2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)情報セキュリティ・サイバーセキュリティに係るリスク

 当社グループでは、顧客企業情報及び個人情報を取り扱う際の運用管理について、個人情報保護方針に則り厳重に取り扱うとともに、「プライバシーマーク」や「ISO9001」、「情報セキュリティマネジメントシステム」の認証取得を通じて、適切な管理体制を整備しております。

 また、従業員のセキュリティ意識向上に向けた教育・訓練を継続的に実施し、顧客から信頼される情報セキュリティマネジメントの実現に努めております。

 しかしながら、近年はランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃の高度化・巧妙化に加え、取引先や外部委託先を経由したサプライチェーン攻撃、クラウド環境における不正アクセスなど、脅威の形態は多様化・複雑化しております。当社グループにおいても、こうした攻撃による情報漏洩、システム障害、業務停止等が発生するリスクを完全に排除することは困難です。万一、これらの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜や損害賠償請求、業務復旧に伴う費用の発生等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)製品やサービスの欠陥や瑕疵に係るリスク

 当社グループは、製造、開発、調達の各段階や、各種ドキュメントのデジタル化等のサービス提供において品質管理強化を推進しておりますが、ソフトウエアを含む製品やサービス提供に関して欠陥・瑕疵等が発生する可能性は排除できません。製品やサービスの欠陥、瑕疵等が発生した場合、製品回収や補修、お客様への補償、機会損失が発生する可能性があります。

(3)市場環境変動に係るリスク

 当社グループの印刷システム機材部門及び紙・紙加工品部門では、デジタル化に伴い印刷物や紙に対する需要縮小が長期にわたって続いており、この傾向は今後も続くものと予想されます。

 これに対し印刷システム機材部門では、印刷後加工分野の機器販売に力を入れるとともに、自社開発ソフトウエアなどの拡販を強化して収益性の改善を図っております。一方、紙・紙加工品部門では、顧客ニーズに対応した特殊機能・高付加価値を持つオリジナル商品の取り扱いを増やすなど積極的に対応してまいります。しかしながら、これらの需要縮小が想定を超えて進んだ場合には、経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(4)原材料・部品調達に係るリスク

 当社グループは製品の製造に必要な原材料及び部品の多くを外部の調達先から供給を受けております。また、一部の製品について調達先が限られる特殊な資材等を使用するものがあります。調達の安定性確保に向けて、複数の調達先の確保及び在庫水準の適正管理に努めております。しかしながら、天災や事故等により調達先の操業が停止した場合や、米中対立をはじめとする地政学的緊張の高まり、各国の輸出入規制・経済安全保障規制の強化、追加関税の発動等による供給不足や調達コストの上昇が生じた場合、当社グループの調達活動に支障をきたす可能性があります。

 特に、世界的に半導体の需給がひっ迫しており、納期通りに調達できないリスクが高まっております。これらの事態が生じた場合には、生産の中断や遅延、調達コストの増加等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)気候変動に係るリスク

 当社グループは、国内に製造工場を含む事業所を有しており、各事業所では防災対策設備の導入等を通じて自然災害への備えを進めております。しかしながら、BCP(事業継続計画)の想定を超えた大規模な地震や津波、台風や洪水、火山の噴火等の自然災害、またそれに起因する大規模停電、電力不足等によって大きな被害を受ける可能性があります。

 また、脱炭素社会への移行に伴い、炭素税・排出量規制の強化、省エネ・低炭素製品・サービスへの顧客ニーズの変化、サプライチェーン全体でのGHG排出削減要請の高まりが生じた場合、対応コストの増加や事業機会の喪失等が生じる可能性があります。

 これらの事態が生じた場合には、製造中断、輸送ルート寸断、対応投資の増大等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)コンプライアンスに係るリスク

 当社グループは、商品やサービスの品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けており、法規制を遵守し、社会倫理に従って企業活動を行うためのコンプライアンス体制の構築及びその遵守に努めております。しかしながら、これら法規制等への違反が発見又は認定された場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的規制等に係るリスク

 当社グループは、事業活動を行う上で、商取引、環境、安全、保安、品質保証、化学物質管理、労働、特許、会計基準及び租税等、様々な法規制の適用を受けており、法令遵守を基本として事業活動を行っております。

