人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,105名(単体) 20,813名(連結)
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平均年齢45.1歳(単体)
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平均勤続年数14.4年(単体)
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平均年収9,069,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率2.0%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
※ 本「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」に、りそなグループの人材戦略の基本方針、給与等の決定方針、指標・目標・実績を集約して記載しております。なお、ガバナンス及びリスク管理に関する全社的な枠組みは「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。
当グループは、パーパス「金融+で、未来をプラスに。」や長期ビジョン「リテールNo.1」の実現のため、「共鳴(Resona)」を起点とした『人財戦略』を策定し、価値創造の原動力である「人財」への投資を拡充※しております。
※ 人財投資額:中期経営計画期間(2026-2028年度)は処遇向上を中心に、前中期経営計画期間累計+330億円を上回る投資を予定。
人財戦略では、「共創(りそなと外(パートナー)の共鳴)」、「プロフェッショナル(多様な専門性の共鳴)」、「エンゲージメント(従業員と会社の共鳴)」を強化していく3つの柱として定め、「価値創造」と「Well-being」の持続的な好循環を実現していくことを目指しております。この実現に向けて、未来へ向けて変えていく6つのドライバー(リーダー・越境・専門性・自律と支援・働きがい・働きやすさ)を設定し、各種施策に取り組んでまいりました。
環境変化が進む中でも、「人財」はりそなグループにとって経営戦略を支える最も重要な財産であることに変わりはありません。「価値創造」と「Well-being」の持続的な好循環を継続して目指しながら、2026年度から始まる新中期経営計画において、新たに注力テーマとして、従業員の主体性・当事者意識・挑戦志向の向上による「行動変容・成長」を掲げ、企業文化の変革を通じて人財戦略をさらに加速させてまいります。
① 従業員の行動変容・成長を促すための戦略
a. 背景と課題認識
当グループは、新中期経営計画「Shift to the Next Stage -新たなカタチをつくる3年間-」において「コア事業の成長」と「次世代成長ドライバーの創出」を両輪として掲げています。これを実現するためには、挑戦・変革を日常化する組織への転換、すなわち従業員一人ひとりの仕事に対する主体性・当事者意識・挑戦志向の向上による「行動変容・成長」が不可欠と認識しております。
人財戦略を加速させる上での組織課題の特定にあたり、従業員に対して匿名アンケート等を実施し現状を把握した結果、「守りの姿勢」「ハレーション回避」「評価・処遇の平準化」などが一部で確認されました。こうした組織課題を放置することは、共創・プロフェッショナル・エンゲージメントの3つの柱の強化が不十分となり、経営戦略実現に向けたリスクとなり得ます。一方で、これらの課題を克服し、3つの柱の“共鳴”をさらに加速させることができれば、人財戦略の実現を通じた当グループの競争優位性の強化につながる機会と認識しています。
b. 組織課題の要因分析
上記課題をもたらしている要因として、主に以下の2点を認識しています。
(i)環境要因(歴史的背景等)
2003年に公的資金が注入されて以降の改革期においては、当グループの生き残りをかけて、挑戦・変革が当たり前にある環境でした。その後、公的資金を完済し、安定期へと移行してきたことから、もともとある人の良さやアットホームな社風とも相まって、挑戦・変革が当時と比較して少ない環境となりつつあります。
(ii)人事運用・マネジメント要因
公的資金注入後の採用抑制の影響等により、組織のマネジメントを担う世代が一部で手薄となるなど、人員構成上の課題が生じています。この影響から、マネジメント層の不足を補うため、従来よりも早期化することも含めて様々な形で登用を進めていく必要があり、結果として登用難易度が相対的に低下する傾向が見られました。その結果、優秀層と他の従業員との相対的な差が縮小し、成果にこだわり挑戦する意欲が生まれにくい環境となりつつあります。また、上司側の経験やスキルの不足も相まって、部下の挑戦意欲を十分に引き出せない状況になりつつあると認識しています。
これらの要因をさらに分解して、表層(予定調和的/完了基準が曖昧な目標設定)、深層(優秀層と標準層の処遇差縮小、減点主義と認識される人事運用、マネジメントの経験・スキル不足)、構造的要因(歪な年齢構成)に整理し、従業員の行動変容・成長を阻む真因を特定しました。
c. 従業員の行動変容・成長を促す取り組み
前述の表層・深層・構造的要因を解消するため、以下のような取り組みを実行します
d. 新指標「行動変容・成長スコア」の導入
従業員の行動変容・成長の進捗や企業文化の変革を定点観測するため、新指標として「行動変容・成長スコア」を導入します。本スコアは、従業員への匿名アンケートにおける主体性・当事者意識・挑戦志向に関する設問群のポジティブ回答率平均で定義され、中期経営計画期間である2028年度までに65%を目標とし、毎年の進捗を確認します。
