2026年6月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 3,746 100.0 -75 - -2.0

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社2社、非連結子会社1社により構成されており、精密加工部品事業の単一セグメントを営んでおります。

 当社グループが製造販売する製品群は、「ヒートシンク(*)製品」、「ガラス製品」及び「その他」に区分され、それぞれ以下のとおりとなります。なお、(*)を付している用語については、章末に「用語解説」を設け、説明しております。

・ヒートシンク製品

 当社グループが扱う「ヒートシンク製品」は、電子部品が機能する際に発生する熱を吸収し放熱して、性能低下や故障を防ぐことを目的とした構成部品であり、半導体レーザー(*)向け、パワー半導体(*)向け、MPU(*)向け等の高機能ヒートシンク製品を提供しております。

・ガラス製品

 当社グループが扱う「ガラス製品」は、光透過性、電気的絶縁性、気密性、耐薬品性などの特徴を持つ電子部品用ガラスに、微細な形状加工や金属回路形成加工を行い、電子デバイスと組み合わせることで電子デバイスの機能性を上げる構成部品で、半導体センサー(*)などの電子デバイスの小型化、高機能化を可能とするための付加価値を高めた「ガラス製品」が求められており、各種センサー向け、モバイル機器向け、バイオ・医療向け等の精密ガラス製品を提供しております。

・その他

 各種金属材料、シリコン(Si)材料、窒化アルミニウム(AlN)や酸化アルミニウム(Al2O3)などのセラミック材料の加工製品を提供しております。また、ガラスやセラミック加工用のダイヤモンドツールも提供しております。

製品群ごとの主要製品は下記の図に記載の内容となります。

 

 

 

 当社グループは、産業機器市場、自動車市場、光・無線通信市場、ライフサイエンス市場、航空宇宙市場、環境エネルギー市場向けのヒートシンク製品、ガラス製品及びその他の精密加工部品の製造販売を行っております。製造拠点は、当社の広島工場を中心に、中国子会社であるTECNISCO (SuZhou) CO.,Ltd.の蘇州工場及びシンガポール子会社であるTECNISCO Advanced Materials Pte. Ltd.のシンガポール工場を含めたグループ製造体制を構築しております。

 当社グループが製造販売する製品は、顧客製品の中の構成部品として組み込まれるものであり、基本的には顧客ごとの要求仕様を受託し、試作から量産までにおいて製品化していく受注生産となります。

 「切る」「削る」「磨く」「メタライズ(非金属の表面への金属膜化)」「接合」の加工技術を組み合わせる「クロスエッジ®Technology」を、最先端の開発や生産に活かし、顧客の要望を叶え製品化させる技術力及び実現力が、当社の強みとなります。

 一般的な専業メーカーの場合、例えば「切る」を専業とするメーカーであれば、その後に「磨く」工程や「メタライズ」といった加工工程が必要である場合、それぞれを専業とするメーカーに外注することで最終的に製品化することになります。一方で、当社グループはこれらの複数加工技術を自ら組み合わせて製品を完成させます。これにより、顧客へ、以下の「クロスエッジ®Technology」の特長におけるメリットを提供することが可能と考えております。

 

 

 

 

 当社グループは、もとは株式会社ディスコの研削切断加工技術を活かした受託加工を提供してまいりました。そのような中、「クロスエッジ®Technology」を展開する契機となったのは、2000年頃の海底ケーブルなどによる長距離光通信網敷設急増での光通信バブルであります。顧客からのニーズも踏まえ、切断だけでない様々な加工の必要性を模索していた時期でもあり、そこで創出した利益を基に、メタライズ技術である薄膜蒸着設備を導入しました。導入した設備を当社事業に活用していくための技術開発を地道に続け、新たな加工技術を身に付けることができました。その後、顧客からのニーズに応えていくための技術開発を繰り返し、一つ一つ新しい技術をものにしていきました。その過程で、「切る」「削る」「磨く」等それぞれの要素技術において、模倣が難しいコア技術も習得してまいりました。これらコア技術を中心に複数工程を組み合わせることにより、独創的な加工技術を生み出し製品化へとつなげていき、専業メーカーだけでは対応できない技術力を蓄積してまいりました。これにより、当社の強みである「クロスエッジ®Technology」が確立されました。さらに、「クロスエッジ®Technology」の継続的な進化のために要素技術そのものを増やすとともに、それぞれの要素技術のレベルアップを図り、その中でコアとなる技術を増やし進化へとつなげることが重要であり、そのための技術開発に注力しております。

 

 

