2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    3,446名(単体) 6,346名(連結)
  • 平均年齢
    44.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.4年(単体)
  • 平均年収
    6,668,835円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    10.6%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

①人事戦略

当社グループが2030年に目指す姿である「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY~金融をコアとしたグローバルな総合生活サービスグループ~」の実現に向けては、事業戦略と人事戦略を一体的に推進することが重要であると認識しております。

この認識のもと、当社は、「人」と「組織」を「事業」につなぐ人事基盤の強化を進めるとともに、2024年9月に策定した「クレディセゾンの人事ポリシー」を各種人事施策の判断基準として位置付け、人的資本の強化に取り組んでおります。

 

<クレディセゾンの人事ポリシー>

当該人事ポリシーは、経営戦略の実現に向けた人事施策の基本的な考え方を明確化することを目的として策定したものであり、役職や年齢を問わない多様な社員による議論を踏まえ、経営陣の社員に対する考え方及び当社が一貫して重視してきた価値観を反映しております。

 

②経営戦略との連動

当社グループは、中長期的な企業価値向上の実現に向け、経営戦略と人事戦略を一体的に推進しております。事業環境の変化が加速する中、持続的な成長を支える競争力の源泉は人材であるとの認識のもと、事業戦略の方向性に即した人材基盤の強化を重要な経営課題として位置付け、経営戦略の実現に必要な人材の確保・育成・活躍支援に取り組んでおります。

また、当社グループは、社員一人ひとりの挑戦を促し、その成果を適切に評価する人材マネジメントを通じて、組織全体の活力向上と競争力強化を図っております。事業戦略と整合した目標設定、役割の明確化及び評価運用の高度化を進めることで、社員の挑戦意欲と自律的な能力発揮を促進し、高い付加価値を継続的に創出できる組織づくりを推進してまいります。

 

a.競争力のある組織風土の醸成

当社は、将来に向けた競争力の基盤づくりに向けて、成長の源泉となる競争力を醸成するため、「メリハリ」のある報酬制度の整備を進めております。2025年4月には、「賃金」及び「評価」に関する人事ポリシーを重視し、高みに向けて挑戦した行動とその成果が適切に評価されるよう、評価運用の見直しを実施いたしました。さらに、2026年度より、期待を上回る成果及び行動発揮に対する加算額を引き上げる報酬制度改定を実施しております。より高い利益を目指す高い挑戦や活躍、付加価値の高い成果を発揮した社員に対して、これまで以上に報酬という形で還元していく体系へと見直しを行いました。これにより、「すべては自分次第。」という考え方のもと、20代であっても成果次第で年収1,000万円水準を目指すことができるよう、挑戦と成果が正しく報われ、社員一人ひとりが挑戦と成果に応じた処遇を実感できる会社を目指してまいります。

 

b.グループ一体経営による付加価値創出

当社は、グループ戦略の実現に向け、グループ会社間のシナジー創出を支える人材配置を重要な施策の一つと位置付けています。事業ポートフォリオの変革や新たな事業機会の創出にあたっては、各社が有する知見、機能及び顧客基盤を有機的に結びつけることが重要であり、その実現手段の一つとして、グループ・関係会社間における出向や人材交流を推進しています。

出向や人材交流を通じて、各社の事業特性、業務ノウハウ及び組織文化に対する理解を深めることで、グループ横断での連携強化、人材育成及び戦略実行力の向上を図っています。特に、ファイナンス領域や新規事業領域においては、人材交流を通じた経営リソースの共同利活用が、事業活性化と取組の深化につながるものと認識しています。

今後も、事業戦略と連動した人材配置及び人材交流を推進することにより、グループ全体の連携力と競争力の向上を図り、中長期的な企業価値向上を支える組織基盤の強化に取り組んでまいります。

 

2024年3月時点

2025年3月時点

2026年3月時点

出向者数

471名

506名

517名

 

c.CSDX/AX戦略の推進

当社は、CSDX/AX戦略を人材戦略の実効性を高める重要な基盤の一つであると位置付けています。2019年より推進してきたCSDX(Credit Saison Digital Transformation)戦略により、業務のデジタル化・自動化や内製開発体制の拡充を進めるとともに、2025年9月に始動したCSAX(Credit Saison AI Transformation)戦略では、AI活用を前提とした人材育成と業務変革を通じて、全社員がAIを活用しながら高い付加価値を生み出す「全社員AIワーカー化」を推進しています。

また、全社員3,700名(※)へのChatGPT Enterprise導入や、職種・役割に応じたデジタル・AIスキル習得の推進により、社員一人ひとりがAIを実務で活用できる環境整備を進めています。

これにより、生成AIの活用を個人単位にとどめず、チームによる協働と標準化を通じて組織的な能力へと高め、社員の能力開発、生産性向上及び付加価値創出力の強化につなげてまいります。

(※)ChatGPT Enterprise導入時点の対象社員数

 

