リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針でありますが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
また、以下の記載は当社グループ株式への投資に関連するリスクをすべて網羅しているものではありませんので、この点にご留意下さい。
1.事業環境に関連するリスクについて
(1) 介護関連市場について
当社グループは主に、介護事業者を対象として、商談の場を提供する商談型展示会の主催及びM&A仲介サービスを提供しておりますが、介護事業者は介護保険法の適用を受けるサービスの提供を事業内容とするため、介護保険制度の影響を受けることになります。
介護保険制度は3年ごとに介護保険法及び介護報酬の改正が行われており、これに合わせて3年を1期とする市町村介護保険事業計画の策定が行われております。法令の改正及び大幅な報酬改定により、当社グループの取引先である介護事業者が事業内容の変更を余儀なくされる等の影響を受けた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 展示会市場について
展示会は一度開催された場合、毎年定期的に開催される性質を有していることに加え、ノウハウの蓄積により、異業種への横展開が比較的容易であります。しかしながら、展示会を開催するにあたっては、開催規模や来場者の利便性を考慮した適切な会場を用意する必要がありますが、当社グループが予定したとおりに会場の確保が進まない場合や、自然災害、感染症等により会場が使用困難となった場合、展示会の開催ができず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、金融危機等の経済動向によっても、出展社による出展の見合わせや来場者数の減少が発生する可能性があります。
このような場合、会期の延期や会場の変更を行う等の対策を実施します。会期を延期した場合、同一事業年度内の開催となる場合には、業績への影響は軽微となる見込みですが、翌事業年度となる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) M&A市場について
M&A市場は、介護・医療・福祉業界においては、法定要件に見合った人材確保の難しさや、競争激化、介護報酬や診療報酬等の基本報酬部分の実質減額改定傾向に加えて、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題も増加しており、大きな需要があります。また、新たに参入した建設・IT業界においても、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題が増加しており、介護・医療・福祉業界と同様に大きなM&Aニーズがあります。今後も、小規模事業者にとっては出口戦略の一つとして、大手事業者にとっては拡大戦略又は得意分野への選択と集中の一つの手段として、M&Aの活用は増加するものと予測しており、当社グループでも様々なM&Aニーズに対応できるように体制を整備しております。しかしながら、将来的な後継者問題解決策としてのM&A譲渡ニーズが減少に転ずること、当社グループが対象としている事業の対象市場の動向によりM&A買収ニーズが減少に転ずること等を要因として、市場が縮小した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、現状M&A仲介業務を直接的に規制する法令等はなく、許認可制度や資格制限もありません。しかしながら、今後、法令等の制定・改定により、また、法解釈の変更により、M&A仲介業務に対する何らかの規制を受けることとなった場合、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、中小企業庁がM&A支援機関登録制度を発足し、一定の要件を満たす仲介事業者やアドバイザリー業者が公開されています。当社グループも登録事業者となっておりますが、今後、登録要件の変更や制度の改定等により登録事業者でなくなった場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
上記に加え、M&A取引又はM&A制度に係る金融商品取引法、会社法、税法、対象とする市場領域の関連法等の法改正が行われることで、社会におけるM&Aニーズも変化する可能性があり、それらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) インターネット関連市場について
当社グループは、オンライン展示会をインターネット技術を用いてサービス提供しており、インターネットの更なる発展は当社グループの事業の成長にとって重要であります。当社グループの事業においては「電気通信事業法」及び関連法令等の規制を受けており、届出電気通信事業者としてユーザーの通信の媒介に係る通信の秘密の遵守等が義務付けられております。今後新たな法的規制の導入、法解釈の変更、技術革新の遅れ等、予期せぬ要因により、インターネット業界全体及び関連市場の成長が鈍化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネット業界においては、スマートフォンやクラウドサービスの普及、AI(人工知能)の活用等、新技術・新サービスが次々と生み出されており、当社グループの事業においてもこれらの変化に対応していく必要があるという認識のもと、サービスの改良に取り組んでおります。しかしながら、技術革新において当社グループが予期しない変化が生じた場合、既存システムの改良、新たな開発等による費用の支出が必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 人材採用支援関連の市場について