行動変容・成長スコア65%(2028年度目標)は、現状52%からの13pt改善を企図する挑戦的目標であり、各取り組みの実行を通じて段階的な改善を図ります。
※1 スコア定義:従業員の主体性・当事者意識・挑戦志向に関する意識および環境認識等を問うリッカート式設問(9問)への回答のうち、〔『そう思う』『どちらかといえばそう思う』等〕のポジティブ回答を肯定的回答とみなし、各設問における肯定的回答割合を基に算出した指標。
※2 基礎期間:2025年度を起点とする。(但し、2025年度数値は、2025年12月に実施した簡易サーベイ(対象:443名)に基づく数値。今後の開示においては、より精緻な実態把握のため、全従業員を対象とした意識調査への統合を行う予定。)
② 人財戦略の実現に向けた方針および6つのドライバー推進
価値創造とWell-beingの持続的な好循環の実現に向けて、個々の従業員が自律的に成長することを目的とした「人財育成方針」と個々の従業員が持てる力を最大限発揮できる環境づくりを目的とした「社内環境整備方針」を整備しております。
これらの方針に沿い、6つのドライバー(リーダー、越境、専門性、自律と支援、働きがい、働きやすさ)に基づく具体的な取り組みを実施しております。引き続き6つのドライバーへの投資を継続するとともに、行動変容・成長の促進を通じて、「共創」「プロフェッショナル」「エンゲージメント」の3つの柱をさらに強化していきます。
a. 人財育成方針
当グループでは、従業員が自律的に学び、成長することを目指して、以下の取り組みを実施しております。
(i)多様なリーダーの育成(人財戦略のドライバー:リーダー)
社内外の多様な人財との共創・価値創造を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンをより高いレベルで進めるべく、様々な性別・経験・年代などのリーダーの育成・確保に取り組んでおります。具体的には、マネジメントスキル・リーダーシップの向上を目的とした階層別研修や選抜型研修に加えて、出向や外部派遣研修での異文化経験、多面評価(360度評価)を通じた自己認知・意識改革等、本人の能力や適性に応じて様々な機会を提供しております。
<女性活躍>
女性リーダーの育成・登用は特に重要な取り組みと認識しております。2021年6月に公表したサステナビリティ長期目標では、りそなホールディングスの女性役員比率30%以上、グループ5社(※2)の女性経営職階比率20%以上、グループ5社の女性ライン管理職比率40%以上を2030年度に向けた女性登用・活躍推進の目標として掲げ、達成に向けて女性従業員の成長サポートを実施しております。具体的には、新たに経営職階に昇格した女性向けのメンタリング制度による業務面・メンタル面のサポートや、女性従業員を対象としたリーダー研修による意識醸成サポート、トレーニー制度による未経験業務への挑戦サポート等を実施しております。また、経営直轄の諮問機関である「りそなWomen’s Council」は2005年から継続して活動を実施しており、グループ横断で選抜された女性従業員がリーダーシップをとり、職場環境の整備やキャリア形成のサポート等、様々な施策を提言・実現してきました。2025年度よりメンバーの男女比を3:7として性別を限定しない活動に発展させ、より高次のダイバーシティ&インクルージョンの実現を目指しており、2026年度からは名称も「りそなDiversity Council」へ変更しています。今後も、このような取り組みを通じて、女性従業員を含む多様な人財がより幅広い分野で活躍する組織を実現し、新たな価値創造を目指してまいります。
〔女性活躍推進にかかる指標〕
※1 役員は4月1日時点。経営職階、ライン管理職は3月末時点
※2 りそなホールディングス、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行の合算。2024年3月末までは関西みらいフィナンシャルグループを含む
<キャリア採用>
専門人財確保やダイバーシティ&インクルージョンの進展を目指しキャリア採用にも力を入れております。社外で培ったスキル・経験を活かしてリーダーとして活躍できるよう、キャリア採用者向けの研修や交流会等の取り組みも強化しており、キャリア採用管理職比率についても2025年度で14.4%に向上(前年度比+1.3%)しております。
※ キャリア採用管理職比率:2023年度11.7%/2024年度13.1%/2025年度14.4%。キャリア採用人財は本部専門分野を中心として幅広く活躍。
(ii)異文化経験を通じた多様な価値観・ネットワークの形成(人財戦略のドライバー:越境)
<越境プログラム>
新たな視点の獲得による多様性への受容力向上や共創に向けた多様なネットワークの構築を目指し、りそなグループ内外にかかわらず所属する組織の枠を超えた経験や交流機会を提供しております。
具体的には、他社や官公庁への出向、大学院への派遣プログラムや異業種人財との共創による新規事業創出経験等、従業員の能力や適性に応じた派遣先を選定し、所属する組織の枠を超えた経験を提供しております。
また、自己研鑽サポートとしても、外部ビジネススクールへの派遣をはじめ、公募型の越境プログラムを取り入れています。年々、その派遣先を追加する等、従業員が自律的に手を挙げて他企業の人々と交流できる機会を拡充しております。
加えて、グループ企業間での出向も拡大する等、人財交流を通じた新たな経験による成長とグループ連結運営の強化を進めております。
<アルムナイネットワーク>
当グループでは、従前よりアルムナイ採用制度があり、アルムナイが外部での経験を積んだのちに当グループへと再入社し、活躍しています。2024年3月より、アルムナイとの関係性を更に深化させるべく、双方向のコミュニケーションがとれる関係性を築き上げるアルムナイネットワークを構築しております。
