2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    127名(単体) 3,226名(連結)
  • 平均年齢
    44.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    7.8年(単体)
  • 平均年収
    7,359,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -1.7%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

① 人材戦略

ア ガバナンス

 当社グループでは、経営戦略と連動した人的資本経営を推進するため、サステナビリティ経営体制をガバナンスの中心に位置づけております。人的資本に関するマテリアリティの進捗及びKPIの達成状況については、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会が統括・管理を担っております。同委員会では、各事業の特性に応じた課題抽出やグループ横断で取り組むべき事項の特定、それらの施策の有効性について評価を行い、その活動状況を定期的に取締役会へ報告し中長期的な視点での議論を重ねております。取締役会は、これらの報告を踏まえ、人的資本経営の推進に向けた執行状況を適切に監督するとともに、経営戦略と人材戦略との連動性を高めるための体制整備に努めております。

 

イ 戦略

 当社グループでは、人材を単なる「コスト」ではなく、持続的な企業価値向上の源泉である「資本」と位置付けております。ファッション事業、エンターテイメント事業及びアニヴェルセル・ブライダル事業の異なるコア3事業を運営しており、お客様の人生を彩り、「人々の喜びを創造する」というグループコンセプトを掲げる当社グループにとって最大の競争優位性は、従業員一人ひとりが提供する付加価値の高いホスピタリティであると認識しております。また、多様な人材がグループの枠を超えて活躍し、持続的に成長できる環境への投資を最優先の経営課題として捉え、各事業の市場環境と経営課題に合わせ、求められる人材像を明確にし、コア3事業でそれぞれ異なる強みを持つ人材の育成と登用を推進しております。

 

(a) 各事業における経営課題、経営戦略及び人材戦略

 当社グループでは、持続的な企業価値向上に向けて、各事業の特性に最適な経営戦略を展開しており、その実行を担う人材の「進化と育成」を不可欠な要素として位置付けております。各事業における経営課題、経営戦略、及びこれらと密接に連動した人材戦略は次のとおりです。

 ファッション事業における経営課題を「ビジネススタイル及びお客様ニーズの多様化に対応した、商品構成や店舗立地等の業態再構築」と定義し、これに対する経営戦略として「現行の事業モデルからの転換・刷新」を推進しております。この経営戦略の確実な実行と達成に向けて、その原動力となる人材戦略については、「従来のスーツ販売員から、ライフスタイル提案型の専門人材及びパーソナルスタイリストへの進化・育成」を最重要方針として掲げ、人材への投資と教育体制の拡充を進めております。

 エンターテイメント事業における経営課題を「お客様層の拡大に向けた各業態の進化と、DX進行による効率化の推進」と定義し、これに対する経営戦略として「店舗モデルの進化と客層拡大」を推進しております。この経営戦略の確実な実行と達成に向けて、その原動力となる人材戦略については、「24時間365日、快適で安全な店舗空間を維持する高効率マルチマネジメント人材への進化・育成」を最重要方針として掲げ、効率的な店舗運営体制の構築と、それを支える教育投資を進めております。

 アニヴェルセル・ブライダル事業における経営課題を「ウェディングを軸に、既存の店舗アセットを活用した事業領域の拡大」と定義し、これに対する経営戦略として、「実店舗運営に加えてブランドビジネスへの派生」を推進しております。この経営戦略の確実な実行と達成に向けて、その原動力となる人材戦略については、「従来のウェディングプランナーから、BtoB及びBtoC領域を網羅する総合ライフイベントプロデューサーへの進化・育成」を最重要方針として掲げ、多様なイベント・ビジネスを牽引できる人材の育成と組織体制の変革を進めております。

 

(b) 各事業における求める人材像

 各事業における経営戦略の推進及び人材戦略を着実に具現化するためには、その土台となる共通の価値観やマインドセットが不可欠だと認識しております。事業ごとに異なるビジネスモデルやお客様の特性に基づき、各社が定義する求める人材像は次のとおりです。

