事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
メディカルプラットフォーム事業 | 6,267 | 62.6 | 3,143 | 82.0 | 50.2 |
スマートクリニック事業 | 3,175 | 31.7 | 579 | 15.1 | 18.2 |
その他 | 565 | 5.6 | 113 | 3.0 | 20.1 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」をミッションに掲げ、利用者(患者)にとって分かりやすく情報の信頼性が高いwebメディアを運営するメディカルプラットフォーム事業と、医療機関現場における診療行為以外の利便性向上や効率化につながるサービスの開発及び提供を行うスマートクリニック事業の2つで構成しております。
メディカルプラットフォーム事業は、近年の高齢化に伴う持続的な健康意識の高まりを受け、正しい予防情報や健康知識を求める人々に医療情報を提供するため、「Medical DOC」(メディカルドック)という自社メディアにおいて、医師が監修する医療情報記事の掲載や、身近な健康問題への関心を高める啓蒙コンテンツとして、著名人による闘病体験記事、未病への取組記事等を配信しております。また、自社メディアへ医療機関の紹介記事を制作するサービスを提供しております。
「Medical DOC」では利用者が目当ての医療機関を簡単に探すことができるように、全国の医療機関の情報をデータベース化し、地域や診療科目といった区分で容易に検索できるような機能を提供しております。
このように当社グループが運営する医療メディアは、利用者及び医療機関双方にとって有用なサービスとして認識されており、2025年3月末時点で、医療情報に関する記事数16,454件、月間PV数は約1,848万PVに達しております。
また2025年3月期では、「Medical DOC」に加え、「特化型メディア」を立ち上げました。こちらはより良い医療を求める利用者(患者)に対して、質の高い医療を受けられるクリニックを選べる医療メディアになっております。「『価格』や『アクセスの良さ』で選んだクリニックで失敗してしまった」という利用者の声が出ないための医療メディアを目指しており、長年「Medical DOC」を運営してきた実績に基づき、クリニックを運営する先生の経歴・実績・先生が有する技術・所属学会なども紹介し、ユーザーにより良い医療体験の手助けになるコンテンツを提供しています。
当社グループは、自社メディアへ医療機関の紹介記事を掲載するための有料記事制作を請け負っており、メディカルプラットフォーム事業の収益源となっております。メディカルプラットフォーム事業は、医療機関に長年サービスを提供することで培った全国の医療機関との営業接点や、当社メディアの医療広告規制に準拠した記事制作ノウハウ及び品質管理体制に強みがあります。
スマートクリニック事業は、医療機関現場における診療行為以外の利便性向上や効率化につながるサービスの開発及び提供を目的に、医療機関向けに「NOMOCa-Stand」(ノモカスタンド)というスマート簡易自動精算機・再来受付機や「NOMOCa-Regi」(ノモカレジ)というスマートレジを販売しております。
また、ソフトウエア関連のサービスでは、LINE上からの予約や気軽に直接医療機関に問い合わせ予約を行うことのできる「CLINIC BOT」やクリニック専用に開発された高機能AIチャットボットが利用者(患者)の問い合わせに24時間自動で回答する新サービス「NOMOCa AI chat」の提供を行なっております。
当社グループは、2025年3月末時点で累計既存顧客数約16,000件(注1)の営業接点があることや、2025年3月期の既存顧客売上高比率は77.5%(注2)となっていることなど、現場の不満や課題の汲み上げによりサービス改善を行っております。その結果、2025年3月期の当社の主要なサービスの年間契約件数は6,498件に達しております。
(注)1. 医療機関で契約中、もしくは過去契約実績がある顧客数(法人数)として算出しております。
2. 年間契約件数に占める「過去に一度でも取引のある顧客」の割合として算出しております。
当社グループが運営する事業は主にメディカルプラットフォーム事業とスマートクリニック事業の2つの事業で構成され、主に以下の3つの主要サービスから成り立っております。
なお、当社グループは、当社と連結子会社である株式会社GENOVA DESiGN、智樹(大連)技術開発有限公司の3社で構成されております。従前の株式会社GENOVA マーケティングは、メディカルプラットフォーム事業におけるサイトの企画や記事制作の管理等を担っておりましたが、2023年11月に株式会社GENOVA DESiGNに事業譲渡し、会社清算を実施しております。株式会社GENOVA DESiGNは、上記に加え、その他事業としてウェブサイト制作や運用保守を担っており、智樹(大連)技術開発有限公司は、その他事業であるウェブサイト制作におけるHTMLコーディング作業を担っております。
当社グループの各事業の内容
(メディカルプラットフォーム事業)
(1) Medical DOC(メディカルドック):医療メディアサービス
現在の当社グループ主力商品である「Medical DOC」(メディカルドック)は、利用者の不安の解消を目指した医療メディアです。健康であり続けたい、予防医療や治療医療、自分の病気のことを身近な周りの人に理解してほしいなど、利用者間や利用者と医療従事者の間には大きな情報格差が存在します。そうした情報格差を解消すべくMedical DOCを運営しております。
