事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 941,663 | 100.0 | N/A | N/A | N/A |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、株式会社りそな銀行、株式会社埼玉りそな銀行及び株式会社関西みらいフィナンシャルグループ等とともに、りそなグループを構成しております。
当連結会計年度末における当グループの連結会社数は、国内連結子会社32社、海外連結子会社3社及び持分法適用関連会社5社となっております。これらのグループ会社は、銀行・信託業務のほか、クレジットカード業務、ベンチャーキャピタル業務、ファクタリング業務、投資運用業務、投資助言・代理業務、リース業務などの金融サービスを提供しております。
当グループの組織を図によって示すと次のとおりであります。
[当グループの事業系統図]
(注)2024年4月1日付で当社を存続会社、株式会社関西みらいフィナンシャルグループを消滅会社として吸収合併を行っています。
※当グループでは、「事業部門別管理会計」において、グループの事業部門を「個人部門」「法人部門」「市場部門」に区分して算定を行っているため、この3つを報告セグメントとするとともに、関西地域で預金業務、貸出業務等の「銀行業」を営む「関西みらいフィナンシャルグループ」を報告セグメントに追加して表示しており、管理会計を共通化していることから、報告セグメントごとの主要な関係会社の名称は記載しておりません。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することになります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(金融経済環境)
国内経済では、良好な外部環境を背景として輸出が堅調に推移したことで、外需が成長を牽引しました。他方、物価の高騰による実質所得の大幅な減少によって、個人消費の低迷が続きました。しかし、長引く物価の高騰や深刻な人手不足によって、賃金の引き上げに対する社会的な要請が強まったことで、2024年春闘での賃上げ率は第一回集中回答において5.28%と、1991年春闘以来の23年ぶりとなる水準へ上昇しました。物価の高騰は依然として続いているものの、春闘における賃金の引き上げによって実質所得の改善が見込まれ、今後は個人消費が経済成長を牽引していくことが期待されています。
海外経済は、幾分かは減速の兆しが見えているものの、底堅い個人消費を背景として米国では順調な成長が続きました。他方、欧州経済は成長が改善する兆しは見えているものの、景気全般は力強さを欠いており、中国経済はゼロコロナ政策を終了させてからの回復の鈍さと不動産市場問題を発端とした景気懸念が続いています。今後の欧州議会選挙や米国の大統領選挙などによって政治動向が流動的になり得ることから、世界経済の見通しは不透明な状況にあります。
金融市場では、上期に渡ってFRBの利上げが継続した他、米国の財政問題が意識されたことにより米長期金利が大きく上昇し、一時5.0%を超える場面も見られました。一方、下期に入って以降は米インフレが鎮静化に向かう中、FRBが利上げを停止しハト派姿勢に転じたことからマーケットは安定し、米長期金利は4.0%前後で推移しました。
国内ではインフレの高止まりと円安が加速するなか、日銀は二度に渡ってイールドカーブ・コントロール政策の修正を行い、国内長期金利は1.0%に迫る場面もありましたが、米長期金利の安定に伴い、0.7%前後での推移となりました。3月には8年振りにマイナス金利が解除されましたが、事前に織り込みが進んでいたため、大きな混乱は生じませんでした。今後は日銀の次の利上げを巡る思惑が焦点となりつつあります。その間、国内でのインフレの定着、賃金上昇、東証改革の進展、新NISAの好調な滑り出し等が好感され、国内株式市場に資金流入が続きました。日経平均株価は2月に史上最高値を更新し、40,000円台まで上値を伸ばしています。かかるなか、為替市場では円安傾向が継続し、ドル円は150円台まで上伸しています。日米金利差の縮小ペースは緩やかとなるとの見方から、円売りポジションが高水準に積み上がった状態が継続しています。
(業績)
業務粗利益は6,274億円と前連結会計年度比274億円増加しました。資金利益は、同比23億円増加して4,216億円となりました。資金利益のうち国内預貸金利益は貸出金利回りの低下により同比20億円の減少となりましたが、下期前年比では7億円の増加となっております。また貸出金の平残は前連結会計年度比増加しております。信託報酬と役務取引等利益を合わせたフィー収益は、決済関連業務や法人ソリューション業務等に係る収益が牽引し同比48億円増加の2,135億円となり、4期連続で増加しています。債券関係損益は前連結会計年度に実施した外債健全化の反動等により改善し、当連結会計年度はヘッジ済債券の売却を通し更なる金利上昇に備えた投資余力を確保しています。経費(除く銀行臨時処理分)は、4,165億円と同比118億円増加しました。内訳では人件費は処遇改善を中心とする人財投資により50億円、物件費はシステム関連投資等により66億円、それぞれ増加しましたが、計画内でコントロールしています。これらにより実質業務純益は、2,113億円と同比156億円増加しました。連結コア収益(*)は1,587億円と同比48億円減少しました。株式等関係損益は政策保有株式売却益の積上げ等により、同比115億円増加して656億円となりました。与信費用は前連結会計年度の大口戻り益の剥落や将来リスクに備える引当増加により同比197億円増加し356億円となりました。税金費用を加味して、親会社株主に帰属する当期純利益は同比14億円減少して、1,589億円となりました。
