リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1) 事業環境に関するリスク
①競合環境について
当社の出店地域においては、当社と同様の商品を取扱う他社の店舗が多数存在しており、今後も新店出店や業界の垣根を越えた他業態の参入、顧客確保へのデジタル戦略などによる競争が激化していくことが予想されます。これらにより、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
他社との差別化を図る取り組みとして、企業ミッションに掲げる「『必要必在』と『生活提案』で、地域社会の喜びと夢を共創する」を具現化するため、専門性の高い資材・素材・工具等の積極的投入、各商品グループの品揃えの増強、EDLP(エブリデイ・ロープライス)商品の拡充、お客様に安心してお買い物を楽しんでいただける価格設定、海外直輸入商材の拡充、当社独自のプレミアム商品の企画・開発、新生活空間の提案を行い、発見のある魅力的な売り場づくりに取り組んでおります。
②出店に関する法的規制について
当社の店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けております。これらの法令の改正や各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、新規出店の開発期間が長期化した場合や、既存店舗の改装等が困難となった場合には、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社としては、新規出店や大規模改装の際には、当該店舗における大規模小売店舗立地法等の法令規制の状況を把握するとともに、各行政機関と十分に協議した上で、現実的な出店計画を策定しております。
③天候要因・自然災害等について
当社は、季節商品(冷暖房用品、アウトドア用品、園芸用品等)を数多く取り扱っております。このため、冷夏や暖冬、長雨、猛暑、厳冬等の天候変動により、来店客数や季節商品の需要動向が著しく変動するなど、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、天候予測等に基づき商品のラインナップや販売商品の管理を徹底し販促強化に努めております。
また近年、発生頻度が高まっている局所的豪雨や大型台風、震災等による自然災害や事故・火災等の予期せぬ事態が発生し、事業活動に重大な支障が生じた場合にも当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これらに対しては、火災保険や地震保険等に加入し、自然災害による損失リスクに備えると共に、緊急時の対応等を定めた事業継続計画(以下、BCPといいます。)マニュアルを策定、有事の際に迅速に災害対策本部を設置し、スマートフォン等を活用した安否確認サービスの活用により、災害状況の把握や従業員やその家族の安否確認等に努めております。
また、災害時を含め、お客様と従業員の安全が確保できる状況においては、可能な限り営業を継続し、地域インフラ等の復旧に役立てるよう努めております。
さらには、大規模自然災害や感染症拡大の影響による資金管理のため、取引金融機関に対してBCP対応資金として利用する資金調達枠(当座貸越枠)を設定しております。
④感染症、疫病等の蔓延について
コロナウイルス感染症のような感染症や疫病が拡大すれば景況感・雇用環境の悪化につながり、当社の業績および財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社としては、政府や各自治体の指針を順守し、お客様と従業員の安全を第一に考えて、安心してお買い物ができる環境づくりに努めてまいります。
(2) 事業運営に関するリスク
①出店に伴う投資について
売場面積5万㎡規模の超大型店、売場面積3万㎡規模の大型店の出店に際しては、1店舗当たりの事業投資額が大きく、また出店した地域での店舗の認知度向上、安定した売上の確保までには相応の期間を要することから、当社の業績および財務状況に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当社としては、綿密な事業投資計画の策定による業績への影響等について十分な検証を実施しております。また、初期投資が比較的少ない居抜き物件の再開発による出店についても推進しております。
②固定資産の減損について
当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、今後地域の経済状況の変化等の事由により店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価値が著しく下落した場合等に減損処理を実施することがあり、これにより当社の業績および財務状況に大きく影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、当社の強みを伸ばし他社との同質化からの脱却、ホームセンター事業とリフォーム事業の融合、カーボンニュートラルの推進などに取り組み、収益の拡大と経費増大の抑制に努めてまいります。
③商品に関する法的規制について
当社は多種多様な商品を取り扱っており、それぞれの商品の特性や仕様に応じた法的規制を受けております。法令の改正等により商品の取り扱い自体が、困難となる場合や管理コストが増加することが予想されます。
これらにより商品の品揃えが不十分となり、業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社としては、関係官庁および取引先等からの情報収集を綿密に実施し、コンプライアンスの周知と徹底を図り法令を遵守してまいります。
④商品調達と価格変動について
当社の仕入れルートに支障が生じて、商品調達ができなくなる場合や原材料等が価格変動の影響を受ける商品、為替相場の変動や海外情勢等の外的要因により仕入価格が高騰する商品等があり、これらの仕入価格の変動が生じた場合には、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、複数の取引先、仕入先を確保し商品調達への支障を抑えるように努めております。
⑤システム障害について
当社は発注、入荷検品、仕入、売上等を基幹システムで処理しているため、ネットワーク障害、コンピューターウイルス、自然災害、人為的ミス等によるシステム障害が発生した場合やサイバー攻撃、不正アクセス、委託先の管理不備等により、重要情報の外部流出やサービスの大規模停止などのリスクが顕在化した場合、社会的信用の失墜のほか被害の規模によっては当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これらのシステム障害時における代替業務運用構築に関して主要システムのサーバーを大手ベンダーのデータセンターにアウトソーシングし、リスク分散を図っております。サイバー攻撃等に対しては情報セキュリティー体制の整備を行うとともに、従業員の教育によりセキュリティー意識の向上をより一層進めてまいります。また、それらにより発生しうる損害賠償に備えるためにサイバー保険に加入しております。
⑥個人情報の保護について
当社が関与するシステムから個人情報の流失が発生した場合、当社の社会的信用の低下、損害賠償義務の発生など、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、個人情報保護規程に基づき、情報管理の徹底と従業員やパートタイマーへの個人情報管理に関する教育を実施しております。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要な施策の一つと位置付け、株主資本に応じた株主への安定した利益還元を継続的に実施、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
この基本方針に従いDOE(株主資本配当率)2.5%を目安に、持続的な利益成長に合わせて累進配当を継続してまいりました。また、定款に会社法第459条第1項に基づき、剰余金の配当等を取締役会の決議により行う旨の定めを設けております。
当事業年度の期末配当につきましては、1株当たり25円00銭としております。これにより年間配当金は、中間配当金25円00銭と合わせて、1株当たり50円00銭となりました。
なお、内部留保資金につきましては、財務体質の強化および厳しい経営環境に順応し、将来にわたる安定した株主利益を確保するための成長投資などに有効活用してまいります。
基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は以下のとおりであります。