2024年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

不動産事業 保険事業 ホテル・旅館事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
不動産事業 527,204 87.0 170,428 97.2 32.3
保険事業 3,699 0.6 997 0.6 27.0
ホテル・旅館事業 49,092 8.1 1,675 1.0 3.4
その他 25,814 4.3 2,233 1.3 8.7

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社43社、持分法適用関連会社20社及び他数社より構成されており、「不動産事業」、「保険事業」、「ホテル・旅館事業」及び「その他」を営んでおります。

 「不動産事業」では、安定的で効率的な収益構造を確立している不動産賃貸業務、保有物件の建替及び都心部の好立地において開発をおこなう不動産開発業務、賃貸ポートフォリオ拡大の為の不動産取得及び短期のウェアハウジングや不動産バリューアッドビジネス等の不動産の取得・販売をおこなう不動産投資業務、投資法人等のアセットマネジメント業務等をおこなっております。当社グループにおいては連結営業収益の約9割が「不動産事業」です。また、「保険事業」では生損保の保険代理店業務、「ホテル・旅館事業」ではホテル及び旅館の運営業務、「その他」では建築工事請負業務、設計・工事監理業務、こども教育事業などをおこなっております。

 当社グループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社等の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関係は以下の通りであり、次の3区分は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報等の区分と同一であります。

 

(1)不動産事業

① 不動産賃貸業務

 当社グループの中核事業は、東京23区の駅近を中心に保有・管理する約250件(販売用不動産除く)の賃貸物件を活用した不動産賃貸事業であり、賃貸可能面積は約127万㎡となっております。この賃貸資産ポートフォリオを有効に活用し収益力の一層の強化をはかるため、開発・建替による賃料収入の増強を実現し、安定的な賃貸収入を得るというのが当社のビジネスモデルの中核となっております。また、賃貸ポートフォリオを拡充させるため、当社のポートフォリオ概念に沿った好立地物件の不動産取得、不動産関連SPCへの出資にも取り組んでおります。不動産賃貸業務については、当社、連結子会社及び持分法適用関連会社にてこの業務をおこなっております。

 また、企業の保有する不動産の有効活用を提案・実行するCRE事業や、マーケットの拡大が予想される新規事業領域においても、不動産賃貸事業の強化及び組織の強化に取り組んでおります。

② 不動産開発・建替業務

 当社では物件立地特性に応じた不動産開発業務をおこなっております。特に従来から保有している賃貸物件の建替の着実な推進によるポートフォリオの質的改善をおこなっているほか、新規の物件取得・開発・売却を通じた付加価値創出の実現を目指し、好立地物件での高品質な開発業務を推進しております。

③ アセットマネジメント業務

 当社の連結子会社ヒューリックリートマネジメント株式会社は、J-REIT事業への参入のため2014年2月に上場しましたヒューリックリート投資法人からアセットマネジメント業務を受託しております。

 また、当社の連結子会社ヒューリック不動産投資顧問株式会社は、2017年11月に運用を開始したヒューリックプライベートリート投資法人等からアセットマネジメント業務を受託しております。

④ その他

 当社は不動産マーケットにおける多様なニーズに対応して、短期のウェアハウジングや不動産バリューアッドビジネス等、不動産の取得・販売をおこなう業務もおこなっております。

 その他、当社の連結子会社ヒューリックビルマネジメント株式会社などは、賃貸不動産に関連する業務としてビル管理業務、警備業務、ビル清掃業務をおこなっております。

 また、当社の連結子会社ヒューリックプロパティソリューション株式会社は、不動産バリューアッドビジネスに伴う建築工事の企画、設計、査定、管理及びコンサルティング業務をおこなっております。

 当連結会計年度におきましては、株式会社レーサムを当社の連結子会社とし、不動産の取得・販売、不動産バリューアッドビジネス等をおこなっております。

 

(2)保険事業

 当社の連結子会社ヒューリック保険サービス株式会社は、損害保険会社21社・生命保険会社24社及び少額短期保険会社1社と代理店契約を締結し、火災保険・自動車保険等の損害保険代理店業務、定期保険・養老保険等の生命保険及び医療保険等の募集業務をおこなっております。また、保険代理店業務に関連する集金代行業務もおこなっております。