なお、1株当たり当期純利益は67円78銭となっております。
当社(単体)の経営成績については、営業収益はグループ会社からの受取配当金の増加等により、前事業年度比227億円増加して839億円、経常利益は同比211億円増加して760億円となり、当期純利益は同比206億円増加して760億円となりました。
財政状態については、連結総資産は前連結会計年度末比1兆3,381億円増加して76兆1,508億円となりました。資産の部では、貸出金は同比1兆3,885億円増加して42兆7,457億円となりました。有価証券は国債等の増加により同比9,954億円増加して9兆3,816億円に、現金預け金は主に日銀預け金の減少により同比1兆4,672億円減少して20兆9,242億円となりました。負債の部は同比1兆940億円増加して73兆3,727億円となりました。そのうち預金は同比1兆6,616億円増加して63兆5,603億円に、コールマネー及び売渡手形は同比3,509億円減少して8,237億円に、債券貸借取引受入担保金は同比4,042億円減少して1兆8,815億円に、借用金は主に日銀借入金の減少により同比3,188億円減少して3兆2,991億円に、信託勘定借は同比3,236億円増加して1兆3,141億円となりました。純資産の部では、その他有価証券評価差額金や利益剰余金の増加等により同比2,441億円増加の2兆7,781億円となりました。
また、信託財産は同比9,270億円増加して29兆8,015億円となりました。
(*)国内預貸金利益+円債利息等(円債利息・金利スワップ収益)+フィー収益+経費 但し、当期の連結コア収益は信託報酬(合同金信に係る信託報酬増加額+24億円)とリース子会社経費(△11億円)を調整。
なお、1株当たり純資産は、1,184円76銭となっております。
連結自己資本比率(国内基準)は12.85%となりました。
セグメントごとの業績は、以下のとおりとなりました。
個人部門は、業務粗利益が前連結会計年度比217億円増加し2,104億円となりました。経費は同比増加しましたが与信費用は減少して、与信費用控除後業務純益は同比175億円増加の538億円となりました。
法人部門は、決済関連業務や法人ソリューション業務等が順調に推移し、業務粗利益は前連結会計年度比185億円増加の3,073億円となりました。また与信費用が増加して、与信費用控除後業務純益は同比47億円減少の1,203億円となりました。
市場部門は、業務粗利益は前連結会計年度比163億円減少し179億円の損失に、与信費用控除後業務純益は244億円の損失となりました。
「関西みらいフィナンシャルグループ」は、業務粗利益が前連結会計年度比20億円増加して1,379億円となりました。与信費用は増加して与信費用控除後業務純益は同比7億円増加の316億円となりました。なお株式会社関西みらいフィナンシャルグループは2024年4月に当社と合併したため、2024年度より報告セグメントの変更を予定しております。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、7,337億円の支出となりました。これは貸出金や預金が増加したことや日銀借入金を主とする借用金が減少したこと等によるものです。前連結会計年度比では4兆4,737億円の支出の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、7,114億円の支出となりました。これは有価証券の取得による支出が、有価証券の売却及び償還による収入を上回ったこと等によるものです。前連結会計年度比では3,211億円の支出の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、749億円の支出となりました。これは配当金の支払及び自己株式の取得等によるものです。前連結会計年度比では109億円の支出の増加となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、期首残高に比べ1兆5,194億円減少して20兆7,380億円となりました。
当グループの中核事業は銀行業であり、主に首都圏や関西圏のお客さまから預入れいただいた預金を貸出金や有価証券で運用しております。
