2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    3,866名(単体) 6,411名(連結)
  • 平均年齢
    43.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.3年(単体)
  • 平均年収
    6,663,653円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    6.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループは、グループ経営戦略に基づき、戦略の実現を支える重要な経営資源として人財を位置付け、当社におきまして経営戦略と連動した人財戦略を策定、推進しております。グループ各社では事業領域及び事業環境の多様性を踏まえ、連結ベースでの統一的な人事制度の導入等は行っておらず、各社・各国の特性に応じた人事運用を基本としておりますが、グループ横断での取組として、持続的成長を支える人的資本基盤の強化を目的に、社員エンゲージメント向上への取組、自律的なキャリア形成の促進、インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進、健康経営等を重点領域として具体的な取組を進め、組織風土及び企業文化の醸成に取り組んでおります。

 

①人的資本経営の考え方

 当社はスキルや専門性・生産性の向上と創造力を養うための教育・学習支援といった社員への投資と、組織・チームとして社員が能力を最大限発揮し、イノベーションを起こしやすい環境整備・仕組みづくりの両面にわたる取組を展開しております。人的資本への投資により、社員一人ひとりが自律的に学び挑戦することで人材価値を高め、それぞれの個性や強みを活かして最大限のパフォーマンスを発揮し、企業価値向上につなげていくことを人的資本経営としております。

 

<人的資本経営の全体観>

 

②人財戦略の基本的な考え方

イ.人財戦略の策定の狙い

 当社は、中期経営計画において掲げる事業戦略や構造改革等を実現するため、その基盤となる人財戦略を策定しております。経営環境の変化が加速するなか、企業の持続的成長には、従来の人的資源の管理に留まらず、社員一人ひとりの自律的な成長と能力発揮を促進する人的資本経営の実践が不可欠であると認識しております。

 また、労働人口の減少や価値観の多様化といった外部環境の変化を踏まえ、当社は社員との関係を、相互に成長し合うパートナーとして再定義し、エンゲージメントの向上及び優秀な人財の確保・定着を図ってまいります。

さらに、これらの取組を実効性あるものとするため、制度や仕組みの整備に加え、社員及び経営層の思考・行動の変革を促進し、イノベーションが創出される企業文化の醸成を推進してまいります。

 以上の取組により、人財価値の最大化を通じて企業価値の持続的向上を実現することを目的としております。

 

ロ.人事基本方針及び人財戦略を通じてめざす姿

 当社では、「理念」及び「オリコがめざすサステナビリティ」を踏まえ、人財戦略を遂行するうえでの基本的な考え方として「人事基本方針」を定めております。人事基本方針は、社員一人ひとりが自ら人材価値を高め、仕事を通じて自己実現できる魅力と活力あふれる働きがいのある環境の実現をめざす「人事ビジョン」、当社が社員に求める行動・姿勢を示した「求める人材像」、及び会社のコミットメントとして社員の成長・挑戦・活躍を支援する「人財マネジメントポリシー」により構成されております。

 人財戦略の遂行にあたっては、上記の基本方針に基づき、社員へは変革・改善を通じた価値創造を求めるとともに、会社は社員一人ひとりの思考・行動の改革と自律的な成長を後押ししてまいります。

 また、人財戦略を通じてめざす姿として「会社と社員が互いに成長できるWin-Winな関係構築を通じた社員エンゲージメントの最大化」を掲げております。このめざす姿には、会社と社員がともに必要な存在として絆を深めながら、社員が成長・活躍し、会社が持続的に成長する関係を築き上げていきたいという想いを込めております。

 

③経営戦略と連動した人財戦略

 当社は、「与信×テクノロジーで新たな金融シーンを創りだす先進企業」をめざし、現中期経営計画における5年後の到達点を「オリコならではの金融モデルの確立」と掲げております。その実現に向け、個人・法人・海外といった顧客セグメント別事業戦略を打ち出すとともに、それを支える業務プロセス改革(BPX)、デジタル・AIの徹底活用(DX/AI)等の経営基盤強化を重点取組事項としております。さらに、新たな価値を創造するために多様な仲間と協業・挑戦し、ミッションを果たすことを志向する企業カルチャーへの変革を重点課題の一つとして位置付けており、さまざまな施策を推進しております。

