人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数954名(単体) 1,026名(連結)
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平均年齢39.9歳(単体)
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平均勤続年数10.4年(単体)
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平均年収5,194,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率0.4%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
① 人事戦略の位置付け
当社グループは、「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」の企業理念のもと、10年後のありたい姿「笑顔あふれる幸せな食卓と健康をサポートし、地域と共に成長する価値創造企業」の実現に向け、第四次中期経営計画において「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を経営方針に掲げております。
本方針の実現にあたっては、地域に密着し高い品質で店舗運営を行う「人」が最大の競争力の源であり、人的資本(従業員一人ひとりの能力・経験・モチベーション)への投資を経営の中核に位置付けております。
当社グループの人事戦略は、経営戦略と一体となって人的資本を経営資源として最大化することを目的とし、適材適所の人員配置と育成を行い、多様な人材が長く活躍できる環境を整備することで、店舗競争力の維持・向上と持続的な成長を実現することを目指しております。
② 人事戦略の基本方針
当社グループの人事戦略は、以下の4本柱で構成しております。これらを通じて、店舗競争力の持続的強化と第四次中期経営計画の目標達成を図っております。
a. 多様な人材の確保と活躍
・女性、障がい者、高齢者、外国人、中途採用者など多様な人材を積極的に採用・登用し、組織の多様性を高める。
・特に女性管理職の計画的育成と登用、障がい者雇用率の向上、外国人人材の受け入れ体制強化を重点施策とする。
b. 能力開発(育成)とキャリア設計
・店長・部門チーフなど現場管理者の早期育成に注力し、新規出店やM&A後の早期安定化を支援する。
・全社的な人材階層別教育プログラム、DX人材育成、及び従業員が自律的に選べるカフェテリア研修を通じてスキルの底上げを図る。
・従業員の属性に関わらず、公正な評価・登用制度により、経験・能力に応じたキャリアパスを提示する。
c. 働きやすさとエンゲージメントの向上
・労働時間の適正化や長時間労働是正、育児・介護支援、柔軟な働き方に係る制度の整備により、ライフステージに応じた就業継続を促進する。
・心理的安全性の高い職場づくり、ハラスメント相談窓口の運用、身だしなみ基準の見直しなど職場風土改善を継続する。
・従業員満足度調査・ストレスチェックを定期的に実施し、調査結果に基づく施策を展開する。
d. 指標管理とガバナンス(PDCA)
・人的資本投資の効果を定量的に把握するため、主要KPIを設定・開示し、経営層によるモニタリングと人事施策のPDCAを徹底する。
・評価・報酬制度は役割と成果に基づく公正性を担保し、透明性のある人事統制を図る。
③ 主要施策(具体的取り組み)
「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人的資本、多様性に関する取り組み」にも詳細を記載しております。
a. 多様性の推進
・女性管理職:第四次中期経営計画期間中に女性管理職を25名にする目標を設定(2026年3月31日時点:17名)。女性向けリーダーシップ研修などの施策を組み合わせて登用を促進しております。
・障がい者雇用:特例子会社等を活用した受け皿の拡大と職域開拓により、2027年3月末の障がい者雇用率4.0%の目標達成を目指しております(2026年3月31日時点:3.96%)。
・外国人人材:外部機関と連携した受け入れ体制(日本語研修・生活支援・労務管理)を整備し、業務定着を支援しております(2026年3月31日時点:187名)。
b. 人材の確保と配置
