2025年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    705名(単体) 705名(連結)
  • 平均年齢
    39.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.9年(単体)
  • 平均年収
    7,229,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

(2025年12月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(人)

菓子食品事業

705

(154)

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であります。

2.( )内は外数であり、年間平均臨時従業員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

(2025年12月31日現在)

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

705

39.2

13.9

7,229

(154)

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であります。

2.当社の事業は菓子食品事業の単一セグメントであり、セグメントごとの記載を省略しております。

3.( )内は外数であり、年間平均臨時従業員数であります。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

当社の労働組合には、カンロ労働組合が組織されており、日本食品関連産業労働組合総連合会に加盟し、組合員数は2025年12月31日現在、523名であります。

なお、労使関係について特記すべき事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

18.0

100.0

73.2

77.8

93.2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

② 連結子会社

連結子会社は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みの状況は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2026年3月26日)現在において判断したものです。

 

(1) カンログループのサステナビリティに関する考え方

当社グループはキャンディNO.1企業グループとして、持続可能(sustainable)な社会をすべてのステークホルダーと共創することにより、皆様から愛され、信頼される企業グループになることを目指しています。

今後も糖を基盤とした事業活動を通じて社会課題の解決に取組むことで、企業グループの価値向上と共にSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献します。

 

サステナビリティ推進基本方針

当社グループは、企業パーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」の下、事業を通じて社会課題の解決に寄与しながら、企業グループの価値を向上させることで、人と社会の持続的な未来に貢献します。

 

① 糖の価値創造

糖の持つ価値を正しく発信すると共に、世界の多様な人々の生活に健康・喜び・楽しさ・幸福な時間をもたらす商品やサービスを通じて、よりよい社会づくりに貢献します。

② 環境負荷削減

気候変動に対応するため温室効果ガス排出量削減を目指します。また、資源循環型社会実現に貢献すべく、食品廃棄物や使用するエネルギーの削減にも取組みます。

食品を扱うメーカーとして、食の安全・安心の実現は最重要の使命と認識しています。また、お客様に対する正しい情報発信・コミュニケーションを通じて、食生活そのものの安全・安心にも貢献します。

③ 創発的な組織推進

社員一人ひとりが成長し、仕事への誇りを持てるように多様な個性を尊重して、組織全体の成長を目指します。また、常に社会へ目を向けてカンログループに関わる全ての人が安全に働ける環境を整え守ります。

④ 組織統治

社会から信頼され、必要とされる企業グループとなるために、公正な事業と透明性の高い組織運営を実現します。常にステークホルダーの声に耳を傾け、経営に反映します。

 

(2) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

① ガバナンス

当社グループは、全社員がサステナビリティへの意識をより一層高め、これまでの取組みを深化させることを目的として、各部門より選出された委員から構成される組織横断の「サステナビリティ委員会」を2022年4月に新設しました。

2024年1月1日からは、委員長を代表取締役社長、4つの分科会のリーダーを執行役員が務め、サステナビリティ推進部を委員会の事務局とする体制に強化しました。

2026年1月1日からは、更なる効率的な推進体制の確立を目的に、分科会を3つに集約し引続きサステナビリティに関する基本方針、推進体制、各KPI進捗状況並びに今後の対応策などを協議しています。

当委員会で協議された内容は四半期に1回取締役会へ報告され、取締役会が監督・助言をするとともに、中期経営計画や年度の予算等の重要事項は取締役会の決議で決定されています。

 

② リスク管理 

当社グループでは、経営企画部を主管部とする全社的リスク管理体制の下、当社グループ事業に与える影響度の高いリスクについて定期的に識別・評価を行い、リスク管理基本規程に基づいて取締役会に報告を行っています。

サステナビリティに関するリスクについても、サステナビリティ推進部を中心にサステナビリティ委員会で検討、及び対応策の取組みを管理しています。こうした取組み状況は、サステナビリティ委員会より常勤役員会・取締役会へ定期的に報告され、監督・管理を行っています

 

 

【サステナビリティ推進体制】


 