再入社だけでなく、顧客としての取引関係やビジネスパートナーとしての協業・提携等の多種多様なつながりにより、当グループの従業員とアルムナイがともに組織の枠を超えたキャリア・ネットワーク形成を通じて成長することで人的資本を拡大し、共創による新たな価値創造を目指してまいります。
(iii)多様なこまりごとに対応できるプロフェッショナル人財の育成(人財戦略のドライバー:専門性)
当グループでは、従業員全員が各業務分野において、多様なお客さまのこまりごとを解決し、より大きな喜びをもたらす「専門性」と「人間力」を兼ね備えた「プロフェッショナル人財」を目指しております。
具体的には、20以上のコースからなる複線型人事制度において、コース毎に育成体系を用意し、OJTと社内・社外研修等を通じてコース毎に必要な「専門性」の向上に取り組んでおります。経営戦略や組織課題に合わせて、制度の見直しや内容のアップデートを行っており、2026年度にはりそな銀行・埼玉りそな銀行及び一部のグループ会社に加え、複線型人事制度の対象を関西みらい銀行・みなと銀行にも拡大しています。
また、時代の変化に合わせて必要とされるスキルを身につけられるように、各種リスキリングへの取り組みを実施しております。具体的には、DX・SX・AMLに関する知識・実践力向上に資する取り組み等を進めており、特に標準的な活用が求められている生成AIに関しては、研修・セミナーを中心に従業員の学習機会の拡充に取り組んでおります。
加えて、真のプロフェッショナル人財は業務知識やスキルだけに留まらず、お客さまと信頼関係を築き、「こまりごと」を深く理解した上で解決に導く必要があるという考えのもと、リベラルアーツをはじめ幅広いテーマでの公募型研修の実施等を通じて「人間力」の向上にも取り組んでおります。
<高度専門人財>
お客さまのこまりごとが多様化・複雑化していく中で、より深いコンサルティングを通じた課題解決を可能とする高度な専門知識等を有する人財を確保・育成していく必要があるという課題認識のもと、2030年度に高度専門人財3,000人の目標を掲げ、人財投資を拡充してきました。
年代別の人員構成の影響等もあり、退職による相応の減少要因がある中で、2025年度の高度専門人財は前年比増加となりました。これはキャリア採用を中心とした専門人財の採用強化に加え、高度専門資格の取得支援の拡充といった継続的な取り組みによるものです。また、40歳以下の若手層についても人数は着実に増加しており、従業員に占める割合も概ね同水準を維持しています。高度専門人財へと成長していく母集団の一つである社内の専門コース認定者も着実に増加しております。
〔高度専門人財※にかかる指標〕
※ りそなホールディングス・りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行が対象
これまでは高度専門人財として、社内の専門コースにおける上位認定者及び同等の資格保有者を一括して計上していたため、どのような専門性をもった人財がどれだけいるかが一見して分かりにくい指標となっておりました。そのため、2026年度からは専門性の指標体系を、コース別・資格別・AI応用スキル別の3区分に再編しております。(計上方法の詳細や2025年度実績(参考遡及値)及び2030年度目標は、⑥指標及び目標に記載)
(iv)従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成に向けた支援(人財戦略のドライバー:自律と支援)
従業員の自律的なキャリア形成を促進するため、2021年の複線型人事制度導入に伴い、キャリア実現に向けた一連の行動(キャリアを知りたい、考えたい・相談したい、実現したい)をサポートする「トータルキャリアサポート体制」を整備しております。
<トータルキャリアサポート体制>
これまでは、従業員の自律的なキャリア形成およびその支援度を測る指標として「社内公募合格者数累計」の人数を計上しておりましたが、「支援」には従業員が自ら手を挙げて応募することそのものを後押しする意味が含まれていることや、その一歩を踏み出した従業員の裾野の広がりを把握するという観点から、「キャリア公募応募経験者割合」に見直ししております。(計上方法の詳細や2025年度実績(参考遡及値)及び2030年度目標は、⑥指標及び目標に記載)
b. 社内環境整備方針
当グループでは多様な人財の活躍と確保に向けて、従業員それぞれが持てる力を最大限発揮できるように以下の取り組みを実施しております。
(i)多様な就業価値観をもつ従業員一人ひとりが活躍できる機会の提供(人財戦略のドライバー:働きがい)
当グループでは、これまでも多様な人財のプロフェッショナルとしての成長や自己実現のサポート、年齢にとらわれない評価・処遇、適材適所の登用配置により、複線型かつ全世代が活躍できる環境を整えてまいりました。
近年、技術革新や労働人口減少等による環境変化が急激におこり、就業価値観の多様化も急速に進んでいます。このため、「職務価値に応じた処遇体系」と合わせて、「多様な就業価値観への順応」をキー・コンセプトとして、2026年度より人事制度の見直しを実施しています。複線型人事制度のもと、ゼネラリスト・スペシャリストにかかわらず、満足感のある処遇が実現できるように制度体系を見直しつつ、これまで以上に従業員が自身の成長と働きがいを実感しながら活躍できるようにすることを目的に、キャリアや働き方の選択肢を拡充し、個人の就業価値観に合わせて働ける環境を整備しております。また、既に65歳までの選択定年制や70歳までの再雇用制度を導入しておりますが、60歳以降の従業員の処遇制度も一部見直す等、多様な年齢層が活躍できる環境整備により、ダイバーシティ&インクルージョンを推し進めてまいります。
(ii)多様性を認め合う心理的安全性の高い職場環境づくり(人財戦略のドライバー:働きがい)
