2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    3,367名(単体) 22,700名(連結)
  • 平均年齢
    42.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    19.0年(単体)
  • 平均年収
    9,452,983円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    5.2%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループは,「人財一人ひとりの成長・活躍が企業価値そのもの」との考えのもと,「多様な人財が活躍できる環境の整備」及び「自己変革に挑戦する社員への機会と支援の提供」を人財戦略の柱として掲げている。こうした人財戦略の取り組みを通じて,多様な人財一人ひとりが自らの能力を最大限に発揮することで,当社グループの持続的な成長を実現するとともに,地域・社会の持続的な発展に貢献していきたいと考えている。

 なお,人財戦略の詳細については,「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人的資本・多様性に関する取り組み」に記載している。

 

 当社の従業員に対する給与その他の報酬(以下「給与等」という。)については,人財戦略を支える重要な要素であると考えており,地域・社会の持続的な発展への貢献の実現に向けて必要な人財の確保・定着及び中長期的な企業価値の向上を目的に,従業員一人ひとりの働きがいやエンゲージメントの向上に応えるとともに,外部労働市場における賃金水準,物価動向,当社の経営環境及び財務状況等を考慮しつつ決定している。

 なお,給与等に関する制度については,従業員の属性(社員区分等)及び個々の能力等に基づき設定・運用しており,性別による差異は設けていない。また,給与等の額及び内容については,経営環境の変化や人財戦略の進捗等を踏まえ,年1回以上,労働組合との議論・交渉を行い,柔軟に見直しを行っている。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

ミライズ

1,942

パワーグリッド

9,886

その他

10,872

合計

22,700

 

(注) 従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者,休職者等を除き,当社グループ外

   から当社グループへの出向者等を含む)を記載している。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

3,367

42.5

19.0

9,452,983

5.2

 

(注) 1  当社に報告セグメントを構成する事業セグメントが存在しないため,セグメント別の記載を省略している。

2  従業員数は就業人員数(当社から他社への出向者,休職者等を除き,他社から当社への出向者等を含む)を記載している。

3  シニア社員等(定年後再雇用者),一般嘱託員等は従業員数に含め,執行役員及び執行役員待遇は従業員数に含めていない。

4  平均年齢及び平均勤続年数には,他社から当社への出向者等を含めていない。

5  平均年間給与には,賞与及び基準外賃金を含めている。

 

 

③ 提出会社及び連結子会社における管理職に占める女性労働者の割合等

 

提出会社及び連結子会社

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注)1

男性労働者

の育児休業

取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の格差(%)

(注)3

補足説明

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

中部電力株式会社

2.8

100.0

69.5

73.4

32.8

(注)4,5

中部電力ミライズ株式会社

4.2

101.9

67.7

72.4

54.0

(注)4,5

中部電力パワーグリッド株式会社

1.6

100.0

63.5

77.6

45.6

(注)4,5

中電エナジーサービス株式会社

100.0

86.0

86.6

90.3

 

中部精機株式会社

1.8

100.0

71.6

74.4

56.9

 

中電配電サポート株式会社

0.8

112.5

60.9

67.9

47.2

 

中電不動産株式会社

2.5

100.0

65.3

70.0

47.6

 

株式会社エスコン

7.6

100.0

61.0

59.5

68.4

 

中電クラビス株式会社

12.1

100.0

68.7

74.1

49.5

 

株式会社中部プラントサービス

1.4

126.3

77.4

77.2

43.9

 

株式会社シーテック

1.5

100.0

79.8

78.5

59.4

 

中電防災株式会社

100.0

70.4

74.8

69.8

 

株式会社テクノ中部

140.0

72.9

80.2

45.3

 

株式会社中電シーティーアイ

5.6

100.0

75.9

76.2

76.3

 

中電ウイング株式会社

※ 100.0

97.8

102.5

55.4

 

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2 「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき,「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。ただし,※は,同施行規則第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出している。なお,過年度に配偶者が出産した男性労働者がその年度に育児休業等と育児目的休暇を取得せず,当連結会計年度に初めて取得することがあるため,男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合がある。

