2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    19,150名(単体) 58,432名(連結)
  • 平均年齢
    42.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.8年(単体)
  • 平均年収
    8,713,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.6%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 人材戦略に関する基本方針等

a. 経営戦略に基づく人材戦略

経営戦略に基づく人材戦略については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 人的資本c.人材戦略(a)人材戦略の方向性」に記載しております。

 

b. 従業員の賞与を含む給与・給付の内容の決定に関する方針

当社の従業員の給与・報酬は、実力と成果に基づいて決定することを基本方針としており、給与は各人の担う役割に応じて決定され、賞与および業績に応じて支給する特別加算賞与は、各人の組織・業績への貢献度合いに基づき決定されます。

またこれら給与・報酬の水準は、経済状況・市場水準も考慮し、継続的に点検・検討を行い、決定します。

 

 

(2) 従業員の状況

 a. 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

コンシューマ

7,037

(5,852)

エンタープライズ

9,094

(2,600)

ディストリビューション

2,553

(490)

メディア・EC

25,261

(10,913)

ファイナンス

5,299

(982)

その他

2,082

(1,189)

全社(共通)

7,106

(880)

合計

58,432

(22,906)

 

(注1) 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。

(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。

(注3) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。

 

 b. 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

19,150

42.0

14.8

8,713

2.6

(5,250)

 

(注1) 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。また、休職者・休業者は含みません。
(注4) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。

 

セグメントの名称

従業員数(名)

コンシューマ

5,956

(2,927)

エンタープライズ

6,088

(1,443)

全社(共通)

7,106

(880)

合計

19,150

(5,250)

 

(注1) 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。

(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。

(注3) 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。また、休職者・休業者は含みません。

(注4) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。

 

 c. 労働組合の状況

当社の労働組合には、ソフトバンク労働組合および国鉄労働組合があります。また、連結子会社の一部に労働組合が結成されています。労使関係は良好であり、特記する事項はありません。

 

 

 d. 使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容

使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容」に記載しております。

 
 

 e. 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の状況

当事業年度の多様性に関する指標は、以下のとおりです。

 

提出会社

管理職に占める
女性労働者の
割合(%)

(注1)、(注2)

男性労働者の
 育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)
 (注1)、(注3)

全労働者

うち正規

うちパート・有期

ソフトバンク㈱

10.9

総合職:

84.7

(注1)

78.3

78.4

84.3

一般職:

70.2

契約社員等:

*(注4)

アルバイト等:

50.0

 

(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。

(注2) 2026年4月1日時点の実績です。

(注3) 男女で同一の給与体系を適用していますが、現状等級構成などに起因して報酬総額に男女差が発生しています。これらの状況も踏まえ、女性の活躍推進の各種取り組みを進めています。

(注4) 対象となる従業員がいないことを示しています。

 

連結子会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)

 

男性労働者の
 育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%) (注1)

 

 

 

 

全労働者

うち正規

うちパート・有期

テレニシ㈱(注5)

12.9

総合職: 70.8

(注1)

80.1

80.6

47.1

SBモバイルサービス㈱

12.5

総合職:50.0

(注1)

84.5

81.0

88.6

一般職: 33.3

 

 契約社員等:100.0

SBテクノロジー㈱(注6)

7.2

85.0

(注2)

81.8

83.7

35.8

サイバートラスト㈱(注5)

12.9

75.0

(注2)

75.6

79.5

46.5

㈱イーエムネットジャパン(注7)

48.8

100.0

(注2)

78.0

76.0

1.7

WWJ㈱(注5)

42.7

70.7

70.9

65.1

SBエンジニアリング㈱(注5)

8.2

66.6

(注2)

86.6

89.2

50.4

㈱IDCフロンティア(注5)

9.1

正社員:72.7

(注1)

84.4

85.0

73.5

SB C&S㈱(注5)

9.2

総合職:100.0

(注1)

68.3

68.3

54.7

SBフレームワークス㈱(注5)

15.2

100.0

(注2)

74.9

85.2

93.8

LINEヤフー㈱

18.6

100.0

(注3)

79.5

80.4

79.0

アスクル㈱(注8)

20.3

72.0

(注2)

80.1

80.8

77.1

㈱ZOZO

26.0

正規雇用:87.9

(注1)

52.2

79.0

89.5

非正規雇用:33.3

㈱アルファパーチェス(注4,7)

29.2

0.0

(注2)

㈱一休

32.6

75.0

(注2)

68.2

71.7

96.5

BEENOS㈱(注7)

24.4

37.5

(注2)

66.0

78.4

94.8

㈱マイベスト

37.1

74.4

85.0

84.2

クラシル㈱

23.3

正規雇用:85.7

(注1)

54.9

70.2

96.9

非正規雇用:0.0

ASKUL LOGIST㈱(注8)

5.4

60.0

(注2)

70.6

70.5

101.9

㈱チャーム(注9)

14.3

100.0

(注2)

66.9

75.7

92.2

LINEヤフーコミュニケーションズ㈱

30.7

正規雇用:71.4

非正規雇用:0.0

(注1)

85.3

85.3

97.0

PayPay㈱

16.1

正規雇用:63.7

(注1)

75.7

78.2

103.0

非正規雇用:*(注4)

PayPay銀行㈱

15.5

正社員:83.3

(注1)

72.6

74.5

52.7

契約社員:*(注4)

PayPayカード㈱

20.5

66.7

(注2)

75.1

78.6

21.0

クレジットエンジン㈱(注10)

20.0

60.0

(注2)

74.7

74.0

SBペイメントサービス㈱(注5)

8.3

総合職:82.4

(注3)

78.6

78.2

73.0

アイティメディア㈱

24.6

66.7

(注2)

72.6

74.8

79.7

SBプレイヤーズ㈱(注5)

13.2

76.2

(注2)

79.5

79.2

130.2

SBアットワーク㈱(注5)

50.0

(正社員)  *(注4)

(注1)

66.3

73.4

44.9

(契約社員)*(注4)

 

 

