2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,111名(単体) 7,950名(連結)
  • 平均年齢
    40.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.0年(単体)
  • 平均年収
    10,292,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.1%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 人財戦略

当社グループの人財戦略は、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (7)人的資本に関する考え方および取り組みに記載しています。

 

② 給与その他の給付の額および内容の決定に関する方針

当社の報酬体系は、より職責の重い社員に報いる職務重視の体系を採用しています。社員の役割や期待される責任の大きさに加え、発揮された成果や行動を適切に評価することで、社員が自身の成長と貢献を実感できる処遇の実現をめざしています。今後は、人財戦略に沿い、成果や挑戦に基づく報酬のメリハリ強化を行うことにより、社員の新たな取り組みへの挑戦をさらに後押ししていきます。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

カスタマーソリューション

2,399

(778)

海外カスタマー

3,540

(242)

環境エネルギー

176

(41)

航空

268

(22)

ロジスティクス

177

(1)

不動産

307

(37)

モビリティ

292

(80)

全社(共通)

791

(107)

合計

7,950

(1,308)

(注)1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員です。

2.従業員数欄の( )内は、臨時従業員の当連結会計年度の平均雇用人員を外数で記載しています。

3.臨時従業員数は、パートタイマー、派遣社員および嘱託契約の従業員を含みます。

4.当連結会計年度より「海外地域」セグメントの名称を「海外カスタマー」に変更しています。

5.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定セグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。

 

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与

(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

2,111

(269)

40.6

15年

1カ月

10,292

2.1

 

セグメントの名称

従業員数(人)

カスタマーソリューション

1,111

(142)

海外カスタマー

48

(7)

環境エネルギー

71

(2)

航空

48

(7)

ロジスティクス

24

(1)

不動産

8

(-)

モビリティ

27

(3)

全社(共通)

774

(107)

合計

2,111

(269)

(注)1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員です。

2.従業員数欄の( )内は、臨時従業員の当事業年度の平均雇用人員を外数で記載しています。

3.臨時従業員数は、パートタイマー、派遣社員および嘱託契約の従業員を含みます。

4.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含みます。

5.当事業年度より「海外地域」セグメントの名称を「海外カスタマー」に変更しています。

6.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定セグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。

 

③ 労働組合の状況

 一部の連結子会社において労働組合があります。
 なお、労使関係について特記すべき事項はありません。

 

④ 従業員に対する株式交付制度の内容

 当社は、2026年度より従業員に対する株式交付制度を導入しています。当該従業員に対する株式交付制度の内容については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容 ②従業員に対する株式交付制度」に記載のとおりです。

 

 

 

 

⑤ 多様性に関する情報

a. ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン&ビロンギングの推進に係る取り組み

 当社グループのさらなる事業領域の拡大とグローバル展開に向けて、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンにビロンギングを加えたDEIBの推進を重要な経営戦略の一つに位置づけています。

ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン&ビロンギング(DEIB)

Diversity(ダイバーシティ)            Equity(エクイティ)

 国籍、年齢、性別、性的志向、性自認、人種、     不公平や障壁の解消、公平な機会提供の実現

 障がいの有無、価値観等の多様な人財が存在

 している状態

Inclusion(インクルージョン)           Belonging(ビロンギング)

 多様性が尊重され、能力を認め合い、能力が      個人が組織の一員と感じる実感。やりがいと

 発揮されている状態                 誇り、向上心を持ち、成長できること

基本的な考え方

 多様な人財が互いを活かし合い、個々の意欲と能力を最大限に発揮できる環境をつくることで、個人が組織の一員としてやりがいと誇り、向上心を持ち、新たな価値を創造する活力ある組織風土を醸成する。

 

経営メッセージ

 三菱HCキャピタルグループは、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、環境変化に柔軟に対応しながら、新たな価値を創造し続ける組織をめざしています。その原動力となるのが、多様な知識・経験・価値観を持つ人財が互いの違いを尊重し、多様な知を掛け合わせることで生まれる組織の力です。

