2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

事業環境の変化について

 当社グループの事業は、主要な顧客である国内法人、とりわけ中小企業をとりまく経済状況の影響を受けます。新型コロナウイルス感染症の影響や国内経済の冷え込みによって、中小企業の経営環境が想定以上に悪化した場合、あるいは中小企業の経営を支援するアイコン事業のサービスの開発が遅れた場合、中小企業マーケット自体の縮小により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの売上高は、リース会社に対するものが全体の19.1%を占めております。

 これは、販売代金を個々の顧客からではなくリース会社を通じて回収することにより、販売に伴うリスクを回避し、安全な販売を行えるという利点がある一方、こうした業種を取り巻く経済環境及び法制度等に大きな変化があった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社グループは、カンボジア、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどアセアン諸国で事業活動を行っております。これらの国・地域で法令・各種規制の制定、改正がなされた場合、当社グループの事業活動が影響を受ける可能性があります。

新規事業の立ち上げについて

 当社グループは、利益ある成長を達成するため必要に応じて事業を再構築し、収益性、成長性の高い新規事業の立ち上げを適宜検討し、実行しております。このような事業分野においては、当社グループが保有していないノウハウ・インフラなどを保有する企業集団とアライアンスを組む可能性・ケースも多くあります。ただし、アライアンス先の事業展開の方向性、スケジュール等によっては、当社グループが実行する新規事業の進展が影響を受ける可能性があります。

 また、こうした新規事業を展開するにあたっては、当時点で入手可能な情報に基づき、慎重な判断と継続的な見直しを行っておりますが、潜在的なリスクも含まれており、当社グループが現時点で想定する状況に大きな変化があった場合は、その事業展開に重大な影響を与え、結果当社グループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。

 

新サービスの創造について

当社グループは、IoT、AI、ビッグデータ、ロボットなどの先端技術が鍵を握る情報社会に続く新たな社会(Society5.0)を見据え、次世代の情報通信技術を使った経営課題解決サービスの開発に取り組んでおりますが、開発の遅れやマーケットの支持を得られなかった場合などには、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、サービスが陳腐化しないように専門チームを立ち上げ、その分野の専門人材を採用し、その分野の企業と協業しながら、マーケットに受け入れられる新サービスの創造に取り組んでおります。

 

人材の確保及び育成について

当社グループは、情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継の5分野において他社との差別化を図り、中小・小規模企業の利益に貢献するコンサルティングサービスを主力事業としており、質の高いサービスを提供し続けるためには人材の確保と育成が必要不可欠であり、想定通りに人材の確保及び育成が進まない場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、健康経営の実践やテレワークやフリーワーク制度等の導入により、新しい働き方や個人のワークライフバランスの向上を図るなど、選ばれる企業になるための取り組みを強化しております。また、e-ラーニングシステムによる時間効率を考えた教育システムの導入や、スキルアップのために社外資格を取得するモチベーションを付与する人事制度の設計、成功事例の早期情報共有のためのシステム導入等により、より一層の人材の育成に努めております。

 

 

取引先について

 当社グループは、多様な顧客ニーズに対応するため多くの取引先から優れた製品、サービス等の供給を受けております。日頃より取引先との緊密な関係維持、情報交換等を行っておりますが、将来、何らかの事情により製品、サービス等の供給が滞った場合には、顧客に対して十分な製品、サービス等の供給ができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。特に通信サービスの仕入先事業者である電気通信事業者は少数に限定されており、それらの政策変更等により当社グループの通話料原価や取次手数料の条件が変動した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

情報管理について

 当社グループでは、取引の中で顧客情報を含め各種情報を取り扱っており、それら情報の取扱いには十分な注意を払っております。

 個人情報については、会社としての基本方針を策定し、社員向け教育研修を実施するなど情報管理の徹底を進めております。

 また、社内システムは、ファイアウォール、アンチウィルスシステム及びデータへのアクセス制限等の安全対策の強化に努めております。

 しかしながら、当社グループにおいて個人情報その他データの漏洩等により問題が発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループのその後の事業展開及び業績等に影響を与える可能性があります。

 

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、配当による株主の皆様への利益還元を重要な経営課題のひとつと認識しておりますが、加えて今後の事業計画、財務状況等、中長期的観点から内部留保と安定した成果配分、双方のバランスにも配慮して配当金を決定しております。

当社は年1回の期末配当を行うことを基本方針としております。

剰余金の配当の決定機関は、期末配当については取締役会であります。

 このような方針の下、2024年3月期の決算の状況を総合的に判断し、2024年3月期の1株当たりの配当額を28円といたしました。次期におきましては、当期の業績及び次期の業績見通しを踏まえ、1株当たり2円増配し普通配当30円とさせていただくことを予定しております。

 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2024年5月20日

733,548

28.00

取締役会決議