2025年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,346名(単体) 8,079名(連結)
  • 平均年齢
    41.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.4年(単体)
  • 平均年収
    7,864,322円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ファニチャー事業

3,839 (1,022)

ビジネスサプライ流通事業

579   (168)

ステーショナリー事業

2,833   (412)

インテリアリテール事業

462   (334)

その他

37    (12)

全社(共通)

329    (56)

合計

8,079 (2,004)

(注)1 従業員数は就業人数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は、年間の平均人員を( )外数で記載している。

2 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門等に所属しているものである。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

2,346

(431)

41.5

15.4

7,864,322

 

セグメントの名称

従業員数(名)

ファニチャー事業

1,487 (308)

ビジネスサプライ流通事業

121   (7)

ステーショナリー事業

394  (48)

インテリアリテール事業

-  (-)

その他

15  (12)

全社(共通)

329  (56)

合計

2,346 (431)

(注)1 従業員数は就業人数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数は、年間の平均人員を( )外数で記載している。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。

 

(3)労働組合の状況

 当社及び一部の国内連結子会社の労働組合は、コクヨ労働組合と称し、印刷情報メディア産業労働組合連合会(略称 印刷労連)に属しております。組合員数は2,843人(2025年12月31日現在)であります。

 なお、労使関係は良好であります。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合

(%)(注1)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)

全従業員

正規雇用従業員

有期雇用従業員

14.5

81.1

76.8

76.4

79.1

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出している。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出している。

3 労働者の男女の賃金差異の主たる要因として、勤続年数及び管理職比率の差異、諸手当の支給の有無などがあげられる。当社では、人材マネジメントポリシーに基づき、性別を問わず社員の成長と活躍を促すためのアクションを実施しており、この取組を推進することで、男女間の賃金差異の縮小につながると考えている。主な取組内容は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)人的資本に関する取組」のとおりである。

 

② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)

全従業員

正規雇用

従業員

有期雇用

従業員

㈱カウネット

15.9

100.0

79.0

78.6

90.2

コクヨマーケティング㈱

6.0

100.0

71.7

73.2

32.2

コクヨサプライロジスティクス㈱

3.0

100.0

48.1

70.4

56.6

㈱コクヨロジテム

8.5

75.0

76.6

81.1

64.6

コクヨアンドパートナーズ㈱

25.0

33.3

59.8

77.2

96.7

㈱アクタス

25.0

50.0

69.0

79.1

76.2

㈱コクヨMVP

10.0

100.0

79.1

88.7

100.8

㈱コクヨ工業滋賀

21.4

100.0

70.0

91.0

60.9

オリジン㈱

0.0

72.4

84.9

88.3

㈱エステイツク

11.1

48.2

63.5

28.5

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出している。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出している。なお、表中の「-」は前事業年度に配偶者が出産した男性労働者がいないことを示している。

3 労働者の男女の賃金差異の主たる要因として、勤続年数及び管理職比率の差異、諸手当の支給の有無などがあげられる。当社グループでは、人材マネジメントポリシーに基づき、性別を問わず社員の成長と活躍を促すためのアクションを実施しており、この取組を推進することで、男女間の賃金差異の縮小につながると考えている。主な取組内容は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)人的資本に関する取組」のとおりである。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般

 当社グループは、2030年に向けた長期ビジョン「CCC2030」において、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域における豊かな生き方の創造を通じ、持続可能な社会の発展に貢献することを目指しています。「自律協働社会」とは、自律した個人が、互いを認めあい協働することで、新しい価値が生まれてくる社会です。多様な個人がそれぞれのやりがいを持ち、同調ではなく親密な関係の中で、互いに創造性を高めあう。そんな社会を実現する事が、数多ある社会課題の解決につながると考えています。この社会像の実現を、人と社会、そして地球環境全体のWell-being(ウェルビーイング)向上に資する重要なソーシャルインパクトと位置づけています。このインパクトを最大化するため、経営上の優先順位の高いマテリアリティ(重点課題)を特定し、事業活動を通じて社会課題の解決と経済価値の創出を両立させ、地球・社会とともに持続的に成長することに努めてまいります。

 

■インパクト定量化に向けたロジックモデル

 

(2)戦略

 当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」に向けて、マテリアリティ(重点課題)を2022年に特定しました。マテリアリティの特定にあたっては、当社グループが「積極的に解決すべき社会課題」と「実現したい社会像と会社像」から個別課題(リスクと機会)を抽出し、事業成長を実現する「経済性」と「社会性」の2軸で重要性評価を行った上で、より上位の課題にカテゴライズ・統合の上最終化しました。2025年には定期的な見直しとして「循環型社会への貢献」に含んでいた「循環型ビジネスモデルの構築」の活動を「サステナブル調達の推進」として切り分けました。また、これら活動の基盤として、国際的な規範に基づき人権を尊重する責任を果たすべく「コクヨグループ人権方針」を2025年11月に制定しました。特定プロセスにおいては、全執行役・執行役員が参画し、また社外有識者からの意見を反映しております。

