人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数185名(単体) 302名(連結)
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平均年齢38.9歳(単体)
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平均勤続年数4.9年(単体)
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平均年収8,857,104円(単体)
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平均年収の
対前年増減率5.5%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
①人材戦略に関する基本方針
経営戦略と連動した人財戦略を推進しております。詳細については「サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本②経営戦略と人財戦略の連動について」を参照ください。
②従業員給与等の決定方針
当社の従業員給与等については、企業戦略及び人材戦略と整合した公正かつ透明性の高い報酬体系の構築を基本方針としております。具体的には、従業員の給与水準は、各職務における役割・責任の大きさ、専門性の水準及び業務遂行能力を重視するとともに、同業他社及び関連する人材市場の動向を踏まえて決定しております。また、年齢や勤続年数に偏重しない評価を行い、成果や貢献度が適切に処遇へ反映される報酬体系の運用に努めております。賞与については、会社業績の状況を踏まえつつ、個人の業績評価結果を勘案して支給額を決定することにより、企業価値向上に向けた従業員の意欲及びエンゲージメントの向上を図っております。さらに、当社では、中長期的な企業価値の向上を実現する観点から、専門性の高い人材及び成長分野・重点事業に貢献する人材が継続的に活躍できるよう、報酬水準及び処遇の見直しを適宜行うとともに、公正で働きがいのある職場環境の整備に取り組んでおります。
(2)【従業員の状況】
①連結会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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事業部門の名称 |
従業員数(人) |
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小売部門 |
95 |
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発電部門 |
78 |
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トレーディング部門 |
17 |
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燃料部門 |
12 |
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全社(共通) |
100 |
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合計 |
302 |
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(4) |
(注)1.当社グループは、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び経営企画部門に所属しているものであります。
3.従業員数は就業人員であり、当社グループ外からの出向受入者を含んでおり、当社グループ外への出向者は含んでおりません。
4.臨時雇用者数は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しています。
②提出会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
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185 |
38.9 |
4.9 |
8,857,104 |
5.5 |
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事業部門の名称 |
従業員数(人) |
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小売部門 |
65 |
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発電部門 |
14 |
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トレーディング部門 |
17 |
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燃料部門 |
12 |
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全社(共通) |
77 |
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合計 |
185 |
(注)1.当社は、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び経営企画部門に所属しているものであります。
4.従業員数は就業人員であり、当社の出向受入者を含んでおり、当社グループ外への出向者は含んでおりません。
③労働組合の状況
労働組合は組織されておりませんが、労使関係は良好であります。
④使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容について「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
