事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
店舗事業 | 3,324 | 69.1 | 263 | 94.7 | 7.9 |
卸売事業 | 457 | 9.5 | 115 | 41.4 | 25.1 |
加工事業 | 109 | 2.3 | -59 | -21.3 | -54.2 |
浄化・物流事業 | 852 | 17.7 | -34 | -12.1 | -3.9 |
その他 | 70 | 1.4 | -7 | -2.7 | -10.7 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の子会社)は、当社、100%出資子会社の株式会社ヒューマンウェブ、株式会社ジーオー・ストア、株式会社海洋深層水かきセンター、株式会社日本かきセンターの4社で構成され、牡蠣を主体とするレストラン(オイスターバー)を経営する店舗事業と、安全性の高い牡蠣の供給を目的として、牡蠣の卸売事業を展開しております。
当社グループは、店舗事業を通じて安全安心な牡蠣を提供しております。卸売事業においては、牡蠣を安全に提供するため、厚生労働省の定める保菌基準をさらに下回る当社グループ独自の基準を定め、この基準をクリアするため、独自の浄化工程を実施しております。この安全への取り組みは、当社グループだけでなく、牡蠣生産者のご理解、ご協力もいただくことで、より盤石なものとなり、安全かつ安心な牡蠣を消費者に提供することを可能としております。このような取り組みを行う当社グループが提供する安全安心な牡蠣を召し上がっていただくことで、古来より伝わる日本の伝統食材である牡蠣がより多くの人々に親しまれることを目指しております。
従来、「浄化事業」については事業セグメントには該当しないものと判断しておりましたが、当連結会計年度より、経営管理上、「浄化事業」における損益管理を重視する方針になったことに伴い、マネジメント・アプローチの観点から「浄化事業」を「報告セグメント」に区分することといたしました。
また、2024年1月より開始しました太陽光発電所の権利売買事業を開始したことから、当連結会計年度より、「再生可能エネルギー事業」について、「報告セグメント」として新設いたしました。
(1) 店舗事業
当事業では、国内最大級のオイスターバーチェーンとして、東京を中心とした首都圏の百貨店や商業施設を軸に「8th SEA OYSTER Bar」をはじめとする複数の当社ブランドによる飲食店舗の運営を行っております。
オイスターバーは、牡蠣を生で食するスタイルが中心となっております。そのため、当社の店舗では、海域の特性により産地毎、季節毎で風味や味わいが違うという特性を生かし、複数産地の生牡蠣を盛り合わせた「オイスタープレート」をメインとして提供しております。また、外食の非日常性という点から、焼き・蒸し等の方法により普段家庭では経験し難い新しい牡蠣の食し方の提案を行っており、外食ならではの体験ができる場としてお客様にご利用頂けるよう、こだわりを持ったメニュー、空間演出を心掛けた店舗展開を行っております。
また、当事業では、顧客の再来店(リピート率の向上)を促す施策として、オイスター・ピース・クラブという会員制度を導入しております。2016年4月からはアプリを導入し、2020年12月からはチャージ機能を追加する等、会員数増加とリピート率の向上に向けて活動しております。
当社では富山県下新川郡入善町において、その清浄性に着目して海洋深層水(注)を利用した浄化センターを稼動しております。店舗では、海洋深層水で浄化された清浄性の高い牡蠣を提供しております。
上記の施策を実施する店舗として、2025年3月31日現在、東北地区(宮城)1店舗、北陸地区(富山)1店舗、関東地区(東京、神奈川、千葉、茨城)16店舗、中部地区(名古屋)2店舗、関西地区(大阪、神戸)5店舗、九州地区(福岡)2店舗の計27店舗の直営店舗を立地、顧客特性に応じてブランドを分けて展開しております。
また、2023年11月には初のフランチャイズ店舗として北海道(すすきの)に1店舗開業。2024年11月にはフランチャイズ2号店を大阪に開業しました。
(注)海洋深層水とは、深度200メートル以深の海水であります。生活排水が流入しないこと及び太陽光が届かず光合成が行われないため植物プランクトンが活動を休止すること等から、雑菌が表層水の1,000分の1以下という清浄性を有します。
(2) 卸売事業
当社では、自社で安全性を確保するために確立した浄化・検査体制を整えるとともに、店舗事業における牡蠣消費量を背景とした集中購買を全国各地の牡蠣生産者から実施しております。
これらの取り組みにより、安全、高品質な牡蠣を当社グループ外の飲食店舗に対しても卸売しており、当連結会計年度においては、約900店舗と取引を行っております。
(3) 加工事業
当社では、主に店舗向けに「冷凍カキフライ」、「冷凍粒牡蠣(IQF)」などの牡蠣加工品を製造するために、岩手県大槌町に加工工場を開設しております(2017年5月完成)。当該加工工場は、店舗事業のセントラルキッチン機能としての役割を果たしており、今後は取り扱い品目を増やし、店舗の生産性を高めて参ります。
(4) 浄化事業
