事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| (単一セグメント) | 20,737 | 100.0 | 419 | 100.0 | 2.0 |
3【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社7社、非連結子会社4社によって構成された総合エネルギー・サービス企業(ESCO=Energy Service Company)です。
当社グループは、顧客企業の省エネルギーを支援することを目的とした事業である「省エネルギー支援サービス事業」と森林資源の有効活用を目指した山林事業並びに国内産の木質バイオマス燃料を利用した再生可能エネルギーによる発電事業である「グリーンエナジー事業」及び「電力小売事業」を営んでおり、各事業の事業内容及び当社グループの各社の事業に係る位置づけは次のとおりです。
1)省エネルギー支援サービス事業について
省エネルギー支援サービス事業とは、企業等の顧客設備の省エネルギー及び再生可能エネルギーの導入を支援するサービスです。顧客企業のエネルギー使用実態を調べ、省エネルギーの診断を行うとともに、診断結果に基づいて、実際の省エネルギー対策設備及びシステムの設計や施工、その後の運用までを一貫して行います。また、総合エネルギーマネジメントとして、顧客企業のエネルギー使用状況の把握、削減計画の策定、運用・設備改善の実施、削減状況の測定といったサービスのほか、再生可能エネルギーの導入支援、二酸化炭素の管理・削減のコンサルティング等のサービスを提供しております。
2)グリーンエナジー事業について
グリーンエナジー事業は、再生可能な自然エネルギーを電力に転換する事業です。二酸化炭素の排出削減等の社会的な環境改善ニーズに対応し、再生可能エネルギーの中で特に木質バイオマス(注1)をエネルギー源とした環境価値の高い発電所の開発、建設及び運営を行います。当社グループでは、現在、FIT(注2)の設備認定を受けたエフオン日田、エフオン豊後大野、エフオン壬生、エフオン新宮の木質バイオマス発電所が稼働しております。なお、2023年1月よりエフオン白河がFIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))(注3)に移行しております。木質バイオマス発電所の運営及び木質バイオマス燃料供給に関しては、その専門会社としてエフバイオスが当たり、廃木質材や森林資源の有効活用を通じてグリーンエナジー事業の中核を担っております。我が国の国土はその相当部分に未利用の林産資源があり、当社グループではこの活用に注目し資材として高強度のエンジニアリングウッドの開発や新たな樹種の資源化を推進しております。このため、山林事業において植林・育林・素材生産のサイクルを維持する山林経営を軸に、森林資源の可視化や二酸化炭素吸収量の測定のほか各種の調査研究に取組んでおります。
(注1)木質バイオマス
バイオマスとは、生物資源(bio)の量的(mass)を表す概念で「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」とされています。
木質バイオマスは、樹木に由来する有機物であって、エネルギー源として利用できるものをいいます。
当社グループが手掛ける新エネルギーによる発電事業は、製材所や木工加工メーカー等から排出される廃材や、建築解体現場から排出される建築廃材等を、選別、破砕した木質チップを発電用燃料とするものです。バイオマス資源は、植物が光合成によって空気中の二酸化炭素を取り込んで成長するため、バイオマスの燃焼により放出される二酸化炭素は、地球規模において二酸化炭素のバランスを崩さない「カーボン・ニュートラル」であるとされています。また、バイオマス資源は、石油などの化石燃料とは違い、適正な管理を行えば半永久的に枯渇することなく利用可能な「再生可能資源」として注目されています。
(注2)FIT…固定価格買取制度(Feed-in Tariff)
(注3)FIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))
再生可能エネルギー電気の導入促進を図るため2012年に施行されたFIT制度(固定価格買取制度 Feed-in Tariff)が電力市場とは切り離されていることから、電力の需要と供給のバランスにより価格が決まる電力市場の価格と連動した発電を促す制度として2022年4月に開始された制度。再生可能エネルギー発電事業者に対し市場価格とFIT価格との差額を一定の条件のもとプレミアム(補助額)として支給するもの。
3)電力小売事業について
電力小売事業は、電力の需要と供給を最適化しエネルギーの社会全体の効率性を改善することを目的として、電力の小売及び市場取引を行う事業です。当社グループの木質バイオマス発電所で発電された環境負荷の低い電力を顧客に供給しております。
当社グループにおける各事業と事業会社の関係は次のとおりです。
事業系統図(当連結会計年度における事業の状況)
業績状況
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国によるイランへの軍事行動を契機として中東情勢が一段と緊迫化し、原油価格や国際物流への影響が懸念されるなど世界経済への下押し圧力が強まりました。わが国においては、日本初の女性首相が誕生し年収の壁緩和やガソリン暫定税率廃止等の国民生活に直接影響のある施策が実施された一方、防衛装備輸出の推進、防衛政策の予算拡充、国家情報会議の設置や副首都構想、皇室典範改正等の施策が推進され行政運営に対する関心が高まる状況となりました。また、為替は引続き円安基調で推移し金融政策の正常化へ向けた取組が加速される一方、様々な物品の値上がりが国民生活や企業活動に影響を及ぼすとともに、世界的な物流停滞の懸念から先行きの不透明感が増大する状況となっております。こうした中、物価上昇を背景とした賃上げ要求に対し大手企業を中心に賃金の上昇がみられたものの、企業の経営面ではコスト上昇分の製品・商品・サービス等への価格転嫁や人手不足の解消のほか、停滞する原油由来の材料・部材の調達等の事業運営に関する不安材料が残る状況が継続しております。