⑤多様性に関する取組状況
提出会社
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当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
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7.0 |
50.0 |
63.0 |
61.7 |
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(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティに関する全般的事項
①ガバナンス、リスク管理
当社グループでは経営企画管掌取締役が委員長、他の役員等が委員を務めるサステナビリティ委員会を設置し、気候変動への対応や人的資本など持続可能な社会実現のための当社グループの活動を部門横断的に推進し統括しており、専任者で構成する事務局も経営企画部内に設けております。委員会の開催を通じ、短期的な視点だけでなく中長期的な企業価値向上の観点から適切な経営を行えるよう努力しております。
マテリアリティ特定については、経営企画管掌取締役の指示のもと、事務局が中心となり情報収集・整理を行い、サステナビリティ委員会に報告・審議のうえ、取締役会にて報告しております。
また、サステナビリティ課題に関する取組方針や個別の取組内容の決定においては、事務局のもと各部門から選出されたメンバーで環境・社会・ガバナンスの3つの部会を執り行い協議しております。部会で協議された内容は年に4回以上開催されるサステナビリティ委員会で報告、審議されます。
経営会議では、サステナビリティ委員会での審議事項や決定事項の上申を受けたうえで重要な経営・事業戦略として受け止め、必要な場合には諮問したうえで経営上の意思決定を行います。
取締役会では、気候変動をはじめとするサステナビリティ関連課題に関する実行計画および各種施策の進捗状況について、経営会議より報告を受け、その内容を監督しております。
<サステナビリティ委員会の主な審議事項(2025年度)>
1.サステナビリティ推進体制の強化
開示制度の高度化および対応領域の拡大を踏まえ、推進体制の整備状況および今後の体制強化方針について審議いたしました。
2.生物多様性(TNFD)への対応方針
自然関連財務情報開示(TNFD)を踏まえ、事業活動における自然資本への依存および影響の把握手法並びに今後の対応方針について報告を受け、審議いたしました。
3.GHG排出量の算定、過年度からの進捗内容と施策の妥当性評価
当社グループにおけるGHG排出量の算定結果について報告を受け、その妥当性および今後の課題を確認いたしました。
4.GHG削減目標の策定
中長期的なGHG削減計画や目標値の妥当性について再評価し、今後の経営計画との整合性を確認いたしました。
5.GHG排出量に関する第三者検証の取得
排出量データの信頼性向上を目的とした第三者検証の取得範囲および実施方針について審議いたしました。
6.サステナビリティ開示基準(SSBJ基準)への対応
SSBJ基準の適用動向を踏まえ、有価証券報告書における将来的な開示対応に向けた準備状況および対応方針について審議いたしました。
7.2030年に向けたロードマップおよび2026年度活動計画
非財務情報管理体制の高度化に向けた中長期ロードマップおよび次年度の重点施策について審議いたしました。
8.環境格付け対応
外部評価(CDP、CSA等)の結果について報告を受け、今後の対応方針を確認いたしました。
9.人的資本に関する開示対応
人的資本に関する新たな指標整理およびデータ管理体制の整備状況について審議いたしました。
<サステナビリティマネジメント体制>
②戦略、指標及び目標
当社グループでは、サステナビリティに関する取組みを推進するため、サステナビリティ方針を制定するとともに、サステナビリティに関する重要課題として、マテリアリティを特定しています。
● サステナビリティ方針
● マテリアリティ
イーレックスでは、「環境」「社会」「ガバナンス」に関するマテリアリティを経営環境や社会情勢の変化を踏まえ、より具体的な内容へと落とし込み「財務的マテリアリティ」と「環境・社会的マテリアリティ」の2つに分類したダブルマテリアリティといたしました。今後、これらのマテリアリティ解決に向けた取組を通じて、持続可能な社会への貢献と当社グループの中長期的な成長を目指してまいります。
なお、マテリアリティについては、引き続き継続的な見直しを進めてまいります。
<マテリアリティの特定プロセス>
STEP1 課題の洗い出し
サステナビリティ会計基準(SASB)開示トピック等を参考に当社の事業環境を分析し、企業価値向上に向けた経営課題との関連性が高い課題を抽出しました。
STEP2 課題の重要度評価
STEP1で抽出した項目について、社会価値(世の中に与える貢献度)と経済価値(イーレックスにとっての重要性)の2軸で評価を行いました。
STEP3 マテリアリティ案の策定
STEP2で重要度が高いと評価した課題を主要課題として抽出し以下のカテゴリに整理しました。これをサステナビリティ委員会で審議のうえマテリアリティの案としました。
① 持続可能な燃料の安定調達の推進
② 再エネニーズの喚起と需要拡大
③ 環境負荷低減への貢献
④ 新しい脱炭素電力ビジネスの確立
STEP4 妥当性の検証
STEP1のマテリアリティ案及び特定プロセスについて、各ステークホルダーの視点に精通する有識者との意見交換等を通じ、妥当性を検証しました。検証結果を踏まえ、当社の重要プロジェクトと位置付けている東南アジアへの投資内容を主要課題として新たに「環境・社会的マテリアリティ」を作成することとし、STEP2で作成したマテリアリティは「財務的マテリアリティ」と整理しました。
STEP5 マテリアリティの特定
ダブルマテリアリティの最終案をサステナビリティ委員会で審議した後、取締役会で決議しました。なお、マテリアリティは社会情勢や当社グループの経営状況の変化等を考慮しながら更新していきます。毎年、取締役会においてマテリアリティ見直しの必要性を審議しています。
