2026年3月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。

リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していない。

 

(1) 顧客依存のリスク

当社グループは、完成工事高総額に占める東日本旅客鉄道株式会社の比率が高いことから、同社の設備投資計画の変更、発注方針の見直しその他の事業環境の変化により発注規模が変動した場合には、当社グループの受注高の減少につながる可能性がある。

当社グループは、同社との信頼関係の維持・強化に努めるとともに、新規顧客の開拓や事業領域の拡大に取り組んでいるが、これらの施策が十分に奏功しない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 建設市場・事業環境変化のリスク

当社グループの事業は、鉄道関連投資、民間設備投資、公共投資その他の建設需要の動向の影響を受ける。景気後退、設備投資計画の変更、公共投資の減少その他の事業環境の著しい変化が生じた場合には、受注高の減少や受注競争の激化等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 社会的信用力低下のリスク

当社グループは、安全を会社経営上の最重要課題と認識し、「日本電設3ヶ年経営計画2024」の中で安全推進の施策を策定している。安全大会・各種安全会議・研修等をとおして教育し、社員・協力会社社員が共通認識のもと事故防止に取り組んでいる。しかしながら、当社グループが行う工事施工の過程で重大な事故又は労働災害を発生させた場合には、損害賠償責任の発生、発注者からの信用・信頼の失墜、受注機会の減少等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

また、当社グループは、法令順守を会社経営の基本とし、内部管理・内部統制体制を整備し、役員・従業員に対して定期的な勉強会や研修に加え、ICTを活用したコンプライアンス教材による随時学習可能な環境を整えることにより、適切な業務運営を行っているが、建設業法その他の関連法令に違反する行為又は疑義を持たれる行為が発生した場合には、社会的信用力の低下等により、受注活動や当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(4) 施工品質不良・契約不適合のリスク

当社グループは、施工品質の確保を重要課題と認識し、設計、施工及び検査の各段階において品質管理の徹底に努めている。しかしながら、施工物に重大な品質不良又は契約不適合が生じた場合には、補修費用や損害賠償責任の発生、顧客からの信用低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(5) 人材の確保及び協力会社体制に関するリスク

当社グループの事業は、労働集約的な性格を有し、多くの協力会社と連携して事業を遂行していることから、必要な技能・資格・経験を有する人材及び協力会社社員の確保・育成が重要となる。当社グループは、施工体制強化の取組を推進し、協力会社社員の新規採用支援、育成支援、安定的な工事発注による工事平準化に努めているが、必要な人材の確保・育成が十分に進まない場合には、施工体制の維持・強化に支障を来し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(6) 取引先及び協力会社の信用リスク

発注者の業績悪化等による工事代金回収の遅延又は貸倒れに加え、協力会社等が倒産その他の信用不安に陥った場合には、工期の遅延や追加費用の発生等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

 

(7) 受注競争並びに材料費・労務費の変動による工事採算悪化のリスク

当社グループは、「日本電設3ヶ年経営計画2024」に基づく各工事部門での取組をとおして同業他社との差別化を図っているが、受注環境の変化や競合他社との競争の激化により、請負金額が低下する場合がある。また、施工期間が長期にわたる工事においては、契約締結後に資材価格の高騰や労務費の上昇が生じた場合であっても、これを請負代金に十分に反映できないことがある。

当社グループは、材料の集中購買による価格低減や価格交渉、施工の効率化及び生産性向上等により原価低減に努めるとともに、発注者との協議を通じてコスト変動の適切な反映に取り組んでいるが、これらの取組が奏功しない場合、又は想定を超える受注競争の激化、資材価格の高騰や労務費の上昇が生じた場合には、工事採算が悪化し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(8) 法令・制度変更及び法令違反のリスク

当社グループの事業は、建設業法をはじめとする各種関係法令及び規制の適用を受けており、これらの法令の改廃、新設又は運用基準の変更等が行われた場合には、追加的な対応コストの発生や事業運営上の制約が生じることにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

また、建設業法その他の関連法令においては、経営業務の管理責任者、専任技術者等の許可要件が定められているほか、各種法令違反に対する行政処分や罰則が規定されている。当社グループでは内部管理・内部統制体制を整備し、コンプライアンスの強化に努めているが、万一これらの法令に抵触した場合には、営業停止、許可の取消、指名停止等の処分、社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(9) 情報セキュリティ及び情報システム障害のリスク

当社グループは、工事管理、会計、人事その他の基幹業務に情報システムを利用するとともに、顧客情報、技術情報、個人情報等の各種情報を保有している。これらについては情報セキュリティ体制を整備し適切な管理に努めているが、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、人的ミスその他の要因により、情報漏洩、データの改ざん又は消失、システム障害等が発生した場合には、業務の遂行に支障を来すほか、損害賠償の発生や社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(10) 自然災害、感染症等による事業継続リスク

当社グループは、地震、台風、豪雨等の自然災害又は大規模な感染症の流行が発生した場合には、事業所、施工中物件、工事用機材等が被害を受ける可能性がある。

また、交通網・電力・通信等の社会インフラの機能低下、仕入先や協力会社の被災又は稼働制約等により、資材調達の停滞や施工体制の維持が困難となり、工事の中断又は遅延が生じる可能性がある。

当社グループでは、これらの事態に備え、事業継続計画(NDK BCP)の整備等により対応に努めているが、これらの影響を完全に回避することは困難であり、復旧費用の発生や工期の長期化等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(11) 気候変動に関するリスク

当社グループは、気候変動の進行により自然災害の頻発化及び激甚化が生じた場合には、事業所、施工中物件及び工事用機材への被害、並びに施工の中断又は遅延等が発生する可能性がある。

また、脱炭素社会への移行に伴い、温室効果ガス排出に関する規制の強化、炭素税の導入その他の環境規制の拡充が行われた場合には、これらへの対応に係る追加的なコストの発生又は事業運営上の制約が生じる可能性がある。

当社グループは、これらの動向に対応すべく各種施策に取り組んでいるが、気候変動に伴う影響を完全に回避することは困難であり、当該影響により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は、企業価値の持続的成長を図るとともに、株主の皆様に対する利益還元を重要課題の一つと認識している。

利益の配分については、株主の皆様へ成長の成果に準拠した安定的な配当を継続して行うことを基本としつつ、将来へ向けての成長投資や経営基盤の強化を総合的に勘案しながら、配当額を決定する方針とし、配当性向は40%を目安としている。

剰余金の配当は年1回とし、その決定機関を株主総会としており、当期の配当金については、1株当たり124円とする予定である。

また、次期の配当金については、配当方針及び業績予想を踏まえ、1株当たり3円増配し127円とする予定である。

内部留保資金については、事業により創出したキャッシュとあわせて株主還元、成長投資、経営基盤強化に活用していくこととし、成長投資や経営基盤の強化については、人材の確保、育成・教育、技術開発、DXの推進、軌陸車等の工事用機材の配備、事業所整備、M&A、新規事業、施工体制強化等に充て、更なる企業価値向上に取り組む所存である。

なお、当期に係る剰余金の配当は以下のとおりである。

 

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

2026年6月26日

定時株主総会決議(予定)

7,429

124

 

(注)  2026年6月26日定時株主総会決議による配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)に係る信託E口が所有する当社株式に対する配当金185百万円が含まれている。