人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数3,598名(単体) 12,776名(連結)
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平均年齢42.3歳(単体)
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平均勤続年数20.6年(単体)
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平均年収7,905,010円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員数であり、出向者及び休職者を除いている。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であり、出向者及び休職者を除いている。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。
(3) 労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はない。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 管理職に占める女性労働者の割合 2024年3月31日現在
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算定してい
る。
② 男性労働者の育児休業取得率 2023年度実績
(注)1 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、同法律施行規則(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号により算定している。育児目的休暇は含んでいない。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算定している。育児目的休暇は含んでいない。
3 「―」は取得の対象となる男性労働者がいないことを示す。
③ 労働者の男女の賃金の差異 2023年度実績
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を算定している。
2 算定にあたっては、パート労働者について、正規雇用労働者の所定労働時間で換算した人員数を基に
平均年間賃金を算出している。
3 「―」は女性の非正規雇用労働者がいないことを示す。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)サステナビリティ共通
① ガバナンス・戦略
当社グループの経営理念「信頼。創造。成長。」は、それぞれESGの観点を包含しており、持続可能な経営のあり方を示すものである。また、経営ビジョンにおいて、「エネルギーの安定供給確保」「気候変動の緩和」「地域社会との協働・共創」「あらゆる人々の活躍の推進」を重点課題に設定するとともに、エネルギアグループ企業行動憲章(以下、「企業行動憲章」という。)において、持続可能な社会実現に向けた当社グループの使命を明らかにしており、これらの実践により経営理念を体現することを通じて、サステナビリティ経営を推進している。
サステナビリティ課題への対応については、経営ビジョンや企業行動憲章に掲げる項目の実現に向け、中国電力グループ中期経営計画(以下、「中期経営計画」という。)において具体的な施策を策定のうえ進捗管理を行い、原則毎週開催する経営会議や、通常月1回開催する取締役会に定期的に付議し、レビューを受けている。
また、各施策の具体的な取り組みは、主管となる各組織を中心に推進しており、特に組織横断的な検討を要するものについては会議体を設置し対応している。各組織・会議体は、サステナビリティ課題への対応状況について、経営会議や取締役会に適時・適切なタイミングで付議している。
② リスク管理
当社では、全社リスク管理体制を整備しており、リスク管理の専任組織が、サステナビリティに関するリスクも含めたグループ全体のリスク管理の推進・支援にあたっている。当該組織を中心とした体制のもと、各組織においてリスクの洗い出し、評価、対応策の検討を行い、リスク対応策を中期経営計画に反映するとともに、リスク管理状況や対応策の進捗については、経営会議・取締役会に付議し、レビューを受けている。
なお、リスク管理体制や、気候変動や人材確保に係る具体的なリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載している。
③ 指標及び目標
指標及び目標の具体的な進捗状況等については、「(2)気候変動への対応」「(3)人的資本」に記載している。
