2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    720名(単体) 5,221名(連結)
  • 平均年齢
    42.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.6年(単体)
  • 平均年収
    7,127,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2023年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

産業資材

2,461

ディバイス

912

メディカルテクノロジー

1,263

その他および全社(研究開発・管理)

585

合計

5,221

 

(注) 1. 従業員数は、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員です。

2. 臨時従業員数については、当該臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。

 

(2) 提出会社の状況

2023年12月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

720

42.9

15.6

7,127

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

産業資材

199

ディバイス

198

全社(研究開発・管理)

323

合計

720

 

(注) 1. 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員です。

2. 臨時従業員数については、当該臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。

3. 平均年間給与は、賞与および基準外給与を含んでいます。

 

(3) 労働組合の状況

当社の労働組合は、2021年1月に連結子会社であるナイテック工業㈱(現:NISSHAインダストリーズ㈱)、日本写真印刷コミュニケーションズ㈱の各労働組合と合併し、NISSHAクルーアライアンスを組織しています。

2023年4月に連結子会社であるナイテック・プレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱(現:NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱)の従業員の一部が、NISSHAクルーアライアンスに加入しました。

NISSHAクルーアライアンスの組合員数は、2023年12月31日現在1,260名です。当社グループの労働組合は上部団体には加入していません。

当社グループの労働組合は穏健中立で、労使間交渉は全て話し合いにより円満に行われています。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)(注3)

全労働者

うち正規雇用労働者

うちパート・

有期労働者

7.1

93.8

75.9

78.1

60.0

 

(注) 1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3. 賃金制度は男女に共通であり、男女の賃金格差は等級・年齢構成の違いにより生じています。

 

② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率

(注2)(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)(注3)

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

NISSHAインダストリーズ㈱

0.0

25.0

NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱

2.9

83.3

77.3

78.4

72.0

日本写真印刷コミュニケーションズ㈱

0.0

50.0

NISSHAビジネスサービス㈱

0.0

0.0

 

(注) 1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。なお、開示対象となる会社のみ指標を記載し、開示対象外の会社については「―」を記載しています。

2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3. 男女の賃金格差が生じている理由は、提出会社と同一です。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

当社グループは、サステナビリティを「企業と社会の持続的な成長・発展を両立する取り組み」と捉えています。この考えのもと、社会課題を事業機会と捉え、当社の強みを活かして、その解決につながる製品・サービスを提供し続けるとともに、事業活動を支える経営基盤の強化や企業の持続性を阻害するリスクの低減、それらを適切に進めるためのガバナンスの推進に努めています。こうした活動によってMissionに掲げる経済・社会価値を創出し、人々の豊かな生活を実現します。

当社グループは、2030年のあるべき姿をサステナビリティビジョン(長期ビジョン)として定めています。多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、社会・経済価値を創出するとともに、2050年のカーボンニュートラルを見据えて、2030年にCO2総排出量の30%削減(2020年比)を実現することを目指しています。

 

(1) ガバナンス

当社は、代表取締役社長を委員長、取締役専務執行役員(ESG推進担当)を副委員長とする、サステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ委員会は、事業組織や担当部門およびESGタスクフォースで構成され、「事業機会の創出」「リスクの低減」「経営基盤の強化」「ガバナンスの推進」のそれぞれのテーマに関連するマテリアリティについて、連携して活動しています。

ESGタスクフォースは、マテリアリティの中でもESGの観点から特に重要と考えられる項目について設置し、それぞれの活動を推進しています。

サステナビリティ委員会は、マテリアリティごとの戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)について、事業組織や担当部門およびESGタスクフォースから、定期的に進捗の報告を受けて確認しています。また、その活動状況を年1回取締役会に報告しています。

取締役会は、サステナビリティ委員会の活動状況を監督するとともに、サステナビリティ委員会からの報告内容について議論し、必要に応じて改善を指示しています。


 

(2) リスク管理

当社グループは、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)を実現するために特に重要性の高い項目をマテリアリティとして特定し、2030年を起点にバックキャストして具体的な戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)を設定し取り組んでいます。マテリアリティは「事業機会の創出」「リスクの低減」「経営基盤の強化」「ガバナンスの推進」の視点で、「社会・ステークホルダーにとっての重要度」と「NISSHAにとっての重要度」の2軸を用いて評価しています。抽出された課題および当社グループにおけるその位置付けについてサステナビリティ委員会で優先順位を付け、取締役会での審議および決議を経て、マテリアリティを特定しています。