 当社では、DEIB(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン&ビロンギング)を人的資本経営を支える土台の一つと位置づけています。国籍、年齢、性別、性的指向、性自認、性表現、人種、障がいの有無に加え、経験、価値観、思考スタイルなどにかかわらず、多様な人財がそれぞれの特性を発揮し、自発的に挑戦できる組織風土の醸成に取り組むことで社会に新たな価値を提供し続けてまいります。

 

 

三菱HCキャピタル株式会社 代表取締役 社長執行役員 久井 大樹

 

 

 

b. 提出会社および連結子会社の多様性に関する各指標の実績

提出会社

当事業年度

管理的地位にある

労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児

休業取得率(%)

(注)2、3

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1、4

全労働者

うち、

正規雇用労働者

うち、

パート・有期労働者

22.1

81.7

68.1

66.3

65.5

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3.三菱HCキャピタル㈱における雇用管理区分ごとの男性労働者の育児休業取得率は、以下のとおりです。「※」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しています。

総合職

81.7%

ビジネスプロフェッショナル職

  ※

ビジネスアソシエイト職

  ※

4.賃金は、職務、ポストに応じて同一の基準を適用しています。同一職務、同一ポストにおける男女の賃金の額に差異はありません。職種別採用や就業継続年数などにより男女の平均賃金の額に差異が生じています。引き続き女性の長期就業の促進、女性のキャリア形成に対する支援や積極的な登用を図っていきます。

連結子会社(注)1

当連結会計年度

名称

管理的地位にある

労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)2

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)3

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)2、4

全労働者

うち、

正規雇用

労働者

うち、

パート・

有期労働者

三菱HCビジネスリース㈱

13.1

50.0

68.9

71.7

60.1

三菱HCキャピタルITパートナーズ㈱

17.4

100.0

68.6

68.6

該当無し

MHCトリプルウィン㈱

(注)5

6.3

三菱HCキャピタル債権回収㈱

(注)5

14.3

㈱日医リース

16.0

66.7

68.2

67.3

83.0

MHC環境ソリューションズ㈱

4.6

100.0

68.0

89.0

90.0

(注)1.連結子会社については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)が定める常時雇用する労働者が101名以上の国内連結子会社を対象に、同法に基づき公表、もしくは直近で公表予定の指標を開示の対象としています。

2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

4.賃金は、職務、ポストに応じて同一の基準を適用しています。同一職務、同一ポストにおける男女の賃金の額に差異はありません。職種別採用や就業継続年数などにより男女の平均賃金の額に差異が生じています。引き続き女性の長期就業の促進、女性のキャリア形成に対する支援や積極的な登用を図っていきます。

5.MHCトリプルウィン㈱および三菱HCキャピタル債権回収㈱は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)が定める常時雇用する労働者が301名以上の国内連結子会社に該当しないため、当該情報を「-」としています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)サステナビリティについての基本的な考え方

当社は、地球環境の保護や人権の尊重、多様性への対応など、サステナビリティへの取り組みは企業が担うべき重要な社会的責任と考えています。今後、企業が存続していくためには、環境・社会・経済の視点で、課題解決に向けた事業活動に取り組み、ステークホルダーからの信頼を獲得しつつ、長期的な成長をめざすことが必要になると認識しています。

 

(2)マテリアリティ(重要課題)

当社は、当社グループが持続的に成長するうえで優先的に取り組むべきテーマとして、以下の6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。

近年における温暖化による気候変動、人口増加、都市化、資源不足といった地球規模のメガトレンドを背景に、私たちの生活や社会環境はグローバルに大きく変化しており、企業には、脱炭素社会の推進やサーキュラーエコノミーの実現など、多くの課題解決に向けた取り組みが求められています。