(3) 重要なサステナビリティ課題

① マテリアリティの特定プロセス

事業を通じて社会課題の解決に寄与しながら当社グループの企業価値を向上させるため、当社グループを取り巻くあらゆる社会課題のうち、将来にわたって事業活動を継続するために重要な課題をマテリアリティ(サステナビリティ課題)として定めました。マテリアリティは外部環境の変化や当社グループの事業成長に応じて変化しうるものと考えています。そのため、マテリアリティは2018年度に一度特定しましたが、2021年度、2025年度に見直しを行いました。

 

② マテリアリティ

「Kanro Vision 2.0」の実現に向け、「糖の価値創造」「環境負荷削減」「創発的な組織推進」「組織統治」の4つのテーマを掲げました。また、それぞれのテーマに関連するマテリアリティ(重要課題)とアプローチを下表のとおり整理しています。

 

 

マテリアリティ

アプローチ

糖の価値創造

健康福祉の増進

糖に対する正しい知識の普及活動を実施する

健やかな生活に寄与する商品・サービス開発

環境負荷削減

気候変動

温室効果ガス総排出量を削減する

サプライチェーンにおけるサステナブル調達(環境影響側面)

資源循環と廃棄物削減

食品廃棄物を削減する

商品容器に環境にやさしい素材(バイオマス・生分解性・リサイクル素材・紙等)を使用

使用するエネルギーを削減

商品の安全衛生

原料、製造委託先の品質リスク評価に基づき、品質審査を計画的に実施

消費者品質満足度の向上

責任あるマーケティングと表示

ユニバーサルデザインを意識した商品設計

 

 

 

マテリアリティ

アプローチ

創発的な

組織推進

人権の尊重

人権デューデリジェンスの実施

サプライチェーンにおけるサステナブル調達(人権側面)

多様な人財の活躍

多様な人財を活かし、価値創造につなげる

健康と安全を確保し、安心して活き活きと働ける職場を整備する

組織統治

ガバナンス

ステークホルダーへの説明責任を重視する

コンプライアンス意識の向上

リスクマネジメント強化

情報セキュリティの強化

 

 

③ 指標と目標

上記で掲げたサステナビリティ課題のうち、指標を用いて進捗を管理する項目については下表のように整理しています。下記以外のマテリアリティに関しても、今後適切な指標の設定を行い、進捗を管理していきます。

 

マテリアリティ

指標(KPI)

2025年度実績

目標

健康福祉の増進

糖に対する正しい知識の普及活動の実施人数(延べ)

1,006万人

2030年までに1,500万人に実施

気候変動

温室効果ガス総排出量(Scope1,2,3)

Scope1,2

9,570t-CO₂

Scope3

87,931t-CO₂

Scope1,2 
10,000t-CO₂

Scope3  
110,000t-CO₂

資源循環と廃棄物削減

食品廃棄物量(売上高原単位)

3.31t/億円

2030年までに2019年比30%削減

3.24t/億円

商品容器に使用する環境にやさしい素材の比率

0.8%

2030年までに30%

生産重量原単位でのエネルギー使用量

△3.4%

(2024年4月~2025年3月)

直近5年間で年平均1%削減

多様な人財の活躍

女性管理職(課長職以上)比率

18.0

2030年まで30%台

障がい者雇用率

2.54

2030年まで3

従業員エンゲージメントスコア

50.6

 

2030年まで70%以上

(2020年47%)

 

 

 

(4) 気候変動(TCFD)に関する考え方及び取組

① ガバナンス

気候変動課題に関する取組み・モニタリング・レビューは、サステナビリティ委員会内の「環境負荷削減分科会」が主管しています。サステナビリティ委員会の詳細及び気候変動のリスク・機会に対する当社グループのガバナンスは、(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理に記載のとおりです。

 

② 戦略

当社グループは、気候変動によるリスクと機会を重要な経営課題の1つであると認識しており、当社グループ製品及びサービスの調達・生産・供給までのバリューチェーン全体を対象として、当社グループへの影響を考察し、リスクと機会を特定しています。