 ファッション事業を運営する株式会社AOKIの求める人材像は、経営理念に共感し、自分自身を認め大切にし誰かのために本気で行動でき、かつ、やりきるプライドを持ち周りを巻き込み一緒に前進できる人材としております。

 エンターテイメント事業を運営する株式会社快活フロンティアの求める人材像は、チャレンジ精神にあふれ、感受性が豊かであり、かつ、自分自身の揺るがない信念を持っている人材としております。

 アニヴェルセル・ブライダル事業を運営するアニヴェルセル株式会社が求める人材像は、自らビジネスのアイデアを考え仲間と一緒にカタチにすることができ、相手と向き合い誠実に本音で話すことができる人材としております。

 

 

(c) 採用方針

 当社グループは、3つの主要事業からなる事業ポートフォリオを有しており、各事業における専門性を最大化するため、それぞれの特性に準拠した採用戦略を展開しております。各事業の戦略に応じて、性別・学歴等を問わず、一人ひとりの適正や意欲・能力を重視し、中長期的なビジネスの成長を支える人材を採用しております。

 ファッション事業を運営する株式会社AOKIの採用方針は、性別や学歴等を問わず、互いを尊重し合う「イコールパートナー」として共に成長できること、そして真摯にお客様に寄り添う姿勢で最適な価値を提供できる人材としております。

 エンターテイメント事業を運営する株式会社快活フロンティアの採用方針は、「Chance(好機)」「Challenge(挑戦)」「Change(変革)」をキーワードに、変化を楽しみながら未知の領域に挑戦できること、更にはお客様への「おもてなし」の精神を深く重んじることができる人材としております。

 アニヴェルセル・ブライダル事業を運営するアニヴェルセル株式会社の採用方針は、「人生の記念日」に寄り添う記念日事業の無限の可能性を信じ、自ら積極的にアイデアを出しながら、新たな事業を周囲とともに実現していくことができる熱意を持った人材としております。

 

(d) 教育方針

 当社グループでは、各事業が目指す経営戦略の実現及び求める人材像の具現化に向け、それぞれの事業特性や職能に最適化した独自の教育・研修体系を構築しております。一人ひとりの意欲に応える自律的な成長支援と、役割に応じた段階的な能力開発を軸に展開する、各事業の教育方針及び具体的な取り組みは次のとおりです。

 ファッション事業では、独自の学習マニュアルを活用し、お客様の魅力を引き出す「スタイリスト」としての専門知識や提案力を基礎から体系的に習得する体制を構築しております。実務においては、接客スキルや商品知識のレベルに応じた社内ライセンス(シルバー又はゴールドライセンス)の取得を推進し、着実なステップアップを支援しております。加えて、階層別の育成プログラムとして、新入社員に対しては年4回の集合研修を実施し、店舗実践の振り返りと新たな知識の習得を図っております。さらに、新任ストアマネジャー(店長)やストアサブマネジャー(副店長)学習会など、昇進や役割の変化に合わせた専門的な研修を開催することで、各段階に応じたマネジメント能力の継続的な向上を可能とする環境を整えております。

 エンターテイメント事業では、自ら考え自ら動く主体性を持った人材の育成を目指し、個々のレベルに合わせた能力開発プログラムを実施するとともに、セルフラーニング制度を通じて自律的な自己学習をサポートする体制を構築しております。これに加え、役割に応じた段階的な教育プログラムとして、それぞれの職務・職責を体系的に学び、現場で成果を出すために必要なスキルをワークショップ形式で習得する階層別研修を実施しております。さらに、次期経営幹部や部門責任者の育成を目的として、チェーンストア理論をはじめ経営に必要な高度な知識を外部セミナー等を通じて幅広く学ぶ機会を提供するなど、将来の事業の成長を牽引する次世代リーダーの育成にも注力しております。

