2026.06.01更新

ストーリー・沿革

価値創造に関する情報ソースがAIによって要約されています。 情報ソース: Integrated Report 2025

サマリ

日本電設工業は、鉄道電気工事で培った高い安全・品質の技術と全国ネットワークを核に、一般電気・情報通信・環境エネルギー・関連事業へ広げるインフラ設備工事会社です。JR東日本パートナー会社としての施工実績と中央学園などの人材育成力を強みに、駅や街の再開発、インフラシェア事業、自家消費型太陽光発電やZEBなどの環境エネルギー工事、さらには金属リサイクル事業への参入準備まで、インフラのライフサイクル全体を支える「総合インフラ設備工事会社」への進化を掲げています。

目指す経営指標

・2031年度(第90期)までに、連結売上高2,600億円、営業利益200億円、ROE10%以上、時価総額2,300億円を目標とする
・2030年度までにGHG排出量を2013年度比で50%削減する
・2031年度までに工事従事者数を2023年度比20%増とし、従業員エンゲージメントスコアAAA、健康経営優良法人ホワイト500の取得を目指す
・女性社員の管理職比率を2031年度までに男性社員と同等水準とする
・「日本電設3ヶ年経営計画2024」の最終年度である2026年度にROE8%を達成し、その後ROE10%以上を維持することを目標とする
・2027年3月期の経営目標として、連結売上高2,380億円、営業利益184億円を掲げる
・2024〜2031年度の成長投資計画額として累計750億円を投資する
・2029年度までに政策保有株式を2023年度比70%縮減する
・日本電設3ヶ年経営計画2024期間中(2024〜2026年度)の配当総額を160億円以上とし、新たに配当性向40%目安を株主還元指標として追加する。

用語解説

■鉄道電気工事
鉄道の運行に必要な電気設備(電車に電気を送る電車線・変電設備、線路脇の信号設備、駅の照明や電力設備など)を新設・更新・保守する工事の総称です。列車が動いている線路で夜間や短時間に作業することが多く、高度な安全管理と専門技術が求められます。

■鉄道電気/一般電気/情報通信/環境エネルギー/関連事業等
日本電設工業が事業を分けている5つのセグメントです。鉄道電気は鉄道向け電気設備工事、一般電気はビルや病院・高速道路など鉄道以外の電気設備工事、情報通信は携帯基地局やネットワーク工事、環境エネルギーは再生可能エネルギーや省エネ設備工事、関連事業等は賃貸マンション・不動産や新規事業を含む周辺ビジネスを指します。

■環境エネルギー工事
太陽光発電所・風力発電所といった再生可能エネルギー設備や、省エネ型の空調・給排水衛生設備など、環境負荷を減らすエネルギー関連設備の工事を指す日本電設工業の事業領域です。発電設備だけでなく、それを支える配電・監視などの電気設備も一体で手がける点が特徴です。

■インフラシェア事業
駅ビルなどの建物内に、携帯電話会社など複数の通信事業者が共用できる通信インフラ(アンテナ・配線・機器スペースなど)をまとめて整備し、シェアしてもらうビジネスです。日本電設工業が設備を設計・施工・保守し、限られた空間でも安定した通信環境を提供しやすくするモデルです。

■自家消費型太陽光発電設備
工場やビルの屋根などに設置した太陽光発電設備でつくった電気を、売電ではなく主にその建物自身の電力として使うタイプの設備です。電力料金の削減と、CO₂排出量削減の両方を狙えるため、JR東日本グループ工場などの案件で日本電設工業が施工を担っています。

■ZEB
「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略で、省エネ設備や高断熱と、太陽光発電などの創エネを組み合わせて、年間の一次エネルギー消費量を大幅に削減した建物を指します。日本電設工業は自社ビルのZEB化も進めており、ZEB対応の賃貸マンションなどの案件にも取り組んでいます。

■ZEBプランナー
ZEBの導入を検討する建物オーナーに対して、省エネ設計や設備計画などをトータルに提案・支援する法人に与えられる資格です。日本電設工業は設備工事会社としてこの資格を取得しており、自社の技術を活かして顧客のZEB化をサポートしています。

■総合インフラ設備工事会社
日本電設工業が2031年度に向けて目指している「ありたい姿」を表す言葉で、鉄道だけに偏らず、電気・通信・環境エネルギー・不動産など、社会インフラに関わるさまざまな設備工事をワンストップで提供する会社像を意味します。単一分野の専門業者ではなく、インフラ全体を支える“総合力”を持つ施工会社になるという方向性です。

■NDK Vision90
日本電設工業グループ(NDKグループ)が、第90期にあたる2031年度をターゲットに掲げた長期ビジョンの名称です。売上・利益・ROEなどの数値目標だけでなく、「総合インフラ設備工事会社」への転換、事業ポートフォリオの多角化、人材・DX・環境投資の強化など、グループ全体の成長ストーリーを示す指針となっています。