マテリアリティ(重要課題)
(2)気候変動への対応
①ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般におけるガバナンスに組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティに関する全般的事項 ① ガバナンス、リスク管理」を参照ください。
なお、本年度のサステナビリティ委員会ではTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿って気候関連リスクの識別・評価の見直しを実施するとともに、見直し後の重要なリスク、機会を踏まえた対応策の整理・検討(従前からの重要なリスク、機会については対応策の見直しを含む)を行いました。
②TCFD/リスク管理
気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ全般におけるガバナンスに組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティに関する全般的事項 ① ガバナンス、リスク管理」を参照ください。
自社グループの事業の変化やビジネスを取り巻く経営環境、将来予測等の情報をもとに、気候関連のリスク、機会項目の見直しを実施したうえで、IEA等のシナリオを参照して重要性評価の素案を作成し、サステナビリティ委員会にて協議、検討し、決定しております。
なお、当期に実施したリスク・機会項目の財務的な影響額の定量化においては、外部の専門家の助言を受けながら、評価手法及び分析前提の高度化を進め、従来よりも精緻な定量評価を実施しております。
リスクの識別・評価については、サステナビリティ委員会の事務局が主体となって対応状況等の情報を収集、整理し、サステナビリティ委員会にて協議の上、取締役会に報告しております。
重要と評価されたリスク・機会に対する対応方針の策定について、当社はバイオマス発電を中心とした再生可能エネルギーを本業としていることから、1.5℃シナリオに基づき重要と評価された移行リスク、機会については、当社の事業の将来性に係る経営課題そのものであり、その大半はすでに当社事業に織り込まれています。
これら、事業に織り込み済みのものについては、サステナビリティ委員会の事務局が主体となって対応状況等の情報を収集、再整理し、サステナビリティ委員会にて協議の上、取締役会に報告しております。一方で当社事業への織り込みが未了のものについては、大まかな対応方針について、サステナビリティ委員会の事務局が主体となって情報収集、整理を行い、当該情報をもとに、サステナビリティ委員会にて協議、決定し、取締役会に報告しております。
③戦略
当社グループでは、複数の気候変動シナリオを用いた分析を実施し、中長期的な視点から事業への影響を評価しております。分析を通じて、気候変動に伴う重要なリスクおよび機会を把握し、事業戦略や投資判断へ反映するとともに、適切な対応策の検討・実施を進めています。これにより、気候変動に伴う不確実性に備え、事業のレジリエンス向上を図っています。
1-1.シナリオ分析の前提
シナリオ分析を実施した報告期間や分析に用いたシナリオに関する情報等、前提条件は下記のとおりです。
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シナリオ分析を実施した報告期間 |
2026年3月期 |
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シナリオ |
・移行リスク:1.5℃シナリオとして、IEAのNZEシナリオ、IPCC AR6 SSP1-1.9シナリオ等を参照 |
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対象バウンダリー |
当社グループ全体 (当社及び海外子会社を含む当社連結子会社すべて) |
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対象事業 |
国内事業(発電、燃料、トレーディング、小売) 海外事業(ベトナム、カンボジア) |
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分析の時間軸 |
2050年 |
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短期、中期、長期の定義 |
・短期:3年以内 |
1-2. 定量評価について
気候変動に関する主なリスク・機会のうち、各シナリオが実現した場合の当社グループの事業に与える定量的な影響について、パラメータの客観的な将来情報が入手できた項目については定量評価を実施しました。
一方で、現時点ではパラメータの客観的な将来情報が入手できず、ゆえに定量的な評価が困難であった項目については、「大・中・小」の三段階による定性的な評価を実施しております。今後も継続的にシナリオ分析を進め、財務影響の評価精度を高めるとともに、気候変動に伴うリスクと機会への対応力を強化し、事業の持続可能性向上に努めてまいります。
2-1.シナリオ分析結果の概要、レジリエンス
当社は、2050年のカーボンニュートラルを目指し、取組を進めています。事業成長に伴い、サプライチェーンにおけるGHG排出量や資源使用量は増加します。
そこで当社は、TCFDに基づく複線的なシナリオを用いた分析を通じて特定された重要なリスクと機会への対応策を推し進めることにより、事業の持続的な成長や将来リスクの低減につなげ、企業としてのレジリエンスを高めるべく取り組んでいます。また、特定したリスクと機会への対応策を進めることで、社会や環境へのインパクトの拡大と企業価値向上の両立を目指しています。
2-2.1.5℃の世界観での概要
1.5℃シナリオに基づく評価の結果、当社は以下の移行リスクおよび機会を認識しています。
(1)移行リスク
①燃料規制変更に伴うコスト増加リスク
バイオマス発電燃料に関する規制が変更された場合、再生可能エネルギーとしての位置づけを維持するため、規制に適合した燃料への転換や高コスト燃料の調達が必要となり、燃料コストが増加する可能性があります。