人材採用支援市場は、景気動向による雇用情勢の影響を受けやすく、当社グループの想定を超える景気後退や経済環境の変化が発生した際は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、主として新卒採用を中心とした事業を行っており、求職者と求人者の需給関係による影響を受けます。パートやアルバイト、派遣社員など非正規雇用の増加等にみられる雇用形態の変化や中途採用等の採用方法の多様化、少子化の進展、大学進学率の変化、景気変動に伴う企業の採用動向等さまざまな要因により上記の需給関係は変動しますが、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.当社グループの収益構造に関するリスクについて
当社グループが運営しているサービスのうち、展示会事業及び人材採用支援事業について売上高及び営業利益の計上が展示会及び採用イベント開催月に偏重します。このため、展示会及び開催イベントの開催時期や開催場所、規模やタイプの異なる展示会・開催イベントを増やしていくこと、また、M&A仲介事業も拡大していくことで、年間をとおして売上及び利益の計上時期を平準化していく方針でありますが、当社グループが予定したとおりに会場を確保できない場合や、来場者及び出展社の確保が困難になる事態が発生した場合、M&Aコンサルタントの採用が予定どおりに進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2024年3月期における四半期別の売上高及び営業損益の推移は以下のとおりであります。
(単位:千円) |
四半期別連結売上高・連結営業損益推移 |
第1四半期連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) |
第2四半期連結会計期間 (自 2023年7月1日 至 2023年9月30日) |
第3四半期連結会計期間 (自 2023年10月1日 至 2023年12月31日) |
第4四半期連結会計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年3月31日) |
売上高 |
606,081 |
1,028,924 |
1,009,738 |
1,769,601 |
営業利益又は 営業損失(△) |
△215,203 |
156,047 |
97,279 |
878,119 |
3.事業内容に関連するリスクについて
(1) 展示会事業について
①介護分野
当社グループでは現在、介護・健康施術業界の主要なサプライヤーを一堂に集めた商談型展示会「CareTEX」を6都市(東京、大阪、福岡、名古屋、仙台、札幌)、業種特化型展示商談会「CareTEX One」を1都市(横浜)、合計7都市で運営しており、全国展開を進めることで、全国に分散した介護・健康施術事業者のプラットフォームとなるべく拡大を進めており、その過程で、月別の損益及び業務量の平準化を図る予定です。また、オンライン展を通年開催することにより、月別の損益の平準化を図っております。
当社グループは商談型展示会を開催することによって、アクティブバイヤー並びに業界のサプライヤーの情報をデータベース化しており、双方の決裁権限者(サプライヤーにおいては販売価格の決定権を有する権限者)に直接アクセスできるという利点を活かして、M&A仲介サービスの提供が可能となることから、入り口としての商談型展示会を重要なものであると捉えております。しかしながら、当社グループが主催する商談型展示会の開催内容の陳腐化や、来場者数の確保が困難になる事態が発生した場合並びに出展社数の減少といった事態等が発生した場合には、当社グループの計画どおりに推移せず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、商談型展示会の開催には、会場の確保・出展社の獲得及び来場者の誘致といった各局面において、開催分野における業界の専門知識や展示会運営についてのノウハウが必要であるため、参入障壁は高いものと考えておりますが、同様のノウハウを有する競合が参入した場合、当社グループが開催する商談型展示会への出展社の出展意欲が競合展へと分散し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、商談型展示会においては、出展社による知的財産権を侵害した展示、出展社・来場者間の紛争発生、展示場内の安全管理上の問題、その他の何らかの要因により、当社グループが主催者責任を問われて訴訟を提起された場合等において、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②IT分野
当社グループでは現在、バックオフィス、フロントオフィスの各種システムベンダー・サプライヤーを一堂に集めたハイブリッド展示会「バックオフィスDXPO」「営業・マーケ DXPO」「店舗・EC DXPO」を3都市(東京、大阪、福岡)及びオンライン上で運営しており、早期に全国展開を進めることで、全国に分散した各種システムベンダーのプラットフォームとなるべく拡大を進めており、その過程で、月別の損益及び業務量の平準化を図る予定です。
リアル展の開催には、商談型展示会事業と同様に、展示会運営についてのノウハウが必要であり、かつ、オンライン展の開催においては、効率的な商談・マッチングが可能なプラットフォームの構築が必要であるため、参入障壁は高いと考えております。しかしながら、リアル展においては、出展社・来場者間の紛争発生、展示会場内の安全管理上の問題、オンライン展においては、技術革新において当社グループが予期しない変化が生じた場合、その他何らかの要因により、当社グループが主催者責任を問われて訴訟を提起された場合等において、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) M&A仲介事業について
