2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、当該リスク情報につきましては、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)商品の仕入体制について

小売業界におきましては、消費者の低価格志向に対応するため、製造は主に中国やASEAN諸国で行っております。当社で販売する商品の多くも、国内の取引メーカーあるいは当社独自の企画等で同地域において製造した商品を輸入し、加盟店に納品する形態を取っております。

商品仕入において中国への依存度が高くなっているため、当社では、仕入ルートの分散化に取り組んでおります。また、製造拠点である中国やASEAN諸国の政治・経済及び感染症等で予測しがたい事態が発生し、製品の輸入に支障をきたした場合、不足した商品を第三国から調達することになります。

その際、不足数量が多いほど調達に時間がかかり、販売の機会損失が想定され、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)店舗の運営形態について

当社では、主に個人と加盟店契約を締結し、チェーン展開を進めておりますが、加盟店希望者がいない店舗はトレーニング・ストアとして、当社の社員による運営を行っております。

今後、経済環境の変化や同業他社との競争等で個店売上が低迷すると、加盟店希望者もしくは加盟店契約の継続を希望する加盟者が減少する可能性があります。そのような事態が発生した場合、店舗を運営する社員を増やすことで人件費等の増加を招き、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、店舗運営状況におきましては、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③当事業年度末現在の店舗数の状況」に記載のとおりであります。

(3)地震等の発生による影響について

大規模な地震発生による火災などの自然災害が発生した場合、インフラ機能の麻痺による情報機能や物流機能の低下、流通センターや店舗などの設備に損害が発生することが想定され、これらの復旧作業のための費用の発生や、店舗の営業に支障をきたし、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)異常気象による影響について

当社で取り扱っている商品には、天候により販売数量が大きく左右される季節商品や雨具類が一部含まれております。そのため、販売時期に冷夏・暖冬・空梅雨など異常気象が発生した場合、商品に対する需要が低下し、売上の減少と過剰在庫などを招き、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)流行の変化による影響について

当社で取り扱っている商品のなかで一般個人消費者が主要購買層となるアスレジャー市場(アウトドア・スポーツ・レジャー等)向け商品に関しては、流行の変化に代表されるような外部環境変化や個人の嗜好変化などプロ向け商品に比べ比較的短期間での変化が生じる可能性が高く、当該変化が生じた場合には在庫の増加及び商品需要ひいては値引き販売の増加等、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)仕入価格の変動によるリスクについて

当社のチェーン全店売上高の67.8%はPB商品によるもので、概ね海外から直接仕入しております。想定以上の円安の進行、原材料価格や海上輸送費の高騰などで仕入価格が上昇することがあります。当社は、為替予約を行い、為替リスクを回避する対策を講じておりますが完全に回避できる保証もなく、また、商品のトレードオンオフや生産管理体制の見直しなどを行っても吸収しきれない場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)情報セキュリティについて

当社では、事業活動から得た個人情報、取引先情報及び経営に関する機密情報等を保有しており、事業活動に関わる全ての情報を情報資産と認識し、使用及び管理については情報リスク管理規程、個人情報保護規程並びに機密情報保護規程に基づき行動しています。また、当社でサイバーセキュリティ対策を講じるほか、ベイシアグループ全体でもセキュリティ体制を整備しており、二重の管理体制を構築しております。加えて、サイバープロテクト保険へ加入し不測の事態に備えております。

しかしながら、販売及び会計等の基幹システムへの不正アクセスやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃によって、情報漏洩やシステム不具合が生じた場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)重要事象等

提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象はありません。

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、株主の皆様に対して、適正な利益配分を継続して実施することを経営の重要課題と位置づけ、永続的な成長を実現するために必要な内部留保の充実を図りながら、業績に基づいた利益の配分を期末配当1回で行うことを基本方針とし、株主総会で決定することとしております。

当事業年度の期末配当金につきましては、業績並びに配当性向等を総合的に勘案し、1株につき68円の配当を実施することを決定しました。この結果、配当性向は34.7%となりました。

翌事業年度の配当につきましても、業績に基づいた配当を予定しております。

内部留保資金につきましては、財務体質の強化や新規出店・既存店の活性化など将来の企業価値を高めるための投資に活用し、業績の一層の向上に努めてまいります。

また、当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる。」及び「期末配当の基準日は毎年3月31日、中間配当の基準日は毎年9月30日とし、このほか基準日を定めて剰余金の配当をすることができる。」旨を定款に定めております。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2024年6月26日

5,549

68

定時株主総会決議