2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    76名(単体) 2,176名(連結)
  • 平均年齢
    41.7歳(単体)
  • 平均勤続年数
    4.6年(単体)
  • 平均年収
    11,152,000円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2023年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

アジア食グローバル事業

1,656

農水産商社事業

310

その他事業

46

全社(共通)

164

合計

2,176

 

(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

2023年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

76

41.7

4.6

11,152

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

全社(共通)

76

合計

76

 

(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

4.平均年間給与には、受入出向社員は含まれておりません。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)

 

全労働者

(注4)

正規

雇用労働者

 

パート・有期雇用労働者

(注5)

西本Wismettacホールディングス株式会社

24.6

0.0

61.0

63.6

31.5

Wismettacフーズ株式会社

18.1

75.0

73.3

76.2

22.7

合計(注6)

20.7

60.0

68.7

71.3

25.6

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下、「女性活躍推進法」という。)に基づき、正規雇用の従業員のみを対象として算出しております。なお、出向者は出向元の従業員として集計しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、出向者は出向元の従業員として集計しております。当該割合は年度ごとの母数(男性労働者の子女の出生件数)の変動により受ける影響が大きく、前事業年度は西本Wismettacホールディングス株式会社で57%、Wismettacフーズ株式会社で25%、平均45.5%の取得率となっております。

3.女性活躍推進法に基づき算出したものであります。女性の管理職比率と育児休業により賃金減少となる期間が女性の方が比較的長いことが賃金差異に影響しているものの、賃金制度に男女差はないため、女性管理職比率の上昇・男性育児休業期間が増加していることから、中長期的には賃金差異は縮小していくと見込んでおります。

4.正規雇用の従業員及びパート・有期雇用労働者の合計を表示しております。

   5.パートタイマー及び有期の嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

6.西本Wismettacホールディングス株式会社及びWismettacフーズ株式会社2社の従業員の合計を表示しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

《サステナビリティ全般》

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、創業以来培ってきた世界に拡がるネットワークと、国境を越えて商品をスムーズに行き来させる高度な機能があり、グローバルに商品の企画・開発から販売・物流に至るまで一貫して対応できる強みがあります。この事業基盤を最大限に活用し、既存事業の規模拡大と収益性向上に向けた改革、食の商流・物流におけるDX取り組みとプラットフォーム提供、食の領域と他の領域が融合する新たな事業分野での新規事業の創出、食品安全性及び食品コンプライアンス対応の徹底による持続可能な食のグローバル流通、海外地域マネジメント及びガバナンスの強化等を推進し、Wismettacらしい形で国際社会の課題解決と持続的発展に貢献する、唯一無二のグローバル食品企業を目指すことをサステナビリティ基本方針として取り組んでまいります。さらに当社グループは、この基本方針に基づいたサステナブル経営の重要課題(マテリアリティ)と取組課題を、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)毎に設定し、当社ホームページにて開示しております。

https://www.wismettac.com/ja/sustainability.html


 


《気候変動への対応》

当社グループでは、「サステナビリティ基本方針」を定め、この基本方針に基づいたサステナブル経営の重要課題(マテリアリティ)と取り組み課題を設定しており、この重要課題の1つに「気候変動の緩和と適応」を挙げております。

課題を解決するにあたり、当社の事業に影響を及ぼす気候変動に関するリスク及び機会について、TCFD提言に基づいた分析及び情報開示を行っております。

 

(ガバナンス)

気候変動に関する重要な検討事項については、代表取締役会長CEOを議長とする取締役会にて最終決定しております。

気候変動によるリスクの検討等、気候変動に関する具体的な諸課題については、代表取締役会長CEOの直轄部署であるグループガバナンス・ビジネスエシックス部にて協議・モニタリングを行っております。その内容は、月1回の頻度で監査等委員会に報告、四半期に1回の頻度で取締役会に報告され、それぞれ議論されております。