サステナビリティ委員会は、年1回総会を開催し、取締役会で決議されたマテリアリティを主管する事業組織や担当部門およびESGタスクフォースが設定した戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)を承認します。

事業機会の創出にかかる活動は、事業組織が担当し、月次で開催される会議(ビジネスレビュー)において、代表取締役社長に対して報告し、代表取締役社長は事業戦略の進捗をKPIに基づいて確認し、必要なアクションを指示しています。

 

リスクの低減、経営基盤の強化、ガバナンスの推進にかかる活動は、担当部門およびESGタスクフォースが担当し、サステナビリティ委員会で承認された目標(KPI・アクションアイテム)に基づいて活動し、その状況を四半期ごとにサステナビリティ委員会に対して報告しています。

 

(3) 戦略・組織目標

① 気候変動への対応

(ⅰ) 戦略

当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の枠組みを活用し、気候変動に関するリスクと機会が当社事業に与える財務的影響について分析しました。

シナリオ分析は、当社が展開するおもな3事業のうち、ディバイス事業と産業資材事業を対象とし、短期・中期・長期の時間軸でリスクと機会を抽出し、脱炭素化がより進展する「1.5℃シナリオ」と気候変動の対策が進展しない「3℃シナリオ」を用いて、2030年時点の当社事業に与える財務的影響について分析しました。

いずれのシナリオにおいても、気候変動の影響による重大なリスクは現段階では見つかりませんでしたが、引き続きそれぞれのリスクに適切な対応策を実施していきます。また、気候変動の影響による機会については、当社の事業機会につながりうる需要の高まりを確認しました。

今後も1.5℃および3℃それぞれのシナリオにおける事業環境の動向を注視し、戦略的に事業を展開していきます。

リスクの分析結果

種別

外部環境の変化

対象事業

時間軸

当社のリスク

リスクの大きさ

※1、※2

3℃

1.5℃

炭素税の導入

産業資材

ディバイス

中期~長期

CO2排出への炭素税課税による生産・対策コストの増加

炭素税課税による製品の生産に必要な原材料調達コストの増加

各国の炭素排出目標・

政策の変化

産業資材

ディバイス

中期~長期

再エネ電力への切り替えや賦課金の高騰等による

電力調達コストの増加

ディバイス

物流(調達・出荷)におけるCO2排出量の削減コストの増加

プラスチック税の導入

産業資材

中期~長期

プラスチック関連規制の進行に伴う

製品の生産に必要な原材料調達コストの増加

フロン規制の導入

ディバイス

中期~長期

生産拠点で使用している特定フロンおよび

代替フロンの使用規制の進行に伴う設備投資コストの増加

原材料価格の変動

産業資材

中期~長期

原油需要の変化に伴う石化原料コストの増加

再生プラスチック使用率の引き上げに伴う原材料コストの増加

EV の販売台数拡大

産業資材

短期~長期

市場構造の変化に伴うEV関連製品の販売機会の減少

お客さまの行動の変化

(お客さまからのCO2排出量削減要請の増加)

ディバイス

短期~中期

お客さま要請への対応不足による

事業機会の損失に伴なう売上高の減少

環境負荷の低い

素材や技術への移行

ディバイス

短期~中期

製品梱包材の素材の置き換えによるコストの増加

当社製品が他社の低炭素製品に代替されることに伴う売上高の減少

低炭素技術の開発遅延による事業機会の損失に伴う売上高の減少

お客さまのサプライヤー

選定におけるESG評価の

重要性の高まり

ディバイス

短期~中期

気候関連問題への対応遅延等によるESG評価の低下、

サプライヤーとして選定されないことに伴う売上高の減少

※3

異常気象の激甚化

産業資材

ディバイス

短期~長期

・生産拠点の被災により生産が遅延・停止することに伴う売上高の減少、建物・設備・在庫等、自社資産の毀損による修繕コストの発生

・サプライヤーの被災による原材料・部品の供給停止の影響に伴う当社売上高の減少

 

※1 リスクの大きさの評価軸: 

   売上高減少(年間)大:-200億円~、中:-50~200億円、小:- ~50億円  利益減少(年間) 大:-30億円~、中:-10~30億円、小:- ~10億円

※2 シナリオにおいて当該リスクが発現しない場合は「―」を記載

※3 物理リスクについては、財務への影響度に発生頻度を考慮して評価

 