(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。

(注2) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出した実績を記載しています。

(注3) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出した実績を記載しています。

(注4) 対象となる従業員がいないことを示しています。

(注5) 管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点の実績です。

(注6) SBテクノロジー㈱は、2026年4月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により消滅しています。

(注7) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年12月31日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2025年1月1日~2025年12月31日の実績です。

(注8) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年5月20日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2024年5月21日~2025年5月20日の実績です。

(注9) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年11月30日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2024年12月1日~2025年11月30日の実績です。

(注10) 非正規雇用労働者(パート・有期労働者)は1名のみであり、男女賃金の割合が計算できないため、計算から除外しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) 当社グループが考えるサステナビリティ

当社グループは、経営理念である「情報革命で人々を幸せに」を具現化し、「世界に最も必要とされる会社」というビジョンの実現に向けて、事業活動および企業活動を通じ、経済・社会・環境の価値向上に取り組むことが重要であると考えています。現在のみならず外部環境や事業環境の中長期的な変化を踏まえ、さまざまなステークホルダーとの価値共創を図ることで、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、当社グループの持続的な成長および中長期的な企業価値の向上につなげていきます。
 

 

・サステナビリティに関するスタンス

お客さま、株主、取引先、従業員をはじめとするステークホルダーの皆さまからの信頼と支持を中長期的な企業価値の向上への礎とするため、サステナビリティを支える指針として「サステナビリティ基本方針」を定めています。

 

サステナビリティ基本方針

私たちソフトバンクは、すべてのモノ・情報・心がつながる持続可能な社会の実現に向け、企業活動や事業を通じて、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいきます。

 

・お客さま本位の企業活動を通じて「驚き」と「安心」と「うれしい」を提供します。

・株主の期待に沿えるよう、成長への挑戦を忘れず、透明で公正な情報開示をします。

・従業員のやりがいと誇り、個性がいかされ、平等で多様性に富んだ環境を大切にします。

・取引先との相互の信頼と公正な取引関係(腐敗・汚職の防止等)を築きます。

・情報化社会の推進、次世代育成、多様な社会への対応、環境・資源・生物多様性保護への対応、災害対策・復興支援など、幸せな未来の社会づくりに貢献します。

 

 

(2) サステナビリティ全般

a.ガバナンス

(a)サステナビリティ監督体制

当社グループは、サステナビリティ基本方針の下、成長戦略「Activate AI for Society」とサステナビリティを統合して推進するためのガバナンス体制を構築しています。取締役会が気候変動や人的資本を含むサステナビリティに関する重要事項を審議・決議し、サステナビリティ推進状況を監督しています。さらに、経営監督機能の強化を目的に、取締役会の諮問機関としてESG推進委員会(委員長:宮川潤一)を設置し、四半期ごと(年4回、必要に応じて臨時開催)の会議にて、当社グループのサステナビリティ活動に関する進捗(目標・KPIなど)のモニタリングおよび取締役会への提言や報告を定期的に行っています(半期に一度以上)。取締役会がESG推進委員会からの提言内容を尊重し適切な意思決定を行うことに加え、取締役・監査役に求めるスキルの一つとして「サステナビリティ(気候変動を含む)」を設定することで、当社グループの経営に対するサステナビリティ視点の反映に努めています。なお、目標・KPIの一部は役員報酬に連動しています。

ESG推進委員会については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 (c) 取締役会の諮問機関」を、取締役が有するスキルについては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況 c.取締役および監査役のスキルマトリックス」を、役員の報酬については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。

当社の提出日現在における企業統治の体制の模式図は以下の通りです。

 


 

 

(b)サステナビリティ執行体制

代表取締役 社長執行役員 兼 CEO がESG推進の最高責任者として、当社グループのサステナビリティ対応の責任を担い、常務執行役員 兼 CHRO(最高人事責任者)がESG推進担当役員として指揮を執っています。また、当社グループのサステナビリティ活動を推進するためにESG推進室を設置するとともに、当社の各部門および子会社にはそれぞれESG推進の責任者を設け、事業内容に合わせたさまざまな活動を行っている他、ESG推進室と連携しグループ一体となることで、効果を高められるよう取り組んでいます。さらに、各領域の重要事項を専門に扱う以下の各委員会とも連携することで、サステナビリティ課題に迅速に対応しています。

 

リスク管理委員会

代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、社内の取締役、CRO、および各部門を統括する役員で構成し、収集したリスク・機会に関する情報を基に、会社として重要なリスク・機会の特定を行っています。その上で、重要なリスクに関してはリスクオーナー(責任者)を定め、対策指示などを行い、CRO(最高リスク責任者)を通じて状況を取締役会に報告しています。リスク管理プロセスに関しては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

情報セキュリティ委員会

CISO(最高情報セキュリティ責任者)を委員長として、各部門の情報セキュリティ管理担当者などで構成する情報セキュリティ委員会(ISC)を設け、全社横断的な組織として情報セキュリティ施策の推進・管理に努めています。

 

人権委員会

代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、各部門を統括する役員で構成し、取締役会の承認を受けた 「ソフトバンク人権ポリシー」の考え方の下、人権デューデリジェンスを実施し、そのプロセスに基づき人権侵害のおそれのある事項の調査・対処および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの活動状況を適切に管理し、また万一当社グループの事業活動により人権侵害が発生した場合はすみやかにその救済を行うなどの再発防止を行っています。

 

環境委員会

ESG推進担当役員を委員長として、関連する各部門および子会社の組織長を委員として構成する環境委員会が、気候変動に関する当社グループの戦略・計画立案・対応の検討・進捗管理、および生物多様性・循環型社会の推進などの環境対応の検討、環境マネジメント(ISO14001準拠)を担う機関として、当社グループの環境に関する事柄全般を横断的に検討・推進しています。

 

女性活躍推進委員会

代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、各組織を統括する役員などで構成し、女性管理職比率を2035年度末までに20%とする目標を掲げ女性活躍の推進・強化に向けた方針や新たな施策に関する議論および各施策の進捗の確認等を実施しています。