2006年末から2007年初めにかけてノロウイルスによる食中毒報道が数多く取り沙汰され、また、その原因の多くが牡蠣であるかのような報道もあり、この風評被害の影響は甚大でありました。そこで、当社グループでは安全と安心は自社で確立するものと考え、自社で安全に対するトレーサビリティを確立するため、牡蠣の安全管理・集荷・出荷の施設である、株式会社日本かきセンター(現 株式会社海洋深層水かきセンター)を2007年9月広島県呉市に設立し、第1浄化センターを開設しました。なお、2014年8月には富山県下新川郡入善町に第2浄化センターを開設しましたが、2016年9月には、事業の集約化・効率化の観点から、広島の浄化センターを富山の浄化センターに統合しております。
店舗事業、卸売事業に向けて安全・高品質な牡蠣を出荷しております。
(5) 再生可能エネルギー事業
当社では、新たな収益基盤を構築するため、太陽光発電所の権利売買事業を2024年1月から開始しております。
(6) その他
下記の事業を「その他」としております。
① イベント事業は、浄化センター、陸上養殖の所在エリアで、地方創生を目的とした牡蠣に関わるイベントを通じて、全国からの新鮮な牡蠣の提供を行っております。
② EC(通販)事業は、販売チャネルの拡大を目的に、2020年8月に開始しました。生牡蠣や牡蠣フライに加え、オリジナルのワインや日本酒の取り扱いも行っております。
(7) 当社の牡蠣の安全性を担保する検査体制
当社で取り扱う牡蠣は、幾重ものチェック工程を経て、はじめて流通ルートに乗っております。具体的には、以下の施策を実施しております。
① 産地段階での一次検査
生食用の牡蠣として厚生労働省が指定している保菌基準を下回る牡蠣のみを仕入れております。
② 当社グループ集荷施設(浄化センター)での浄化
富山の浄化センターで、海洋深層水で満たされた水槽内で牡蠣を蓄養し、牡蠣自体の生態活動の結果により、厚生労働省の指定する基準よりも厳しく規定している自社基準をクリアする生食用の牡蠣に仕上げております。
③ 当社グループ二次検査
出荷前に①の一次検査の基準である厚生労働省が指定している保菌基準を下回る基準として当社グループが 定めた基準により再検査を行っております。厚生労働省の指定する基準と当社グループの定める自社基準との差は以下のとおりとなっております。
(厚生労働省の指定する基準との比較)
(出所:食品、添加物等の規格基準 (昭和34年厚生省告示第370号))
(注) 1.ノロウイルスは、食品衛生法で定められていない自主検査です。厚生労働省のガイドラインでは、10コピー未満が陰性、10コピー以上が陽性です。
2.コピーとは、ノロウイルス量の単位であります。
当社グループの提供する牡蠣は、これらの浄化、検査工程における基準を全て通過したうえで出荷されております。また、海域の細菌やウイルス状況を監視するため、産地毎の降雨量、海水温度などを毎日収集して、当社グループが長年培ったノウハウにより、これらを分析してリスク回避と事前のアラームで警告する体制を整えております。
2016年4月1日より、会社分割の方式で持株会社体制に移行し、当社は株式会社ゼネラル・オイスターに商号変更を行っております。株式会社日本かきセンターは、株式会社海洋深層水かきセンターへ商号変更を行い、新設子会社に卸売事業を事業譲渡しております。2017年3月に岩手大槌の加工工場における「大槌町水産業共同利用施設復興整備事業」の補助金が確定いたしましたが、加工事業は補助金申請主体である株式会社ゼネラル・オイスターが運営を行うことになります。
連結子会社の概要及び事業系統図は、次のとおりであります。
[事業系統図]
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により、経済活動の正常化が進みました。一方でエネルギー価格の上昇や円安に伴う物価上昇、人手不足によるコスト増加など、国内における経済の見通しは依然として先行き不透明な状態が続いております。
外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染症が経済活動に及ぼす影響が軽減され、外食需要は回復基調がみられます。しかし、食材の仕入価格や光熱費、人件費等の高騰に加え、コロナ禍におけるライフスタイルの変化によって、大人数の宴会需要や夜間の利用客が減少するなど、厳しい経営環境が続いております。
このような環境の中、当社グループでは、原価低減、モバイルオーダーシステムの導入による少人数で運営できる体制作りに引き続き取り組むとともに、既存店舗のリニューアル、新規出店に加えて、大阪梅田にフランチャイズ店2号店をオープンするなど業態開発にも取り組みました。
しかしながら、牡蠣の最盛期である当第4四半期連結会計期間(2025年1月~3月)にかけて、ノロウイルスが蔓延し、当社の厳しい安全基準に満たした牡蠣の調達が十分にできず、また全国的な感染性胃腸炎の流行もあり、店舗事業、卸売事業とも、繁忙期に機会損失が発生しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は3,340,295千円となり、前連結会計年度末と比較して1,104,613千円の増加となりました。
当連結会計年度末における負債は1,929,048千円となり、前連結会計年度末と比較して602,957千円の増加となりました。
当連結会計年度末における純資産は1,411,247千円となり、前連結会計年度末と比較して501,656千円増加しました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高3,926,227千円(前年同期比3.6%増)、営業利益3,454千円(前年同期比79.0%減)、経常利益2,008千円(前年同期比93.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失20,827千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失95,467千円)となりました。