 アニヴェルセル・ブライダル事業では、複数の職種を対象とした等級ごとの横断的な教育プログラムを実施し、それぞれの役割に応じた階層別学習の機会を提供しております。あわせて、各職種における高度な専門知識や専門スキルの習得を目的とした職種別教育を展開し、プロフェッショナルとしての人材育成を図っております。さらに、日々のスキル向上を目的として、各職種の実務に即した社内コンテストを定期的に開催し、互いに切磋琢磨する機会を提供するほか、ダイバーシティの浸透に向けて、LGBTQをはじめとするお客様の多様性に応じた知識や接客スキルの向上を図る教育機会を設けるなど、時代の変化に寄り添った高品質なホスピタリティを提供できる人材の育成に努めております。

 

 

(e) グループ横断型のキャリア形成

 当社グループでは、ファッション事業とエンターテイメント事業の異なる事業特性を相互に補完し合う、グループ横断的な人材交流を推進しております。ファッション事業は2月後半から3月にかけてのフレッシャーズ商戦の売上指数が高くなる傾向にあり、エンターテイメント事業の快活CLUBは7月から8月の夏季期間の売上指数が高くなる傾向にあります。この両事業の繁忙期の差を相互で補う仕組みとして「繁忙期応援制度」があり、事業会社の枠を超えた人員の相互応援を実施しております。この制度は単なる労働力の補填ではなく、互いの強みを現場で学び合う「実践的な越境学習」として機能しており、外部人員コストを抑制しながら、従業員のマルチタスク化とグループの総合力底上げを実現しております。なお、当制度はAOKIホールディングス人事部が窓口となり、必要な人員数・エリア・期間を調整しており、当事業年度は社員の自発的な応募により、ファッション事業へは247名、エンターテイメント事業へは17名が参加いたしました。また、従業員のキャリアの自律を支える仕組みとして、グループ会社を飛び出すことなく、グループ内で全く新しい業種へのキャリアに挑戦できる環境を整備しており、長期間にわたりモチベーションを高く保ちながら、多様な経験を積める枠組みを提供しております。

 

ウ リスク管理

 当社グループでは、持続的な成長を支える「人材の確保及び育成」を経営上の重要なリスク及び機会の一つとして認識しております。人的資本に関する個別案件のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (5)人財の確保及び育成について」に記載のとおり、労働力不足による採用難や専門人材の育成停滞などの要因を特定し、その対応策として「エ 指標及び目標」を掲げており、その取り組み内容及び進捗は基本的には年2回開催されるサステナビリティ委員会で議論・管理されており、取締役会に報告しております。現在、これらのリスク及び機会をより安定的かつ継続的に管理するため、全社的なリスク管理体制との更なる連携強化を図っております。今後は、各事業の特性や事業環境の変化に応じたリスクの再評価や、施策の有効性をモニタリングするプロセスの高度化に向けた体制整備を進めてまいります。

 

エ 指標及び目標

 当社グループでは、サステナビリティビジョンの達成に向けて6つの重要課題を掲げており、人財に関する重要課題として「一人ひとりに働きやすさ・やりがいを」をテーマに、目標数値を策定し各種取り組みを進めております。考え方と活動方針、指標と目標、目標達成に向けた取り組み内容は次のとおりです。

 

(考え方と活動方針)

 私たちはAOKIグループらしい商品・サービスを創造していくために、従業員がやりがいを持って輝ける環境が大切だと考えています。そのために一人ひとりの異なる個性に注目し、志向や能力に応じたキャリア形成を支援すると同時に、人財の多様性を最大限に活かす風通しの良い組織文化の醸成に努めてまいります。

指標

意義・目的

実績

(2022年度)

実績

(2023年度)

実績

(2024年度)

実績

(2025年度)

目標

(2030年度)

2025年度の主な取り組み

女性管理職比率

女性顧客視点の強化と、多様な価値観の経営への反映

4.0%

4.9%

5.8%

7.1%

20%

以上

・部門長から役員向けD&I合同研修の実施

・男性育休取得推進

正社員一人当たり教育訓練費

顧客への提案力・満足度向上による業績向上

37,000円

63,000円

93,000円

104,000円

80,000円

以上

・DEI学習会等、時代に合わせた新設学習会の実施

・ロールプレイング大会やコンクールなど、従業員のモチベーション向上につながる企画の拡大

従業員エンゲージメントスコア

働きがいがもたらす全社的な生産性の改善

(注)