機会の分析結果

種別

外部環境の変化

対象事業

時間軸

当社の機会

機会の大きさ

※1、※2

3℃

1.5℃

炭素価格、各国の

炭素排出目標・政策

産業資材

ディバイス

中期~長期

GHG排出量削減に寄与する製品への需要の拡大

(高リサイクル性加飾フィルム成形品、

冷媒検知用ガスセンサーモジュール等)

産業資材

中期~長期

プラスチック関連規制の進行に伴う

植物由来のサステナブル成形品の販売機会の増加

EV の販売台数拡大

産業資材

ディバイス

短期~長期

市場構造の変化に伴うEV関連製品の販売機会の増加

(外装向け加飾フィルム成形品・機能製品、タッチセンサー等)

原材料価格の変動

産業資材

中期~長期

植物由来プラスチックのコスト低下による

サステナブル成形品の需要増加に伴う販売機会の増加

水素活用社会の到来

ディバイス

中期

FCV(燃料電池自動車)関連製品への需要の拡大

(水素ディテクター等)

 

※1 機会の大きさの評価軸:

   売上高増加(年間) 大:+200億円~、中:+50~200億円、小:+~50億円  利益増加(年間) 大:+30億円~、中:+10~30億円、小:+~10億円

※2 シナリオにおいて当該機会が発現しない場合は「―」を記載

 

(ⅱ) 指標と目標

当社は、気候変動に関連するリスクの評価・管理指標をCO2総排出量としています。サステナビリティビジョンでは2050年のカーボンニュートラルを見据え、2030年におけるCO2総排出量(スコープ1および2)を30%削減(2020年比)することを目指しています。

 

② 人的資本・多様性

(ⅰ) 戦略

《人事基本方針》

当社が人事戦略を展開する上で拠り所とする人事基本方針には、「多様な人材能力と情熱の結集」という表現が当社のMissionからそのまま引用されており、また「会社と社員がともに成長する」ことを記載しています。当社は市場環境の変化を事業機会と捉え、人材能力とコア技術の多様化を原動力に、お客さまへの価値提案を向上させ成長を続けてきました。こうした変化による成長は当社の経営戦略の根幹にありますので、人事基本方針には経営戦略と人事戦略が同期すべきものであることを明瞭に示しています。


 

《人事戦略の全体像(戦略マップ)》

当社の人事戦略が目指すところは、次に示す戦略マップの通り、お客さまへの価値提案を向上させる人材能力を育成することに尽きます。当社のお客さまはモビリティや医療機器、IT機器、家電など多業界に渡りますが、その業界を代表するようなグローバル企業が多く、私たちはお客さまが展開する製品の重要なパーツをカスタマイズで手掛けます。そのためにはお客さまの課題を的確に捉え、当社の加工技術を組み合わせ、安定した製品品質を保持し、お客さま価値を実現するような一連の提案力と課題解決力を有した人材能力とチームワークが必要となります。私たちの仕事は、国や地域を超えてグループ会社が連携し、多様な人材能力が協力することで成立しています。

お客さまへの価値提案を向上させるためには、専門性や得意分野の異なる多様な人材が結集しチームとして活躍する必要があり、同時に彼ら個々人が高いモチベーションを保持していることが重要です。したがって、私たちの人事戦略は「価値提案の向上」、「多様な人材の活躍」、「社員エンゲージメントの向上」を起点とし、それを実現するために社内のプロセスはどう進化すべきか、人事制度や組織風土はどう変化すべきか、といった因果関係を意識した施策にブレイクダウンされていきます。それぞれの施策にはその進捗を可視化するためのKPIや具体的なアクションを設定しています。

 

人事戦略の全体像(戦略マップ)


 

(ⅱ) 指標と目標

《多様な人材の活躍》

当社グループは、国籍・性別・年齢などに関わらず、すべての社員が持てる能力を十分に発揮できることを目指しています。社員の行動原則であるShared Valuesの一つとして「Diversity and Inclusion」を掲げており、多様な人材能力が対等に関わり合うことにより、組織の実行力を高めることを宣言しています。当社グループでは多様性の象徴の一つとして女性管理職比率をKPIに設定し、女性管理職比率を女性社員比率に近づけることを目標に、さまざまな取り組みを推進しています。海外グループ会社と比べると日本の女性管理職比率が相対的に低い水準に留まっていますが、管理職昇格直前やそれに次ぐ世代の女性社員の比率は着実に増加しています。多様な働き方を可能にする各種制度の充実や働きやすい職場づくり、研修機会の充実と実践機会の提供などの取り組みを通じて、多様な人材の定着・育成に努めています。

KPI

目標値

実績

2023年

2030年

2022年

2023年末

女性管理職比率(グローバル連結)