(2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み)
当社は、気候変動問題への取り組みを重要な課題として認識し、安全確保(Safety)を大前提とした、安定供給(Energy Security)、経済性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)の「S+3E」を基本に、バランスのとれた電源構成の構築を目指しながら、持続可能な社会の実現に向け、「2050年カーボンニュートラル」に挑戦する。
なお、TCFD提言への取り組みについては「中国電力グループ統合報告書2023」から抜粋しており、詳細は統合報告書に記載している。また、2023年度の取り組み実績は、「中国電力グループ統合報告書2024」で開示する予定である。
① ガバナンス
当社では、社長執行役員を環境管理の最高責任者とし、カーボンニュートラル推進本部長を全社環境管理推進者としている。全社環境管理推進者を委員長とする「全社環境委員会」において、気候変動問題をはじめとする環境問題に関する方針・計画や、取り組みに関する重要事項の審議を原則年2回開催しており、実施状況などを社長執行役員に報告している。
取締役会は、社長執行役員から「中国電力グループ環境行動計画」の実施状況などについて年2回報告を受け、環境管理の職務執行を監督している。
当社グループ事業のカーボンニュートラルに向けた取り組みを強力に推進するとともに、カーボンニュートラルに向けたお客さま・地域社会との連携のより一層の強化を図るため、社長執行役員直属の専任組織「カーボンニュートラル推進本部」を設置している。
カーボンニュートラル推進本部長を議長とする「カーボンニュートラル推進会議」を原則年4回開催し、当社グループにおけるカーボンニュートラルに向けた取り組み状況を一元的に把握・評価するとともに、更なる取り組みの推進を図っている。
<環境マネジメント・カーボンニュートラル推進体制(有価証券報告書提出日現在)>
※1 環境行動計画の実施結果報告を含む。
※2 重要な見直しは取締役会へ付議。
※3 海外の子会社等は含まない。
<取締役会への報告事項ならびにカーボンニュートラル推進会議における議題>
② 戦略
当社は、脱炭素化に向けた世界的な潮流を、当社グループの成長の機会と捉え、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、積極的かつ戦略的に取り組みを推進するため、当社グループが目指す方向性を明確化するとともに取り組みを具体化するものとして「中国電力グループカーボンニュートラル戦略基本方針」を策定している。
「中国電力グループカーボンニュートラル戦略基本方針」では、当社が提供するエネルギーの脱炭素化とお客さま・地域の脱炭素化に取り組むことを方針として定め、2030年度目標を設定し、その目標達成に向け、カーボンニュートラル電力の活用拡大、火力発電のトランジション、再生可能エネルギー電源の確保、エネルギーサービスの展開、新規ビジネスの検討、地域課題への対応及び次世代ネットワークの構築を重点施策として掲げている。
なお、当社は、気候変動に関するリスク・機会を評価するにあたって、国際エネルギー機関(IEA)・気象庁等の公表データを参照し、1.5℃シナリオと4℃シナリオを前提としてシナリオ分析を実施している。
<気候変動に関するリスク・機会>
<気候変動関連リスク・機会の主な財務影響>
③ リスク管理
全社リスク管理体制のもと、気候変動を含む主管業務に関するリスクの洗い出し・評価を行い、発生を予見できるリスクについては未然防止する活動に、発生を予見することが困難なリスクについては被害を最小限に抑える管理活動に重点を置き、対応策の検討を行い、経営計画等に反映して継続的に管理している。
また、業績等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、「3 事業等のリスク」にも記載している。
④ 指標及び目標
カーボンニュートラルへの挑戦は、当社の経営理念である「信頼。創造。成長。」を体現するものであり、2030年度目標の達成を通過点として、2050年カーボンニュートラルの実現を目指している。
<サプライチェーン温室効果ガス排出量>
(3)人的資本
① ガバナンス・戦略
当社グループは、取り巻く環境変化に柔軟かつ迅速に対応し、持続的な企業価値向上を果たしていくため、「経営戦略をいかに実現するか」という観点から、“人”に関する様々なマネジメントに取り組んでいる。
