2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    364名(単体)
  • 平均年齢
    39.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.6年(単体)
  • 平均年収
    4,852,434円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    7.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

 

 当社において、人材は高い付加価値を生み出す源泉であり、社員の一人ひとりが持つ多様な能力を最大限に発揮できる環境を整備することが、今後においても最重要課題の一つと考えています。教育・研修による能力開発と働きやすい職場環境の形成を通じて社員の一人ひとりの働きがいを高めながら、企業価値向上の実現を目指してまいります。

 このような観点から、下記の人材基本方針に基づき、プロのホテルスタッフとして自立できるよう、OJTとともに後述の階層別研修を中心に必要なスキルを着実に身につける取り組みを行っています。かかる取り組みは、「京都ホテル」及び「オークラニッコーホテルズ」のさらなるブランド力の強化を目指す基盤となるものと考えています。

 加えて、人材戦略および人材育成の根幹に据えるべきものは、社員への「経営理念の維持と浸透」であると考えています。社員の役割は多様であっても、ホテル全体として各部門が連携しつつお客様に対して高い付加価値を提供するためには、社員が同じ価値観、目標を堅持していることが必要不可欠であり、経営理念の社員間の共有は徹底して実践してまいります。

 また、給与等の面においても、社員の能力向上や成果を適切に評価・処遇へ反映することで、成長意欲の向上と人材の確保・定着を図ってまいります。

 

①.人材に対する教育基本方針

イ 階層別・職種別教育の強化

新入社員から管理職に至るまで、各階層に応じた研修体系を整備するとともに、職種ごとの専門性(フロント、料飲、営業等)を高めることで、一流ホテルとして提供する品質の均一化と高度化を図ります。

 

ロ ホスピタリティマインドの深化

当社ブランドの根幹である「顧客主義」の精神を全社員に浸透させ、形式的な接遇にとどまらず、状況に応じた柔軟かつ高度なホスピタリティを実践できる人材を育成します。

 

ハ ブランド教育・社内ブランディングの推進

「京都ホテル」および「オークラニッコーホテルズ」の歴史・理念・価値への理解を深め、全社員がブランドのアンバサダーとして行動できる状態を目指します。

 

ニ 多能工化・キャリア開発の推進

部門を越えた業務理解とスキル習得を促進し、人事異動や社内人材交流を活発化することで、社員の成長機会の拡大と組織の柔軟性向上を図ります。

 

ホ 評価とフィードバックの仕組み強化

定期的な評価制度と上長のフィードバック面談を通じて、個人の成長課題を明確化し、継続的なスキル向上につなげる仕組みを構築します。

 

ヘ IT化と業務効率化教育

ホテル運営におけるIT化やデジタルツールの取り扱い能力を強化し、生産性の向上と顧客対応品質の向上を図ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

(当社の研修体系)

 


 

(第3次中期経営計画 人材の確保・定着)

 

第3次中期経営計画の重点施策として人材の確保・定着に取り組み、「多様な人材の確保」「エンゲージメントの醸成」「人材教育の推進」を計画の骨子に定め、それらを実現するために、人材活用、待遇改善、各種社内研修および自己啓発に取り組んでいます。

 

 

②.経営理念の維持と浸透について

 


 

( 顧 客 主 義 )

お客様が当社の様々な商品やサービスを利用されて、そのサービスや商品に価値を感じて満足いただくこと。そしてその対価となる適正な報酬を支払っていただくことは、ホテルの経営としての大切な目的です。

 “おもてなしの心を大切に”

 “どうすればお客様に最高(最適)のサービス提供が出来るか”

 “更にお客様に満足を提供するにはどうすればよいのか”を常に考えながら業務を行っています。お客様のために労を惜しまず、笑顔を忘れず、期待に応えることが信頼につながると考えております。

 

(ステークホルダーからの信頼)

当社の「ステークホルダー」とは、お客様、株主や投資家、ビジネスパートナー、従業員とその家族、地域社会などを指します。私たちが永きにわたって経営を続けてこられたのは、多くのステークホルダーとの間に、強い信頼関係があったからだと考えております。

私達だけではホテルの運営はできません。これからもステークホルダーからの期待に応えていくことが、社会的な信頼度を高めることにつながると考えております。

 

(従業員満足の向上)

京都ホテルで働く従業員ひとりひとりの「幸せ」を大切にし、自分の夢を実現できること、つまり「働きがい」や「自己実現の可能性」を持って仕事ができるように経営を続けることは、当社の大きな目的のひとつです。これは、当社で働く従業員の「幸せ」な気持ちをなくして、お客様に本当の「幸せ」を届けることは難しいと考えるためです。併せて、会社の発展・自己実現のためには、従業員のひとりひとりが自分の技能や能力の向上に努めて、スキルアップを行うことで会社に貢献する必要があると考えております。

 

③.給与決定方針について

当社は、人材を高い付加価値を生み出す源泉と位置づけており、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、成長できる環境づくりを重要な経営課題と考えております。社員がホスピタリティマインドの深化、専門性の向上、ブランド価値の体現、多能工化やキャリア開発などを通じて成長することで、持続的にお客様から選ばれるホテルの実現を目指しております。この方針のもと、職種やキャリアステージに応じた体系的な教育・研修機会を提供するとともに、評価やフィードバックを通じて継続的な能力開発を促進しております。社員が顧客主義の精神を実践し、お客様、株主・投資家、取引先、地域社会をはじめとするステークホルダーから信頼される人材へと成長することが、当社の企業価値向上につながるものと考えております。