 各マテリアリティにはそれぞれ推進体制を構築し、長期目標としての2030年目標(施策とKPI)、中期目標としての2027年目標(施策とKPI)を設定しています。また、グループ目標とともに事業別の目標を設定し、事業活動を通じたサステナビリティの実現を図っております。

 

■マテリアリティのリスクと機会

戦略テーマ

重点課題

リスク

機会

社内外のWell-beingの向上

新しい働き方の提案

社内の Well-being の向上は、競争力の源泉であるクリエイティビティ溢れる多様な人材の採用と定着に繋がります。更に、それらの人材が能力を最大限発揮することで、新たな価値の持続的創出と生産性の向上ももたらします。社会の Well-being の向上は、障がいをお持ちの方々をはじめ、あらゆる人々が活躍できる社会を実現するためのモノづくりやサービス提供を通じ収益機会の拡大が期待できるほか、コクヨの姿勢に対する外部評価の向上や共感によるビジネスネットワークの拡大ももたらします。

ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション

森林経営モデルの実現による事業領域拡大

社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革

ビジネスインフラの強化やリスクマネジメント等の森林経営を推進するためのマネジメントシステム改革が、領域拡張に伴うリスクの低減に繋がります。

未充足ニーズを捕捉し、事業ポートフォリオの絶え間ない変革と事業間シナジーの創出を通じて新たな価値を継続的に生みていくことで、経営環境の変化に対応し、持続的に企業価値を高めていくことができます。

WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動

気候危機への対応

気候変動への対応は、エネルギーコストや輸送コストの増大等の短期的な財務リスクだけではなく、将来の環境コスト拡大や物理リスクの抑制・備えにも繋がります。

低排出型の製品やソリューションの提供、ブランドイメージの向上による収益機会の拡大や、外部評価の向上を通じた株価への影響なども期待できます。

循環型社会への貢献

資源の回収・再利用によって資源調達リスクの低減やブランドイメージの毀損リスクを低減できます。

持続可能な製品を求める消費者の支持獲得を通じて機会を拡大できるほか、多くの顧客と資源循環を通じて継続的な関係を構築することで、メンテナンスやアップデート等のサービスでの収益拡大も見込めます。

サステナブル調達の推進

サプライチェーン上の人権・環境リスクへの対応を行うことで、不買運動等のリスクを回避することは事業を持続的に行っていく上で、不可欠な取組となります。そうした取組を顧客に伝えていくことで、リスクへの対応コストを転嫁した適正なコストでの販売も可能になります。

自然共生社会への貢献

生物多様性の理解や原材料にかかるリスク、事業所周辺の環境リスクの把握に努め、自然資本とバランスのとれた事業運営を行うことで、原材料の安定的な調達の実現と事業の持続性が確保できます。

顧客の共感やブランドイメージの維持・強化を通じ、収益の拡大にも繋げていくことができます。

 

 

(3)指標と目標

 指標と目標及び、2025年度の実績と主な取組は以下のとおりです。

 

■マテリアリティの指標と目標・実績

戦略

テーマ

重点課題

2030年

チャレンジ目標

2027年目標

2025年度の実績

(2027年目標に向けた)

2025年度の

主な取組

社内外のWell-beingの向上

新しい働き方の提案

Ⓐ多様な働き方の選択肢の挑戦数:27挑戦

・有給休暇取得率:100%

76.8%

● Well-beingを「働きやすさ」「関係性の質」「働きがい」で構成されるものと捉え、その向上に取り組む

・女性管理職比率:16%

13.8%

ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション

Ⓑインクルーシブデザインを経た新シリーズ上市率:50%以上

・インクルーシブデザインを経た商品上市率:35%

48.8%

● HOWS DESIGNによる商品開発に取り組み、また他の団体との協働活動も行い社会インパクト実現の拡大を目指す

森林経営モデルの実現による事業領域拡大

社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革

Ⓒ社会価値と経済価値を両立している売上高:100%

・未来のヨコク実験数:30個

13個

● 新規事業創出活動の推進

Ⓓ社会課題解決に関わる人材:100%

・現業を社会課題解決へつなげていく社員:100%

91.1%

● ロジックモデルの理解浸透など、現業と社会課題解決のつながりの意識を醸成する

WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動

気候危機への対応

ⒺSBTに準拠した削減目標設定と達成

・Scope1~2:2022年比35%削減

Scope3:

・12.5万tに相当するサプライヤーにSBT目標を設定させる(カテゴリ1の12.5%相当)

・2030年目標達成に向けたアクションプランができている

31.9%排出削減

※2025年実績未確定のため、2024年実績値を記載

 

