2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

 

 当行グループは、2026年5月2日付で、株式会社福井銀行と株式会社福邦銀行が合併しております。

 当行グループは、「地域価値循環モデルの実現」をビジョンに掲げ、地域との共存・共生を通じた持続的成長と、銀行グループとしての本質的な存在価値の向上を一体的に追求しております。このビジョンを実現するにあたり、当行グループは「リスクアペタイト・フレームワーク(RAF)」(以下、「RAF」という。)を経営管理の基本的な枠組みとして位置づけております。

 RAFとは、事業計画・収益目標の達成に向けて、どのようなリスクをどの程度まで引き受けるかを経営の意思として明示し、リスクとリターンのバランスを保ちながら事業を運営するための経営管理の枠組みです。

 当行グループでは、「地域価値循環モデルの実現」というビジョンの達成に向けて引き受けるべきリスクの種類と量を経営として見定め、RAFのもとで以下の二つの側面からリスクを一体的に管理する態勢の構築と強化を進めております。

 

側面

内容

本章での位置づけ

第一の側面

(地域起点のリスク)

地域経済・社会環境の変化が当行グループの持続的成長に与えるリスク。経営者が「トップリスク」として主体的に特定・管理する。

(1)に記載

第二の側面

(企業集団起点のリスク)

銀行グループとして業務遂行上、固有に管理すべき信用リスク・市場リスク等の各種リスク。第一の側面を下支えする基盤として管理する。

(2)に記載

 

 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 

(1)地域起点のリスク認識:トップリスクの特定・管理

 当行グループは、「地域価値循環モデルの実現」というビジョンを掲げていることから、地域経済・社会環境の変化そのものが当行グループの存立基盤に直結するリスクであると認識しております。このため、単に銀行業務上の損失回避にとどまらず、地域の持続的発展を阻害しうる事象を「トップリスク」として経営者が主体的に特定・管理することを、リスク管理の最上位に位置づけております。

 トップリスクとは、顕在化した場合に当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えるリスク事象のうち、特に優先的に対応すべきものとして選定するものであります。選定にあたっては、経営陣によるトップダウン型の認識と、全社的な洗い出しによるボトムアップ型の両面からリスク候補を抽出し、各リスク事象の「当行グループへの影響度(インパクト)」及び「蓋然性(発生可能性)」の観点から重要度を評価・判定しております。

 当行の経営会議において認識している当行グループのトップリスク候補は、以下のテーマにて整理しております。

テーマ

主なリスク事象(例)

ビジョンとの関連

地域経済・社会環境リスク

人口減少・少子高齢化による営業地盤の悪化、地域産業・経済の停滞、地政学リスクの長期化

地域経済縮小は当行グループの収益基盤・存在意義そのものを直撃する。

経営・統合リスク

経営統合効果を十分に発揮できないリスク、競争激化による収益基盤の縮小

統合効果の最大化が地域への提供価値向上に直結する。

デジタル・システムリスク

デジタル化対応の遅れによる競争力低下、サイバー攻撃・大規模システム障害による地域金融サービスの継続性・信認の毀損

デジタル基盤の脆弱化は地域住民・企業への金融サービス提供そのものを損なう。また、デジタル化への対応遅れは地域金融機関としての存在価値の低下に直結する。

人財・組織リスク

外部環境を背景とする人財確保難化による持続的成長の停滞

地域とともに成長する人財の確保・育成が競争力の源泉である。

環境・災害リスク

気候変動への対応遅れ、大規模自然災害等による業務停止(※)

地域の物理的・社会的基盤の毀損は当行グループの事業継続に直結する。

 

 (※)気候変動への対応策は後記(2)⑥「気候変動リスク」に、大規模自然災害等への対応策は後記(2)⑥「災害等発生リスク」にそれぞれ記載しております。

 

 当行グループでは、監督機関である取締役会においてもトップリスクの妥当性を確認するとともに、事業計画との連動や定期的なモニタリングを通じて実効性のあるリスク管理態勢の構築・強化を進めてまいります。また、特定されたトップリスクは、冒頭に定義したRAFに反映し、リスクとリターンのバランスを経営として管理してまいります。

 

(2)企業集団としてのリスク管理:銀行グループ固有リスクへの対応

 (1)に掲げたトップリスクへの対応を実効あるものとするためには、当行グループが銀行業務を安定的に遂行できる態勢を維持することが大前提となります。以下では、銀行グループとして固有に管理すべきリスクの種別ごとに、その定義・影響・対応策を示します。

