2026年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 62,253 100.0 6,584 100.0 10.6

3【事業の内容】

 当社は、ラーメン・餃子・中華料理などを主とした飲食店チェーンを展開する事業を行っており、さいたま市を発祥の地として、2026年2月末現在、東京都に210店舗、埼玉県に109店舗、神奈川県に73店舗、千葉県に59店舗、栃木県に6店舗、茨城県に9店舗、群馬県に6店舗の計472店舗を直営で経営しております。(FC店舗は含めておりません)

 品質の向上と安定、均一化を図るため、食材の購買、麺・餃子・調味料などの製造、各店舗の発注に関わる業務管理、物流までの機能を行田工場に集約しております。
 なお、当社の事業は中華系レストランの展開という単一のセグメントと把えており、事業の状況などの項目においては、原則として事業のセグメント別に区分することなく一括して記載しております。
 当社の経営する業態としては、次のものがあります。

①「日高屋」

 当社社名「ハイデイ日高」にちなんだ業態名であり、「美味・廉価」を極めた店舗であります。1杯420円の「中華そば」、野菜がたっぷりの「野菜たっぷりタンメン」などが人気メニューであります。その他のメニューについてもお手頃価格でご提供し、味へのこだわりは、とことんまで追求し、幅広いお客様にご利用いただける、ハイデイ日高の中核業態であります。「日高屋」を冠する店舗としては、「中華そば日高屋」、「中華食堂日高屋」の2つのバリエーションがあります。なお、「来来軒」は「中華食堂日高屋」とのメニューの類似性が高いため、「日高屋」に含めております。

②その他の業態

 その他の業態としては、中華料理の「中華一番」、焼鳥の「焼鳥日高」、居酒屋の「大衆酒場日高」、おつまみと定食メニューの「大衆食堂日高」、台湾屋台料理の「屋台料理 台南」、鶏白湯の「らーめん日高」であります。

 事業系統図は次のとおりであります。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、企業業績が底堅く推移する中、雇用・所得環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、円安傾向の続く為替相場や米国の通商政策に係る影響に加え、中東情勢の不確実性、地政学リスクにより依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、インバウンド消費の増加により需要は堅調に推移しているものの、原材料価格の高騰、人件費・採用関連費用の上昇、店舗建築費・設備費等のコストも増加傾向にあり、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。

 このような環境の中ではありますが、当社は「美味しい料理を真心込めて提供します」を経営理念とし、「お客様に美味しい料理を低価格で提供し、ハッピーな一日(ハイデイ)を過ごしていただく」、このことを基本姿勢とし、より多くのお客様に美味しい料理を提供させていただくことに注力いたしました。引き続き、首都圏600店舗体制に向けて安定的な新規出店、サービス水準のさらなる向上、新商品の投入、積極的な販売施策などを推進し、業容拡大を図ってまいります。

 当事業年度における主な取り組みについて、中期経営計画「Hiday Challenge」の主な重点施策の実施状況をご説明いたします。

 

〈中期経営計画「Hiday Challenge」の重点施策〉

①店舗戦略

 新規出店を進めるとともに利益の確保が困難な不採算店を退店して、スクラップアンドビルドを推進することで収益の拡大・収益率の向上を図っております。

 新規出店は21店舗(東京都6店舗、埼玉県1店舗、神奈川県2店舗、千葉県4店舗、茨城県3店舗、栃木県2店舗、群馬県3店舗)、退店が4店舗、直営からFC移行・FCから直営移行が各1店舗となりましたので、当事業年度末の直営店舗数は472店舗となりました。既存店のレイアウト変更、増床などを伴う改装・リニューアルも25店舗で実施しています。業態別店舗数は、「日高屋」(来来軒含む)が440店舗、「焼鳥日高」(大衆酒場日高含む)が27店舗、その他業態が5店舗となりました。これまで店舗の少なかった北関東エリアへ積極的に展開し、茨城県、栃木県、群馬県へ計8店舗出店を行いました。主力の東京圏駅前への出店も継続し、より多くのお客様にご来店いただくために出店地域を開拓しております。