M&A仲介事業は譲渡意向のある企業と買収意向のある企業を、当社グループの保有する企業情報のデータベースを活用して仲介するサービスであります。当社グループは両者のマッチングが円滑に進み、早期に成約に至るよう案件の進捗管理を適時に実施しておりますが、両者での条件交渉が難航する場合や、デューデリジェンス作業が遅延すること等を要因として、想定どおりに案件が進捗しない場合並びに成約時期の変動・成約規模の変動があった場合、期間ごとの業績が大きく変動する可能性があるとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループではコンプライアンスを遵守しM&Aの仲介を行うよう社内体制の整備に努めております。仲介業務においては公平・中立の立場で業務を進められるように倫理にも配慮するよう細心の注意を払っており、2021年9月にはM&A支援機関登録制度に登録いたしました。しかしながら、情報提供の過誤、譲渡先・買収先間の紛争、その他の何らかの要因により、当社グループが仲介手数料の返還や減額等を求められた場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 人材採用支援事業について
人材採用支援事業は採用活動を行う企業と就職活動を行う学生を、当社グループの運営する採用イベントや就活情報サイトを活用して支援するサービスであります。人材紹介事業は、職業安定法の適用を受けており、当社の子会社である株式会社リアライブは、手数料を徴収して職業紹介を行うことができる有料職業紹介事業の許可を厚生労働大臣より取得しております(厚生労働大臣許可13‐ユ‐306652)。職業安定法に基づく厚生労働大臣許可の有効期限は2027年7月31日までであり、その更新についての障害は、現状においては、認識しておりませんが、今後、これらの関係法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材の獲得、確保、育成について
当社グループが事業を拡大するに当たり、特に展示会の主催に関しての専門知識及び経験を有する人員の獲得、育成、維持が重要な課題であると認識し、これに積極的に取り組んでおります。また、M&A仲介サービスにおいては、教育体制・仕組化が浸透したため、当社グループの教育プログラムを通じてM&Aコンサルタントとしての成長が期待できる人員を獲得することが重要な課題であると認識し、これに積極的に取り組んでおります。しかしながら、人材を適時に確保できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは事業規模に応じた組織体制を志向しており、現時点では比較的小規模な組織で事業運営を行っていることから、従業員が欠けるような事態に至った場合の経営成績及び財政状態への影響は相対的に大きいものと考えられます。そのため、新卒採用・中途採用を問わず積極的な採用及び教育を実施しております。
(5) 競合について
当社グループの事業は、展示会を入り口として得られる決裁権限者のデータベースを活用し、M&A仲介サービスを行う独自のビジネスモデルでありますが、個別の事業単体で見た場合には、展示会の主催やM&A仲介等において同様のサービスを提供している企業もあり、これらの企業が今後、複合的な展開をする場合には、競合関係になり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報セキュリティの管理について
当社グループは、展示会の開催ごとに取得したアクティブバイヤー並びにサプライヤーの情報、「介護M&A支援センター」等の公式サイトにて登録されたM&Aの譲渡または買収の意向を持つ企業の情報、及び就職情報サイトにて登録された学生の情報をそれぞれデータベース化して保有しており、その保管やデータ利用についてはアクセス権者を制限する等、注意を払っております。
当社グループでは、上記のような適切な管理・保護が経営上の重要な課題であると認識し、顧客・サービス利用者から入手した情報が漏洩しないよう、社内規程を整備し、情報の保管管理を徹底するとともに、役職員に対しても情報の取扱いに関する教育を実施しております。
しかしながら、不測の事態等により、情報の漏洩、情報の消失等が発生した場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下、当社グループとしての強みであるデータベース価値の著しい低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 個人情報管理について
当社グループは、各事業を通じて得た個人情報を取り扱っております。当社グループでは、「個人情報の保護に関する法律」に従って社内規程を整備し、個人情報保護の厳正な管理を行っており、人材採用支援事業を行う株式会社リアライブにおいては、一般社団法人日本情報経済社会推進協会が付与するプライバシーマークの認定を受けております。
このような対策にも関わらず、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 子会社管理について
当社グループでは、子会社を1社(株式会社リアライブ)有しております。当該子会社は、当社グループの連結子会社となってからの期間が短く、また、事業規模も小さいことから、今後の急速な事業成長に管理体制の整備が追い付かない可能性があります。当社の管理部門において内部統制を含め管理体制の強化に努めておりますが、管理体制が不十分であることにより、法令違反や許認可に関わる手続き不備等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) M&A(企業合併、企業買収、企業間の資本提携等)について