 グループ全体で取り組んでいるデジタル・AIの徹底活用につきましては、その実効性を高めるために組織のAIケイパビリティを向上していくことが不可欠であると認識しております。DX/デジタル・AI人材については、前中期経営計画より「DX推進人材育成プログラム」を策定し取り組んでまいりました。現中期経営計画ではこれをさらに拡充し、AIやデータを自ら活用できる人材の育成を推進しております。初年度である当連結会計年度は、新たにAI・データ利活用を担える人材育成プログラムを策定し、AIリテラシーを有するAI活用人材は4,482名と、目標(2030年3月期 3,000名)を上回る成果をあげております。

 今期においては、当該プログラムを発展的に見直し、AI・データ活用を全社員にとって必要な基礎スキルと位置付け、全社員を対象とした育成体系へと拡充するとともに、業務での活用を前提に、基礎から実践まで段階的にスキルを高める育成体系を策定し、組織全体としてのAI・データ活用能力の底上げと高度化を一体的に推進しております。

 また、カルチャー変革に重要な要素である「挑戦」を後押しする人材育成も進めております。前中期経営計画から取り組んでいる新たなキャリアへ挑戦する公募制度では、当連結会計年度において495名の社員が応募いたしました。本制度では、社外への副業やトレーニーなども対象にしており、帰任後に、社外で培った経験や知見を活かし、社内での活躍の幅を広げております。

 経営戦略を実現していくためには、各戦略を牽引する人材の確保・育成・最適な配置が不可欠であり、当社グループでは人材ポートフォリオの最適化を人事戦略上の重要テーマとして位置付けております。現在、各部門・グループにおいて戦略遂行に必要なスキルやリテラシーの棚卸しを進めており、今後は現状とのギャップを踏まえ、戦略にアラインした採用・育成・配置等の人事運営に活用してまいります。

 加えて、デジタル・AIの活用や事業構造改革の進展により、業務内容や求められる役割が変化していくなかで、人材ポートフォリオに基づき、必要な能力への転換を見据えた取組を推進してまいります。具体的には、重点領域を中心としたリスキリングの推進により、社員一人ひとりの専門性や付加価値の高度化を図るとともに、スキルの応用・転用を前提とした新たなキャリア形成を支援してまいります。また、従来の社内中心のキャリア形成に加え、社員が自らの志向や適性に応じて多様な活躍の機会を選択できるよう、グループ内外を含めたキャリアの選択肢の整備を進めてまいります。

 今後は、これらの取組をグループベースで一層強化し、人的資本の高度化とカルチャー変革を通じて、中期経営計画の着実な実現と持続的な企業価値の向上を図ってまいります。

 

 人財戦略については、「人材・組織」「環境・仕組み」「体制」の三つの観点から体系的に整理しており、各施策を相互に連動させることで、経営戦略の実行力を高めております。

■人材・組織

 社員一人ひとりの自律的な学びと挑戦を後押しするとともに、AI・デジタル分野を含む専門性の強化を図り、業務高度化・変革を担う人材の育成を重点的に推進しております。

 とりわけ、AI・データ活用人材、DX推進人材、業務改革を主体的にリードできる人材の確保・育成を重点領域と位置付けております。これにより、業務プロセス改革の推進力を強化するとともに、新たな価値創出を継続的に実現できる人材基盤の構築を図っております。

 

■環境・仕組み

 ミッションを基軸とした人事制度の浸透・高度化に加え、多様な働き方の推進、人権の尊重、健康経営の実践等を通じて、社員が能力を最大限発揮できる環境整備を進めております。

 また、役割と成果に基づく評価・処遇の透明性向上により、挑戦と成長を促進する組織文化の醸成にも取り組んでおります。これにより、持続的に高い生産性及び付加価値を生み出す組織基盤の強化を図ってまいります。

 

■体制

 人材データの整備・高度化及び業務の可視化を進め、育成・配置・登用をデータに基づき一体的に意思決定できる体制の構築を進めております。

 これにより、経営戦略に即した迅速かつ最適な人的リソース配分の実現に向けた取組を進め、戦略人事の高度化を図ってまいります。

 

④従業員給与・処遇決定の考え方

 当社は、従業員一人ひとりが安心して働き、その能力を最大限発揮できる環境の整備を重要な経営課題の一つと位置付けております。

 処遇については、生活の安定を考慮し、役割及び成果に応じて適切に報いることを基本としております。処遇の決定にあたっては、各従業員に期待される役割及び責任を明確化したうえで、その遂行状況及び成果を評価し、処遇に反映しております。努力や挑戦が適切に報われる仕組みとすることで、従業員一人ひとりが主体的に成長し続けることができる環境づくりをめざしております。

