2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    50名(単体) 3,343名(連結)
  • 平均年齢
    47.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.0年(単体)
  • 平均年収
    12,102,818円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年3月31日現在

 

従業員数(人)

連結会社合計

3,343

 

(注) 1.当社グループは、単一セグメントであるため、グループ全体での従業員数を記載しております。

2.従業員数は就業人員であります。

3.従業員数には、投資コンサルタント及び証券貯蓄アドバイザーを含めております。

 

(2) 提出会社の状況

2025年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与(円)

50

47才4ヵ月

16年6ヵ月

12,102,818

 

(注) 1.従業員数は就業人員であります。

2.上記のほか、子会社との兼務者が95人(うち執行役員15人)おります。

3.平均勤続年数は、連結子会社における勤続年数を通算しております。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

該当事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

②連結子会社

2025年3月31日現在

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

岡三証券株式会社

10.4

(注3)

102.0

58.2

60.9

75.0

岡三にいがた証券株式会社

20.9

三縁証券株式会社(注4)

15.8

(注3)

株式会社証券ジャパン

13.8

(注3)

岡三情報システム株式会社(注4)

4.5

(注3)

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3.2025年4月1日時点を算出基準日としております。

 

4.提出日現在までに商号変更等を行っており、詳細は「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。

5.記載以外の連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表項目としていない又は公表義務がないため、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

<ガバナンス>

当社グループはあらゆるステークホルダーから信頼される企業グループを目指し、「サステナビリティ基本方針」を策定し取り組みを推進しております。

サステナビリティに関する対応については、取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会が主に担っており、同委員会においてサステナビリティに関する方向性、具体的な活動・取り組み、リスクと機会の特定と評価について審議しております。同委員会はサステナビリティ推進室が事務局となり、原則年1回以上開催しており、審議された内容は、適宜、取締役会や経営会議に付議・報告され、取締役会の監督を受けております。

 

<リスク管理>

当社グループにおけるサステナビリティに関するリスクは、サステナビリティ委員会にて特定・評価しており、独立したリスクカテゴリの「ESG関連リスク」として全社的な枠組みで管理しております。なお、事業全体のリスク管理については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(2) 重要なサステナビリティ項目

当社グループの重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。

・気候変動対応

・人的資本対応

それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

 

①気候変動対応

<ガバナンス>

気候変動への対応状況は、サステナビリティへの取り組みの重要な要素として、取締役会による監督が行われております。ガバナンス体制の詳細については、「(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理<ガバナンス>」をご参照ください。

 

<戦略>

a.マテリアリティとの関係

当社グループは2021年10月にマテリアリティ(重要課題)を策定・公表しました。ビジネス領域のひとつとして“社会づくり”(気候変動への対応を含むサステナブルな社会の実現)を掲げており、サステナブルファイナンスやESGファンドの取扱い、サステナブル投資に関する情報発信等を通じて社会課題の解決と地域貢献を推進しています。

 

b.シナリオ分析

以上のような課題認識のもと、気候変動関連のリスクと機会を把握するためシナリオ分析を実施しています。気候変動に係る幅広い将来像に備えるため、「1.5/2℃シナリオ」(脱炭素に向けた変革が進展する)と「4℃シナリオ」(気候変動の対策が進まない)の2つのパターンを想定し、それぞれのパターンにおいて考慮すべきリスクや機会を設定し、事業インパクトを算出しています。

選択したシナリオにおける気候変動のインパクトの考え方は以下のとおりです。

・1.5/2℃シナリオ:気候変動の抑制に向けた市場の変化、規制強化の中で移行リスクの影響が比較的大きい

・4℃シナリオ:洪水等自然災害による物理的リスクの影響が比較的大きい

シナリオ分析においては、国際エネルギー機関(IEA)のシナリオや気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(NGFS)のシナリオを活用しています。

 

(i)リスク・機会に係る定性分析

上記のシナリオにおける定性分析として、それぞれのパターンにおいて発生が想定される気候変動による移行リスク及び物理的リスクを設定し、当社グループの戦略・ビジネスにとっての重要度が比較的高いと考えられるリスクを特定し、それぞれ想定される影響やその発生時期、ビジネスへの影響度を分析いたしました。

 