 

IT管理委員会

CIO(最高情報責任者)を委員長として、IT管理責任者である各部門の本部長で構成し、全社的な枠組みの下、標準化や最適化に向けて情報システムの開発・運用に関連する施策の計画および状況把握と改善を行っています。

 

AI倫理委員会

AIを含むデジタルガバナンスを統括する部門の組織長を委員長とし、AIに関する高度な知見を有する社外有識者および当社役員を含む社内委員を構成員とするAI倫理委員会を設置しています。同委員会は、「ソフトバンクAI倫理ポリシー」に基づき、AIの開発・運用に関する助言および審議を通じて責任あるAIの実践に向けたガバナンス強化に寄与しています。

 

b.リスク管理

当社グループは、サステナビリティに関するリスク・機会(気候変動、人的資本など)を全社的リスク管理のプロセスに組み込み、特定および評価を行っています。当該プロセスでは、SASBスタンダードやCDSBフレームワーク適用ガイダンスなどのサステナビリティ視点を反映したリスクアセスメントを毎年実施しています。また、リスク責任者(リスクオーナー)である執行役員や組織長へのヒアリング結果も踏まえて、リスク管理委員会で全社的な観点から重要なリスク・機会の選定および見直しを行い、取締役会へ報告しています。ESG推進委員会では、これらを基に当社グループおよびステークホルダーの双方の重要性の観点から、マテリアリティ(重要課題)および目標・KPIの見直しや再評価を行うとともに、目標・KPIの進捗やその対応状況をモニタリングしています。全社的なリスクの内容、リスク管理体制については「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

c.戦略
(a)サステナビリティ戦略

当社グループは、経営理念・ビジョンと成長戦略「Activate AI for Society」を結びつける6つのマテリアリティを特定しています。これらは、当社グループの企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立に向け、優先的に取り組むべき課題と位置づけています。

 

 

 


 

(b)マテリアリティの特定

当社グループのマテリアリティは、ダブルマテリアリティの考え方に基づき、社会や環境が当社グループに及ぼす影響だけではなく、当社グループが及ぼす各ステークホルダーへの影響についても考慮しています。全社のリスクアセスメントで認識した短期(数年以内)・中期(3~5年程度、中期経営計画と同等の時間軸)・長期(10~30年程度)のリスク・機会を基に、当社グループにおける重要度(発生可能性、影響度)を把握するとともに、投資家やNGO/NPOなどの団体、お客さま、従業員、サプライヤーなどへのポジティブ・ネガティブな影響(規模、深刻度、発生可能性など)を鑑み、ステークホルダーにおける重要度を把握しています。当社グループにおける重要度およびステークホルダーにおける重要度の双方の観点で評価を行い、有識者などの第三者の見解も踏まえ、ESG推進委員会での議論を経て、取締役会の承認のもと、マテリアリティを特定しています。

(注) 2026年5月の中期経営計画の発表に伴いマテリアリティを変更しています。

マテリアリティ

①DX・AXによる社会課題の解決

デジタル技術とAIによる顧客企業の事業変革や産業変革を支援するとともに、政府・地方自治体との連携を通じて、新たな事業の創出や地域活性化を促進し、社会課題の解決に貢献します。

②人・情報をつなぎ新しい感動を創出

人と情報をつなぐ多様なサービスやプラットフォームを通じて、デジタル技術のもたらす価値を広く届けることで、お客さまの豊かなライフスタイルと新たな体験の創出に貢献します。

③AIとの共存社会を支える次世代社会インフラの実現

AIデータセンターやAI計算基盤などのAIインフラの構築、ソブリンクラウドやソブリンAIなどのAIプラットフォームの開発、AIガバナンス体制の整備を通じて、安全かつ信頼性の高い次世代社会インフラの実現に貢献します。

④テクノロジーのチカラで地球環境へ貢献

カーボンニュートラルの実現、資源循環の推進、生物多様性の保全に向けて、テクノロジーを活用しながら地球環境への貢献を進めます。

⑤持続可能な通信ネットワークの提供

安定性、強靭性を備えた高品質な通信ネットワークを持続的に提供するとともに、情報セキュリティやプライバシーの保護を推進し、安心して利用できるデジタル環境の実現に貢献します。

⑥レジリエントな経営基盤の発展

コーポレート・ガバナンスの高度化やステークホルダーとの対話を進めるとともに、多様な人材が活躍できる環境整備を通じて人的資本を強化し、持続的な成長を支える強固な経営基盤を発展させます。

 

 

(c)サステナビリティ関連のリスクおよび機会

 当連結会計年度に特定されたサステナビリティ関連のリスク・機会、およびこれらに対する翌連結会計年度以降の主な対応・目標・KPIは以下のとおりです。当社グループの経営や事業への影響を踏まえて特定した重要なリスク・機会については、サステナビリティ戦略(マテリアリティ・目標・KPI)に反映するとともに、重要なリスク・機会を踏まえた戦略の策定および意思決定を行っています。2026年5月に発表した中期経営計画の策定においても整合を図っています。

マテリアリティ

重要なサステナビリティ関連のリスク・機会

主な対応

目標・KPI

カテゴリ

内容

DX・AXによる社会課題の解決

技術進化と事業機会

リスク

AIを含むデジタル分野における新技術の急速な進化・普及に対する対応遅れによる競争力低下や、既存事業における代替品の脅威

・企業の生産性向上や価値創出に向けた、AX・自動化等のソリューション開発および導入・社会実装の推進

・クラウド・AI売上を2025年度対比倍増(2030年度)(注1)

機会

AI等の先端技術を活用した革新的なソリューション提供による新たな事業創出や持続的成長

人口変動

機会

生産労働人口の不足等に対し、自動化技術等のソリューションを提供する新たな事業機会の創出

人・情報をつなぎ新しい感動を創出

人口変動

リスク

少子高齢化を背景とした国内通信市場の縮小や成長鈍化に伴う収益の低下

・通信サービスの利便性・品質向上を通じた顧客体験の価値向上

・PayPayやLINE等グループ経済圏との連携による非通信サービスの拡充を通じたユーザー接点の拡大と新たなライフスタイルの提案

・モバイル売上の継続的な増収(2030年度)