 給与水準については、職務内容や責任範囲等に基づく等級制度により決定しており、社会経済環境や労働市場の動向等を踏まえた上で、従業員及びその家族の生活の安定に配慮し、必要に応じて賃金水準や制度の見直しを行い、処遇の適正化に努めております。

 今後も、処遇の透明性及び公平性を確保しつつ、従業員の挑戦と成長を後押しすることで、個々の価値向上と企業価値の向上につなげてまいります。

 

⑤ガバナンス

 当社は、人財戦略を経営の重要課題の一つと位置付け、適切なガバナンス体制のもとでその推進・管理を行っております。人財戦略に関する重要事項については、取締役会において定期的に報告・審議を行い、経営の監督機能のもとで進捗状況の把握及び方針の見直しを実施しております。

 人財戦略の推進にあたり、取締役社長のもと、人事・総務グループ長を責任者とし、社内各組織及び連結子会社と連携を進めております。当社の人事機能は、専門性の高さや複雑性への対応の観点から、企画・運用・厚生・人権啓発推進の機能を担う「人財マネジメント統括部」と、採用・教育・インクルージョン&ダイバーシティ推進の機能を担う「キャリアデザイン推進部」の二つの組織で構成しており、それぞれの役割を明確化し連携して人財戦略を推進しております。

 

⑥リスクマネジメント

 人的資本に関するリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (4) 事業等に関する主なリスク⑫人的(人材、人権等)リスク」をご確認ください。

 

⑦当連結会計年度における取組

 中期経営計画初年度として、業務高度化及び事業構造変革の実行を支える人的基盤の整備に重点を置いて推進いたしました。

 当該期間においては、変革を担う人材の裾野拡大及び必要な専門性の獲得に向けた取組が進展し、人材の量的拡大及び能力開発の面では一定の前進が見られました。

 一方で、これらの人材の能力発揮を通じた経営戦略の実現という観点においては、なお課題があるものと認識しております。具体的には、育成した人材の配置・登用との連動による人的リソースの最適配分や、人材データを活用した意思決定の高度化などについて、さらなる取組の強化が必要であります。

 今後は、人材ポートフォリオを起点とした人材活用の高度化に重点を移し、育成・リスキリングと配置・登用を一体として運用することで、人的リソースの最適配分を進め、経営戦略の実行力向上につなげてまいります。

 

<連結ベースでの主な取組>

・社員エンゲージメントサーベイについては、全社KPIであるグループ連結ベースでの2030年3月期のスコア「A・60.0」の達成に向け、グループ会社の垣根を越えた人的交流や協働・連携により、全社的な課題(制度・環境)の解決に取り組んでおります。

・女性活躍推進の取組として、女性社員同士のネットワーク形成を促進し、部門横断での交流やロールモデルとの接点を通じて、将来のキャリア形成や挑戦意欲の醸成につなげる「Orico Woman’s Network」を、グループ横断で実施しております。加えて、社内メンター制度の導入や、キャリアコンサルタントによる管理職登用後のフォロー面談の実施等にも取り組んでおります。

・新たなキャリアへの挑戦に向けて、社員一人ひとりの自律的な学びと挑戦を後押しするために、グループ会社への公募制度を実施しております。

・健康経営基本方針に基づき、実行計画を策定のうえ、組織横断的に具体的な取組を推進した結果、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に認定されております。加えて、グループ会社についても2026年3月期に健康経営基本方針を掲げております。

 

今後も、グループ一体でさまざまな課題の共有や共通施策の展開を進めることとしております。

 

<重点実施事項に関する国内連結指標の目標・実績>

取組内容

2026年3月期

実績

2026年3月期

目標

2030年3月期

目標

社員エンゲージメントサーベイAの達成・維持・向上※1

BB

54.2

BBB

55.5

A

60.0

組織を牽引する女性リーダー比率

部室店長相当職

※2

13.2%

16.0%

30.0%

課長クラス以上

29.1%

30.0%

40.0%

新たなキャリアへの挑戦に向けて手をあげた人(累計)

495人

300人

2,000人

※1.海外グループ会社を含む指標及び目標としております。

※2.部室店長(執行役員である部室店長を含む)およびそれに準じる職位としております。

 

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

臨時従業員数(人)