当業界においては、日本卸電力取引市場の取引単価は比較的低い水準で安定的に推移しておりましたが、中東情勢の緊迫化により原油や天然ガス等の調達懸念から電力取引市場の先物価格が一段と上昇する状況となりました。これに対し政府はエネルギーや原材料の供給不安の払拭のため、国内備蓄原油の放出や燃料油価格の緊急的激変緩和措置を速やかに講じ、国民生活や経済活動への影響緩和に努めております。
このような状況のもと、当社の省エネルギー支援サービス事業に関しては、既存プロジェクトに関する売上高に加え、顧客の設備更新工事やグループ会社の新設設備工事が完了し前年同期と比較して売上高、利益ともに増加しました。本セグメントの内部売上高又は振替高は、グループ内の子会社生産設備増強に関する工事売上高です。
グリーンエナジー事業の発電事業においては、エフオン新宮発電所の燃料調達に関し依然厳しい状況が継続しておりますが、前期実績に比べ売上高、営業利益ともに増加し業績は一定程度改善が進んでおります。エフオン白河発電所は、電力系統において太陽光発電の電力供給過多で市場価格がほぼゼロ円となる時間帯での自主的な出力抑制を実施いたしました。このほかエフオン日田発電所、エフオン壬生発電所において落雷による系統連系線への接続停止や一部補器補修のための計画外停止等があったものの、グループ発電所全体の送電電力量は前期を上回り売上高を増加することが出来ました。一方、原価については、前期においてエフオン日田発電所が2年連続運転を実施したことでそれに係る費用を抑制していましたが、当期は通常通り各発電所がともにメンテナンスを実施し相応の費用を計上しております。エフオン日田が2年連続運転後の整備のため例年より高額となったほか、他の発電所においても前期に比べ部材や作業費が値上がりし費用が増加しております。このほか、コスト増加要因となったものは、主に灰処理費用であり処理単価の上昇に加え、エフオン新宮の稼働が向上したことで処理量も増加したことによります。
山林事業においては、積極的に原木素材生産量を増加させる施策を実施しております。このため、伐採施業や運搬を担う要員の拡充とともに、効率化を推進する設備、機器の導入を進めております。素材生産量については、グループ発電所に提供するものを含め前期実績に比べ29.6%増加し、売上高は大幅に増加したものの、人件費及び人員増加に伴う諸経費、設備保全費用、減価償却費の増加により収益は企図する水準に達しておりません。
なお、本セグメントのセグメント情報の内部売上高又は振替高はグループ内発電所の発電した電力のうち、親会社エフオンの電力小売事業で外部顧客あてに販売した電力の仕入れに該当するものであり、前期に比べ大幅に増加しております。
電力小売事業では、電力販売契約数の獲得に注力し大幅に売上高を伸ばすことができました。一方、電力販売に係る形態は市場連動型の契約が減少し固定単価型が増加したことにより、収益面では売上高増加に見合う収益水準とはなりませんでした。特に中東情勢の緊迫化以降の4月~6月にかけ日本卸電力取引所の市場価格が一段と上昇し、本事業セグメントの通年の成績は289百万円の損失となりました。当社では、固定単価型の契約電力量の増加に伴い将来の市場価格の高騰に備え契約電力量の一定量について、電力先物取引で将来の収益の安定化を図っておりますが、当連結会計年度において実現した電力先物差益は、397百万円で本事業セグメントの損失を勘案すると107百万円の利益となります。このほか、未到来の期間における電力先物取引評価額が増加し営業外収益に大幅な評価益を計上しております。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高20,737百万円(前年同期比17.8%増)、営業利益419百万円(前年同期比68.2%減)、経常利益1,672百万円(前年同期比51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,198百万円(前年同期比69.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(省エネルギー支援サービス事業)
当連結会計年度においては、新規受注、既存の継続プロジェクトの業績は堅調に推移しており、一定の利益水準を維持しております。設備の一部更新に係る受注のほか、グループ会社の新設設備工事が完了したことで内部売上高は大幅に増加しセグメント業績は増収増益となりました。
当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高では954百万円(前年同期比367.4%増)、セグメント利益は69百万円(前年同期比80.7%増)となりました。
(グリーンエナジー事業)