なお、当面の店舗・システム等への設備投資、並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
(参考)
(1) 国内・海外別収支
当連結会計年度の資金運用収支は、国内では貸出金利回りの低下等預貸金利益が減少しましたが、貸出金の平残は増加したことにより前連結会計年度比2億円増加して4,141億円となりました。海外では主に貸出金利息の増加等により同比19億円増加して75億円となりました。合計(相殺消去後)では同比23億円増加して4,216億円となりました。
信託報酬は同比38億円増加して254億円、特定取引収支は同比22億円減少して7億円となりました。なお、信託報酬及び特定取引収支はすべて国内で計上しております。
また、役務取引等収支及びその他業務収支は国内がその大宗を占めており、それぞれ合計では同比10億円増加し1,881億円、同比224億円改善し85億円の損失となりました。国内のその他業務収支の改善は、主に前連結会計年度に実施した外債健全化の反動等により、債券関係損益の損失が改善したことによるものです。
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合額の利息を控除しております。
(2) 国内・海外別資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、前連結会計年度比1兆2,553億円減少して63兆2,987億円(相殺消去前)となりました。このうち国内は63兆1,181億円、海外は1,805億円となりました。資金運用勘定平均残高の減少は、主に貸出金が増加した一方、日銀預け金が減少したことによるものです。資金調達勘定平均残高は、同比1兆4,256億円減少して70兆5,630億円(相殺消去前)となりました。このうち国内は70兆4,187億円、海外は1,443億円となりました。資金調達勘定平均残高の減少は、主に預金が増加した一方、日銀借入金が減少したことによるものです。
国内の貸出金平均残高は同比増加し、貸出金利回りが0.01ポイント減少しましたが、利息額は平均残高が増加したことにより同比増加となりました。資金運用勘定の利回りは、国内は同比0.09ポイント増加して0.79%、海外は同比1.38ポイント増加して5.49%、合計では同比0.09ポイント増加して0.80%となりました。資金調達勘定の利回りは、国内は同比0.07ポイント増加して0.12%、海外は同比0.35ポイント増加して1.62%、合計では同比0.07ポイント増加して0.12%となりました。
① 国内
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。
2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の国内連結子会社については、月末毎又は半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除
しております。
② 海外
(注) 1 「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の海外連結子会社については、月末毎又は半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除しております。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除しております。
2 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
(3) 国内・海外別役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益合計は前連結会計年度比53億円増加して2,647億円、役務取引等費用合計は同比42億円増加して766億円となり、役務取引等収支合計では同比10億円増加して1,881億円となりました。なお、国内が役務取引等収支の大宗を占めております。
国内の役務取引等収益の主な増減要因は、預金・貸出金業務に係る役務収益が同比20億円、証券関連業務に係る役務収益が同比17億円増加した一方、代理業務に係る役務収益が同比30億円減少したこと等になります。
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
(4) 国内・海外別特定取引の状況
① 特定取引収益・費用の内訳
当連結会計年度の特定取引収益は前連結会計年度比25億円減少して8億円、特定取引費用は同比2億円減少して0億円となりました。なお、特定取引収支はすべて国内で計上しております。
主な内訳は、特定金融派生商品収益が同比24億円減少して6億円、その他の特定取引収益が同比ほぼ横ばいの1億円となりました。
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
② 特定取引資産・負債の内訳(末残)
当連結会計年度末の特定取引資産は前連結会計年度末比1,285億円増加して3,504億円、特定取引負債は同比272億円増加して755億円となり、すべて国内で計上しております。