②再生可能エネルギー定義変更リスク
今後の制度改正や電源構成の見直し等により、バイオマス発電の位置づけや評価基準が変更される場合、補助制度やカーボンクレジット創出事業の対象範囲に影響が生じる可能性があります。
(2)機会
東南アジアにおける事業機会の拡大
東南アジアにおける電力需要の高まりと脱炭素化への高まりを背景に、ベトナムでのバイオマス発電所新設や既存石炭火力発電所の混焼転換、A東南アジア各国への展開など、成長市場における事業機会の拡大が見込まれます。
2-3. 4℃の世界観での概要
4℃シナリオに基づく評価の結果、当社は以下の物理的リスクを認識しています。
(1)風水害の激甚化による事業影響
サイクロンや洪水等の極端な気象事象の激甚化により、バイオマス燃料の製造拠点の被災やサプライチェーンの寸断が生じ、燃料調達の停滞および発電所の稼働停止を通じて売上高が減少する可能性があります。
(2)地域特性に起因するリスク(カンボジア)
カンボジアは気候変動に対して相対的に脆弱とされており、サイクロンや豪雨による洪水等の発生頻度および激甚化が、水力発電事業に影響を及ぼす可能性があります。
3-1.重要と評価した気候関連のリスク、機会
TCFD提言、外部レポートなどを踏まえ、識別した気候変動に関するリスク、機会項目のうち、1.5℃シナリオないし4℃シナリオを踏まえたシナリオ分析により重要と評価されたリスク、機会項目は下記のとおりです。
(1)移行リスク
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リスク種類 |
事業 |
対象地域 |
リスク内容 |
定量評価 |
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新たな規制 |
バイオマス事業 |
日本 |
バイオマス発電に用いる燃料の規制が変更された場合、再エネとしての位置づけを維持するため、規制を満たす燃料への転換にかかるコストが発生する、ないし規制を満たす高コスト燃料への転換で燃料コストが増加する。 |
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新たな規制 |
バイオマス事業 |
日本 |
再エネ電源の普及や原発の再稼働が進み政府の電源計画が見直されバイオマス発電自体の環境価値が認められなくなり、補助金やカーボンクレジット創出プロジェクトの利益率が低下する。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
日本・東南アジア |
原材料コストの増加/バイオマス発電の主力燃料であるPKS(パーム椰子殻)や木質ペレットなどのバイオマス燃料は、世界的な需要増加やサプライチェーンの混乱、持続可能性認証取得の義務化などにより、調達コストが上昇するリスクがある。また輸入燃料への依存度が高い場合、国際的な物流の影響もコスト増加要因となる。 |
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全般 |
日本・東南アジア |
排出目標の未達成や開示情報の不備(第三者認証未取得燃料の混在や認定されたバイオマス比率の相違を含む)に関するレピュテーションリスクや対応に係るコストの増加が発生する。 |
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(2)物理的リスク
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リスク種類 |
事業 |
対象地域 |
リスク内容 |
定量評価 |
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急性リスク |
バイオマス事業 |
東南アジア |
今後、気候変動の影響により、アジア諸国においてサイクロン、豪雨、洪水等の極端気象の発生頻度および強度が増加する可能性がある。これに伴い、バイオマス発電所や燃料サプライチェーン(現地調達および輸送インフラ)が被災するリスクが高まることが想定される。 その結果、燃料供給の遅延、発電停止、設備の損傷、ならびに修復コストの増加等が生じ、事業運営に影響を及ぼす可能性がある。 |
● |
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急性リスク |
バイオマス事業 |
東南アジア |
急性リスク(サイクロンや洪水など極端な気象事象の過酷さの増加) |
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急性リスク |
水力発電事業 |
東南アジア |
カンボジアにおける気候変動の影響として、サイクロンや豪雨に伴う洪水等の極端な気象事象の発生頻度および激甚化が想定される。これにより、水力発電所の稼働停止が生じる可能性があり、売上の減少につながるリスクがある。 また、発電設備の損壊等が発生した場合には、修復費用の発生や資産損失の計上等により、財務面への影響が生じる可能性がある。 |
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急性リスク |
水力発電事業 |
東南アジア |
乾季の降水量不足も深刻なリスクであり、貯水量が確保できないことで水力発電の発電能力が低下(電力供給の不安定化や停電リスク)することで売上高が減少する。 |
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(3)機会
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機会種類 |
事業 |
対象地域 |
機会の内容 |
定量評価 |
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新たな規制 |
バイオマス事業 |
日本 |
再エネのポテンシャルを活かす電力系統へシフトを促す政策の導入により、出力抑制の対象となる運転期間が短縮され、売上が増加する。 |
