事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 文具事務用品事業 | 25,277 | 63.1 | 383 | 74.4 | 1.5 |
| ライフスタイル用品事業 | 14,774 | 36.9 | 131 | 25.6 | 0.9 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社および子会社12社により構成されており、電子製品・生活環境用品・ステーショナリーなどの企画・製造販売およびこれらに附帯する事業活動を行う文具事務用品事業と、家具・雑貨・時計・アーティフィシャルフラワー・生活家電・ルームフレグランス等の企画・販売等を行うライフスタイル用品事業を展開しております。
文具事務用品事業においては、ファイルの製造は、海外子会社でありますPT.KING JIM INDONESIAおよびKING JIM(VIETNAM)Co.,Ltd.で行っており、ファイル用とじ具の製造は、KING JIM(MALAYSIA)SDN.BHD.で行っております。また、海外の販売子会社として、中国市場での文具事務用品の企画・販売を行う錦宮(上海)貿易有限公司と、東南アジア市場および中国市場に対する販売拠点として、電子製品機器などの販売および開発・調達関連業務を行う錦宮(香港)有限公司と、その子会社の錦宮(深圳)商貿有限公司があります。
ライフスタイル用品事業においては、㈱ぼん家具がインターネットによるオリジナル家具の通信販売を、㈱ラドンナがキッチン雑貨・フォトフレーム・アロマ関連商品・時計の企画・販売を、㈱アスカ商会がアーティフィシャルフラワーやインテリア雑貨の輸入・企画・販売を、ライフオンプロダクツ㈱が生活家電・雑貨・ルームフレグランス等の企画・販売を、ウインセス㈱が作業手袋等の製造・販売をそれぞれ営んでおります。
なお、当連結会計年度より、従来の「インテリアライフスタイル事業」を「ライフスタイル用品事業」に名称変更いたしました。これに伴い、経営管理区分を見直し、従来「文具事務用品事業」に含めていた当社の連結子会社であるウインセス㈱は、「ライフスタイル用品事業」に区分を変更しております。
事業系統図は下記のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド需要の増加や賃上げの一方で、物価上昇や為替変動、米国の新政権発足に伴う関税の引き上げ方針を発端とする世界経済の悪化が懸念され、先行きが依然として不透明な状況にあります。当社がおかれている環境は、国内市場における生産年齢人口の減少やフレキシブルな労働環境、業務の効率化といった働き方の変化に大きな影響を受けております。
このような状況のもと、「社会の変化の波をチャンスと捉え新たな成長へ」をテーマに掲げ、第11次中期経営計画(2025年6月期から2027年6月期)の目標達成に向けた取り組みを実行し、既存ビジネスを強化しながら、「サービス事業への展開」「ライフスタイル分野の拡大」「海外事業の強化」の3つの骨太の方針を遂行してまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、ライフスタイル用品事業の伸長により、売上高は 396億3,950万円(前連結会計年度比 0.2%増)となりました。利益面では、売上総利益率の改善(前連結会計年度比 1.3ポイント増)、販売費及び一般管理費率の改善(前連結会計年度比 0.7ポイント減)により、営業利益5億3,771万円(前連結会計年度は2億4,188万円の損失)、経常利益8億3,624万円(前連結会計年度比 541.9%増)となりました。また、特別利益として政策保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益、特別損失としてラチュナ事業に係るのれんの減損損失等があり、親会社株主に帰属する当期純利益は4億2,494万円(前連結会計年度は3億1,806万円の損失)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
当連結会計年度より、従来の「インテリアライフスタイル事業」を「ライフスタイル用品事業」に名称変更いたしました。これに伴い、経営管理区分を見直し、従来「文具事務用品事業」に含めていた当社の連結子会社であるウインセス㈱は、「ライフスタイル用品事業」に区分を変更しております。
前連結会計年度との比較は、変更後の区分に基づいております。
・文具事務用品事業
「テプラ」や防災用品等の売上増があったものの、ステーショナリーの売上減により、売上高は 251億7,809万円(前連結会計年度比 0.6%減)となりました。利益面では、売上総利益率の改善や、物流コスト削減プロジェクトなどによる販管費の減少により、営業利益は3億8,266万円(前連結会計年度は4億6,758万円の損失)となりました。
各領域の主な内容は、以下のとおりであります。
ラベルライター「テプラ」では、「テプラ」PROシリーズで環境に配慮した再生材料を本体に初めて使用し、ユニバーサルデザインフォントを搭載した「テプラ」PRO SR-R560を発売いたしました。また、「テプラ」の働く現場での活用術をまとめた「#おねがいテプラ」の動画を公開し、テープの用途拡大を目的に販売パートナーと連携して販売促進を行いました。さらに、導入を検討中の法人に対して、実機をお試しいただける2週間のデモ機無料レンタルサービスを2025年6月より提供開始するとともに、日頃より「テプラ」を活用されている企業に取材して作成した「テプラ活用導入事例集」により新たな需要の掘り起こしを図りました。
生活環境用品では、世の中の防災・防犯に対する意識の高まりを受けて、書棚や引き出しに収納可能で個人で管理しやすい「災害対策セット」や、防災対策としても使用できる防犯ブザー付きポータブルライト「ポタラ」を幅広い売り場で展開し、防災・防犯対策用品の売上が大きく伸長いたしました。また、地球温暖化によって職場における熱中症が年々増加していることが深刻な問題となっていることを受けて、排気が熱くなく、持ち運びに便利なコンパクトサイズのスポットクーラー「排気が熱くないポータブルスポットクーラー」を発売いたしました。労働環境を改善する新製品を通して、新しい市場の開拓を目指します。
