2025年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ホームセンター WILD-1 専門店 店舗開発 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ホームセンター 15,966 43.1 410 27.2 2.6
WILD-1 9,260 25.0 24 1.6 0.3
専門店 11,479 31.0 932 61.8 8.1
店舗開発 353 1.0 135 8.9 38.2
その他 7 0.0 7 0.5 100.0

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、ホームセンター事業、WILD-1事業、専門店事業、店舗開発事業(建物等の賃貸)及びその他の事業の経営を主な事業内容としております。なお、事業区分はセグメント情報における事業区分と同一であります。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


 

(その他の関係会社)

服部商会株式会社

資産の管理を主な事業内容としております。

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度(2024年3月1日から2025年2月28日まで)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大など景気回復への兆しが見受けられたものの、不安定な国際情勢を背景とするエネルギー・原材料価格の高騰、急激な為替変動、国内物価の上昇など先行き不透明な状況が継続しています。

この様な状況のもと、当社は「住まいと暮らしを豊かにするための商品とサービスを提供し、地域の皆様の生活文化に貢献する生活快適創造」のミッションに基づき各種取り組みを実施してまいりました。

当社は、2025年2月期が「創業50周年」「WILD-1事業・創業40周年」となることから、農業体験イベントや地域貢献イベントの開催、記念商品の販売など周年イヤーを盛り上げる取り組みを行いました。またSDGs活動の一環として、栃木県との協定に基づく栃木県芳賀郡益子町の「カンセキの森」への植樹会やエシカル商品の販売、WILD-1店舗近郊のアウトドアフィールドの清掃ボランティア作業を実施いたしました。

営業面では、周年セールの販売促進効果によりホームセンター事業における日用品などの売上が伸長したことや、イベントや外出機会の増加によりWILD-1事業における旅行関連用品や業務スーパーの値ごろ感のある食料品の売上が好調に推移いたしました。また新たな取り組みとして、ホームセンター事業において、2024年6月から「カンセキアプリ」をスタートいたしました。WILD-1事業においては、FC事業の取り組みを開始し、2024年10月に第1号店となる「WILD-1福知山店(京都府福知山市)」を出店いたしました。しかしながら、今夏の猛暑、長期間に及ぶ残暑の影響による来店客の落ち込み、WILD-1事業におけるキャンプ関連用品などの売上が不振であったことなどから業績を下振れさせることとなりました。経費面では、人員の効率的運用や各種既存契約の見直し、在庫圧縮による倉庫保管料の削減、新規出店費用の抑制等経費削減策を実施いたしました。

設備面では、新形態の異業態併設型店舗として、2024年3月にオフハウス併設店舗「ハードオフさくら氏家店(栃木県さくら市)」、2024年5月にホームセンター併設店舗「業務スーパー栃木そのべ店(栃木県栃木市)」を出店いたしました。また2024年7月にWILD-1事業3店舗目となるテナント型店舗として「WILD-1ゆめが丘ソラトス店(神奈川県横浜市)」、2024年9月に「業務スーパー岡本店(栃木県宇都宮市)」を出店いたしました。

これらの結果、当事業年度の売上高は365億52百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は5億38百万円(前事業年度は営業損失14億68百万円)、経常利益は4億76百万円(前事業年度は経常損失15億15百万円)、当期純利益は5億18百万円(前事業年度は当期純損失52億19百万円)となりました。

また、当事業年度末の財政状態につきましては、資産合計242億76百万円(前事業年度末比4.8%減)、負債合計181億13百万円(前事業年度末比6.4%減)、純資産合計61億63百万円(前事業年度末比0.3%増)となりました。

 

なお、当社の報告セグメント事業別経営成績は次のとおりです。

 

[ホームセンター事業]

ホームセンター事業においては、創業50周年に係る販売促進効果により日用品、園芸用品、住宅関連用品の売上が好調に推移し、売上高が前年を上回ることとなりました。特に、頻発する窃盗・強盗事件などの影響による防犯意識の高まりから防犯関連商品の販売が、また今冬の冷え込みが強かったことから暖房器具類の販売が好調となりました。また50周年記念で販売促進策を強化した結果、部門構成比が変化したこと、ポイント付与率が上がったことから売上総利益率が低下することとなりましたが、各種経費の見直し等を行いセグメント利益の確保に努めました。