こうした取り組みを時々の情勢、課題に応じて不断に見直すとともに、日々の取り組みを通じて、ありたい姿を見据えた企業文化の醸成につなげるべく、“人”に関する中長期的な「方針」とその進捗をモニタリングする「指標」を設定し、内部の議論及び外部との対話を通じて継続的にマネジメントの改善を図る一連のサイクルとして「人材マネジメントサイクル」の確立を目指している。このサイクルのうち、内部の議論については、中期経営計画において定期的に、また必要に応じて、人材マネジメントの領域に属する採用、異動配置、評価、育成、報酬、働き方、安全・健康などの方針、指標及び具体的施策を経営会議・取締役会に付議している。また、労働組合との意見交換も行っている。
<人材マネジメントサイクルの全体イメージ>
“人”に関する取り組みは息の長いものとなるが、ありたい姿をしっかりと見据え、改善を重ねながら持続的な企業価値向上に挑戦していく。以下、人的資本に関する方針、取り組みについて記載している。その進捗をモニタリングする人材マネジメント指標については「③ 指標及び目標」に記載している。
a.多様な人材の活躍推進
当社グループは、当社グループの経営理念「信頼。創造。成長。」のなかでも「創造。」、つまり、変化に対応し新たな価値を創造する担い手となるのは“人”であるという認識のもと、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関するグループ全体の包括的な方針として、「多様な人材の活躍推進方針」を策定している。
「多様な人材の活躍推進方針」のもと、グループ一体となって多様な人材が活躍できる更なる環境づくりに取り組んでいくこととしており、当社及びグループ会社は、それぞれの経営事情や事業特性等に応じて自律的・主体的に必要な施策を実施していく。以下、当社における現在の主な取り組みを記載している。
(a)「自律性」と「多様性」の更なる推進
ⅰ.自ら考え行動する人材の育成
社員は、中長期的にありたい姿やチャレンジしたい仕事などの成長目標及びこれを実現するために主体的に取り組むべきことを申告し、管理職は、その内容を参考にして育成計画を策定している。その育成計画をもとに、社員の成長に資する業務付与を行うとともに、日常の仕事を通じたOJT、階層別や応募型のOff-JTも効果的に組み合わせて育成を図っている。
また、2024年度からは新たにオンライン動画学習を導入し、階層別研修のカリキュラム内容に応じて利用するとともに、OJTや自己啓発支援などにも活用している。
ⅱ.多様な働き方の推進
多様な働き方の実現に向けて、フレックスタイム勤務制度や在宅勤務制度、配偶者同行休職制度の導入など、働き方の選択肢の充実を図っている。
また、各人の意欲に応じて自律的にキャリア形成できる環境を整備する観点から、従来の社内公募制度を拡充し、社内兼業の仕組みを設けている。
このほか、育児・介護のための休職制度や短時間勤務制度、生活上の様々なニーズに対応するための当社独自の休務制度など、仕事と家庭の両立支援制度を整備するとともに、男性の育児参加を推進し、男女ともに仕事と家庭を両立できる職場風土の醸成に取り組んでいる。
<至近に新設・拡充した主な制度>
(注)入社から退職までの期間における生活上の様々なニーズ(育児・ボランティア・自己啓発等)へ弾力的かつ幅広く対応するために設けた当社独自の休暇制度。
ⅲ.女性社員の活躍推進
女性社員の活躍に関する数値目標を設定のうえ、より一層の活躍を推進している。適性や育成計画に基づく幅広い業務付与により能力発揮を促すとともに、研修会などを通じて、管理職や女性社員の意識改革に取り組んでいる。
<至近に実施した研修会等>
(b)個人と組織の「関係性」向上
ⅰ.組織文化に関する指標の把握
多様な人材の活躍に向けて社員個々の力を最大限に引き出すため、個人と組織の「関係性」の高さを表す「従業員エンゲージメント」、個人と組織の「関係性」の土台となる「心理的安全性」「働きやすさ実感度」、さらには、社員一人ひとりの「自律性」の高さを表す「人材ビジョン実践度」という組織文化に関する指標について、全社員を対象とした自己申告制度において毎年調査し、その申告内容は上司と部下のコミュニケーションの材料としても活用している。
ⅱ.管理職のマネジメント支援
組織運営の鍵を握る管理職のためのマネジメント支援情報を継続的に発信するとともに、従業員エンゲージメントの向上に向け、組織文化に関する指標のマネジメントへの活かし方を示したハンドブックを全管理職へ配布している。また、マネージャー・課長クラスを対象にした「リーダーのための心理的安全性研修」や副長クラスを対象にした「リーダーシップトレーニング研修」を実施している。
(c)人材(量・質)の確保と成長
中長期的な想定に基づく人員計画を策定し、計画人数の確保を図るとともに、事業状況や成長領域への事業展開を踏まえつつ、他企業経験者や高度な専門能力を有する人材など多様な価値観・経験を有する人材の採用にも計画的かつ積極的に取り組んでいる。また、結婚、育児、介護、配偶者の転勤や、転職等のキャリアアップにより当社を自己都合退職した者を対象に、時期を問わず募集・再雇用する「おかえリターン制度」を設け、柔軟かつ効率的な人材の確保にも取り組んでいる。