主要事業

5,650

1,766

その他の事業

761

459

6,411

2,225

(注)1.特定のセグメントに区分できないため、主要事業とその他の事業に区分して記載しております。

2.従業員数は就業人員であり、執行役員は含んでおりません。また、臨時従業員数は有期労働契約従業員であります。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数

(人)

臨時従業員数

(人)

平均年齢

(才)

平均勤続年数

(年)

平均年間給与

(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

3,866

1,385

43.1

17.3

6,663,653

6.3

(注)1.提出会社において特定のセグメントに区分できないため、セグメント別の記載を省略しております。

2.従業員数は就業人員であり、執行役員は含んでおりません。また、臨時従業員数は有期労働契約従業員であります。

3.平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与は当社への出向者及び無期転換従業員を除いております。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5.従業員数の内訳は、男性1,520人、女性2,346人であります。

 

③ 労働組合の状況

 当社においてはオリエントコーポレーション労働組合(組合員数1,624人)があり、上部団体には加入しておりません。また、一部の国内連結子会社において労働組合があります。

 なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

 

④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

 当社は、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容については「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」をご参照ください。

 

⑤ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額

  の差異

 a.提出会社

2026年3月31日現在

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

※1・2

男性労働者の育児休業取得率(%)

※3

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

※1

全労働者

うち正規雇用労働者

※4

うちパート・

有期労働者

30.2

97

47.0

64.3

39.3

※1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

※2.管理職の範囲は、4段階の職階のうち上から2番目のマネジメント職階以上と位置付けており、課長職に匹敵する役割を担う課長代理までの職位を含めております。営業店課長と課長代理は同じ等級としている他、各部室店における経理責任者の任命基準など複数業務で課長と同等の権限を付与しております。課長補佐は一つ下の職階に位置付けられた非管理職につき含めておらず、係長の職位は存在しません。なお、課長代理を除いた場合の管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は24.8%となります。

※3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

※4.「正規雇用労働者」には執行役員を含んでおりません。

 

⑥労働者の男女の賃金の額の差異は、パートタイマーの人数比率が大きく影響するものであります。なお、パートタイマーを除いた場合の率は下記のとおりであります。

a.全労働者     :64.9%

b.うち正規雇用労働者:64.3%

c.うち有期労働者  :73.7%

 労働者の男女の賃金の額の差異につきましては、現在新たな人事制度として段階的に進めている自律的キャリア形成支援や年齢に捉われない登用、転居転勤義務の有無を含めたキャリア形成のあり方によって区分してきたコース別管理制度の廃止、また、インクルージョン&ダイバーシティの取組による女性管理職比率の向上等、多様性を受け入れ社員一人ひとりが自分らしく活躍できる組織風土の実現を通じて縮小を図ってまいります。

 

⑦連結子会社における管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合等

 女性活躍推進法に基づく管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合等の公表対象となる連結子会社は以下のとおりであります。

 

2026年3月31日現在

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

※1

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

※2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

※1

全労働者

うち正規雇用

労働者※3

うちパート・

有期労働者

従業員301名以上

 

 

 

 

 

㈱オリコプロダクト

ファイナンス

13.6

100

65.8

67.0

87.2

㈱オリコフォレント

インシュア

25.0

100

65.4

65.5

43.3

日本債権回収㈱

33.8

50

52.3

66.5

34.6

㈱ビジネスオリコ

86.1

53.5

59.2

44.7

従業員101名以上

 

 

 

 

 

㈱オリコオートリース

0.0

76.8

80.2

36.5

(注)「男性労働者の育児休業取得率(%)」のうち、対象者がいない連結子会社については、「-」表示としています。

※1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

※2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

※3.「正規雇用労働者」には執行役員を含んでおりません。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)オリコがめざすサステナビリティ

当社グループは、「その夢の、一歩先へ」というパーパスを掲げております。

これには、お客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまのパートナーとして、

一人ひとりのいまと未来に親身に寄り添い、真摯に向き合い、

時には熱意をもってリードするという当社グループの想いが込められております。

当社グループがめざすのは、誰もが豊かな人生を実現できる持続可能な社会。

イノベーションの力でさまざまな社会課題を解決し、未来の世代へと継承していきたいと考えております。

そのために、当社グループは信頼されるパートナーとして、

すべての企業活動を通じて社会に貢献し、社会価値と企業価値の両立を追求してまいります。

 