これらの結果、ホームセンター事業の営業収益は、159億65百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益は、4億9百万円(前年同期比0.7%増)となりました。

 

[WILD-1事業]

WILD-1事業においては、2024年4月に創業40周年を迎えたことから、他メーカーとコラボした記念商品の販売や各種イベントを開催いたしました。販売面では、キャンプ関連用品の売上は前年を下回る水準でしたが、外出機会の増加による旅行関連用品やハイキング用品、釣り具の販売が好調に推移いたしました。経費面では、人員の効率的運用による人件費の削減や在庫適正化による倉庫保管料の削減、新規出店費用の抑制等経費削減策を実施いたしました。設備面では、2024年7月に「WILD-1ゆめが丘ソラトス店(神奈川県横浜市)」を出店いたしました。

これらの結果、WILD-1事業の営業収益は、92億60百万円(前年同期比6.4%減)、セグメント利益は、24百万円(前年同期はセグメント損失18億63百万円)となりました。

 

[専門店事業]

業務スーパー店舗では、各種イベント再開など業務需要が回復すると同時に、一般のお客様による利用が継続的に増加しました。また一部店舗で取り組みを行っている精肉・青果の販売も好調に推移したことから、売上高は前年を上回ることとなりました。

オフハウス店舗では、衣料品やホビー関連用品が堅調に推移したことに加え、金相場の上昇による宝飾品の売買が好調に推移いたしました。

設備面では、2024年9月に「業務スーパー岡本店(栃木県宇都宮市)」を出店いたしました。また当社として初めての試みとなる異業態併設型店舗として、2024年3月にオフハウス併設店舗「ハードオフさくら氏家店(栃木県さくら市)」、2024年5月にホームセンター併設店舗「業務スーパー栃木そのべ店(栃木県栃木市)」を出店いたしました。

これらの結果、専門店事業の営業収益は、114億79百万円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益は、9億31百万円(前年同期比15.6%増)となりました。

 

[店舗開発事業]

店舗開発事業では、不動産賃貸収入は堅調に推移いたしました。しかしながら、アミューズメント施設収入は、近隣に競合店舗の出店があったことやレジャー多様化の影響により、来店客が落ち込み、前年同期を下回ることとなりました。

これらの結果、店舗開発事業の営業収益は、3億53百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益は、1億34百万円(前年同期比5.4%減)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ63百万円増加して8億10百万円(前年同期は7億46百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、22億4百万円(前年同期は3億16百万円の使用)となりました。

これは主に、税引前当期純利益6億28百万円、減価償却費4億79百万円及び減損損失3億15百万円を計上したこと、棚卸資産8億37百万円の減少により資金が得られたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、7億9百万円(前年同期比1.2%増)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出6億63百万円、無形固定資産の取得による支出44百万円により使用したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、14億31百万円(前年同期は6億49百万円の資金増)となりました。

これは主に、長期借入れによる収入11億円により資金が得られた一方、長期借入金の返済による支出25億23百万円、社債の償還による支出1億円、リース債務の返済による支出1億52百万円及び配当金の支払額74百万円により資金を使用したことによるものであります。

 

 

③ 仕入及び販売の状況

(a) 商品仕入実績

当事業年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

ホームセンター

11,753,071

99.6

WILD-1

5,600,380

75.4

専門店

8,598,762

105.3

店舗開発

その他

合計

25,952,213

94.7

 

(注) 1 セグメントごとの各構成内容は、次のとおりであります。

(1) ホームセンター……………(DIY用品、家庭用品、カー・レジャー用品、文具、食品等)

(2) WILD-1……………………(アウトドアライフ用品)

(3) 専門店………………………(リユース商品、業務用食材、飲食店等)

(4) 店舗開発……………………(不動産賃貸等)

(5) その他………………………(報告セグメントに含まれない不動産事業等)

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(b) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

ホームセンター

15,965,766

100.8

WILD-1

9,260,432

93.6

専門店

11,479,393

106.5

店舗開発

353,021

97.8

その他

7,204

110.0

合計

37,065,818

100.5

 