取締役会での決定事項は、各業務執行部門やグループ会社の取り組みに反映されております。このように気候変動に関する対応については、全社的な経営戦略への統合を行っております。

 


(戦略)

気候変動によるリスクと機会の特定にあたり、カーボンニュートラルの目標年である2050年時点を想定したシナリオ分析を行いました。

分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)が公表するシナリオを用いて、2100年までの気温上昇が、産業革命期頃の世界平均気温と比べて4℃程度上昇する4℃シナリオと、1.5~2℃程度に抑えられる1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオも併用)の2つのシナリオで定性的な分析を行いました。

4℃シナリオでは、風水害をはじめとする物理的な影響が拡大・激甚化することが想定されております。また、成り行き的な化石燃料の需要拡大による原油価格の上昇も想定されております。当社グループは、船会社との契約により食材をグローバルで輸送し、陸上輸送については、トラックをはじめとする自社物流機能を展開し、事業を行っております。そのため、物流や化石燃料に関する影響は大きいと分析しております。

4℃シナリオで特定及び評価したリスクに関する現在の対応として、BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)の強化や省エネルギーへの取り組みを行っております。BCPの強化については、社員の迅速な安否確認といった初動対応から、経営資源の下での迅速な営業再開に向け、代替仕入先の選定や代替倉庫の選定・在庫移送、システム復旧までの資産の保護・利用等を行う体制を整えております。また、当社グループの主な取扱商品の一つである水産物については、サステナブル認証商品の導入、陸上養殖を行った商品の導入等、商品の調達方法の検討をはじめとする持続的な供給体制を目指しております。省エネルギーの取り組みについては、オフィスや倉庫のLED化を進めております。さらに、農作物については、先端テクノロジーを活用して、干ばつによる水不足に対応するソリューションを提供する等の新たな取り組みもあります。

一方、1.5℃シナリオでは、2050年のカーボンニュートラルへ向かう流れの中で、気温上昇を抑制する規制強化や技術革新が進むことが想定されております。例えば、温室効果ガス排出量の抑制に向けたカーボンプライシング制度が強化された場合、当社グループの事業運営全体に対して財務的な影響を与えることが考えられます。特に商品の輸送には、自社で保有する配送用トラックを使用しているため、影響は大きいと分析しております。また、消費者の環境配慮への関心が高まることにより、当社グループの商品の需要にも変化が生じると分析しております。

1.5℃シナリオで特定、評価したリスク及び機会に関する現在の対応として、当社グループにおけるスコープ1、2、3の把握やエネルギー使用の効率化、環境配慮型の製品の提供等に取り組んでおります。スコープ1、2、3の把握を進める中で、エネルギー使用の見直しや再生可能エネルギーの導入をはじめとする、より効果的な排出量削減方法の立案につなげてまいります。なお、当社グループが行っているフードバンク等への食品の寄付は、食品ロスの削減と同時にスコープ3の削減にも寄与していることから、排出量削減方法の1つとなります。また、環境配慮型製品の提供の例として、サステナブル認証水産物商品の導入提案、環境影響に配慮した需要への対応を目的としたプラントベースフードの提供、プラスチック使用量削減を目的とした包装資材の導入等を行っております。

今後は、定性的に影響が大きいと分析したリスクを中心に定量的な分析を行ってまいります。分析の際に想定をした2つのシナリオのどちらの世界になったとしても、当社グループの事業が継続できるように対応策を実施し、食を通じた持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

主なリスクと機会

要因と事象

 

移行リスク

炭素税導入による操業コストの増加

 

物理的リスク

異常気象の激甚化による自社拠点・サプライチェーンの被災による商品提供の停止又は商品の品質低下

 

機会

環境配慮型製品及び水産物のサステナブル認証商品等への需要向上

 

 

 

(リスク管理)

グループ全体のリスク管理については、リスク管理統括部がリスク管理事務局として関連部署と協働でリスク管理全般に関する事項の検討・立案を行い、重要事案等については、月1回の頻度で開催される取締役会に付議又は報告しております。