55%

59%

62%

65%

以上

・エンゲージメントサーベイの実施・分析・報告

・AOKIグループ全体の求める人材像の明文化

ストレスチェックによる高ストレス率

組織として心理的安全性の向上

9.0%

8.2%

9.1%

8.4%

6.0%

未満

・リフレッシュ休暇制度の導入、過重労働の抑制

・メンタルヘルス学習会の実施

 

(注)新たなエンゲージメントシステム導入によりKPIを変更したため、記載しておりません。

 

 

② 従業員給与等の決定方針

 当社グループは、持続的な企業価値向上を牽引するのは「人材」であるとの認識のもと、多様な事業ポートフォリオを支える従業員一人ひとりが主役となり、会社とともに成長し合える環境づくりを推進しております。

 多角化経営における各事業の特性に応じた運用の独自性を尊重しつつ、グループ共通の考え方として、「安心して長く働ける生活基盤の確保(安心)」と「役割や成長、成果への適切なインセンティブ(挑戦)」の双方を両立させる給与体系を構築しております。

 

ア 給与体系の設計思想

 当社グループの給与体系は、単なる労働への対価ではなく、会社とともに成長し合う「イコールパートナー」として従業員の成長を支援し、その成果に報いる「育成型」の設計思想を根底としております。

 また、当社グループが重視しより高く評価する人材は、自らの役割・責任を明確に認識し、個人の業績目標の達成のみならず、定性的なスキル向上や部下育成、組織貢献において主体的に行動し、生産性向上に寄与する人材です。

 

イ 給与水準の考え方

 優秀な人材の確保と定着、そして従業員が働きがいを実感できる環境を維持するため、各事業が属する業界において、高い競争力を持つ給与水準の維持・獲得を目指しております。

 給与・賞与の構成と決定方針における基本給の考え方は、従業員が安心して長く、持続的に挑戦できるよう生活基盤の安定を担保する基本給を土台としつつ、現在の能力、事業環境や組織変化に応じた職務・役割の役職手当を切り離すことで、柔軟かつ実効性の高い報酬設計としております。

 また、賞与の考え方は、各事業の業績をベースとした利益還元を基本としつつ、従業員が所属する部門の業績及び個人の目標達成度・成果指標を適正に反映させる仕組みとしております。これにより、個人の努力が組織の成長に繋がり、それが再び個人に還元される好循環を生み出すことができる仕組みとしております。

 

ウ 給与の決定プロセス

 当社グループでは、評価・処遇の決定において、納得感と透明性を重視しており、評価者の主観を排除した対話型のプロセスにより運用しております。

 

(a) 目標設定と振り返り

 期初に上司と従業員が役割に応じた個別目標を設定・合意し、期中・期末の面談を通じて成果だけでなくプロセスの振り返りを行い個人別の評価を行います。

(b) 多面的な評価による公平性の担保

 部門単一の主観的な評価を防ぐため、他部門の評価者が参加する評価者会議ですり合わせを行い、全社的な基準に照らし合わせた客観かつ公平な評価決定を行います。

(c) 成長支援フィードバック

 決定した評価結果については、その理由及び課題と期待を客観性をもって個々人にフィードバックします。課題と期待をフィードバックすることで、従業員の自己研鑽を促し、次の成長への高いモチベーションへと繋げております。

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ファッション事業

1,936

(1,813)

エンターテイメント事業

672

(3,913)

アニヴェルセル・ブライダル事業

491

(200)

全社(共通)

127

(58)

合計

3,226

(5,984)

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数を表示しております。

2.従業員数欄の(外書)は、契約社員、パート・アルバイト社員(1日8時間換算)の年間平均雇用人員です。

3.不動産賃貸事業の従業員数は、全社(共通)に含めて記載しております。

4.全社(共通)は、提出会社の管理部門等の従業員です。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

127

44.8

7.8

7,359

△1.7

(58)