 保険事業は法人マーケットに重点を置いた営業を展開しておりますが、個人顧客にも「お客さま第一」のきめ細やかなサービスを提供し、法・個人のバランスのとれた営業基盤を築いております。

 

(3)ホテル・旅館事業

 ホテル・旅館事業におきましては、連結子会社であるヒューリックホテルマネジメント株式会社は「THE GATE HOTEL」シリーズ及び「ビューホテル」シリーズ、ヒューリックふふ株式会社は「ふふ」シリーズを中心に、ホテル及び旅館の運営をおこなっております。

 

(4)その他

 当社の連結子会社ヒューリックビルド株式会社は、当社保有ビル等の営繕工事、テナントの入退去時の内装工事を中心とした建築工事請負業務、設計・工事監理業務等をおこなっております。また、当社は連結子会社ヒューリックアグリ株式会社を経由して、ベトナムで農業生産をおこなっている外国法人PAN-HULIC Joint Stock Companyに出資をおこない、アグリ事業をおこなっております。

 また、「こども教育事業」については、株式会社リソー教育を当社の連結子会社とし、こどもを対象にした教育関連サービスを提供する事業等を推進しております。

 

(全社)

 当社の連結子会社であるヒューリックプロサーブ株式会社は、当社グループへ経理・人事総務・システム等に関するサービス等を提供しております。

 

 以上の事項を系統図に示すと次の通りであります。

[事業系統図]

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の業績は、営業収益は591,615百万円(前期比145,232百万円、32.5%増)、営業利益163,360百万円(前期比17,182百万円、11.7%増)、経常利益154,329百万円(前期比16,892百万円、12.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益102,341百万円(前期比7,715百万円、8.1%増)となりました。

 財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は、3,048,935百万円(前期末比568,463百万円、22.9%増)、負債合計は、2,192,591百万円(前期末比481,418百万円、28.1%増)、純資産合計は、856,344百万円(前期末比87,044百万円、11.3%増)となりました。

 

 各セグメントの業績は、次の通りであります。

(各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。)

 

(不動産事業)

 当社グループの中核事業は、東京23区を中心に、約250件(販売用不動産除く)の賃貸物件・賃貸可能面積約127万㎡を活用した不動産賃貸事業であります。環境変化に対応した競争優位性のある高品質な賃貸ポートフォリオを構築する観点から、継続的な物件の入れ替えや耐震・環境配慮に優れた開発・建替の加速による優良アセットの積み上げに取り組んでおります。また、開発・建替、バリューアッド物件のパイプラインを充実させ、出口戦略の多様化により、安定的・継続的な開発利益と運用報酬の獲得にも取り組んでおります。

 当連結会計年度の新規物件(固定資産)の取得につきましては、アルボーレ銀座(一部)(東京都中央区)、キオクシア四日市工場(底地)(三重県四日市市)及びロクマルゲートIKEBUKURO(一部)(東京都豊島区)などを取得いたしました。

 開発・建替事業(固定資産)につきましては、ヒューリックロジスティクス橋本(相模原市中央区)が2024年7月に竣工いたしました。

 また、(仮称)三郷物流開発計画(埼玉県三郷市)、(仮称)銀座ビル建替計画(東京都中央区)、(仮称)札幌建替計画(2期工事)(札幌市中央区)、(仮称)心斎橋開発計画(大阪市中央区)、自由が丘一丁目29番地区第一種市街地再開発事業(東京都目黒区)、(仮称)銀座8丁目9-11,12開発計画(東京都中央区)、(仮称)青山ビル建替計画(東京都港区)、(仮称)銀座五丁目開発計画(東京都中央区)及び(仮称)新宿318開発計画(東京都新宿区)などが順調に進行しております。

 PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)事業につきましては、東京都と渋谷区実施の「都市再生ステップアップ・プロジェクト(渋谷地区)渋谷一丁目地区共同開発事業」などが順調に進行しております。