なお、セグメントの概況は以下のとおりです。
従来、「浄化事業」については事業セグメントには該当しないものと判断しておりましたが、当連結会計年度より、経営管理上、「浄化事業」における損益管理を重視する方針になったことに伴い、マネジメント・アプローチの観点から「浄化事業」を「報告セグメント」に区分することといたしました。
また、2024年1月より開始しました太陽光発電所の権利売買事業を開始したことから、当連結会計年度より、「再生可能エネルギー事業」について、「報告セグメント」として新設いたしました。
以下の売上高の数値はセグメント間の取引消去前となっております。なお、セグメントと事業の内容の関係性は次のとおりです。
(a)「店舗事業」は、直営店舗事業、富山入善ヴィレッジ事業の店舗から構成されます。
(b)「卸売事業」は、当社の店舗事業を除く外部飲食店等への牡蠣関連の国内卸売事業となります。
(c)「加工事業] は、店舗事業のセントラルキッチン機能及び外部からの受託加工事業から構成されます。
(d)「浄化事業」は、清浄性の高い牡蠣を提供するための、富山県入善町内の浄化センターにおける牡蠣浄化事業となります。
(e)「再生可能エネルギー事業」は、2024年1月より開始しました太陽光発電所の権利売買事業となります。
(f)「その他」は、イベント事業及びECサイト事業から構成されます。
(a) 「店舗事業」
当連結会計年度においては、2024年4月に「8TH SEA OYSTER Bar横浜モアーズ店」(神奈川県横浜市)、2024年11月に「8TH SEA OYSTER Terrace東京トーチ店」(東京都千代田区)、2店舗をオープンし、FC2号店として2024年11月に「8TH SEA OYSTER Bar 梅田Nu茶屋町店」(大阪市北区)もオープンしました。また、「ザ・カーブ・ド・オイスター」と「なんばパークス店」のリニューアル工事も実施し、引き続き収益拡大に向けた出店・リニューアルを進める予定ですが、大阪・梅田エリアの店舗戦略見直し等により、2024年12月に「梅田ハービスエント店」を閉店することとなりました。この結果、2025年3月末現在の直営店舗数は27店舗、FC2店舗となっております。
一方、業績においては、前年と比べて当第3四半期連結累計期間までは順調に売上高を回復させることができましたが、当第4四半期連結会計期間において、ノロウイルスによる食中毒等の感染が発生し、一時的に稼働率が低下したことに加えて、将来に向けたスクラップ&ビルド(2店舗出店、1店舗退店)や業態変更(1店舗)を実施したこと等による営業コスト負担が増加した結果、増収減益となりました。
以上の結果、店舗事業における売上高3,324,291千円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益262,894千円(前年同期比28.3%減)となりました。
(b) 「卸売事業」
当連結会計年度においては、商社や飲食店が集まる食品展示会への出展や取引先の紹介依頼を強化し、販売先数の拡大に尽力し、売上高は当第3四半期連結累計期間までは好調に推移していましたが、当第4四半期連結会計期間にノロウイルスの影響で、牡蠣の供給が不安定になるとともに、一時的に牡蠣の販売を停止する取引先も発生したことなどにより、機会損失が発生いたしました。
以上の結果、卸売事業における売上高457,110千円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益114,922千円(前年同期比18.2%減)となりました。
(c) 「加工事業」
当連結会計年度においては、新たに蟹の加工事業に取り組みましたが、想定した加工量が確保できず、収益が悪化しました。
以上の結果、売上高109,385千円(前年同期比8.5%増)、セグメント損失59,252千円(前年同期はセグメント損失59,046千円)となりました。
(d)「浄化事業」
当連結会計年度においては、収益の改善に向けて直営店舗に対する販売価格の見直しを行いました。以上の結果、売上高851,715千円(前年同期比2.2%増)、セグメント損失33,507千円(前年同期はセグメント損失132千円)となりました。
(e)「再生可能エネルギー事業」
当連結会計年度においては、太陽光発電所の販売先企業内での連系先が確定せず、結果として、次期以降に収益が計上される見通しとなりました。
なお、本セグメントは新規事業であるため、前年同期比は記載しておりません。
(f) 「その他」
当連結会計年度においては、イベント事業で売上が計上されたほか、ECサイト事業においても売上が計上されました。