当連結会計年度におけるグリーンエナジー事業は、エフオン新宮発電所が燃料不足による出力抑制を余儀なくされる状況が続いておりますが、グループ発電所全体での送電量及び売上高は前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高に関しては、山林事業の原木販売量も前期に比較して増加しセグメント全体では増収となったものの、当社グループ発電所の発電した電力を電力小売事業に供給しているため、電力小売事業の販売量の増加に伴い本事業セグメントの外部顧客への売上高は減少し内部売上高が増加する結果となりました。一方、原価においては、エフオン壬生発電所のメンテナンス費用が前期に比べ減少したものの、他のグループ発電所のメンテナンス費用は前期と比較して大幅に増加する結果となりました。これは、エフオン日田発電所が前期において2年連続運転をしたことで費用が大幅に減少していたものの当期においては大幅に増加したことや、各発電所における経費についても部材や作業費に係る費用の上昇が主な要因です。また、経費の上昇に関しては、エフオン白河を除く各発電所の灰処理費用が増加したことに加え、山林事業の人員増に伴う人件費、施業設備、機器に係る減価償却費や消耗品等の増加が収益を圧迫する要因となりました。
当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高で16,912百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益722百万円(前年同期比40.5%減)となりました。
(電力小売事業)
連結会計年度においては、顧客に販売する契約電力量の拡充に尽力し売上高を大幅に伸ばすことが出来ました。本事業セグメントではグループ内発電所が主にFIT制度上の発電設備であるため、日本卸電力取引所の市場価格で仕入れることとなります。顧客に販売する電力の契約形態は、市場価格に連動した取引単価となるもののほか、固定単価型により販売するものがありますが、契約電力量を拡充する段階で固定単価型による契約が増加いたしました。このため、将来の市場価格の高騰に備え販売契約量の一定割合分について電力先物取引により収益安定化を図っております。しかしながら、この電力先物取引は現行の会計基準では電力仕入に対するヘッジ会計の適用が困難なため、電力先物取引により生ずる損益は営業外損益に計上することとなります。
市場価格が上昇すると固定単価型の販売契約ではそれに伴い原価が増加することで営業利益を圧迫する要因となります。当連結会計年度では、4月から6月の電力仕入額が大幅に増加しセグメント利益を減少させることとなりました。電力先物取引に関しては、実現した電力先物差益と未到来限月のデリバティブ評価益を営業外収益に区分して計上しております。
当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高で7,407百万円(前年同期比105.5%増)、セグメント損失289百万円(前連結会計年度セグメント利益130百万円)となりました。
(財政状態)
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、現預金、貯蔵品等の棚卸資産が減少し、電力小売事業に係る売掛金が増加いたしました。一方、固定資産では山林事業に係る土地が増加したものの、主に発電所に係る資産は減価償却費の計上により減少しております。これらにより、資産合計は前連結会計年度より45百万円増加し、44,621百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、電力小売事業の業容拡大により買掛金、未払金のほか、当期純利益の増加により未払法人税等が増加しております。また、借入金の返済により1年内返済予定の長期借入金、長期借入金が減少し、負債の合計は、前連結会計年度より980百万円減少し24,911百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前連結会計年度より1,025百万円増加し、19,710百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ757百万円減少し、4,644百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は2,824百万円(前年同期2,985百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したものの非資金であるデリバティブ評価損益が減少したほか、電力小売事業に係る売掛金の増加による売上債権の増減額や子会社発電所設備や山林事業に係る施業機械設備の減価償却費、木質チップ燃料及び定期メンテナンスに係る部品等の棚卸資産の増減額や仕入債務の増減額によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,766百万円(前年同期682百万円の支出)となりました。主に山林事業の施業地拡大に伴う土地、立木の増加のほか、子会社の生産設備増強に係る有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,814百万円(前年同期2,110百万円の支出)となりました。主な要因は、各発電所の発電所建設資金に係る長期借入金の返済による支出です。
③ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
省エネルギー支援サービス事業では、サービスの提供にあたり製品の生産は行っておりませんので、生産実績について記載すべき事項はありません。グリーンエナジー事業における生産は、それぞれの事業における発電所の発電であり、その実績は次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
発電実績(MWh) |
前年同期比(%) |
|
グリーンエナジー事業 |
565,861 |
100.9 |
|
合計 |