 

分析の前提

2℃シナリオと4℃シナリオの世界観を整理し、2030年(中期)・2050年(長期)におけるリスクと機会を整理しました。シナリオ分析結果におけるリスクと機会は、低炭素社会への移行に伴う政策や技術等の社会変化によって生じる「移行」側面と気候変動に伴う自然災害の発生や気温上昇等の「物理」側面を考慮しています。

設定シナリオ

時間軸

参照シナリオ

2℃

移行

2030年

(中期)

及び

2050年

(長期)

IPCCによる気候変動予測シナリオ「SSP1-2.6」(第6次評価報告書)、

IEAによる移行シナリオ「持続可能な開発シナリオ(SDS)」

(ⅠEA WEO 2018, 2020, 2024)

4℃

物理

IPCCによる気候変動予測シナリオ「SSP3-7.0」(第6次評価報告書)

 

 

シナリオ分析結果

2024年度に引き続き、当連結会計年度においても、「中期経営計画2030」の内容をシナリオ分析に組み入れると共に、2030年及び2050年の時間軸を想定の上、当社グループの営業利益に与える影響度を「大(10億円以上)」「中(10億円未満~5億円以上)」「小(5億円未満)」での評価を行っています。

 

〈気候変動による主なリスク2℃シナリオ〉

大分類

小分類

リスク

要因

事業への影響

影響度

時間軸

対応策

移行リスク

政策と法

カーボンプライシングの導入

 

炭素税、排出量取引導入により当社グループの生産コストが増加する
・カーボンプライシングによって発生する費用の試算結果は以下のとおり
【温室効果ガス排出量削減を行わない場合】

2030年度:炭素税 1.9億円、排出量取引 0.05億円
2050年度:炭素税 2.9億円、排出量取引 0.6億円

【温室効果ガス排出量削減の目標達成時】

2030年度:炭素税 2.0億円、排出量取引 なし

2050年度:温室効果ガスをわずかに排出する可能性があるが、炭素税及び排出量取引による事業への影響は上記と比べて軽微であると認識

 

中期

長期

・2030年にScope1,2の温室効果ガス総排出量を10,000t-CO₂、Scope3の温室効果ガス排出量を110,000t-CO₂、2050年までのカーボンニュートラル達成に向け、再生可能エネルギーの使用拡大(太陽光発電の増設、地中熱を利用して基礎空調を行う換気システムの導入、不良廃棄飴のバイオマスエネルギーへの転換利用等)、省エネ施策、生産性効率化施策を推進、検討

・工場稼働の最適化による高効率の生産体制の構築

・気候変動に対する影響度を設備投資採択基準に追加(2022年)

・温室効果ガス削減につながるESG投資の実施

・A重油、メタンガスの燃料転換を検討

・インターナルカーボンプライシング(ICP)の導入(2025年9月)

プラスチック利用の規制

再生プラスチック比率の上昇等により、包装材の調達コストが増加する

中期

・プラスチック使用削減施策(パッケージ包装薄肉化、サイズ縮小等)を経済性を考慮しながら推進、検討

・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進、検討

 

市場

原料コスト増加

低炭素社会へ移行し、農作物の収量が減少することで原料価格が高騰し調達コストが増加する

中期

長期

・原料を2社以上の購買先確保を原則とする購買の基本方針遵守と更なる調達ルートの拡大検討

・主原料における代替原料検討

・廃棄原料の削減推進(再生利用等)

 

電力コスト上昇

電力価格の上昇により、工場、保管倉庫の温度維持コストが増加する

・電力価格上昇に伴うコスト増加額は以下のとおり

2030年度:0.7億円

2050年度:2.0億円

 

中期

長期

・太陽光発電の増設

・地中熱を利用して基礎空調を行う換気システムの導入

評判

消費者の環境意識の高まり
嗜好の変化

消費者の環境意識の高まりによって、環境対応が遅れた商品の消費者離れや流通業の当該商品の取扱い回避に伴う売上が減少する

中期

・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進、検討

・人権ポリシー(2023年策定)に則った環境面を含むサプライヤーの状況確認等、人権デューデリジェンスの実施

・調達ポリシーの策定(2024年)