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
(5) 国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
定期性預金=定期預金+定期積金
2 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
3 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
(6) 国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注1) 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
(注2) 連結子会社である株式会社関西みらい銀行の2010年3月1日の合併により発生した貸出金に係る時価変動額は控除しております。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
(注) 「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、地方公共団体、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国に所在する外国政府等の債権残高を掲げております。
(7) 国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社であります。また、「海外」とは、海外連結子会社であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
3 「相殺消去額」は、連結会社間の取引その他連結上の調整であります。
(8) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、株式会社りそな銀行、株式会社埼玉りそな銀行及び株式会社関西みらい銀行であります。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
資産
負債
(注) 1 上記残高表には、金銭評価の困難な信託を除いております。
2 共同信託他社管理財産
② 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)
③ 有価証券残高の状況
④ 元本補塡契約のある信託の運用/受入状況
金銭信託
(注) 1 信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2 リスク管理債権の状況
(参考)資産の査定
資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては標準的計測手法、マーケット・リスク相当額の算出においては標準的方式を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社としての業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(概要)
・当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比14億円減少し1,589億円となりました。通期目標(1,500億円)比105.9%となりました。また、連結コア収益(※1)は特殊要因(※2)を除いた実質ベースで同比48億円減少の1,587億円となりました。通期目標(1,500億円)比105.8%となりました。国内預貸金利益は、前連結会計年度比20億円の減少となりましたが、下期前年比では7億円の増加に転じています。貸出金平残は前連結会計年度比3.74%の増加、貸出金利回りは同比3bpsの減少となりました。 フィー収益は、同比48億円増加の2,135億円となり、4期連続の増益となっています。経費は4,165億円となりました。処遇改善を中心とする人財投資により人件費は同比50億円増加、システム関連投資により物件費は同比66億円増加しましたが、計画内でコントロールしています。 株式等関係損益は、政策保有株式売却益の積み上げ等により同比115億円増加して656億円となりました。与信費用は前連結会計年度の大口戻り益の剥落や将来リスクに備える引当増加により同比197億円増加し356億円となりました。通期計画(380億円)に対する費消率は93.8%となりました。
[重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定]
当グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