● 非化石電源への切り替えを海外へ拡大

● サプライチェーンの排出削減のため、サプライヤーとのコミュニケーションを開始

ⒻCO2吸収:6,000t-CO2以上/年の吸収量に貢献する

 

 

戦略

テーマ

重点課題

2030年

チャレンジ目標

2027年目標

2025年度の実績

(2027年目標に向けた)

2025年度の

主な取組

WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動

循環型社会への貢献

Ⓖコクヨグループ(海外含む)が取り扱う循環型商品売上高:80%以上

・循環指針に基づく商品売上比率:40%

11%

● 循環指針の既存商品への適用、海外商品への展開準備

● コクヨの循環施策参加者の拡大

● 施工現場廃棄物にまつわる課題整理と改善施策のトライアル開始

Ⓗ廃棄物(事業所、施工現場、棚卸在庫)のリサイクル率:100%

・事業所廃棄物(デッドストック含む)リサイクル率:97%

95.7%

・産業廃棄物のプラスチックリサイクル率:100%

88.2%

・施工現場混合廃棄物発生率2023年度比:75%減

22.4%減

サステナブル調達の推進

Ⓘコクヨの循環指針に賛同するBランク以上のサプライヤーからの調達先比率100%

・Bランク以上のサプライヤーからの調達先比率:75%以上

65%

● 主要サプライヤー(500社)の評価・改善項目をフィードバック

自然共生社会への貢献

Ⓙ事業活動における自然環境負荷可視化を実現し±0達成

・紙・木材木調達基準をクリアする商品売上比率 :75%

・自然環境負荷の見える化:主要事業における見える化完了

・ステーショナリー事業について

TNFD提言に基づく情報開示を実施

● ステーショナリー事業でのTNFDを開示

● 紙・木材調達基準の推進

Ⓚ森林保全(毎年150ha程度の間伐)

・自然環境保全活動 :3件

●第3の自然環境保全活動を選定

Ⓛヨシ原保全(毎年1.5ha程度のヨシ刈り)

 ※目標Ⓐに対する実績はコクヨ㈱、㈱カウネット、コクヨマーケティング㈱、コクヨサプライロジスティクス㈱、

  ㈱コクヨロジテム、㈱アクタスと、コクヨアンドパートナーズ㈱を対象としています。

 ※目標ⒺⒻⒽに対する実績は2024年度のデータを記載しています。

 ※目標ⒷⒸⒹⒼⒾⒿについては範囲が限定されているため、今後国内外連結子会社に範囲を拡大していきます。

 

(4)ガバナンス

 当社グループでは、サステナビリティ全体の戦略策定や、マテリアリティ(重点課題)の解決及びソーシャルインパクト(社会価値)の創出に向けた議論を行う場として「サステナブル経営会議」を設置しています。本会議は、代表執行役社長を議長とし、サステナビリティ推進を担当する執行役員を事務局長に、全執行役及び全執行役員をメンバーとして構成されています。また、「サステナブル経営会議」の下部組織として、環境部会・調達部会・Well-being部会・森林経営部会を設置し、各分野における専門的な検討を行い、同会議に報告をします。サステナブル経営会議と4つの部会で審議されたサステナビリティに関するリスクと機会、戦略、方針などは、定期的に取締役会へ報告し、承認を得るとともに、監督の対象としています。当社はこのような体制を通じて、サステナビリティ経営を推進し、持続的な価値創造を目指しています。

 

■サステナブル経営体制

 

■会議体の構成員及び役割

会議体

議長

/部会長

構成員

機能/役割又はマテリアリティ

開催

回数

取締役会

社外取締役

上釜健宏

社外取締役

社内取締役

サステナブル経営戦略及び中期計画、年度計画を承認し、目標進捗を監督します。またサステナビリティ関連基本方針、並びに非財務情報開示内容について承認と監督を行います。

● サステナブル経営戦略の承認と監督

● サステナビリティ関連基本方針の承認と監督

● 非財務情報 開示内容の承認

3回※

サステナブル

経営会議

代表執行役社長

黒田英邦

<事務局長>

執行役員

梅田直孝

 

全執行役

全執行役員

サステナビリティに関わるリスクと機会を識別し、マテリアリティの特定や目標設定を含む戦略を立案します。サステナビリティ関連方針や非財務情報の開示内容について審議し、取締役会の承認を経て実行計画へと展開します。

● サステナブル経営戦略の立案と実行

● サステナビリティ関連方針案の作成

● 非財務情報開示内容の審議

● 取締役会への報告と承認付議

8回

環境部会

執行役員

福井正浩

コーポレート部門

 