当社グループにおいては、マテリアリティの重要性を認識したうえで、課題解決に向けた実効性のある経営、事業活動に取り組んでいます。

当社グループのマテリアリティ

マテリアリティ

重要性が高いと考える背景

SDGsとの関係

脱炭素社会の推進

・脱炭素社会の実現に向けた取り組みは、喫緊の課題として世界的に認知されており、再生可能エネルギー投資、EV化の促進などの成長・有力分野における当社グループの貢献の余地は大きい。

・この社会的課題の解決に逆行する取り組みの峻別などは事業面における影響も大きく、重要性が高い。

 

 

 

サーキュラー

エコノミーの実現

・自社ならびに社会における廃棄を減らすこと、アセットの新たな価値を最大限に活用し循環型社会に貢献することは、リース業界のリーディングカンパニーとして、その重要性が高い。

・パートナーとの連携を強化することで、持続可能で豊かな社会の実現に貢献できる。

 

 

 

 

 

 

 

強靭な

社会インフラの構築

・修繕期や再構築期を迎えている国内インフラの整備や、さまざまなパートナーと協業する海外のインフラ支援の積極的な展開、スマートシティの構築は、多くの機会を有する領域。

・企業間の連携を支援する仕組みの構築、サービスの提供により、その事業の多様化や高度化、効率化に貢献できる。

 

 

 

健康で豊かな

生活の実現

・当社グループを取り巻く多くのステークホルダーの健康および安全・安心・文化的な生活の保全に関わるサービスの創出と提供は、豊かな未来の実現に向けてその重要性が高い。

・企業活動における価値と信頼の源泉は人財であり、従業員のモチベーション向上、優秀な人財の獲得などもその意義は大きい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マテリアリティ

重要性が高いと考える背景

SDGsとの関係

最新技術を駆使した

事業の創出

・お客さまのDX推進におけるファイナンスニーズを捉え、自社のテクノロジーやデジタル技術の利活用によりその解決を図ることで新たな事業モデルの開発を促進する。

・代替エネルギーの利活用にともなうサプライチェーンの構築も含めて、多様性と新規性を兼ね備えた事業創出の機会として重要性が高い。

 

 

 

世界各地との共生

・国や地域により抱えている社会的課題は異なることから、地域密着で独自のニーズを捉え、各国・地域のパートナーとの協業などをもってその解決を図ることの意義は大きい。

・当社グループの総合力を発揮することで、ともに成長する社会を実現できる。

 

 

 

※マテリアリティの特定プロセスは、以下をご参照ください。

(当社ホームページ マテリアリティ(重要課題))

https://www.mitsubishi-hc-capital.com/sustainability/materiality.html

 

 

(3)サステナビリティの基本方針

当社ではお客さまやパートナー企業とともにアセットの潜在力を最大限に引き出し社会価値を創出することで、持続可能で豊かな未来に貢献していくことを当社のありたい姿として「経営理念」に掲げ、それを実現するために「経営ビジョン」を定めています。この経営理念、経営ビジョン、さらには、特定されたマテリアリティを一体とした姿勢こそが、当社グループの「サステナビリティの基本方針」となります。

特に当社のマテリアリティのひとつとして掲げる「脱炭素社会の推進」に関連する気候変動への取り組みおよびマテリアリティの解決を実現する人的資本に関する取り組みについて適切な情報開示を推進しています。

マテリアリティと経営理念・経営ビジョンの関係性

 

(4)ガバナンス

当社は、経営会議の諮問委員会の1つとして「サステナビリティ委員会」を設置しています。当委員会では、当社グループが持続可能で豊かな未来に貢献する存在となるべく、気候変動問題をはじめサステナビリティに関連する重要課題を審議し、その結果を経営会議ならびに取締役会に報告しています。また、当社グループのマテリアリティは、サステナビリティ委員会、経営会議の審議を経て、取締役会決議により特定しています。

取締役会では、サステナビリティに関する取り組みの目標において、進捗状況を監督しており、2026年度より脱炭素に関連する目標の達成状況を役員報酬と連動させる仕組みを導入しました。引き続き、目標設定の拡充や進捗状況のモニタリングを通じ、ガバナンスの高度化を図っていきます。
 