③給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針

当社の給与その他の給付は、社員区分及び役割に応じて、月例賃金、各種手当及び賞与により構成しております。月例賃金については、一般社員は期待役割に基づく役割給、職務の責任度・困難度等に基づく職務給及び勤務地コース給を基本とし、これに職務特性、勤務態様、役職、出向、海外勤務等に応じた各種手当を加えて構成しております。管理職については、職務の責任度及び困難度等に基づく職務給を基本としております。

 

賞与は年2回支給し、役割給又は職務賞与等を基礎に、人事考課に基づく業績評価及び行動評価、出勤率及び在籍率等を反映して算定しております。評価結果に応じたメリハリある配分を行うとともに、連結事業利益目標の達成状況を反映する仕組みを導入し、個人の成果とグループ業績の双方を報酬に反映しております。

 

また、社員の賃金は、期待役割、担当職務、能力、業績、経験及び社会情勢等を総合的に勘案して決定しております。当社は、成果発揮を重視し高い成果を出した社員に報酬で応える方針のもと、報酬体系の高度化を進めております。

 

さらに、社員が業績や株価をより意識し、自身の資産形成にもつなげられるよう、決算賞与及び持株会制度を導入しております。決算賞与については業績に応じて支給しており、2025年7月には全社員に一律97.8万円を支給いたしました。これにより、理論年収に対して若年層では23%、オペレーション業務等を担う層では30%の年収増加となるなど、従業員のモチベーション向上及び業績達成意欲の醸成に寄与しております。また、持株会制度については、加入率が2026年3月末時点で54.7%となるなど、社員の企業価値及び株価に対する意識や経営参画意識の向上につながっているものと認識しております。

 

2023年度

2024年度

2025年度

決算賞与支給額

35.9万円

43.6万円

97.8万円

持株会加入率

48.5%

53.8%

54.7%

 

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ペイメント事業

2,706

(2,794)

リース事業

223

(29)

ファイナンス事業

496

(138)

不動産関連事業

387

(168)

グローバル事業

1,640

(1)

エンタテインメント事業

185

(189)

全社(共通)

709

(86)

合計

6,346

(3,405)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員及び派遣社員の年間平均雇用人員であります。

 

②提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

3,446

(1,338)

44.4

15.4

6,668,835

10.6

 

セグメントの名称

従業員数(名)

ペイメント事業

2,163

(1,112)

リース事業

223

(29)

ファイナンス事業

330

(111)

グローバル事業

21

(-)

全社(共通)

709

(86)

合計

3,446

(1,338)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員及び派遣社員の年間平均雇用人員であります。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

③労働組合の状況

 組合の活動については特記すべき事項はありません。

 

④管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

a 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1、 (注)3

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

26.1

88.9

71.3

72.1

71.3

2017年の人事制度改定に伴い、パートタイマー全社員の正社員化を行っており、その大多数が女性社員のため、正規労働者における男女賃金差に影響を及ぼしていると考えられます。旧パートタイマー層を除いて算出した場合、男女賃金差は74.0%となるため、引き続き是正に向けた取組を行ってまいります。

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、部長職(アドバイザリー、センター長、室長、部長、部付部長)、課長職(課長)と定義して算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3.うちパート・有期労働者にはアルバイト社員が含まれております。アルバイト社員は男女の賃金の差異を算定する際の労働者の人員数について労働時間を基に換算しております。

 

b 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める女性労働者の割合

 (%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率

 (%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1、(注)3

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

㈱セゾンファンデックス

27.3

75.0

82.0

82.4

87.2

セゾン債権回収㈱

24.0

78.7

66.6

72.1

(注)4

㈱セゾンパーソナルプラス

13.3

0.0

86.5

82.7

100.6

㈱セゾンリアルティ

0.0

78.0

76.2

80.2

(注)4

㈱コンチェルト

1.4

0.0

55.1

49.1

83.3

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3.うちパート・有期労働者にはアルバイト社員が含まれております。アルバイト社員は男女の賃金の差異を算定する際の労働者の人員数について労働時間を基に換算しております。

4.「-」は男性労働者の育児休業取得の対象となる従業員がないことを示しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

ステークホルダーの信頼を得ながら、持続的に成長していくために、クレディセゾングループだからこそできる持続可能な社会発展・課題解決への取組を推進しております。

 

(1)クレディセゾングループのサステナビリティ

[基本的な考え方]

当社グループは、「サービス先端企業」という経営理念のもと、当社独自のノウハウ、経営資源、そして社員一人ひとりの経験を活かし、クレディセゾングループだからこそできる社会の発展・課題解決に向けて、日々の事業を通じて貢献することで、今よりもっと便利で豊かな持続可能な社会をつくってまいります。

 

[ステークホルダーとの価値共創]

社会から必要とされる企業であり続けるためには、ステークホルダーから「何を求められているか」を理解し、サービスや企業活動に反映させていくことが重要だと考えます。ステークホルダーからの意見を常に真摯に受け止め、当社グループの企業価値の向上と持続的成長に結び付けてまいります。