565,861 |
100.9 |
(注) グリーンエナジー事業の発電実績は、エフオン日田、エフオン白河、エフオン豊後大野、エフオン壬生、エフオン新宮の5基の発電所より送電された電力です。
(受注実績)
省エネルギー支援サービス事業においては、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。また、グリーンエナジー事業においても、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。いずれも、受注販売の方式を採用しておりませんので、受注実績について記載すべき事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
省エネルギー支援サービス事業 |
278 |
36.5 |
|
グリーンエナジー事業 |
13,125 |
△5.3 |
|
電力小売事業 |
7,332 |
107.2 |
|
合計 |
20,737 |
17.8 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売高に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
九州電力送配電株式会社 |
6,525 |
37.1 |
6,466 |
31.2 |
|
東京電力パワーグリッド株式会社 |
4,144 |
23.6 |
4,092 |
19.7 |
|
関西電力送配電株式会社 |
2,386 |
13.6 |
2,780 |
13.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績等)
省エネルギー支援サービス事業においては、設備保守、更新等の外部顧客あて売上高は前期の水準をやや上回る結果となりました。このほか、グリーンエナジー事業子会社の木材乾燥、モルダー設備等の新設に係る施工を実施しセグメント間の内部売上高が大幅に増加いたしました。本事業セグメントでは、温暖化ガスの排出量削減のための設備の改善、更新等の施工工事請負やエネルギー効率化のほか、施工工事全体のコスト低減、工事品質の管理といった分野において、当社グループがこれまで培ったノウハウを十分に発揮し信頼を獲得できるよう万全の体制で臨んでおります。当連結会計年度の経営環境は、中東情勢の緊迫化の影響から調達すべき資材の物流停滞や価格上昇により、見積や施工に影響を及ぼしており受注完工時期等の遅れが生じております。
グリーンエナジー事業では、エフオン新宮発電所において木質チップ燃料の調達に課題を抱えております。当連結会計年度では、燃料不足による出力抑制が改善し送電量及び売上高は前期に比べ増加しております。燃料調達に関しては、さらに同発電所の蒸気を利用した木材乾燥サービスを通じて、地元製材事業者との協業を推進し調達の新たな窓口を開拓してまいります。現在、乾燥・製材の試加工を実施し規格認定の準備を進めております。
山林事業では、施業地の取得や効率化のための設備機器の拡充のほか、次世代を担う人員の確保・育成に尽力しております。前期に比べ約1.2倍に増員し99名が、施業、搬出、植林、計画、材積・CO2吸収量推計、事務等の業務に従事しております。用地取得については、前期から1,800ha程度拡大し全国で約6,600ha(東京ドーム1,400個分程度)の施業地を確保しております。
電力小売事業においては、当社グループの発電所が発電するFIT・FIP電力をグリーン電力として顧客へ販売する取組を継続して拡大させております。当連結会計年度では、電力販売量が倍増したものの、一方で固定単価型の契約が増加し市場価格の上昇により増収減益の結果となりました。特に4月以降の日本卸電力取引所の市場価格が上昇したことによりセグメント利益が急激に悪化する事態となりました。市場価格の上昇に備え電力先物取引により調達価格の安定化を図っておりますが、電力先物差損益が営業外損益に計上されるため電力先物取引の損益も含めた本事業の収益性を踏まえて、より良い運営の方策を検討してまいります。
当社グループでは、我が国の豊かな自然環境から生ずる木材素材を有効に活用するため、山林事業で植林・育林・素材生産のサイクルを維持し木材マテリアルとしての価値のほか、素材不適格木材は木質バイオマス発電により再生可能エネルギーへと変換して、温暖化ガス排出量の極めて低い電力を顧客へとお届けする持続可能な事業を確実なものへと発展させてまいります。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりの結果となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
当連結会計年度においては、電力小売事業に関し日本卸電力取引所の市場価格の変動が業績に大幅な影響を与えることとなりました。当社グループ内発電所は主にFIT制度上の発電設備であり、グループ発電所からの電力仕入額が市場価格での取引となることから、セグメント利益(営業利益)を圧迫する結果となりました。一方で電力先物取引による実現損益を営業外損益に計上すること、また、期末時点で未到来期間に係る電力先物取引の評価損益を同じく営業外損益に計上するというルールであることから、事業成績についての説明が複雑なものとなりました。
エフオン新宮発電所では依然として木質チップ燃料の調達難により、発電所の出力を抑制する対応を取りました。発電所稼働率は、前期に比べ10%程度改善し当期は約78%となりました。一定程度の改善が見られるものの、通常時に比べ低い稼働率となり収益を圧迫する結果となりました。当社グループでは引続きグループ内の他の発電所を含め安定的な高稼働を維持するため、新規サプライヤーとの契約強化、物流コストの最適化、山林事業による自給率の向上を推進してまいります。