 

 

 

〈気候変動による主なリスク4℃シナリオ〉

大分類

小分類

リスク

要因

事業への影響

影響度

時間軸

対応策

物理リスク

急性

台風や洪水等の異常気象の発生

洪水や台風の発生に伴い、物流が滞り、調達、生産、物流、販売活動が停止することで売上高が減少、または調達コストが増加する

また、工場等が被災することで製品や設備の毀損に伴うコストが増加する

 

中期

・生産工場に火災保険を付加、罹災に伴う損失補填として利益保険を付加

・災害対応BCPを策定済み

・松本市ハザードマップ上で奈良井川の浸水想定区域にある松本工場に、擁壁、止水板を設置対策済み(2021年)

 

 

〈気候変動による主な機会 2℃シナリオ〉

大分類

機会

要因

事業への影響

影響度

時間軸

対応策

市場

省エネ設備導入の推進

省エネ設備への更新の実施等、より効率的な製造により製造コスト、将来的な炭素税を削減する

中期

長期

・ボイラー設備の利用手順見直し、空調設備の更新、LED照明への切り替え等省エネ施策の推進

・A重油、メタンガスの燃料転換を検討

・再生可能エネルギーの更なる使用拡大を推進、検討

 

評判

消費者の環境意識の高まり
嗜好の変化

 

環境負荷削減商品、環境負荷が低い原材料を使用した商品開発により売上が増加する

環境意識が高い消費者のニーズにあわせた製品、サービス開発で消費者需要に対応し、売上が増加する

中期

長期

・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進、検討

・環境に配慮した商品設計基準作成検討

・カーボンフットプリントの算定(2025年12月時点6商品、今後算定対象商品拡大検討)

・生産時に規格外となったグミ「グミッツェルU」の販売(2025年1月)

・新規事業における廃棄飴、廃棄包材のアップサイクル商品等の開発を推進

 清見みかんの搾汁時に残る繊維質「清見パルプ」と果汁を使用したグミ(2022年)

② 廃棄包材を活用したバッグ、サコッシュ、ペンケース(2023年)

③ 廃棄包材を活用しアップサイクルしたテーブル(2024年)

④ドライフルーツ製造時に発生するシロップを使用したグミ(2025年2月)

 

 

 

③ リスク管理

当社グループは、気候変動に関するリスクを、経営基盤に関するリスクと捉え、特に重要な経営課題の1つであると認識しています。リスクと機会の特定に当たり、サステナビリティ委員会を中心とするメンバーでシナリオ分析を行い、当社グループの事業に与える影響度の高いリスク・機会を識別・評価の上、常勤役員会・取締役会に報告を行っています。気候変動のリスクに対する当社グループのリスク管理は、(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理に記載のとおりです。

 

④ 指標と目標

当社グループは、気候変動リスクへ対応するため、2030年の温室効果ガス総排出量目標についてScope1,2の温室効果ガス総排出量を10,000t-CO₂、Scope3の温室効果ガス排出量を110,000t-CO₂と設定しており、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げています。温室効果ガス排出量 Scope3の2030年目標に関して、目標値が2025年実績よりも上回っておりますが、当目標は2025年の売上高347億円から2030年売上目標500億円へと事業が拡大することに伴う上昇値から削減施策を鑑みて設定しています。

 

(5) 人的資本経営への取組み(戦略/指標と目標)

当社グループは企業パーパスである「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」を体現し、持続的な発展を続け、未来を創るために最も重要な資産が人財であると考えています。

そして「Kanro Vision 2.0」を実現するためには、事業戦略と連動した人事戦略の遂行が重要です。特に事業領域拡大に向けたビジネスモデルや経営戦略に資するストーリーある人財投資に向けて、当社は人的資本経営に取組みます。

 