 

 

 

 

① ガバナンス

気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、社員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、2021年8月からは、サステナビリティ戦略に関する活動の方向性を議論し、代表取締役に答申する機関として「サステナビリティ推進委員会」を新たに設置いたしました。2023年10月には、より一層持続可能な経済発展に向けた事業推進・企業活動へ取り組み、それらと当社DNAを融合し真にユニークな日本発グローバル企業を創出するため、サステナビリティ推進委員長をグローバル事業管掌の取締役(兼)専務執行役員に変更しました。また、2024年3月には「サステナビリティ推進部」を新設し、全社を挙げて取組強化を進めています。

 

サステナビリティ活動に関する代表取締役の諮問機関となるサステナビリティ推進委員会は、持続可能な社会の実現に向けて、グループ全体で事業を通じた社会・環境課題解決への取組を強化しております。本委員会は、代表取締役(兼)社長執行役員COOの参画や、社内外、ジェンダー平等、またグローバル視点を持ったメンバーで構成し、多様な意見の交換を図るとともに、傘下に「気候変動戦略推進WG(1)」「DE&I推進WG」「Social Impact推進WG(※2)」の3つのWGを設置し、専門的な議論を深めています。

これらの気候変動リスク・機会の評価・管理を含むグループ全体を通じたサステナビリティ戦略及び取組は、定期的に代表取締役に答申の上、年1回以上取締役会に報告しております。

 

サステナビリティに関する監督責任は取締役会が担っております。取締役会は、サステナビリティ推進委員会から気候移行計画の実行状況を含む重要課題や審議結果について報告を受けるほか、取締役及び執行役員が参画するビジネス戦略委員会におけるサステナビリティ戦略に関する提案や、サステナビリティ情報を含む国内外の機関投資家との対話状況に関する報告等を通じて、サステナビリティに関する目標達成に向けた監督を行っております。

また、取締役の中には、気候変動課題を含むESGに関する知見を有する者を選任しております。

 

2025年度のサステナビリティ推進委員会は、計5回開催し、当社の企業価値向上に資する重要課題を特定し、経営戦略へ組み込むための検討を行いました。社会・環境課題を単なる社会貢献としてではなく、ビジネスモデル、競争優位性、持続的な収益拡大に関わる経営課題として捉え、外部環境、ステークホルダーからの期待、グローバルな規制・投資家要請、金融業界における企業価値創造の事例等を踏まえた議論を実施いたしました。

〔主なテーマ〕

・ガバナンスサーベイ結果報告を通じたステークホルダーの期待及び要請事項の把握

・当社の事業・風土に即したSX、サステナビリティ経営のあり方についての委員会メンバーディスカッション

・グローバル事業におけるESG規制への対応状況把握とサステナビリティ関連情報の統括の検討 など

 

(※1) WG:ワーキンググループ

(※2) Social Impact推進に関する取組(インパクトレポート):https://saison-impact2025.com/jp

 

<サステナビリティ推進体制図>

 

サステナビリティ推進委員会メンバー

委員長

森 航介 取締役(兼)専務執行役員

委員

水野 克己 代表取締役(兼)社長執行役員COO

足利 駿二 取締役(兼)常務執行役員

干場 弓子 社外取締役

安森 一惠 常務執行役員

根岸 正樹 常務執行役員CFO

田畑 隆紀 常務執行役員

若松 夕香 サステナビリティ推進部長

 

[サステナビリティ推進委員会メンバーのポイント]

・委員長は、グローバルな視点から持続可能な経済発展に向けた事業推進・企業活動に取り組むことができる取締役であること

・代表取締役(兼)社長執行役員COOも参画していること

・ブランディング戦略部、グループ戦略部、経営企画部、戦略人事部、サステナビリティ推進部、グローバル事業部等をはじめとする多様な部門を担当するメンバーであること

・ジェンダー平等であること

・客観的・中立的な立場で意見をいただくために、社外取締役も委員会メンバーであること

・専門分野において助言や提言をいただくために第三者機関にも参画いただくこと

 

② リスク管理

リスク管理については、「リスク管理委員会」及びリスク統括部を中心として、リスク発生の予防及び顕在化による当社への影響の極小化に努めている他、リスク統括部による各事業部のモニタリング状況につき監査部が独立した立場で定期的に検証を行う等、体制強化を図っております。そのため、「リスク管理規程」「損失の危険の管理に関する規程」及び「危機管理規程」に基づき、社員に対して定期的な社内教育・訓練を行い、リスク管理体制の維持に努めている他、毎月リスク統括部と監査部が情報連携会を開催し連携を強化しております。また、当社グループ内に内在する諸問題又は重大なリスクを伴う統制事項については、グループ戦略部を中心としてグループ各社の業務執行状況を監督するとともに、グループ各社の主管部門と情報共有を行っております。