 

① 信用リスク

 信用リスクとは、与信先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し、当行グループが損失を被るリスクです。その主なリスク事象、当行決算等に与える影響とその対応策については以下のとおりです。当行グループでは、信用リスクは業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であることを十分に認識したうえで、信用リスクをコントロールできる態勢の構築を目指しております。

リスク事象

要因・影響

対応策

不良債権の

増加

景気の動向・不動産価格の変動等により与信関係費用が増加し、自己資本を減少させる可能性があります。

「与信集中リスク管理基準」を制定、与信集中リスクを回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオの構築を推進するとともに、定期的なポートフォリオ分析を実施しております。

貸倒引当金の

増加

担保価値変動・経済環境の変化等により引当金の積増しや多額の償却をせざるを得なくなる可能性があります。

貸出先の状況、担保の処分可能見込額、及び保証による回収可能見込額に関する前提、見積りに基づいた一定の引当計上ルールを整備し適切に引当金を計上するとともに、貸出先の状況、及び担保・保証等の保全状況を定期的に見直すことで、引当の十分性を確保しております。

貸出先の

経営悪化

地域景気回復の遅れや他債権者による支援打切りや縮小等により、新たな倒産が発生し、与信関係費用の発生や不良債権の増加につながる可能性があります。

財務状況の悪化が見込まれる先に対しては早期に経営改善支援を実施。必要に応じて外部専門家とも連携しながら経営改善支援・事業再生支援を実施しております。

貸出先への

権利行使の

困難性

不動産売買市場・有価証券市場における流動性の欠如や価格の大幅な下落等の事情により、担保権を設定した物件の換金または貸出先の有する資産に対する強制執行等が事実上困難となる可能性があります。

地域金融機関として企業の再建可能性を見極める観点から、債権者として有する法的な権利のすべてを直ちに実行できない可能性があります。

担保処分可能見込額を適切に見積もるとともに、担保価値の定期的な再評価を実施。担保に過度に依存しない与信審査の高度化を推進しております。

貸出先への事業性理解を深め、地域金融機関として必要に応じて外部専門家とも連携しながら経営改善支援・事業再生支援を実施しております。

地政学リスクの影響

ウクライナ侵攻・中東情勢等といった社会情勢の不安定化が資源高・景気減速を招くなどによって、取引先企業の業績悪化につながる可能性があります。なお、地政学リスクの経営レベルの認識については「(1)地域経済・社会環境リスク」に記載のとおりであります。

貸出先の事業性理解に基づく適切な伴走支援を実施するとともに、信用リスクの状況を業種別・地域別に定期的に分析・評価し、影響を受けやすい業種・先については重点的なモニタリングを実施しております。

 

 また、「信用リスク計測基準」を制定し、信用格付別・業種別・地域別などの信用リスクの状況を分析・評価するとともに、「リスク資本制度」のもとで量的な管理・コントロールを行っております。

 

② 市場リスク

 当行グループは、債券・株式・投資信託・デリバティブ等の金融商品に係る市場業務を行っており、金利・株価・為替等の変動リスクが業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に、世界経済の見通しが不透明な中、日本銀行の政策金利引き上げや米国・欧州の金融政策の動向が一層見極めにくい状況となっております。主なリスク事象、当行決算等に与える影響とその対応策については以下のとおりです。

 

リスク事象

要因・影響

対応策

金利上昇

日銀政策金利引上げや海外金融政策の変動により、保有する国債等の評価損が拡大する可能性があります。

ALM(資産・負債の総合的管理)の一環として金利リスク量を定期的に計測・評価し、ポジション枠・損失限度額を設定しております。デュレーション管理を通じた金利感応度のコントロールを実施しております。

株価下落

世界経済の減速・停滞により、保有株式の評価損や減損が発生する可能性があります。

半期毎に有価証券運用計画を策定・審議し、保有目的・リスク許容度に応じた銘柄管理を実施しております。政策保有株式については、保有意義の検証を継続的に行い、縮減を計画的に推進しております。

円高進行

為替市場の変動により、外貨建資産の価値が目減りする可能性があります。

為替ポジションを適切な枠内に管理し、必要に応じて為替予約等によるヘッジを実施しております。ミドル・オフィスによる日次モニタリングにより、リスクの早期把握と対応を徹底しております。

 

 当行グループでは、市場リスク管理をALM(資産・負債の総合的管理)の一環として位置づけ、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。また、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)はフロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。