当社グループでは、山林事業による森林資源の有効利用から発電事業による環境負荷の低い電力の製造へとつなげ、その電力を電力小売事業により顧客へお届けするという持続可能なサイクルを整備し社会貢献を果たすことで企業価値の向上につなげてまいります。
こうした経営戦略を実践していく過程では、気候温暖化対策に関する顧客企業の価値観の方向性や、国の政策としてのエネルギーミックス、森林環境保全や都市インフラ再構築に関する木材利用の環境価値の枠組みのほか、持続可能な社会の構築に関する意識改革等の施策が重要な要因となると考えます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したものの非資金項目で減少したほか、税金等の支払額が増加し営業活動によるキャッシュ・フロー全体では前連結会計年度に比べ減少いたしました。投資活動によるキャッシュ・フローでは、山林事業に係る有形固定資産の取得を継続していること、また財務活動によるキャッシュ・フローでは新たな借入や既存借入の返済を実施しており、期末時点の現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ減少する結果となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加したもののデリバティブ評価損益の非資金項目で調整された一方、電力小売事業の拡大に伴う売上債権の増加で支出が増加、発電事業の燃料棚卸資産の減少による支出の減少のほかデリバティブ債権の減少による収入が増加しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に山林事業に係る施業地や施業設備機器の取得を継続的に行っており前連結会計年度に比べ大幅な設備投資に係る支出を実施しております。
財務活動によるキャッシュ・フローでは長期借入れによる収入がやや増加しましたが、長期借入金の返済による資金の支出は前連結会計年度とほぼ同等、前連結会計年度に行った自己株式の取得は当連結会計年度では発生しなかったため全体としての支出は減少いたしました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、木質バイオマス発電所の安定稼働に必要な施策や山林事業の領域拡大に必要な投資支出と、グループ全体の出入のバランスを考慮し事業の継続発展のために遂行上必要な資金の確保維持を推進してまいります。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績評価をするために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社の事業区分は、当社の内部管理上採用している区分をベースに、顧客企業のエネルギー使用実態の調査・診断及び省エネルギー設備の施工・運用等を行う「省エネルギー支援サービス事業」と、木質バイオマス等の新エネルギーによる発電を行う「グリーンエナジー事業」及び「電力小売事業」の3つを報告セグメントとしております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、棚卸資産の評価基準を除き、「連結財務諸表の作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
合計 |
||
|
|
省エネルギー支援サービス事業 |
グリーンエナジー事業 |
電力小売事業 |
|
|
売上高 |
|
|
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
204 |
13,830 |
3,497 |
17,532 |
|
一時点で移転される財 |
22 |
748 |
0 |
770 |
|
一定の期間にわたり移転される財 |
181 |
13,081 |
3,497 |
16,761 |
|
その他(注) |
- |
25 |
41 |
66 |
|
外部顧客への売上高 |
204 |
13,855 |
3,539 |
17,599 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
2,362 |
65 |
2,428 |
|
計 |
204 |
16,218 |
3,604 |
20,027 |
|
セグメント利益 |
38 |
1,214 |
130 |
1,383 |
|
セグメント資産 |
63 |
41,852 |
599 |
42,515 |
|
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
0 |
2,270 |
2 |
2,273 |
|
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
- |
907 |
1 |
909 |
(注) 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づき実施される「電気・ガス価格激変緩和対策事業」等により、国が定める値引き単価による電気料金の値引きを行っており、その原資として受領する補助金41百万円を「その他」に区分しております。
当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
合計 |
||
|
|
省エネルギー支援サービス事業 |
グリーンエナジー事業 |
電力小売事業 |
|
|
売上高 |
|
|