各事業部門

事業会社メンバー

コクヨグループ全体の環境課題に対応します。マテリアリティ目標達成に向け、部門横断の3つのタスクフォース(気候危機、循環社会、自然共生)を設置します。

● ISO14001の運用

● 気候危機への対応

● 循環型社会への貢献

● 自然共生社会への貢献

3回

調達部会

執行役員

森田耕司

同上

サプライヤーの皆様と「共感共創」理念を共有し、サステナブル調達を推進します。コクヨブランド商品及び流通PBの一次サプライヤーから取組を開始しPDCAを回しながら対象範囲を拡大していきます。

● サプライチェーンマネジメント

● 紙・木材調達基準の運用

12回

Well-being部会

執行役員

越川康成

同上

「新しい働き方の提案」と「ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション」に取り組みます。マテリアリティ目標の達成に向け、部門横断の2つのタスクフォース(社内のWell-being、社会のWell-being)を設置します。

● 社内外のWell-beingの向上

1回

森林経営部会

執行役

内藤俊夫

同上

森林経営モデルに基づく価値創造を、コクヨグループ全体へ浸透させます。社会価値と経済価値の両立に向けて、現業を社会課題解決へつなげていく社員を増やすことと、「未来のヨコク」創出に取り組みます。

● 社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革

2回

※取締役会は全16回実施しており、そのうちのサステナブルテーマについての開催数です

 

(5)リスク管理

 当社グループが事業活動を行う上での様々なリスクを網羅的に把握・評価し、経営への影響を適切にコントロールするため、代表執行役社長の諮問機関としてリスク委員会を設置し、全社的な立場から審議しています。

 サステナビリティに関するリスク・機会に関しては、サステナブル経営会議において管理しています。当社グループにとっての重要なESG課題やリスクと機会に関するテーマをサステナビリティ推進室が、サステナブル経営会議の下部組織である4つの部会や各事業部門のサステナビリティ担当とともに抽出し、「経済性」「社会性」の2軸を主に識別・評価をし同会議にて審議されます。特に、購買調達、人権及び環境への配慮、人材及び労務は事業上の重要リスクとしてとらえており、リスク委員会と連携し適切に解決に努めております。

 

 

(6)人的資本に関する取組

 当社グループは、「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」をパーパスとし、誰もが活き活きと働き、暮らし、つながりあう「自律協働社会」の実現を目指しています。そのために、社会課題に真摯に向き合いながら、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で各事業のナレッジを束ね、ひとつになってシナジーを生み、事業領域を拡大する「森林経営モデル」を推進していきます。

 

 事業領域を拡張する新しい価値の創出には、多様な人材による創造性豊かな「ヨコク」が鍵となります。ヨコクとは、よりよい未来をつくるための意志や挑戦と定義付けています。当社の価値創出の強みは、顧客が抱える様々な課題に誠実に向き合い、その解決のために従業員一人ひとりが意志・ヨコクを持ち、創造的なアプローチをするところに源泉があります。この強みを最大化させるため、従業員一人ひとりがヨコクを発信しやすい風通しの良い風土の醸成や、ヨコクに共感した多様な人材が協働する「結いあう」環境づくりに注力しています。また、一人ひとりに光を当てた育成を行い、従業員のユニークな個性や強みの発揮を最大化するとともに、ヨコクを実現まで後押しするリーダーを育成します。

 

 意志・ヨコクを持つ多様な人材が挑戦しやすい組織文化の構築と、成長の機会を提供し個々人の能力発揮を促していくことを人的資本経営の根幹に据えて、以下の取組を実行しています。

 

■挑戦しやすい組織文化の構築(取組)

 

ヨコクを後押しする風土醸成

 

当社には、社会課題を解決したいという意志や想いを発信することで、共感する仲間が集まり、ヨコクの実現に向けて協働・応援する組織文化があります。このような「結いあう」関係性の質をさらに高めていくために、次のような施策を実施しています。

 

・社内の挑戦を共有する「全社ヨコク朝礼」

・挑戦する人を称えあう社内表彰制度「THE AWARDS」

・自身のヨコクを周囲と共有する「ヨコクワークショップ」

 

また、部門を超えたコミュニケーションの活性化によって、社員同士の自発的な活動が増え、挑戦しやすい風土醸成につながっています。

 

・社員が互いに知や興味を共有する「マナビゼミ」「マナビシェア」

・社員が企画運営する交流イベント「SUMMER FES」「CULTURE SNACK」

 

 

中でも、街の新たな一面(=B面)を発見する文化祭「CULTURE SNACK」はコクヨらしさが全面に表れたパブリックイベントです。品川という街やそこで働く人のB面を感じられるような、物販やワークショップなど多彩なコンテンツを開催し、2日間で2,000名を超える方に来場いただきました。

