2026年4月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)事業運営上のリスク

① 原材料価格等の高騰

当社グループでは、自然災害や異常気象の発生による農作物の収穫量及び水産物の漁獲量の減少、世界的な需給環境の変化、為替相場の変動等により、主要原材料である米をはじめとする食材の調達価格が上昇することを、事業運営上の重要なリスクとして認識しております。特に、米価の高騰は当社グループのコスト構造に大きな影響を及ぼす要因の一つであります。また、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりによるエネルギー価格や物流コストの上昇、円安の進行に伴う輸入原材料価格の上昇等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、米をはじめとする原材料について複数の仕入先及び産地からの調達を行うことで安定供給の確保と調達リスクの分散を図るとともに、レシピや商品構成の見直し、販売価格の適正化、付加価値商品の販売強化等により収益性の維持・向上に努めております。また、継続的な原価管理及び調達先との連携強化を通じて、原材料価格高騰による影響の最小化に取り組んでおります。

② 出店

当社グループでは、事業拡大及び収益基盤の強化を目的として、新規出店及び業態開発を推進しております。出店にあたっては、立地条件、賃借条件、投資採算性、人材確保の見通し等を総合的に勘案したうえで意思決定を行っております。しかしながら、希望条件に合致する物件の確保が困難となった場合や、店舗運営に必要な人材の確保が進まない場合には、計画どおりの出店が実施できず、成長戦略の遂行に影響を及ぼす可能性があります。

また、建築資材価格や建設人件費の上昇等により出店コストが増加した場合や、出店後において商業施設の閉鎖、集客力の低下、周辺環境の変化、競合店舗の出店等により当初想定した収益を確保できない場合には、投資回収期間の長期化や減損損失の計上等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、店舗開発部門を中心に開発事業者や不動産会社等との連携を強化し、物件情報及び商圏情報の収集に努めるとともに、出店候補地の収益性や市場環境を慎重に検討しております。また、出店後においても継続的な店舗評価を実施し、収益改善施策の推進や適切な店舗ポートフォリオの構築に取り組んでおります。

③ 新業態開発

当社グループでは、外食事業及びテイクアウト事業において、顧客ニーズや市場環境の変化に対応した新業態の開発を推進し、事業領域の拡大及び収益機会の創出を図っております。しかしながら、新業態の開発や事業化が計画どおりに進まない場合や、市場ニーズとの乖離により想定した集客や収益を確保できない場合には、投資回収の遅延や追加投資の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、新業態開発担当者が市場調査や顧客分析を踏まえた商品・業態開発を行うとともに、テスト運営等を通じて事業性及び収益性の検証を実施しております。また、開発段階から各事業部門との連携を図り、開発及び事業化の円滑な推進に努めております。

④ 店舗の賃借物件への依存

当社グループでは、店舗展開にあたり、店舗の賃貸人と定期建物賃貸借契約等を締結し、その契約内容に基づき敷金・保証金及び建設協力金を差し入れております。しかしながら、賃貸人の経営状況の悪化や破産等が発生した場合には、これらの資金の全部又は一部を回収できなくなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、賃貸借契約については、賃貸人との合意により契約更新を行っておりますが、賃貸人側の事情により契約を更新できない場合や、更新時に賃料の増額等が発生した場合には、計画外の退店や収益性の低下につながり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、店舗等に係る定期建物賃貸借契約等においては原状回復義務を負っております。建設資材価格や人件費の上昇等により原状回復工事費用が高騰した場合には、資産除去債務の見積額の見直しが必要となり、その結果、追加的な費用負担が発生することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 固定資産の減損

当社グループは、固定資産の減損会計を適用しており、キャッシュ・フローを生み出す最小の単位として主に店舗を資産グループとし、遊休資産については個別物件ごとに減損の兆候及び回収可能性の検討を行っております。

しかしながら、消費動向の変化、競争環境の激化、人件費や原材料価格の上昇等により店舗の収益性が低下し、将来キャッシュ・フローによる投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損損失を計上する可能性があります。また、新規出店店舗において当初計画どおりの収益を確保できない場合にも、減損損失が発生する可能性があります。

さらに、当社グループにおいて一定規模の不動産をオペレーティング・リース取引により賃借して事業を展開しております。今後、新リース会計基準の適用により使用権資産及びリース負債が増加した場合には、財政状態や各種財務指標に影響を及ぼす可能性があります。

これらにより、多額の固定資産の減損損失の計上又は財政状態等への影響が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、定期的に各店舗の収益状況及び将来収益見通しを検証し、収益改善施策の実施や店舗ポートフォリオの見直しを行うことで、固定資産の収益性向上及び減損リスクの低減に努めております。

⑥ 海外進出

当社グループでは、国内における人口減少や少子高齢化の進行を踏まえ、成長戦略の一環としてタイ王国やベトナム等の東南アジア地域における事業拡大を推進しており、海外子会社を通じて直営店の運営を行っております。

しかしながら、海外展開先においては、戦争やテロ、政情不安、経済情勢の変動、為替相場の変動、法令・規制の変更、感染症の流行、自然災害の発生、労務環境の変化及び各国特有の商慣習等、国内事業にはない様々なリスクが存在しております。これらの要因により、事業活動の停滞や追加的な費用負担が発生した場合、あるいは計画どおりの店舗展開や収益確保が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、現地パートナーや専門家との連携を図りながら各国の法規制や市場環境に関する情報収集を継続的に行うとともに、事業環境の変化に応じた運営体制の見直しやリスク管理体制の強化に努めております。

