2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。

なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、2022年4月に2023年3月期~2025年3月期のローリングプランを発表しました。本計画に沿って、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。

従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。

(1) 進化する技術への対応について

当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。

近年の技術革新やあらゆるものがつながる高度なネットワーク社会の実現は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。

しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 位置情報サービス関連事業への依存について

当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品及びサービス、あるいは地図データベースそのものを販売、提供する位置情報サービス関連事業を展開し、事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。

また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。

こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 他社の参入・競争激化について

当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。近年の技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。

このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や用途を限定した低価格製品等が市場に投入され当業界の競争が激化した場合は当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 特定の取引先への依存について

当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。

しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 企業への投資について

当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。

しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。

これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) コーポレートベンチャーキャピタル事業(CVC事業)について

当社グループは、ベンチャー企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、CVC事業に取り組んでおります。当事業においては、実質的な投資リターンよりも、当社グループの事業を相乗的に成長、発展させることに重きを置いておりますが、投資活動であるため、投資検討段階では候補先企業の詳細なデューデリジェンスを行い、投資実行後は投資先企業の事業進捗及び財務状況に対する定期的なモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。

しかしながら、投資先企業の業績、財務状況によっては、投資の回収ができなくなる可能性及び評価損を計上する可能性があります。

これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 新規ビジネスへの取り組みについて

当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転、MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。

こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。

これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 商品及び製品の欠陥について

当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。

当社グループではそれらの製造において細心の注意を払うとともに仕入商品を含め欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますがそのことが欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。

万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 人財の確保と育成について

当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。

多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。

このような状況に対応するため、継続的な基本給のベースアップ及び初任給の引き上げといった待遇面の改定や、様々な働き方に対応した勤務形態の導入、教育・成長支援制度の導入等、人事制度の改定も適宜実施し、能力発揮に重点を置いた人事体系とすることで、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 個人情報の管理について

当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。

当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。

しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 知的財産権の侵害について

当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。

また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。

これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 情報システムへの対応について

当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。

しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。

これらの問題が発生した場合復旧費用の発生当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより当社グループの事業展開財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります

(13) 自然災害等について

自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。

しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14) 環境・気候変動について

当社グループは、企業活動と地球環境の調和を目指し、事業活動における温室効果ガスの排出量削減等の環境課題に取り組んでおります。その一環として、社用車のハイブリッド車への切替えや主要事業所における使用電力の再生可能エネルギーへの切替え等の取り組みを推進しております。今後も環境負荷低減に努め、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

しかしながら、これらの対応が遅れた場合や適切に行われなかった場合、顧客や投資家等、ステークホルダーからの信用低下を招き、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(15) コンプライアンスについて

当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をサステナビリティ活動の基本方針とする「サステナビリティ管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。

しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(16) 会計制度・税制の変更等について

当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(17) 固定資産の減損損失について

当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(18) 退職給付制度の影響について

当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(19) 有価証券の時価変動について

当社グループでは、CVC事業のほか、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち市場価格のない株式等以外のものについては、時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。

しかしながら当該有価証券の時価の変動により当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(20) 繰延税金資産の取り崩しについて

当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

配当政策

3【配当政策】

当社は、株主の皆様に対する利益還元を最重要課題と位置付け、連結ベースでの中長期経営計画における利益成長に基づいた、安定的かつ継続的な配当の実施を基本方針とし、配当は連結株主資本配当率(DOE)*注3%以上を目標といたします。

また、機動的な資本政策や資本効率の向上を目的とした自己株式の取得等も引き続き検討し、適正な内部留保を考慮しつつ、利益水準に応じた利益還元を行ってまいります。

内部留保につきましては、市場の急速な動きに対応するために、今後の事業展開に不可欠な設備投資や研究開発投資等に充当してまいります。

配当の回数につきましては、中間配当と期末配当の年2回としており、配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。

当事業年度における剰余金の配当は、次のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2023年10月27日

724

13.5

取締役会決議

2024年6月21日

805

15.0

定時株主総会決議

当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めておりますが、当事業年度における期末配当につきましては、定時株主総会決議に基づき実施しております。

なお、次期の年間配当金につきましては、1円50銭増配の1株当たり30円とし、中間配当金、期末配当金はともに1株当たり15円とする予定であります。

*注 連結株主資本配当率(DOE)=配当総額÷株主資本

株主資本は資本金、資本剰余金、利益剰余金の合計から自己株式の額を控除したものであります。