(5)気候変動への取り組み

当社グループは、環境に関わるマテリアリティの一つとして「脱炭素社会の推進」を掲げており、事業活動を通じて取り組んでいます。地球温暖化の抑制と気候変動への対応を企業の責務と捉え、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを進めているほか、業界全体での脱炭素推進にも積極的に関与しています。

また、適切な情報開示により、ステークホルダーからの信頼を獲得することの重要性を認識しており、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同しています。TCFD提言が推奨する4つの開示項目に関し、「ガバナンス」は前項(4)のとおり取り組んでおり、その他の3項目「リスク管理」「戦略」「指標および目標」については以下のとおりです。

 

① リスク管理

当社グループは、気候変動リスクを全社的なリスク管理における重要なリスクの一つとして認識しており、この気候変動リスクを既存の総合的なリスク管理の枠組みの中で特定・評価・管理するとともに、必要に応じて事業戦略等に反映する態勢の整備を進めています。また、脱炭素社会への移行を事業機会と捉え、社会課題の解決に貢献していきます。

脱炭素社会への移行にともなう法規制の強化、政策変更や技術革新などに起因する移行リスクや、地球温暖化の進行にともなう異常気象や自然災害の激甚化などの物理的リスクは、経済への影響を通じて取引先の業績・財務状況の悪化や当社グループが保有するアセットの価値下落などにより、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

a. リスクマネジメント態勢の概要

当社グループは、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事業等のリスクを総合的に管理しています。管理している重要なリスクには、信用リスク、アセットリスク、投資リスク、市場リスク、資金流動性リスク、カントリーリスク、オペレーショナルリスク等があります。

各リスクに対し所管部門が外部環境の変化等による課題を把握し、定期的にこれらのリスクへの対策を検討のうえ、グローバルベースで当社グループ全体のリスクを総合的かつ体系的に管理し、リスク管理委員会をはじめとした各委員会にて報告・審議しています。また、重要事項は経営会議・取締役会にて報告・審議する管理態勢としています。なお、リスク管理委員会は半期ごとの定期的な開催に加え、外部環境に大きな変化が生じた場合等、必要に応じて臨時に開催し、機動的な審議ができる態勢としています。

 

b. 気候変動リスクの分類、影響事例

気候変動リスクには、気候関連の規制強化・技術革新等にともなう移行リスク、異常気象や気候の変化にともなう物理的リスクがあります。TCFD提言ではそれぞれを政策と法・テクノロジー・市場・評判、急性的・慢性的のサブカテゴリーに分類し、影響事例を示しています。

当社グループでは、気候変動リスクは、信用リスクやアセットリスク、投資リスク等といった既存のリスクを含む幅広い波及経路を通して、短・中・長期とさまざまな時間軸のなかで影響が発現するものと捉えています。

また、当社グループの事業活動に対する直接的な影響に加えて、当社グループの顧客を通した間接的な影響の発現も想定されます。

こうしたリスク特性とTCFD提言の内容を踏まえたうえで、当社グループのリスク管理の枠組みも考慮し、気候変動リスクの影響事例を当社グループの主要なリスクごとに整理しています。総合的なリスク管理態勢のもと、気候変動リスクもその他の主要リスクとの関係性を踏まえて、リスクを特定・評価、管理する体制の構築を進めています。

今後、リスク分類や影響事例は、外部環境の変化、気候変動リスクに対する分析・評価の深化に応じて、その見直しを行っていきます。
 

c. 全体的なリスクマネジメントへの統合状況

気候変動リスクによるその他の主要なリスクへのさまざまな影響は、リスク管理委員会にて、当社グループの事業分野のうち気候変動の影響が大きいと考えられる分野を中心に、各国の政策目標やその進捗状況を含めた外部環境の変化を踏まえて報告・審議する態勢としています。また、気候変動に関する目標・計画策定、モニタリング内容は、サステナビリティ委員会にて報告・審議する態勢としています。両委員会の審議内容は取締役会の監督体制のもと、当社グループの経営戦略全体に反映し、リスクマネジメント全体、個別リスク双方の観点から適切に対応できる態勢としています。