・PayPay登録ユーザー数:8,000万人(注2)

機会

人口動態・ライフスタイルの変化やニーズの多様化を捉えた非通信領域のサービス拡充、および通信領域とPayPay等グループシナジーや強固な顧客接点を通じたロイヤルティ向上とビジネス拡大

戦略の有効性・競合他社との競争力優位性

機会

AIとの共存社会を支える次世代社会インフラの実現

ルール化参画・AIの社会実装と規制対応

リスク

AI等の新技術における法令対応・情報管理不備による罰則・ブランド毀損や、海外プラットフォーマーの方針変更・政府規制等の動向見極めの遅れおよびルール形成への不参画による競争優位性の低下

・AIと通信を融合した独自の中長期戦略に基づいた高性能な国産LLMの研究開発や、国内各地での分散型AIデータセンター網構築の推進

・AIガバナンス体制の整備による安全・安心な社会実装と高度な計算基盤の提供を通じた新たな産業創出の牽引

・苫小牧:50MW規模(注3)のAIデータセンター稼働(2026年度)

・堺:140MW(注4)のAIデータセンター稼働(2027年度)

・AIガバナンスの推進

機会

AI等の新技術領域のルール形成や標準化活動への早期・積極的な参画を通じた市場における競争優位の確保

戦略の有効性・競合他社との競争力優位性

リスク

次世代社会インフラ等の新規領域の人材不足による開発遅延・競争力低下や、AI等の潮流の停滞などに伴うビジネスチャンスの逸失、および投資資金の回収不能や減損の発生

機会

次世代インフラ等の強固な通信基盤とAIを融合させた独自の中長期戦略の実行による競争優位性の確立

テクノロジーのチカラで地球環境へ貢献

気候変動

リスク

炭素税等カーボンプライシング導入や再エネ導入要請等、気候変動対策強化に伴う長期的な調達コストの増加

・再生可能エネルギーを含めたカーボンニュートラル電力の利用拡大を通じたカーボンニュートラルおよびネットゼロの実現

・気候変動領域の事業の創出と拡大

・カーボンニュートラル(スコープ1、2(注5))達成(2030年度)(注6)(注1)

・ネットゼロ(スコープ1、2、3(注5))達成(2050年度)(注1)

・カーボンニュートラル電力比率:60%(2026年度)100%(2030年度)(注6)(注1)

・エネルギー関連事業の創出・拡大 (2030年度)

リスク

気候変動による自然災害の激甚化・広域化に伴う当社通信インフラ等の寸断・損壊、および復旧コスト等の増加

エネルギー管理

機会

省エネ・脱炭素ソリューション市場の拡大や、再エネ調達・活用の推進による他社に対する競争優位性の確保

 

 

マテリアリティ

重要なサステナビリティ関連のリスク・機会

主な対応

目標・KPI

カテゴリ

内容

持続可能な通信ネットワークの提供

大規模災害とレジリエンス

リスク

大規模な自然災害の発生に伴う重要インフラ設備の損壊による通信障害、および災害復旧の遅れ・事業中断

・5G SA(スタンドアローン)のエリア展開やNTN構想の推進による、あらゆる環境下でつながる高品質な次世代通信インフラの構築

・災害応急機材の継続的な維持および外部機関との連携強化を通じた有事における迅速なネットワーク復旧体制の確立

・通信インフラの強靭化、高度なサイバーセキュリティ対策およびプライバシー保護の徹底

・NTN構想の実現に向けた取り組み推進(2030年度)

・5G SAエリア拡大:全市区町村主要部スマホSA化(2030年度)

・ネットワーク重大事故発生件数:0件(毎年度)

・災害応急・復旧機材の維持・強化:災害復旧に関わる対外機関との連携強化

・サイバーセキュリティ重大事故件数:0件(毎年度)

・プライバシーに関連する重大事故件数:0件(毎年度)

通信ネットワーク・商用システムの安定性

リスク

設備の老朽化や障害に起因する大規模な通信障害の発生と、それに伴う顧客・社会からの信用の低下

サイバーセキュリティ強化

リスク

サイバー攻撃の高度化・巧妙化によるシステム障害・停止や、個人情報等大規模な機密情報の漏えい・改ざん

情報持ち出し/紛失/消失等・情報資産の不適切利用

リスク

従業員や業務委託先、代理店等の故意(内部不正)や過失(紛失・誤送信等)による機密情報・個人情報の漏えいや目的外利用

レジリエントな経営基盤の発展

人的資本と成長戦略・次世代リーダーの育成

リスク

AI等先端IT人材をはじめとした高度専門人材の不足・流出や、次世代リーダー候補の育成・確保の遅れによる、中長期的な戦略実行力低下や事業継続性喪失

・企業成長を実現する人材ポートフォリオの最適化や多様な人材の活躍推進、柔軟な働き方の整備を通じた従業員エンゲージメントの向上および組織パフォーマンスの最大化

・高い倫理観を醸成するコンプライアンス教育の徹底と、透明で強固なコーポレート・ガバナンスの維持・進化

・社内異動制度(注7)による異動機会の創出:200名以上の異動実現(毎年度)

・エンゲージメントサーベイ

 -エンゲージメントの高い(総合スコアの高い)従業員の割合:前年度比で維持・向上(毎年度)

・女性管理職比率:20%以上(2035年度)

 -その過程である2030年度には15%以上(2021年度比で2倍)を実現

・コンプライアンス研修受講率:99%以上(毎年度)