・出店・M&A計画に合わせた採用計画を立案しております(新卒・中途・パートのバランス最適化)。
・店長候補・部門チーフの早期選抜・集中育成プログラムと、OJTと集合研修の組合せによる実践的育成を行っております。
c. 育成・DX推進
・DX人材育成カリキュラムの拡充を図っております(データ活用、業務改善ツール、プロセスセンターでの省人化スキル)。
・カフェテリア研修のプログラムを充実させております(店舗運営、リーダーシップ、接客品質、食品衛生等)。
d. 働きやすさ・働き方改革
・有給休暇取得促進施策(計画的付与、リマインダー)により有給取得率向上を図っております。
・育児・介護支援の利用を促進しております(男性の育児休業取得促進)。
・フレキシブルな人事制度と定年延長の活用を支援しております。
・福利厚生制度の充実を図っております(GLTD保険、奨学金代理償還制度の導入)。
④ 指標(KPI)と目標値(第四次中期経営計画の目標)
「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」にも記載しております。
⑤ 人事施策の投資計画と効果測定
・人材育成(研修・外部招聘・DX教育)や採用活動・福利厚生・システム投資等については、年度ごとに投資計画を策定し、投下資源に対する成果(KPI改善、店舗収益性、離職率低下等)を定量的に報告する体制を整備しております。
・投資効果は四半期単位で人事部門及び経営層でレビューし、必要に応じて配分を再検討いたします。
⑥ ガバナンスと開示
・人事施策の進捗は、取締役会へ定期報告し、重要施策は取締役会及び経営会議での議論対象としております。
・人的資本関連の主要KPIは有価証券報告書、コーポレートガバナンス報告書などで一貫して開示し、投資家・ステークホルダーへの説明責任を果たしております。
⑦ 従業員等の給与(賞与も含む)等の額及び内容の決定に関する方針
a. 基本的方針
当社グループは、「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」の企業理念のもと、「人的資本」を経営の最大の競争力の源と位置付けております。
従業員一人ひとりの能力・経験・モチベーションを最大限に引き出すため、職能資格制度を基盤とした公正な評価と、業績貢献に応じた適正な報酬還元を行うことを給与決定の基本方針としております。
b. 社員の給与及び賞与
(a) 給与体系
社員の給与は、基準内給与(資格給、役職給、業績給、調整給)、基準外給与(調整手当、赴任手当、時間外手当、深夜手当、通勤手当)、及び前払退職金から構成されます。これらは、職群(総合職社員、一般職社員、限定職社員)及び資格等級に応じて段階的に設定され、従業員の職責と期待される業務遂行水準を反映しております。
(b) 給与決定プロセス
・資格給:職能資格等級に定める基準・要件に基づき決定いたします。
・役職給:職責の重要度と責任度に応じて決定いたします。
・業績給:年間の人事考課の結果に基づき、評価ランク別に改定額を決定いたします。
・昇給・昇格:毎年4月1日を原則とし、資格等級の見直しや年間考課に基づいて実施します。昇格は、累積ポイントによる候補者選定、昇格試験(筆記試験・面接)を経て決定いたします。
(c) 賞与の決定プロセス
賞与は年2回(6月、12月)支給し、会社の業績を勘案した上で、資格等級・人事考課ランク別のポイント制により決定いたします。これにより、全社業績と個人の貢献度の双方を処遇に反映させております。
c. フレンド社員の給与及び賞与
(a) 給与体系
当社グループは、フレンド社員(パート従業員)を店舗、本社部門及び製造子会社運営の重要な人材と位置付けており、公正で透明性のある給与決定により、モチベーション維持と長期継続就業を実現しております。
フレンド社員の給与は、基準内給与(本給、加給、部門手当、役職手当、調整手当)と基準外給与(時間外手当、特殊手当、通勤手当)から構成されております。本給は時給制であり、資格等級に応じて段階的に設定され、実務知識・技能の習得水準を反映しております。
(b) 給与決定プロセス
・本給:資格等級に応じた時間単価により決定し、職責と期待される業務遂行能力を評価いたします。
・加給:専門性の高い対象者に対し、資格等級内の上限・下限範囲内でスキルと勤務態度に基づき決定いたします。
・部門手当:業務内容や労働環境等を考慮して、特定の部門に勤務する対象者に支給いたします。
