2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項、及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項について、以下のとおり記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。

 当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、その発生の回避及び発生時の対応に努めております。しかしながら、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて慎重にご検討いただく必要があると考えております。

 なお、本項に記載した将来に関する事項は、将来に発生し得るすべてのリスクを網羅するものではなく、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済状況の変化について

 当社グループは、牡蠣を主体とするレストラン「オイスターバー」の店舗事業を中心に展開しており、日本国内の景気動向や消費環境の変化等の影響を受ける可能性があります。特に、物価上昇等に起因する個人消費の低迷に加え、原材料価格、人件費、賃料、水道光熱費、物流費等の各種コストの上昇は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)各種法的規制について

① 食品衛生管理について

 当社グループの店舗事業においては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を取得するとともに、全店舗に食品衛生責任者を配置しております。また、衛生管理マニュアルに基づき、厳格な衛生管理及び品質管理を徹底しております。しかしながら、食中毒などの衛生上の問題が発生した場合には、食材等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業禁止または一定期間の営業停止処分、さらには被害者からの損害賠償請求等が発生する可能性があり、これらにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 また、卸売事業につきましては、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より魚介類販売業の許可を取得し、直営店舗および一般飲食店への卸売販売を行っております。当該許可は、子会社である株式会社海洋深層水かきセンターの富山入善センターで取得しておりますが、万一、許可が取り消された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

② 労働関連法令について

 当社グループでは、店舗および浄化センターにおいて、多数の短時間労働者を雇用しております。今後、短時間労働者に対する厚生年金等の社会保険適用範囲の拡大が進んだ場合には、当社グループにおける社会保険料負担の増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)主要食材(牡蠣)への依存について

 当社グループは、主力食材を牡蠣という特定食材に依存しており、また、生牡蠣を主力商品とするオイスターバー店舗の売上構成比が高い状況にあります。そのため、ノロウイルス等による食中毒の発生、食品衛生上の問題、ブランドイメージの毀損、風評被害による消費者の購買意欲低下等が発生した場合には、牡蠣の販売数量が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)出退店政策について

 当社グループは、直営店舗による店舗展開を行っており、2026年3月31日現在、30店舗を運営しております。新規出店につきましては、高い集客効果が見込まれる都心部や主要ターミナル駅周辺を中心に行っておりますが、出店にあたっては、立地条件、賃貸条件および店舗の採算性などを総合的に勘案して決定しております。そのため、当社グループの出店条件に合致する物件を十分に確保できない可能性があります。また、出店に係る賃貸借契約の多くは定期建物賃貸借契約であることから、採算性が確保されている店舗であっても、期間満了に伴い退店を余儀なくされる可能性があります。さらに、不採算店舗の退店を含めて、退店時には減損損失の計上、各種契約解除に伴う違約金、原状回復費用等が想定を上回って発生する可能性があります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)フランチャイズ店の店舗展開について

 当社グループは、加盟店との間で「フランチャイズ契約」を締結し、フランチャイズ方式による店舗展開を行っております。当社グループは、当該契約に基づき、スーパーバイザー等を通じて加盟店に対する店舗運営指導及び経営支援等を実施しております。しかしながら、当社グループの指導・支援の及ばない範囲において、加盟店における不適切な運営や、当社グループ及びブランドイメージに悪影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループの信用やブランド価値が毀損され、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6)差入敷金について

 当社グループでは、店舗出店にあたり賃借方式を基本方針としており、全店舗において貸主に対して敷金を差し入れております。当該敷金については、退店時に貸主より返還される契約となっておりますが、貸主の財政状態の悪化等により、差入敷金の一部又は全部が返還されない可能性があります。このような事象が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(7)減損損失について

 当社グループは、今後も継続的な収益性の向上に努めてまいりますが、店舗業績の低迷や牡蠣加工食品の販売不振等により、固定資産の収益性が低下した場合には、減損会計の適用に伴う減損損失を計上する可能性があります。このような減損損失を計上した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)主要食材(牡蠣)の調達について

 当社グループは、主要食材である牡蠣について、全国各地の生産者及び漁業協同組合等から直接仕入を行っております。高品質な牡蠣を安定的に調達するため、生産者と連携した養殖支援等を通じて、仕入先の分散化及びリスク低減に努めております。しかしながら、天候不順、海域環境の変化及び汚染等、自然環境の悪化により、必要量の牡蠣を十分に確保できなくなった場合には、当社グループの事業運営に支障をきたし、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(9)人材の確保及び育成について

 当社グループにおいて、優秀な人材の継続的な確保及び育成は、重要な経営課題の一つであります。このため、採用体制の整備を進めることで、人材の確保に努めるとともに、各種研修や教育制度を通じた人材育成を行っております。しかしながら、必要な人材の十分な確保及び育成ができなかった場合には、新規事業開発の遅延や店舗における接客サービスの水準の低下等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(10)新規事業の展開について

 当社グループは、店舗事業を主力事業としておりますが、牡蠣という食材を軸に収益源の多様化を図るため、EC通販事業等の新たな販売チャネルの展開を進めております。また、加工事業においては、岩手県大槌町の加工場において、海産物の委託加工や牡蠣の加工食品の製造を行い、早期の収益化を目指しております。しかしながら、これらの施策が計画通りに進捗しなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 さらに、当社グループでは、今後、再生可能エネルギー事業をはじめとした複数の成長事業を育成することで、持続的な成長の実現及び企業価値の向上を図ってまいります。