社内募集による200名の有志社員がイベントの運営や出展に関わり、海外拠点(タイ、インドネシア、中国、インド)の社員も参加しています。運営に関わった社員の約95%が、活動に「コクヨらしさを感じた」と回答し、エンゲージメントサーベイにおいて「コクヨの目指すビジョンへの共感」「挑戦する風土」のスコアが上昇しました。イベントへの主体的な関与を通じて、挑戦や創造を後押しする風土への変化が起こっています。

2026年は本社をグラングリーン大阪に移転します。「CULTURE SNACK」の活動経験を活かし、働き方や働く環境で人と企業を繋ぐ実験的な取組を拡大していきます。

(CULTURE SNACKサイト:https://culture-snack-shinagawa.kokuyo.co.jp/

 

■挑戦しやすい組織文化の構築(指標)

 

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

「挑戦する風土」スコア

66

66

68

71

72

「ミッション・ビジョンへの共感」スコア

73

71

72

74

74

eNPS

-65.8

-62.4

-58.2

スコア:従業員エンゲージメントサーベイ「Wevox」による算出

eNPS:Employee Net Promoter Score 職場の推奨度を示す指標

 

■一人ひとりに光を当てた成長機会

長期ビジョンや戦略の実現に必要な人材の活躍を促すために、2023年に「人材マネジメントポリシー」を策定しました。人材マネジメントポリシーとは、当社が人と向き合う上で大切にすべき考え方をまとめたものです。「人材を社会の財産と捉え、一人ひとりの可能性に伴走しながら、事業成長と社会に貢献できる人材を輩出する」ことを経営陣・社員全員の共通認識として、一人ひとりの価値を引き出し、社員の挑戦を後押しする機会や環境を整えています。

(人材マネジメント:https://www.kokuyo.com/sustainability/society/employee/human-resources/

 

一人ひとりに光を当て活躍できる機会を提供する

 

自ら手をあげ、業務時間の20%程度を活用して他組織の業務に参画できる「20%チャレンジ(社内複業)」には、若手からミドルシニア層まで幅広い社員が参加しています。2020年の第1期スタート以降、累計で500人以上が参画し、所属事業や組織をまたいだテーマに挑戦しています。

 

キャリア形成の重要な施策として、2024年からは人材流動化の取組を開始しました。本人のキャリア志向を尊重した上で、異動はまだ見ぬ自分の可能性を発見し成長するチャンスと捉え、全社視点で部門や国を超えた多様な活躍の機会を提供していきます。

 

 

能力・意欲がある社員の成長スピードを最大化させる

 

2024年に人材育成機関「コクヨアカデミア」を設立しました。コクヨアカデミアでは、会社や個人の成長の源泉となるヨコクを描き、実現に向けたリーダーシップやクリエイティビティを磨くことを促進していきます。社員の成長を後押しする研修として以下のようなプログラムを実施しています。

 

・顧客起点で未充足ニーズを捉えて課題解決を行う「コクヨマーケティング大学」

・未来の事業環境を考察し、コクヨの成長戦略を経営答申する「コクヨマーケティング大学院」

・グローバル人材を育成する「グローバルキャリアワークショップ」

・AIのナレッジを獲得し、AI活用人材になる事を目指す「文系AI塾」

 

若手社員を対象としたキャリア研修「Kokuyo Career Dock」にも注力しています。本研修では若手社員向けの「自己成長プログラム」と、上司向けの「部下育成プログラム」を同時期に進行し、成長やチャレンジについて双方が同じ認識を持つことを目指します。研修には経営層も出席し、若手社員の成長と上司による育成を後押ししています。

 

将来グローバルで活躍する経営リーダーを育成するため、「グローバルチャレンジトレーニー」を新たに導入しました。若手社員を対象に、海外でタフアサインに挑戦するプログラムで、2026年1月から第1期生の派遣を開始します。

 

人事制度では、年齢や経験年数にとらわれず早期にステップアップできる仕組みを運用しています。

 

 

チームで価値を創造するリーダーを育成する

 

当社では育成を上司任せにするのではなく、周囲の役職者や他部門の上司・人事も一体となって育成に向き合っています。

 

人材育成会議では、社員一人ひとりのキャリアや成長機会の提供について役職者が複眼で討議しています。女性リーダー育成やビジネスリーダー育成等のテーマを設定し、仕事のアサインや異動を議論し、本人のキャリアの実現とともに戦略的な人材育成につなげています。

 

また、基幹職全員に360度アセスメントを実施し、自身のリーダーシップの内省と、さらなる強みの発揮を目指したワークショップを実施しています。

 

 

多様で豊かなキャリア形成を支援する

 

育児や介護によるキャリアの中断をボトルネックにしないために、ワークルールの改正や両立支援を行っています。

・フレックス勤務者における中抜け勤務ルールの明確化

・子の看護休暇の対象を小6まで拡大

・介護休暇の取得要件の緩和

・ベビーシッターの利用補助

・子連れ出勤トライアル/社内学童保育の実施

 