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数を表示しております。

2.従業員数欄の(外書)は、契約社員、パート・アルバイト社員(1日8時間換算)の年間平均雇用人員です。

3.従業員数が20名減少した主な要因は、退職による減少及び事業会社への異動によるものです。

4.従業員は、全社(共通)のセグメントであり、管理部門等に所属しております。

5.平均年間給与は、賞与及び基準外給与を含んでおります。

6.平均年間給与が減少となった要因は、主に業績連動賞与によるものです。

 

③ 最大人員会社の状況

当事業年度における従業員が最も多い会社

株式会社AOKI

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

1,936

(1,813)

40.6

15.0

5,445

△6.1

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数を表示しております。

2.従業員数欄の(外書)は、契約社員、パート・アルバイト社員(1日8時間換算)の年間平均雇用人員です。

3.従業員は、ファッション事業のセグメントです。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外給与を含んでおります。

5.平均年間給与が減少となった要因は、主に業績連動賞与によるものです。

 

④ 労働組合の状況

当社グループにおいて、当社、株式会社AOKI及び株式会社快活フロンティアの労働組合はAOKIグループユニオンであり、UAゼンセン流通部門専門店部会に加盟しております。また、アニヴェルセル株式会社及び株式会社ランシステムは、労働組合は結成されておりません。

なお、労使関係についてはそれぞれ円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。

 

 

⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

ア 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合

(%)(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

21.1

100.0

64.1

70.0

49.2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

イ 連結子会社

当事業年度

補足説明

 

管理職に占める女性労働者の割合

(%)(注1)

男性労働者の育児休業取得率
(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

 

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱AOKI

7.6

83.3

(注2)

44.5

67.8

88.0

㈱快活フロンティア

2.0

63.6

100.0

(注2)

86.9

71.7

100.3

アニヴェルセル㈱

8.2

66.7

(注2)

67.8

67.4

90.9

㈱ランシステム

2.9

62.2

76.2

89.1

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

当社グループは、1958年の創業以来、「社会性の追求」、「公益性の追求」、「公共性の追求」という3つの経営理念の実践を通じて経営課題に取り組んでいます。これからもAOKIグループの経営理念を基本とし、以下の7つのサステナビリティ方針を策定し、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目指します。

1.お客様満足、社会課題解決に資する商品・サービスの提供により、社会価値を創造します。

2.多様性を尊重し、企業活動に関わるすべての人々に、安心して活躍できる場を提供します。

3.ステークホルダーとの良好な関係を基本に、持続的な成長を目指し、その成果を社会に還元します。

4.法令を遵守し、規範に基づいた公正な取引により、お客様、お取引先様との良好な関係を維持します。

5.地域における学校・大学との連携や、次世代の人財育成などを通じ、地域社会の発展に寄与します。

6.商品・サービスを通じた再資源化、廃棄ロス低減の取り組みにより、環境負荷の最小化、地域環境の維持に貢献します。

7.企業情報の適時・適切な開示と対話を通じて、株主・投資家の皆様の信頼に応えます。

当社グループは、SDGsをはじめとした国内外のイニシアティブやステークホルダーの皆様からのご期待、当社グループとしてのありたい姿などを踏まえ、下記の6つの重要課題(マテリアリティ)とKPI・目標数値を策定し、達成に向けて取り組んでおります。今後も、これらに基づいて事業活動を通じた取り組みを更に推進し、当社グループの中長期的価値を向上させるとともに、社会全体の持続的成長に貢献してまいります。

マテリアリティ

KPI

2030年度の目標

業態開発・

イノベーション

商品・サービスを通じた新たな価値の提供を

環境配慮型商品の

開発・発売件数

累計 50件

人 財

一人ひとりに働きやすさ・やりがいを

女性管理職比率

20%以上

(課長職相当以上)

正社員一人当たり

教育訓練費

80千円以上

従業員エンゲージ

メントスコア

65%以上

ストレスチェック結果

高ストレス率

6.0%未満

環 境

地球環境に優しさを

グループGHG排出量(Scope1+2)

2022年度比 42%削減

地域社会

地域に活気と発展を

地域貢献活動の実施

継続実施

人 権

責任あるサプライチェーンを

CSR基準書の締結数

100工場以上

ガバナンス

より健全な経営体制を

コンプライアンス

学習会の受講人数

全グループ社員

通報窓口の認知度

100%

 