(2)サステナビリティに関する取組

 当社グループは、サステナビリティを経営の上位概念に位置付け、社会課題の解決を成長戦略と一体で推進しております。こうした考えのもと、前中期経営計画時に策定した優先的に取り組むべき重要課題「マテリアリティ」については、サステナビリティに対する社会的要請の高まりを踏まえ、内外の有識者との対話や経営会議・取締役会レベルでの議論を複数回重ね、見直しを実施いたしました。

 こうして策定したマテリアリティを起点とし、事業戦略をはじめとする中期経営計画を策定いたしました。事業を通じた社会価値の創出を内外ステークホルダーと推進し、社会課題解決に貢献する事業成長を実現してまいります。

 

①サステナビリティに関するガバナンス

 サステナビリティに関連する事項(環境、人権、健康経営、お客さま本位、インクルージョン&ダイバーシティ等)に関しては、当社グループとしての姿勢を示す基本的な方針を取締役会で審議し、承認のうえ「経営の基本方針」として定めております。これら「経営の基本方針」に基づき、実行計画を立案のうえ、具体的な取組を組織横断的かつ中長期的に推進しております。計画の進捗等の具体的な内容は、取締役社長を委員長とし、各部門・グループ長が委員を務めるサステナビリティ委員会や経営会議等を通じ、取締役会に対して適宜・適切に報告することで取締役会の関与・監督の実効性を高めております。

 なお、当連結会計年度につきましては、サステナビリティ委員会を四半期に1回、計4回開催するとともに、マテリアリティの実現に資する取組テーマごとに4つの部会を設置し、組織横断での議論を通じて社会価値創出につながる戦略を推進してまいりました。これら組織横断型の部会活動を通じて、サステナビリティKPIや経営目標などの達成に向けた取組を議論する場をもうけております。

 2027年3月期以降に関しましては、ESG領域におけるサステナビリティに関連する事項に関し、策定した年次計画をリスク・機会等を踏まえて議論する場としてサステナビリティ委員会を活用してまいります。

 

<サステナビリティ委員会での主な議論・報告内容>

年月

主な議論・報告内容

2025年4月

・サステナビリティ委員会、部会活動総括及び新中期経営計画における活動計画策定

・サステナビリティ取組項目総括

・サステナビリティに関する社内浸透、ESG格付け向上への取組報告

2025年7月

・環境関連の活動に関する報告

・部会活動、サステナビリティKPI進捗報告

・規制・政策等のニュースの要旨及び当社グループへの影響想定報告

・社内浸透施策(サステナ経営検定・金融等教育講師派遣制度)の報告

2025年10月

・サステナビリティに関する各種基本方針に基づく年度計画の進捗状況報告

・地域連携、金融教育等講師制度の進捗報告

・部会活動、サステナビリティKPI進捗報告

・SSBJ開示基準への対応報告

2026年1月

・お客さま本位の基本方針に関する報告

・GHG排出削減貢献量に関する報告

・部会活動、サステナビリティKPI進捗報告

・部室店・グループ会社主体の公民連携概況報告

 

②リスク・機会のマネジメント

 本項においては、気候変動・自然資本等環境関連の「リスク・機会」及び「依存・影響」の評価・管理のプロセスについて記載しております。

 なお、サステナビリティに関連する課題を含む事業リスクを一元的に把握・管理し、その規模・態様に応じた総合リスク管理を行っております。リスク管理の詳細は、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

<気候変動・自然資本等環境関連の「リスク・機会」及び「依存・影響」の評価・管理プロセス>

a.概要

 当社グループは、気候変動をはじめとする環境課題、循環型社会の実現及び脱炭素化への移行が事業活動に及ぼし得る影響について、TCFDが提唱するフレームワークに基づき、シナリオ分析を行っております。

 また、自然資本の保全及び生態系に関する「リスク・機会」の把握については、TNFDが推奨するLEAPアプローチに基づき分析を行っております。

 

b.「リスク・機会」等の特定・評価のプロセス
 シナリオ分析並びに具体的な評価及び管理については、経営企画部サステナビリティ推進室が関係各所と連携のうえ、以下の事項を実施しております。

イ.気候変動及び自然資本を含む環境関連に係る「リスク・機会」及び「依存・影響」の特定

ロ.前号に係る評価

ハ.対応策の検討

 なお、上記プロセスにおいては、個別の要素を評価するに留まらず、それぞれの相互関係(例として、依存関係の変化により新たなリスクが生じる可能性や、ある機会が他の影響を増大させる可能性等)についても考慮し、全体的な相乗効果及びトレードオフ関係等を把握したうえで対応することとしております。