当社グループが運営するメディアでは、有料にて医療機関の紹介記事の制作を請け負っております。医療機関においては、当社メディアに記事を掲載することにより、立地や医療機関の特長から集めたい患者層に的確にアプローチすることができるメリットがあります。
(スマートクリニック事業)
(1) NOMOCa(ノモカ):業務効率化サービス
スマートクリニック事業の主力サービスであるNOMOCa-Standは医療機関(無床診療所)向けスマート簡易自動精算機・再来受付機です。電子カルテとの連携など、レセプトコンピュータ(診療報酬を請求するために「レセプト(診療報酬明細書)」を作成するコンピューターシステム)との連携が可能な仕組みになっており、医療機関に特化した設計が特徴となっております。少子高齢化により医療機関における働き手の確保が難しくなるなか、医療機関における受付業務の省力化、効率化を実現するためのサービスとして展開しております。これらの商品は株式会社新世紀に製造を委託しており、当社及び販売代理店を通じて商品の販売を行っております。医療機関現場における利便性向上に資する商品を提供することで事業展開しており、2025年3月末時点で累計導入台数2,430台に達しております。
(2) CLINIC BOT:LINEを使ったCRMサービス
当社グループは、LINEを使ったCRMサービスを医療機関に提供しております。従来、LINEの公式アカウントでは、通知登録を希望されている患者に対して、適宜、情報を一斉案内することはできましたが、患者単位で情報を管理し、セグメンテーション・ターゲティングをした情報発信はできませんでした。医療機関は、CLINIC BOTを導入することにより、患者に対してターゲティングした情報配信が行えるようになり、また、患者がLINEを通じて直接医療機関に問い合わせをすることができるようになります。
さらに、患者がLINE上から診療予約を行うことが可能になり、LINEを通じて診察券の機能を付加することができるようになるなど、医療機関と患者とのコミュニケーションを円滑にするサービスを提供しております。
(3) NOMOCa AI chat:AI Chat自動応答システム
当社グループは、クリニック専用に開発された高機能AIチャットボットが利用者(患者)の問い合わせに24時間自動で回答する新サービスを提供しております。スタッフの代わりに24時間問い合わせに自動対応してくれるので、利用者(患者)のストレスを減らし、スタッフの電話対応業務などの工数を削減することが可能になります。新たに分析機能では問い合わせの内容を日別、時間帯別などで細かく分析することで業務の生産性向上につながり、さらに業務効率化・サービスレベル改善で利用者(患者)の満足度アップも期待できます。
名称 |
概要 |
特性 |
NOMOCa-Stand (ノモカスタンド)
|
既に医療機関向けにリリースされている予約システム、レセプトコンピュータ、電子カルテシステムと連携が可能な非対面型の自動精算機・再来受付機。 |
受付機能をオプションで付加することができ、科目のニーズに応じた運用が可能です。 実際に以下の科目別開発を行ってまいりました。 ・整形外科におけるリハビリ運用対応 ・診察券のない診療所 ・救急対応診療所の夜間無人会計対応 ・その他未収金回収対応など |
NOMOCa-Regi (ノモカレジ)
|
患者自らお金を投入し、窓口会計速度の向上と会計ミスの防止に役立つ、医療機関専門の自動会計釣銭機。 |
保険診療はもちろん、同一施設内における他法人の物販対応も可能です。またNOMOCa-Standとの連携や有床診療所対応も可能となっております。 |
(その他事業)
当社グループは、主に医療機関向けのWebサイト制作や、制作したWebサイトの運用保守を提供しております。なお、Webサイト制作は以前の主力サービスであったことから、現在は運用保守や、既存のお客様からの追加修正等の対応が主な内容となっており、新規の顧客開拓は積極的に行わない方針です。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ326,721千円増加し、8,526,196千円となりました。これは主に売掛金が128,778千円増加したこと、敷金が141,769千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ634,646千円減少し、1,527,539千円となりました。これは主に短期借入金が300,000千円減少したこと、未払法人税等が165,165千円減少したこと、未払消費税等が108,964千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ961,367千円増加し、6,998,656千円となりました。これは主に自己株式の取得により640,676千円減少したものの、新株予約権が185,946千円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益1,413,468千円を計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加、各種政策の効果などを背景に、一部に足踏みも見られるものの、全体としては緩やかな回復基調で推移いたしました。
一方で、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の緊張の高まりなど地政学的リスクは依然として世界経済に不透明感をもたらしており、資源・エネルギー価格の高騰や原材料価格の上昇が続いております。加えて、2025年1月に再任した米国トランプ大統領による包括的な関税政策の導入により、主要貿易相手国との摩擦が激化し、国際的なサプライチェーンの混乱や貿易コストの上昇が懸念されています。さらに、米国の高金利政策の継続を背景に、国際金融市場は不安定な状況にあり、急速な円安進行とあいまって、我が国の企業活動や物価動向にも引き続き注意が必要な局面が続いております。