その他「AOKIグループのサステナビリティ」は当社ホームページ内に記載しておりますのでご参照ください。(https://ir.aoki-hd.co.jp/ja/esg/index.html、以下、「同URL」といいます。

 

 

(1) ガバナンス

当社グループは、以下の体制によりリスク及び機会に対する課題の進捗状況を監視し、推進する体制としております。

サステナビリティ経営体制は以下のとおりです。

 


 

具体的には、代表取締役社長が委員長となり、当社取締役、部門長及びグループ各社社長をメンバーとし、サステナビリティ推進室が事務局として、基本的には年2回(当期においては2025年6月及び11月に開催)のサステナビリティ委員会を開催し、6月及び11月の委員会では2025年3月期及び2026年3月期上期のグループ各社の取り組みやKPIの実績等について報告及び議論が行われました。また、2025年7月に臨時サステナビリティ委員会を開催し、TCFD提言に基づく開示内容やCO2削減に向けたKPIに関する報告及び議論が行われました。その後取締役会へ報告し、取締役会はその対応等についてモニタリングを行っており、必要に応じて指示を行いました。また、サステナビリティ推進室は、各社メンバーとは2か月に一度テーマを決め、その進捗や新たな課題等について確認、対応を行っております。

 

 

(2) 戦略

「AOKIグループのサステナビリティ」として重要な課題を6つ掲げておりますが、特に「環境(気候変動)」及び「人財」が重要であると認識しております。

① 環境(気候変動)については、考え方と活動方針を定め下記の「(4) 指標及び目標」を掲げており、TCFDの枠組みにも賛同し、その対応についてサステナビリティ委員会で議論しております。また、2022年度分よりScope1.2の排出量に加えScope3の排出量を算定し開示しており、さらに2024年度よりCDP(気候変動分野)の質問書にも回答し、2025年度は「B」スコアを取得いたしました。

  気候変動の影響を背景とした温室効果ガス排出に関する規制強化や、再生可能エネルギーへの転換、消費者の消費志向の変化などは、当社グループの事業や財務に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、気候変動の影響を踏まえて事業戦略と組織のレジリエンスを検討するため、TCFD提言に基づきシナリオ分析を実施しました。低炭素経済への移行が進む1.5℃シナリオと、GHG排出削減が十分に進まず気温の上昇が加速する4℃シナリオを想定し、それぞれのシナリオにおける事業環境の変化を分析した上で、気候変動リスクと機会を特定・評価し、対応策の検討を進めております。

現時点で当社グループへの影響が大から中程度と想定されるリスク・機会については以下のとおりです。

 

ア 移行リスク(1.5℃シナリオ)

種別

ドライバー

気候変動がもたらす影響

対象事業

時間軸

影響度

対応策

法規制

政策

炭素税の導入

自社への炭素税課税によりコストが増加する

全事業

中期

・再エネ導入による排出量削減の推進

・オフセット制度やクレジットの活用によるコスト抑制

・中長期のGHG削減目標に基づき計画的な削減の実施(SBT取得に向けて取り組み中)

既存の製品及びサービスへのマンデート(受託事項)及び規制

プラスチック利用や製品リサイクルに関する規制強化や新たな規制が導入された場合、その対応コストが発生する

中期~ 長期

・プラスチック利用量の削減

・廃棄物の発生抑制

・3R運動、ゼロエミッション活動の実施

・資源循環に係る政策動向の注視

市場

顧客行動の変化

消費者が環境に配慮した製品やサービスを優先的に選択するようになり、従来型の製品への需要が減少する

・環境配慮型商品の開発と販売強化

・再生可能素材やリサイクル素材の積極採用

・サステナブル商品の情報発信強化

重衣料など既存商品の需要減と温暖化に対応した商品開発の遅れによる顧客離れが生じる

ファッション

・高温環境に対応した機能性商品の投入

・商品構成比の見直しと在庫適正化

・サステナブル素材の採用による環境対応と機能性向上を同時に実現

原材料コストの上昇

電源構成において再生可能エネルギーの割合の増加に伴い、電力コストが増加する

全事業

・複数電力会社との契約比較による調達コストの抑制

・自社施設への省エネ設備導入による使用量そのものの削減

・非化石証書(化石燃料を使わずに発電された電力が持つ環境価値を証書化したもの)や長期契約を通じた安定的な電力価格の確保

食材調達の不安定化や、食材の原価上昇によりコストが増加する

エンターテイメント

・地産地消及び調達先の分散化

・冷凍、保存技術の活用による安定供給体制の確保

 