・財政状態については、連結総資産は前連結会計年度末比1兆3,381億円増加して76兆1,508億円となりました。資産の部では、貸出金は同比1兆3,885億円増加して42兆7,457億円となりました。有価証券は国債等の増加により同比9,954億円増加して9兆3,816億円に、現金預け金は主に日銀預け金の減少により同比1兆4,672億円減少して20兆9,242億円となりました。負債の部は同比1兆940億円増加して73兆3,727億円となりました。そのうち預金は同比1兆6,616億円増加して63兆5,603億円に、コールマネー及び売渡手形は同比3,509億円減少して8,237億円に、債券貸借取引受入担保金は同比4,042億円減少して1兆8,815億円に、借用金は主に日銀借入金の減少により同比3,188億円減少して3兆2,991億円に、信託勘定借は同比3,236億円増加して1兆3,141億円となりました。純資産の部では、その他有価証券評価差額金や利益剰余金の増加等により同比2,441億円増加の2兆7,781億円となりました。
(目標とする経営指標)
なお、中期計画で目標とする経営指標の状況は以下の表のとおりとなりました。
(2025年度前提条件:無担保コールO/N △0.05%、10年国債0.40%、日経平均株価28,000円)
※1. 国内預貸金利益+円債利息等(円債利息・金利スワップ収益)+フィー収益+経費
※2. 2023年度の連結コア収益は信託報酬(合同金信に係る信託報酬増加額+24億円)とリース子会社経費(△11億円)を調整。
※3. 親会社株主に帰属する当期純利益÷株主資本(期首・期末平均)
※4. 国際統一基準・バーゼル3最終化・完全実施、その他有価証券評価差額金除き
※5. 2024年3月末日時点:FTSE Blossom Japan Index、FTSE Blossom Japan Sector Relative Index、MSCI日本株ESGセレクト・リーダーズ、S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数、MSCI日本株女性活躍指数、Morningstar Japan ex-REIT Gender Diversity Tilt Index
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比14億円減少し1,589億円となりました。連結コア収益は特殊要因を除いた実質ベースで前連結会計年度比48億円減少し1,587億円となりました。連結経費率は前連結会計年度比1.0ポイント減少の66.3%、株主資本ROEは前連結会計年度比0.38ポイント減少の7.28%となりました。また、普通株式等Tier1比率は9.90%となりました。総還元性向は前連結会計年度比7.6ポイント増加の48.2%となりました。
(株主還元方針)
株主還元については、安定配当を継続するとともに、総還元性向の水準について、50%程度を目指す方針としています。
本方針に基づき、2023年度においては、普通株式1株当たり22円(中間配当11円及び期末配当11円)と前年度から1円増配させていただくとともに、2023年5月15日から6月23日にかけて約100億円、同年11月13日から12月15日にかけて約150億円の自己株式を取得しました。これらにより、総還元性向は48.2%となりました。
2024年度については、1円増配し、普通株式1株当たり23円(中間配当11.5円及び期末配当11.5円)の年間配当とする方針です。また、2024年5月14日に200億円(上限)の自己株式の取得枠の設定を行いました。今後も、健全性、収益性とのバランスや成長投資の機会を考慮しつつ、還元拡充に努めてまいります。
1 経営成績の分析
経営成績の概要[連結]
(注)金額が損失又は減益の項目には△を付しております。
(1) 業務粗利益
・業務粗利益は前連結会計年度比274億円増加して6,274億円となりました。
・国内預貸金利益は貸出金利回りの低下により前連結会計年度比20億円減少しましたが、下期前年比では7億円の増加となりました。
・信託報酬と役務取引等利益を合わせたフィー収益は、決済関連業務や法人ソリューション業務等に係る収益が牽引し前連結会計年度比48億円増加の2,135億円となりました。
(2) 経費(除く銀行臨時処理分)
経費(除く銀行臨時処理分)は、4,165億円と同比118億円増加しました。処遇改善を中心とする人財投資により人件費は前連結会計年度比50億円増加し、システム関連投資等により物件費は前連結会計年度比66億円増加しましたが、計画内でコントロールしています。
経費の内訳
(3) 株式等関係損益
・株式等関係損益は、前連結会計年度比115億円増加し、656億円の利益となりました。なお、先物込の株式等関係損益は前連結会計年度比62億円増加して601億円となりました。
・政策保有株式については、2024年5月に計画を刷新し、2030年3月末までに簿価で2/3以上の削減を目指す新計画を策定・公表いたしました。引き続き、残高縮減に取り組んでまいります。
株式等関係損益の内訳[連結]
その他有価証券で市場価格のある株式[連結]
(4) 与信費用
・与信費用は前連結会計年度の大口戻り益の剥落や将来リスクに備える引当増加により、前連結会計年度比197億円増加の356億円となりました。通期計画(380億円)に対する費消率は93.8%となりました。