2023年4月に連結子会社化した株式会社リアライブは、今後当社グループの業績に大きく貢献するものと見込んでおります。しかしながら、事業環境の変化等により業績が当初の想定を下回る場合、のれんの減損処理等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4.その他のリスクについて
(1) 特定人物への依存について
当社グループ代表取締役社長 新村祐三は、当社グループの創業者及び当社グループの経営の最高責任者であり、経営方針や事業戦略の決定等といった経営の重要な部分を同氏に依存しております。当社グループは、過度に同氏に依存しないよう、経営幹部役職員数の拡充、育成及び権限委譲による体制の構築等により、経営組織の強化に取り組んでおりますが、十分な体制の構築が整うより以前に、同氏の業務執行が困難となるような事態が緊急に生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 知的財産権の侵害について
当社グループは、当社グループが保有する商標権等の知的財産権の取得及び保護に努めております。また、他社の知的財産権に対しても侵害が発生しないよう努めており、過去もしくは現時点において、当社グループに対し第三者からの知的財産権の侵害等による訴訟が発生した事実はありません。しかしながら、今後当社グループの事業分野において第三者が得た知的財産権等の内容によっては、当社グループに対する損害賠償等の訴訟が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 訴訟について
本書提出日現在において、当社グループが当事者として関与している重要な訴訟手続きはありません。しかし、今後の当社グループの事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、または損失を被った場合、もしくはシステム障害等によって利用者に損害を与えた場合等、当社グループに対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 自然災害、事故等について
当社グループでは自然災害、事故等に備え、サーバーの分散化、データの定期的バックアップ、システム稼動状況の監視によりシステムトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社グループ本社の所在地である関東圏において、大地震、台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事業に支障を来たす事象が発生し、システムの利用が制限された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ目的として、ストック・オプションを付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、これらの新株予約権が行使条件を満たして行使された場合、当社グループ株式が新たに発行され、当社グループ株式の1株当たりの価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日におけるストック・オプションによる潜在株式数は872,000株であり、発行済株式総数10,160,400株の8.6%に相当しております。
(注)2021年6月1日付及び2023年6月1日付でそれぞれ普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
(6) 新型コロナウイルス感染症について
展示会事業及び人材採用支援事業におけるリスクにつきまして、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり展示会及び採用イベントの開催ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により展示会及び採用イベントの開催ができなくなった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
M&A仲介事業におけるリスクにつきまして、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり訪問・面談等ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により訪問・面談等ができなくなった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しており、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益配分を検討していく方針であります。しかしながら、現在は今後の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先する方針であり、内部留保資金につきましては、財務体質の強化及び、将来の事業展開と事業展開のために必要な展示会事業、M&A仲介事業及び人材採用支援事業の営業活動を行うにあたっての専門知識及び経験を有する人材の採用の強化及びソフトウエアの自社開発を図るための資金として、有効に活用していく方針であります。そのため、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。当事業年度においては、上記の理由から配当を実施せず、内部留保の確保を優先いたしました。
なお、当社は剰余金を配当する場合には、中間配当及び期末配当の年2回を基本方針としており、期末配当の決定機関は株主総会、中間配当については取締役会となっております。
また、当社は毎年9月30日を基準日として、中間配当を取締役会の決議により行うことができる旨を定款に定めております。