当社は、社員の能力および成果を適切に処遇へ反映することを基本方針としております。給与面については、各社員の職務内容、職務遂行能力、保有スキル、業績評価等を総合的に勘案して決定しております。また、昇給については人事評価結果および能力開発の状況等を踏まえて実施し、賞与については会社業績および個人評価を勘案して支給額を決定しております。

また、業績向上により創出された成果については、財務健全性との均衡を図りつつ、社員へ還元する方針としております。能力向上に応じた処遇の改善に加え、業績の向上等を踏まえた賃金水準全体の見直しにも継続的に取り組むことで、社員の働きがいの向上および人材の確保・定着を図ってまいります。

 

 

(2) 【従業員の状況】

  ① 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

364

(79)

39.9

13.6

4,852,434

7.3

 

(注) 1 従業員数は就業人員(受入出向者を含み、他社への出向者及び臨時従業員を含んでおりません。)であり、従業員数の( )は、臨時従業員(契約社員、パートタイマー、配ぜん人を含み、人材会社からの派遣社員を除く。)の当事業年度の平均雇用人員を外書きで記載しております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 当社は、ホテル経営及びホテル付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 ② 労働組合の状況

当社の従業員で組織する労働組合は、京都ホテル労働組合と称し、サービス・ツーリズム産業労働組合連合会に所属しております。

2026年3月末現在の組合員数は257人であります。

労働組合との間には特記すべき事項はありません。

 

 ③ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)
(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

14.7

50.0

70.2

77.1

53.5

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、地球環境の保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し、業務を遂行するに当たり、全従業員が環境負荷の低減等に取り組んでおります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

当社では、従前より廃棄物量・CO2排出量の削減などを中心にサステナビリティを目的とした取り組みを行っており、2021年7月にESG推進委員会を発足いたしました。サステナビリティを巡る課題への対応に関して隔月開催の本委員会において、審議・検討を行っております。また、その内容を取締役会に報告し、取締役会が課題に対する監督、有効性の評価を行っております。

 

(2) サステナビリティに関する戦略

当社は、持続可能な地域社会・地球環境の創造に貢献することを目的に、以下の取り組みを実施いたします。

・エネルギー使用量の削減

・生ゴミ処理機導入による廃棄物削減

・環境配慮資材の導入(ストロー・テイクアウト用レジ袋)

・宿泊連泊利用者様への「清掃不要札」の活用

・食品ロスに係る取り組み

・地域の清掃活動への積極的な参加

・2R(リデュース・リユース)の取り組み推進

 

(3) 人的資本に関する戦略

当社は、人材を持続的な企業価値の向上の源泉と位置付け、教育・研修の充実による能力開発と働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の確保・育成・定着を推進してまいります。また、顧客主義とブランド価値を体現できる人材を育成し、顧客満足の向上と企業の持続的成長の実現を目指してまいります。

なお、人的資本に関する戦略の詳細については、第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等をご参照ください。

 

(4) リスク管理

当社は、取締役会の下に代表取締役社長を長とした常勤取締役及び常勤監査役から成る要務役員会を設けて業務の運営、管理を行っており、その要務役員会の下にサステナビリティに対するリスク管理を含む重要度の高いリスクに対応する各種専門委員会を設置し、各種リスクを管理しております。なお、リスクに対応する各種専門委員会の委員長には取締役をあて、定期的に委員会を開催し、その結果について要務役員会に報告し、重大な事項は取締役会及び監査役会に報告します。また、防犯、防災(救命)、食品衛生の各専門役の知見を元に、各種社内研修会を実施し、従業員の教育にも注力しております。

 

(5) 指標及び目標

当社では「顧客主義」「ステークホルダーからの信頼」「従業員満足の向上」の3項目を掲げ、1888年創業の歴史を大切にして京都を代表し、世界に通じるホテルを目指しております。また、ホテルオークラ京都におきましては、SDGsを実践する宿泊施設の国際認証である「Sakura Quality An ESG Practice(通称:サクラクオリティグリーン)の「1御衣黄(ぎょいこう)ザクラ」を取得しております。加えて、京都市より、ごみの減量及びリサイクルに積極的に取り組んでいる優良事業所として認定され、「2R及び分別・リサイクル活動優良賞」を受賞しております。さらに、社会貢献活動として、2024年4月より国連WFP(世界食糧計画)の活動を支援する「レッドカップキャンペーン」に参画し、宿泊売上の一部を寄付することにより学校給食支援活動に貢献しております。加えて、環境負荷低減に向けた新たな取り組みとして、2025年9月より、ホテルで使用済みとなった食用油を回収し、持続可能な航空燃料(SAF)の原料として活用する「Fry to Fly Project」に参画しております。本取組みを通じて、資源循環の促進および航空分野における脱炭素化への貢献を図っております。また、2025年11月からは、従業員や客室から排出されるペットボトルキャップを回収業者に引き渡し、リサイクル資源として活用するとともに、その売却益を通じて、開発途上国の子どもたちへのワクチン支援につなげる取り組みを開始いたしました。

なお、人的資本に関する指標および目標は、第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等をご参照ください。