・役職手当:チーフ職に任命された対象者に支給し、職務の責任度を反映させております。
・特殊手当:ピーク時間帯勤務、深夜勤務、土日祝日勤務など、特定の勤務形態に対して支給いたします。
・時給改定:毎年4月に昇格考課の結果に基づき、知識・技術習得度を評価して実施いたします。必要に応じて、最低賃金改定による見直しも適宜実施いたします。
(c) 賞与決定プロセス
賞与(6月、12月)については、会社の業績を勘案したうえで、資格等級に基づき算定・支給いたします。
d. 人事考課の公正性確保
(a) 社員
給与改定および賞与算定の基礎となる人事考課は、年2回実施しております。「収益目標(予算達成度)」「施策目標(目標管理)」「行動評価」の3項目を多角的に評価し、一次・二次考課者による評定を経て、考課確認会議にて最終決定いたします。評価結果に対しては、被考課者による申立て制度も設けており、客観的かつ公平な運用を担保しております。
(b) フレンド社員
年2回実施する人事考課では、「基本姿勢・接客態度」及び「技能・知識」を評価項目とし、店長等の複数人による客観的な評価とフィードバックを通じて、処遇の公平性を担保しております。
e. 多様な人材の活躍を支える制度
当社グループでは、女性管理職の登用、障がい者雇用、外国人人材の受け入れ、定年延長後の継続雇用など、多様な属性を持つ従業員に対し、その経験・能力に応じた公正な給与体系を整備しております。
また、育児、介護、私傷病等の個別の事情を有する従業員に対しては、勤務地や職種を限定する「限定職」制度を導入し、ライフステージの変化に応じた柔軟な職群転換を認め、それぞれの就業形態に応じた給与体系を整えております。
これにより、多様な人材の確保と定着を図り、持続的な競争力の強化に繋げてまいります。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
セグメント情報を記載していないため、事業部門別の従業員数を示すと次のとおりであります。
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員(1日8時間勤務換算による)を外数で記載しております。
2.その他として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員(1日8時間勤務換算による)を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
③ 労働組合の状況
a.名称 全アルビス労働組合
b.上部団体名 UAゼンセン
c.結成年月日 2006年9月28日
d.組合員数 3,160名(2026年3月31日現在。なお、組合員数には臨時従業員の組合員数2,380名を含む)
e.労使関係 労使関係は円満に推移しております。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
a.提出会社
(注) 1.正規雇用労働者は、出向者を除いております。
パート・有期労働者は、契約社員・パート・アルバイトが該当します。
また、賃金については通勤手当等を除いております。
パート・アルバイトについては、正規雇用労働者の所定労働時間(1日8時間)で換算した人員数を基に平均年間賃金を算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
<男女間賃金格差及び管理職に占める女性労働者の割合>
女性活躍の一つの指標である男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、提出会社である当社では88.6%となっております。
当社グループでは、人事制度において男女の差はなく、同じ役割であれば性別に関わらない給与体系となっております。しかしながら、平均年齢や管理職比率は男性の方が高いことに加え、育児など家庭との両立を図るため、働き方を制限する社員は女性の方が多いことから、賃金の差異が生じております。
現在、男性の育児休業の取得促進や長時間労働の削減など、誰もが働きやすい環境づくりに取り組むとともに、女性店長等の管理職が働きやすい環境を整備する取り組みを行っております。また、女性管理職の目標人数を設定して、女性のキャリアアップに向けた研修の実施や管理職への積極的な登用を進めており、引き続き、女性活躍の推進に向け取り組んでまいります。