その中で、気候変動によるリスクについては、代表取締役会長CEOの直轄部署であるグループガバナンス・ビジネスエシックス部にてマネジメント活動を行っております。

 

<グループガバナンス・ビジネスエシックス部の役割(TCFD関連)>

グループガバナンス・ビジネスエシックス部はグループ全体における気候変動によるリスクや機会の識別及び評価を行い、月1回の頻度で監査等委員会に、四半期に1回の頻度で取締役会に、報告/議論しております。当社グループのサステナビリティ基本方針とマテリアリティは、取締役会で決定したものであります。また、各業務執行部門やグループ会社の取り組みについてはグループガバナンス・ビジネスエシックス部がモニタリングし、取締役会及び監査等委員会に報告しております。

また、当社グループは食に関する事業を展開しており、食品安全性に関するリスク管理は特に重要と捉えていることから、フードセーフティ&トレーサビリティ統括部を設置しております。

フードセーフティ&トレーサビリティ統括部は、当社グループ全体の食品安全性に関するインシデント等のモニタリング、解決、改善を行っており、取締役会(原則毎月開催)で報告しております。食品安全性に関するインシデントについては、気候変動を起因とするものも含まれるため、フードセーフティ&トレーサビリティ統括部とグループガバナンス・ビジネスエシックス部の情報共有態勢を構築することで、全社的な気候変動リスク管理につなげております。

 

(指標及び目標)

当社グループでは、2050年のカーボンニュートラルの実現や国際的な脱炭素化に向かう目標の達成に向けて、グループ全体での脱炭素化に取り組んでまいります。現在は、国内及び海外拠点から排出されるCO2排出量(スコープ1、2、3)の把握と算定体制の整備、継続的なモニタリングを実施しております。今後は、削減目標の設定をはじめとする排出量削減に向けた取り組みを実施してまいります。

 

排出量内訳 2022年度 (t-CO2e)(*)

スコープ1

11,781

スコープ2(マーケット基準)

6,571

スコープ2(ロケーション基準)

6,621

スコープ3

990

 

(*)本データについて、当社グループは一般社団法人日本能率協会に温室効果ガス排出量の限定的保証を目的とした検証を依頼し、その結果は、「温室効果ガス排出量 検証報告書」として、以下に掲載されております。

https://www.wismettac.com/ja/sustainability/TCFD/main/018/teaserItems1/02/link/jmacc-tcfd2022.pdf

 

《人的資本》

(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)

当社グループは「世界に名だたる食のグローバルソリューションカンパニー」の実現を目標としております。これらの実現に向け、食×世界×ソリューションのフィールドにおいて、全てのステークホルダーから信頼される組織として進化し続けていくために、各事業の強化・拡張、新規事業の創出・確立、組織間連携による価値創造をリードしていく人的ケイパビリティを高め続けることを人材戦略の基本方針としております。

また、人材戦略を支える3つの柱として、「個」の成長の支援×多様な「個」の特性や能力を生かす組織風土の醸成、リーダー人材の早期選抜・育成(グローバルレベル+地域レベル)、「個」及び「組織」の専門性強化、をテーマとして様々な取り組みを推進しております。*

*年齢や勤続年数によらず優秀な人材を重要なポジションに任命しており、また、日本、北米、アジア、欧州等各地域のグループ会社を跨ぐ赴任を含む人材交流を積極的に行う等、グローバルに活躍できる人材育成に注力しております。さらに個人及び組織の能力向上を目的として、各種研修プログラムを実施しております。

 

a.人材育成方針

当社グループでは「70:20:10 MODEL(*)」の考え方を基本に、人の成長には、学習・薫陶・経験の3つの「学び」が相互に寄与するという考えのもと、研修だけではなく、薫陶・経験の仕組み化(前述のグローバルレベルでの人材交流プログラムを含む)を含めて育成プログラムを設計し、人事と現場が一体となって人材育成に注力しております。