 

気候変動リスク、人的資本や人権への対処に関するリスク、グローバルビジネスにおけるESG投資リスクなどサステナビリティを巡るリスクについては、サステナビリティ推進委員会を中心としてリスクの極小化と機会獲得に向けた方針・戦略を策定することに加えて、取組に関するモニタリング管理を行う体制になっております。

サステナビリティ推進委員会の事務局であるサステナビリティ推進部が中心となり、監査部、経営企画部、戦略人事部やリスク統括部と連携しながら定期的に各種リスク・機会の見直しを実施します。

 

(2)気候変動への対応(TCFD提言に基づく情報開示)

世界では、気候変動をはじめとする環境課題が深刻化しております。

日本国内でも異常気象による大規模自然災害が発生し大きな影響をもたらすなど、気候変動は企業にとって看過できない状況となっております。このような中、気候変動問題をサステナビリティ経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。

当社は、事業における環境負荷の軽減に努めるとともに金融商品などを通じて社会全体の環境負荷軽減にも積極的に取り組んでおります。また、赤城自然園の運営を通じて環境保全活動も推進しております。

 

当社は、TCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示にも対応しております。今後は、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)による新たなサステナビリティ開示基準を参考に、より一層情報開示と気候変動への対応を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

① ガバナンス

気候変動に関するガバナンスはクレディセゾングループのサステナビリティのガバナンスに組み込まれております。詳細については「(1)クレディセゾングループのサステナビリティ①ガバナンス」を参照ください。

 

② 戦略

将来の気候変動が当社事業にもたらす影響について、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、外部環境の変化を予測し分析を実施いたしました。

当社は、事業活動を通じて気候変動の緩和と適応を行いながら持続的成長を目指すことが重要であると認識し、気候変動対応を経営上の重要課題と位置付けております。気候関連リスクの顕在化に伴う外部環境や業務環境の変化をあらかじめ想定し、リスク事象を洗い出すことで、当社への影響を特定・評価しております。なお、シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照し、1.5℃と4℃のシナリオにて定期的に見直しを図っております。今後もさまざまな動向を踏まえ定期的に分析を行い、評価の見直しと開示情報の拡充を進めてまいります。

 

<重要度の定義>

影響の区分

純収益に対する比率

5%未満

5%以上10%未満

10%以上

金額

~210億円

211~421億円

422億円~

事業利益に対する比率

15%未満

15%以上30%未満

30%以上

金額

~139億円

140~279億円

280億円~

2024年度の当社グループ連結経営成績をベースに算出し、億円未満を切り捨てております。

 

<時間軸の定義>

短期(現在~2028年)/ 中期(2030年)/ 長期(2050年)

 

 