b.連結子会社
(注) 1.正規雇用者は、提出会社からの出向者のみであります。
当事業年度の男性労働者の育児休業対象者はおりませんでした。
パート・有期労働者は、パート・アルバイトが該当します。
また、賃金については通勤手当等を除いております。
パート・アルバイトについては、正規雇用労働者の所定労働時間(1日8時間)で換算した人員数を基に平均年間賃金を算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、10年後のありたい姿の実現と持続可能な社会の実現に向け、「つなぐ」をキーワードとして5つのマテリアリティ(重点課題)を特定し、これに基づきアクションプランを策定しております。
また、上記マテリアリティに関する取り組みを推進していくうえでの課題のひとつはサステナビリティ意識の浸透であるという認識のもと、当社グループは2021年から「つなぐアルビス」をキーワードに全員参加型で推進するサステナビリティに関する取り組みを始めております。環境負荷低減を広く社会に訴求するとともに、お客さまだけでなく従業員の意識改革にもつなげていきます。なお、この取り組みを通じて、SDGs各ターゲットにも対応しております。
(1) サステナビリティ基本方針
当社グループは、「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」という企業理念のもと、現在、そして未来の人々に健康で豊かな生活を送っていただくため、サステナブルな社会の実現を目指し、サステナビリティに対する諸課題に対処しております。「社会貢献」と「環境保全」を重点分野に掲げ、社員一人ひとりが日々の事業活動の中で取り組んでおります。
当社グループの事業目的は、鮮度・品質・美味しさで、暮らしをより豊かにする食品の提供と食卓への提案です。お客さまからの信頼を事業活動の原点におき、時代や地域のニーズを把握し、それに応える商品やサービスを提供することが社会のサステナビリティへの貢献につながると考え活動を推進しております。
(2) 具体的な取り組み
世界的に環境負荷軽減に対する意識が高まる中、人と社会、地球環境、地域にやさしい活動を行う「SDGs プロジェクト~つなぐアルビス~」をコミュニケーションメッセージに掲げ、お客さま、行政、生産者、従業員等との連携を図り、地域社会の課題解決を進めるとともに、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めております。
特に、食品スーパーマーケットの事業特性から、食品廃棄物の削減に継続して取り組んでいるほか、SDGs目標達成や2050年の脱炭素社会実現などの環境保全への貢献を目指す一環として、「albis Green Action」プロジェクトを推進しております。本活動は、環境負荷軽減に向けた意識を共有し、地域の皆さまと当社グループとの協働によって、地球環境を維持し、限りある資源を未来へつなぐ施策を実施するものです。サステナブルな生活提案や環境に配慮して作られた商品を通じて環境負荷軽減に寄与してまいります。具体的には、トレー・ペットボトル等のリサイクル活動に加え、プラスチック使用量削減、GHG排出量削減に向けた取り組みを推進しております。
「albis Green Action」プロジェクトにより、取り組んでいる主な施策は以下のとおりです。
① リサイクル活動の取り組み
当社は、持続可能な社会の実現に向けて、ペットボトル、空き缶、食品トレー、牛乳パックなどのリサイクルを推進しております。また、レジ袋削減のためマイバッグやマイバスケットの持参を推奨しているほか、当社オリジナルエコバッグの販売を開始しており、2025年度のマイバッグ持参率は86.6%(前年度比0.2%減)と高い状況となっております。
加えて、商品運搬時に流通容器として使用されている発泡スチロール箱を当社グループ内で再資源化加工処理をしており、断熱材として再利用されております。他にも、回収したペットボトルキャップを再利用したパレット(荷役台)等を使用しているほか、当社内で発生する廃油、肉脂、魚の残渣(骨等)等については、廃油や肉脂は主に石鹸等の油脂製品として、魚の残渣は肥料飼料として、それぞれ再利用しております。
県別マイバッグ・マイバスケット持参率(2025年度)
② 太陽光発電パネル設置の推進