 

イ 物理リスク(4℃シナリオ)

種別

ドライバー

気候変動がもたらす影響

対象事業

時間軸

影響度

対応策

急性

サイクロンや洪水などの極端な天候事象の過酷さの増加

自社拠点の事業活動停滞/停止により、売上高が減少する

全事業

短期~長期

・立地条件を考慮した新規出店判断と既存拠点のリスク再評価

・自然災害保険やインフラ投資による被害最小化

慢性

上昇する平均気温

暖冬により冬物製品の需要が減少し、在庫管理コストが増加する

ファッション

・販売期間の柔軟化とリアルタイム需要予測の精緻化

・在庫回転率向上のための販促施策強化

・通年着用可能な商品の開発

夏季の冷房使用量増加に伴い自社の空調コストが増加する

全事業

・高効率空調設備の導入

・EMS(エネルギーの効率化をITで制御する技術)やIoT(あらゆるモノをインターネットに接続する技術)を活用した温度・湿度管理の最適化

・店舗内断熱性の向上と省エネ運用マニュアルの整備

秋冬シーズン短縮に伴う冬物衣料(コート、ダウン、セーターなど)の売上が減少する

ファッション

・秋冬以外の季節商品とのラインナップバランス調整

・多機能商品(防寒×通気性等)の開発

・新しい販売チャネルの開拓

 

 

ウ 機会

種別

ドライバー

気候変動がもたらす影響

対象事業

時間軸

影響度

対応策

資源効率

より効率的な輸送手段の使用(モーダルシフト)

燃料効率の高い輸送手段への移行により、環境負荷を低減するとともに、配送コストが減少する

全事業

中期~長期

・輸送ルートや車両の見直しとモーダルシフト計画策定

・物流会社やIT企業と連携した最適な輸送スケジュールの設計

より効率的な生産及び流通プロセスの使用

省エネ設備を導入することでエネルギー消費が抑えられ、運用コストが減少する

短期~長期

・最先端の省エネ技術の導入

・エネルギー効率のモニタリング

リサイクルの利用

中古品回収を積極的に推進することで、環境に配慮した企業としてのブランドイメージを確立する

ファッション

短期

・店舗におけるリサイクル受付やインセンティブ制度の導入

・回収品の再生による資源循環ビジネスの展開

より効率的な生産及び流通プロセスの使用

デマンドレスポンス導入の結果、エネルギー使用の最適化によりコストが削減する

ファッション/エンターテイメント

短期~長期

・デマンドレスポンスプログラムへの参加によるピーク電力の最適化

・電力モニタリング体制の整備

エネルギー源

より低排出のエネルギー源の使用

低炭素エネルギー源を使用することで、化石エネルギー価格増大の影響を低減する

全事業

中期~長期

・再エネメニューや非化石証書を活用した電力調達の拡大

・PPA(電力購入契約)導入による調達の多様化

新技術の使用

IoTを活用したエネルギー使用量の可視化や最適化技術を用いることで、エネルギー消費を管理し、効率的な運用を実現する

短期~長期

・IoTによるスマートビルディングを活用した、空調・照明制御による店舗のエネルギー最適化

製品及びサービス

低排出商品及びサービスの開発及び/又は拡張

環境配慮型製品の取り扱いを拡大することで売上が増加する

ファッション/ブライダル

中期~長期

・市場動向を反映した環境訴求型商品の拡充

・ESG視点での商品タグ・認証表示の導入

市場

新しい市場へのアクセス

気温上昇により夏季商品の需要が増加する

ファッション

短期~長期

・需要予測の精度向上による在庫最適化

・夏季商品の拡充と温暖地域に応じた商品戦略の展開

 