多様な従業員が働く職場環境において、従業員がともに理解し合い風通しの良い職場環境にすることを目的として毎年全従業員向けに各種研修を実施しております。アンコンシャスバイアスや人権等をテーマとしてとりあげ、各職場単位で所属長が自ら解説を行うことにより従業員の理解を深めております。
また、上司・部下間の更なるコミュニケーション活性化による風通しの良い職場づくりや部下の自律的な成長支援等を目的に1on1ミーティングを導入しております。1on1ミーティングの質を高め部下従業員のエンゲージメント向上や成長に繋げていくために希望者に対して1on1ミーティングの取り組みに対する研修を実施しております。他にも従業員と経営トップが意見を交わす「タウンミーティング」を2003年から実施しており、直接の対話を通じて、従業員と経営トップが同じベクトルを共有する機会にするとともに、経営参画への意識や新たな視点の獲得などにもつなげております。
(iii)ライフイベントに沿った多様な働き方へのサポート(人財戦略のドライバー:働きやすさ)
<多様な働き方>
勤務時間の制約の有無等にかかわらず、誰もが活躍できる環境整備として、一人ひとりの業務やライフイベントにあった働き方の選択肢の拡充を図っております。
※ 服装の自由化・テレワーク制度等は、多様な働き方の選択肢を提供することを目的としており、利用は従業員個人の選択に委ねております。
<両立支援>
育児関連休暇・休業、育児勤務等の制度や各種セミナー等からなる復職支援プログラムを用意し、仕事と育児の両立を支援するための環境整備を行っております。法定を上回る支援に加え、仕事と育児の両立に向けた意識改革の取り組みを継続して進めてきた結果、男性の育児休業取得率は向上し、2025年度で100.2%※となっております。2026年度からは「産後パパ育休」において有給部分を14日間から28日間まで拡大する等、今後も男性の育児参画を促進していきます。
また、育児や介護事由等による休業・休務者や短時間勤務者を業務面でサポートする周囲の従業員に対し、業績インセンティブ・業績賞与に一部加算して支給する仕組み「ハートフルファンド」を2026年度より実施します。これにより、周囲に気兼ねなく休業・休務や短時間勤務を行うことができるような環境づくりを行ってまいります。
※ りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行の合算
男性の育児休業等取得率は、厚生労働省の基準に合わせ、「対象年度中に育児休業を取得開始した人/対象年度に子が産まれた人」を計上しているため、年度により100%を超える場合があります。
(iv) 心身ともに健康的に働くことができる職場環境づくり(人財戦略のドライバー:働きやすさ)
<健康経営>
当グループでは、すべての従業員が持てる力を最大限発揮するためには、従業員の心身両面にわたる健康の保持・増進と快適かつ衛生的な職場環境づくりの推進が必要と考えております。そのために会社・健康保険組合・従業員が一体となって健康経営を推進していくことを2023年度に「健康経営宣言」として公表しております。「健康経営により解決したい経営上の課題」「期待する効果」「具体的な取り組み」のつながりを明確にするため、健康経営戦略マップを策定し、各種数値を取りまとめて効果検証を実施しております。当社の取り組みに対しては「健康経営優良法人2025」の外部認定を受けております。
〔健康経営の取り組み〕
<ハラスメント対策>
従業員一人ひとりが心身ともに健康に働くためにはハラスメントのない職場づくりが重要であるとの考えのもと、「ハラスメント防止指針」を制定しており、企業として未然防止への取り組みを強化しています。毎年全従業員を対象に「ハラスメント防止研修(eラーニング)」を実施し、セクシャルハラスメントやパワーハラスメント防止の留意点を周知するほか、定期的に「ハラスメント防止通信」を発信しています。
また、「カスタマーハラスメント対応方針」を公表し、カスタマーハラスメントに該当する行為に対し会社として毅然と対応することを通じて、従業員が安心して就業できる職場環境の整備に努めています。
<ファイナンシャルウェルネス>
お金や生活に関する不安を解消し、当グループで長く安心して働ける環境を提供することは従業員のWell-beingや生産性向上につながると考え、以下の資産形成をサポートする制度の導入及び制度の適切な活用やリテラシー向上へとつなげる運用サポートを実施しております。
〔ファイナンシャルウェルネスの取り組み〕
※その他セーフティーネットとしての借り換えサポートやライフイベントに応じた各種福利厚生制度有
③ 目指す姿(人財投資のインパクトチェーン)
〔経営戦略と人財戦略の連動〕
従業員の行動変容・成長を促し、3つの柱(共創、プロフェッショナル、エンゲージメント)の共鳴をさらに加速させることで、下記のような変化および成果を目指します。
④ ガバナンス
人財育成方針や社内環境整備方針などの人的資本経営にかかる方針や取組状況については、経営戦略と人財戦略の連動等を目的として、経営会議における審議を経て取締役会への定期的な報告を行い、適切な監督が図られる体制を整えております。詳細については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティへの対応(全般)①ガバナンス」をご参照ください。
⑤ リスク管理
当グループは人財に関するリスクを、当グループに重大な影響を及ぼす可能性の高いトップリスクの1つとして認識しております。
具体的には、高度な専門性とコンプライアンス意識を持った人財が確保できない場合や人財の一斉流出等が発生した場合、ないしは最適な人的資源配賦ができない場合、当グループの業務運営や業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクについては、6つのドライバーに係る指標をはじめとする人財に関する各種状況を把握することにより定期的にモニタリング・評価し、経営会議および取締役会へ報告・協議する体制としております。