機会

報酬制度・育成制度や多様な人材の活躍推進(DE&I)等の環境整備を通じた優秀な人材の確保および定着による生産性の向上

法令順守とガバナンス強化・グループガバナンス

リスク

各種法令理解不足や国内外グループ会社に対するガバナンス機能不全による重大違反・不祥事の発生と事業停止リスク、社会的信用の失墜

労働環境と働き方マネジメント

リスク

過重労働等による従業員の健康被害やモチベーション低下・離職に伴う業務への支障、および各種法令違反

国際情勢

リスク

地政学リスクや経済安全保障政策の強化等マクロ環境変化に伴うサプライチェーン分断や重要物資の調達遅延

国内情勢

リスク

国内の政治動向・政策変更やインフレ等マクロ経済環境の変化に伴う、事業活動への制限や収益の悪化

 

(注)  指標と目標・KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限りソフトバンク㈱のみを対象としています。

(注1) 対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。

(注2) PayPay㈱のみを対象とする中期目標です。

(注3) 構築を計画しているデータホール棟の最大受電容量です。

(注4) 構築を目指している110エクサFLOPSの計算能力を有するAI計算基盤で必要と想定される受電容量です。

(注5) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)。

(注6) 前連結会計年度までスコープ3に含めていたオーナー受電分(当社物件外に設置された設備の使用に伴う電力消費分)については当連結会計年度からスコープ2に含めて算定しています。

(注7) フリーエージェント制度やジョブポスティング制度などを含みます。

 

d.指標と目標

当連結会計年度における目標・KPIおよび実績は以下の通りです。

目標・KPI(注1)

実績

ソリューション等売上:CAGR(年平均成長率)10%(注2)

13%(当連結会計年度の増収率)

13%(前々連結会計年度~当連結会計年度)(注3)

スマホ累計契約数:継続的な顧客基盤拡大

24万件純増

PayPay登録ユーザー数:7,000万人(注4)

7,336万人

国産LLM(注5)の商用展開

Sarashina APIを法人顧客向けに提供開始

・カーボンニュートラル(スコープ1、2(注6))達成(2030年度)(注2)

・ネットゼロ(スコープ1、2、3(注6))達成(2050年度)(注2)

・スコープ1、2:対前年4.4万t-CO2削減(注7)

・スコープ3:算定対象企業の拡大および事業成長などに伴い排出量が増加

5G展開計画

5G SAエリア拡大:全都道府県主要部スマホSA化(2026年度)

全都道府県主要部SA化完了

女性管理職比率:20%以上(2035年度)

-その過程である2030年度には15%以上(2021年度比で2倍)を実現

10.9%

 

(注)  指標と目標・KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限りソフトバンク㈱のみを対象としています。

(注1) 目標・KPIが適用される期間は2025年4月1日~2026年3月31日です。

(注2) 対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。

(注3) 前連結会計年度より「その他」から「エンタープライズ事業」に移管したSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等の売上高は「ソリューション等」に含まれています。また、前連結会計年度より事業の管理区分を見直し、「モバイル」および「固定」における一部商材を「ソリューション等」へ移管しました。これらに伴い、前々連結会計年度の「ソリューション等」の数値を遡及修正しています。

(注4) PayPay㈱のみを対象とする中期目標です。

(注5) Large Language Models:大規模言語モデル。

(注6) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)。

(注7) オーナー受電の数値を除きます。

 

(3) 気候変動

当社グループは、気候変動への取り組みをマテリアリティの一つと認識し、ネットゼロへの取組を強化しています。

 

a.ガバナンス

代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、取締役会の監督のもとリスク・機会に関わる戦略・モニタリングなどの気候変動への対応の責任を担います。また、気候変動に関する全社の戦略・計画立案・対応の検討・進捗管理を担う機関として環境委員会を設置しています。同委員会は、ESG推進担当役員を委員長とし、関連する各部門および子会社の組織長などを委員として構成しています。同委員会は、気候変動関連の重要なリスク・機会の評価および特定を行うとともに、これらに対応するための計画の策定・推進、および対応進捗のモニタリングなどを行っています。同委員会で審議・検討された事項についてはESG推進委員会へ定期的に報告しています。

気候変動を含むサステナビリティ全般のガバナンスについては、「(2) サステナビリティ全般 a.ガバナンス」をご参照ください。

 

b.リスク管理

サステナビリティに関するリスク・機会と同様に、気候変動に関するリスク・機会を全社的リスク管理のプロセスに組み込み、特定および評価を行っています。評価においては、当該プロセスで識別したリスク・機会を基に、IEA(注1)およびIPCC(注2)が提示する脱炭素社会が急速に実現する「1.5℃シナリオ」と、気候変動対策が進まず温暖化が進行する「3~4℃シナリオ」の二つのシナリオを用いて影響を評価しています。特定した情報は、戦略や方針の検討、および対応・計画の見直しや改善に生かしています。気候変動関連を含めたサステナビリティ関連のリスク・機会の識別、評価、モニタリングに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」を、シナリオ分析の詳細については「(3) 気候変動 c.戦略 (a) シナリオ分析」をご参照ください。

 

(注1) IEA:International Energy Agency(国際エネルギー機関)。

(注2) IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)。

 

 

c.戦略

当社は、基地局設備をはじめ、多くの電力を使用する通信事業を営んでおり、バリューチェーンの上流・下流を含めて気候変動に伴う物理的リスクおよび移行リスクの影響を受ける可能性があると認識しています。国際的に認知され信頼性の高いIEAやIPCCのシナリオ等を参考に、気候変動が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会を特定するとともに、持続可能な成長実現のための戦略の策定および検討を行っています。

 

(a)シナリオ分析

気候変動により将来起こりうる事象に適応するための戦略を勘案し、急速に脱炭素社会が実現する「1.5℃シナリオ」と気候変動対策が進まず温暖化が進行する「3~4℃シナリオ」の二つのシナリオ分析を行い、事業に与える財務影響を確認しました。
 

気温上昇

推定値

採用シナリオ

将来の世界観

時間軸

1.5℃

IEA WEO 2025 (Net Zero Emissions by 2050 Scenario:NZE / Stated Policies Scenario:STEPS)

IPCC

(SSP1-1.9)