 

② 戦略

当社は、将来の気候変動が当社グループの事業に及ぼすリスクと機会を把握するとともに、適切な情報開示や今後の施策の検討を目的に、「移行リスク」および「物理的リスク」に関するシナリオ分析を行っています。

なお、シナリオ分析は、現時点で得られる限定的な情報やデータをもとに分析したものです。分析結果を慎重に精査し、ステークホルダーとの対話を通じて、引き続きより多くの情報と関連データを入手し、分析手法の改良や分析対象事業の拡大を図ることで、適切な開示に努めていきます。

 

a. シナリオ分析の概要

移行リスク分析の概要

対象セクターおよび

主要セグメント

対象セクター(業種)

主要セグメント

エネルギー

(石油、ガス、石炭、電力会社)

環境エネルギー

運輸(航空貨物輸送、航空旅客輸送)

航空

素材、建築物(不動産管理、開発)

不動産

当社グループセグメントのうち、「カスタマーソリューション」は、日本国内を拠点とし、法人・官公庁向けファイナンスソリューション、ベンダーと提携した販売金融、不動産リース、金融サービス等、対象セクターを横断した事業活動を行っていることから分析対象セグメントに含めた。

一方で、「海外カスタマー」は、欧州、米州等海外グループ会社の事業拠点が複数に跨り、分析負荷が高いことから対象外とした。

シナリオ

国際エネルギー機関(IEA)が公表しているNet Zero Emissions by 2050 Scenario(NZEシナリオ)およびStated Policies Scenario(STEPSシナリオ)

分析方法

対象セクターにおける脱炭素社会に向けた機会とリスクを特定し、事業影響を評価(定性分析)

物理的リスク分析の概要

分析対象

環境エネルギー事業本部、不動産事業本部、および当社グループの事業所、支店が保有する事業用資産

シナリオ

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表しているShared Socioeconomic Pathways(SSP5-8.5)

分析方法

事業用資産の所在地で起こり得る異常気象、気候の変化が及ぼす事業影響を評価(定性分析)

 

b. シナリオ分析結果

シナリオ分析対象セグメントである、環境エネルギー、航空、不動産、カスタマーソリューションを所管する各本部および全社のリスク管理所管部署であるリスクマネジメント統括部と気候変動が及ぼす当社グループの事業影響に関する議論を行い、シナリオ分析結果と既存戦略方針との整合性を確認しました。

当社グループは、気候変動に関するリスクと機会について、短期ないし長期にわたる対応策を講じることにより、リスクの最小化および機会の最大化を図っています。移行リスク分析の結果としては、再生可能エネルギーの拡大(環境エネルギー)、高燃費航空機・エンジン等ならびにSAFや水素等の低炭素燃料への移行(航空)、低炭素建物の需要拡大(不動産)等に関連するリスクと機会に適切に対処する必要性が認識されています。また、物理的リスク分析の結果としては、発電所の被災、太陽光パネル等発電設備の劣化(環境エネルギー)、自然災害の激甚化による不動産価値の毀損、建築・運営費用・改修費用の増加(不動産)、当社グループ事業所の被災や運営費用・保険費用の増加等のリスクが想定されています。

気候変動リスクに対しては、適切な対応策を策定する一方、気候変動による機会は、事業機会の獲得を戦略に織り込んでいます。なお、気候変動関連の指標を設定し、国内外における関連動向および当社グループの取り組み状況を定期的にモニタリングする体制を整備しています。

 