リスク・

機会種類

リスク・

機会項目

事業インパクト

事業インパクト指標

影響額

影響度

時間軸

対応策

リスク

移行リスク

政策・

法規制

温暖化対策税等の引き上げ

販管費への影響

約2.3億円

短期~長期

・再生可能エネルギーや省エネ設備の導入を継続し、温室効果ガスの排出削減に取り組む

炭素税導入により建築資材が

高騰し、不動産の取得額が増加

収益・資産への影響

約21.4億円

短期~長期

・サプライヤーと協働し、施工時の原材料を含むコストを抑制する

建築物省エネ法、ZEB等の対応

収益・資産への影響

約45.3億円

短期~長期

市場

エネルギー価格の上昇

販管費への影響

約2.0億円

短期~長期

・再生可能エネルギーや省エネ設備の導入を継続する

消費者行動の変化による製品及びサービスに対する需要減少

収益・資産への影響

約4.7億円

中期~長期

・ZEB、ZEHに対応した物件の取扱いを増やす

・環境認証物件開発など、脱炭素化に向けた投資を促進する

物理的リスク

急性

物理的

リスク

風水害激甚化による建物損壊

本社・営業部門・

データセンター等への影響

約2.7億円

短期~長期

・定期的にハザードマップを確認、検証し、BCPの継続的な見直し等の対応策を実施する

慢性

物理的

リスク

気温上昇に伴う農業・水資源・

健康等への影響に起因する

マクロ経済の悪化

貸倒コストへの影響

約58.2億円

短期~長期

・リスクを想定した貸倒コスト影響の計測を継続する

・リスク管理の強化及び適正な引当金積み増し等を行う

平均気温上昇による熱中症頻発、冷房使用による電力コストの増加

販管費への影響

約2.2億円

短期~長期

・新築建物の高性能化、既存運営施設の設備更新等による消費電力の低減

・勤務時間、勤務体系の柔軟化による消費電力の低減

機会

エネルギ|源

温室効果ガス排出ゼロ

温室効果ガス排出ゼロの達成による炭素税非課税

販管費への影響

約2.3億円

短期~長期

・再生可能エネルギーや省エネ設備の導入を継続し、温室効果ガスの排出削減に取り組む

製品及びサ|ビス

環境配慮型製品及び

サービス

環境配慮型製品及びサービスの

収益増加

収益・資産への影響

約4.7億円

中期~長期

・ZEB、ZEHに対応した物件の取扱いを増やす

・環境認証物件開発など、脱炭素化に向けた投資を促進する

サステナブル志向の高い会員増加による

営業指標

への影響

2022年発行の「SAISON CARD Digital for becoz」は、㈱DATAFLUCTと提携し日本で初めて、日常生活でのカード利用履歴に基づくCO2排出量の可視化や、カーボンクレジットの購入を通じたオフセットを可能にしたクレジットカードです。本クレジットカードの利用促進により、サステナブルな意識の高い将来世代による脱炭素社会の実現に向けた行動変容が行われ、CO2排出量が削減されることに加え、クレジットカードの利用による長期的な収益貢献が期待されます。

事業インパクト算出方法については精査中のため、現時点では、収益評価をしておりません。

-

短期~長期

・カーボンオフセットやエコにつながる機能の充実、拡大により、カード発行の促進、利用活性を図る

市場

サーキュラーエコノミー拡大による営業指標への影響

社会全体のサーキュラーエコノミー(循環型経済)が進み、OA機器等のリユースやマテリアルリサイクルによる循環型ビジネスを行う当社の持分法適用会社である㈱リ・セゾンを通じたリサイクルビジネス機会の増加が期待されます。

事業インパクト算出方法については精査中のため、現時点では、収益評価をしておりません。

-

短期~長期

・取引先の拡大、取扱商品の拡大、拠点拡大により、リ・セゾンの事業規模を拡大する

環境配慮型商品ニーズの拡大による営業指標への影響

EV、蓄電池、太陽光発電など、環境に配慮した商品ニーズの拡大を受け、環境配慮型リース商品への参入によるビジネス機会拡大の可能性が期待されます。また、既存商品の省エネ型製品への入れ替えなどの機会拡大が見込まれます。

事業インパクト算出方法については精査中のため、現時点では、収益評価をしておりません。

-

中期~長期

・リース取扱商品として環境配慮型商品を検討、導入する

・2027年末の蛍光灯生産・輸出入禁止に伴うLED照明への切り替え促進など、既存リース機器の省エネ製品への入れ替えを促進する

リスク・

機会種類

リスク・

機会項目

事業インパクト

事業インパクト指標

影響額

影響度

時間軸

対応策

機会

市場

サステナビリティ・リンク・ローンの活用

サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の活用により、資金調達コストの最適化とESG評価の向上が期待されます。SLLの活用拡大は投資家からの評価向上や資本市場での競争力強化につながり、持続的な成長を支える財務基盤の強化に寄与します。

事業インパクト算出方法については精査中のため、現時点では、収益評価をしておりません。

-

中期~長期

・優遇金利の適用に向け、野心的なサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)の達成に取り組む

※2024年度の当社グループ連結実績をベースに、一部限定的な範囲で算出しております。

 

③ リスク管理

気候変動に関するリスク管理はクレディセゾングループのサステナビリティのリスク管理に組み込まれております。詳細については「(1)クレディセゾングループのサステナビリティ②リスク管理」を参照ください。

 

④ 指標及び目標

当社は、気候変動に係るリスク並びに機会を測定・管理するため、Scope測定対象とする連結グループ各社のうち、当連結会計年度の純収益の95%超を占める7社にてGHG排出量を測定しております。

2030年度GHG排出削減目標については、パリ協定で定める1.5℃目標の水準と整合する内容としてSBTi(Science Based Targets initiative)認定を取得しています。また、算定及びTCFD開示フレームワークに基づく各種取組は、㈱ウェイストボックスの協力を得ております。

2024年度Scope1、Scope2及びScope3(カテゴリー2及び13)の実績については、排出量データの信頼性担保のため、LRQAリミテッド社による独立した第三者保証を取得しています。

 

<GHG排出量と削減目標>                               (単位:t-CO2)

 

2020年度実績

(基準年)

2024年度実績

2030年度目標

(SBTi認定取得)

Scope1

1,023

822

Scope1+Scope2合算

Scope2(マーケット基準)

17,540

7,924

(マーケット基準)

10,479

Scope2(ロケーション基準)

17,856

13,433

(ロケーション基準)

10,663

Scope3

724,069

794,919

543,052

合計

742,632

803,665

553,531

※合計は、Scope2(マーケット基準)の値を用いて算出しております。

 

GHG排出量は、GHG排出量の算定・報告の国際的基準であるGHGプロトコルに基づき算定しております。

2025年度実績は2026年6月現在計測中です。全てのGHGの合計排出量を計算していますが、当社グループでは僅少発生分を除いたCO2のみをカウントしています。

 

サステナビリティに関する考え方及び取組についての詳細な開示情報は以下URLから参照ください。

企業サイト内「TCFD提言に沿った情報開示」

https://corporate.saisoncard.co.jp/sustainability/environment/tcfd/

統合レポート

https://corporate.saisoncard.co.jp/ir/integrated_report/

 