このような経済環境の下、当連結会計年度においても、主力事業であるメディカルプラットフォーム事業の「Medical DOC」は引き続き市場からの関心が高く、新規顧客に反響のあるクリニック見学レポートは商品力のあるサービスとして一定の評価を得ておりました。しかし、営業人員の欠落や離職が第3四半期連結会計期間に重なったことから、提案活動や新規案件の獲得に遅れが生じ、計画していた売上には届きませんでした。また、スマートクリニック事業においても、自動受付精算機の「NOMOCaシリーズ」や「CLINIC BOT」「NOMOCa AI chat」などの主力ソリューションは医療機関から引き続き高い評価を受けているものの、営業体制の一時的な弱体化の影響により、十分な提案機会を確保するには至らず、当初想定していた水準には届かない結果となりました。一方で、第3四半期に新サービスとしてローンチした、AI電話自動応答サービス「NOMOCa AI call」については第4四半期からサービスを開始いたしました。当サービスは、患者さんからのお問い合わせ(診療時間や休診日など)に対して対話型AIが、従来のIVRのような機械音声とは異なり、聞き取りやすく抑揚がある人に近い音声で案内します。これにより、導入頂いたクリニック等においては電話対応が自動化され、「電話業務」にかかっていた時間やコストを削減でき、スタッフの業務効率化が実現可能となりました。さらに、患者さんの利便性向上とサービスレベルの改善も期待でき、満足度の向上にもつながるサービスとなっております。本サービスは、当社のスマートクリニック事業が2024年年初から新たに掲げたビジョンである「クリニックオートメーションによる患者さんの利便性・クリニックの生産性最大化」に沿ったものであり、新規および既存のお客様から継続的に反響を得られるものだと確信しております。
当社の成長ドライバーの一つである人員においては、当連結会計年度においては第3四半期で離職したシニア営業人員の増強をするべく、採用活動を活性化させ、新たに約30名が中途採用として入社し、教育・育成部署に配属されました。また、ガバナンス強化の観点から営業側の採用だけではなく、バックオフィスを含む非営業領域においてプロフェッショナル採用を増進させ、増員増強を図りました。具体的には、情報システムと情報セキュリティの体制強化を目的として、総務労務部の情報システム課を独立させ、IT部を新設するとともに、外部からIT部部長を採用しました。当社として社員は資産であるという考えのもと、積極投資を継続し、即戦力となる人員の採用を継続的に行い、人的資本の強化に努めております。加えて、営業人員一人当たりの生産性も改善していけるよう営業とサービスが連携しながら取り組みを強化しております。このような様々な取り組みは、当社グループの主力事業のオーガニック成長に貢献し、また、非連続的な成長の創出にも積極的に取り組むため、新事業・新サービスに向けた事業提携も引き続き検討を進めております。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は10,006,101千円(前年同期比15.2%増)となり、営業利益は2,026,131千円(前年同期比12.0%減)、経常利益は2,018,024千円(前年同期比12.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,413,468千円(前年同期比18.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(メディカルプラットフォーム事業)
メディカルプラットフォーム事業では、超高齢化社会を迎えた現代の日本において健康寿命増進という社会課題を解決すべく、利用者の皆様により一層適切な情報へアクセスいただくことを目的としており、医療メディアであるMedical DOCを中心に、医療機関と患者さんへの適切な医療情報のマッチングを引き続き実現しております。当メディアでは、月間PV数がGoogleアルゴリズムの調整がありながらも継続して伸長しており、1月から3月の3カ月平均では1,750万超のPV数を獲得し、3月には1,849万超のPV数まで回復しました。
このように利用者に求められるコンテンツの掲載が当メディアでは実現できていることから、月間PV数の増加を背景に顧客事業所数が伸長し増収となり、当連結会計年度の契約件数は4,900件となりました。特に、第4四半期においては、前連結会計年度に販売を開始した、クリニック見学レポートが新規顧客にも販売が進み、過去最高の四半期契約件数である363件まで成長しました。
これまでの新たな取り組みも含め、セグメント売上高は6,266,677千円(前年同期比15.6%増)、セグメント利益は3,143,107千円(前年同期比5.6%増)となりました。
(スマートクリニック事業)
スマートクリニック事業では、新たに掲げたビジョンである「クリニックオートメーションによる患者さんの利便性・クリニックの生産性最大化」を軸に、主に、クリニックの業務効率化を進め、医療人材不足への対応、不要な医療事務業務の撲滅、患者さんの待ち時間短縮を目指しサービス開発を進めております。前連結会計年度の第2四半期から販売を開始した「NOMOCa AI chat」に続き、第3四半期においては電話対応を完全自動化させる「NOMOCa AI call」の提供を開始いたしました。当サービスの提供は、ChatとCallが共にあることによりクリニックの最も負荷が多いと考えられる受付業務である「電話業務」にかかる時間やコストを削減し、医療DX化により、ヒトからAIへタスクシフトすることでスタッフに余裕を生み出し、さらには患者さんの利便性を向上することが可能となる取り組みになります。「NOMOCa AI call」は無償トライアル提供を第3四半期から開始し、現時点では既存客を含めてサービスをご利用いただき、サービスの計画・実行・評価・改善(PDCA)のサイクルを回しております。現時点では無償と有償含めて108件の契約を締結させていただき、徐々にサービス提供を進めております。2026年3月期の連結会計年度においては「NOMOCa AI chat」のように主力サービスに成長するよう開発を進めております。