脱炭素の取り組みが加速し、ネットゼロの実現に向けて各国で炭素税の導入が進んでいる。日本では、2020年度と比較して気温が0.5℃上昇し、猛暑日も増加傾向にある。これに伴い、オフィスや店舗、データセンターなどの空調関連の電気使用量が増加している。

短期:数年以内

中期:3~5年程度(注)

長期:10~30年程度

3~4℃

IEA WEO 2025

 (Stated Policies Scenario:STEPS)

IPCC

(SSP5-8.5)

炭素税の導入が進まず、低価格で推移している。日本では、2020年度と比較して気温が1.6℃上昇し、猛暑日は約6.9日増加している。空調需要の増加が加速し、オフィスや店舗、データセンターなどの空調関連の電気使用量が一層増加している。

 

(注) 中期経営計画と同等の時間軸。

 

(b)気候変動関連のリスク・機会

上記の状況を踏まえ、当社グループの気候関連のリスク・機会に対するシナリオ分析を実施した結果、以下のリスク・機会を特定しました。

リスク・機会

想定される主な

リスク・機会の内容

主な対応

物理的リスク

急性

自然災害激化による被害拡大

浸水・土砂災害などの自然災害の激化に伴う基地局設備などの被災リスクの高まりや復旧コスト・資産への影響

・電源強化、発電機の配備強化、バッテリー増強

・アンテナ支持柱の耐風圧向上

・基幹ネットワークの冗長化

気温上昇や台風、豪雨などの甚大化を見据えた設備の強靭化のためのコスト影響

・データセンターを国内全域に分散する次世代社会インフラ構想の推進

・成層圏での高高度通信ネットワークの構築

慢性

気温上昇、水ストレス地域の拡大

空調のコスト増加

・省エネ設備への転換

・AI、IoT活用による電力使用の効率化

移行リスク

政策と法

炭素税導入、報告義務強化などの規制強化によるコスト増加

炭素税などの税制影響によるコスト増加

・2030年度カーボンニュートラル(スコープ1、2)実現:

 ・カーボンニュートラル電力の活用推進

 ・再生可能エネルギーの長期調達契約の締結

・2050年度ネットゼロ(スコープ1、2、3)実現

規制強化対応のためのカーボンニュートラル電力シフトによる電力調達コストの増加

技術

省エネ技術/AI/IoTなどの脱炭素に寄与する技術の進展

省エネ技術の導入遅延、移行による事業影響

・技術投資とR&D

・戦略的アライアンスや共同開発パートナーの構築

・エネルギー効率化の徹底

市場

低炭素・脱炭素市場の拡大、顧客の行動変化、嗜好変化

電力販売事業における再生可能エネルギー等の調達コストの増加

・エネルギー関連の事業・開発への投資

評判

ステークホルダーにおける低炭素・脱炭素嗜好の高まり

脱炭素の取り組み不足と判断された場合のブランドイメージの低下による売上の減少、株価の低下

・ネットゼロ達成に向けた活動推進に関する積極的な情報開示

機会

緩和

低炭素・脱炭素市場の拡大、顧客の行動変化、嗜好変化

カーボンニュートラル電力の提供機会の増加による売上増加

・再生可能エネルギーを含むカーボンニュートラル電力の提供推進

環境意識の高まりによる、eコマース、シェアリングエコノミー関連ビジネスの拡大による売上増加

・オフィス用品などのグリーン商品の提供

・モビリティサービス・プラットフォームの提供

適応

極端な天気や災害の増加に伴うリスク管理の需要拡大、エネルギー供給の不安定さや温度上昇の対応が求められる中での新たなビジネス機会

災害時や熱波などによる影響を軽減するためのリモートサービスおよびeコマース市場の拡大

・eコマースサービス・デジタル金融サービスの拡充

・テレワーク向けモバイルソリューション提供

エネルギー効率に優れたソリューション市場拡大

・AIとIoTを活用した省エネ・エネルギー最適化ソリューション提供

 

 

 

(c)気候変動のリスク・機会の財務的影響

気象災害の激化に伴う基地局設備などの資産への影響

 生物多様性の損失による森林の防災機能の低下や、地球温暖化の進行による自然災害の頻発・激甚化に伴う基地局など通信設備の災害対策や復旧によるコスト増、バリューチェーンの断絶による調達への影響などを潜在的リスクと認識しています。

 将来の財務的影響を分析した結果、基地局などの通信設備は全国に多数設置されていることから、自然災害の頻発化・激甚化に伴い災害対策費用や復旧費用が増加する可能性があります。また、大規模な災害が発生した場合には、通信サービスの提供に支障を来し、当社グループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当連結会計年度は、発生確率が高まりつつある洪水被害への適応策として、設備破損リスクの低減および広域停電時におけるサービスの安定的な継続を目的に可搬型基地局・可搬型発電機の増強、バッテリーのリプレイス、およびネットワークセンターのファシリティ強化などの自然災害対策として約14億円を投資しました。

 

d.指標と目標

気候変動が当社グループに影響を及ぼすリスクと機会を管理するため、温室効果ガス排出量(スコープ1、2、3)をはじめとする環境負荷データの管理を行っています。温室効果ガス排出量は、国際的な温室効果ガス算定基準である「GHGプロトコル(Greenhouse Gas Protocol)」に準拠し、スコープ1、2、3の各区分ごとに算定・開示しています。

当社グループは、温室効果ガス削減および脱炭素社会の実現に向けてスコープ1、2の温室効果ガス排出量を2030年度までに実質ゼロとする目標を設定しています。この目標の達成に向け、カーボンニュートラル電力比率を2026年度に60%、2030年度に100%とするKPIを設定しています。また、スコープ3を含むサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を2050年度までに実質ゼロにする目標を設定しています。

 

(a)温室効果ガス排出量

当社グループは、GHGプロトコルに基づきスコープ1、2、3の排出量(単位:t-CO2(注))を算定しています。

(注) 本報告における温室効果ガス排出量は、CO2相当のメートル・トン(mt(e))に相当する単位として表示しています。

 