 販売用不動産につきましては、ユニモちはら台(千葉県市原市)などを取得し、THE HUB 銀座OCT(東京都中央区)、多治見物流センター(岐阜県多治見市)、ユニモちはら台(千葉県市原市)、グランドニッコー東京台場(東京都港区)及びグランドニッコー東京ベイ舞浜(千葉県浦安市)などを売却しております。

 このように、当セグメントにおける事業は順調に進行しており、前連結会計年度及び当連結会計年度に竣工、取得した物件によりオフィス等の不動産賃貸収入は安定的に推移したことに加え、販売用不動産の売上も順調に推移したことなどから、当連結会計年度の営業収益は527,204百万円(前期比118,605百万円、29.0%増)、営業利益は170,428百万円(前期比15,996百万円、10.3%増)となりました。

 

(保険事業)

 保険事業におきましては、連結子会社であるヒューリック保険サービス株式会社が、国内・外資系の保険会社と代理店契約を結んでおり、法人から個人まで多彩な保険商品を販売しております。保険業界の事業環境は引き続き厳しい環境にありますが、既存損保代理店の営業権取得を重点戦略として、法人取引を中心に営業展開をしております。

 この結果、当セグメントにおける営業収益は3,699百万円(前期比53百万円、1.4%増)、営業利益は997百万円(前期比△90百万円、8.3%減)となりました。

 

 

(ホテル・旅館事業)

 ホテル・旅館事業におきましては、連結子会社であるヒューリックホテルマネジメント株式会社は「THE GATE HOTEL」シリーズ及び「ビューホテル」シリーズ、ヒューリックふふ株式会社は「ふふ」シリーズを中心に、ホテル及び旅館の運営をおこなっております。

 当連結会計年度においては、国内・インバウンドとも好調に推移したことから、稼働・客室単価とも高水準で着地いたしました。

 この結果、当セグメントにおける営業収益は49,092百万円(前期比11,740百万円、31.4%増)、営業利益は1,675百万円(前期比649百万円、63.2%増)となりました。

 

(その他)

 その他におきましては、主に連結子会社であるヒューリックビルド株式会社が、当社保有ビル等の営繕工事、テナント退去時の原状回復工事、新規入居時の内装工事を中心に受注実績を積み上げておりますほか、連結子会社である株式会社リソー教育が進学学習指導等をおこなっております。

 この結果、営業収益は25,814百万円(前期比19,263百万円、294.0%増)、営業利益は2,233百万円(前期比1,722百万円、336.9%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動により353,388百万円増加し、投資活動により602,020百万円減少し、財務活動において300,589百万円増加し、当連結会計年度末には134,326百万円となりました。

(単位:百万円)

 

2023年12月期

2024年12月期

営業活動によるキャッシュ・フロー

270,819

353,388

投資活動によるキャッシュ・フロー

△298,330

△602,020

財務活動によるキャッシュ・フロー

△28,024

300,589

現金及び現金同等物の期末残高

82,763

134,326

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは353,388百万円の収入(前期比82,569百万円)となりました。これは主に、不動産賃貸収入及び販売用不動産の売却を主因とした税金等調整前当期純利益が151,136百万円、減価償却費が17,881百万円、棚卸資産の減少額が212,081百万円あったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは602,020百万円の支出(前期比303,690百万円)となりました。これは主に、環境変化に対応した競争優位性のある高品質な賃貸ポートフォリオを構築する観点から、物件の入れ替えや開発・建替等をおこなったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは300,589百万円の収入(前期比328,614百万円)となりました。これは主に、開発・建替や新規物件の取得に伴う資金調達をおこなった一方で、配当金の支払いがあったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

   該当事項はありません。

b.受注実績

   該当事項はありません。

c.販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

前期比(%)

不動産事業    (百万円)

527,204

29.0

保険事業     (百万円)

3,699

1.4

ホテル・旅館事業 (百万円)

49,092

31.4

その他      (百万円)

25,814

294.0

調整額      (百万円)

△14,195

       合計 (百万円)