以上の結果、その他の事業における売上高69,778千円(前年同期比7.3%減)、セグメント損失7,454千円(前年同期セグメント利益3,404千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ364,751千円増加し、1,220,485千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は128,591千円(前連結会計年度は、99,599千円の使用)となりました。これは主として、前渡金の増加623,581千円、前受金の増加618,088千円、減価償却費84,422千円、減損損失67,737千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動から使用した資金は237,292千円(前連結会計年度は、313,835千円の使用)となりました。これは主として、店舗等の設備投資に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出216,342千円、子会社株式の売却による支出25,634千円、敷金及び保証金の回収による収入20,547千円、敷金及び保証金の差入による支出16,435千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に獲得した資金は473,452千円(前連結会計年度は、65,128千円の使用)となりました。これは主として、株式の発行による収入487,295千円、長期借入金の返済による支出72,708千円、長期借入れによる収入50,000千円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価格であり、セグメント間の内部振替前の数値となります。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格であり、セグメント間の内部振替前の数値となります。
2.総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がありませんので、主要な販売先の記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は3,340,295千円となり、前連結会計年度末と比較して1,104,613千円の増加となりました。これは主として、前渡金が623,581千円増加し、現金及び預金が364,751千円増加し、固定資産が177,300千円増加し、未収入金が27,443千円減少したこと等によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は1,929,048千円となり、前連結会計年度末と比較して602,957千円の増加となりました。これは主として、前受金が618,088千円増加し、長期借入金が84,908千円減少し、資産除去債務が72,405千円増加したこと等によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は1,411,247千円となり、前連結会計年度末と比較して501,656千円増加しました。これは主として、資本金が246,625千円増加し、資本剰余金が246,625千円増加したこと等によるものです。
b.経営成績の分析
(a) 売上高
当連結会計年度の売上高は3,926,227千円(前連結会計年度比3.6%増加)となりました。当社グループの報告セグメントごとの内訳は、店舗事業が3,324,291千円、卸売事業が457,110千円、加工事業が109,385千円、浄化事業が851,715千円、その他69,778千円となっております。
店舗事業は、新型コロナウイルス感染症が経済活動に及ぼす影響が軽減され、外食需要は回復基調がみられます。しかし、食材の仕入価格や光熱費、人件費等の高騰に加え、コロナ禍におけるライフスタイルの変化によって、大人数の宴会需要や夜間の利用客が減少するなど、厳しい経営環境が続いております。
このような環境の中、当社グループでは、原価低減、モバイルオーダーシステムの導入による少人数で運営できる体制作りに引き続き取り組むとともに、既存店舗のリニューアル、新規出店に加えて、大阪梅田にフランチャイズ店2号店をオープンするなど業態開発にも取り組みました。
しかしながら、牡蠣の最盛期である当第4四半期連結会計期間(2025年1月~3月)にかけて、ノロウイルスが蔓延し、当社の厳しい安全基準に満たした牡蠣の調達が十分にできず、また全国的な感染性胃腸炎の流行もあり、店舗事業、卸売事業とも、繁忙期に機会損失が発生しました。
その結果、店舗事業の売上は前年対比3.9%の増加にとどまりました。
卸売事業についても、店舗事業と同様に、ノロウイルス蔓延の影響拡大及び全国的な感染性胃腸炎の流行等により、機会損失がありましたが、安心・安全の高付加価値戦略が評価され、取引先数も順調に伸ばすことができたことにより、前年対比3.2%の増加となりました。
加工事業は、新たに蟹の加工事業に取り組みしたが、想定した加工量が確保できず、売上高が前年対比8.5%の増加にとどまりました。
浄化事業については、収支の改善に向けて直営店舗に対する販売価格の見直しを行いました。
その結果、浄化事業の売上高は前年対比2.2%の増加となりました。
その他にも、浄化センター、陸上養殖の所在エリア内でのイベント事業に加え、ECサイト事業などで売上がございました。
(b) 営業利益
当連結会計年度の営業利益は3,454千円(前連結会計年度比79.0%減)となりました。
当社グループの報告セグメントごとの内容は、以下のとおりであります。
店舗事業 セグメント利益262,894千円(前連結会計年度比28.3%減)
卸売事業 セグメント利益114,922千円(前連結会計年度比18.2%減)
加工事業 セグメント損失59,252千円(前連結会計年度はセグメント損失59,046千円)
浄化事業 セグメント損失33,507千円(前連結会計年度はセグメント損失132千円)