ⅰ. スコープ1およびスコープ2

単位:t-CO2          

区分

前連結会計年度実績

当連結会計年度実績

スコープ1

9,485

9,470

スコープ2(ロケーションベース)(注1)

967,525

1,260,751

スコープ2(マーケットベース)(注2)

383,765

664,619

 

(注)  前連結会計年度までスコープ3に含めていたオーナー受電分(当社物件外に設置された設備の使用に伴う電力消費分)は当連結会計年度からスコープ2に含めて算定しています。対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。

(注1) ロケーションベース:電力会社の平均排出係数を使用しています。

(注2) マーケットベース:再生可能エネルギー証書および非化石証書の活用を反映しています。

 

 

ⅱ. スコープ3

     単位:t-CO2                            

区分

前連結会計年度実績

スコープ3

11,546,072

 

(注) 当連結会計年度のスコープ3排出量の実績は、当社ESGデータブックなどに2026年7月頃掲載を予定しています。
 

 

 (b)指標と目標を支える取り組み

  ⅰ.内部炭素価格

当社は、脱炭素計画を推進するためにインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を適用しています。社内炭素価格をt-CO2当たり18,000円に設定の上、CO2排出量削減効果を得られる通信機器などの設備投資において、調達時の検討材料としての活用を進めています。

 

  ⅱ.気候関連事項の役員報酬への組み込み

 気候変動関連を含むサステナビリティに関する目標・KPIの一部が役員報酬に連動しています。詳細は「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。

 

(4) 人的資本

 人的資本に関する記載は当社に関する記載となります。

 

a.ガバナンス

人的資本に関するガバナンス体制は、サステナビリティ全般と同様、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、リスク・機会に関わる戦略などの最終責任を取締役会の監督のもと担っています。人的資本の中でも人権とダイバーシティ(女性活躍推進)については、社内推進、業務遂行を担う機関として、「人権委員会」「女性活躍推進委員会」を設置しています。人権委員会では、人権デューデリジェンスの管理、人権侵害のおそれのある事項の調査・対処、および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの日々の活動を通じ、当社の人権活動を推進しています。女性活躍推進委員会では、外部の有識者をアドバイザーに迎えて、女性活躍推進に向けた本格的な取り組みを推進しています。

 

b.リスク管理

人的資本関連のリスクの評価、モニタリング、見直しに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」をご参照ください。

 

c.人材戦略

(a)人材戦略の方向性

当社グループは、創業以来「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、「人」と「事業」をつなぎ、双方の成長を実現することを人事ミッションとしています。また、当社グループならではの活力を生み出すため、チャレンジする人の可能性を支援し、成果を出した人にはしっかりと応えると共に、多様な人材がいきいきと働く環境を支援する人事ポリシーを貫いています。社員に対する考え方は、従来のように「資源」と捉え管理することから「資本」と捉え活用・成長支援をしていくことにシフトしています。当社では、従来より社員の自己成長や挑戦を後押ししていますが、さらなる事業成長のため、社員がいきいきと働き、今まで以上に成長・挑戦していけるよう、能力開発、エンゲージメント向上、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)、健康経営など、人的資本への様々な投資を行っています。

 


d.主な取組(社内環境整備)

(a)チャレンジ・成長できる環境整備

新規事業の立ち上げや新会社設立の際には、ジョブポスティング制度でメンバーを公募し、従業員が自己成長・自己実現できる機会を提供しているほか、社内起業制度であるソフトバンクイノベンチャーで独創性・革新性に富んだアイデア(新規事業)を募集しています。このように、社員全員が変化を楽しみワクワクしながら目標に向かって進む、当社はそんな活力あふれる組織となることを目指しています。

 

(b)デジタル人材確保・育成の取り組み(事業即応性)

デジタル技術の進展により、企業および社会のデジタル化が進展しています。当社の事業戦略において、デジタル人材育成は非常に重要なテーマの一つです。当社ではデジタル人材を、データやテクノロジーを使って産業界に大きな変革を起こせる人材と定義し、育成の取り組みを進めています。全社員向けには「ソフトバンクユニバーシティTech」を立ち上げ、社員がテクノロジーとデータについて学べる環境づくりを進めています。また、法人事業統括内では、デジタル化に取り組む法人企業に対し顧客の経営課題解決に直結するソリューションセールスを推進できる人材を育成する「コンサルティング営業育成プログラム」や、社会のデジタル化を担う新規事業開発人材を育成する「事業プロデューサー制度」など、エンタープライズ事業が進めるデジタル戦略の中核を担うデジタル人材の育成に積極的に取り組んでいます。成長戦略「Activate AI for Society」を推進していく中で、既存事業に比べ、短期での個々人の成果が見えにくい新たな取り組みをいかに評価し、必要な人材を配置していくかなど、評価制度や人材活用に関する人事的な課題にも対応しています。事業戦略に沿った新たな事業を育てるために、人事が柔軟に変化・対応していくことが非常に重要だと考えています。

 

(c)ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み

当社では、年齢、性別、性的指向・性自認・性表現、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材が個性や能力を発揮できる機会と環境の整備に取り組んでいます。社内におけるダイバーシティの推進は、人事を担当する常務執行役員 兼CHRO(最高人事責任者)が責任を持ち、その監督のもとで行っています。組織ごとの課題に向き合い、人事総務本部の専任組織・DE&I推進課を中心に、全社員対象のアンコンシャスバイアスに関するeラーニング研修や、管理職対象のダイバーシティマネジメント研修の実施などの取り組みを行っています。

 

(d)健康経営

当社は、社員一人一人が心身共に健康であることが、会社と個人の夢・志の実現に向けた原動力であり、社員の健康を維持・向上させることは重要な経営課題の一つと位置付け、「健康経営宣言」を掲げています。情報革命の新たなステージに挑戦し、成長し続けるためには、常に活力あふれた集団であることが最も大事な基盤です。ソフトバンクらしく最先端のテクノロジーを積極的に活用し、社員とその家族の健康維持・増進に取り組む健康経営を推進します。