 

③ 流動性リスク

 当行グループの業績や財務状況の悪化、格付機関による格付けの引き下げ、金融市場環境の悪化等が発生した場合には、通常より著しく不利な条件での資金調達を余儀なくされる可能性があります。主なリスク事象、当行決算等に与える影響とその対応策については以下のとおりです。

リスク事象

要因・影響

対応策

資金調達困難

業績悪化・格付引下げ・市場環境悪化により、不利な条件での調達や取引制限を余儀なくされる可能性があります。

流動性リスクの状況を「平常時」「懸念時」「危機時」の3段階に区分して管理しております。各段階に応じたコンティンジェンシープラン(不測の事態に備えた対応計画)を整備し、調達手段の多様化・分散化を図るとともに、十分な流動性準備高を確保しております。

外貨調達コスト上昇

市場の急変や需給悪化により、外貨調達が困難となりコストが増大する可能性があります。

外貨調達の手段・期間・取引先を分散させ、特定の調達先への依存を回避しております。外貨流動性バッファーを適切に確保し、調達コストの動向を日次でモニタリングしております。

 

 当行グループでは、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスを設置することで相互牽制を図りながら流動性リスクの管理を行っております。

 

④ オペレーショナル・リスク

 オペレーショナル・リスクとは、業務の過程、役職員等の活動もしくはシステムが不適切であること、または外生的な事象により損失を被るリスクをいいます。その主なリスク種別、当行決算等に与える影響とその対応策については以下のとおりです。

 

リスク種別

要因・影響

対応策

事務リスク

役職員の故意・過失による重大な事務事故が発生し、業務遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

事務ミスの傾向を定期的に分析し、発生原因に応じた事務フローの見直しや臨店指導を図るとともに、役職員へルール遵守を徹底しております。事務事故が発生した場合には、原因究明と再発防止策を速やかに講じております。

システムリスク

ハードウェア障害・外部ネットワーク障害・天災等により業務が停止し、サービスが提供不能となる可能性があります。なお、システム障害が地域金融サービスの信認・継続性に与える経営レベルの影響については「(1)デジタル・システムリスク」に記載のとおりであります。

主要システム機器の常時監視体制を整備し、障害発生時には自動的にバックアップシステムへ切り替える仕組みを構築しております。定期的なシステム点検・更新を実施するとともに、BCP(事業継続計画)に基づく訓練を定期的に行い、復旧手順の実効性を確認しております。

サイバーセキュリティリスク

不正侵入・情報搾取・DDoS攻撃等により、業務遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、サイバー攻撃による地域金融サービスの信認毀損という経営レベルの影響については「(1)デジタル・システムリスク」に記載のとおりであります。

また、内部管理による情報保護については「(2)⑥情報管理リスク」に記載のとおりであります。

「サイバーセキュリティリスク管理の基本方針」を策定し、金融庁が示す「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」への対応を推進しております。侵入検知システムの導入・強化、定期的な脆弱性診断の実施、役職員へのセキュリティ教育の徹底により、多層的な防御態勢を構築しております。

法務リスク

法令等遵守違反により、罰金・損害賠償が生じ業績が悪化する可能性があります。

法令遵守態勢を整備し、法令・規制の改正動向を継続的にモニタリングしております。また、顧客保護管理態勢を整備するとともに、役職員へのコンプライアンス研修を定期的に実施し、法令遵守意識の浸透・向上を図っております。

人的リスク

人事運営上の不公平・不公正により、業務遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、人財確保・育成に関わる経営レベルのリスク認識については「(1)人財・組織リスク」に記載のとおりであります。

公平・公正な人事考課制度を整備・運用するとともに、適切な人員配置・研修・教育を実施。また、職場におけるハラスメントの未然防止及び早期解決を図るため、相談窓口の設置等により、健全な職場環境の維持・向上に努めております。

有形資産リスク

大規模災害による店舗・システム等の損壊により、一部営業が阻害される可能性があります。

なお、大規模自然災害リスクの経営レベルの認識については「(1)環境・災害リスク」に記載のとおりであります。

内外の情報に基づき災害等の有形資産への影響を把握・分析することに努め、適切な保守・更新投資を継続的に実施し、資産の耐久性を保持することで、有形資産リスクの削減に努めております。