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製品・サービス |
バイオマス事業 |
東南アジア |
SBPやGGL認証を受けた木質ペレットの製造や、持続可能性認証の取得を積極的に進めることで、規制強化下でも国内外の顧客・投資家からの信頼を獲得し、市場競争力が維持・強化される。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
日本 |
気候変動対応に取り組む企業等による再エネニーズの高まりにより、バイオマス発電を含む再エネで発電された電力に対するニーズが高まり、売上が増加する。 |
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市場 |
新規ビジネス |
日本 |
蓄電池を活用したエネルギーマネジメントシステムの効率化ビジネスの開発と実用化により、収益が増加する。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
日本 |
排出枠取引や炭素税の規制強化によりカーボンクレジットの需要が増加し、市場価格が上昇する。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
東南アジア |
東南アジア地域におけるバイオマス発電所の開発を推進することで、再生可能エネルギー電源の普及拡大に貢献し、地域の脱炭素化および中長期的な収益機会の創出が期待される。 |
● |
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市場 |
石炭火力 |
日本・東南アジア |
バイオマス混焼による脱炭素対応と市場拡大/石炭火力発電所でバイオマス混焼比率を高めることで、CO₂排出量削減や環境規制対応が可能となり、一定の市場ニーズや政策的インセンティブを享受できる可能性が生じる。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
東南アジア |
東南アジア地域における石炭火力発電所へのバイオマス混焼の導入拡大により、CO₂排出量削減に貢献することで、現地の脱炭素化ニーズを取り込み、新たな事業機会の創出が期待される。 |
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市場 |
バイオマス事業 |
東南アジア |
東南アジア地域におけるバイオマス燃料工場の開発を通じて、持続可能な燃料供給体制を構築することで、地域の脱炭素化に貢献するとともに、安定的な燃料調達と事業収益の確保が期待される。 |
|
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バイオマス事業 |
日本・東南アジア |
発電・燃料調達・輸送等の各商流におけるエネルギー使用量削減の取組を強化することで、温室効果ガス排出量の削減が進展し、規制リスクの低減および企業価値の向上が期待される。 |
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市場 |
水力発電 |
東南アジア |
再生可能エネルギー需要の拡大による安定収益/カンボジア政府の政策や電力需要の増加により、再生可能エネルギーの需要は今後も拡大が見込まれる。水力発電が「安定供給可能なクリーン電源」として評価されれば、長期売電契約やグリーン電力証書の発行など、安定した収益機会につながる。 |
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全般 |
日本・東南アジア |
東南アジア地域の燃料調達・輸送・発電プロセスにおけるエネルギー使用量削減を推進することで、温室効果ガス排出量の低減が進み、地域の脱炭素化への貢献および事業の持続可能性向上が期待される。 |
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全般 |
日本・東南アジア |
自社のESG課題へ積極的に取組、その状況を開示しESG投資を呼ぶことで、株価上昇により企業価値が向上する。 |
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3-2.財務インパクトの定量評価結果
それぞれのシナリオにおける、2050年へ向けた要因別の財務インパクト評価は以下のとおりです。
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リスク/機会 |
事業/地域 |
当社グループの財務に与える影響と財務インパクトの考え方 |
2050年における売上/損益への影響(億円/年) |
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1.5℃シナリオ |
4℃シナリオ |
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物理的リスク |
バイオマス発電事業 |
風水害激甚化によるバイオマス発電設備の損傷による損失額(ベトナム等ASEAN諸国) |
― |
設備廃棄 損失額 |
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機会 |
バイオマス発電事業 |
ベトナム等ASEAN諸国における再生可能エネルギービジネスの伸長機会について、一定の仮定を置いた上で試算を実施した。
試算の対象範囲について、ベトナム政府が策定した第8次国家電源開発計画(PDP8)では、当社が関与するバイオマス発電所が18基含まれているものの、不確実性を踏まえ、中期経営計画において実施を予定している案件(バイオマス発電所4基)に限定している。
本試算において重要となる発電所の稼働率については、1.5℃シナリオを参照しつつ、ベトナム政府が策定したPDP8が概ね計画どおり進捗するとの前提に基づいている。当該前提のもと、PDP8において計画されている当社が関与するバイオマス発電所について、一定の稼働が実現するものと仮定した。なお、各案件の稼働率等については不確実性を伴うため、定期メンテナンス等を織り込んだ標準的な稼働水準を前提としている。