表1 想定される当社グループへの影響

リスク

想定される影響

時間軸

影響度

1.5℃/2℃

4℃

移行
リスク

政策・法規制

法律・規制変化に伴う既存ビジネスの減少又は資本負荷の増大などによるコスト増加

中期~長期

市場

気候変動に伴う顧客ニーズの変化による既存ファンド等商品の陳腐化、新規商品開発における競争優位性の低下

中期~長期

低炭素社会への移行過程で、産業構造の変化などにより重大な影響を受ける企業などとのビジネスの減少

中期~長期

保有する資産の価値低下や売却機会の減少

中期~長期

評判

環境負荷の高い事業への投資に伴う評判低下リスク・気候変動リスクへの配慮のない企業や商品に対するブランドイメージの毀損

短期~長期

物理的
リスク

急性

台風・津波・洪水等による当社グループ施設・事業インフラの業務停止、復旧コスト、運転コスト等の増加、従業員の支援コスト等の発生

短期~長期

台風・津波・洪水等による顧客の機能停止に伴う運転コストの増加によるホールセールビジネスの減少

短期~長期

気候変動による異常気象や災害の激甚化と経済状況の悪化による個人資産の減少を通したリテールビジネスの減速

短期~長期

 

※発生時期は短期:現在~3年、中期:3~10年、長期:10~30年を想定

 

当社グループにおける影響の大きな事象として、移行リスクでは、低炭素社会への移行に伴い重大な影響を受けるお客さまとのビジネス機会減少、気候変動リスクへの対応が不十分とみなされた場合の評判悪化による調達コスト増加・ビジネス機会減少などを想定しています。物理的リスクでは、自然災害による当社グループ施設や事業インフラの損壊による各種コストの発生、お客さまが自然災害により重大な影響を受けることによる当社グループのビジネス減少などを想定しています。

なお、物理的リスクへの対応として、自然災害の発生等に備えて、「業務継続計画(BCP)の策定」及び「危機対策本部の設置」によるリスク管理体制を構築しています。

 

一方、当社グループにとっての事業機会として、表2を想定しています。

 

表2 当社グループにとっての事業機会

機会

グリーンファイナンス、トランジション・ファイナンスやソリューションビジネスなど適応に関するビジネス機会の増加

ESG関連商品の信頼度向上と個人投資家の意識の高まりによる市場の拡大

持続可能性や環境に特化したサステナブルボンドやグリーンボンドなどの取扱い機会の増加

 

 

今後、当社グループでは、これらの機会を捉えるための対応として多様な金融サービスの提供を強化していきます。

 

()リスク・機会に係る定量分析

定性分析に加え、上記のシナリオに基づく定量分析を実施し、2030年における財務インパクトを試算しました。

移行リスクについては、炭素税導入に係るコスト増や評判低下による調達コストへの影響のほか、当社グループの証券ビジネスの委託手数料への影響等を分析しています。物理的リスクについては、急性リスクである営業拠点の洪水被害による営業停止や当社施設の損傷や市場イベント等の影響を分析しています。なお、洪水被害は主要な拠点である国内拠点を想定したものとしています。

移行リスクでは、脱炭素・サステナブルファイナンスへの取り組みを継続することで、関連ビジネスを拡大し気候変動対策に対する当社グループのレピュテーションを保つことが重要であること、物理的リスクでは、異常気象による洪水等の直接的な影響に加え、市場を介した間接的な影響もあるため、気候災害の市場イベント時にも耐えうるリスク管理の必要性が認識されました。

試算の結果、いずれのシナリオでも気候変動関連のリスクと機会に対して適切な対策ができない場合は収益が圧迫される一方で、適切な対応をとることや機会を享受することができれば、当社グループの財務に与える影響は限定的となることが分かりました。

 

c.脱炭素社会実現に向けたロードマップ

当社グループでは、気候変動はグローバルで重要な社会課題との認識のもと、「a.マテリアリティとの関係」のとおり経営の重要課題(マテリアリティ)と位置づけ、事業を通じた取り組みを進めております。パリ協定や日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言に賛同し、脱炭素社会への移行と実現に向け、「2030年までに自社の温室効果ガス排出量(Scope1・2)ネットゼロの達成」及び「事業活動を通じた脱炭素社会への移行の支援」を含む「温室効果ガス排出量ネットゼロ宣言」を策定し取り組みを進めております。今後の具体的な取り組みは以下のとおりです。

 

(i)2030年までに自社の温室効果ガス排出量(Scope1・2)ネットゼロの達成

自社の温室効果ガス排出量(Scope1・2)の削減については、省エネ活動の継続及び再エネ電力の導入等を進めていきます。前者については、各施設におけるエネルギー利用の効率化などを行っていきます。また、後者については、EVや電動バイク等の導入に加え使用電力の再エネ化等を推進していきます。

 

()事業活動を通じた脱炭素社会への移行の支援

気候変動問題を含む社会課題解決に向けて、グリーンボンドを始めとしたSDGs債の引受・販売や、投資家や発行体向けのセミナー開催・レポート発行の情報発信等に取り組んでおり、今後もサステナブルファイナンスの普及・拡大に貢献していきます。

 