⑦ 有利子負債

当社グループの2026年4月期末における有利子負債残高は154億84百万円となっており、総資産に対する割合は69.0%と高い水準にあります。そのため、今後の金融政策の変化や市場金利の上昇により資金調達コストが増加した場合には、支払利息の増加等を通じて、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、金融機関の融資姿勢の変化や金融市場の環境悪化等により、必要な資金調達が計画どおりに実施できない場合には、設備投資や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクに対し、当社グループでは、営業キャッシュ・フローを重視した資金管理を行うとともに、投資計画の優先順位付けや設備投資額の適切なコントロールを実施しております。また、金融機関との良好な関係を維持しながら資金調達手段の多様化を図ることで、財務の健全性の維持及び向上に努めております。

 

(2)食の安全性

食中毒・健康被害等の重大事故の発生により、食品等の廃棄、営業許可の取消、営業停止、信用の低下等により、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、コンプライアンス・危機管理委員会の下に食の安全委員会を設置し、グループ各社が品質管理等に関する情報共有をするとともに、内部監査室による定期的なグループ内店舗の衛生状態の点検を実施し、食中毒や異物混入等の事故防止に努めております。さらに、製造拠点においてはISO22000に基づく食品安全マネジメントシステムを運用し、品質管理体制の強化を図っております。

 

(3)人的資本

当社グループの円滑な事業運営を継続するためには、パートタイマーを含めた人員の安定的な確保及び人材育成が不可欠であると認識しております。新入社員や中途社員の採用等、継続的な人材確保に注力しておりますが、計画どおりの採用が進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があることを、事業運営上の重要なリスクとして認識しております。また、店舗責任者や経営幹部等の人材育成をはじめとした育成対応が遅れた場合には、組織運営力の低下を招き、事業運営に影響を及ぼす恐れがあります。

 

 

(4)業績の季節偏重

当社グループの主力事業である「外食事業」及び「テイクアウト事業」の需要は、忘新年会や歓送迎会、おせち販売や節分等の季節イベントに合わせて高まることから、当社グループの売上高及び営業利益は下半期に偏重する傾向にあります。なお、2026年4月期における当社グループの四半期ごとの業績推移は下記のとおりであります。

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高(百万円)

7,024

7,031

8,442

7,325

29,824

構成比(%)

23.6

23.6

28.3

24.5

100.0

営業損益(百万円)

△17

△108

642

133

648

構成比(%)

△2.8

△16.8

99.1

20.5

100.0

 

(5)顧客情報等のセキュリティ

当社グループの当該顧客情報につきましては、厳重に運用・管理しておりますが、不正及びハッキング等の発生等により顧客情報が漏洩した場合、損害賠償の発生や信用の失墜等により、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。当社はグループ全体のセキュリティ対策としてウイルス対策ソフトやソフトウエア更新による脆弱性解消に努めております。

 

(6)大規模災害、感染症等

気候変動に伴う異常気象の影響による地震、台風、集中豪雨等の大規模な自然災害や、感染症の発生、さらに事故等による交通遮断により、当社グループの製造、物流、販売及び情報管理関連施設等の拠点に甚大な被害が生じる可能性があります。これらの事態が発生した場合、製造活動の停止、店舗の休業、交通網の遮断に伴う商品供給の遅延などが生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす恐れがあることを、事業運営上の重要なリスクとして認識しております。

 

(7)法令諸規制について

当社グループは事業活動において、食品衛生法、食品表示法、環境・リサイクル関連法規、法人税等の事業運営に関わる各種法令・諸規制の適用を受けております。これらの法令・諸規制は将来的に新設、変更、または廃止される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす恐れがあることを認識しております。

 

(8)風評被害について

当社グループにおいて法令違反等の不適切な事象が発生した場合には、速やかに適切な措置を講じてまいります。しかしながら、当社グループに対する悪質な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等を通じて発生し、または拡散した場合には、その内容が事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用を著しく毀損し、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあることを認識しております。

 

(9)コンプライアンスについて

当社グループは、透明性の高い誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の浸透及び定着に継続的に取り組んでおります。管理すべきリスクを明確に定め、コンプライアンス管理体制の整備・充実を図り、コンプライアンス運営委員会を設置してグループ内の各種リスクを統括的に管理するとともに、適切な対応を行っております。しかしながら、従業員による法令違反や社内規定違反、または社会通念上不適切な行為等のコンプライアンス問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用を毀損し、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあることを認識しております。

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとしております。ROE(自己資本利益率)を向上させ、収益構造の構築に努め、財務体質の改善、配当性向並びに内部留保の充実等を総合的に勘案して安定的な配当を実施する方針であります。

剰余金の配当回数は、期末配当の年1回とすることを基本方針としております。なお、当社は、「取締役会の決議により、毎年10月31日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。

剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

当連結会計年度は、普通株主に係る配当につきましては、中間配当金1株当たり5円とし、期末配当金につきましても1株当たり5円を予定しております。A種優先株式に係る配当につきましては、定款及び発行要項の定めに基づき、中間配当金1株当たり20,164.38円とし、期末配当金につきましては1株当たり19,835.62円を予定しております。

また、内部留保金につきましては、出店・改装、新規事業開発、システム投資、M&A等、企業の継続及び発展のための資金として有効に活用してまいります。

 

決議年月日

株式の種類

配当の原資

配当金の総額

(千円)

1株当たり配当額

(円)

2025年12月15日

普通株式

その他資本剰余金

44,334

5.00

取締役会決議

2025年12月15日

A種優先株式

その他資本剰余金

16,131

20,164.38

取締役会決議

2026年7月29日

普通株式

その他資本剰余金

44,424

5.00

定時株主総会決議(予定)

2026年7月29日

A種優先株式

その他資本剰余金

15,868

19,835.62

定時株主総会決議(予定)