3 労働者の男女の賃金格差の対象期間は,2025年度(2025年4月から2026年3月まで)であり,賃金は,賞与及び基準外賃金を含み,退職金,通勤手当等は除いている。なお,男女の賃金の差異を比較する指標「平均年間賃金」(総賃金/人員数)を算出するための「人員数」は,育児短縮勤務者などのフルタイム勤務者以外も労働時間に応じた換算を行わず1名としてカウントしている。

4  中部電力株式会社,中部電力ミライズ株式会社,中部電力パワーグリッド株式会社の3社における管理職に占める女性労働者の割合は2.5%,男性労働者の育児休業取得率は100.2%である。

5 管理職に占める女性労働者の割合は,課長級以上である特別役付職員の割合を算出している。

 

 

6  区分「正規雇用労働者」及び「パート・有期労働者」の状況は,以下のとおりである。

提出会社及び

連結子会社

正規雇用労働者

パート・有期労働者

平均人員数

(人)

平均年齢

(歳)

平均勤続年数

(年)

平均年間時間外

実績(時間)

平均人員数

(  )は時間給制適用

者数(人)

男性

女性

男性

女性

男性

女性

男性

女性

男性

女性

中部電力株式会社

2,735

443

41.7

38.3

18.8

14.4

326.4

218.2

256(6)

57(53)

中部電力ミライズ株式会社

906

299

41.3

39.0

17.4

16.2

359.1

212.5

56(1)

54(43)

中部電力パワー

グリッド株式会社

7,355

1,120

40.1

40.4

20.2

19.3

301.9

161.1

534(17)

510(449)

 

 

④ 労働組合の状況

労働組合との間には,特記するような事項はない。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

「わたしたち中部電力グループは,人と人,人と社会をつなぎ,お客さま・地域そして地球でくらすみなさまとともに,エネルギーに満ちた明るく幸せな未来の創造に挑戦し続けます。」という中部電力グループ企業理念の下,当社は,社会の持続的な成長を目指している。このような事業活動のなかで,安全・安価で安定的なエネルギーをお届けするという変わらぬ使命を果たすとともに,気候変動をはじめとした地球環境への対応,自然災害等の危機管理,人権尊重に関する取り組み,人的資本への投資などの戦略を実施している。加えて,これらを両立するガバナンス・リスク管理を実現していく。

なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において判断したものである。

 

(1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み

[ガバナンス]

当社のサステナビリティ関連のガバナンス体制図は以下のとおりである。


 

 

ガバナンス機関又は個人

①取締役会による監督体制

当社では,サステナビリティに関連するリスク及び機会について,経営戦略や業務執行に影響を与える重要事項として位置づけ,取締役会規程及びリスク管理規程に基づき,取締役会が最終的な意思決定及び監督責任を負う体制を構築している。

各部門はサステナビリティ関連のリスク及び機会を含むマテリアリティ(重要課題)に関連するKGIを設定し,業務執行計画へ反映することで,中長期的な企業価値向上の実現を踏まえた事業活動の定着化に繋げている。業務執行の方向性を踏まえた経営基本計画は年に一度,経営執行会議へ付議された上で,取締役会で決議されている。また,目標設定・モニタリング委員会において四半期ごとに業務の執行状況のモニタリングを実施し,その結果を取締役会へ報告することで,取締役会の監督を受けている。

取締役会はサステナビリティ関連のリスク及び機会の観点を踏まえた業務の執行状況の報告を受け,社会・環境に与える影響や,当社グループの収支実績・見通しに与える影響を考慮した上で提言を行っている。

 

②取締役会の構成・取締役のスキル

取締役会の構成・規模については,取締役会における審議の充実,経営の迅速な意思決定,取締役に対する監督機能及び当社を取り巻く事業環境や経営諸課題を総合的に勘案した上で,各取締役の知識,能力,専門分野,実務経験などのバランスを踏まえ決定している。

取締役に求める専門性及び経験についてはスキル・マトリックスで公表している。

https://www.chuden.co.jp/resource/ir/ir_kabunushi/ir_sokai/ir_sokai_102_01.pdf

 

経営者の役割

(サステナビリティ関連全般のリスク及び機会の審議)