風評リスク

評判悪化や風説の流布により、信用が低下し業績が悪化する可能性があります。

適時・適切な情報開示を徹底し、お客さまや市場との信頼関係の維持・強化に努めております。風評被害が発生した場合には、迅速な事実確認と正確な情報発信を行うための指示連絡体制を整備し、被害の拡大防止を図っております。

 

 

⑤ 自己資本比率リスク

 当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年(2006年)金融庁告示第19号)に基づき、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を国内基準である4%以上に維持すべくリスク管理態勢の強化・充実に努めなければなりません。

 当行グループの自己資本比率がこの水準を下回るような場合には、金融庁長官から、業務の全部、又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。この結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。 

 当行グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。

 貸出金及び有価証券等の増加に伴うリスクアセットの増加

 投融資先の信用力低下に伴うリスクアセットの増加

 リスクアセットの増加に対する収益が想定より減少

 不良債権処理や貸出先の信用力低下等による与信関係費用の増加

 有価証券評価損益の著しい悪化に伴う減損額の増加

 自己資本比率の基準及び算定方法の変更

 これらのリスクに対して、当行グループでは「リスク資本制度」を活用し、自己資本の範囲内でリスクテイクを行う経営管理を徹底しております。また、収益力の強化と資本効率の向上を両立させながら、十分な自己資本比率の維持に努めております。

 

⑥ その他のリスク

 上記①~⑤以外に認識している重要なリスク種別が当行決算等に与える影響とその対応策は、以下のとおりです。

リスク種別

要因・影響

対応策

経営・事業戦略リスク

戦略が想定した結果をもたらさない場合、収益性が悪化し業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、経営統合に関するリスクの経営レベルの認識については「(1)経営・統合リスク」に記載のとおりであります。

中期経営計画の進捗状況を定期的にモニタリングし、環境変化に応じた戦略の見直しを機動的に実施しております。経営会議において計画と実績の乖離要因を分析し、対応策を審議する体制を整備しております。

退職給付債務リスク

前提条件や制度の変更により、費用・債務が増加する可能性があります。

数理計算上の差異を将来にわたり規則的に費用認識することで、退職給付債務の変動が財務に与える影響を平準化しております。割引率、予定昇給率、退職率及び死亡率等の数理計算において用いる前提条件を定期的に見直し、適切な水準を維持しております。

固定資産減損リスク

地価下落・各資産グループの収益悪化・用途転用等により、減損損失が計上され業績が悪化する可能性があります。

固定資産の収益性を定期的に評価し、減損の兆候が認められる場合には早期に対応策を検討しております。遊休資産の有効活用や不採算拠点の見直しを通じて、固定資産の収益性向上に取り組んでおります。

繰延税金資産リスク

課税所得の見込みが乖離した場合、繰延税金資産が減額され、業績が悪化し、自己資本比率が低下する可能性があります。

合理的かつ保守的な課税所得の見通しに基づき繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得見込みを定期的に見直し、計上額の妥当性を継続的に検証しております。

情報管理リスク

情報漏えい・不正アクセス・改ざん等が発生した場合、社会的信用が失墜し業績が悪化する可能性があります。

なお、外部からのサイバー攻撃への技術的防御については「(2)④サイバーセキュリティリスク」に記載のとおりであります。

情報セキュリティ管理規程を整備し、お客さま情報・機密情報の厳格な管理を徹底しております。アクセス権限の適切な設定・管理、情報持出しの制限、役職員への定期的な情報セキュリティ研修の実施等により、情報漏えいの防止を図っております。

外部委託リスク

委託先の業務遂行に支障が生じた場合や、委託先経由の情報漏えいが発生した場合、業務遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループ内部の情報管理については「(2)⑥情報管理リスク」に記載のとおりであります。

リスク統括グループが外部委託先管理の統括を担い、委託先の選定基準・管理基準を整備しております。委託先に対する定期的なモニタリング・実地検査を実施し、情報管理状況や業務遂行能力を継続的に確認するとともに、委託先の事業継続態勢についても検証しております。

マネー・ローンダリングリスク

法令違反や対策不備が生じた場合、業務停止・制裁金・信用失墜につながる可能性があります。

マネー・ローンダリング及びテロ資金供与並びに経済制裁違反の防止が、国際社会において金融機関に求められる責務であることを認識し、リスクベース・アプローチに基づくリスクの特定・評価、低減措置を実施しております。具体的には、顧客管理、取引フィルタリング、取引モニタリングの精度を高めるとともに、役職員への定期的な研修を実施し、対策の実効性向上を図っております。