当社は、再生可能エネルギーの導入を推進するため、当連結会計年度において新たに8店舗に太陽光パネルを設置(合計23店舗と1工場に太陽光パネルを設置)しております。太陽光パネルを設置している店舗においては、電力使用量が約20%削減できており、2025年度における太陽光発電総量は4,877,475kwhであります。
③ バイオマス配合のレジ袋を使用
植物由来のバイオマスポリエチレンを配合した環境にやさしい素材のレジ袋に切り替えており、プラスチック使用量の削減に取り組んでおります。
④ 消滅型及び堆肥型(循環型)の生ごみ処理機の導入
微生物によって生ごみを分解・微細化し、水として排出できる消滅型の生ごみ処理機を10店舗に、生ごみを微生物の力で発酵し堆肥化する循環型の生ごみ処理機を4店舗に各々導入しております。これにより、食品廃棄物の発生を抑制するとともに、生ごみ処理にかかるCO2排出量も燃焼時に対し約92%の削減が可能となります。
なお、2025年度において、消滅型の生ごみ処理機によって約182トンの食品廃棄量を削減いたしました。また、循環型の生ごみ処理機によって約28トンの食品廃棄量を削減いたしました。今後は発酵した堆肥を農作物の栽培に使用し、収穫した農作物を店舗で販売する循環型リサイクルの取り組みを推進してまいります。
(3) TCFD提言に沿った情報開示
当社は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言」に基づき、気候変動が当社事業に与える潜在的な影響の評価について開示いたします。当社は、今後もTCFD提言に沿った情報開示を進めてまいります。
① ガバナンス
当社は、気候変動の重要性を認識しております。TCFD提言に沿ったガバナンス体制の早期確立に向けて検討・構築中ですが、現状、気候変動の課題はサステナビリティ推進部が経営会議を通じて経営陣に報告を行っており、その中でも重要な方針や事項については、取締役会への報告・審議を実施し、監督を受けております。
② 戦略
TCFD提言に沿って当社事業とバリューチェーン全体にわたる潜在的な気候変動のリスク・機会を評価しております。
・気候変動リスクと機会の特定:
当社のバリューチェーンに及ぼす影響について定性的なシナリオ分析を実施いたしました。評価対象のリスク・機会の抽出方法については、「③リスク管理」の項目をご参照下さい。
・定性的シナリオ分析:
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等の国際機関が設定した温暖化のシナリオに基づき、抽出された合計16の物理的リスク(5つの大項目)及び移行リスク・機会(5つの大項目)を対象に、2030年及び2050年での当社事業への影響を定性的に評価いたしました。
a.シナリオ分析の結果
(a)物理的リスク
当社の事業が日本国内に集中していることから、当社の物理的リスクの評価は国内のみを対象としております。
IPCCによって提供されているシナリオから「気温が2℃上昇するシナリオ」及び「気温が4℃上昇するシナリオ」の2つを用い、2030年及び2050年時点の影響について評価を行いました。
(b)移行リスクと機会
移行リスクと機会に関しては、世界の動向と日本固有の動きの両面を考慮し、IEAが提供している「1.5℃シナリオ」及び「各国表明済みの具体的政策を反映し、現行の取り組みから大きな変化がないSTEPS(2.8℃)シナリオ」を用いてそれぞれのシナリオ評価を行いました。
b.分析の前提条件
TCFD提言に基づき、当社はシナリオ分析に当たって以下の前提条件を用いました。
(a)シナリオ:物理的リスクを評価するためのシナリオと、移行リスク・機会を評価するためのシナリオをそれぞれ2つ設定し、評価しました。
(b)評価の時間軸:2030年(中期)及び2050年(長期)を用いております。
物理的リスクの影響は、中期よりも長期でより顕著となることが予想されます。一方で、移行リスク・機会は中期よりも長期の見通しの不確実性が高くなります。
③ リスク管理
当社は、当社事業に影響を与える可能性のある物理的及び移行リスク・機会を網羅的に洗い出し、社内関係者の知見に基づき、過去に実際に事業に影響を与えたもの、及び今後影響を与える可能性が高いと思われるリスク・機会を抽出しました。
抽出された各リスク・機会を、2030年と2050年の時間軸に基づき、「戦略」セクションで記載の前提条件を参照して、各リスク・機会の潜在的変化の程度を定性的に評価しました。評価結果は、気候変動が当社事業に及ぼす潜在的な影響を洗い出し、リスク低減・機会活用の方法を検討するための基礎情報として今後活用します。