リスクを識別・評価・管理する全社的な過程の詳細については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティへの対応(全般)③リスク管理」をご参照ください。
一方、人財戦略の推進は、当グループの価値創造につながる機会でもあります。当グループは、人財戦略の推進状況を6つのドライバーに係る指標により把握し、経営会議において議論のうえ、取締役会へ定期的に報告しております。これらの指標及び目標は「⑥指標及び目標」に記載しております。なお、3つの柱(共創/プロフェッショナル/エンゲージメント)は、6つのドライバーに基づく取組みが目指す方向性として位置づけております。人財確保等のため、採用活動や人財育成策の充実、処遇の向上、ダイバーシティ推進によるキャリアの多様化、テレワーク環境の整備、デジタル化による業務効率化、男性の育児参画、介護休暇取得の促進等の取組みに加え、従業員の行動変容・成長を促し、人的資本の強化を進めております。
⑥ 指標及び目標
注力テーマである、従業員の行動変容・成長の進捗を測るため、新指標「行動変容・成長スコア」を新たに設定しております。
また、価値創造とWell-beingの持続的な好循環の実現に向けて「共創」「プロフェッショナル」「エンゲージメント」の3つの柱を強化すべく、従来より6つのドライバーに対して以下の指標及び目標を設定しております。
※1:連結対象会社のうち、主要な事業を担っているりそなホールディングス・りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行が対象
※2:行動変容・成長スコア:従業員意識調査による主体性・当事者意識・挑戦志向に関する設問のポジティブ回答率平均値(詳細の説明は第5 (1)①d. 新指標「行動変容・成長スコア」の導入 に記載)
※3:越境:海外赴任・外部出向・一定のグループ内出向及び一定条件を満たす外部派遣
※4:コース別高度専門人財:専門コース認定者のうち、一定グレード以上の者
※5:コンサルティング資格保有人財:コンサルティング業務を行う上で必要な一定以上の資格保有者(宅地建物取引士等の業務関連資格を新たに加えて算出)
※6:AI応用スキル習得人財:AI応用スキル習得に足る一定水準以上の研修受講者
※7:キャリア公募経験者:キャリア形成に資する一定の社内公募制度への応募(2021年度以降)を経験した人財
※8:目標ではなく、変更後指標の2025年度実績(参考遡及値)を表示
※9:目標は「向上」であるため、前期比の数値を表示
※10:学習管理システム、タレントマネジメントシステム
<指標及び目標の状況>
上表に記載の取組みにより、6つのドライバーに関する指標のうち、「リーダー・越境・自律と支援」については、上昇傾向を維持するとともに、2025年度目標を達成しております。「働きがい」指標のうち、(i)仕事のやりがいは上昇傾向かつ2025年度目標を達成し、(ii)職場の風通しについては、2025年度に小幅な低下は見られたものの、引き続き高水準を維持しております。「働きやすさ」については、前年度比で小幅な低下は見られたものの、2025年度目標は達成しております。「専門性」については、2025年度目標は未達となりましたが、退職に伴う一定の減少要因があった中でも上昇傾向で推移しており、高度な専門知識等を有する人財の確保・育成に向けた基盤整備は、着実に進展しているものと認識しております。
新たに導入した「行動変容・成長スコア」も含め、これらの指標の推移を継続的にモニタリングするとともに、他の人財に関する各種状況も踏まえ、課題の把握及び施策の見直しを行いながら、継続的な改善につなげてまいります。
<変更説明>
「専門性」及び「自律と支援」については、2026年度より指標体系を変更しております。変更理由につきましては、②a.(ⅲ)・(ⅳ)に記載しており、変更後の指標及び目標は、上表に記載しております。
⑦ 従業員給与等の決定方針
当グループは、人財戦略で目指す「価値創造」と「Well-being」の持続的な好循環の実現に向け、会社業績と従業員処遇を同時進行的に向上するという基本的な考え方のもと、全体的な処遇水準を決定しております。
a. 基本給(職務給)の決定に関する方針
基本給(職務給)は、職務価値を基礎とした等級制度に基づき決定します。
具体的には、従業員の発揮する専門性の高さおよび担う職務・職責の大きさに応じて認定されるプロフェッショナルグレードと、担うポストの職責の重さに応じたポストグレードにより決定します。
また、2026年7月からは外部労働市場との均衡を踏まえ、特定分野においてはマーケット水準を考慮した手当等を設定し、採用競争力の確保に努めてまいります。
b. 賞与(業績インセンティブ・業績賞与)の決定に関する方針
賞与は、業績連動型の報酬として位置付け、グループの業績連動により総資金量を決定し、組織業績・個人業績を踏まえて配分します。
個人への配分にあたっては、評価制度に基づき、各人の貢献度をきめ細かく反映し、メリハリある支給ができる仕組みになっています。
c. 昇給(昇級・昇格)の決定に関する方針
昇給は、原則、上位職務等級への昇級・昇格によります。昇級は、毎年7月のプロフェッショナルグレード認定(昇級判定)により行い、業務遂行状況や能力発揮、求められる人財像への到達の程度を踏まえた前年度評価等に基づき、総合的に判定します。昇格は、異動により随時ポストに就いた際に行い、そのポストに相応しい人財かどうかを見極めた上で登用します。
