |
空調設備の見直し、熱中症対策など、安全・健康に配慮した職場づくり |
これらの施策は、従業員のエンゲージメント向上と人材の定着・活躍を促進し、企業の持続的成長を支える基盤として位置づけられています。
④ 指標及び目標、実績について(*1)
|
目的 |
指標 |
目標 2026年度 |
実績 |
|
|
(項目) |
2024年度 |
2025年度 |
||
|
ダイバーシティ |
管理的地位にある労働者に 占める女性従業員の割合 |
10.0%以上 |
7.8% |
10.5% |
|
女性従業員比率 |
30.0%以上 |
23.8% |
27.5% |
|
|
男性従業員の 育児休業取得率 |
50.0%以上 |
20.0% |
60.0% |
|
|
障がい者雇用率(*2) |
2.70% |
2.49% |
2.35% |
|
|
人材育成 |
総研修費用 |
10,000千円 |
8,270千円 |
10,190千円 |
|
従業員 エンゲージメント |
サーベイ結果(*3) |
75.0以上 |
65.8 |
67.0 |
|
従業員持株会入会比率 |
90.0%以上 |
81.5% |
78.5% |
|
|
離職率(*4) |
8.0%以下 |
7.1% |
7.5% |
|
|
健康・安全 |
平均残業時間(*5) |
15.0時間 |
19.8時間 |
19.4時間 |
|
有給休暇取得日数 |
15日 |
9.1日 |
10.2日 |
|
|
ガバナンス |
コンプライアンス研修受講率 |
100% |
100% |
100% |
(注)*1.当社においては、指標に関する具体的な取り組みを進めているものの、連結グループすべての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記指標については、提出会社の実績及び目標を記載しております。
*2.障がい者雇用率は厚生労働省宛の「障害者雇用状況報告書」に基づく実績(6月1日時点)を記載しております。2025年度実績は法定雇用率(2.5%)を下回っておりますが、当期末時点では2.54%と法定雇用率を達成しております。
*3.インソース社による「エンゲージメント診断」において、従業員エンゲージメントの状態を示す「組織への共感と信頼」「仕事への意欲」「働きやすさ」など主要6項目の平均値
*4.離職率は常用労働者を対象にしています。
*5.平均残業時間は管理職を除く正社員を対象にしています。