<リスク管理>

気候変動に関するリスク(移行リスク・物理的リスク)は自然災害・環境、経済環境やファイナンスなどの経営環境にも影響を及ぼすと考えています。リスクを特定・評価・管理するプロセスについては、「(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理<リスク管理>」をご参照ください。

 

<指標及び目標>

a.GHG排出量

当社グループは、自社の温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2030年ネットゼロを目標に掲げており、GHGプロトコルと整合した環境省・経済産業省の基本ガイドラインに従って排出量の把握と削減に向け取り組みを進めております。事業活動を通じたエネルギー消費と温室効果ガス排出削減に向け、引き続き対策を講じていきます。

 

 

GHG排出量(単位:t-CO2)

 

実績

目標

 

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2030年度

Scope1

993

984

689

759

ネットゼロ

Scope2

2,952

2,827

2,058

1,912

 

対象範囲:株式会社岡三証券グループ、岡三証券株式会社

 

b.SDGs債の引受状況

当社グループの中核企業である岡三証券株式会社では、2020年に「グリーンボンド発行促進プラットフォーム」に登録しており、グリーンボンドを始めとしたSDGs債の引受・販売を通じて気候変動問題を含む社会課題の解決に取り組んでおります。

SDGs債引受状況

 

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

引受額(億円)

162.0

321.0

458.3

786.4

引受件数

12

19

34

42

 

 

当社グループは、気候変動関連のリスク・機会を経営の重要課題のひとつと捉え、今後も、TCFD提言に基づく情報開示のさらなる充実を図り、自社の脱炭素化に加えサステナブルな社会の実現に貢献するための取り組みを進めていきます。

 

②人的資本対応

<戦略>

当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢・障がいの有無・性自認・性指向・信条・宗教・社会的身分等を問わず多様性を受容することで、あらゆる人材が個性と能力を発揮でき、個人が有する属性によって不平等が生じないよう、人材の採用や評価・処遇等の諸制度を適切に運用してまいります。今後も会社の持続的な成長を促進するため、これまでのキャリアで培われたさまざまなバックグラウンドを礎とした多様性を尊重しながら優秀な人材を獲得し、当社グループの中核を担う人材として積極的に指導的立場へ登用する施策を進めてまいります。

このような考え方のもと、男女ともに活躍できる環境・組織風土の醸成を目的として、各種人事制度・研修制度の拡充や新たな施策推進に向け取り組んでおります。当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

 

a.人材育成方針

当社グループは、社員がお客さまに高い付加価値を提供し続けるためには、金融のプロフェッショナルとしての高度な知識と専門性、さらには高い倫理観が不可欠であるとの考えのもと、人材育成に取り組んでおります。

社員一人ひとりの能力を向上させるため、中核子会社である岡三証券株式会社を中心にグループ各社と連携し、多彩な教育及び研修プログラムを導入しております。

この度、2025年4月に新人事制度を導入し、人材育成体系も刷新いたしました。社員一人ひとりが業務遂行に必要な能力を高めるだけでなく、自身のキャリアビジョンを実現するためのスキル向上を支援する体系といたしました。人材育成方針及び新たな人材育成体系に基づき、以下の施策に取り組んでおります。

 

(i)共通能力・基盤研修

新入社員から中堅社員・管理職・店部長に至る各階層に応じた研修を実施し、全社員が共通して備えるべきプレイヤー能力やマネジメントスキルに加え、コンプライアンスや倫理観の向上を図っております。

 

(ⅱ)自律的能力開発研修

社員の特性や志向に応じて専門性を高められるプログラムを提供しております。金融のプロフェッショナルとしての証券知識の習得に加え、CFP®、証券アナリスト、プライベートバンカーなどの資格取得も推奨しております。また、対人スキル、DX・ITスキルや語学力など幅広い分野の習得も可能としており、社員の主体的なキャリア形成を包括的に支援しております。

 

(ⅲ)マネジメント能力向上施策

マネージャー層に対し実施していた“気づき力を高める為の研修・研鑽”を主眼とした「マネージャー行動診断」を一段階進化させ、「BOSS(Balance Objectivity Strength Sustainability)評価」に刷新いたしました。180度・360度評価制度の要素を加味したフィードバックを行うことにより、マネージャーと部下の円滑なコミュニケーションを促進させ、全ての社員がパフォーマンスを最大限に発揮できる職場環境の整備に取り組んでおります。

 

(ⅳ)自律的な成長を促す育成支援施策

金融、マネジメント、ダイバーシティなど100種類以上の講座を社員一人ひとりが自律的に学習できる環境を整備し、主体的かつ能動的な思考・行動ができるプロフェッショナル人材の育成を進めております。