 現行の法規制の変更や新たな法規制、事業領域の拡大により、遵守すべき法規制が追加された場合には、その対応のための投資や費用が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)感染症拡大に係るリスク

 当社グループでは、新型コロナウイルスを含む感染症拡大リスクに対応するため、感染の予防及び拡散の防止を目的として、在宅勤務、時差通勤など、従業員の安全と健康を最優先にした対応を行っております。

 当社グループの従業員に新型コロナウイルス等の感染が拡大した場合、当社グループの営業活動において、在宅勤務や移動範囲の限定、顧客との商談機会の減少などにより活動が大幅に制限され、既に決定した商談においても取引の実施が延期されるなどの影響により、経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(9)人材の確保・育成に係るリスク

 当社グループが、将来にわたって継続的に企業価値の向上を図るためには、優れた人材を確保・育成する必要があります。そのため、人材育成が重要であると考え、進化・成長を促す自由闊達な企業文化の醸成に力を入れております。また、業務プロセスの改革を推進し、仕事の無駄や長時間労働をなくし、効率良く働く環境を整えることで、社員のモチベーションと充実感を高めるよう努めております。

 しかしながら、常に優秀な人材を安定的に採用・確保できる保証はなく、優れた人材が多数離職した場合や育成が計画どおりに進まない場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)知的財産権に係るリスク

 当社グループは、独自技術等の知的財産権を保有し、競争上の優位性を確保するとともに、不用意に他社の特許等を侵害しないよう情報収集を図り、知的財産権の管理をしております。しかしながら、予期しない特許侵害の警告、訴訟、損害賠償請求等に巻き込まれるリスクを完全に回避することは困難です。このような事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)企業買収・業務提携等に係るリスク

 当社グループは、通常の営業活動によるシェア拡大に加え、事業拡大のためのM&Aや資本提携等も推進しておりますが、それらを実施する場合は、慎重に検討を行っております。しかしながら、国内外の経済環境の変化等の理由から、M&Aや資本提携等を行った企業の経営、事業等に対して、十分なコントロールができない可能性があります。また、買収した企業の顧客基盤や人材が流出する可能性もあり、当初に期待したシナジーを得られない可能性もあります。これらの場合、当社グループが既に行った投資額を十分に回収できないリスクがあり、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)AI・デジタル化の推進に係るリスク

 当社グループは、業務効率化及び競争力強化を目的として、生成AIをはじめとするデジタル技術の活用を推進しております。これらの技術の導入にあたっては、利用ガイドラインの整備及び従業員教育を通じて、適切な活用体制の構築に努めております。

 しかしながら、生成AIの利用に際して、機密情報や個人情報が意図せず外部に送信されるリスク、AIが誤った情報や不適切なコンテンツを生成するリスク(いわゆるハルシネーション)、及び社内で許可されていないAIツールが無断で使用されるリスク(シャドウAI)を完全に排除することは困難です。また、AI技術の急速な進展により、当社グループの既存サービスや業務プロセスが陳腐化するリスク、さらにはAIを悪用したサイバー攻撃(プロンプトインジェクション等)による情報漏洩やシステム障害が発生するリスクも存在します。

 これらの事態が生じた場合には、顧客からの信頼喪失、損害賠償請求、法規制への抵触等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

配当政策

3【配当政策】

当社グループは、企業体質の強化と将来の事業展開のため内部留保の充実を図ると同時に、業績の成果に応じた利益還元に努めることを基本方針としております。

当社は、年2回の剰余金の配当(中間配当及び期末配当)を行うことを基本方針としております。

これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

当期の期末配当金につきましては、当期の業績を鑑み、1株当たり普通配当18円に特別配当30円を加えて、合計48円(年間配当金76円)を予定しております。

なお、配当性向は21.3%となる予定であります。

内部留保資金につきましては、新商品の開発や新規事業の開拓など将来の企業価値を高めるための投資に活用し、経営基盤の強化に努めてまいります。

当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。期末配当に関する配当金の総額327百万円及び1株当たり配当額48円につきましては、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2025年11月11日

190

28

取締役会決議

2026年6月26日

327

48

定時株主総会決議(予定)