 また、サステナビリティ委員会において審議を行い、同委員会の常任委員である役員及び取締役等の当社経営層も評価及び対応策の検討に参画することにより、環境関連課題への対応を全社的に推進しております。

 今後は、従来の環境を主としたリスクマネジメントに加え、サステナビリティ委員会における議論の対象をESG全般の「リスク・機会」の管理へと拡大いたします。また、対応の必要性、十分性及び適切性に関する検討を踏まえ、ESG領域における「リスク・機会」の認識の継続的な見直し(アップデート)を行うこととしております。

 

<気候変動・自然資本等環境関連の「リスク・機会」>

 

③戦略

 当社グループは、マテリアリティを起点とした事業運営を通じて社会価値を創出することをめざし「10年後のめざす社会・姿」を定めております。

 中期経営計画においては、事業構造改革の完遂や「リスク・機会」及び環境変化等を踏まえ、5年後の到達点を「オリコならではの金融モデルの確立」としております。これらに基づき、優位性を有する事業領域において社会価値を創出する企業となることをめざし以下の戦略を実践しております。

a.個人戦略(個品割賦事業、カード・融資事業等)

 性能規定与信を活用したデジタル分割払いを中心にUI/UXの改善等を進め、新たな顧客体験価値を創造し安全・安心・利便性の高いキャッシュレス社会の実現に貢献いたします。お客さまのライフサイクルや利用状況に応じた一貫性のあるサービス提供を実現し、金融アクセシビリティの改善を通じてお客さまの選択肢を拡大いたします。また、個人向けオートリースを含む自動車市場では、金融提供に加え、購入前から保有・乗り換え・再販までのバリューチェーン全体を俯瞰した新領域への取組を進めてまいります。個人向けオートリースをはじめとする環境負荷の低い選択肢を市場において拡大することで、サプライチェーン全体での環境負荷低減を図ってまいります。

 

b.法人戦略(決済・保証事業、カード・融資事業、銀行保証事業等)

 当社の与信力を基盤に、顧客課題を起点としたマーケットイン型の提案へ転換を進め、デジタルチャネルや提携先との連携も活用しながら顧客基盤の拡大と取引の重層化を図ってまいります。

 金融機関向け保証事業では、保証料率の適正化・与信判断の精緻化・代弁率の抑制を通じて残高の積み上げと収益性の両立をめざしてまいります。また、地域金融機関等との連携を通じて金融機会の拡大に貢献し、地域経済の活性化を支えてまいります。

 企業間決済・資金繰り支援領域においては、与信モデルの高度化とデジタル活用により、BtoB取引、売掛金決済保証、請求支援サービス等の利便性を高めるとともに、資金繰りの可視化や決済支援ツールを基盤としたSME向けソリューションを拡充いたします。これにより、中小企業の生産性向上と経営の見える化を支援し、キャッシュレス化、売上拡大、資金繰りの安定化、業務効率化といった課題の解決に寄与いたします。

 

 なお、事業戦略の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

④指標及び目標

<サステナビリティKPI>

 当社グループは、マテリアリティと整合したサステナビリティKPIを設定し、サステナビリティ委員会において四半期ごとに進捗及びインパクトを確認のうえ、その結果を取締役会へ報告しております。主なKPIには、マテリアリティを起点として策定した各戦略等にひもづく成果指標を含んでおり、適宜適切に開示しております。詳細については2026年9月発行予定の統合報告書をご参照ください。

 

   ※1:KPI「‐」:定性目標

   ※2:非対面取引におけるなりすまし被害発生割合

   ※3:リンクアンドモチベーションによるサーベイ(AAA-DDの上から3ランク目)

 

<GHG排出量削減目標>

当社グループは、TCFD提言を踏まえ、GHGプロトコルに基づきScope1・2・3の排出量を把握しております。パリ協定の1.5℃目標に貢献することを目標に、2050年にネットゼロを達成すべく取組を進めております。なお、当該目標の達成に向け以下のとおり短期及び中期の削減目標を掲げており、今後も排出量削減目標達成に向け取組を継続してまいります。

 

削減目標(連結目標)

 