③ 指標および目標

当社グループは、脱炭素社会の実現を喫緊の課題と認識し、国の政策目標や10年後のありたい姿等を踏まえ、温室効果ガス排出量(Scope1・2)の目標を設定しています。下表のとおり、2024年度実績は2019年度比△61%と、2030年度目標であった△55%を早期達成したことから、2050年度ネットゼロに向けた中間目標を新たに設定しました。なお、将来的に新規事業の取り組み等により温室効果ガス排出量が大幅に増加した場合、あるいは、サプライチェーンを含めたグループ全体の温室効果ガス排出量算定を高度化するなかで数値の変動が生じる場合等においては、適宜目標設定を見直す可能性はありますが、いずれも現在設定している目標と同様に、国の政策目標等の水準に沿うよう設定する予定です。

a. 目標

指標

2028年度目標

2024年度実績※2

当社グループの温室効果ガス排出量

(Scope1・2)※1

3,726tCO2e

(2019年度比△67%)

4,458tCO2e

(2019年度比△61%)

※1 当社グループの温室効果ガス排出量(Scope3)に関する目標は、以下をご参照ください。

(当社ホームページ カーボンニュートラル社会の実現に向けた移行計画)

https://www.mitsubishi-hc-capital.com/sustainability/environment/carbon_neutral/

※2 2025年度実績は集計中です。

 

b. 今後の取り組み

当社グループは、「脱炭素社会の推進」の実効性をさらに高めるべく、温室効果ガスの排出量削減の進捗状況や目標達成に向けたプロセスをまとめ、「カーボンニュートラル社会の実現に向けた移行計画」を策定しました。本取り組みおよびその高度化を通じて、サプライチェーンを含めた2050年カーボンニュートラル社会の実現をめざしていきます。

 

(6)人権に関する取り組み

① 人権に関する基本的な考え方

当社グループでは、倫理綱領・行動規範で「人権および環境の尊重」を掲げ、行動規範の「人権の尊重」においては、「人間性の尊重という基本精神に立ち、性別、性的指向、年齢、国籍、人種、民族、思想、信条、宗教、社会的身分、門地、疾病、障がいなどによる差別や人権侵害を行いません。」と宣言しています。

また、「国際人権章典」「国連グローバル・コンパクトの10原則」「OECD責任ある企業行動に関する多国籍企業行動指針」「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」「子どもの権利とビジネス原則」「ビジネスと人権に関する指導原則(ラギー・フレームワーク)」など、人権、労働、環境、腐敗防止などに関する国際的規範の考え方を尊重、支持しています。これらの人権に関する基本的な考え方のもと、すべてのステークホルダーの人権尊重に努めます。
 

  当社グループの人権方針は、以下をご参照ください。

(当社ホームページ 人権方針)

https://www.mitsubishi-hc-capital.com/sustainability/pdf/human_rights_policy.pdf

 

② 人権デュー・ディリジェンスの取り組み

当社グループは、2023年度に人権デュー・ディリジェンスの運用を開始しました。その後、段階的に取り組み範囲を拡大し、2025年度には、国内外のグループ会社への導入が完了しました。

引き続き営業部門をはじめとする現場の意見を反映し、外部専門家との意見交換を行いながら、改善・強化を図っています。

 

 

③ 人権に関する相談・通報への対応(苦情処理メカニズム)

当社グループは、社員の人権に関する相談を、内部通報制度である「ハラスメント・ヘルプライン」にて受け付けています。

社外からの相談は、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)が提供する「対話救済プラットフォーム」を活用した複数言語対応の人権通報窓口を設置し、すべてのステークホルダーからの人権に関するご相談やお問い合わせ等を受け付けています。

いずれの窓口においても通報者の保護に十分配慮し、匿名での申告も受け付けることを明記しています。

 

(7)人的資本に関する考え方および取り組み

① 人的資本に関する基本的な考え方

 当社グループは、アセットの潜在力を最大限に引き出し社会価値を創出することで、持続可能で豊かな未来に貢献します。その実現に向けた価値創造の原動力が「人財」であり、人財は当社グループにとって極めて重要な経営資本です。

 人財への継続的かつ積極的な投資や変革・挑戦のマインドを企業文化として定着させる取り組みを通じて、社員一人ひとりの多様な価値観や能力を最大限に引き出し、持続的な企業価値向上につなげていきます。