サステナビリティ関連の基本方針や重要事項については取締役会が決定・監督を行い,その方針に基づく施策については取締役会から委任を受けた社長が推進している。

社長は以下の会議体において責任者を担う。各会議体・委員会においてサステナビリティ関連事項が審議され,その内容や審議結果が直接または審議結果を取り込んだ経営戦略や事業計画等を通じ取締役会に付議され,取締役会による監督を受けている。なお,サステナビリティ関連のリスク及び機会についての課題認識や設定したKGIの進捗管理は業務執行計画に組み込まれる。また,これらは当社グループの経営戦略における一要素として業務管理がなされ,取締役会に報告される。

 

①経営執行会議

社長,副社長,役付執行役員及び中部電力ミライズ㈱社長で構成され,取締役会に付議する事項のうち事前審議を要する事項や,重要な業務執行に関する基本方策等について審議を行っている。

 

②CSR推進会議

社長,副社長,役付執行役員,中部電力パワーグリッド㈱社長及び中部電力ミライズ㈱社長で構成され,サステナビリティ全般に関する基本方針や体制,中期的な方向性等の重要事項について審議を行い,必要に応じて取締役会に付議している。

また,人権に関するリスク及び機会について,年1回議題として取り扱い,前年度取り組みの進捗確認,当年度計画の審議,人権デュー・ディリジェンスのモニタリング等を行っている。

 

③目標設定・モニタリング委員会

社長を委員長,経営戦略本部長を副委員長とし,経営管理部統括,中部電力パワーグリッド㈱社長,中部電力ミライズ㈱社長,カンパニー社長等で構成され,全社及び各事業の目標,経営資源配分の設定に関する審議,目標の進捗,達成度,目標達成に向けた対応策及びリスク状況等の検証を行っている。

 

 

④リスクマネジメント会議

社長,副社長及び役付執行役員で構成され,リスク管理に関する基本方針や重要リスクへの対応方針について審議を行い,特に重要なリスクについては取締役会に付議するなど,経営レベルでのリスク管理を実施している。

 

(気候変動関連のリスク及び機会の審議)

⑤ゼロエミッション推進会議

社長,副社長,カンパニー社長,本部長,統括,中部電力パワーグリッド㈱社長,中部電力ミライズ㈱社長及び㈱JERAをはじめとしたグループ会社社長で構成され,気候変動に関する目標設定を行い,行動計画及び取り組み状況について審議・評価を行い,経営執行会議と連携し,経営戦略や全社計画に反映している。

 

(人的資本関連のリスク及び機会の審議)

⑥人財戦略委員会

人事部統括を委員長,経営戦略本部長を副委員長とし,委員長が指名する本店各部長やカンパニー・事業会社の各室・本部・部長等で構成される。人財に関する重要事項について,経営戦略と整合的に審議・調整を行うため,経営執行会議の下部機関として設置している。

 

(人権関連のリスク及び機会の審議)

⑦コンプライアンス推進会議

取締役会の監督の下運営される会議体であり,取締役会の指名により社長を議長とし,チーフ・コンプライアンス・オフィサー,社外委員及び監査等委員等で構成される。当該会議では,違法・不正行為・反倫理的行為(過剰な接待・贈答などの腐敗行為や,パワーハラスメント・セクシャルハラスメント他人権侵害を含む。)について相談できるヘルプライン案件に関する事実解明のための調査及び審議をしており,審議事項は取締役会に報告する体制としている。

 

⑧ 人権啓発推進委員会

当社ではダイバーシティ推進グループ長,中部電力パワーグリッド㈱や中部電力ミライズ㈱の各事業会社においては人事グループ長を委員長とし,本店本社各本部・室・部における筆頭グループ長等で構成され,全社人権啓発推進計画及び人権啓発推進活動計画,人権問題に関する事項について審議を行い,各事業場における人権啓発活動を通じて,グループ全体への浸透を図っている。

 

[リスク管理]

①サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別等及びモニタリングを行うためのプロセス及び関連する方針