(3)人的資本

① 戦略

当社グループは、創業以来、「人」を価値創造の源泉と位置付け、経営理念である「サービス先端企業」のもと、顧客満足主義の実践、取引先との相互利益の尊重、創造的革新の社風創りを共通の価値観として、挑戦を続けてきました。2030年に目指す姿「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY~金融をコアとしたグローバルな総合生活サービスグループ~」の実現と、「今よりもっと便利で豊かな、持続可能な社会」への貢献に向けては、事業戦略と人事戦略の強力な連動が不可欠です。当社は、「人」と「組織」を「事業」へつなぎ、双方の成長を実現することを人事のミッションに掲げ、「ビジネスを創り拡大させる夢中力人材」を増やし、「エンゲージメントを高めて組織パフォーマンスを最大化」することで、人的資本の強化に取り組んでいます。以下に記載する積極的な人的資本投資の結果、2025年度の当社の一人当たりの人材育成投資額は、174千円となっています。

 

a.ビジネスを創り拡大させる夢中力人材

当社は「変化を楽しみ価値創造にチャレンジし続けられる多様な人材」を夢中力人材と定義しています。「オープン・フランク・イノベーティブ」な企業文化の中で、夢中力人材を増やすべく、若手社員にも裁量権のある仕事を任せ、失敗を恐れず挑戦できる成長機会を提供しています。また、社員自身の強みを活かしながら、能力やスキルを学び自律的に成長することを後押しするための人材育成、成長への投資を行っています。

 

(a)失敗を恐れず挑戦できる成長機会

[社内公募制度「オープンチャレンジ」]

社員のキャリア自律を支援するとともに、戦略上重要な案件に意欲の高い人材を配置することにより、事業成長及び組織の活性化を図ることを目的として、社内公募制度「オープンチャレンジ」を実施しています。2025年度の公募応募者数は105名(前年度比119.3%)と増加しました。関係会社からの公募案件についても7社が参加し、多くの社員が関係会社を含む新たなフィールドで活躍しています。

 

[チャレンジ型登用制度]

当社では2023年10月より、アルバイトを含む全社員が自らの手挙げによる志願をきっかけに管理職(所属長・課長)への登用にチャレンジできる、チャレンジ型登用制度を導入しています。2025年度には19名の応募があり、5名が希望のポジションを獲得しました。

 

[NEXT SAISON]

2021年度から毎年開催している「NEXT SAISON」は、全社員から同時多発的に提案・意見が飛び交う風土醸成を目的とした手挙げ参加型の取組で、幹部も参画するコンテスト形式の新規事業・新サービス提案と、業務改善/改革の部門を超えた事例共有や相互賞賛の場づくりを展開しています。社員は取組を通して経営者視点の考えを学び、価値創造へ挑戦する機会となっています。2025年度は50件の提案がありました。

 

(b)社員の自律的な成長を後押し

[アセスメントプログラム]

当社では、社員の自律的な成長とキャリア形成を支援する取組の一環として、「課長相当職」「係長相当職」への昇格にあたり、アセスメントプログラムを実施しています。本プログラムでは、課題発掘力や対人協働力等の多面的な観点から個々人の能力を把握し、強みや今後伸長すべき能力を明確にすることで、能力開発の方向性を明らかにし、主体的な学びを促すことを目的としています。2025年度の受験者数は、「課長相当職」149名、「係長相当職」417名の計566名でした。

 

[選択型研修・階層別研修]

社員が自律的な成長に挑戦できる環境を整備するため、「選択型研修」制度を導入しています。本制度は、社員が定着させたいコンピテンシーに合わせて研修を自由に選択・受講できる仕組みであり、社員が自ら学び、期待役割に応じた行動発揮を習慣化することで、社員と会社双方の成長につながることを期待しています。

また、特定の役割に必要な能力の成長を促すため、「階層別研修」も併せて実施しています。2025年度には「係長相当職」の社員に向けたリーダーシップを強化する研修と、「課長相当職」手前の社員に向けた上位等級へのステップアップを支援する研修を開催しました。

 

[次世代リーダー育成プログラム]

当社は、事業成長を牽引する人材の計画的な育成を人的資本投資における重点領域の一つと位置付けており、従来の一律的な育成機会の提供に加え、将来の事業を担う可能性の高い人材に対して、より戦略的に育成機会を設計・提供する取組を進めています。その一環として、2025年度より選抜型の「次世代リーダー育成プログラム」を開始しました。本プログラムは、経営人材に求められる意思決定力の向上を目的として、「構造理解」「戦略思考」「意思決定実践」の3段階で構成しています。各段階において、論理的思考や事業プランニングに関する知識習得、実際の事業課題を題材とした解決提案、経営意思決定の疑似体験、越境・実践経験等の機会を提供することで、経営視点の醸成と自律的に学び実践する人材の育成を図ります。2026年2月に開始した本プログラム参加者は69名となっており、今後も、事業成長への貢献が期待される人材に対して重点的に育成機会を提供し、次世代の経営人材の創出に取り組んでまいります。