ステーショナリーでは、「やわらか らせんリング」でリーフの差し替えや追加ができるリングノート「ラセーノ」を発売いたしました。また、一般的なA4ファイルの半分の横幅でスリムに使えるファイルシリーズ「HOSSO(ホッソ)」を発売いたしました。近年、コスパ・タイパに続いて注目されているスぺパ(スペースパフォーマンス)を重視する方に向けて展開しております。
2025年6月には、常日頃キングジムを応援してくださっているファンの皆様と直接お会いするイベント「キングジムファンミーティング2025」を開催いたしました。商品の開発秘話やキングジムクイズ、ワークショップなどを通じて当社についてより深く知っていただくとともに、当社商品についてのご意見を伺うことができました。また、同月にはファンとのコミュニケーション強化ならびに新たな顧客層との接点創出、ブランド価値の向上を目的として、文具女子博に出店いたしました。
EC事業では、自社ECサイトやECモールに出店している複数のEC店舗を運営しております。自社ECサイトでは、セールの実施や新商品の予約受注に加え、防災用品の需要増やSNSで話題となった商品の販売増などにより売上が伸長しました。「Latuna(ラチュナ)」では、まな板やダイニングマットなどの新規商材が好調に推移した一方で、各モールにおける価格競争により既存商材の売上が低下しました。
海外事業では、世界的に経済が先行き不透明な状況で推移する中、当社の海外向け輸出は増加したものの、一部の海外拠点における売上が苦戦している状況にあります。第11次中期経営計画では、海外事業戦略の最重要地域として、中国、およびベトナムを中心としたASEAN諸国を挙げております。中国では、働く20代~40代女性をメインターゲットとした中国オリジナルブランド「可麗塔(クリータ)」シリーズやステーショナリーブランド「HITOTOKI」の販売が好調に推移しています。また、中国のファッショントレンドを取り入れた「PREPPY STYLE」シリーズは、流行のスタイルを提案していることが話題を集めております。ベトナムでは、BtoB流通チャネルの開拓が進展しており、「テプラ」の売上や、自社工場であるKINGJIM(VIETNAM)Co.,Ltd.で生産された事務用ファイルが大きく伸長しています。アメリカでは、日本でも多くの方にご利用いただいている、テキスト入力に特化したデジタルメモ「ポメラ」の現地向けモデル「DM250US」が順調に販売を伸ばしています。韓国では、新規販売パートナーとの取引開始により、「HITOTOKI」を始め当社製品の認知が拡大しております。
(注)「可麗塔(クリータ)」には中国語簡体字を含んでいるため、日本語常用漢字で代用しております。
・ライフスタイル用品事業
ライフオンプロダクツ㈱と㈱アスカ商会の売上が好調に推移し、㈱ラドンナの売上が前連結会計年度を大きく上回ったこともあり、売上高は 144億6,140万円(前連結会計年度比 1.7%増)となりました。利益面では、円安や原材料価格高騰などによる売上総利益率の低下、および㈱ぼん家具の販管費が大きく増加したため、営業利益は1億3,137万円(前連結会計年度比 32.3%減)となりました。
各子会社の主な内容は、以下のとおりであります。
㈱ぼん家具は、上期はAmazonでの売上が牽引し、おままごとキッチンや注力カテゴリである照明が売上に貢献したことで好調に推移しましたが、上昇するコストを販売価格に転嫁したことや、市場環境の変化により、主力商材の一部が苦戦したことなどで売上が落ち込み、減収となりました。一方で、グループシナジーを活かしてPT.KING JIM INDONESIAで生産された木製マルチラックなどの販売を開始し、好調に推移しております。利益面についても、廃番商品の廉価販売による利益率の低下や在庫保管料・広告費の拡大により減益となりました。
ライフオンプロダクツ㈱は、3月に夏物商材の販売を開始し順調に推移しています。特に「お弁当用クールファン」は梅雨時期の需要にマッチした商材で、TV・雑誌の露出が急増したことも好調要因のひとつでした。利益面では、依然として円安の影響はあるものの、積極的な新製品投入により売上も大きく増加したことで増益となりました。
㈱ラドンナは、上期は主力のキッチン雑貨でコロナ特需の反動減を引きずり苦戦しました。その後、販路開拓が進んだ電子レンジ用調理器のヒットが牽引し、キッチン雑貨も復調傾向となり、主力ブランドである「Toffy」の新コレクション導入や期末に向け初回導入が進んだハンディファンでの加算により、売上はV字回復しています。一方で、売上不振時の影響が残り、金型償却費の増加および製品評価減の計上により、増益ながら回復途上の状況です。
㈱アスカ商会は、引き続きオフィス装飾関連を中心にグリーン類が関東や近畿で好調でした。また、観葉類も各地域で大幅に前年を上回り推移しています。商品別では、高品質でディテールにこだわった新しい取り組みの「premium collection」が売上加算に貢献しました。増収となったものの、利益面では円安の影響や販管費の増加により減益となりました。
ウインセス㈱は、エレクトロニクスを始め自動車産業などの牽引により、売上は前年を上回りました。主要市場である電子部品業界向け手袋は、数量、金額ともに前年を僅かに上回り、非製造業を中心に新規販売ルートの開拓も実施しました。全体として増収増益となり、今後は食品・医薬品業界向けなどクリーンルーム関連業界の深堀りを目指してまいります。
また、財政状態の状況については、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して4億8,813万円増加し、355億1,316万円となりました。これは主に、のれん、投資有価証券が減少した一方、現金及び預金が増加したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して7億3,718万円増加し、114億6,087万円となりました。これは主に、長期借入金が減少した一方で、短期借入金が増加したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2億4,905万円減少し、240億5,228万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定、退職給付に係る調整累計額が減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して7億998万円増加し、63億9,945万円(前連結会計年度比 12.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ4億2,178万円増加し、14億6,898万円となりました。