また、売上の算定にあたっては、ベトナムにおける現行のFIT(固定価格買取制度)価格が継続することを一定の前提としているが、当該価格は政策動向等により見直される可能性がある。 なお、4℃シナリオにおいても一部案件の運転開始は見込まれるものの、具体的な稼働水準について合理的な見積りが困難であることから、現時点では定量的な影響評価は実施していない。 加えて、上記の試算結果は、現時点で入手可能な情報および一定の仮定に基づくものであり、将来の政策動向、市場環境、制度運用等により実際の影響は異なる可能性がある。 |
売上高 |
― |
3-3.重要なリスク・機会に係る対応策
重要と評価されたリスク・機会に対する対応策は以下のとおりです。当社はバイオマス発電を中心とした再生可能エネルギーを本業としていることから、1.5℃シナリオに基づき重要と評価された移行リスク、機会については、当社の事業の将来性に係る経営課題そのものであり、その大半はすでに当社事業に織り込まれています。また、4℃シナリオに基づき重要と評価された物理的リスクについて、直ちに顕在化するものはありませんが対応策の検討を進めており、当社グループの事業継続に重大な支障をきたすことがないよう努めてまいります。
(1)移行リスク
①バイオマス発電燃料の規制強化に伴う対応費用
当社グループでは、バイオマス発電用燃料について、商社からの調達にとどまらず、自社子会社や現地サプライヤーからの直接調達を拡大することで、価格競争力と安定供給の両立に努めています。また、燃料サプライチェーンの構築を通じ、燃料規制の動向を踏まえた燃料を開発し、調達する体制を整えることで、今後の規制強化にも対応できるよう努めています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、事業概況と2025年度の取組「国内市場:燃料」(P.24)及び中長期成長戦略「安定供給を実現する燃料サプライチェーンの構築」(P.34)をご参照ください。
②再エネの定義からバイオマス発電が除外されることでカーボンクレジット創出に係る売上減少
現状、再エネの定義からバイオマス発電が外れるという具体的な話は出ておりません。ただし、従前より議論されていることから動向に留意しており、仮に除外された場合であっても当社として事業の継続に支障が生じないように備えておく必要があると判断しています。
そのための備えとして、燃料サプライチェーンの拡大に向けた取組を進めており、発電燃料に加え、SAF(持続可能な航空燃料)など多様な用途への展開によりバイオマスの価値向上を図っていきます。
そのために調達力の強化に注力しており、2030年度までに取扱量300万tを目指して取組を進めています。
詳細は「中期経営計画-詳細版-2027年3月期~2029年3月期」(P.13)をご参照ください。
③需要増加等によるバイオマス燃料の調達コスト上昇
再エネ基準を満たす燃料の調達強化や自社燃料工場の設置、自社燃料開発等多様なバイオマス燃料の開発を推進していきます。
2025年4月に商業運転を開始したハウジャンバイオマス発電所では燃料として新たに籾殻を採用し、燃料として必要となる年間13万tの供給体制を整えています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、事業概況と2025年度の取組「国内市場:燃料」(P.24)及び中長期成長戦略「安定供給を実現する燃料サプライチェーンの構築」(P.34)をご参照ください。
④東南アジア地域を中心としたバリューチェーンを含めたGHG排出量削減の取組不足によるレピュテーションの棄損
当社は現在、事業の立ち上げを優先しつつ、GHG排出を含む環境負荷が過度に増大しないよう努めています。また、バリューチェーンを含めたGHG排出量の削減については、事業が本格的な成長軌道に乗ると見込まれる2028年度以降、計画的に取組を開始する方針です。
(2)物理的リスク
①水害の激甚化に起因した発電所の被災等による設備の損傷、発電所の操業停止
Aqueduct上、浸水が懸念されるエリアに立地しているものの、これまで特に台風等で浸水被害が出たエリアではありません。そのため、水害の激甚化による被災リスクは、喫緊の課題ではないと認識しています。
ただし、地球温暖化の進行に伴い今後水害が激甚化し、被災する可能性はあることから状況は注視しており水害の激甚化により、顕在化する可能性が高まってきた場合には、浸水を防止するための対策等を速やかに実行できるよう、検討を進めています。
②水害の激甚化に起因した燃料工場の被災等による発電所の操業停止
自社発電所近隣において一定期間(1~2か月程度)の燃料備蓄を確保しています。加えて、PKS(パーム椰子殻)および木質ペレット等の複数燃料に対応可能な発電設備の導入・運用を進めることで、燃料調達リスクの分散を図っています。
③風水害の激甚化による、水力発電の稼働停止
台風等の接近時には、出力制御や運転方法の最適化を行うとともに、系統への影響や設備被害を最小化するための運転ルールを整備してまいります。また、関係機関との情報連携体制を構築し、気象情報や系統状況を踏まえた適切な対応を実施していきます。
(3)機会
・国内小売・卸売事業
①電力系統における再エネ優遇政策の導入
自然変動電源が増加する中、安定した電力供給を行うために不可欠となる需給バランスの調整機能を担うアグリゲーション事業に取り組んでいます。当社グループはアグリゲーション事業に必要となる機能を一気通貫で提供可能であり、既存の営業ネットワークを活用した顧客開拓を推進することで事業拡大に努めています。
詳細は「中期経営計画-詳細版-2027年3月期~2029年3月期」(P.9-11)をご参照ください。
②蓄電池を活用したエネルギーマネジメントシステムの開発、実用化による収益の拡大
自然変動電源が増加する中、安定した電力供給を行うために不可欠となる需給バランスの調整機能を担うアグリゲーション事業に取り組んでいます。アグリゲーション事業に必要となる機能の一つである系統用蓄電池や太陽光併設蓄電池事業に取り組んでおり、蓄電池への投資を視野に入れた資金計画および投資予算も策定済です