b.人権の尊重
当社グループは、すべての人々の人権を尊重することを事業活動の根底におき、いかなる差別も行わず、人権が真に尊重される社会の実現に向けて取り組むことを企業行動憲章に掲げる行動原則の一つとして明示している。その具体的行動指針として、当社グループの全役員及び全従業員が人権尊重の考え方を共有し、実践していくため、「中国電力グループ人権方針」を策定している。
これまでも、同和問題やハラスメントなどの人権問題についての認識を深め、人権問題の解決に向けた行動につながるよう、当社においては、全社員対象の職場研修をはじめ、新入社員・新任ライン長など階層別の研修を毎年計画・実施するなど、人権啓発に取り組んでいる。
「中国電力グループ人権方針」のもと、人権デュー・ディリジェンスの実践など事業活動の中で社会から求められている人権尊重の考え方を深く理解し、人権に関する課題に真摯に向き合い、人権の尊重に留意して業務に取り組むことで、人権が真に尊重される職場や社会の実現に努めていく。
c. 安全と健康の推進
当社グループは、事業活動の基盤となる安全と心身の健康を確保することを最優先し、労働災害の防止、健康の保持増進に取り組むことを企業行動憲章に掲げる行動原則の一つとして明示している。
当社においては、安全管理や健康経営に関わる諸施策を推進していくための「安全健康推進業務運営方針」を毎年定めている。この方針のもと、当社グループに関わる全ての人がお互いを尊重し、安全と健康を気づかいあう職場風土の醸成に取り組むとともに、ライン管理者による安全管理の徹底と職場自主活動の推進を両輪として、先取り安全と基本ルールの遵守並びにコミュニケーションの促進を柱に、職場で働く一人ひとりの安全の確保と心身の健康保持増進に向けて継続的に活動を展開している。以下、当社における現在の主な取り組みを記載している。
(a)災害ゼロの追求
災害ゼロを目指して、社員一人ひとりの安全意識の高揚と安全行動の習慣化に向けて取り組んでいる。
<主な取り組み>
・作業時等の安全確保を目的としたDXの推進
・危険予知活動及びリスクアセスメントによる先取り安全の徹底
・当社と工事受注者が工事施工に伴う安全確保の協力体制を確立し、一体となって災害の防止を図ることを目的に請負工事安全対策協議会を設置・運営
(b)心とからだの健康づくり
社員一人ひとりの健康の保持増進が生産性の向上や活力ある職場づくりにつながるという考えのもと、健康経営を推進している。
<主な取り組み>
・産業保健スタッフによる健康指導や健康教育の実施
・健康保険組合とのコラボヘルスによる健康イベント(ウォーキングラリー、体重測定チャレンジ等)の実施
・ストレスチェック結果を活用した職場環境改善活動とメンタルヘルス不調の未然防止
・メンタルヘルス不調者への適切な対応と円滑な職場復帰に向けた支援
② リスク管理
全社リスク管理体制のもと、多様な人材の活躍推進、人権の尊重、安全と健康の推進に関するリスクの洗い出し、評価、対応策の検討を行い、経営計画等に反映して継続的にリスク管理を実践している。
また、業績等に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載している。
③ 指標及び目標
上記「① ガバナンス・戦略」において記載した「多様な人材の活躍推進方針」「中国電力グループ人権方針」に関し、「女性管理職の増加」「男性育児休職取得の向上」「人権啓発活動の実践継続」という3つの共通テーマに沿った指標及び目標をグループ各社が設定し、そのすべてを達成することを中期経営計画における目標としている。具体的には、当社及び連結子会社13社(注)を対象として上記3つの共通テーマそれぞれについて「目標達成企業割合100%」を2025年度目標としている。
(注)著しく社員数の少ない一部の連結子会社を除く。
中期経営計画における当社の指標及び目標並びに当社の人材マネジメント指標については、以下のとおり。
a.中期経営計画における当社の指標及び目標
(注)1「5 従業員の状況(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載の「① 管理職に占める女性労働者の割合」と同じ。
2「管理職以上」とは、係長級以上ポストに就くことができる者を指す。
3「5 従業員の状況(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載の「② 男性労働者の育児休業取得率」と同じ。
b.当社の人材マネジメント指標
(注)1 特例子会社及び関係会社特例認定を受けた会社を含めた雇用率。
2 当社は、変化の時代に求められる人材像を「人材ビジョン」として掲げて認識を共有している。
3 病院医療職を除く。
4 当該年度中の自己都合による退職者数/当該年度首在籍者数。病院医療職を除く。
5 要指導者とは、健康上の理由で就労上の制限等が必要な者。