21%

25%

21.5%

22.7%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地域別の

内訳


 

 

(参考)女性社員比率

実績

2023年末

2022年末

2023年末

グローバル連結

38.5%

21.5%

22.7%

 

日本(NISSHA単体)

28.6%

5.9%

7.1%

 

北米

45.1%

32.0%

32.1%

 

南米

68.5%

44.2%

46.5%

 

欧州

32.7%

19.4%

23.7%

 

中国・台湾・韓国

53.2%

40.2%

42.9%

 

東南アジア

49.0%

36.4%

42.9%

 

 

《社員エンゲージメントの向上》

社員が情熱をもって働き、会社と社員がともに成長するためには、会社がそれを後押しする仕組みを整備し、働きやすい組織風土を醸成することで社員エンゲージメントを向上させることが重要だと考えています。その取り組みの一つとしてエンゲージメントサーベイを2022年に開始、2023年の上期には国内で働く全正社員に加えて、契約社員にも対象を拡大し、下期には海外の工場勤務者などを除く社員、合わせて約3,100名の社員に対して実施しました。このサーベイは当社の成長の源泉となる「多様な人材能力と情熱」をより向上させるための課題を特定し、あるべき姿に改善していくことを目的としており、今後も毎年実施予定です。

昨年と比較して、注目している指標においては概ね向上が見られ、この間の職場でのアクションが成果をあげていることを示しています。また、社員の関心が高まったことから、回答率も大幅に向上しました。更なる改善を目指し、会社や事業、職場単位で結果を分析し、具体的なアクションにつなげています。今後も継続的に取り組みを実施することで、すべての社員が情熱をもって働く企業風土を醸成していきます。

 

KPI

目標値

実績

2022年

2023年

回答率(グローバル連結)

80%以上

83.0%

94.2%

 

 

設問に対する肯定的回答者の割合(グローバル連結)

2022年

2023年

組織貢献意欲

私はNISSHAに貢献したいと思う

95.6%

95.5%

組織コミットメント

私はNISSHAで働くことを誇りに思う

87.8%

89.0%

やりがい

私は自分の仕事にやりがいを感じている

82.3%

83.4%

社会貢献実感

私は仕事を通じて社会に貢献していると実感している

78.8%

80.6%

 

 

《学習と成長の機会充実》

当社は経営基盤の強化を目的に、マテリアリティの一つとして「グローバル人材・経営人材の育成」を掲げ、教育研修を充実させるとともに、研修受講者への実践機会を提供しています。当社グループの企業内大学「Nissha Academy」では広範な研修プログラムを用意しています。選抜型研修の「Business School」は経営戦略の立案と実行に関わる知識とスキル習得に重点を置いた当社オリジナルプログラムであり、初級編(職場のリーダークラスを対象)・中級編(管理職への登竜門)・上級編(上級管理職を対象)の3コースが用意されています。特に、初級編・中級編の修了者には、重要プロジェクトや中期経営計画の立案への参画など、学んだことを実践する場を積極的に提供しています。これらの取り組みを測るKPIとして「リーダー候補者の選抜率」を掲げ、2030年までに当社の一般社員の半数がBusiness School(初級編・中級編)を受講することを目指しています(選抜率50%)。2023年は職場のリーダークラスを対象にした初級編を上期と下期の2回に分けて実施し、2023年の選抜率は目標値である36%を上回りました。加えて、海外のグループ会社へのNissha Academyの展開も進めており、欧米では独自のプログラムの検討を進めているほか、2023年前半にはNissha Korea(韓国)から3名の社員が京都本社で開催されたBusiness Schoolの初級編の研修を受講しました。

また、当社グループでは、学びを生かして成果を出した社員へのさまざまな表彰制度を設けています。連結業績への多大な貢献を称える社長賞を始めとする全社表彰のほか、グループ会社においても顕著な活躍をした社員を称える「グループ会社代表賞」などを運用しています。成果を出した社員を称える意味を込めたグローバルなタグライン「Performance Champion」を制定しており、当社グループ内のいずれの表彰も統一した考え方・ビジュアルのもと運用されています。このように「Nissha Academy」を通して教育研修を受けた社員が、学びを職場で実践し、優れた成果を出した社員を「Performance Champion」として称えることで成長を後押しし、会社と社員がともに成長していく姿を目指しています。

 

KPI

目標値

実績

2023年

2030年

2022年

2023年末

リーダー候補者の選抜率(NISSHA単体)

36%

50%

31.2%

43.7%