 当社グループは、サービスの付加価値をより高めていくという観点から、従来、高機能ヒートシンクの開発に注力しております。

 一般的なヒートシンクの材料としては銅(Cu)やアルミニウム(Al)がありますが、これら材料の素材は、熱を吸収するための熱伝導(熱の伝わりやすさ)は高い一方で、熱膨張(熱による物質の伸縮)が大きい面があります。高い出力のレーザーを出す半導体素子は非常に高い発熱となるため、CuやAlなどを材料としたヒートシンクでは素子とヒートシンクの伸縮の差により損傷してしまいます。しかし、当社の得意領域である高出力レーザー用のヒートシンクは、高い熱伝導を持つ上で、素子の熱膨張に近い素材である窒化アルミニウム(AlN)とCuを複合構造としたCu/AlN/Cu(*)や、銅タングステン(CuW)を主な材料とした高機能ヒートシンクとして製品化しております。これらの材料は、CuやAlに比較して複数素材からなる複合材であるため、切断、切削やめっきなど加工が難しくなる側面がありますが、顧客からの様々な仕様要求に応えるよう製品化に注力しております。

 

 さらに、高出力レーザー用途の機器は、年々高性能化、高出力化が進み、より高機能なヒートシンクが求められており、当社グループにおいては、それらのニーズに対応する手段の一つとして、非常に高い熱伝導を持つ銀とダイヤモンドの複合材料として、2016年にシルバーダイヤの製造に関する特許を所有する海外企業と当該特許の使用許諾契約を締結し、製造を当社のシンガポール子会社であるTECNISCO Advanced Materials Pte. Ltd.にて行っております。また、同社(子会社)では製造したシルバーダイヤを素材とした高機能ヒートシンク製品の開発及び製造を行っております。

 シルバーダイヤは素材にダイヤモンドを包有するため、加工が難しい側面を有しておりますが、当社が持つ「クロスエッジ®Technology」を駆使し、次世代高出力レーザー用サブマウントや次世代の無線通信規格である5G・6G通信(*)の通信デバイス用のヒートシンク等、様々な用途に適したシルバーダイヤ製ヒートシンク製品の開発を進めております。

 このように、当社グループでは、これまでの受託加工を中心とした事業展開に加え、自社製造の素材を基にした自社開発製品を新たな事業展開の柱とすべく、当社が提供するサービス等の付加価値をさらに高めていくこととしております。

 

 当社グループの加工技術はガラス製品に活かされております。ガラス製品の用途市場は幅広く、自動車における車載エレクトロニクス市場での半導体センサーをはじめ、自動運転技術でのLiDARセンサー(*)、産業機器における制御装置市場での高周波(RF)スイッチ(*)や画像センサー、また、医療機器における分析装置市場での内視鏡やDNA/血液分析などの用途に向けた製品として、ガラス貫通配線基板、立体配線ガラス、マイクロ流路ガラス、キャップガラスなどのガラス製品を提供しております。

 

 当社の加工技術はヒートシンク製品、ガラス製品だけでなく、その他として各種金属、シリコン、セラミックなどの材料などの微細加工にも活かされ、切断、切削の加工を受託しております。また、独自の切断・切削技術への創意工夫の蓄積で得たガラス・セラミック加工用ダイヤモンドツールも製造販売しております。

 当社グループの海外販売は、連結売上高の50.7%を占めております。これは、地域別のニーズに即した製品の提供による事業を展開しており、主に欧州における高出力の半導体レーザー向けヒートシンクや米国におけるライフサイエンス向けガラス製品の販売になります。

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

 

 

 

 

 

<用語解説>

ヒートシンク

電子部品や電子機器などが発生する熱を吸収し放熱することで、性能低下や故障を防ぐことを目的とした部品で「放熱板」とも呼ばれます。

半導体レーザー

電圧を与えるとレーザーを出す半導体素子を利用したもので、レーザーダイオード(Laser diode)やLaser diodeを略してLDとも呼ばれます。小型で低電圧、低電流でも高効率のレーザーを出すことができ、年々、半導体レーザーの出力は向上しており、長距離光通信用のレーザー、外科手術などの医療用レーザーから、溶接機器などの溶接用レーザーまで、用途が広がり性能も向上してきております。

パワー半導体

電流を直流と交流に変換したり、電圧や周波数を変えて電気を効率的に使うようにするため半導体で、高い電圧や大きな電流を扱うため高熱が発生します。

MPU

Micro Processing Unit(マイクロプロセッサーユニット)の略で、デジタルコンピューターが演算処理を行う演算回路(プロセッサー)をシリコンなどの半導体上に形成し、マイクロチップに実装したものです。