当社は,サステナビリティ関連のリスク及び機会について,企業の中長期的・持続的な価値創造及び企業の見通しに与える影響の重要性を踏まえ,バリュー・チェーン全体を評価対象範囲として,体系的な識別及びモニタリングを行っている。CSR推進会議において,各事業部門の業務執行計画及び経営に重大な影響を与えるリスクの確認結果からサステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し,重要度を評価している。また,リスク及び機会と併せて目標設定・モニタリング委員会において定期的な評価・管理を実施している。

<インプット等に関する情報>

経営ビジョン及び中期経営計画の策定と連動して実施したマテリアリティを特定する際に,SASBの開示トピックやGRI等の国際的ガイドラインを参照し,当社グループを取り巻く事業環境や社会的要請を踏まえた経営課題(イシュー)を網羅的に抽出している。これらのマテリアリティを起点として,サステナビリティに関連するリスク及び機会を幅広く識別した上で,短期・中期・長期にわたり企業の見通しに重要な影響を与えると合理的に見込まれるか否かの観点から重要性評価を実施している。

<リスク及び機会の評価方法>

サステナビリティ関連のリスクに関しては,年1回の経営に重大な影響を与えるリスクの確認の中で影響度と発生頻度(数十年に1回程度,10年に1回程度,数年に1回程度,1年に1回以上)の2軸で優先順位付けをし,加えて直近の事象発生や外部環境等を鑑みた経営層判断を加味している。影響度に関しては,リスクの影響が定量的なものであれば財務影響額(損失又は利益),定性的なものであれば社会的信頼(ステークホルダーやメディア報道への影響)・安定供給(電力供給に支障が生じる規模・時間)・環境(汚染範囲,復旧に要する時間)への影響度を評価軸として採用している。

また,経営課題の重要性再評価にあたっては,サステナビリティ関連のリスク及び機会に関して,直近の外部環境や当社グループの戦略・方針を鑑み,影響度と発生頻度を再確認の上,マテリアリティをCSR推進会議で年1回報告している。

<リスク及び機会をモニタリングする方法>

サステナビリティ関連のリスク及び機会を含むマテリアリティに紐づく各部門のKGIが業務執行計画上設定され,定期的なモニタリングで評価・管理を実施している。

 

②上記プロセスと全体的なリスク管理プロセスとの関連性等

当社は,業務執行計画に気候関連を含む全てのサステナビリティ関連のリスク及び機会を織り込み,全社的なリスク及び機会の識別・評価・モニタリングのプロセスに組み込んでいる。

特にサステナビリティ関連のリスクの内,経営に重大な影響を与えるリスクについては,経営戦略本部内のリスク管理部署がリスクオーナー(カンパニー社長,本店の部門長)の報告を把握・評価の上,リスクマネジメント会議に報告し,対応方針の審議を受けるとともに,経営計画及びリスクオーナーが実施するリスク対策にこれを反映する。

なお,当社のリスク管理体制の詳細については,「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況 イ リスク管理に関する体制」に記載している。

 

[戦略・指標及び目標]

当社グループは,社会の持続的な成長を目指し,中部電力グループCSR宣言に基づき事業活動を展開し,企業理念に定めた社会的使命を果たすことで,社会とともに成長していく。

そのため,SDGsの掲げる目標やESGに関する国際ガイドライン等を参考に抽出した経営課題に対し,投資家をはじめとしたステークホルダーにとっての重要度と,利益・コストや社会的評価,事業戦略との整合性といった当社グループにとっての重要度の大きく2つの視点から重要性評価・分類を行い,重要課題として整理し,重要課題をCSR推進会議,取締役会を経てマテリアリティとして特定のうえ,対応する指標・目標を定め,課題解決に優先的に取り組んでいる。

 



 

 




 

※1  再生可能エネルギーの促進,脱炭素技術をはじめとした新技術の開発・社会実装,環境経営の実践含む。

※2  新しいコミュニティづくり,循環型社会の実現含む。

※3  多様な人財の確保・育成,安全・健康含む。

※4  腐敗防止,人権の尊重含む。

※5  「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。

※6  CO排出量のみ2024年度値を記載。2025年度実績は,中部電力グループレポート2026にて公表を予定。

 