・また、金融再生法基準開示債権額の不良債権合計は前連結会計年度末比158億円増加の6,841億円、不良債権比率は前連結会計年度末比0.01ポイント減少の1.55%となりました。引き続き低水準で推移しております。
不良債権処理の状況[連結]
金融再生法基準開示債権[連結 元本補塡契約のある信託勘定を含む]
2 財政状態の分析
(1) 貸出金
・貸出金残高は、法人向けなどが伸び、前連結会計年度末比1兆3,885億円増加して、42兆7,457億円となりました。
・業種別の内訳では、製造業向けが3兆6,793億円、卸売業,小売業向けが3兆4,020億円、不動産業向けが9兆5,891億円などとなっております。
貸出金の内訳[連結]
(注)株式会社りそな銀行、株式会社埼玉りそな銀行、株式会社関西みらい銀行、株式会社みなと銀行の単体計数(元本補塡契約のある信託勘定を含む)の単純合計を表示しております。
業種別等貸出金の状況[連結]
(2) 有価証券
・有価証券は、国債や投資信託等のその他の証券等が増加し、前連結会計年度末比では9,954億円増加して、9兆3,816億円となりました。
・なお、その他有価証券の評価差額は、株式を中心に前連結会計年度末比1,908億円増加し、6,556億円となっております。
有価証券残高[連結]
その他有価証券の評価差額[連結]
(注) 連結貸借対照表の「有価証券」のほか、「現金預け金」中の譲渡性預け金、「買入金銭債権」中の信託受益権を含めて記載しております。
(3) 繰延税金資産
・繰延税金資産の純額は、前連結会計年度末比750億円減少の△747億円となりました。
・繰延税金資産では主に貸倒引当金及び貸出金償却相当分が減少し、繰延税金負債では主にその他有価証券評価差額金相当分が減少しております。
・なお、当社を通算親会社としたグループ通算制度を前提に計算しております。
繰延税金資産[連結]
(4) 預金
・預金は、国内個人預金、国内法人預金ともに増加し、前連結会計年度末比1兆6,616億円増加して63兆5,603億円となりました。
・譲渡性預金は、前連結会計年度末比668億円減少して8,312億円となりました。
預金・譲渡性預金残高[連結]
(注) 株式会社りそな銀行、株式会社埼玉りそな銀行、株式会社関西みらい銀行、株式会社みなと銀行の単体計数の単純合計を表示しており、特別国際金融取引勘定を除いております。
(5) 純資産の部
・純資産の部合計は、前連結会計年度末比2,441億円増加の2兆7,781億円となりました。
純資産の部の内訳[連結]
3 キャッシュ・フローの状況の分析
・営業活動によるキャッシュ・フローは、7,337億円の支出となりました。これは貸出金や預金が増加したことや日銀借入金を主とする借用金が減少したこと等によるものです。前期比では4兆4,737億円の支出の減少となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フローは、7,114億円の支出となりました。これは有価証券の取得による支出が、有価証券の売却及び償還による収入を上回ったこと等によるものです。前期比では3,211億円の支出の増加となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フローは、749億円の支出となりました。これは配当金の支払及び自己株式の取得等によるものです。前期比では109億円の支出の増加となりました。
・これらの結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、期首残高に比べ1兆5,194億円減少して20兆7,380億円となりました。
・当グループの中核事業は銀行業であり、主に首都圏や関西圏のお客さまから預入れいただいた預金を貸出金や有価証券で運用しております。
・なお、当面の店舗・システム等への設備投資、並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
キャッシュ・フロー計算書[連結]
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1)セグメントの概要
当グループの報告セグメントは、当グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当グループでは、「事業部門別管理会計」において、グループの事業部門を「個人部門」「法人部門」「市場部門」に区分して算定を行っているため、この3つを報告セグメントとするとともに、関西地域で預金業務、貸出業務等の「銀行業」を営む「関西みらいフィナンシャルグループ」を報告セグメントに追加して表示しております。
各報告セグメントに属する主な事業活動は、以下のとおりであります。
(2)セグメント損益項目の概要
当グループは、銀行業が一般事業会社と異なる収支構造を持つこと等から、売上高、営業利益等の指標に代えて、銀行業における一般的な収益指標である「業務粗利益」「業務純益」をベースとしたセグメント別の収益管理を行っております。それぞれの損益項目の概要は、以下のとおりであります。