詳細は「中期経営計画-詳細版-2027年3月期~2029年3月期」(P.12)をご参照ください。
③気候変動対応ニーズの取込みによる再エネ売上の増加
グループ会社のエバーグリーン・マーケティングによる顧客の温室効果ガス(GHG)排出量の削減を支援する、CPPAやアグリゲーション事業、CO2フリープランの販売等サービスの拡大に取り組んでいます。
詳細は「中期経営計画-詳細版-2027年3月期~2029年3月期」(P.9)をご参照ください。
・海外事業
④東南アジア地域でのバイオマス燃料製造ビジネスの展開による燃料調達の安定化、収益拡大
2025年に自社グループで認証木質ペレットの製造工場(生産能力 15万t/年)を立ち上げ、製造したペレットを日本等に輸出しています。ただし、バイオマス燃料供給のメジャーを目指し、燃料サプライチェーンの構築に取り組んでいるため、この取組の進捗に応じて、ペレット工場の新設を予定しています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、中長期成長戦略「安定供給を実現する燃料サプライチェーンの構築」(P.34)をご参照ください。
⑤バイオマス燃料に係る持続可能性認証対応等の取組強化による優位性の確立
当社グループでは、2025年にベトナムトゥエンクアン省において認証木質ペレットの製造工場(生産能力 15万t/年)を立ち上げています。また、持続可能性認証対応材等、各国規制の動向や需要家のニーズを満たす品質の燃料供給が可能となるよう、燃料サプライチェーン(原材料調達、加工、流通までの一連の流れ)の構築に向け取組を進めています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、中長期成長戦略「安定供給を実現する燃料サプライチェーンの構築」(P.34)をご参照ください。
⑥炭素税等の規制強化によるカーボンクレジット収益の拡大
ベトナムで新設した/するバイオマス発電所3件について、JCM設備補助事業に採択されたことで、JCMクレジット(国内の排出量取引制度にも活用可能となる見通し)の創出が可能となっており、2026年度から本格稼働が予定される日本国のGX-ETSの開始にあわせ、JCMクレジットの収益化を計画しています。3案件がJCM補助事業に採用されたことで発行が可能となったJCMクレジットの創出量は 16.5万t-CO2/年となります。また、ベトナム国においても、2029 年のカーボンクレジットETS 市場設立に向けた動きがあるため、当社ではベトナム政府と共同でタスクフォースの設立を予定しています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、社長インタビュー「さらなる成長を目指して-必要不可欠な脱炭素対応」(P.20)及び中長期成長戦略「大きな収益の柱となるカーボンクレジット」(P.33)、「中期経営計画-詳細版-2027年3月期~2029年3月期」(P.17)をご参照ください。
⑦東南アジア地域でのバイオマス発電所の開発推進による収益の拡大
2025年にベトナム・ハウジャン省にて新設バイオマス発電所(20MW)を運転開始しています。また、2027年にも2件(各50MW)の新設バイオマス発電所を運開すべくEPC発注等進めているほか、15件の発電所を開発すべく検討を進めています。この2件の発電所建設に係る投資額は100MUSD/1件であり、稼働により年間約45億円の売上(20年平均)を見込んでいます。
詳細は、Integrated_Report_2025より、社長インタビュー「海外事業における挑戦」(P.17-20)、事業概況と2025年度の取組「海外事業」(P.23)及び足元の取組:海外事業「ベトナム・カンボジアでの挑戦」(P.28)をご参照ください。
⑧石炭火力発電所におけるバイオマス混焼拡大で収益機会拡大
ベトナム政府のエネルギー転換政策に沿い、同国の主力電源である石炭火力発電所のうち、運転開始から20年以上が経過した設備を対象に、燃料を国内賦存エネルギーであるバイオマスへ転換する事業に参画しています。2025年度においては2か所(合計112.5MW)の発電所で混焼試験を開始しており、2026 年度においては燃料に占めるバイオマスの混焼割合20~30%での事業開始(営業運転)を予定しているほか、2028年度より1か所(670MW)で混焼試験を開始できるよう、準備を進めています。当社は本事業を通じてバイオマス燃料供給事業の拡大を図るとともに、カーボンクレジットの創出による収益化に向けたスキームの構築を進めており、燃料供給事業に加えた収益機会の拡大を目指しています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、事業概況と2025年度の取組「海外事業:ベトナム」(P.23)及び足元の取組「ベトナム・カンボジアでの挑戦」(P.27-28)をご参照ください。
⑨カンボジア政府による再エネ導入の拡大政策に伴う発電事業の収益機会(カーボンクレジット創出を含む)拡大
カンボジア政府と交渉力のあるパートナー等との協働で、同国内に80MW水力発電所の建設を進めており、2026年度中に試運転の開始を予定しています。また、50MWのバイオマス発電所と40MWの太陽光発電所を2027年度中に運転開始に向け開発に着手しており、現地パートナーとJVを設立し早期着工に向け取組を進めています。
詳細は、Integrated_Report_2025より、事業概況と2025年度の取組「海外事業」(P.24)及び足元の取組:海外事業「ベトナム・カンボジアでの挑戦」(P.27)をご参照ください。
・全般的な事項
⑩特に東南アジア地域を中心とした、バリューチェーンを含めたエネルギー消費量削減の取組強化、推進による事業基盤の強化
当社は現在、事業の立ち上げを優先しつつ、GHG(温室効果ガス)排出を含む環境負荷が過度に増大しないよう努めています。また、バリューチェーンを含めたエネルギー消費量(GHG排出量)の削減については、事業が本格的な成長軌道に乗ると見込まれる2028年度以降、計画的に取組を開始する方針です。