 なお、人財が価値創造の原動力であることを一層明確化することを目的に、2028中計より「人材」の表記を「人財」に統一しました。

② 経営戦略を実現するための人財戦略

 当社グループは、人財を価値創造の原動力と位置づけ、人財・カルチャーの31年度のありたい姿として、「皆が挑戦・協創・成長し、変わり続ける企業」をめざしています。

 人財とカルチャーに変化を起こし、ありたい姿を実現するための戦略として、当社グループ独自指標である「MHCエンゲージメント」の分析により組織ごとの課題を特定し施策を講じることで、挑戦や変革の生まれやすい環境づくりを進めています。また、人財の確保・育成・配置を一体的に行い、経営戦略上必要なポジションに適切な人財を計画的に配置していきます。当該ポジションにおける職務遂行を通じて人財の成長を促し、ありたい姿の実現に向けて「人財ポートフォリオ充足率」を高めていきます。加えて、多様な人財が集い、それぞれの力を最大限に発揮できるよう、採用力の強化や人財育成など人財への積極的な投資を行っています。

 これらの取り組みを通じて、社員一人ひとりの挑戦・協創・成長を促し、人財とカルチャーの両面から当社グループの変革を推進していきます。

 

 

③ 指標および目標

 人財戦略では、MHCエンゲージメント」「人財ポートフォリオ充足率」「人財強化投資額を主要な指標として設定し、各指標について目標を定めています。

a. MHCエンゲージメント

定義

“従業員が一丸となって価値創造に取り組んでいる状態”をMHCエンゲージメントが高い状態と定義しています。MHCエンゲージメントは行動の程度を示す「自発性」・「多様性」とそれらに影響を与える「職場環境」の3つの要素から構成されています。

(MHC=三菱HCキャピタル)

 

•良好な状態:自発性・多様性ともに67pt(回答者の3人に2人が肯定的に回答)以上

•概ね良好な状態:自発性・多様性ともに50pt(回答者の半数が肯定的に回答)以上

•もう一歩の状態:いずれかが50pt未満

このうち、「良好な状態」または「概ね良好な状態」にある組織を、MHCエンゲージメントが高い状態と評価しています。

目標

2028年度

MHCエンゲージメント75%以上(連結)

良好な状態または概ね良好な状態にある組織の割合)

 

<重点施策>

・部署ごとのサーベイ結果に基づくワークショップの実施

・サーベイ結果と人事データを組み合わせた課題分析

・エンゲージメントの低下兆候をとらえる予兆分析

2025年度
取り組み内容・実績

・経年比較を通じた自発性・多様性スコアの傾向分析

・自発性・多様性と設問カテゴリーとの関係性のモデル化

 

「良好な状態」「概ね良好な状態」である組織の割合(連結)

2025年度

73%

2024年度

70%

 

 

 

b. 人財ポートフォリオ充足率

定義

経営戦略の実現に必要なポジションに対して、適切な人財が配置されている割合

目標

2028年度

人財ポートフォリオ充足率80%以上(単体)

 

<重点施策>

経営戦略の実現に必要なポジションを担う人財の採用・育成・配置

2025年度
取り組み内容・実績

・職務情報の可視化

・人財情報(性格特性、スキルレベル等)の可視化

<人財ポートフォリオ充足に向けたイメージ図>

c. 人財強化投資額

定義

採用力強化および人財育成に資する投資額

目標

2028年度

人財強化投資額 1.5倍以上(単体)

(2025年度実績比伸び幅)

 

<重点施策>

・MHCブランド力の向上に資する採用ブランディング施策の実施

・全社員を対象としたDXアセスメントおよび対象社員へのデジタルリテラシー向上施策の実施

・リーダーシップ変革に向けた研修等の実施

・海外人財の育成に向けたトレーニー派遣の拡充

・経営人財育成に資するコーチングやアセスメント施策の実施

2025年度
取り組み内容・実績

人財強化投資額 約6.5億円