あわせて産休育休者の評価運用を見直し、評価に空白期間が生じることを解消しました。継続的に能力の蓄積度の把握とフィードバックを行い、本人の成長につなげています。

 

また、ミドルシニアのキャリア自律として、これまで原則禁止としていた副業を一部解禁しました。社員が自身のキャリアや成長について自律的に考え、実践できる仕組みを整えることで、人材の価値の向上を進めています。

 

 

■一人ひとりに光を当てた成長機会(指標)

 

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

「キャリア機会の提供」スコア

72

71

73

75

76

「自己成長への支援」スコア

71

72

73

75

75

スコア:従業員エンゲージメントサーベイ「Wevox」による算出

 

当社では、多様な人材の活躍を測定する指標として、マテリアリティ目標の1つに「2027年 女性管理職比率16%」を設定しています。一人ひとりの人材の価値を引き出す取組を通じて多様な人材の活躍が進み、女性管理職比率は2021年度7.8%から、2025年度13.8%(注1)に上昇しました。

(注1)

コクヨ㈱、㈱カウネット、コクヨマーケティング㈱、コクヨサプライロジスティクス㈱、㈱コクヨロジテム、コクヨアンドパートナーズ㈱、㈱アクタスを対象としています。

 

■人的資本に関する指標及び目標について

当社グループでは、主要な事業を営む国内子会社にて指標の管理及び関連する具体的な施策を実施しています。人事制度が異なる連結子会社や、M&Aによる連結子会社、海外の連結子会社においては、事業特性や地域特性による独自性があり、共通の制度や施策を行っておりません。連結グループに属するすべての会社を対象とした記載が困難であるため、現在は、指標に関する目標及び実績は、連結グループ内の国内の主要な事業・会社での開示を行っております。今後はグローバル経営の強化を図り、海外を含めた連結グループで指標の管理と開示を行うことを計画しています。

 

(7)気候変動に関する取組

 当社グループは、広いサプライチェーンを持つ製造・小売を営む企業の責務として、世界共通の課題である気候変動への取組を推進しています。グローバルでカーボンニュートラルに向けた取組が強化される中、当社グループとして気候変動のリスクと機会を適切に把握し、対応を進める必要があると考えています。

 当社グループは商品ラインナップが多く、製品や調達先も多岐にわたるため、自社のみで温室効果ガスの排出削減に取り組んでも大きな効果を得ることはできません。そのため、自社の排出削減だけでなく、サプライチェーンのパートナーの皆様と協働し、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでまいります。

 

■SBT認定の取得

 2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、2024年8月に当社グループ(コクヨ及び連結会社)が掲げる温室効果ガス排出削減目標が、下記の目標においてSBTi(Science Based Targetsイニシアチブ)による短期目標の認定を取得しました。

● Scope1,2の温室効果ガス排出量を2022年から2030年までに総量で42%削減する

● Scope3の“購入した製品・サービス”による温室効果ガス排出量を2022年から2030年までに総量で25%削減する

● 2028年までに“購入した製品・サービス”による温室効果ガス排出量の12.5%に相当するサプライヤーにSBT目標を設定させる

 

 今後は、温室効果ガスの排出削減対象をScope3(サプライチェーン上の排出)まで拡大し、サプライヤーの皆様との連携を通じて、社会の脱炭素化へ貢献してまいります。

 

■TCFD提言に賛同

 当社グループでは、2022年5月にTCFD提言(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)に賛同を表明しました。シナリオ分析の手法を用い、気候変動に関連するリスク・機会の特定、財務への影響分析、及びリスク・機会への対応策の検討を行っております。分析の時間軸については、長期ビジョンを踏まえ、2030年における社会やステークホルダーの変化を想定しております。

 

シナリオ

ファニチャー事業

1.5℃

シナリオ

脱炭素に向けた政策は日本国内外において強化され、顧客やサプライヤー、社会一般における脱炭素や廃棄物削減に対する取組が進展します。財務影響として、リスクの面ではCO2排出コスト増、設備投資等によるコスト増、原材料コストの増加、顧客ニーズの変化による売上高の減少といった影響が想定される一方で、顧客のニーズや行動の変化に対応した新製品・サービスの開発や、低排出型の事業開発によるドメイン拡張の機会も生じます。かかる状況下、新製品・サービスや新事業開発といった機会を活用する取組も実施していくことで、顧客や社会の変化に対応した価値創造を実現していきます。

4℃

シナリオ

世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、木材調達価格の高騰や、災害等による製造活動・輸送への影響への懸念があり、財務影響としては調達価格の大幅の高騰、木製家具製品の価格上昇に伴う需要の減退、物理的リスクの顕在化による機会損失、事業停止、対応コストの発生が想定されます。かかる状況下、自社のレジリエンス向上に取り組むほか、顧客オフィスにおける災害対策や、働き方の変化等、市場のトレンド変化を機会と捉え、新たなソリューションの展開を行うことで価値創造を実現していきます。