■日本電設3ヶ年経営計画2024
3年ごとに策定している中期経営計画シリーズの最新版で、2024~2026年度を対象とする計画です。事業部門比率の均等化、公営・民営鉄道事業者の開拓、情報通信工事におけるインフラシェア事業拡大などの重点テーマと、売上・利益・ROEなどの目標値をセットで定め、NDK Vision90の実現に向けた中間ステップの役割を担います。

■NDK施工技術のDXビジョン2031
日本電設工業が2031年をターゲットに策定した、施工技術のデジタル化・高度化に関する長期ビジョンです。鉄塔作業を遠隔監視するロボットやAIを使った安全管理など、工事の計画・施工・検査の各ステップに最新テクノロジーを取り込み、安全性向上と生産性向上、将来の人手不足対応を同時に実現することを狙っています。

■NDKオペレーションセンター
ネットワーク工事やインフラシェア工事の完了後に、その設備を24時間体制などで監視・運用するために日本電設工業が設立した拠点です。通信ネットワークの状態監視、障害発生時の一次対応などを集中的に行い、工事後の運用サービスまで含めたビジネスに広げる役割を持ちます。

■中央学園
日本電設工業が千葉県柏市に持つ自社の研修施設・教育機関です。新入社員研修や鉄道電気工事に必要な専門技能の教育、協力会社社員の育成などを行い、将来の施工体制を支える技術者を計画的に育てる場として位置づけられています。一般向け見学会などを通じて、鉄道・電気への理解を広げる役割も果たしています。

■金属リサイクル事業
鉄道電気工事などの施工現場で発生する金属の撤去品を自社で回収し、再資源化する新規事業です。これまで外部に委託していた金属廃材を、自らリサイクルすることでリサイクル率向上と収益化の両方を目指しており、専用の金属リサイクル会社設立に向けた準備を進めています。

■系統用蓄電池事業
電力系統(送電網)とつながる大規模な蓄電池を設置し、再生可能エネルギーの出力変動を吸収したり、電力の需給バランス調整に活用したりする事業です。日本電設工業は電気設備工事での知見を生かし、この分野への参入準備を進めており、環境エネルギー分野の新たな柱候補と位置づけています。

■政策保有株式
取引関係の維持や事業シナジーなど、純粋な投資収益以外の目的で保有している株式のことです。日本電設工業では資本効率を高めるため、この政策保有株式を段階的に縮減していく方針を掲げており、中長期の経営目標にも縮減割合と期限を明示しています。

■健康経営優良法人ホワイト500
経済産業省などが認定する「健康経営優良法人」のうち、特に優れた大規模法人上位500社に与えられる称号です。日本電設工業は、社員の健康管理や働き方に関する取り組み強化を進め、このホワイト500の取得をNDK Vision90の非財務目標の一つとして掲げています。

■エンゲージメントスコアAAA
従業員のエンゲージメント(会社への信頼・愛着・やりがい)を測る調査で、日本電設工業が目標とする最上位ランクの評価水準です。具体的な算出方法や指標名は社外向けには詳述されていませんが、「AAA」を取ることを目標に掲げることで、社員の定着や働きがいの向上を重視している姿勢を示しています。

■工事従事者
日本電設工業グループの工事現場で実際に施工に関わる人を指す用語で、同社の社員だけでなく協力会社の作業員も含めた広い概念です。NDK Vision90では、この工事従事者数を一定割合増やすことを目標に掲げており、人材確保と育成に経営としてコミットしていることを示しています。
2026年3月期有価証券報告書より

沿革

 

2 【沿革】

1942年12月

当時の鉄道省の要請で、鉄道省の電気工事指定業者と電気機器・電線等の指定製造業者の共同出資により、東京都神田区須田町において鉄道電気工業株式会社(資本金100万円)を設立。
専ら鉄道省における電気設備の設計並びに工事請負を事業目的として営業を開始した。

1946年5月

事業目的を変更(「省営鉄道事業に於ける」を「運輸事業に於ける電気設備並にその他の電気設備の設計及び工事請負」に改める)

1949年7月

商号を日本電設工業株式会社に変更
事業目的を追加(電気機器及び材料の製作、販売)

1949年10月

建設業法による建設大臣登録(イ)第152号の登録を完了(以後2年ごとに登録更新)

1962年12月

当社株式を東京証券取引所市場第二部に上場

1973年10月

当社株式を東京証券取引所市場第一部に指定替

1974年2月

建設業法改正に伴い建設大臣許可(特般―48)第2995号の許可を受ける。(以後3年ごとに許可更新。なお、1995年2月の許可更新より5年ごとの更新となった。)

1975年7月

事業目的を追加(不動産の賃貸及び駐車場の経営)

1978年12月

電設工サービス株式会社を設立(現・連結子会社)

1981年1月

東京電気保全株式会社を設立
仙台電気保全株式会社を設立(同年12月商号を東日本電気保安株式会社に変更)

1982年8月

事業目的を追加(不動産の売買)