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
278 |
13,101 |
7,258 |
20,638 |
|
一時点で移転される財 |
86 |
1,052 |
- |
1,139 |
|
一定の期間にわたり移転される財 |
192 |
12,048 |
7,258 |
19,498 |
|
その他(注) |
- |
24 |
74 |
99 |
|
外部顧客への売上高 |
278 |
13,125 |
7,332 |
20,737 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
675 |
3,786 |
74 |
4,536 |
|
計 |
954 |
16,912 |
7,407 |
25,274 |
|
セグメント利益又はセグメント損失(△) |
69 |
722 |
△289 |
502 |
|
セグメント資産 |
29 |
41,571 |
2,562 |
44,163 |
|
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
0 |
2,329 |
3 |
2,333 |
|
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
- |
1,713 |
3 |
1,717 |
(注) 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づき実施される「電気・ガス価格激変緩和対策事業」等により、国が定める値引き単価による電気料金の値引きを行っており、その原資として受領する補助金74百万円を「その他」に区分しております。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
|
(単位:百万円) |
|
売上高 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
報告セグメント計 |
20,027 |
25,274 |
|
セグメント間取引消去 |
△2,428 |
△4,536 |
|
連結財務諸表の売上高 |
17,599 |
20,737 |
|
(単位:百万円) |
|
利益 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
報告セグメント計 |
1,383 |
502 |
|
未実現利益消去 |
- |
- |
|
全社費用(注) |
△62 |
△82 |
|
連結財務諸表の営業利益 |
1,320 |
419 |
(注) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
|
(単位:百万円) |
|
資産 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
報告セグメント計 |
42,515 |
44,163 |
|
全社資産(注) |
2,061 |
458 |
|
連結財務諸表の資産合計 |
44,576 |
44,621 |
(注) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社の余資運用資金(現預金)及び管理部門の資産等です。
|
(単位:百万円) |
|
その他の項目 |
報告セグメント計 |
調整額(注) |
連結財務諸表計上額 |
|||
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
|
減価償却費 |
2,273 |
2,333 |
7 |
8 |
2,280 |
2,341 |
|
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
909 |
1,717 |
- |
8 |
909 |
1,726 |
(注) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に本社の設備投資等であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外への外部顧客への売上がないため、該当事項はありません。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
|
(単位:百万円) |
|
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
|
九州電力送配電株式会社 |
6,525 |
グリーンエナジー事業 |
|
東京電力パワーグリッド株式会社 |
4,144 |
グリーンエナジー事業 |
|
関西電力送配電株式会社 |
2,386 |
グリーンエナジー事業 |
当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外への外部顧客への売上がないため、該当事項はありません。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
|
(単位:百万円) |
|
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
|
九州電力送配電株式会社 |
6,466 |
グリーンエナジー事業 |
|
東京電力パワーグリッド株式会社 |
4,092 |
グリーンエナジー事業 |
|
関西電力送配電株式会社 |
2,780 |
グリーンエナジー事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。