①業務粗利益
預金・貸出金、有価証券等の利息収支などを示す「資金利益」や、各種手数料などの収支を示す「役務取引等利益」などを含んでおり、連結財務諸表上の経常収益(株式等売却益などのその他経常収益を除く)から経常費用(営業経費及び貸倒引当金繰入額などのその他経常費用を除く)を差し引いた金額であります。
②経費
銀行の業務活動での人件費等の費用であり、連結財務諸表上の営業経費から退職給付費用の一部等を除いた金額であります。
③実質業務純益
業務粗利益(信託勘定に係る不良債権処理額を除く)から人件費等の経費を差し引き、持分法投資損益を加えたものであり、銀行本来の業務活動による利益を表わしております。
④与信費用
貸倒引当金繰入額及び貸出金償却等から、償却債権取立益等の与信費用戻入額を控除した金額であります。
⑤与信費用控除後業務純益
実質業務純益から与信費用を控除したものであり、当グループではこれをセグメント利益としております。
2 報告セグメントごとの利益又は損失の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。なお、市場部門で調達した資金を個人部門、法人部門で活用する場合、社内の一定のルールに基づいて算出した損益を、それぞれの部門の業績として振り分けております。
当グループでは、資産を事業セグメント別に配分していないことから、セグメント資産の開示を省略しております。
3 報告セグメントごとの利益又は損失の金額に関する情報
(注) 1 個人部門、法人部門、市場部門及びその他には、株式会社関西みらいフィナンシャルグループに係る計数は含まれておりません。
2 個人部門及び法人部門には、ローン保証会社その他の当社連結子会社の計数を含めております。
3 法人部門の実質業務純益は、信託勘定に係る不良債権処理額30百万円(利益)を除き、持分法による投資損益の一部71百万円を含めております。
4 市場部門及び関西みらいフィナンシャルグループの業務粗利益には、株式関連損益の一部を含めております。
5「その他」の区分には、事業セグメントに該当しない経営管理部門の計数等が含まれており、実質業務純益には、持分法による投資損益の一部348百万円を含めております。
6 減価償却費は、経費に含まれております。
(注) 1 個人部門、法人部門、市場部門及びその他には、株式会社関西みらいフィナンシャルグループに係る計数は含まれておりません。
2 個人部門及び法人部門には、ローン保証会社その他の当社連結子会社の計数を含めております。
3 法人部門の実質業務純益は、信託勘定に係る不良債権処理額10百万円(利益)を除き、持分法による投資損益の一部50百万円を含めております。
4 市場部門及び関西みらいフィナンシャルグループの業務粗利益には、株式関連損益の一部を含めております。
5「その他」の区分には、事業セグメントに該当しない経営管理部門の計数等が含まれており、実質業務純益には、持分法による投資損益の一部434百万円を含めております。
6 減価償却費は、経費に含まれております。
4 報告セグメントの合計額と連結損益計算書計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(注) 1 与信費用以外の臨時損益には、株式関連損益及び退職給付費用の一部等が含まれております。
2 特別損益には、減損損失等が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 サービスごとの情報
当グループは、サービスに基づいてセグメントを区分しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)経常収益
当グループは、本邦の外部顧客に対する経常収益に区分した金額が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
当グループは、本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 サービスごとの情報
当グループは、サービスに基づいてセグメントを区分しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)経常収益
当グループは、本邦の外部顧客に対する経常収益に区分した金額が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
当グループは、本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
記載すべき重要なものはありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
記載すべき重要なものはありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
記載すべき重要なものはありません。