なお、スマートクリニック事業の主力事業である自動受付精算機とセルフ精算レジについては、営業人員の育成強化や前連結会計年度に総販売代理店契約を締結した株式会社APOSTRO(旧株式会社新世紀)とのパートナーシップ強化から販売台数の増進が実現できております。
今後も医療機関の事務業務量の課題を解決するとともに、「多くの待ち時間と短い診察時間」という患者さんの抱える社会的不満を医療DXの推進を通じて解決することを引き続き目指します。
このような取り組みの結果、セグメント売上高は3,174,567千円(前年同期比18.6%増)、セグメント利益は578,740千円(前年同期比14.9%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ93,407千円減少し、5,872,171千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,194,851千円(前連結会計年度は1,822,117千円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益2,018,024千円、減価償却費79,950千円、株式報酬費用186,934千円、主な減少要因は、売上債権の増加額128,778千円、法人税等の支払額856,766千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、275,933千円(前連結会計年度は94,238千円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出135,881千円、敷金及び保証金の差入による支出90,593千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,014,917千円(前連結会計年度は376,818千円の収入)となりました。主な減少要因は、短期借入金の返済による支出300,000千円、長期借入金の返済による支出56,945千円、自己株式の取得による支出640,676千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
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当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
メディカルプラットフォーム事業 |
6,075,690 |
114.5 |
スマートクリニック事業 |
2,578,757 |
103.1 |
その他 |
293,838 |
85.9 |
合計 |
8,948,285 |
109.8 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
|
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
メディカルプラットフォーム事業 |
6,266,677 |
115.6 |
スマートクリニック事業 |
3,174,567 |
118.6 |
その他 |
564,856 |
96.6 |
合計 |
10,006,101 |
115.2 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
また、サービスごとの販売実績は次のとおりであります。
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当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
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サービスの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
Medical DOC |
6,266,677 |
115.8 |
NOMOCa |
2,848,874 |
124.5 |
CLINIC BOT |
215,946 |
76.9 |
スケッチピストン |
101,501 |
93.9 |
その他 |
573,101 |
96.5 |
合計 |
10,006,101 |
115.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える判断・仮定・見積りを必要としておりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
連結財務諸表に関して、経営者が認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
貸倒引当金