(2) 脱炭素社会実現に向けた取り組み

気候変動に伴う様々な変化を「機会」と捉え,企業価値向上に向けて積極的に取り組んでいる。こうした取り組みをステークホルダーの皆さまにお知らせするために,2019年5月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同を表明し,TCFD提言に沿った開示を継続している。

なお,気候変動対応におけるガバナンス,リスク管理については,「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み」に記載している。

 

[戦略]

当社グループでは,カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを「ゼロエミチャレンジ2050」としてとりまとめた。社会やお客さまとともに,エネルギーインフラの革新を通じて「脱炭素」と「安全・安定・効率性」の同時達成を目指していく。カーボンニュートラル実現に向けて,以下の取り組みを推進していく。

・再生可能エネルギー拡大目標 (保有・施工・保守含む) 2030年頃320万kW(80億kWh)以上に向けた

 再エネ開発・保有

・水素・アンモニアサプライチェーンの構築,アンモニア混焼技術の確立

・非効率石炭火力発電のフェードアウト,火力発電のさらなる高効率化

・再生可能エネルギー接続可能量の拡大に向けた電力系統設備・運用の高度化,需給運用の広域化

・「ミライズGreenでんき」をはじめとするCOフリーメニューの多様化

・イノベーションによる革新的技術実用化・採用

また,国際エネルギー機関(IEA)などの公表データを参照し,「脱炭素社会への移行に関するリスク・機会」の評価にあたっては「1.5℃シナリオ」などを,異常気象など「物理的変化に関するリスク」の評価にあたっては「4℃シナリオ」を選定している。さらに,気候変動リスク・機会を事業戦略上の重要な要素と認識し,主要な項目について影響評価をし,取締役会等に報告したうえで事業戦略に反映している。

 

選定

シナリオ

1.5℃シナリオ

4℃シナリオ

参照

WEO2024,第7次エネルギー基本計画 等

気候変動に関する政府間パネル(IPCC):IPCC第6次評価報告書(SSP5-8.5シナリオ)

 

 


※1  短期 (1年) 中期 (5年) 長期 (6年~)

※2  「大」年間500億円以上 「中」年間100億円~500億円 「小」年間100億円未満

※3  炭素価格は複数の選定シナリオを考慮しつつ,短中期は非FIT非化石証書上限価格 (1.3円/kWh) ,及びGX-ETS排出量取引制度の上限価格見通し(5,000円程度/t-CO),中長期はIEA WEOシナリオ (APS,NZEシナリオ 2030年$135~140/t-CO)等を参考に試算。

※4  火力発電資産のシナリオ分析の詳細については,JERA統合報告書を参照。

 

[指標及び目標]

当社グループは,「2050年までに事業全体のCO排出量ネット・ゼロに挑戦」し,脱炭素社会の実現に貢献していく。具体的には,「2030年までに,お客さまへ販売する電気由来のCO排出量を2013年度比で50%以上削減」していく。また,当社※1が保有する「社有車を100%電動化※2・3」していく。※4

なお,2024年度時点で,お客さまへ販売する電気由来のCO排出量を2013年度比で約38%削減している。

 


※1  中部電力(株),中部電力ミライズ(株),中部電力パワーグリッド(株)

※2  電気自動車 (EV) ,プラグインハイブリッド車 (PHV) ,燃料電池車 (FCV) 等

※3  電動化に適さない緊急・工事用の特殊車両等を除く。2025年度末時点で430台の電動車導入が完了。

※4  当社はGXリーグの方針に賛同し,参画を通じてさらなる削減目標の設定・達成を実施していく。

(注) 1  2026年6月末時点の目標であり,今後の制度設計などが変更された場合,目標値等を変更する場合がある。

2  カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの詳細については,「ゼロエミチャレンジ2050」を参照。

 