これは主に、法人税等の支払額3億6,688万円等があった一方、税金等調整前当期純利益8億2,056万円や減価償却費7億4,488万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ3億8,130万円増加し、8億2,595万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入1億4,695万円があった一方、無形固定資産の取得による支出4億8,687万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1億7,573万円(前連結会計年度は 10億7,172万円の資金使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出4億3,780万円や配当金の支払額3億9,394万円等があった一方、短期借入金の純増額 10億1,000万円等があったことによるものであります。
③ 生産、受注および販売の状況
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、文具事務用品のみ生産活動を行っております。
(注)1.金額は標準出荷価格で表示しております。
2.当連結会計年度より、経営管理区分を見直し、従来の「電子および生活環境用品」を「電子製品」と「生活
環境用品」に変更いたしました。
前連結会計年度との比較は、変更後の区分に基づいております。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 当社および連結子会社においては、大部分は見込生産であり、特注品のみ受注生産であります。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度より、従来の「インテリアライフスタイル事業」を「ライフスタイル用品事業」に名称変更いたしました。これに伴い、経営管理区分を見直し、従来「文具事務用品事業」に含めていた当社の連結子会社であるウインセス㈱は、「ライフスタイル用品事業」に区分を変更しております。
また、経営管理区分を見直し、従来の「電子および生活環境用品」を「電子製品」と「生活環境用品」に変
更いたしました。
前連結会計年度との比較は、変更後の区分に基づいております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
イ.売上高
「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
ロ.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価につきましては、売上原価率は 62.5%となり、前連結会計年度の売上原価率 63.8%より 1.3ポイントの低下となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、物流コスト削減プロジェクトなどによる販管費の減少により、売上高に対する割合は 36.1%となり、前連結会計年度の 36.8%より 0.7ポイントの低下となりました。
ハ.営業利益
当連結会計年度につきましては、売上総利益率の改善(前連結会計年度比 1.3ポイント増)、販売費及び一般管理費率の改善(前連結会計年度比 0.7ポイント減)により、営業利益5億3,771万円(前連結会計年度は2億4,188万円の損失)となりました。
ニ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度につきましては、特別利益として政策保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益1億308万円、特別損失としてラチュナ事業に係るのれんの減損損失1億1,605万円等があり、親会社株主に帰属する当期純利益4億2,494万円(前連結会計年度は3億1,806万円の損失)となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
ロ.資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金需要は、原材料調達や製品の製造費用、商品仕入費用、販売費及び一般管理費等の運転資金、企業価値向上を目的とした各種設備投資資金、また、事業拡大の一つの手段として実施しているM&Aのための資金等であります。これらは、自己資金、借入金により調達しております。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
(棚卸資産)
「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(固定資産の減損)
当社グループは、原則として継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を考慮し資産のグルーピングを行い、遊休資産については個別に資産のグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、この検討は一定の仮定に基づき見積もった割引前将来キャッシュ・フロー等を基に行っております。対象となる資産または資産グループの帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。
減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定にあたっては、将来キャッシュ・フロー等の見積りやその前提となる仮定を用いており、今後、経営環境等の変化により前提条件や仮定に変動が生じた場合には、固定資産の減損処理に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で計上しております。市場環境の変化等により、課税所得の見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2027年6月期を最終年度とする第11次中期経営計画において、「社会の変化の波をチャンスと捉え新たな成長へ」をテーマに掲げ、既存ビジネスを強化しながら、「サービス事業への展開」「ライフスタイル分野の拡大」「海外事業の強化」の3つの骨太の方針に基づき、売上高520億円、経常利益28億円、経常利益率5.4%、自己資本当期純利益率(ROE)8.0%を目標としております。