その他 セグメント損失7,454千円となり、合計でセグメント利益277,603千円となっております(営業利益との差額は、全社費用となります)。
(c) 経常利益
当連結会計年度の経常利益は2,008千円(前連結会計年度比93.1%減)となりました。これは、主に営業外収益として受取協賛金3,219千円、営業外費用として借入れによる支払利息5,776千円を計上したことによるものです。
(d) 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は20,827千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失95,467千円)となりました。これは、減損損失67,737千円、子会社株式売却益42,464千円を計上したことによるものです。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1. 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは事業別のセグメントから構成されており、「店舗事業」は、主に連結子会社である株式会社ヒューマンウェブにおいて展開し、「卸売事業」は、連結子会社である株式会社日本かきセンターにおいて展開し、「加工事業」は、当社にて展開しております。また、「浄化事業」は連結子会社である株式会社海洋深層水かきセンターにおいて展開し、「再生可能エネルギー事業」は連結子会社である株式会社ジーオー・ストアにおいて展開しております。
従って、当社グループは事業別に「店舗事業」「卸売事業」「加工事業」「浄化事業」「再生可能エネルギー事業」の5つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「店舗事業」は、直営店舗事業、富山入善ヴィレッジ事業の店舗から構成されます。
「卸売事業」は、当社の店舗事業を除く外部飲食店等への牡蠣関連の国内卸売事業となります。
「加工事業」は、店舗事業のセントラルキッチン機能及び外部からの加工受託事業から構成されます。
「浄化事業」は、富山県入善町内の浄化センターにおける牡蠣浄化事業となります。
「再生可能エネルギー事業」は2024年1月より開始しました太陽光発電所の権利売買事業となります。
(3)報告セグメントの変更等に関する事項
従来、「浄化事業」については事業セグメントには該当しないものと判断しておりましたが、当連結会計年度より、経営管理上、「浄化事業」における損益管理を重視する方針になったことに伴い、マネジメント・アプローチの観点から「浄化事業」を「報告セグメント」に区分することといたしました。
また、2024年1月より開始しました太陽光発電所の権利売買事業を開始したことから、当連結会計年度より、「再生可能エネルギー事業」について、「報告セグメント」として新設いたしました。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の区分方法により作成しております。
2. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益又は損失(△)は、営業利益又は営業損失ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場価格及び総原価を勘案して価格交渉のうえ、決定しています。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、「イベント事業」及び「ECサイト事業」を含んでおります。
2 セグメント利益又は損失(△)の調整額△434,779千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
3 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4 セグメント資産の調整額553,924千円には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。全社資産は、主に陸上養殖及び本社の資産であります。
5 減価償却費の調整額5,918千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の減価償却費であります。
6 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額6,193千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の設備更新投資であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、「イベント事業」及び「ECサイト事業」を含んでおります。
2 セグメント利益又は損失(△)の調整額△274,148千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
3 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4 セグメント資産の調整額885,383千円には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。全社資産は、本社の資産であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。