 

b.エンゲージメントを高めて組織パフォーマンスを最大化

社員一人ひとりのエンゲージメントを高め、組織パフォーマンスを最大化していくためには、多様な価値観を尊重し、個の強みを発揮できる環境が不可欠です。多様性を力に変え挑戦を後押しする風土改革・醸成と、多様な人材の能力を最大限に発揮できる働きやすさを考慮した社内環境整備の両面から各種施策を推進しています。

 

(a)挑戦を後押しする風土改革・醸成

[エンゲージメントサーベイ]

当社では、エンゲージメントサーベイを、組織内の課題を可視化し、職場での対話を通じて意識・行動の変化を促すためのツールとして位置付け、導入以来、現場主導で活用しています。HRBP(Human Resource Business Partner)は、各事業部のマネジメント層との対話において、サーベイデータを活用し、現場の課題や取組を事業・組織全体の観点から整理したうえで、課題認識や対応方針を共有・議論しています。また、課長職を対象としたエンゲージメント向上に向けた座談会や、推進メンバー向けの勉強会も実施しており、現場における継続的な対話と改善の取組を支援しています。2026年3月のエンゲージメントサーベイ結果では、「挑戦する風土」は66、「経営陣に対する信頼」は67となり、いずれも前年同月比で2ポイント上昇しました。

エンゲージメントサーベイ

2024年3月時点

2025年3月時点

2026年3月時点

総合スコア

66(基準)

66(±0)

66(±0)

挑戦する風土

62(基準)

64(+2)

66(+4)

経営陣に対する信頼

62(基準)

65(+3)

67(+5)

給与への納得感

54(基準)

58(+4)

60(+6)

部署間での協力

63(基準)

66(+3)

67(+4)

 

[SAISON DE&I フォーラムの開催]

2021年に「サステナビリティ推進委員会」内にDE&I推進WG(ワーキンググループ)を発足しました。2025年12月から2026年2月にかけて、3か年連続となるDE&I全社イベント「SAISON DE&I フォーラム」を開催し、社外有識者と経営層による特別講演をはじめ、多様なテーマのプログラムを実施し、延べ480名以上が参加しました。今後もDE&I推進活動を通じ、多様な視点から得た学びを具体的なインクルーシブ行動の実践へとつなげ、社員の成長と組織力の最大化を図ることで、経営基盤強化に寄与していきます。

 

[セゾン・レジリエンス]

変化に強い「人」と「組織」を創り出していくために、逆境において力強く組織を牽引する能力(レジリエンス)を重視し、2022年から役員・部長職を対象にレジリエンスプログラムを実施しています。役員及び部長職が率先垂範し、身体力・情動力・思考力・精神力の4つの活力を高める習慣を身に付け、組織に波及させることで、社員がよりイキイキと幸せに働き続けられることを目指して活動を行っています。2025年度には、対象範囲を関連会社の役員・部長職にまで拡大し、導入以来、累計で50名が本プログラムに参加しています。

 

[FOC推進会議]

当社では、社内及びグループ会社間におけるコミュニケーションの活性化を目的として、FOC(Full of Communication)推進会議を設置しています。同会議では、組織横断でのコミュニケーション施策や情報共有の仕組みづくりを推進し、社員同士の相互理解や連携強化を図っています。具体的な取組として、ライトニングトーク等を通じた社員交流施策「TGIF」を実施しており、2025年度には計30回開催し、延べ2,580名が参加しました。また、新入社員・中途社員・異動者のオンボーディング支援や組織横断の交流促進を目的とした「OCA(Osekkai Communication Ambassador)」の取組も推進しており、2025年度には認知拡大及び公募制の導入により、OCAメンバーは35名まで拡大しています。

[グローバル事業との連携強化]

当社は、「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY」の実現に向け、グローバル事業との連携強化を人材戦略上の重要課題の一つと位置付けており、グローバル事業の拡大にあたっては、各国市場に精通した現地人材の力を最大限活かすとともに、当社グループとして培ってきた知見・ノウハウを共有し、グローバルで再現性のある事業運営体制を構築していくことが重要であると考えています。このため、当社はシンガポールのIHQ(国際統括本部)(※)を中心に、本社、海外拠点及び各国事業会社の連携を強化し、海外拠点間を含む人材交流、知見共有及びガバナンス体制の高度化を進めています。加えて、2025年8月、2026年2月には「Global Leadership Session」として各国の経営層及びリーダーが一堂に会し、グローバル全体のカルチャー及び戦略実行力を高めるための取組を推進しています。今後も、グローバル人材の育成と人材交流の活性化を通じて、各国事業の成長を支える人材基盤の強化を図るとともに、グループ全体の持続的成長と中長期的な企業価値向上につなげてまいります。