気候変動リスク

異常気象や脱炭素規制の強化により、当行グループの営業拠点の損壊や取引先の業績悪化につながる可能性があります。

なお、気候変動リスクの経営レベルの認識については「(1)環境・災害リスク」に記載のとおりであります。

気候変動が事業活動に与える影響について、シナリオ分析等を通じて把握・評価し、物理的リスク・移行リスクへの対応策を検討・実施しております。脱炭素社会への移行を支援するサステナブルファイナンスの推進を通じて、取引先の気候変動対応を積極的に支援しております。詳細は「サステナビリティに関する考え方及び取組み」に記載しております。

災害等発生リスク

大規模自然災害や感染症の流行により、当行グループや取引先の事業活動に支障をきたし各リスクの発生確率が上昇する可能性があります。

なお、大規模自然災害リスクの経営レベルの認識については「(1)環境・災害リスク」に記載のとおりであります。

BCP(事業継続計画)を整備し、重要業務の継続・早期復旧に向けた訓練を定期的に実施しております。バックアップサイトの整備やリモートワーク環境の充実を図るとともに、感染症対策マニュアルに基づく対応体制を維持しております。

規制変更リスク

法律・規則・政策の変更により、業務遂行や業績に影響を及ぼす可能性があります。

金融規制・税制・会計基準等の改正動向を継続的にモニタリングし、変更内容を早期に把握。所管部署が中心となって影響範囲の分析と対応策の検討を行い、円滑な対応が図れる体制を整備しております。

 

 なお、上記「(1)地域起点のリスク認識:トップリスクの特定・管理」に記載のとおり、当行グループは福井県を主な営業基盤としており、営業収益の大部分を同地域における金融サービスの提供によって得ております。そのため、地域固有のリスク事象が発生した場合の影響が相対的に大きくなる点に留意が必要となります。

 

配当政策

 

3 【配当政策】

(剰余金の配当の決定に関する方針)

 当行は、地域価値循環モデルの実現に向け、グループ一体となった支援・伴走を通じて、地域の価値を高めることに取り組んでいます。その成果としてグループ全体の収益力を高め、適切な自己資本を確保しつつ、安定的・継続的に配当を行うことを基本方針としています。

 具体的には、1株当たり年間50円(中間配当及び期末配当の年2回)の安定配当に業績連動配当を合わせ、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向を、30%程度とすることを目途として取締役会において配当を決定いたします。なお、各期の配当金につきましては、その時々の経済情勢、財務状況、自己資本比率の状況等を勘案し、各期の業績が明らかになった時点で決定いたします。

 内部留保金につきましては、将来の収益基盤強化に向けたシステムやチャネルなどのインフラ整備、戦略分野や人的資本への投資等に活用することで、企業価値の向上に努めてまいります。

(当事業年度の剰余金の配当)

 当事業年度の剰余金の配当につきましては、上記の基本方針に基づき、期末配当は1株当たり79円とし、中間配当(1株当たり29円)と合わせ、年108円としております。

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たりの配当額
(円)

2025年11月14日

取締役会決議

698

29

2026年5月15日

取締役会決議

1,903

79

 

(注) 配当金の総額には、従持信託に対する配当金(2025年11月14日取締役会決議分4百万円、2026年5月15日取締役会決議分10百万円)及び役員向け株式交付信託に対する配当金(2025年11月14日取締役会決議分8百万円、2026年5月15日取締役会決議分23百万円)を含めております。

 

 <株主還元方針の変更について>

 当行は、2026年度(2027年3月期)より、当行グループの財務状況及び業績見通しを踏まえ、株主還元の一層の充実に努めるとともに企業価値の向上を図ることを目的に、株主還元方針を下記の通り変更しております。

[株主還元方針]

 当行は、地域価値循環モデルの実現に向け、グループ一体となった支援・伴走を通じて、地域の価値を高めることに取り組んでいます。その成果としてグループ全体の収益力を高め、適切な自己資本を確保しつつ、安定的・継続的に配当を行うことを基本方針としています。

 具体的には、1株当たり年間50円の安定配当に業績連動配当を合わせ、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向を40%程度とすることを目途としております。なお、各期の配当金につきましては、その時々の経済情勢、財務状況、自己資本比率の状況等を勘案し、各期の業績が明らかになった時点で決定いたします。

 内部留保金につきましては、将来の収益基盤強化に向けたシステムやチャネルなどのインフラ整備、戦略分野や人的資本への投資等に活用することで、企業価値の向上に努めてまいります。