 

②国内シェア拡大・海外進出、アライアンス・M&A

 社会インフラとして雇用創出や地域活性化に貢献するため、直営店運営のほか当社の店舗運営ノウハウ、商品、サービスを有効活用したFC展開を拡大し、さらなる国内シェアの拡大・知名度の向上に努めます。

 当社と共通の経営理念・価値観を持つ、株式会社オーシャンシステム(本社:新潟県三条市)とフランチャイズ契約を2025年10月17日に締結し、2026年4月に新潟県へ初出店いたしました。同社とともに「食」を通じて地域社会により一層貢献してまいります。詳しくは2025年10月6日開示の「フランチャイズ契約締結に関するお知らせ」をご覧ください。

 今後も、アライアンスやM&Aによる企業価値の向上を検討してまいります。

 

③採用の強化・人財育成

 採用面では、新卒・中途の採用活動を意欲的に継続し、2026年春の新卒採用は107人、当事業年度の中途採用は106人となりました。

 出店エリアの拡大に伴い、北関東方面の採用活動での認知度が高まっております。こうした効果もあり高卒の職場見学・採用数とも過去最高となりました。

 2025年4月にはベースアップと定期昇給を合わせて6%強の賃上げを実施、新卒初任給の引き上げは5年連続となりました。2026年2月には、正社員等への成長分配金4億52百万円を支給しました。決算賞与として開始して以来、18年連続して支給し、処遇改善に取り組みました。

 人財育成では、多様な教育機会を設けて取り組みを強化しています。CSB(Cleanliness Sanitation Buster)委員会、接客向上委員会、収益向上委員会の各委員会において、事例共有・情報交換が活発に行われているほか、接客コンテストを開催し接客スキルを参加者同士が評価・採点し優秀者にはGHS(グランド・ホスピタリティ・スペシャリスト)として表彰しました。従業員のモチベーションを高め、接客技術を磨きサービス品質の向上を図り、常に問題意識と改善意識を高める取り組みを継続しております。

 特定技能外国人については、採用後の教育研修に加え、在留資格申請等事務手続きサポートなどを充実させた結果、特定技能2号資格に2名合格し、同資格の合格者は計4名となりました。

 

④DX推進戦略

 店舗及び本社・工場において、業務の効率化・省人化推進のためDX推進戦略に取り組んでおります。店舗においては、タッチパネル式オーダーシステムの導入・切り替えを推進、2月末で全体の約89%の421店舗に拡充しました。また、主にロードサイドの新店においてセルフレジを導入し、現在17店舗で稼働中です。今後はロードサイドの既存店にも拡大してまいります。配膳ロボットはロードサイド店を中心に70店舗において73台が稼働中で、今後も継続的に導入を進めてまいります。

 

 ビールジョッキ等を洗浄するグラスウォッシャーも拡充しており、2月末で224店舗に導入しております。手洗いに比べ、細部まで洗浄できるうえ洗浄時間の大幅な短縮を実現しております。また、流水したままの洗浄と異なり節水効果も大きく、経費削減に繋げています。

 株主ご優待券・お食事券につきまして、印刷物による紙での運用を行っておりますが、利便性向上、印刷・管理コストの削減、店舗オペレーションの軽減を目的として電子化を検討しております。

 社内管理システムについては、各種社内ワークフローの電子化を行ったほか、今後は人事給与システムの刷新など全社的にDXを推進してまいります。

 

⑤事業拡大・新商品開発・販路戦略

 商品面では、中華そば・野菜たっぷりタンメン等で使用する麺の製造方法を見直し、「細麺」「太麺」ともリニューアルし、従来以上に小麦の風味豊かな麺となりご好評を得ております。

 キャンペーンについては、従来より夏に開催している「生ビール祭」に、陸ハイボールを加え「生ビールVSハイボール祭」として実施しました。「サワー祭、コカ・コーラ祭」も、ご好評にお応えして春・秋と2回実施いたしました。対象商品を割引価格で提供し、注文数の合計が前年同期を上回るとともにご来店客数増加にも寄与しました。