④ 指標と目標
TCFD提言に従い、下記のとおり当社グループのGHG排出量に関する指標と目標を設定しております。
a.スコープ1と2 GHG排出量
当社グループのGHG排出量については、国際的に認められた企業の排出量算定基準であるGHGプロトコルに沿ってスコープ1と2 GHG排出量を算出しております。GHGプロトコルでは、排出量を「直接」排出と「間接」排出に分けており、前者は事業者が所有または管理する排出源から、後者は事業活動の結果として他の事業者から排出されたものを適用しております。各スコープの排出量は、使用されたエネルギー量にGHGプロトコルで規定された排出係数を乗じて算定しております。
(注) 1.四捨五入の関係上、記載されている数値の合計と一致しない場合があります。
2.マーケットベースは、企業が電力事業者より購入している契約内容を反映して算定しております。
3.ロケーションベースは、平均的な発電排出係数(グリッド平均排出係数)に基づいて算定しております。
4.合計は、スコープ1と2(マーケットベース)GHG排出量を合算して算定しております。
b.気候関連の目標
当社は、パリ協定が目指す1.5℃目標に合わせ、スコープ1と2 GHG排出量の短期排出削減目標を以下のとおり設定しております。目標達成に向け具体的な施策に取り組んでまいります。
(4) 人的資本、多様性に関する取り組み
当社グループは、前述のとおり、10年後のありたい姿「笑顔あふれる幸せな食卓と健康をサポートし、地域と共に成長する価値創造企業」の実現に向け、第四次中期経営計画の経営方針として「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を掲げております。
本計画の推進にあたっては、基盤となるのが従業員の成長であるとの認識のもと、人的資本に係る重点施策として「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」を掲げており、従業員が働きやすい環境の実現を推進するとともに、従業員エンゲージメントを高めることを目指しております。
当社グループにおける多様な人材の確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
① 多様な人材の確保に関する取り組み
当社グループは、女性の活躍推進を含むダイバーシティの推進や中途採用者の積極的な採用等により、多様性のある企業風土の醸成を推進しております。また、採用環境、幹部社員の成長度、重点施策の進捗等を勘案し、必要な人材の確保・育成に優先的に取り組むとともに、様々な経験、知識、能力を有する外部人材を積極的に採用しております。
a.女性活躍に向けた取り組み及び管理職への登用
当社では、女性が職業生活で活躍できる環境を整備することを目的として、女性が就業を継続し、能力開発・キャリア形成ができるよう女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しております。
当社は、第四次中期経営計画終了までに女性管理職を25名とすることを目標とし、女性管理職育成に向けた研修の実施等による人材育成や、中途採用等外部人材の登用を推進しております。また、管理職としての働き方を見直すなど、女性がより働きやすい環境の整備にも取り組んでおります。2026年3月31日時点で女性管理職の人数は17名となっております。
なお、女性役員については、東京証券取引所の定める目標にあわせ、2026年3月31日時点で1名選任しており、2030年までに役員全体(取締役及び監査役)に占める割合を30%以上とすることを目標としております(2026年3月31日時点:12.5%)。
b.中途採用の強化及び管理職への登用
当社では、業務遂行に必要な部門・施策に必要な人材を採用しております。また、経験・能力等に応じて採用形態に関わらず管理職への登用を行っているため、目標数値の設定は行っておりません。
c.障がい者雇用の推進
当社では、障がい者の方が長期安定的に活躍できる職場づくりに取り組んでおります。2011年には特例子会社「アルビスクリーンサポート㈱」を、2017年には「㈱アルビスファーム信州なかの」を設立し、障がい者雇用を推進しております。