1985年2月

本店所在地を現在地に移転

1986年8月

事業年度を毎年4月1日より翌年3月31日までに変更

1989年6月

事業目的を追加(建築物の電気及び機械設備等の保守、運転並びに管理・損害保険代理業・ニューメディアに関するシステム開発及び販売・情報処理サービス業)

1989年7月

株式会社エヌディーケー・イッツを設立(現・連結子会社)

1993年4月

50周年記念事業(中央学園を設置)

1997年4月

鉄道統括本部、営業統括本部を設置

1999年4月

情報通信本部を設置
東京電気保全株式会社と東日本電気保安株式会社が合併し、商号を東日本電気エンジニアリング株式会社に変更(現・連結子会社)

2000年4月

NDKアールアンドイー株式会社を設立(現・連結子会社)

2002年6月

事業目的を追加(電気供給事業)

2002年10月

関連事業本部を設置

2003年4月

電設工サービス株式会社の商号をNDK総合サービス株式会社に変更

2003年6月

事業目的を追加(生命保険代理業)

2003年10月

株式会社エヌディーケー・イッツの商号をNDKイッツ株式会社に変更

2004年4月

NDK総合サービス株式会社がNDKファシリティサービス株式会社を合併

2006年4月

西日本統括本部を設置

2011年4月

70周年記念事業(中央学園訓練設備の整備・新設、NDKデジタル学園等教育システムの構築)

2016年6月

監査等委員会設置会社へ移行

2022年4月

当社株式を東京証券取引所プライム市場に移行

2023年6月

事業目的を追加(電気通信事業)

2025年10月

JCroc株式会社を設立(現・連結子会社)

 

 

関係会社

 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金
(百万円)

主要な事業の内容

議決権の
所有割合
(%)

関係内容

役員の
兼任等

営業上の取引

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

NDK総合サービス㈱

東京都
台東区

80

電気機器・材料の
販売及び不動産の
賃貸、仲介、管理等

100

兼任4名
転籍2名

当社工事用の資材の一部を購入している。

NDKイッツ㈱

東京都
文京区

40

ソフトウェアの開発等の情報サービス

100

兼任2名
転籍1名

当社は情報システムの開発及び保全業務を発注している。

NDK電設㈱

東京都
台東区

20

一般電気工事の施工

100

兼任6名
転籍0名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

NDK設備設計㈱

東京都
台東区

10

電気設備等の企画、
設計、積算、監理

100

兼任5名
転籍1名

当社電気工事にかかる企画、設計・積算、監理の一部を発注している。

NDKアールアンドイー㈱

千葉県
柏市

10

電気設備に関する教育、図書出版

100

兼任4名
転籍0名

当社社員教育のための研修等を委託している。

日本電設電車線工事㈱

東京都
大田区

10

鉄道電気工事の施工

100

兼任7名
転籍1名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

日本電設信号工事㈱

東京都
北区

10

鉄道電気工事の施工

100

兼任6名
転籍2名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

日本電設通信工事㈱

東京都
北区

10

鉄道電気通信工事の施工

100

兼任4名
転籍2名

当社が受注した鉄道電気通信工事の一部を発注している。

JCroc㈱

東京都
台東区

50

通信インフラシェアリング事業

100

兼任6名
転籍1名

同社の情報通信工事を受注している。

NDK西日本電設㈱

大阪市
淀川区

20

一般電気工事の施工

100

兼任5名
転籍2名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

㈱東電

広島市
東区

34

一般電気工事の施工

100

兼任5名
転籍1名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

トキワ電気工業㈱

福岡市
博多区

20

一般電気工事の施工

100

兼任5名
転籍1名

当社が受注した電気工事の一部を発注している。

㈱石田工業所

福島県
郡山市

30

管工事の施工

100

兼任6名

転籍0名

当社が受注した管工事の一部を発注している。

東日本電気エンジニアリング㈱

東京都
中央区

97

電気・通信設備の検査、修繕、工事請負

65.7

兼任2名
転籍0名

当社が受注した電気・情報通信工事の一部を発注している。

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 

㈱新陽社

東京都
中央区

182

電気機器の製作、販売

26.9

兼任2名
転籍1名

当社工事用の資材の一部を購入している。

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

 

東日本旅客鉄道㈱

東京都
渋谷区

200,000

旅客鉄道事業

(被所有)
直接19.5

間接 0.1

兼任1名
転籍1名

同社の電気・情報通信工事を受注している。

 

(注) 1.主要な事業の内容欄には、部門等の名称を記載している。

2.JCroc㈱は新規設立により、当連結会計年度から連結の範囲に含めている。

3.東日本電気エンジニアリング㈱については売上高(連結会社相互間の内部売上高は除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えている。

主要な損益情報等

(1) 完成工事高

42,508百万円

 

(2) 経常利益

3,413

 

(3) 当期純利益

2,377

 

(4) 純資産額

43,625

 

(5) 総資産額

57,929

 

4.東日本旅客鉄道㈱は、有価証券報告書の提出会社である。