① 人財育成に関する方針

社員は、「Kanro Vision 2.0」実現の原動力であり、一人ひとりが、変化に対応し、学び続け、成長を継続することが大切だと考えています。当社グループのクレド「創意工夫」「信義誠実」「百万一心」を念頭におき、事業戦略と連動した人財育成施策を実行することで、創発的な組織の更なる進化を目指します。

 

1)経営人財の育成・確保

不透明性・不確実性の高い世の中において、未来を構想し、スピード感のある意思決定とリーダーシップを発揮することで、持続的成長へと牽引できる「経営人財」の育成・確保がますます重要になると考えています。事業という大きな観点から組織をマネジメントできる人財、社内外の力を集め率いることのできる人財の育成に取組みます。また、こうした人財が社内で活躍することにより、今以上に様々な価値観や多様性が混じり合い、トップダウンに拠らず社員が自ら考え、動くことの出来る組織づくりを目指します。

次世代の経営人財育成のために、例えば「カンロ経営塾」という選抜研修を実施しています。この研修では将来の経営幹部候補育成クラスと管理職候補となる若手育成クラスを設けています。経営幹部候補育成クラスでは約半年間、他社の経営幹部候補者等と合同で昨今の経営課題等をテーマとした研究を行い、その成果を自社に持ち帰り経営層へ提言しています。このクラスを卒業した社員は、現在役員として活躍しています。また若手育成クラスでは約半年間、将来のビジョン等について議論を重ね、経営トップを含む役員との対話の機会を設けています。この選抜研修には毎年女性も参加しており、このクラスを卒業した社員の多くは管理職として現在活躍しています。

また人財育成の一環として、様々な取組みを進めています。社員の多様なキャリアパスの実現を目的に社内公募制度を導入しています。1つの部門だけでなく様々な仕事や価値観に触れる機会を増やすことで、カンロの社員として更なる価値創造につなげます。

2024年度からは管理職に対する人事評価制度を改定し、管理職それぞれが「未来に向けて一歩踏み出せたか」を評価する仕組みを導入しています。管理職の意識と行動を変えていくことで、企業パーパスやビジョンの実現に更に取組みます。

 

2)デジタル強化に伴う人財の育成・確保

ブランド価値向上を実現するプラットフォーム構築をデジタル戦略の中核に据え、DtoC事業を通じた新たな収益モデルの確立を目指しています。その実現に向け、データ活用、CRM設計、UI/UX開発、デジタルマーケティング等の専門性を有する人財の育成・確保を戦略的に推進しています。

具体的には、社内リスキリングプログラムの拡充、専門人財の中途採用、外部パートナーとの協業を通じて、デジタルとブランド戦略を統合的に推進できる人財の育成を進めています。

また業務効率化・生産性向上及び価値創出を図るため、全社横断でデジタル化推進の取組みを進めています。今後も継続的にあらゆるデータを活用して業務改革を推進する人財やデジタルと業務・経営を総括して考えることのできる人財の育成に取組みます。

 

3)グローバル事業の展開に沿った必要人財の育成・確保

海外市場における更なる成長のための事業基盤を確立し、全社売上高に占める海外売上比率を伸ばしていくことをグローバル戦略として掲げています。今までとは違う環境の中で、これまで培ってきた価値観と、国ごとの考え方やルールを融合させて事業を創出、牽引していけるような“グローバル人財”の育成・確保に向けて取組みます。

 

4)生産・供給体制の拡充に向けた人財の育成・確保

当社グループの強みの1つが「生産技術力」であり、優れた品質と安定供給を担保することが、当社ブランドを支えております。グミ市場の急拡大に対応すべく、朝日工場の増築棟建設、グミラインの新設等の投資を進め、生産能力の拡充を図ることを計画しています。生産・供給体制の拡充に向けて、スマートファクトリーの導入や社員の多能工化を図ると共に現場に従事する社員の採用の間口を広げていくなどして、人財の育成・確保に取組みます。

 

 

5)研究開発力の向上のための専門性の強化

当社グループの強みの1つとして、糖にこだわり、素材と機能性を追求する「研究開発力」があります。この研究開発力の基になるものが研究・技術本部の専門性であり、当該部門では引き続き専門性を徹底的に追求して、当社の強みを伸ばしていく必要があると考えています。