アルビスクリーンサポート㈱では、店頭で回収したペットボトルや空き缶の選別・圧縮や牛乳パック・食品トレーの回収業務等を実施しており、㈱アルビスファーム信州なかのでは、就労継続支援A型事業として、障がい者の方が農産物の生産を行っており、就労継続支援事業所として、一般企業への就職に必要なスキルを身につけるための訓練を受けながら就労しております。
当社の第四次中期経営計画において、2027年3月末の障がい者雇用率を4.0%とすることを目標としており、2026年3月31日時点での実績は3.96%となっております。
d.外国人人材の状況
当社では外国人実習生や特定技能外国人の受け入れを行っており、一部店舗やプロセスセンターにおいて、187名が就労(2026年3月31日時点)しております。
e.65歳定年制の実施
当社の定年は65歳ですが、その後も本人が希望すれば最大75歳まで勤務することが可能な制度を取り入れております。
健康寿命が長くなる中、当社において十分経験を積まれた従業員が、シニア世代になっても活躍していただけるような取り組みを実施しております。
② 人材育成に関する取り組み
a.階層別教育プログラムの実施
当社では、新卒入社時から数年間、技術的なスキルを身につけることに特化した育成プログラムを継続的に実施しております。また、マネジメント層に対しては、問題解決プログラムなど管理職に必要な教育プログラムを実施しているほか、中途採用者に対しても、若年層の技術研修に参加させるほか、専門スタッフが技術スキル習得を支援する個別研修を実施しております。
b.DX人材育成プログラムの実施
当社の成長には、DXを利用した業務の効率化の検討が必要であると考えており、DX人材の育成に向けたカリキュラムを導入しております。
c.カフェテリア研修制度の導入
当社では、新入社員から経営者まで網羅した各階層別の研修プログラムや、職務や業務、ビジネス共通スキルなど、各分野約150プログラムの中から、社員が自由に受講可能なカフェテリア研修を導入しております。
③ 社内環境整備に関する取り組み
a.従業員のライフステージに合わせた働き方の選択制度
当社では、従業員が病気や介護、育児などさまざまな理由により、フルタイムで就労することが難しい状況になった際、自身の状況に応じた働き方を選択できる制度を取り入れております。2025年度は、この制度を57名が利用(うち男性14名、女性43名)しております。
b.育児支援制度
当社では、男女問わず育児休業を取得できる制度を取り入れており、従業員教育を通じて男性従業員も積極的に育児休業を取得するよう啓蒙活動に取り組んでおります。2025年度の女性従業員の育児休業取得率は100%(復職率100%)であり、男性従業員の育児休業取得率は83.3%となっております。
c.ハラスメント窓口の設置
当社では、従業員がハラスメント行為を発見したときやハラスメントを受けたときの報告先として、通常の職制ルートとは異なるルートで報告・相談ができるような窓口を社内外に設置しております。
d.身だしなみ基準の見直し
当社では、価値観が多様化し個人の意思が尊重される世の中の変化に対応し、従業員がより自分らしく働ける環境の実現に向けて、当社で働く従業員の髪型や髪の色などを原則として自由とする身だしなみ基準の見直しを行っております。
e.その他の取り組み
当社は、多様な働き方に対応するため、育児休暇制度や介護休暇制度に加え、連続8日間の休暇制度を定めております。
さらに、従業員満足度の向上を図るため、従業員満足度調査・ストレスチェックを実施しており、そこで得られた結果をもとに人事施策の見直し等へ活かしております。
④ 指標及び目標
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に向け、以下の指標を設定しております。当該指標に関する当連結会計年度実績及び第四次中期経営計画最終年度(2027年3月末)の目標は、以下のとおりであります。
(5) 知的財産への投資
当社は、長年にわたりスーパーマーケット事業を経営する中で培ってきた独自の店舗運営や北陸の食材を強みとしたマーチャンダイジング等のノウハウ、取引先との関係性、地元企業とのオリジナル商品の開発等、多くの無形資産を包含する当社独自の知的財産を有していると考えております。これらの知的財産を定量的な価値として示すことには難しい側面がありますが、今後も当社の有する知的財産を活かして、企業価値の向上に努めてまいります。