 

(11)商標管理について

 当社グループは、「8th SEA OYSTERBar」や「オイスターテーブル」をはじめとする複数の店舗ブランドについて、商標登録を行っております。現時点において、当社グループが保有又は使用する商標が第三者の商標権等を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、第三者の商標権を侵害していると認定された場合には、商標権の使用差止請求、使用料の支払い、損害賠償請求等が発生する可能性があります。このような事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(12)個人情報の保護について

 当社グループでは、店舗事業において会員向けポイントサービスや各種イベント等を実施しており、会員の個人情報を保有しております。これらの情報の管理にあたっては、「個人情報保護に関する法律」を遵守し、データへのアクセス制限や外部からの不正侵入防止策を講じる等、適切な安全管理措置を実施しております。また、「個人情報保護方針」及び「個人情報管理規程」を制定し、個人情報を取り扱う役職員に対して情報漏洩防止に関する啓発・教育を継続的に行っております。

 しかしながら、内部管理体制上の問題や外部からの不正アクセス等により、個人情報が漏洩した場合には、社会的信用の低下や損害賠償責任の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(13)売上高の季節変動について

 当社グループは、牡蠣を主力食材とする店舗事業及び卸売事業を展開していることから、消費者の季節的な需要動向により、冬場である11月から3月にかけて売上高が偏重する傾向にあります。また、牡蠣の需給バランスが比較的安定する冬場は仕入原価も低減する傾向にあるため、利益面においても下半期に偏重する傾向があります。

 当社グループでは、夏場における岩牡蠣等の旬商材を活用した新たな食べ方の提案を行うことで需要喚起を図るとともに、加工事業等を通じて外食市場以外の収益源の確保に努めることにより、年間を通じた売上及び収益の平準化に取り組んでおります。

 第26期(2026年3月期)における当社グループの四半期別売上高及び営業損益の構成は次のとおりであります。

区分

売上高(千円)

構成比(%)

営業利益又は営業損失

(千円)

構成比(%)

第1四半期

766,002

17.79

△79,199

85.83

第2四半期

1,386,424

32.21

△8,369

9.07

上期合計

2,152,426

50.00

△87,569

94.90

第3四半期

1,293,381

30.04

54,694

△59.27

第4四半期

859,119

19.96

△59,401

64.37

下期合計

2,152,500

50.00

△4,707

5.10

通期合計

4,304,927

100.00

△92,276

100.00

 

(14)自然災害等について

 当社グループは、2026年3月31日現在、全国で30店舗を展開しておりますが、このうち19店舗を関東エリアで展開しております。このため、地震・台風等の自然災害や、大雪等の局地的な気象状況の影響により、店舗の営業休止または営業時間短縮、電力・ガス・水道等の使用制限、さらには消費者の消費意欲低下が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、天候不順に加え、感染症等の疫病がまん延し、営業制限等の経済活動上の制約が生じた場合には、売上高の減少等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 さらに、当社グループの再生可能エネルギー事業においては、太陽光発電所の工事完了後、顧客への引き渡しを行い、顧客による検収が完了した時点で売上計上しております。そのため、自然災害等の影響により工事の進捗が遅延し、引き渡しに支障が発生した場合、当該期間における売上高が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(15)競合について

 外食業界は、参入障壁が低く新規参入が多い一方で、少子高齢化の進展に伴い、外食市場全体は横ばい傾向にある中で激しい競争状態が続いております。その中で当社グループは、取扱食材として極めて高いレベルでの安全性が求められる牡蠣を扱っておりますが、その安全性は、ノウハウ等のソフト面及び浄化施設を自社保有するハード面の双方を備えることにより確保しており、競争優位性の確保を図っております。しかしながら、今後、当社グループと同レベルのソフト及びハード機能を有する競合他社が出現した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(16)配当政策について

 当社は、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題の一つと認識しております。利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を総合的に勘案するとともに、将来の事業展開及び財務基盤強化に向けた内部留保の充実とのバランスを図りながら、安定性を重視しつつ業績に連動した株主還元を実施することを基本方針としております。具体的には、連結配当性向30%を目安としつつ、短期的な利益変動の大きな局面があった場合においても、1株当たり10円を目安とした安定的な配当の実施に努めてまいります。

 

(17)継続企業の前提に関する重要事象等

 該当事項はありません。

 

配当政策

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つであると認識しており、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を見ながら、また一方で将来に備えた内部留保充実の必要性を勘案し、安定性の上に業績連動を加味した株主還元を実施することを基本方針としております。具体的には、連結配当性向30%を基準としつつ、仮に短期的な利益変動の大きな局面があった場合においても1株あたり10円を目安として配当を行うことにいたします。

 当社の剰余金の配当は、現在、期末配当の年1回を基本的な方針としており、配当の決定機関は株主総会であります。

 当社は毎年9月30日を基準日とする中間配当、毎年3月31日を基準日とする期末配当を行う事ができる旨を定款に定めております。

 当連結会計年度における期末配当金は以下のとおり、2026年6月26日開催の定時株主総会にて決議しております。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2026年6月26日

53

10.00

定時株主総会決議

(注) 当連結会計年度に係る中間配当はありません。