専門性の強化に向けて、例えば研究開発を進める上で必要な専門知識や技能を社員に習得させる大学院履修支援制度を設け、会社の発展に寄与する人財の育成につなげています。

またビジョン実現に向けて商品開発強化と機能性付加による高価値化を掲げており、独創的な商品の開発や新用途・新配合の製法技術の開発、グローバル展開に向けた原料規格・品質管理の向上といった取組みが重要となることから、それらの専門性の強化にも取組みます。

 

② 社内環境整備に関する方針

社員一人ひとりが、仕事への誇りを持ち、多様な個性を認めあい、活かしあいながらチームワークを深め、パーパスに向かって会社とともに成長できる、そうした好循環を生み出していきたいと考えています。

そのために、誰もが健康で活き活きと働くことができる健全で安全な職場環境の整備に向けた取組みを進めます。

 

1)エンゲージメントの向上

毎年行う社員意識調査により独自のエンゲージメントスコアを算出しています。「Kanro Vision 2.0」の実現においてエンゲージメントの向上は必要不可欠な要素だと考えており、一人ひとりが自律的に働きながら共創するエンゲージメントの高い創発的な組織へと変革するための取組みを強化していきます。

 

2)健康経営の推進

2020年に健康経営宣言として、社員が健康で活き活きと安心して働ける環境を整え、社員とその家族の健康づくりに向けた支援を積極的に推し進めることを宣言しました。また、「健康経営戦略マップ」や「健康経営ロードマップ」を策定し、健康経営の実現に向けて計画的に取組んでおります。

今後も定期健康診断結果のデータ化や社内調査に基づく効果検証、メンタルヘルス施策や運動・睡眠・食事習慣改善施策の実施等健康に資する取組みを進めて参ります。

 

3)ダイバーシティの推進

多様な個性や能力が最大限に発揮され社員と組織が成長する企業を目指し、2018年にダイバーシティ宣言を制定しました。多様な個性を尊重し、全ての社員がライフとワークのバランスを取りながら活躍できるよう次の3つの視点「働き方改革」、「多様な視点」、「意識改革」から取組みを実施しています。

 

4)コンプライアンス意識の向上

コンプライアンス体制が整った安心で安全な職場環境であることが、個人の成長と会社の成長に欠かせない要素であると考えています。当社グループではチーフ・コンプライアンス・オフィサー及び各事業所にコンプライアンス・オフィサーを設置してコンプライアンスに関する体制を強化すると共に、内部通報制度を制定し運用しています。寄せられた相談や通報は適切に対処すると共に、様々な施策に組み込むことで、コンプライアンス意識を高めています。

今後も、継続的なコンプライアンスの教育の実施やコンプライアンスカードの配布、レピュテーションリスク対策に加え、グローバル展開を見据え、各国・地域の法令やその他のルール等を意識した研修等を継続して実施するなどして、より一層のコンプライアンス意識向上に取組みます。

 

③ 指標と目標

指標(KPI)

2025年度実績

目標

カンロ経営塾累計受講人数(目標値2027年)(注)1

80

100

DX研修のべ受講人数(目標値2027年)(注)2

661

1,000

チャレンジ評価“G”以上の割合(注)3

96.0

80.0

従業員エンゲージメントスコア(目標値2030年

50.6

70.0

女性管理職比率(目標値2030年

18.0

30.0%台

有給休暇取得率

77.6

70.0%以上

コンプライアンス関連教育(eラーニング)の受講率

99.8

100.0

 

(注) 1.カンロ経営塾の受講者を増やすことで、次世代を担うリーダーを多く輩出し、サクセッションプランの実現につなげたいと考えています。

2.全社的なリテラシー向上により、さらなるデジタル化推進、新たな価値の創造につながると考え、研修を強化しています。

3.G=Good 目標に向けてチャレンジしていればG評価とし褒める文化も醸成します。