⑪積極的な情報開示によるESGを重視する投資家へのアプローチ
経営計画上、2050年カーボンニュートラルを目標とし、自社GHG 排出量の削減を推進していきます。
詳細は以下、④指標及び目標をご参照ください。
④指標及び目標
当社は、2050年カーボンニュートラルの達成を目標としております。また、中間目標として2030年までに2021年比でScope1+2+3で42%削減目標を定めております。「SBT1.5℃目標を参考に独自に定めたパリ協定に整合した目標値として定めております。」この目標の実現に向け、気候関連戦略の進捗を適切に把握・管理するため、GHGプロトコルに基づく温室効果ガス(GHG)排出量を主要な指標として算定しております。
<GHG排出量(SCOPE1-3の合計値)>
|
|
SCOPE1 |
SCOPE2 (マーケット基準) |
SCOPE3 |
合計 |
|
2025年度 |
3,025 |
1,559 |
3,470,262 |
3,474,847 |
GHG排出量実績(単位:t-CO2)
注:関係会社のうち連結子会社を対象とし「支配力基準」で算定を実施しております。
当連結会計年度においては、子会社の統廃合の影響を反映するとともに、算定方法の見直しに伴う再計算を実施しております。今後も継続的に算定を行い、当社グループの事業活動が環境に与える影響をモニタリングしてまいります。
(3)人的資本
①ガバナンス、リスク管理
人的資本に関するガバナンス、リスク管理は、サステナビリティ全体におけるガバナンス、リスク管理に組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティに関する全般的事項①ガバナンス、リスク管理」を参照ください。
②経営戦略と人財戦略の連動について
当社グループは、「電力小売事業を基盤としながら、燃料調達、発電、電力トレーディング、海外事業を含む総合エネルギー事業への進化」を経営戦略の中核に据えています。
事業環境が大きく変化する中、持続的な成長を実現するためには、事業ポートフォリオの拡大に対応した専門性の高い人材の確保・育成が不可欠であると認識しています。
この認識のもと、人材を最も重要な経営資本の一つと位置付け、経営戦略と連動した人財戦略を推進してまいります。具体的には、燃料・発電・電力トレーディング・海外事業等の成長領域における専門人材の採用強化に加え、既存社員の戦略的な配置転換を通じて、事業成長を支える人材ポートフォリオの最適化を図ります。さらに、当社グループが掲げる価値観である「挑戦」「スピード」「共創」の実践を通じて、社員一人ひとりが主体的に成長し、新たな価値創出に挑戦できる組織風土の醸成に取り組んでおります。
今後も人的資本への投資を強化し、事業戦略の実現と企業価値向上の好循環を創出してまいります。
③社内環境整備方針、人材育成方針
「再生可能エネルギーをコアに電力新時代の先駆者になる」という2030年ビジョンを実現する為にジェンダーや国籍にとわれる事なく採用活動を行い、働きやすい労働環境や公正な評価と処遇の整備に努めます。これによって一人ひとりの価値を引き出しながら長期的な企業価値向上に繋げてまいります。なお、人材育成に関する各施策を推進するに際して、当社のバリューである「挑戦とスピード」「共創」を社員に浸透させるとともに、当社社員(イーレクサー)として、職位に応じた「あるべき姿」を社員育成の基本指針として導入しております。
④当該方針に基づいた具体的な取り組み(設定済みの指標及び目標を含む)
a.ダイバーシティ推進
脱炭素社会の実現に向けてグローバルに事業を展開していく上で、国籍やジェンダーを問わない優秀な人材活躍が必要不可欠となります。当社におきましては、以下のような方針でダイバーシティを推進してまいります。
・女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供
労働者に占める女性労働者の割合 男性比率:65.8% 女性比率:34.2% ※
・女性の活躍推進
女性管理職比率を2030年に10%超とすることを目標といたします。
(2025度の女性管理職比率は7.0%)※
新卒採用における女性社員比率の目標を毎年50%といたします。
(2026年4月入社の新卒採用における女性新入社員比率は55.6%)
※上記の数値は子会社等を除いた実績や目標値となります。
・中途採用の活性化推進
新卒社員の育成と共に新たな事業展開の局面に適した即戦力人材を採用することで、人材ポートフォリオの拡充を行います。
・外国籍社員の活躍推進
b.人材の育成
社員一人ひとりが、各ステージに合った成長が可能な育成施策をおこなっております。
・職位に応じた研修制度
例:新卒社員向け各種研修、職位別管理職研修
・若手社員へのフォローアップ
例:新卒入社研修に加えて四半期毎のフォローアップ研修(最初の3年間実施)
・外部ビジネスセミナーの受講
全社員を対象としたオンライン形式でのセミナー受講環境を整備し、社員へ周知
・四半期毎の目標設定及び人事評価面談の実施
c.多様な働き方の導入
社員一人ひとりの能力、生活スタイルを尊重し、価値を最大化出来るように多様な働き方の導入を推進してまいります。
・働き方改革(時差出勤、有休奨励期間の設定、育児・介護支援対象者の拡大、傷病休暇の導入)
・性別に関わらない育児休業制度の運用徹底
上記の活動に加えて更に人的資本戦略の実効性を高めるため、以下の指標を重要KPIとして設定しております。
<多様性に関する指標>(2028年迄)
・男性育児休業取得率70%
<組織力に関する指標>
・エンゲージメントスコア3.0(※1)
<生産性に関する指標>
・アブセンティーズム2.5(※2)、プレゼンティーズム85(※3)
当社はこれらの指標を継続的にモニタリングし、人財への投資を通じて中長期的な企業価値向上を実現してまいります。
※1:エンゲージメントスコア:ストレスチェックワークエンゲージメント2設問の平均得点最大4点
※2:アブセンティーズム:過去一年間私傷病により休業した日数平均
※3:プレゼンティーズム:心身がベストな状態を100とした時、直近4週間の状態※SPQ(東大1項目版)