2023年8月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、記載内容のうち、将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 食中毒について

外食事業にたずさわる当社グループにとって、最大のリスク要因は食中毒の発生と認識しており、入荷食材の品質検査や従業員への衛生指導等を行う「食品衛生研究所」、及び薬物検査や使用食材の安全性についての分析・研究等を行う「総合科学新潟研究所」の2つの衛生管理機関を設置するなど、様々な衛生管理への対策を講じております。しかしながら万が一、不可抗力的な食中毒が発生した場合、社会的信用を失うことによる売上高の減少、損害賠償による損失の発生、一定期間の営業停止や営業許可の取り消しなどにより、当社グループの経営成績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 食材仕入について

当社グループにおきましては、トレーサビリティ(生産履歴)の追求や産地仕入の拡大に努めるなど、食材の品質管理を最重要課題として認識しております。当社グループの中心食材である生鮮魚介類において、海の汚染等による品質安全面の不安、漁獲高の減少や海外需要の増加による調達難等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、穀物や野菜などの農作物の天候不順等による不作や、その他食材市況の大幅な変動が発生した場合、原材料の調達難や仕入れ価格の上昇により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 食品工場について

当社グループの食品工場では、HACCP(ハサップ:総合的衛生管理システム)に対応した厳格な品質管理体制の基に、グループ店舗向けの加工食材等を製造しておりますが、万が一、当工場にて食品衛生に関する問題が生じた場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) システム障害について

食材の受発注、店舗における売上日報管理、勤怠管理などの店舗管理システムの運営管理は、信頼できる外部業者に委託しており、万全の体制を整えておりますが、万が一、災害、停電、ソフトウェアまたはハードウェアの欠陥、コンピュータウイルスなど不測の事態によりシステム障害が発生した場合、食材調達、勤怠管理など店舗運営に支障をきたすことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 外食業界の動向について

当社グループが属する外食産業市場は成熟段階に入っており、想定以上の市場規模の縮小、企業間競争の激化が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 出店戦略について

新規出店につきましては、立地条件や賃貸条件などを総合的に勘案して決定しているため、条件に合致する物件が確保できない場合、計画通りの新規出店が進行せず、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 人材育成について

当社グループでは、優秀な人材の確保・育成には特に注力しておりますが、採用環境の悪化や人材育成が順調に進まない場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 災害等による影響について

当社グループでは、店舗が集中している関東地方や主要な都心部で大規模な自然災害や伝染病などの蔓延が発生した場合、来店客数の減少や正常な事業活動が困難となる恐れがあり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 差入保証金・敷金について

当社グループの飲食事業における店舗については、賃借による出店が中心であり、賃貸人に対し賃貸借契約を締結する際、保証金および敷金の差入れを行っており、賃貸人は小口かつ分散されておりますが、破産などにより保証金・敷金の回収が不能となった場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 減損会計などの会計制度適用について

当社グループが保有する店舗や土地・不動産等の固定資産は、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後に向けて新しく会計制度の変更があった場合、その適用によっても当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 法的規制等について

当社グループにおいては、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更・強化された場合に、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) フランチャイズ店舗について

当社グループは、「庄や」「日本海庄や」を主体に、フランチャイズ(FC)加盟店との間で「大庄グループフランチャイズチェーン加盟契約」を締結し、フランチャイズ展開を行っております。また当社グループでは、「ボランタリーチェーン(VC)制度」によるVC加盟者との「大庄グループボランタリーチェーン加盟契約」の締結を推進しております。(2023年8月現在 合計94店舗)。

フランチャイズ店舗には、安全な食材の供給、衛生管理、経営指導を行うなど、親密な取引関係を維持しておりますが、万が一、フランチャイズ店舗での食中毒等の不測の事故が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 個人情報の管理について

当社グループでは、イベント案内や宴会需要の掘り起し等を目的に顧客の個人情報を取り扱っております。万が一、情報の漏洩があった場合、社会的信用の失墜や損害賠償問題につながり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 新型コロナウイルス感染症拡大について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大については、感染症法上の位置づけが5類感染症となり、日常生活の行動制限が撤廃されるなど一定の収束はみられたものの、新たな感染症等の拡大が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は、企業価値の向上並びに株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題に位置付けております。また、利益配分につきましては、安定した経営基盤の強化と事業拡大に向けて内部留保の充実に努めるとともに、株主の皆様に対しては、安定した配当を継続的に行うことを基本方針としつつ、業績動向や財務健全性の状況も十分に考慮した上での適正な利益還元を行っていきたいと考えております。

また、当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、期末配当についての決定機関は株主総会、中間配当については取締役会であります。なお、当社は「取締役会の決議によって、毎年2月末日を基準日として中間配当をすることができる。」旨を定款に定めております。

当期末の配当金につきましては1株当たり6円とさせていただきました。中間配当は無配とさせていただきましたので、1株当たりの年間配当金は前期と同額の6円となりました。

 

なお、当事業年度における剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たりの配当額
(円)

2023年11月28日

定時株主総会決議

125

6.00