(注)1 販売電力の発電時の排出量は未調整排出量を使用。

  2 温室効果ガスとは,COCHO,SFをCO換算して表したもの。

  3 中部電力(株),中部電力ミライズ(株),中部電力パワーグリッド(株)3社合計の値を記載。

  4 2025年度(2026年3月期)のGHG排出量関連データについては,中部電力グループレポート2026にて

       公表を予定。

  5 環境・気候変動に関する非財務データの詳細については,「ESGデータ集2025」を参照。

    https://www.chuden.co.jp/csr/performance_data/

      なお,「E:環境データ」に記載の2024年度Scоpe1,2,3(カテゴリ3)の実績については,排出量データの信頼性向上を目的として,KPMGあずさサステナビリティ株式会社に第三者保証を依頼し,保証報告書を取得している。

 

(3) 人権尊重に関する取り組み

   企業と人権に関する最も重要な国際的枠組みの一つである「ビジネスと人権に関する指導原則」などの人権尊重の枠組みに則り,人権への負の影響を予防・是正・軽減し,救済するため,具体的な措置として「方針によるコミットメント」「人権デュー・ディリジェンスの実施」「救済措置」などを行うことで,人権尊重の取り組みを推進している。

   2023年7月には「中部電力グループ人権基本方針」を改定し,事業活動に関わる全てのステークホルダーを対象とした人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築するとともに,継続的な改善を行っている。

 


 

   なお,人権尊重に関する取り組みにおけるガバナンスリスク管理については,「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み」に記載している。

 

 

 

 [戦略・リスク管理]

実効性が求められる人権デュー・ディリジェンスでは,当社グループの事業活動において発生の可能性がある人権リスクのうち,関連するステークホルダーと対話を行いながら,優先して取り組む人権リスクを,下記手法を用い特定した。

   ・各種動向調査や社内インタビューの実施,過去の人権に関する相談・通報内容などの分析

   ・人権リスクを網羅的に抽出したうえで,社内インタビューなどから示唆された当社グループに関わるリ 

    スク項目を特定

・人権侵害の発生の可能性,人権侵害の規模,人権侵害が及ぼす範囲,是正可能性の観点からリスクを評価し,特定した人権リスクをマッピング。優先順位付けを行い優先的に取り組む人権リスクを特定

  優先して取り組む人権リスクは,自社従業員,ビジネスパートナー,地域住民の方々,お客さまだけでなく,女性や子ども,非正規雇用者,先住民の方々,移住労働者の方々を対象としている。今後も,内外の事業環境変化に合わせて,定期的に評価内容の点検・見直しを行う。

  上記の手法を踏まえ検討した結果,強制労働,児童労働,紛争等の影響を受ける地域における人権問題,パワーハラスメント,労働安全衛生,環境・気候変動に関する人権問題を最優先に取り組む人権リスクとして特定した。これらのリスクに対し,優先的に予防・是正・軽減措置を実施している。なお,優先して取り組むリスクの適切な把握・対応に向けて,定期的・継続的に確認を実施している。

  サプライチェーンを含めた当社グループのビジネスモデルにおいて関連する人権リスクを把握・評価し,優先度が高い人権リスクを定め,従業員及びサプライチェーンをはじめとするステークホルダーの人権尊重に取り組んでいる。


 

 [指標及び目標]

  人権デュー・ディリジェンスについて,「中部電力グループ人権基本方針」における適用範囲である連結子会社も含め当社グループ一丸での人権尊重の取り組みを進めている。具体的には,「2030年度までに連結子会社(約30社)を含めた当社グループの全てのステークホルダーへの人権デュー・ディリジェンスの実施・深化・定着」を目指し,PDCAサイクルを回しながら取り組みを推進している。人権デュー・ディリジェンスロードマップを策定し,連結子会社含め当社グループの全てのステークホルダーに対して,人権デュー・ディリジェンスの実施と深化を進めている。

  なお,2025年度末時点で,各連結子会社(約30社)において自社従業員に係るリスクをはじめ,全てのステークホルダーへの人権リスクに対する予防・是正・軽減措置の対応実施及び検討がされていることを確認しており,2030年度の上記目標に対し順調に進捗していると評価している(2027年度末において現時点で想定している取り組みは一通り実施する計画)。

  今後も連結子会社において優先的なリスクから順次取り組みを進め,当社グループの全てのステークホルダーに対する人権デュー・ディリジェンスの実施・深化・定着を目指す。

 


 

(4) 人的資本・多様性に関する取り組み

[戦略・指標及び目標]