※脱炭素税導入による影響は、約13~15億円を想定

<シナリオ分析における設定>

・時間軸 短期:1~3年以内、中期:3~10年頃、長期:10~30年頃

・影響度 大:自社事業への収益を大幅に減少させ得る事項、経営を大幅に圧迫する費用となり得る事項及び事業に重大な経済的損失をもたらし、事業の継続が困難になる可能性

中:中程度の経済的損失が発生し、事業運営に影響を及ぼす可能性

小:売上や利益に軽微な影響があるが、事業運営に大きな支障はない

・使用シナリオ:1.5℃シナリオ IEA WEO2023 Net Zero Emissions by 2050 等

        4℃シナリオ IPCC AR6 SSP5-8.5シナリオ 等

その他「TCFD提言に基づく情報開示」は当社ホームページの同URL内に記載しておりますのでご参照ください。

 

② 人財や多様性(一人ひとりに働きやすさ・やりがいを)についても同様に、考え方と活動方針を定め、下記の「(4) 指標と目標」を掲げております。詳細については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)人財戦略に関する基本方針等」をご覧ください。

人材の育成方針は、それぞれが能力に応じてやりがいをもってチャレンジできる舞台を用意し、教育環境を整備して活躍していただくことです。具体的には新卒の方には男女等を問わず新規プロジェクトや新規事業等に積極的に参画、中途採用者の方にはお持ちのスキルを最大限に活かせる職務にチャレンジしていただく適材適所の配置を行っております。

社内環境整備については、本社では階層ごとに必要な能力と学習内容を明確にし、営業部門では各事業会社の教育体系に基づく学習を行い、それぞれライセンス制度により昇格基準を定めております。その内容は学習管理システム内に「教育情報」として確認できる環境を整備しております。また、育休・在宅勤務・有給休暇の取得や残業の削減を推進する方針であり、女性の育休は概ね取得できており、今後は男性の育休取得を推進するとともに、在宅勤務については、在宅手当制度の活用やフレックスタイム制を導入するなど今後も環境整備に努めてまいります。

その他社内環境整備については、「正社員一人当たり教育訓練費」、「従業員エンゲージメントスコア」、「ストレスチェック結果」の各目標を定め実績を開示しております。詳細は当社ホームページの同URL内に「AOKIグループのサステナビリティ」として記載しておりますのでご参照ください。

多様性の確保については、当社グループは、女性、外国人、中途採用者や障がいをお持ちの方等、すべての方々の活躍が企業の成長において重要であると認識しており、それぞれが能力を高めスキルを持ち、社内資格試験の合格を前提に中核人財として活躍していただくこととしております。

 

(3) リスク管理

全社的なリスク管理は、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会及び情報セキュリティ委員会で行っております。

気候変動や人財関連のリスク及び機会については、サステナビリティ委員会が事業への影響度を評価のうえ対応方針を決定し、その進捗をコンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会及び情報セキュリティ委員会と共有しております。サステナビリティ委員会で特定された重要なリスクとその対応については、取締役会に提言され、その承認のもとに事務局であるサステナビリティ推進室が中心となり、対応にあたります。

 

(4) 指標及び目標

当社グループでは、「(2) 戦略」において記載しました環境及び人財に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりです。

指標

目標(2030年)

実績(当連結会計年度)

グループGHG排出量(Scope1+2)

2022年度比42%削減(注1)

3.4%増加(注2)

管理職に占める女性労働者の割合

20%以上

7.1%

従業員エンゲージメントスコア

65%以上

62%

 

(注)1.2025年7月開催の臨時サステナビリティ委員会において、基準年度と削減目標を変更いたしました。

2.当該削減率は、変更した基準年度に対する前連結会計年度の数値であり、当連結会計年度については現在集計中であり、2026年9月中に当社ホームページの同URL内に「TCFD提言に基づく情報開示」として開示する予定です。