 期間限定メニューとして発売した「コリ旨!砂肝」を、ご好評のためグランドメニュー化したほか、「黒酢しょうゆ冷し麺」「冷麺」「チゲ味噌ラーメン」等の季節限定の人気商品を投入しました。現在はグランドメニュー化した「とんこつニラ南蛮」を当初期間限定で16年ぶりに投入するなど、お客様に選ぶ楽しさをご提供できるよう商品展開を行っております。

 ご家族連れのお客様の多いロードサイド店ではドリンクバーを設置し、杏仁豆腐を販売するなど差別化を図っております。

 焼鳥日高業態においては、10月に焼鳥日高浅草橋店のリニューアルオープンに合わせて3種類の豚骨ラーメンの販売を開始しました。ご好評につき順次販売店舗を増やしています。2月にはグランドメニューの変更を行うとともに焼鳥がさらにおいしく進化しました。

 各業態とも、従来のグランドメニューについて断続的にブラッシュアップを行っており、飽きのこない美味しい料理を提供する努力を継続してまいります。

 

⑥ブランディングの強化

 SNS、テレビCM、新聞広告、動画サイト、ホームページなど、多彩なコンテンツを活用して、新商品やお得なキャンペーンなどをタイムリーに紹介・発信、お客様に楽しい食事を想起していただけるよう活動しております。テレビ番組や動画配信サイトにて店舗を取り上げていただく機会も増え、多くの視聴者にご覧いただいております。SNSについてはフォロワー数が前年同期比1万人以上増加し、着実に発信力をつけております

 6月に「生ビールVSハイボール祭」の開催に先駆け、キャンペーンに合わせて発売される「コリ旨!砂肝」を堪能いただくメディア関係者向けちょい飲み体験会を実施し、おすすめの組み合わせなどを紹介しました。

 全国のコンビニ、ドラッグストア、量販店等において、メーカーとのコラボ商品である日高屋監修のカップ麺、チルド・冷凍食品が販売され、好調な販売実績となっております。

 今後も、お食事・ちょい飲み両方のご期待に沿える店作りを目指すとともに、店舗以外で「日高屋」ブランドを訴求する取り組みを継続してまいります。

 

⑦サステナビリティの取組推進

 環境面の取り組みとして、国際的な環境調査・情報開示を行う非営利団体であるCDPの「2025気候変動質問書」に回答し、昨年に引き続き「B」ランクの評価を獲得しました。

 当社は、地球環境保全への取り組みが重要な経営課題の一つであると認識しており、気候変動への対応として温室効果ガスの排出量(Scope1、2)は2018年を基準年として2030年度に30%削減する目標を掲げています。引き続き、事業活動を通じて持続可能な社会の発展に貢献し、すべてのステークホルダーの皆様とともに、サステナビリティ課題に取り組んでまいります。

 トップマネジメントインタビュー、中長期の経営戦略・計画、ESG/サステナビリティ戦略等、当社の持続性と成長性を掲載した統合報告書を制作中です。本報告書は、株主・投資家、就職希望者の皆様をはじめとするステークホルダーとの重要なコミュニケーションツールとして2026年秋頃に発信予定です。

 

 上記施策の推進に加えて、新店の売上が好調であること、既存店のご来店客数の持続的な増加、各種ポイントやキャッシュレス関連キャンペーン、コロナ禍で短縮した営業時間の延長などに取り組んだことが奏功し、通期累計の売上高は3期連続で過去最高を更新し622億52百万円(前期比11.9%増)となりました。12月度の売上高、ご来店客数は単月として過去最高となり、各月の売上高、ご来店客数はそれぞれ36か月連続、29か月連続で同月対比最高を記録しました。

 生産、原価面につきましては、米、豚肉、卵、アルコール類等の各種食材購入価格上昇もあり、原価率は30.8%(前年は29.7%)となりました。

 販売費及び一般管理費は、増収効果によって人件費の増加、水道光熱費や物流費などのコスト上昇分を吸収して、対売上高比が58.6%(前年同期は60.4%)に低下しました。