591,615

32.5

(注)1.各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

 前連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年1月1日

  至 2024年12月31日)

金額

(百万円)

割合(%)

金額

(百万円)

割合(%)

芙蓉総合リース

52,979

11.8

お台場インベストメンツ特定目的会社

105,049

17.7

3.販売実績が総販売実績の100分の10未満の相手先については記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度における我が国経済は、企業の好調な設備投資及び個人消費の復調や好調なインバウンド需要による景気回復の動きに加え、インフレ経済への回帰の動きがみられました。

 不動産投資マーケットにつきましては、日銀のマイナス金利解除及び利上げ後も不動産投資家の旺盛な投資マインドが継続したため、安定的に推移しました。

 こうした環境のもと、当社グループは、2020年度を初年度とする中長期経営計画に基づき、「変革」と「スピード」をベースに、環境変化に柔軟に対応した進化を通じて、持続的な企業価値向上の実現に注力してまいりました。

 当連結会計年度の達成状況は以下の通りであります。

 

 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載しております。

 

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。

a.経営成績の分析

(営業収益)

 当連結会計年度の営業収益は、591,615百万円となり、対前期比で145,232百万円増加いたしました。これは、前連結会計年度及び当連結会計年度に竣工、取得した物件によりオフィス等の不動産賃貸収入が安定的に推移したことに加え、販売用不動産の売上も順調に推移したことによるものであります。

 

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、163,360百万円となり、対前期比で17,182百万円増加いたしました。これは、物件の竣工、取得によりオフィス等の不動産賃貸収入が安定的に推移したことに加え、販売用不動産の売上総利益が増加したことによるものであります。

 

(経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は、154,329百万円となり、対前期比で16,892百万円増加いたしました。これは、支払利息の増加により営業外費用が増加したものの、営業利益の増加があったことによるものであります。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、102,341百万円となり、対前期比で7,715百万円増加いたしました。これは、段階取得に係る差損の発生により特別損失が増加し、また、税金費用が増加したものの、経常利益の増加に加え、投資有価証券売却益の増加により特別利益が増加したことによるものであります。

 

b.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末の資産合計は、3,048,935百万円となり、対前期末比568,463百万円増加いたしました。当社グループにおきましては、環境変化に対応した競争優位性のある高品質な賃貸ポートフォリオを構築する観点から、継続的な物件の入れ替えや耐震・環境配慮に優れた開発・建替の加速による優良アセットの積み上げに取り組んでおります。

 また、ヒューリックリート投資法人及びヒューリックプライベートリート投資法人の中長期的な収益向上と優良アセットの着実な積上げを実現するために、スポンサーとしてのサポートやバックアップにも努めております。

 主な項目の増減は以下の通りであります。

・現金及び預金

51,584百万円増加

 

・販売用不動産

91,872百万円増加

(固定資産からの振替、物件の取得及び売却等)

・土地

88,558百万円増加

(物件の取得及び販売用不動産への振替等)

・のれん

112,996百万円増加

(連結子会社株式の取得及びのれんの償却等)

・投資有価証券

92,023百万円増加

(投資有価証券の取得、売却及び有価証券の含み益の増加等)

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債合計は、2,192,591百万円となり、対前期末比481,418百万円増加いたしました。これは主に、設備投資等に伴い、資金調達をおこなったことによるものであります。

 当社グループの借入金残高は1,397,089百万円となっておりますが、このうち特別目的会社(SPC)のノンリコースローンが30,000百万円含まれております。金融機関からの資金調達については、高い収益力を背景として安定的に低コストで調達をおこなっております。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計は、856,344百万円となり、対前期末比87,044百万円増加いたしました。このうち株主資本合計は、769,176百万円となり、対前期末比で62,382百万円増加しております。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加及び配当金の支払による利益剰余金の減少によるものであります。

 また、その他の包括利益累計額合計は、63,814百万円となり、対前期末比で4,952百万円増加いたしました。これは主に、有価証券の含み益が9,753百万円増加したことによるその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載の通りであります。