 

 

シナリオ

ビジネスサプライ流通事業

1.5℃

シナリオ

脱炭素社会への移行が進んでいく中で、顧客や輸送業者、社会一般においても脱炭素や廃棄物削減に対する取組が進展します。財務影響として、リスクの面では炭素税によるコスト増、輸送コストの増加、顧客ニーズの変化による売上高の減少といった影響が想定される一方で、顧客のニーズの変化に対応した製品ラインナップの変更等により売上高を増加させる機会も生じます。かかる状況下、商品ラインナップ変更やデジタル施策の拡大など、機会を活用するための活動を行っていくことで気候変動に対するレジリエンスの向上、及び顧客や社会の変化に対応した価値創造を実現します。

4℃

シナリオ

世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、製品調達価格の高騰や、物理的リスクの顕在化により、輸送を始めとするサプライチェーンの途絶が起こり、ビジネスモデル上重大な問題が発生する可能性があり、財務影響としては調達価格の上昇、輸送コストの上昇、物理的リスクによる機会損失、対策コストの発生等が想定されます。かかる状況下、製品調達の見直しや、デジタル施策の拡大などにより、事業のレジリエンスを高めていきます。

 

 

 

シナリオ

ステーショナリー事業

1.5℃

シナリオ

日本・海外ともに脱炭素社会への移行が進む中で、文具をはじめとする消耗品の消費に関する考え方や、働き方・学び方の変化が生じ、消費行動や市場が変化することが想定され、財務影響としてリスクの面ではCO2排出コスト増、原材料コスト増加、追加的な投資の発生、及びデジタル化の進展による文具市場の縮小等が想定される一方、新たなトレンドに応じた価値提案や商品・サービス展開を日本国内・海外市場に対して行うことで、価値創造機会を実現していきます。

4℃

シナリオ

世界的な消費活動の拡大によるコスト圧力や、気候変動からの物理的なインパクトが懸念され、財務影響としてリスクの面では資源・エネルギー価格の高騰、物理的リスクの顕在化による機会損失、対策コストの発生が想定される一方、海外市場においては文具へのニーズが拡大することが想定され、レジリエンスを高める取組を促進し、グローバルなサプライチェーンの実現、市場展開を進めることで機会を捉えていきます。

 

シナリオ

インテリアリテール事業

1.5℃

シナリオ

脱炭素社会への移行が進んでいく中で、生産から廃棄までの家具のライフサイクルを通じてのCO2排出削減、環境配慮の実現が求められると想定され、財務影響としては、CO2排出コスト増、原材料コスト増加、追加的な投資の発生、及び環境への配慮からの家具購入頻度の低下、レンタル・サブスクとの競合などが想定される一方、環境の変化を機会と捉え、カーボンフットプリント表示への対応や、修理のような家具の廃棄を減らすサービスの展開等、環境への配慮とビジネスの両立できる取組を推進していきます。

4℃

シナリオ

世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、木製品をはじめとする製品調達価格へのリスクや、災害等によるサプライチェーンや店舗活動への影響への懸念があり、財務影響としては調達価格の大幅な高騰、木製家具製品の価格上昇に伴う需要の減退、物理的リスクの顕在化による機会損失、対応コストの発生が想定されますが、製品調達の見直しやECサービスの展開等により、レジリエンスを高め、安定的な価値提供を行っていきます。

 

(8)持続可能なサプライチェーンの構築

 当社グループの事業は、紙製品及び木材等の天然資源に依存しており、生態系及び生物多様性の保全・強化、並びにサプライチェーンに関わる全てのステークホルダーの安全確保及び人権尊重が、事業の持続可能性に直結するものと認識しております。当社グループは、社会的責任を遂行し、持続的な社会の発展に貢献するため、取引先との相互理解及び信頼関係の構築を通じて、共創的なパートナーシップの確立に努めてまいります。

 

 「コクヨグループサステナブル調達方針」及び「コクヨグループサステナブル調達基準」に基づいて、以下の取組を進めております。

 ■主な取組内容

・取引先への「コクヨグループサステナブル調達方針」及び「コクヨグループサステナブル調達基準」の周知・賛同のための同意書の取得(同意書の取得対象社数:1,058社、2025年12月末現在の取得社数:1,049社、取得率99.1%)

 ・サプライヤーへサステナブルな取組状況を確認するためのアンケートの実施(アンケートの実施対象社数:553社、回答社数:500社、回答率:90.4%)

 ・アンケート結果によりサプライヤーをA~Dの4段階でランク付け、Bランク以上のサプライヤーからの調達比率目標を設定(2027年:75%以上)