さらに、AIを活用した育成支援システムを導入し、社員が時間や場所を問わずモバイル端末を使用して基礎的な営業スキルを習得できる環境を整備いたしました。即時フィードバックなどの双方向型コミュニケーションを通じ、学習に対するモチベーションを高め、現場でのOJTにおいては応用力の向上を主眼とした育成を可能としております。

 

b.社内環境整備方針

当社グループで働く社員が高いモチベーションを持ちパフォーマンスを最大限に発揮し続け、多様なキャリアパスや働き方の実現ができるよう、さらなる環境整備を進めております。当社のマテリアリティ(重要課題)「人材」(人材育成、労働環境整備)における取組方針「社員が輝く職場づくりのために」を全社的に推進する体制の確立を目的として「ダイバーシティ推進プロジェクトグループ」を設置し、多様性確保・働き方改革の実現に向け必要な取り組み・課題解決を推進し、KPIの達成と多様な社員が活躍する社内環境のさらなる整備を図る体制を構築いたしました。また、多様な人材が活力と成長を生むとの考えのもと、社員それぞれの能力や適性に応じて強みを発揮できるような施策や、柔軟な働き方を可能とする勤務体系の導入などを実施しております。

なお、具体的には以下の環境を整備しております。

 

(i)多様な社員の活躍・育成支援を推進する施策

・多様な社員の活躍推進

社員のライフステージとキャリアパターンに合わせた働き方を推進するため、小学校6年生までの子を養育する社員及び家族の介護を必要とする社員を対象として、仕事と育児・介護を両立し、安心して働き続けることができる「WLB(Work Life Balance)制度」を拡充いたしました。育児・介護支援制度のさらなる充実を目的として、職種の選択肢を拡充したほか、短時間勤務においては最大2時間30分まで短縮が可能となりました。社員のライフステージに合わせてキャリアを中断させることなく仕事を継続できる環境整備に取り組んでおります。

 

・高齢者雇用の取り組み

定年後も継続して勤務可能とする「継続雇用制度」においては、定年退職者の豊かな経験や能力を積極的に活用するため、年齢にとらわれず、能力や成果に応じた役職への積極的な登用を行うことでシニア人材のモチベーションを高め、長期にわたって活躍できる体系としております。

 

 

(ⅱ)自律的な自己成長・キャリア形成を促す施策

・コース制の導入

社員との長期的な関係構築を前提とし、活躍の場や働き方の自律的な選択を可能とするため、本人の志向及び適性、ライフステージによる働き方の変更に応じたキャリア機会を提供しております。

 

・社内人材公募制度

社員自らの意思で希望する業務にチャレンジできる機会を提供するために、社内人材公募制度(Okasan Career Challenge)を導入しております。

 

・再入社支援制度

学業や新たなフィールドへのチャレンジ等のキャリアアップや、結婚・育児・介護・配偶者の転勤といったライフステージの変化等を理由に退職された方に対して、これまで培ってきた知識・スキル・多様な経験を活かし、改めてチャレンジしたい方を対象とした再入社支援制度(Okasan Seagull Club)を導入しております。

なお、2024年より同制度拡充のためアルムナイネットワークの運営を開始し、退職された方との多面的かつ長期的な関係を構築することを可能といたしました。さまざまな分野で現在活躍されているアルムナイと現役社員の交流による各ビジネス領域の活性化によりお客さまへのサービス向上に繋げてまいります。

 

(ⅲ)社員の健康保持・増進を実現するための支援施策

当社グループは、全ての社員が心身ともに健康で、自分自身の仕事・職場に誇りを持てる企業であり続けることを目指し、社員を対象としたウォーキングイベント「岡三Walk」の開催や、禁煙施策の導入、健康経営に関する研修等を行っております。また、社員の健康の保持・増進を目的として、常駐の保健師による健康管理体制を構築し、社員の健康診断の結果をもとに保健師が健康管理者・産業医と連携し、月に一度フォローが必要な社員の洗い出しを行い、専門的見地からのアドバイス、受診後のアフターフォローに力を入れております。

これらの取り組みにより「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」として認定されました。

 

(ⅳ)社員の経済的な安定を支援する取り組み

当社グループでは、社員の経済的な安定を支援する取り組みについても推進しており、中長期的な資産形成に資するよう、確定拠出年金制度及びマッチング拠出、各種積立投資並びに貯蓄制度等を整備しております。

 

<指標及び目標>

当社グループでは、上記「戦略>」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績

管理職に占める女性労働者の割合

2030年まで30

10.4

男性労働者の育児休業取得率

2030年まで100

102.0

年次有給休暇取得率

2030年まで70

54.9

 

(注)1.中核子会社である岡三証券株式会社の数値であります。

2.管理職に占める女性労働者の割合は、2025年4月1日時点を基準日として算出したものであります。