半導体センサー

半導体の物性によって、温度、光、圧力などが変化した際に、半導体の電気抵抗などの変化を検知してセンサーとするもので、家電、自動車、産業機器、など幅広く使用されております。センサーの種類で代表的な例では温度センサー、光センサー、圧力センサー、加速度センサー、ジャイロセンサーがあり、特に自動車はこのようなセンサーが数多く搭載されており、温度センサーや圧力センサーはエンジン制御やブレーキなどの油圧の制御、加速度センサーやジャイロセンサーはエアバッグや横滑り防止装置の制御、また光センサーはライトや最近では駐車支援システムにも使用されております。

Cu/AlN/Cu

発熱する高出力レーザーの半導体素子の熱膨張に近く、熱伝導も高い窒化アルミニウム(AlN)の両面に、非常に高い熱伝導を持つCuが形成されている構造のヒートシンク材。Cuは熱膨張が大きいため、その熱膨張を緩和するためAlNがCuとCu間にサンドイッチされる構造としております。

5G・6G通信

2020年に主流である携帯電話などの移動通信システムの通信規格は4G(GはGeneration<=世代>の頭文字をとったもので4th Generation<=第4世代>)と呼ばれ、2020年以降から現在は次世代規格である5Gの通信規格へ置き換わってきており、4G通信の20倍の高速化、高信頼性及び低遅延の通信を実現するものとなり、さらに高速化し進化した6G通信が2030年を目途に導入されることが予想されております。次世代通信を実現するためには、高い出力、高い周波数に対応できる通信機器が必要とされます。

LiDARセンサー

「light detection and ranging(レーザー画像検出と測距)」の頭文字をとったLiDAR(ライダー)センサーは、物体との距離や形状を測るためのセンサーで、レーザー光を使うことで、電波を使って測定するレーダー方式に比べ、高精度に距離、形状や位置関係などを立体的に検知できる特徴があり、自動車の自動運転技術への広がりが進んでおります。

高周波(RF)スイッチ

携帯電話や無線LAN、近年の衛星通信などの電波通信は高い周波数が使用され、その通信経路を切り換えるための電子回路部品であり、小型化、高機能化のため微細な回路内にスイッチの機能を持たせるようになってきております。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国及び世界経済は、米国の政策動向、中国の景況感の低迷、ウクライナ情勢、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりを受け、依然として先行き不透明な状況にあります。

 このような経営環境のもと、ヒートシンク製品は、産業用レーザー機器市場向け高性能ヒートシンクにおいて、中国市場で不採算となった製品の実質的な撤退があったものの、欧米の主要顧客の需要回復などによって、売上高は前年度より増加しました。ガラス製品においても、複数の顧客の需要回復が重なったことなどによって、売上高は前年度より増加しました。

 売上総利益については、前述の中国市場での不採算製品からの撤退及び欧米向けの売上総利益率の高い製品の需要変動に加え、広島工場の歩留まり改善、棚卸資産の上振れなどによって、前年度より増加しました。

 販売費及び一般管理費については、経費削減の取組みを継続しているものの、今年度は従業員のモチベーションを考察したうえで業績変動を鑑みた賞与の引当をしたため、前年度から微増となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,745,882千円(前年比11.4%増)、営業損失74,890千円(前年度は営業損失1,443,128千円)、経常利益17,990千円(前年度は経常損失1,629,152千円)、親会社株主に帰属する当期純利益5,545千円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,976,832千円)となりました。

 なお、セグメント別の状況は、精密加工部品事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べて304,386千円増加し、6,873,267千円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が546,376千円の減少であった一方で、現金及び預金が174,730千円の増加、仕掛品が109,292千円の増加、原材料及び貯蔵品が474,707千円、建設仮勘定が146,661千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて164,840千円増加し、5,109,544千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が100,883千円の増加、短期借入金が670,000千円の増加であった一方で、1年内返済予定の長期借入金が172,645千円の減少、長期借入金が426,915千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて139,545千円増加し、1,763,722千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が101,539千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は0.93ポイント増加して25.66%となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入金の返済、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出などの要因があったものの、売上債権の減少、短期借入れによる収入及び長期借入れによる収入により、前連結会計年度末に比べ174,730千円増加し、当連結会計年度末には1,987,635千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は103,082千円(前年同期は256,771千円の支出)となりました。これは主に、減価償却費261,199千円、売上債権の減少610,247千円、棚卸資産の増加による支出494,986千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は229,674千円(前年同期は184,577千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入200,000千円、定期預金の預入による支出200,000千円、有形固定資産の取得による支出208,395千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は46,282千円(前年同期は226,269千円の収入)となりました。これは主に、短期借入れによる収入2,300,000千円、短期借入金の返済による支出1,630,000千円、長期借入による収入370,000千円、長期借入金の返済による支出969,560千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは精密加工部品事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2025年7月1日