*1 電力会社の排出係数を適用して算出した排出量。ただし、国内外の連結子会社の排出量に関しては、以下に記述するロケーション基準*2の手法で算出しております。

*2 日本における電力系統全体の排出係数をもとに算出した排出量。海外子会社(タイ、フィリピン、インドネシア)に関しては、IGES(公益財団法人 地球環境戦略研究機関)及びインドネシア政府公表値を使用しております。

 

(3)人材戦略に関する基本方針等

当社グループは、グループ経営戦略に基づき、戦略の実現を支える重要な経営資源として人財を位置付け、当社におきまして経営戦略と連動した人財戦略を策定、推進しております。グループ各社では事業領域及び事業環境の多様性を踏まえ、連結ベースでの統一的な人事制度の導入等は行っておらず、各社・各国の特性に応じた人事運用を基本としておりますが、グループ横断での取組として、持続的成長を支える人的資本基盤の強化を目的に、社員エンゲージメント向上への取組、自律的なキャリア形成の促進、インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進、健康経営等を重点領域として具体的な取組を進め、組織風土及び企業文化の醸成に取り組んでおります。

 

人財戦略の基本的な考え方

イ.人財戦略の策定の狙い

 当社は、中期経営計画において掲げる事業戦略や構造改革等を実現するため、その基盤となる人財戦略を策定しております。経営環境の変化が加速するなか、企業の持続的成長には、従来の人的資源の管理に留まらず、社員一人ひとりの自律的な成長と能力発揮を促進する人的資本経営の実践が不可欠であると認識しております。

 また、労働人口の減少や価値観の多様化といった外部環境の変化を踏まえ、当社は社員との関係を、相互に成長し合うパートナーとして再定義し、エンゲージメントの向上及び優秀な人財の確保・定着を図ってまいります。

さらに、これらの取組を実効性あるものとするため、制度や仕組みの整備に加え、社員及び経営層の思考・行動の変革を促進し、イノベーションが創出される企業文化の醸成を推進してまいります。

 以上の取組により、人財価値の最大化を通じて企業価値の持続的向上を実現することを目的としております。

 

ロ.人事基本方針及び人財戦略を通じてめざす姿

 当社では、「理念」及び「オリコがめざすサステナビリティ」を踏まえ、人財戦略を遂行するうえでの基本的な考え方として「人事基本方針」を定めております。人事基本方針は、社員一人ひとりが自ら人材価値を高め、仕事を通じて自己実現できる魅力と活力あふれる働きがいのある環境の実現をめざす「人事ビジョン」、当社が社員に求める行動・姿勢を示した「求める人材像」、及び会社のコミットメントとして社員の成長・挑戦・活躍を支援する「人財マネジメントポリシー」により構成されております。

 人財戦略の遂行にあたっては、上記の基本方針に基づき、社員へは変革・改善を通じた価値創造を求めるとともに、会社は社員一人ひとりの思考・行動の改革と自律的な成長を後押ししてまいります。

 また、人財戦略を通じてめざす姿として「会社と社員が互いに成長できるWin-Winな関係構築を通じた社員エンゲージメントの最大化」を掲げております。このめざす姿には、会社と社員がともに必要な存在として絆を深めながら、社員が成長・活躍し、会社が持続的に成長する関係を築き上げていきたいという想いを込めております。

 

 なお、指標の内容並びに目標及び実績は「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人財戦略に関する基本方針等 ⑦ 当連結会計年度における取組」をご参照ください。

 

(4)お客さま本位への対応

当社は、最も重要なステークホルダーであるお客さまに対して、お客さま保護に加え、お客さまの声に真摯に耳を傾け、お客さま視点を大切にしていくため「お客さま本位の基本方針」を定めるとともに、お客さまとの信頼関係を醸成するため、お客さま本位の商品・サービス提供及びお客さま保護管理等、当社におけるお客さま本位の対応について全社的な枠組みを定めております。「お客さま本位の基本方針」を含めた当社のお客さまエンゲージメント等については、当社Webサイトを通じて社内外に開示しております。

「お客さま本位の基本方針」に基づき、実行計画を立案のうえ、具体的な取組を組織横断的かつ中長期的に推進しております。お客さま本位の商品・サービス提供の商品管理・最適化状況等に関しては新規業務・新商品委員会に報告し、お客さま保護管理の状況等に関してはコンプライアンス委員会に定期的に報告しております。これらの内容はお客さま本位の対応に関する実行計画及び実施結果とともに年1回経営会議にて審議のうえ、取締役会に報告しております。