当社は、債権の貸倒損失に備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、貸倒実績率を超える債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、追加で貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、メディカルプラットフォーム事業では運営するメディアのPV数が増加したことから顧客事業所数は依然として高い水準を維持し、契約件数が6,498件(前期は3,804件)となりました。スマートクリニック事業では精算業務の改善ニーズに加え、医療機関のDX化の推進もあり、新サービスのNOMOCa AI chatの自動チャットボットが順調なニーズを捉え契約件数がハードウェアとソフトウエアを合算して1,561件(前期は1,548件)と伸長し、両セグメントにおいて契約件数が増加したことや、サービスごとの営業手法の改善や組織的な営業効率の改善やオンライン商談の定着により営業効率が向上した結果、10,006,101千円(前期比15.2%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2つの事業セグメントのうち、メディカルプラットフォーム事業の原価比率が高まったことにより、原価率が1.7ポイント増加の26.2%となり、2,627,773千円(前期比23.4%増)となりました。その結果、売上総利益は7,378,327千円(前期比12.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、積極的に採用を実施したことに伴う人員の増加、昇給昇格による人件費が357,396千円増加、主にメディカルプラットフォーム事業に関連する販売促進を強化したことに伴う販売促進費が185,151千円増加したことから、5,352,196千円(前期比25.9%増)となりました。その結果、営業利益は2,026,131千円(前期比12.0%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、14,946千円となり、営業外費用は、23,053千円となりました。その結果、経常利益は2,018,024千円(前期比12.6%減)となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度における特別利益、特別損失は発生しておりません。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等が604,556千円発生したことから、1,413,468千円(前期比18.1%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
当社グループは、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの主な資金需要は、事業規模の拡大による人件費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。
当社グループの事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価を顧客から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保と育成等に力を入れ、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスクに対し、適切に対応を行ってまいります。
⑤ 経営の問題意識と今後の方針について
今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、事業の進捗を図るため売上高及び営業利益を重要な経営指標としており、高い成長と高収益な事業体制を構築するため売上高成長率と営業利益率についても重要な経営指標としております。
また、売上高を構成する要素としてセグメント別の年間契約件数を経営成績に影響を与える重要な指標として捉えております。加えて、当社グループは全国の医療機関に向けた営業力を強みとしており、それを図る指標として、営業人員一人当たり売上高を重要な経営指標として位置付けております。
当該指標に対する今後の方針としては、2軸のセグメントをそれぞれ強化していくことで売上高、営業利益の成長につなげていきたいと考えております。また、顧客満足度の向上の結果セグメント別の年間契約件数及び営業人員一人当たり売上高の増加に繋がると考えており、顧客満足度の向上を促すためのサポート体制を構築しております。
尚、各指標については、売上高、営業利益、セグメント別の年間契約件数、営業人員一人当たり売上高は堅調に伸長いたしました。売上高成長率及び営業利益率も15%を超過しており、経営目標の達成に向けて進捗は良好であると判断しております。
決算情報等 |
第19期連結会計年度 |
第20期連結会計年度 |
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
売上高(千円) |
8,683,488 |
10,006,101 |
営業利益(千円) |
2,301,471 |
2,026,131 |
売上高成長率(%) |
33.3 |
15.2 |
営業利益率(%) |
26.5 |
20.2 |
年間契約件数(件) |
|
|
メディカルプラットフォーム事業 |
3,804 |
4,900 |
スマートクリニック事業 |
1,548 |
1,561 |
営業人員一人当たり売上高(千円) |
38,823 |
38,934 |
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、本社に製品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは、「メディカルプラットフォーム事業」、「スマートクリニック事業」の2つを報告セグメントとしております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における記載と概ね同一であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