 この結果、利益面では各段階で過去最高額を更新し、営業利益は65億84百万円(前期比19.4%増)、経常利益は65億87百万円(前期比16.5%増)、当期純利益は47億31百万円(前期比15.6%増)となりました。

 なお、当期純利益は賃上げ促進税制の適用による約3億円の税額控除後の金額です。

 

 飲食店チェーン関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

 

(2)財政状態の概況

 当期末の総資産は、341億89百万円となり、前期末に比べて2億50百万円減少しました。これは主に現金及び預金の減少11億23百万円、有形固定資産の増加11億9百万円等によるものです。

 負債合計は93億16百万円となり前期末に比べて7億38百万円増加しました。これは主に買掛金の増加2億7百万円、未払金の増加5億46百万円、未払法人税等の減少4億33百万円、固定負債の資産除去債務の増加1億50百万円等によるものです。

純資産合計は248億72百万円となり、前期末に比べ9億88百万円減少しました。これは主に利益剰余金の増加29億34百万円、自己株式の取得による減少40億2百万円等によるものです。この結果、自己資本比率は72.8%(前期末75.1%)となりました。

 なお、有利子負債はありません。

 

(3)キャッシュ・フローの概況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は60億47百万円(前期は53億64百万円)となり、前期に比べて6億82百万円の増加となりました。これは、税引前当期純利益の9億50百万円の増加等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は24億84百万円(前期は14億72百万円)となり、前期に比べて10億11百万円の増加となりました。これは、定期預金の預入による支出1億円の増加、有形固定資産の取得による支出5億36百万円等の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、支出した資金は57億98百万円(前期は33億67百万円)となり、前期に比べて24億31百万円の増加となりました。これは、自己株式の取得による支出20億1百万円の増加等によるものであります。
 以上の結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は、22億35百万円減少し、112億42百万円となりました。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当期における生産実績を品目別に示すと次のとおりであります。

品目

生産高(千円)

前年同期比(%)

麺類

1,115,589

105.0

餃子

1,163,594

106.9

調味類

1,089,313

103.1

加工品類

1,682,958

108.4

合計

5,051,456

106.1

 (注)1 金額は製造原価によって表示しております。

2 飲食店チェーン関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

(2)受注実績

 当社は飲食業であり、見込生産によっておりますので、受注高並びに受注残高については記載すべき事項はありません。

(3)販売実績

業態

期末店舗数

金額(千円)

前年同期比(%)

日高屋

440

59,148,652

111.9

焼鳥日高

27

2,445,892

112.2

その他業態等

5

658,314

114.2

合計

472

62,252,860

111.9

 (注)1 当社では販売品目が多岐にわたるため、品目別の販売実績を記載することは困難でありますので、業態別の販売実績を記載しております。

2 「日高屋」には、「中華食堂日高屋」「来来軒」を含めております。

3 「焼鳥日高」には「焼鳥日高」「大衆酒場日高」を含めております。

4 「その他業態等」は、「中華一番」「大衆食堂日高」「屋台料理 台南」「らーめん日高」、

     FC向けの売上高等を含めております。

5 飲食店チェーン関連事業の単一セグメントであるため、業態別に記載しております。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態)

 当事業年度の財政状態の状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)財政状態の概況」に記載した通りであります。

 

(経営成績)

 当事業年度の経営成績につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)業績」に記載した通りであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況)

 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)キャッシュ・フローの概況」に記載した通りであります。

 

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、主として自己資金によって充当しております。

 投資資金需要の主なものは、店舗の出店・改装投資及び情報関連投資であります。

 営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内における投資を原則としておりますが、戦略的な出店等による資金需要に対しては、必要に応じて主として金融機関からの借入金等により対処することにしております。

 中期経営計画の2031年2月期の経営指標として597店舗体制を実現するべく新規出店の投資を継続中であり、詳細は「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載の通りであります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。