 

e.具体的な施策等および指標と目標

チャレンジ・成長できる環境整備

項目

内容

指標

目標

当連結会計年度実績

ジョブポスティング・フリーエージェント制度

新規事業の立ち上げや新会社設立の際には、ジョブポスティング制度 (JP) でメンバーを公募し、従業員が自己成長・自己実現できる機会を提供するなど、誰もがチャレンジできる制度と環境を整備しています。また、“意欲ある社員が自らキャリアアップにチャレンジできる”制度として、年1回フリーエージェント制度 (FA) を実施しており、グループ会社とも連携し、グループ会社間の人材交流を実現しています。両制度を利用して異動した社員は、2026年4月時点で累計3,500 人を超えています。

JP異動実績

継続実施

149名

FA異動実績

継続実施

170名

ソフトバンクイノベンチャー

社員の積極的な新規事業提案を奨励するため、社内起業制度「ソフトバンクイノベンチャー」で支援しています。自ら考えた事業化アイデアを提案でき、事業化が決定した場合、提案者自らが事業推進に参画することが可能です。

事業化数

継続実施

3件

SB流社内副業制度

「成長機会や能力発揮機会を望む意欲ある社員」と「組織外の視点や経験、専門性を必要とする組織」のニーズをマッチングする制度として、2021年2月よりSB流社内副業制度を導入しています。社員の更なる成長と組織におけるイノベーション促進の実現を目的としています。

社内副業
従事者数

継続実施

140名

働き方改革の推進

社員が最適な働き方で組織と個人の生産性を最大化することを目的に、テクノロジーの活用など、多様な働き方を採り入れて生産効率を上げる働き方改革の推進を行っています。業務状況などに応じて始業・終業時刻を柔軟に調整できる「スーパーフレックスタイム制」を導入している他、在宅・サテライトオフィス勤務の活用やテクノロジーによる業務効率化によって創出した時間を自己啓発や人材交流、家族や友人とのコミュニケーションに充て、個々の成長の機会とすることで、社員一人一人が、そして会社全体がイノベーティブかつクリエーティブになり、より高い成果へ結び付けることを目指しています。

テレワーク
実施率

90%以上

95.1%  

年休取得率

70%以上

77.0%

 

 

デジタル人材確保・育成の取組(事業即応性)

項目

内容

指標

目標

当連結会計年度実績

ソフトバンクユニバーシティ

ソフトバンクユニバーシティ(SBU) は、経営理念の実現に貢献する人材の育成を目的として2010年9月

に設立した実践的プログラムを提供する育成機関です。従業員の多様性を尊重し、個性豊かな人材の育成を実現するために、従業員による自律的なキャリア開発が行われることを重視しています。このような考え方の下、ソフトバンクユニバーシティでは、会社主導の一律的なキャリア開発や研修体系ではなく、従業員が自己のキャリア目標に合わせて主体的に選択していくという自律的なキャリア開発の仕組みを整えています。役職・役割が変わる節目(新入社員、管理職等)で必要となるスキルの取得や成長をサポートする階層別プログラムの他、eラーニング、動画配信など、ICTをフルに活用したソフトバンクらしい学習スタイルも提供しています。

受講者数

受講機会の継続的な創出

約42,600名

(延べ)

提供プログラム数

ニーズに合わせたコンテンツの継続的な提供

SBU集合研修:54コース

 

eラーニング:52コース

AI人材育成プログラム AI Campus

エンジニアに限らず全社員がデジタルリテラシーを身につけ、変革に対応する力を育むことを重視しています。

その一環として、AI人材の育成を目的に、2021年より「AI Campus from SBU Tech」を展開しています。本プログラムは、正社員に加え、契約社員や嘱託社員なども対象とし、社内活用セミナーや自社AI学習サービス「Axross Recipe」を全社展開、日本ディープラーニング協会の「G検定」「E資格」の学習支援など、多様な学習機会を提供しています。

 

コンテンツ受講者数

受講機会の継続的な創出

約23,600名

(延べ)

 

 

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み

項目

内容

指標

目標

当連結会計年度実績

ジェンダー・ペイ・ギャップの解消

当社では、性別に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、性別による賃金格差(ジェンダー・ペイ・ギャップ)の解消を目指しています。このような方針のもと、実態把握のために全社の役員、管理職、非管理職を対象として、「基本給のみ」または「基本給と賞与」の金額の比較を年に1回実施しています。当社では、男女で同一の給与体系を適用していますが、現状等級構成などに起因して報酬総額に男女差が発生しています。これらの状況も踏まえ、女性の活躍推進の各種取り組みを進めています。

男女間賃金
格差(注1)

差異の縮小

(2024年度実績:76.6%)

78.3%

女性管理職比率の向上

当社は女性活躍推進を目的に、女性管理職比率を2030年度末までに15%以上、2035年度末までに20%以上とする目標を2021年に設定しました。その達成に向けて、役員や外部の有識者などで構成する「女性活躍推進委員会」を同年7月に発足させました。同委員会では、CEOを委員長とし、各組織を統括する役員が推進委員を務め、女性活躍の推進・強化に向けた方針や新たな施策に関する議論、各施策の進捗確認などを実施しています。

女性管理職
比率

2035年度末

20%以上

10.9%

 

 

健康経営

項目

内容

指標

目標

当連結会計年度実績

健康経営の
推進

社員一人一人が心身共に健康で活力あふれた集団であることが経営の重要な基盤と捉え、「健康管理」「安心安全な職場環境」「健康維持・増進」の三つのアプローチから各種指標をモニタリングし、PDCAサイクルを通して継続的な業務改善を図っています。

プレゼンティーイズム

(注2)

90.0%以上

84.8%

アブセンティーイズム

(注3)

2.6日以下

3.4日

 

(注)  指標と目標および実績の範囲は、ソフトバンク㈱のみを対象としています。

(注1)  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績。

(注2) SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)にて取得。

(注3) 傷病による欠勤・休職。