その他 (注1) |
合計 |
調整額 (注2,3) |
連結 財務諸表 計上額 (注4) |
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メディカルプラットフォーム事業 |
スマートクリニック事業 |
計 |
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売上高 |
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外部顧客への売上高 |
5,422,111 |
2,676,552 |
8,098,664 |
584,824 |
8,683,488 |
- |
8,683,488 |
セグメント間の内部 売上高又は振替高 |
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- |
- |
- |
- |
- |
計 |
5,422,111 |
2,676,552 |
8,098,664 |
584,824 |
8,683,488 |
- |
8,683,488 |
セグメント利益 |
2,975,325 |
680,304 |
3,655,629 |
173,473 |
3,829,102 |
△1,527,630 |
2,301,471 |
セグメント資産 |
1,014,401 |
740,544 |
1,754,946 |
149,743 |
1,904,690 |
6,294,783 |
8,199,474 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
33,384 |
21,393 |
54,778 |
2,832 |
57,610 |
16,100 |
73,711 |
有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 |
31,195 |
21,648 |
52,844 |
3,205 |
56,049 |
11,520 |
67,569 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、WEB制作・保守事業、コンサルティング事業等を含んでおります。
2.セグメント利益の調整額△1,527,630千円は、報告セグメントに配分していない全社共通費用であります。
3.セグメント資産の調整額6,294,783千円は、主に報告セグメントに帰属しない全社的資産であります。
4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
その他 (注1) |
合計 |
調整額 (注2,3) |
連結 財務諸表 計上額 (注4) |
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メディカルプラットフォーム事業 |
スマートクリニック事業 |
計 |
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売上高 |
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外部顧客への売上高 |
6,266,677 |
3,174,567 |
9,441,245 |
564,856 |
10,006,101 |
- |
10,006,101 |
セグメント間の内部 売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
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- |
計 |
6,266,677 |
3,174,567 |
9,441,245 |
564,856 |
10,006,101 |
- |
10,006,101 |
セグメント利益 |
3,143,107 |
578,740 |
3,721,847 |
113,320 |
3,835,168 |
△1,809,036 |
2,026,131 |
セグメント資産 |
1,249,750 |
795,947 |
2,045,698 |
122,386 |
2,168,084 |
6,358,111 |
8,526,196 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
33,958 |
22,542 |
56,500 |
2,219 |
58,720 |
21,230 |
79,950 |
有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 |
75,233 |
38,111 |
113,345 |
5,228 |
118,574 |
9,637 |
128,211 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、WEB制作・保守事業、コンサルティング事業等を含んでおります。
2.セグメント利益の調整額△1,809,036千円は、報告セグメントに配分していない全社共通費用であります。
3.セグメント資産の調整額6,358,111千円は、主に報告セグメントに帰属しない全社的資産であります。
4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。