(※)IHQ:International Headquarters

 

(b)多様な人材の働きやすさ

[女性活躍推進]

当社の女性社員比率は73.7%となっており、女性活躍推進は当社の重要戦略の一つと捉えています。2025年度の管理職に占める女性労働者の割合は26.1%(前年度比1.0ポイント上昇)となり、25.0%の維持目標を達成しました。

 

[育児両立支援]

当社では、法定基準を上回る育児休業制度や、育児と仕事の両立支援セミナー、企業主導型保育園マッチングサービス「子育てみらいコンシェルジュ」の導入等により育児両立を支援しています。また、性別に関わらず誰もが積極的に育児参加できる職場風土を目指し、男性育児休業取得率100.0%を目標に掲げ推進しています。

 

[多様な働き方の支援]

多様な経験・スキル・価値観を持つ人材が、それぞれのライフステージや事情に応じて能力を最大限発揮できるよう、副業、テレワーク、フルフレックス勤務、短日・短時間勤務、勤務地・役割の変更など、柔軟な働き方を支える制度の整備・拡充を進めています。加えて、自己啓発や資格取得等を後押しする「チャレンジ休職」、不妊治療等と仕事の両立を支援する「グッドライフ休暇・休職」を導入しています。また、介護事由を抱える社員に対しては、介護休暇や介護休業、勤務時間短縮等の制度を整備し、仕事と介護の両立を支援しています。

 

② 指標及び目標

項目

2025年度目標

2025年度実績

2026年度目標

管理職に占める女性労働者の割合

25.0%

26.1%

25.0%以上を維持

女性の育児休業取得率

100.0%

100.0%

100.0%

男性の育児休業取得率 (※)

100.0%

88.9%

100.0%

(※)男性の育児休業取得率には、育児目的休暇を含めて算出しております。

 

(4)人権への対応

① 方針

当社グループは、事業を行う各国の人権に関するさまざまな関連法令を遵守し、「世界人権宣言」「国際人権章典」「労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」などの国際規範を理解・支持し、基本的人権を尊重しております。また、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて事業活動を行っております。

 

② 体制

当社の人権尊重の取組は、サステナビリティ推進部が所管し、各事業部門、戦略人事部、リスク統括部、労働組合等と連携しながら推進しております。人権対応の全体計画や特定された重大な人権リスク等については、グローバル事業部及びサステナビリティ推進部を管掌する取締役(兼)専務執行役員が委員長を務めるサステナビリティ推進委員会にて報告・審議され、必要に応じて取締役会へも報告を行っております。

 

③ 人権デュー・ディリジェンスの取組

当社は、企業として人権尊重責任を果たすため、国連指導原則をはじめとした国際的なスタンダードを参考に、人権デュー・ディリジェンスの取組を進めております。

 

a.人権リスク評価の実施と特定された優先課題

2025年度は、人権への影響範囲等を考慮し、ペイメント事業及びグローバル事業における人権リスクを特定いたしました。各事業部門や労働組合等との対話、及び外部専門機関の支援を通じて、ライツホルダーごとの人権リスクを「深刻度」と「発生可能性」の2軸から評価した結果、直ちに顕在化する深刻な人権リスクは確認されませんでしたが、潜在的なリスクを最小化するため、以下の事項を優先課題として特定し、取締役会にて報告の上で今後の方針を決定いたしました。

 

<特定された優先課題>

人権リスク

影響を受けるライツホルダー

健康と安全(健康・安全衛生・テロ誘拐)

グループ・取引先

差別・ハラスメント

自社・グループ・取引先

プライバシーの侵害

自社・グループ・取引先・顧客

差別的な広告

顧客

データの活用

顧客

投融資活動に関する人権侵害

投融資先・地域社会

金融サービスを通じた人権侵害

地域社会

 

 

b.ステークホルダーとの対話

優先課題の特定にあたっては、外部の弁護士によるレビューを実施し、第三者の視点を取り入れております。今後もさまざまなステークホルダーとの対話を通じ、人権デュー・ディリジェンスの高度化を図ってまいります。

 

c.是正・救済の取組

当社グループは、公益通報者保護法に則り、内部通報システムを設置しております。2025年度の通報受付件数52件のうち、ハラスメントや労務管理などの人権関連の通報は35件でしたが、人権に関する重大なコンプライアンス違反事例はありませんでした。

 

④ 社内教育の実施

a.ハラスメントの禁止

就業規則にハラスメントに関する項目(懲戒対象)を定めております。各部門にコンプライアンス責任者・担当者を任命し、全社員を対象としたコンプライアンス研修においてハラスメント教育を実施するとともに、特定の階層を対象とした研修も行っております。

 

b.アンコンシャス・バイアス排除に向けて

多様性を認め合う組織づくりを目指し、DE&I推進の土台となる「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」への理解を深めるための研修を実施しております。