なお、今後は従業員の行動変容・成長をより後押しするために、お客さまや社会への価値提供に資する挑戦を適切に評価し処遇へ反映することで、より納得性高くメリハリある処遇を実現してまいります。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、海外の現地採用者を含み、嘱託及び臨時従業員8,481人を含んでおりません。
2 臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
3 複数のセグメントにまたがって従事する従業員がいることから、セグメント別の記載を省略しております。
② 当社及び主要子会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 当社従業員は全員、株式会社りそな銀行、株式会社埼玉りそな銀行、株式会社関西みらい銀行、株式会社みなと銀行他27社からの出向者であり、平均勤続年数は各社での勤続年数を通算しております。
なお、嘱託及び臨時従業員は18人であります。
2 法令上の最大人員会社には、株式会社りそな銀行及び株式会社埼玉りそな銀行が該当いたします。
3 臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4 平均年間給与は、2026年3月末の当社従業員に対して各社で支給された年間の給与(時間外手当を含む)の合計額を基に算出しております。
5 当社および主要子会社における平均年間給与の対前事業年度増減率の主な変動要因は、ベースアップ及び昇級・昇格等による賃上げ、業績連動賞与の業績連動部分の変動、採用・退職等に伴う社員構成の変動、並びにグループ内異動・出向等に伴う構成変動等の影響によるものであります。
6 当社には従業員組合はありません。労使間において特記すべき事項はありません。
③ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1 直接雇用する労働者(従業員、嘱託及び臨時従業員、出向者を含む)が101人以上の連結子会社を掲載しております。なお、当社において直接雇用する労働者はいないことから、当社は記載を省略しております。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。カッコ内に前年度の数値を記載しております。
3 各社の就業人員を対象に算出しております。なお、当社への出向者は、労務管理状況等に鑑み株式会社りそな銀行にて計上しております。
4 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。カッコ内に前年度の数値を記載しております。
「対象年度中に育児休業を取得開始した人/対象年度中に子が産まれた人」を計上しているため、年度により100%を超える場合があります。「―」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しております。
5 賃金は、職位・職務等が同等であれば男女間で差が生じることはなく、主として相対的に賃金の高い上位の役職における女性比率の低さにより、男女の賃金の差異が生じているものであります。30歳同一年齢(全従業員)での男女の賃金の差異は、全年齢を対象としたものに比べ、差異は少なくなっているため、今後も全体的には差異は縮小傾向に向かうと認識しております。これまでも女性リーダーの育成、登用への取組みを進めておりますが、取組み強化により更なる差異の縮小に繋げてまいります。
6 女性リーダーの育成・登用への取り組みの詳細や、女性活躍パイプライン(女性ライン管理職比率→女性経営職層比率→女性役員比率)の目標及び実績については、「(1)人材戦略に関する基本方針 ②a.人財育成方針」を併せてご参照ください。
④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容については「1株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティに対する考え方
当グループは、パーパス「金融+で、未来をプラスに。」に込めた「実現したい未来社会」を起点として、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組み、社会価値と企業価値を持続的に高めていくことを目指しております。
当グループが目指す未来社会は、次の姿であります。
・活力あふれる社会
・豊かで幸せに暮らせる社会
・次世代につなぐ持続可能な社会
これらの実現に向けて、一つひとつの地域に寄り添い、金融の枠にとらわれない変革と創造を通じて、新たな価値を創出し続けております。
こうした考えのもと、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を、単なる社会貢献の積み重ねではなく、価値創造のあり方そのものを進化させていく経営の取り組みと位置づけております。
社会課題への対応は、当グループにとって中長期的な成長機会であると同時に、対応が不十分な場合には事業に影響を及ぼす重要なリスクとなり得ると認識しております。
(2) サステナビリティへの対応(全般)
①ガバナンス
取締役会は、当グループが事業活動を通じて社会からの信頼、期待に応え、「持続可能な社会」と「りそなグループの持続的成長」の共鳴を実現していくため、「サステナビリティ基本方針」、「りそなグループ人権方針」、「りそなグループ環境方針」の3つの方針を定めております。
取締役会の方針を踏まえたサステナビリティの取組状況は、少なくとも年1回以上取締役会へ報告を行い、重要な事案については随時付議を行うことで、適切な監督が図られる体制を整えております。
社外取締役が過半数を占める取締役会では、多角的な視点から議論が行われ、その結果はグループの経営戦略やリスク管理、開示に反映されております。
