2024年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 31,778 100.0 4,284 100.0 13.5

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、菓子食品事業(菓子の製造販売)を主な事業内容としております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。


 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2025年3月31日)現在において判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況及び分析

当事業年度におけるわが国経済は、個人消費の一部に足踏みが残るものの緩やかに回復しました。しかしながら、欧米における高金利水準継続や中国不動産市場の停滞継続に伴う影響など、海外景気の下振れが国内景気下押しのリスクとなっており、物価上昇や米国の今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、先行きは依然不透明な状態が継続しています。

キャンディ市場におきましては、価格改定の浸透もあり、各カテゴリー並びに市場全体でも販売金額は前年を上回って推移しました。当社の主要ドメインについては、飴カテゴリーは、感染症の流行と共にセルフケアの高まり継続によりのど飴が堅調に推移し、グミカテゴリーは、ハード系食感の商品が牽引し高い成長を続けております。

このような事業環境において、当社は企業パーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」の下、「中期経営計画2024」の最終年度である当期においても3つの事業戦略(「価値創造」・「ESG経営」・「事業領域の拡大」)を着実に推し進め、当期の売上高は、前期比27億62百万円(9.5%)増収の317億78百万円となりました。

 

① 売上高

当社は、単一セグメントであるため、商品カテゴリー別に売上高の状況を分析しております。その結果は、次のとおりであります。

<飴カテゴリー>

飴は、商品アイテムの絞り込みと人員増強等の生産体制整備により、継続するのど飴需要に対応し、前期比7億69百万円(5.1%)増収の158億15百万円となりました。製品別では、休売・終売商品やファンシーカテゴリーの減少を、のど飴群と2月から価格改定を実施している「金のミルクキャンディ」シリーズがカバーしました。

 

<グミカテゴリー>

グミは、9月末に松本工場グミ棟の拡張も完了し、前期比19億23百万円(14.5%)増収の152億17百万円となりました。製品別では、輸入商品販売が減少したものの、主力ブランドである「ピュレグミ」シリーズが、「ピュレグミプレミアム」の伸長やTVCMによるプロモーション効果と3月からの価格改定が相俟って大きく販売増となりました。更に、直営店舗ヒトツブカンロ(4月に2店舗目の常設店を東急プラザ原宿「ハラカド」にオープン)・デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」にて販売の高付加価値商品「グミッツェル」も依然好評を博しています。

 

<素材菓子カテゴリー>

素材菓子は、前期比59百万円(8.9%)増収の7億30百万円となりました。

 

② 売上総利益

原材料価格の値上がり基調は円安と共に継続し、増産に向けた体制整備により固定費も増加しておりますが、一部商品の価格改定及び内容量の変更を実施することで対応し、上述の増収実現による限界利益の増加と相俟って、売上総利益は前期比14億47百万円(12.3%)増益の131億86百万円となりました。

 

 

③ 営業利益

TⅤCM・サンプリング等の広告宣伝費や業容拡大等に向けた一般費の増加があるものの、配送効率化による運賃・保管料率の低減もあり、前期比8億95百万円(26.4%)増益の42億84百万円となりました。

 

④ 経常利益

前期比8億82百万円(25.7%)増益の43億15百万円となりました。

 

⑤ 当期純利益

政策保有株式の縮減による特別利益の計上により、前期比7億97百万円(32.4%)増益の32億60百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2023年12月

2024年12月

増減

増減率(%)

売上高

29,015

31,778

2,762

9.5%

売上総利益

11,738

13,186

1,447

12.3%

営業利益

3,388

4,284

895

26.4%

経常利益

3,432

4,315

882

25.7%

当期純利益

2,462

3,260

797

32.4%

 

 

(2) 生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

菓子食品事業

40,878,001

111.6

 

(注) 金額は生産者販売価格により算出しております。

 

② 受注実績

受注生産は行っていないため、該当事項はありません。

 

③ 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

菓子食品事業

31,778,392

109.5

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱商事㈱

27,385,739

94.4

29,747,273

93.6

 

 

 

(3) 財政状態の分析

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ32億66百万円12.6%)増加し291億5百万円となりました。これは主に有形固定資産が14億64百万円、現金及び預金が12億19百万円、売掛金が4億58百万円、商品及び製品が2億53百万円増加したことによるものです。

負債の部は、前事業年度末に比べ9億69百万円8.6%)増加し122億74百万円となりました。これは主に未払金が9億96百万円、未払費用が1億11百万円増加し、未払法人税等が1億40百万円減少したことによるものです。

純資産の部は、前事業年度末に比べ22億97百万円15.8%)増加し168億31百万円となりました。これは主に当期純利益32億60百万円の計上と配当金10億50百万円の支払によるものです。

 

(4) キャッシュ・フローの状況及び分析

① キャッシュ・フローの状況

当事業年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べ12億19百万円増加し、49億81百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資金の増加、法人税等の支払などがあったものの、43億98百万円の資金増(前事業年度は39億35百万円の資金増)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、21億69百万円の資金減(前事業年度は18億39百万円の資金減)となりました。

これは主に設備投資などの支出によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、10億9百万円の資金減(前事業年度は5億85百万円の資金減)となりました。

これは配当金の支払などにより資金が減少したことによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

自己資本比率(%)

56.3

55.4

56.3

56.2

57.8

時価ベースの自己資本比率(%)

53.5

53.0

68.4

112.0

171.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.7

0.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

385.8

842.5

2,225.9

2,172.5

4,915.1

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

 (注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

 (注2)キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債(短期借入金、長期借入金)を対象としております。また、利払いは、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社の運転資金需要の主なものは、原材料の仕入や労務費、製造諸経費、販売費及び一般管理費等であります。また、設備投資資金需要は、主にキャンディ製造設備への投資であります。

これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入により調達しております。当社は、「中期経営計画2024」にて策定した財務戦略に基づき、コア事業が創出した営業キャッシュ・フローを成長エンジンであるグミ生産体制の増強、デジタル化推進及び新たな事業領域であるデジタル事業、グローバル事業及びフューチャーデザイン事業の成長に向け投資しております。取引金融機関とは2022年度よりコミットメントライン契約を締結しておりましたが、2025年2月28日に契約満了により終了しております。一方で、取引金融機関には当座貸越枠として調達手段を備えており、引続き流動性を確保しております。

 

(5) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。また、財務諸表を作成するにあたり、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。