 

d.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
 セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、必要な資金を主に銀行借入、社債や短期社債(コマーシャル・ペーパー)等の発行によって調達する方針としており、当社グループの今後の資金需要は、主に不動産事業に係る設備投資であり、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討をおこなう対象となっているものであります。

 当社グループは、当社及び当社の連結子会社等を基礎とした業種別のセグメントから構成されており、「不動産事業」、「保険事業」及び「ホテル・旅館事業」の3つを報告セグメントとしております。

 なお、報告セグメントの主な内容は以下の通りであります。

(1)不動産事業   ・・・不動産賃貸業務、不動産開発業務、アセットマネジメント業務等

(2)保険事業    ・・・保険代理店業務

(3)ホテル・旅館事業・・・ホテル及び旅館の運営業務

 

2.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部営業収益又は振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表計上額

(注)3

 

不動産事業

保険事業

ホテル・

旅館事業

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

401,428

3,646

37,127

442,201

4,182

446,383

446,383

セグメント間の内部営業収益又は振替高

7,171

224

7,396

2,368

9,765

△9,765

 計

408,599

3,646

37,351

449,597

6,550

456,148

△9,765

446,383

セグメント利益

154,432

1,087

1,026

156,546

511

157,057

△10,878

146,178

セグメント資産

2,201,031

7,041

29,977

2,238,050

19,856

2,257,907

222,565

2,480,472

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

13,904

30

1,209

15,144

0

15,145

1,162

16,307

持分法適用会社への投資額

124,567

124,567

16,129

140,696

140,696

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

291,566

1

724

292,292

0

292,292

9,322

301,615

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建築工事請負業務、設計・工事監理業務等を含んでおります。

2.調整額の内容は以下の通りであります。

(1)セグメント利益の調整額△10,878百万円には、セグメント間取引消去891百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△11,769百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理部門に係る費用であります。

(2)セグメント資産の調整額222,565百万円には、セグメント間取引消去△6,155百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産228,720百万円が含まれております。その主なものは、当社の余資運用資産(現金及び預金)、投資有価証券及び一般管理部門に係る資産であります。

3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整をおこなっております。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表計上額

(注)3

 

不動産事業

保険事業

ホテル・

旅館事業

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

517,262

3,699

48,770

569,732

21,883

591,615

591,615

セグメント間の内部営業収益又は振替高

9,942

322

10,264

3,930

14,195

△14,195

 計

527,204

3,699

49,092

579,996

25,814

605,810

△14,195

591,615

セグメント利益

170,428

997

1,675

173,101

2,233

175,335

△11,974

163,360

セグメント資産

2,701,006

7,409

30,632

2,739,049

64,713

2,803,762

245,173

3,048,935

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

14,555

20

1,307

15,883

592

16,476

1,405

17,881

持分法適用会社への投資額

193,513

193,513

4,646

198,159

198,159

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

374,795

7

1,690

376,493

34,419

410,913

6,219

417,132

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建築工事請負業務、設計・工事監理業務及びこども教育事業等を含んでおります。

2.調整額の内容は以下の通りであります。

(1)セグメント利益の調整額△11,974百万円には、セグメント間取引消去868百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△12,842百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理部門に係る費用であります。

(2)セグメント資産の調整額245,173百万円には、セグメント間取引消去△115,240百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産360,414百万円が含まれております。その主なものは、当社の余資運用資産(現金及び預金)、投資有価証券及び一般管理部門に係る資産であります。

3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整をおこなっております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益

 本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

営業収益

関連するセグメント名

芙蓉総合リース

52,979

不動産事業

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益

 本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

営業収益

関連するセグメント名

お台場インベストメンツ特定目的会社

105,049

不動産事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

不動産事業

保険事業

ホテル・旅館事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

1,693

1,693

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

不動産事業

保険事業

ホテル・旅館事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

1,876

1,876

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

不動産事業

保険事業

ホテル・旅館事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

357

204

118

680

当期末残高

964

1,180

2,020

4,164

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

不動産事業

保険事業

ホテル・旅館事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

421

275

118

245

1,060

当期末残高

103,150

2,527

1,901

9,580

117,160

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 該当事項はありません。