また、当社の取締役および執行役に対する報酬方針は、独立社外取締役のみによって構成される報酬委員会において決定しております。執行役の報酬体系には、当社自身の温室効果ガス排出量の削減や、法人や個人のお客さまのSXを支援するファイナンス実績等に関する評価を組み入れております。
②戦略
社会やお客さまから信頼され、選ばれ続ける企業であるとともに、株主や従業員を含むステークホルダーから最も支持され、持続的な成長を実現していくために、当グループはマテリアリティの見直しを行いました。
2026年度より、パーパスに込めた「実現したい未来社会」を起点に、優先的に取り組むべき領域と、その実現に向けて克服すべき自社内の経営課題をマテリアリティとして特定しております。
特定したマテリアリティは以下の6つであります。
これらは相互に関連し合いながら、お客さま、株主、社会、従業員といったステークホルダーに対する価値創造につながっており、当グループの持続的な成長を支える重要な機会であると同時に、対応が不十分な場合には経営に影響を及ぼし得るリスクでもあります。
当グループは、これらのマテリアリティを中期経営計画をはじめとする戦略に反映し、日々の事業活動の中で具体的な取り組みとして実行しております。
③リスク管理
当社及び当グループは、当社及び当グループに重大な影響を及ぼす可能性の高いトップリスクとして、サステナビリティ経営への対応が不十分であることによる企業価値の毀損を認識しております。
当該リスクは、具体的には以下のようなリスクシナリオとして顕在化し得るものと捉えており、顕在化した場合、当グループの業務運営や業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスクシナリオ)
(1) 取引先のサポートを含めた気候変動・生物多様性への対応の遅れ等により、成長機会の逸失や座礁資産化リスクの顕在化等を通じて企業価値が毀損するリスク
(2) 気候変動・生物多様性・人的資本経営等に関する開示が不十分と見なされることにより、企業価値が毀損するリスク(将来の開示要請の高度化・義務化への対応を含む)
当社及び当グループは、上記リスクの抑制・低減に向け、リテールを中心とするお客さまのSXを金融サービスを通じてサポートすること、お客さまの取り組みを社会全体の大きな動きに結び付けていくこと等に取り組んでおります。
また、上記(1)のリスクに対しては、取引先のSX対応に関する対話・伴走支援の強化等を通じて、リスクの低減と機会の拡大を図っております。
上記(2)のリスクに対しては、適切なアカウンタビリティ確保の観点から、戦略・リスクの両面と整合した開示の実現に向けた体制・プロセスの整備を進めております。
(サステナビリティ関連のリスクおよび機会を識別・評価・管理するプロセス)
当社及び当グループは、当社及び当グループに重大な影響を及ぼす可能性の高いリスクをトップリスクとして認識し、トップリスクをリスク管理の起点とした一貫性のあるリスク管理体制を整備しております。トップリスクは経営会議、取締役会等での議論を踏まえて決定され、トップリスク管理を通じて当グループ内のリスク認識を共有し、リスクガバナンスの強化、重大なリスクの発生防止、リスクが発生した場合の早期対応・影響拡大の抑制等に努めております。
また、管理すべきリスクの種類・定義、リスク管理を行うための組織・体制、およびリスク管理の基本的な枠組みを明確化し、リスクの特性に応じた手法によってリスク管理を行う体制を構築しております。
サステナビリティ関連のリスクおよび機会については、当社社長を委員長とし、グループ銀行の社長、経営企画部署、リスク管理部署、法人・個人の営業部門などの担当役員、りそなアセットマネジメントの社長などが出席する「グループサステナビリティ推進委員会」において一体的に管理しております。同委員会では、経営陣が内外の環境認識を共有しつつ、リスクおよび機会の認識ならびにお客さまとの対話や関連するファイナンス、ソリューションの取組状況等を四半期ごとにモニタリングし、これらの取り組みを着実に進めるためのPDCAの枠組みを構築しております。
④指標及び目標
前述の戦略(「②戦略」ご参照)に基づく指標・目標として、2025年度まで定めていた「サステナビリティ長期指標」を再編し、2026年度よりマテリアリティごとに以下のKPIを定めております。
なお、2025年度まで定めていた「サステナビリティ長期指標」に対する当連結会計年度末現在の実績は以下の通りであります。
(3) サステナビリティへの対応(個別テーマ)
当グループが重要と認識しているサステナビリティ課題(優先課題)のうち、「気候変動」「人的資本」に関する考え方及び取り組みは次のとおりであります。
〔気候変動〕
①ガバナンス
気候変動リスクはトップリスクの1つに位置づけられており、気候変動への対応状況は、サステナビリティへの取り組みの重要な要素として、取締役会による監督が行われております。また、りそなホールディングスの社長を委員長とし、グループ銀行の社長等を構成員とする「グループサステナビリティ推進委員会」を四半期ごとに開催し、気候変動リスクに関する重要事項について協議・報告を実施しております。詳細は「(2) サステナビリティへの対応(全般)①ガバナンス」をご覧ください。
②戦略
a. 気候変動がビジネスに及ぼす機会とリスク
気候変動による財務影響は最大の資産である貸出金に表れる可能性が高く、お客さまの機会とリスクが、貸出金を通じてりそなグループの機会とリスクにつながっていると認識しております。
不確実性の高い気候変動の影響を捉えるため、「1.5℃」と「4℃」の2つのシナリオを用いて機会とリスクを定性・定量両面から評価しております。評価に際しては、「短期:5年程度」「中期:15年程度」「長期:35年程度」の時間軸を設定して影響を受ける時期を想定しております。