初年度である当連結会計年度においては、売上高396億円、経常利益8億円、経常利益率2.1%、自己資本当期純利益率(ROE) 1.8%となりました。
なお、経営者の問題認識、今後の方針については、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)会社の中長期的な経営戦略と対処すべき課題」をご参照ください。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の分配の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、当社および連結子会社ごとの財務諸表を当社の取締役会に報告しており、これを事業セグメントの構成単位としております。また、各セグメントの製品および販売市場の類似性等を考慮したうえでセグメントを集約しており、当社グループは「文具事務用品事業」と「ライフスタイル用品事業」の2つを報告セグメントとしております。
「文具事務用品事業」は、主として、当社、PT.KING JIM INDONESIA、KING JIM (MALAYSIA) SDN.BHD.、錦宮(上海)貿易有限公司、KING JIM (VIETNAM) Co.,Ltd.、錦宮(香港)有限公司およびその子会社である錦宮(深圳)商貿有限公司が展開し、電子製品(テプラ、デジタル文具他)、生活環境用品(防災用品等のオフィス・生活環境用品、ラチュナ商品他)、ステーショナリー(ファイル、スタイル文具他)等の製造・企画・販売を行っております。
「ライフスタイル用品事業」は、主として、㈱ぼん家具、㈱ラドンナ、㈱アスカ商会、ライフオンプロダクツ㈱、ウインセス㈱が展開し、家具、キッチン雑貨、フォトフレーム、アロマ関連商品、時計、アーティフィシャルフラワー、生活家電、雑貨、ルームフレグランス等の企画・販売を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益又は損失は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益および振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年6月21日 至 2024年6月20日)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額 31,646千円、およびセグメント資産の調整額 △674,215千円はセグメント間取引消去に伴う調整等であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年6月21日 至 2025年6月20日)
(注)1.セグメント利益の調整額 23,673千円、およびセグメント資産の調整額 △898,569千円はセグメント間取引消去に伴う調整等であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4.報告セグメントの変更等に関する事項
当連結会計年度より、従来の「インテリアライフスタイル事業」を「ライフスタイル用品事業」に名称変更いたしました。これに伴い、経営管理区分を見直し、従来「文具事務用品事業」に含めていた当社の連結子会社であるウインセス㈱は、「ライフスタイル用品事業」に区分を変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については変更後の名称および区分により作成したものを記載しております。
5.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
(固定資産に係る重要な減損損失)
前連結会計年度(自 2023年6月21日 至 2024年6月20日)
「文具事務用品事業」において、旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)に係るのれんについて、今後の事業計画を見直した結果、当初想定されていた収益を下回る見込みとなったため172,125千円の減損損失を計上いたしました。
当連結会計年度(自 2024年6月21日 至 2025年6月20日)
「文具事務用品事業」において、旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)に係るのれんについて、今後の事業計画を見直した結果、当初想定されていた収益を下回る見込みとなったため116,057千円の減損損失を計上いたしました。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年6月21日 至 2024年6月20日)
1.製品およびサービスごとの情報
製品およびサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
(注)1.国または地域は、地理的近接度により区分しております。
2.日本、ベトナム以外の区分に属する地域の内訳は次のとおりであります。
その他東南アジア・・・インドネシア、マレーシア
その他・・・中国、香港
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年6月21日 至 2025年6月20日)
1.製品およびサービスごとの情報
製品およびサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
(注)1.国または地域は、地理的近接度により区分しております。
2.日本、ベトナム以外の区分に属する地域の内訳は次のとおりであります。
その他東南アジア・・・インドネシア、マレーシア
その他・・・中国、香港
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年6月21日 至 2024年6月20日)
当連結会計年度(自 2024年6月21日 至 2025年6月20日)
【報告セグメントごとののれんの償却額および未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年6月21日 至 2024年6月20日)
当連結会計年度(自 2024年6月21日 至 2025年6月20日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。