 ・2024年4月に定めた「コクヨグループ紙・木材調達基準」に関する基準をクリアする商品売上比率目標を設定(2027年:75%以上)

 

(9)自然共生社会への貢献

当社グループの主要製品のノートや家具をはじめとし、多くの森林資源を活用し製造・小売り営む企業の責務として、これまでも生物多様性に配慮し、有害化学物質の削減を推進してきました。今後は自社の自然環境負荷を把握した上でリスクと機会を適切に把握し、自然資本と事業活動のバランスをとり、健全な地球を守る為、その改善計画を推進していきます。

 

■TNFDに基づく情報開示

当社グループではステーショナリー事業(ノート等事務用品の製造・仕入・販売)を対象範囲とし、TNFD提言(Taskforeced on Nature-lelated Finance Disclosure)に基づく開示を実施しました。LEAPアプローチを活用し、バリューチェーン全体で自然への依存・影響を調査し、ダブルマテリアリティの観点でリスクと機会を特定しています。シナリオ分析では、この考え方に則り、依存影響関係の評価並びに要注意地域の調査の結果に基づき、特に重要と考えられる拠点及び地域別に、リスクや機会がどのような形で顕在化するのかを整理し、当社グループにおいて想定される財務影響と、発生可能性についての考察を行っています。以上の考え方に基づく評価の結果、以下の表に示すようなリスクと機会が、当社グループのステーショナリー事業における重要課題になると整理しています。

※LEAPアプローチは、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する、企業が自然資本への依存や影響、リスク・機会を分析・評価するためのフレームワークです。Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つの手順で、生物多様性に関するリスク管理と情報開示を統合的に進めます。

 

 

■リスクと機会の評価結果

カテゴリ

項目

インパクト

リスク

機会

関連する地域/拠点

重要度

主な対応方針

移行リスク

法令規制

汚染規制

適切な取水・排水管理による地域の水質改善及び水ストレス低減への貢献

取水・排水及び、含まれる汚染物質への排出規制による対応コストの発生

自社拠点

▶ 早期規制情報のキャッチアップ

▶ 資源利用効率化のための設備更新

環境規制

製品のライフサイクルにおける環境負荷の測定と低減に向けた対応のための追加リソースの発生

環境配慮型製品に関する各地域における定義や規制への早期対応による、新たな収益機会の獲得

自社拠点サプライヤー

▶ 製品のライフサイクルアセスメントの実施

▶ 適切な情報開示とエンゲージメントの実施

市場

環境配慮ニーズ対応

・需要過多や価格競争による不適切な商業用森林開発による固有の生態系の破壊

 

・認証森林へのサポートによる持続可能な森林経営への貢献

認証森林木材のニーズ拡大による仕入れコストの増加

認証森林由来の調達サプライチェーンの強化による、環境対応ニーズへの対応能力向上と収益増加

サプライヤー

資源調達地域

▶ トレーサビリティの確保と向上

▶ サプライヤーエンゲージメントの強化

評判

レピュテーション

資源調達地域における社会課題及び環境課題への配慮の不行き届きによる、取引先様をはじめとしたステークホルダーからの評判低下と、収益機会の減少

資源調達地域

▶ トレーサビリティの確保と向上

▶ サステナビリティデューデリジェンスプロセスの強化

 

 

カテ

ゴリ

項目

インパクト

リスク

機会

関連する

地域/拠点

重要度

主な対応方針

移行リスク

評判

地域環境の保全対応

拠点の周辺地域の環境保全活動の推進による、地域の生物多様性の復興

工場拠点における不適切な取水、排水、廃棄物処理による地域の評判低下と、エンゲージメントコストの上昇

自社拠点

▶ 環境データ管理の維持向上

▶ 地域自治体やサプライチェーン下流のパートナーとのエンゲージメント強化

物理リスク

急性

自社拠点の被災

自然災害による直接的な被害の規模拡大及び頻度増加による損失の増加、営業停止による収益機会損失

自社拠点

▶ BCP対策の多様化

▶ 防災設備の充実化

サプライチェーンの被災

トレーサビリティの確認を怠った場合の、不適切な土地開発を助長することによる、洪水、山火事、土砂崩れリスク等の拡大

サプライチェーンの被災による供給停止、木材資源の価格高騰による支出増加

サプライヤー

資源調達地域

▶ サプライチェーンの分散化

▶ 気候変動対策(温室効果ガス排出量の削減)

慢性

資源生産力の減少

過剰な資源利用による気象パターンの変化や生態系の劣化

山火事や、気象パターンや流域水量の変化による水及び森林資源の枯渇と、価格高騰による支出増加

資源調達地域

▶ トレーサビリティの確保と向上

▶ サプライチェーンエンゲージメントの強化

▶ 認証森林木材の積極的利活用