b. 気候変動シナリオ分析(定性)
当グループでは、TCFD炭素関連セクターのうち、特に対応を優先すべきセクターを「重要セクター」に選定し、当該セクターを対象にシナリオ分析の深掘りを実施しております。有価証券報告書提出日現在、「エネルギー・ユーティリティ」「運輸・自動車」「不動産開発・建設」を重要セクターに選定しております。
c. 気候変動シナリオ分析(定量)
定性分析の結果を踏まえ、移行リスク、物理的リスクそれぞれについて、当社財務影響の定量分析を実施しております。
◎ 移行リスク(1.5℃シナリオ)
移行リスクは与信先の業種ごとに特性や影響度が異なること、企業の今後のカーボンニュートラル対応にも左右されると考えられることから、分析対象は定性分析で選定した重要セクターを対象としております。
またシナリオの前提とする重要なリスク要素は各セクターに共通する「炭素税の導入・引上」とし、公的シナリオを参考に1.5℃下での与信先企業への将来影響等を想定、2050年までの当社の信用リスク影響を推定しております。
◎ 物理的リスク(4℃シナリオ)
物理的リスクは与信先の業種ごとの特性だけでなく、企業や当社担保物件の所在地にも左右されると考えられることから、分析対象は一般事業法人全体としております。
またシナリオの前提とする重要なリスク要素は、利用可能なデータの制約から、急性リスクが顕在化することによる水災被害とし、公的シナリオを参考に4℃下での与信先企業の業績影響、担保物件への影響を想定、2050年までの当社の信用リスク影響を推定しております。
◎ 今後の課題
上記分析結果からは移行リスク、物理的リスクともに与信関係費用への影響は限定的と考えられるものの、一部のリスク要素を対象とした結果であること、推定に際し様々な仮定を置いていることから、リスク影響全体が限定的であることを示すものではないと受け止めております。
気候変動の影響は、様々なリスク要素が複合的に作用し、波及経路も様々な要因によって変化するため、引き続き様々な分析手法の研究、分析に用いるデータの拡充等に努めてまいります。
一方、分析の精度向上が途上段階であっても、与信先のリスクと機会が貸出金を通じて当グループのリスクと機会につながっていることは明らかであると考えております。
当グループの貸出金は、大部分が個人と中小企業のお客さま向けで構成されております。ポートフォリオ全体ではリスクが分散されている一方、中小企業のお客さまは、大企業に比べ気候変動への対応状況に差があり、背景には様々な課題が存在していると認識しております。
シナリオ分析の高度化に加え、Financed Emissionsの計測高度化・モニタリングに取り組み、お客さまとの対話の深化、ソリューションの強化を通じて、お客さまのカーボンニュートラルへの対応を支援してまいります。
③リスク管理
当社及び当グループは、トップリスクの1つとして、気候変動が及ぼす財務影響を認識しております。(リスクを識別・評価・管理するプロセスについては「(2)サステナビリティへの対応(全般)③リスク管理」をご参照ください。)
具体的には、複数の気候変動シナリオに基づく、当グループのポートフォリオ構成を踏まえた定性的な評価により、「移行リスク」「物理的リスク」とも、短期から長期(※1)において当グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性を認識しております。
当グループの貸出金は、大部分が個人と中小企業のお客さま向けで構成されております。ポートフォリオ全体ではリスクが分散されている一方、気候変動対応の重要性を数多くのお客さまにお伝えしていくことが重要となります。
取り組みを一段と加速させるため、お客さまとの対話の深化および当グループのソリューション強化により、お客さまとともに気候変動リスクを低減し、機会を伸ばしてまいります。その具体的な取り組みとして、リテール・トランジション・ファイナンス目標および当グループのカーボンニュートラル目標(Scope1+2)、投融資に係るScope3(カテゴリ15)のネットゼロ目標等を設定するとともに、電力セクターについて2030年中間目標をマテリアリティKPIに設定しております。
なお、当グループでは、石炭火力発電事業への新規融資は、災害時対応等の真にやむを得ない場合を除き行わないこと、MTR方式(※2)で行われる石炭採掘事業等、環境に重大な負の影響を及ぼすおそれのあるプロジェクトへの新規融資は行わないこと等を「融資業務における基本的な取組姿勢」にて表明しております。
(※1)短期:5年程度、中期:15年程度、長期:35年程度
(※2)山頂除去方式と呼ばれ、山の表面石炭層を採掘するため、森林伐採し土砂を河川等に廃棄する手法
④指標及び目標
気候変動リスクを低減し、機会を伸ばすための長期的な取り組みについて、以下のターゲットを定めております。各ターゲットの具体的な数値は「(2)サステナビリティへの対応(全般) ④指標及び目標」をご覧ください。
〔人的資本〕
「持続可能な社会」と「りそなグループの持続的成長」の共鳴を実現していくためにも、価値創造の原動力である「人財」への投資を拡充してまいります。「人財」はりそなグループにとって最も重要な財産です。多様な人財が集い、性別・年齢・職種などにかかわらず全ての従業員が持てる力を最大限発揮するとともに、その活力を組織として最大化できるように人的資本経営を進めております。
人財への投資は、当グループが特定したマテリアリティ「人的資本の強化」に基づく重要な取り組みであり、中長期的な企業価値向上に資するものと認識しております。
当該取り組みの詳細(戦略、指標及び目標等)については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」に記載しております。