リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらのリスクに対しては、その影響を最小限とするよう努めております。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 他社との競合によるリスク
当社が取扱う商品は、競合他社との差別化が非常に困難であり地域市場における競争の激化が予想されます。当社では独自のサービスによる差別化と競争力の向上を図っておりますが、当社が事業を展開する地域において競合他社の動向や新規参入業者等の状況によっては、価格競争が当社の予想を超えて販売価格の下落をまねく可能性も有り、売上高の減少や利益率の低下等、今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 個人情報等の漏洩に関するリスク
当社は、当社の発行する「スマイルカード」及び「WILD-1カード」により多数のお客様の個人情報を保有しております。個人情報の取扱いにつきましては「個人情報取扱規程」を設け、情報の利用・管理については十分な体制で臨んでおりますが、予測を超えた原因によりお客様の情報が流出し問題が発生した場合には、今後の経営成績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制に関するリスク
当社は、ホームセンターを主力事業として、WILD-1、業務スーパー、オフハウスと多様な店舗展開を図っております。特にホームセンター店舗の出店や増床におきましては「大規模小売店舗立地法」の規制を受けます。同法により売場面積が1,000㎡を超える出店及び増床により売場面積が1,000㎡を超える店舗になる場合には、駐車場の必要台数の確保や騒音・交通渋滞対策、廃棄物の処理、街並づくりへの配慮等の環境問題に関する規制を受けることになります。このような環境対策を十分に考慮した出店計画を立案いたしますが、同法の規制により計画どおりの出店ができない場合には、今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 金利変動による業績に関するリスク
当社は店舗の出店及び改装に伴う資金の多くを借入金により調達しておりますので、総資産に占める借入金の割合が高い水準に達しております。金利動向等により金利が予想以上に上昇した場合には、金利負担の増加や将来の調達コストの増加が発生する可能性があり、今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損損失および店舗閉鎖損失に関するリスク
当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、そのほとんどは事業用として有効活用しておりますが、今後の事業収支状況及び資産時価の推移の状況によっては減損損失を計上する可能性があります。この場合、今後の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、不採算店舗の閉店に際し、賃借物件の違約金や固定資産の撤去に係る損失見込みに基づく引当金の計上を行う場合、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6) 自然災害・事故等に関するリスク
当社において、大地震や台風の自然災害、著しい天候不順、大規模な感染症、予期せぬ事故等が発生した場合、客数低下による売上減少のみならず、店舗等に物理的な損害が生じ、当社の販売活動・流通・仕入活動が妨げられる可能性があります。また、国内外を問わず、災害、疫病、事故、暴動、テロ活動、また当社との取引先や仕入・流通ネットワークに影響を及ぼす事象が発生した場合も同様に当社の事業に支障をきたす可能性があります。
(7) 新型コロナウイルス感染症等の流行に関するリスク
新型コロナウイルス感染症等の流行により、本部、店舗及び当社の取引先の国内外の生産地、生産工場の所在地やその周辺地域において感染者が拡大し、また、それに連動して国内外で流通制限などの非常事態が発生することにより、当社の商品供給体制や販売に影響を受け、事業活動の継続に支障をきたす場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、店舗において従業員の出勤前の体温測定、マスク着用などの徹底を行うとともに、消毒液や飛沫防止シールド設置、換気・清掃の強化などに取り組み、感染防止に努めております。また、本部において従業員の出勤前の体温測定、マスク着用などの徹底を行うとともに、WEBなどを利用したリモート会議を積極的に活用しております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、休業または営業時間短縮するような状況が継続した場合には、今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 財政状態に及ぼす影響に関するリスク
当社は、事業資金を銀行等の金融機関からの借入等により調達しており、総資産に対する借入金の割合は、当事業年度末では47.9%となっております。当社は、借入金等の返済のため、キャッシュ・フローの使途に制限を受け、また、金利水準が上昇した場合に費用の増加を招く可能性があります。既存債務のリファイナンスも含め、必要な資金を必要な時期に適当と考える条件で調達できない等、資金調達が制約されるとともに、資金調達コストが増加する可能性があることから、当社の事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。
当社が複数の金融機関との間で締結している借入金に係る契約には財務制限条項が定められているものもあり、今後、当社の純資産が財務制限条項に定める水準を下回ることとなった場合又は営業利益が一定の水準を下回った場合、借入先金融機関の請求により、当該借入金について期限の利益を喪失する可能性があります。
こうした当社の借入金等への依存及びこれに関連した信用格付けの低下、又は当社の財政状態の悪化は、財務状態の強固な競業他社との競争において不利に働く可能性があり、また、借入先又は取引先との契約関係上の問題を生じさせる可能性もあります。
(9) 継続企業の前提に関する重要事象等
当事業年度において、WILD-1事業における商品評価損や減損損失を計上した結果、52億19百万円の当期純損失を計上しております。また、当事業年度末の純資産は61億46百万円(前事業年度比44.9%減)まで減少し、シンジケートローン契約について財務制限条項に抵触しております。これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
しかしながら、借入先金融機関からは、財務制限条項への抵触に基づく期限の利益喪失の請求は行わない旨、書面にて承諾を頂いております。また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)会社の対処すべき課題」記載の各種諸施策の着実な実行などにより、2025年2月期における営業利益の確保に努めてまいります。これらに加え、当面の運転資金及び投資資金において、資金繰りに重要な懸念はないと判断していることから、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在するものの、重要な不確実性は認められないと判断しております。
配当政策
3 【配当政策】
当社の利益配分に対する基本的な考え方は、将来の持続的な事業の成長、発展のために内部留保の充実をはかるとともに、株主各位へは安定的かつ配当性向を考慮しながら充実した配当を実施していくことにあります。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、多額の当期純損失を計上したことから無配としております。
内部留保資金につきましては、新規出店投資資金や既存店舗の活性化のために効率的に充当し、収益の向上を図ってまいります。
なお、当社は中間配当を行うことが出来る旨を定めております。