当社グループは,地域・社会の持続的な発展への貢献の実現に向けては,人財一人ひとりの成長・活躍が不可欠との基本的な考えに基づき,多様な人財がライフイベントやキャリアステージに応じて能力を発揮し,会社と相互に価値を高め合う状態の実現が重要であるとの認識のもと,2023年5月に人財戦略を公表した。本戦略では,多種多様な力を持つ人財を確保・育成し,そして人財一人ひとりが,その能力を思う存分発揮するための取り組みを2本の柱として具体化し,社員に約束している。

1本目の柱は,「多様な人財が活躍できる環境づくり」。企業経営の最優先事項である安全・健康への取り組みに加え,多様な個性を受入れ,認め合う風土醸成を目指し,一人ひとりの違いに配慮した制度整備や支援提供を行うことが,さらなる企業成長や社員の就労意欲向上のための投資そのものであるとの考えのもと,各種活動に取り組んできた。

2本目の柱は,「自己変革に挑戦する社員への機会と支援の提供」。多様な社員が自らのキャリアを考え,自律的にチャレンジし,先輩の軌跡を超えた成長・活躍を実現できる環境を整えるため,「Chance(チャンスを創出する)」「Challenge(果敢に挑戦する)」「Change(変革を実現する)」の3つのキーワードを軸に,「自己変革に挑戦する社員に機会と支援を提供」することを,社員に対する当社のコミットメントとして具体的な施策に取り組んできた。

当社グループは現在,将来にわたり安定した事業運営を確保するため,「選択と集中」により経営資源を戦略的に配分するとの方針を掲げて各取り組みを進めており,人財一人ひとりが,求められる役割の意義を実感しながら,その能力をより高い水準で発揮することが一層求められている。当社グループは,人財一人ひとりの成長・活躍を組織の力へとつなげることを重視し,グループ全体での人的資本経営の観点から,事業環境や経営課題の変化を踏まえつつ,人財戦略の継続的な検討・高度化を行っている。一方,浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案を受け,人財戦略に係る今後の目標については,再発防止策等を十分に反映したうえで,現在策定中の2026年度以降の新たな中期経営計画等を踏まえ,公表する予定である。

上記のとおり,当社グループは中期経営計画をはじめとする経営戦略の見直しを進めているが,「人財一人ひとりの成長・活躍が企業価値そのもの」との考えは不変であり,人財一人ひとりが,会社の目指す姿に共感し,その実現のために自身の能力を思う存分発揮したい,発揮していると実感できる状態に到達することで,私たち中部電力グループは地域・社会の持続的な発展に貢献していく。

なお,人的資本に関するガバナンス,リスク管理については,「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み」に記載している。

 



※1  目標及び実績は中部電力(株),中部電力ミライズ(株),中部電力パワーグリッド(株)3社合計の値を記載。ただし,死亡災害発生件数には,執行役員,直接雇用の従業員及び派遣社員に加え,請負・委託による災害件数を含む。なお,連結ベースでの指標及び目標の開示については,各社毎に事業内容及び事業環境が多岐に亘るため,当社グループに属する全ての会社を統合した指標は設定していない。

※2  健康イキイキ度とは,心身ともに万全な状態で働けている度合で100%が最良。評価手法「SPQ」で測定。「健康年齢」とは,(株)JMDCが蓄積した約360万人分のデータを基に,健康診断結果と医療費の関係を解析し,個人の健康状態を年齢で表した指標。メンタル疾患休務率・身体疾患休務率とは,病気やけがで休務している度合であり,傷病による休務日数をもとに算出。

※3  「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。

※4  1日のフレックス精算時間をマイナスとする働き方。これにより捻出した時間を趣味等に活用。

※5  KPIとして掲げる300ポストとは,「2025年度定期異動対応分」として2024年度に募集をかけるポスト数を示しており,その実績値(2024年度に募集をかけたポスト数)は420ポストである。なお,「2026年度定期異動対応分」として2025年度に募集をかけたポスト数は,365ポストである。

※6  (株)リンクアンドモチベーションが提供するエンゲージメントサーベイにて測定。