至 2026年6月30日)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

精密加工部品事業

4,760,748

83.5

合計

4,760,748

83.5

 (注)金額は製造原価によっております。

 

b.受注実績

 当社グループは精密加工部品事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2025年7月1日

至 2026年6月30日)

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

精密加工部品事業

3,837,587

120.3

1,356,529

124.3

合計

3,837,587

120.3

1,356,529

124.3

 

c.販売実績

 当社グループは精密加工部品事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2025年7月1日

至 2026年6月30日)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

精密加工部品事業

3,745,882

111.4

合計

3,745,882

111.4

 (注)総販売実績に対する売上高の割合が10%を超える販売先はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 ヒートシンク製品群については、産業用レーザー機器市場向け高性能ヒートシンクにおいて、中国市場向けCACサブマウント売上の減少があったものの、欧米主要顧客向けの販売が増加したことなどにより、売上高は1,442,820千円(前期比5.4%増)となりました。ガラス製品群については、日本及びアジア市場において複数の顧客向けの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は1,367,030千円(前期比22.2%増)となりました。全体としては、売上高は3,745,882千円(前期比11.4%増)となりました。

 

(売上総利益)

 売上原価については、売上高の増加に加え、欧米向けを中心とした収益性の高い製品の販売増加、広島工場の歩留まり改善、棚卸資産の上振れなどにより、2,227,320千円(前期比31.1%減)となりました。この結果、売上総利益は1,518,562千円(前期比1,064.0%増)、売上総利益率は36.6ポイント上昇して40.5%となりました。

 

(営業利益)

 販売費及び一般管理費については、経費削減の取組みを継続しているものの、従業員のモチベーション維持及び業績動向を踏まえた賞与引当金の計上等により、1,593,452千円(前期比1.3%増)となりました。この結果、営業損失は74,890千円(前期の営業損失は1,443,128千円)となりました。

 

(経常利益)

 営業外損益については、支払利息が増加したものの、為替差益及び助成金収入を計上したことにより、経常利益は17,990千円(前期の経常損失は1,629,152千円)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別損益については、在外連結子会社の特定の債権について回収不能見込額を計上しました。

 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,545千円(前期の親会社株主に帰属する当期純損失は2,976,832千円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。

 当社グループは、運転資金、設備投資資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について必要な資金を銀行等の金融機関から借入により調達しております。これらの自己資金は、機動的な事業経営、柔軟な研究開発活動を目的として、会社の対応力向上のために活用しており、設備投資の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 なお、事業拡大に向けて急激な資金需要が生じる場合に備え、一部の金融機関と当座貸越契約を締結しております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積り及び仮定と異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える可能性のある見積り及び仮定は、以下のとおりであります。

 

(固定資産の減損)

 減損損失の認識において使用される将来キャッシュ・フロー、割引率等の前提条件については、一定の仮定に基づき設定しております。これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて決定しておりますが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更が生じた場合には、固定資産の減損を行い、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

 繰延税金資産は、将来の課税所得の見積額及び実行可能なタックス・プランニング等を踏まえ、経営者が最善と判断した見積りに基づいて金額を算定しておりますが、将来の課税所得の見積額は業績等により変動するため、実際の課税所得の金額が見積りと異なった場合やタックス・プランニング等に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について

  当社グループでは、売上総利益率の向上と経常利益の拡大を経営において重視しています。当連結会計年度の数値については、次のとおりとなっております。詳細は、①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容の各項目をご参照ください。

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

売上総利益率

3.9%

40.5%

経常利益又は経常損失(△)

△1,629,152千円

17,990千円

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

 当社グループは、精密加工部品事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

 

日本

中国

アジア

米国

欧州

合計

1,659,066

602,676

104,839

676,761

318,866

3,362,209

 (注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

 

日本

中国

アジア

合計

1,826,494

54,652

43,667

1,924,814

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、該当事項はありません。

 

 

 

当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

 

日本

中国

アジア

米国

欧州

合計

1,751,539

259,692

251,325

867,949

615,376

3,745,882

 (注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

 

日本

中国

アジア

合計

1,804,869

61,007

71,772

1,937,649

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、該当事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 前連結会計年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)

  当社グループは、精密加工部品事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

 当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)

  該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。