(*)ロミンガー社(米国にある人事コンサルタント会社。創業者は、マイケル・M・ロンバルドとロバート・W・アイチンガー)による調査結果をもとにした知見で、様々な経営者を対象に、「何がリーダーとしての成長に役に立ったのか」を調査した結果、「70%が経験、20%が薫陶、10%が学習」であったというもの。

(出典:Career Architect Development Planner, 5th Edition Paperback – 2010 by Michael M . Lombardo、Robert W. Eichinger)

 

b.社内環境整備方針

当社グループでは、持続的に成長できる強い企業になるための戦略として、「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」、「ワークライフバランスを工夫していきいきと働ける職場環境の提供」、「サステナブルな事業展開を支えるグローバル人材の採用、育成と登用」をキーワードとして推進しております。

新卒入社者だけでなく、様々なバックグラウンドを持つキャリア入社者も多く、多様な人材が活躍しており、国籍・民族・人種・信条・思想・宗教・性別・性的指向・障害・年齢・社会的身分によって差別することなく、従業員同士が多様な価値観を認め合い、多様な「個」の特性や能力を生かす組織風土の醸成を推進しております。

また、在宅勤務制度や、コアタイムなしのフレックスタイム制度、オフィスカジュアル制度の導入等、家庭と仕事の両立を支援し、誰もが働きやすい職場環境を目指しております。加えて、従業員の健康及び社員満足度の向上のため、健康経営も積極的に推進しております。

 

多様性を尊重し、働きやすい職場環境を推進する制度の例

・コアタイムなしのフレックスタイム制度

・在宅勤務制度

・オフィスカジュアル制度

・ワンフロア・フリーアドレス

・社内カフェテリアゾーン

・育児・介護・治療等のための時短/短日勤務制度

・結婚特別休暇、自治体によるパートナーシップ認定(結婚同様の扱い)

・就業場所における受動喫煙防止の取り組み(屋内原則禁煙)

・GLTD制度(団体長期障害所得補償保険)

・理学療法士によるフィットケア、ボディケア、健康相談サービス

・兼業(副業)申請制度

 

 

(健康経営)

当社グループでは、食とヘルスケア領域の融合によるワンストップソリューション等、世界の人々のWell-Beingに貢献していく企業グループとして、さらなる成長を目指しております。人々のWell-Beingに貢献していく組織であり続けるためには、当社の社員ひとりひとりが健康的な生活に関する意識を高く持つことが必要であり、また社員が能力を十分に発揮し事業が持続的に成長するためには、ここで働く社員自身が心身ともに健康であることが不可欠であると考えており、社員の健康を重要な経営資源の一つと捉え、社員の健康維持・増進活動に対する積極的な支援と組織的な健康づくりを推進しております。

このような取り組みの結果、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人認定制度」における「健康経営優良法人」(大規模法人部門)に3年連続で認定されております。

 

健康経営に関する数値データ

2020年

2021年

2022年

定期健康診断

健康診断受診率

99.7%

99.7%

100.0%

健診後の治療継続・再検査受診率

24.1%(*1)

17.6%

30.0%

特定保健指導実施率

16.5%

22.9%

9.7%

BMI適正数値の人数比率 (*2)

65.7%

66.0%

67.9%

喫煙率

17.3%

15.3%

14.2%

ストレスチェック

受検率

85.4%

88.1%

94.1%

受検者に対する高ストレス者率

11.5%

16.7%

16.5%

その他

傷病による休職者比率

0名

0名

1名

ウォーキングイベント参加率

-

20.4%

8.9%

プレゼンティーイズム損失割合

-

-

20.1%

ワークエンゲージメント (*3)

61点

62点

63点

 

(*1)2020年は一部事業所のみ実施

(*2)BMI18.5以上25.0未満

(*3)「wevox」による定量分析を採用(100点満点中の点数)

 

(指標及び目標)

人的資本の各方針に関する具体的な指標及び目標については、当社グループの人的資本への取組み状況を踏まえたうえで、策定する方針であります。