(注) 1 セグメントごとの各構成内容は、「(a) 商品仕入実績」をご参照ください。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a) 財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産は前事業年度末に比べ4億12百万円減少89億59百万円(前年同期比4.4%減)となりました。主な要因といたしましては、現金及び預金の増加63百万円、売掛金の増加1億66百万円、商品在庫の減少8億38百万円によるものであります。

 

(固定資産)

当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ8億1百万円減少153億11百万円(前年同期比5.0%減)となりました。

有形固定資産は、減価償却費の計上及び減損損失の計上等により97百万円減少104億84百万円となりました。

無形固定資産は、28百万円減少4億11百万円となりました。

投資その他の資産は、保有株式の売却及び時価評価等により6億74百万円減少44億14百万円となりました。

 

(流動負債)

当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ42億68百万円増加147億42百万円(前年同期比40.8%増)となりました。主な要因といたしましては、1年内返済予定の長期借入金の増加37億81百万円、短期借入金の増加3億20百万円、未払消費税等の増加2億33百万円によるものであります。

 

(固定負債)

当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ55億4百万円減少33億70百万円(前年同期比62.0%減)となりました。主な要因といたしましては、社債の減少1億円、長期借入金の減少52億5百万円によるものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ17百万円増加61億63百万円(前年同期比0.3%増)、自己資本比率は25.1%となり、前事業年度末に比べ1.2%増加いたしました。主な要因といたしましては、当期純利益5億18百万円の計上、保有株式の売却及び時価評価等によりその他有価証券評価差額金が4億38百万円減少したことによるものであります。

 

 

(b) 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は、夏の猛暑による影響等によりキャンプ用品の売上が落ち込んだ一方、「創業50周年」「WILD-1事業・創業40周年」となることから周年イヤーを盛り上げる取り組みを行った結果、365億52百万円(前年同期比0.5%増)となりました。

 

(売上総利益)

当事業年度における売上総利益は、売上高の増加によること、前事業年度末に長期の滞留が見込まれるキャンプ用品の未消化在庫商品等について、商品評価損14億30百万円を売上原価に計上した影響により、結果前事業年度に比べ14億81百万円増加97億61百万円(前年同期比17.9%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、当事業年度に新規出店した4店舗の新規出店経費が増加した一方、人員の効率的運用や各種既存契約の見直し、在庫圧縮による倉庫保険料の削減、新規出店費用の抑制等経費削減策を実施した結果、前事業年度に比べ5億31百万円減少97億36百万円(前年同期比5.2%減)となりました。

 

(営業利益)

当事業年度における営業利益は、上記の売上総利益の増加及び販売費及び一般管理費の減少により5億38百万円(前事業年度は営業損失14億68百万円)となりました。

 

(営業外損益)

当事業年度における営業外収益は、外貨預金の為替差益が減少したことにより前事業年度に比べ5百万円減少99百万円(前年同期比5.0%減)となりました。

営業外費用は、支払利息が増加したことにより、前事業年度に比べ10百万円増加1億61百万円(前年同期比6.6%増)となりました。

 

(経常利益)

当事業年度における経常利益は、上記の売上総利益の増加及び販売費及び一般管理費の減少により4億76百万円(前事業年度は経常損失15億15百万円)となりました。

 

(特別損益)

当事業年度における特別利益は、投資有価証券売却益4億81百万円を計上したことにより4億81百万円(前年同期比5,082.8%増)となりました。

特別損失は、WILD-1店舗等の一部の事業用資産について、事業環境の変化を踏まえた収益性や今後の見通しなどを検討した結果、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき減損処理を行い減損損失3億15百万円を計上したことにより3億30百万円(前年同期比90.3%減)となりました。

 

(当期純利益)

当事業年度における当期純利益は、上記要因により、5億18百万円(前事業年度は当期純損失52億19百万円)となりました。

 

(c) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクに対しては、その影響を最小限とするよう努めております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)

当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資金需要)

当社の運転資金需要の主なものは、商品の仕入の他、販売費及び一般管理費の営業費用であります。

設備投資需要のうち主なものは、新規出店及び改装等に伴う建物及び什器、備品の取得の他、差入保証金等であります。

 

(財政政策)

当社の財政政策につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により資金調達をしております。借入による資金調達に関しましては、短期運転資金は銀行からの短期借入により、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、社債の発行、銀行からの長期借入金及びリース契約を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。